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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 0613-1978 

シリコンスライスウェーハ及び 

ラップウェーハの外観検査 

Visual Inspection for Sliced and Lapped Silicon Wafers 

1. 適用範囲 この規格は,シリコンのスライス又はラップしたウェーハ(以下,ウェーハという。)の外

観検査について規定する。 

引用規格: 

JIS C 7612 照度測定方法 

JIS H 0609 シリコンのエッチピット及びリネージ測定方法 

2. 用語の意味 この規格で用いる外観上の欠損についての用語の意味は,表1のとおりとする。 

表1 

用語 

意味 

対応英語(参考) 

スクラッチ 

表面に生じた線状の傷。(付図1参照) 

scratch 

かけ 

外周部に生じた不規則な欠損で,一方の面から他方
の面に達するもの。(付図2参照) 

flake type 
chip 

エッジチップ 

外周部に生じた不規則な欠損で,ウェーハの一方の
面にとどまるもの。(付図3参照) 

edge chip 

クラック 

外周部から生じたひび割れ。(付図4参照) 

crack 

クロートラック 

結晶方向性をもった定形的なひび割れ。(付図5参照) crow track 

crows-foot 

ピンホール 

表面に生じた孔状の欠損。(付図6参照) 

pin hole 

汚れ 

表面に付着した汚れ。 

dirt 

ソーマーク 

スライス時に表面に生じた弧状,段状又はしま状の
刃跡を示す模様。(付図7参照) 

saw-mark 

3. 検査項目及び判定基準 

3.1 

ウェーハの外観検査表2に示す検査項目について,4.により行う。 

3.2 

ウェーハは,片面ごとに3.1の試験の結果表2に示す判定基準に適合しなければならない。 

表2 

検査項目 

判定基準 

スクラッチ 

長さ1mm未満又はJIS H 0609(シリコンのエッチピット及びリネージ
測定方法)に規定するエッチング液 (a) で片面10μmまでエッチングし

て消滅すること。 

かけ 

中心方向の長さ0.5mm以下で,次表の個数を超えないこと。 

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H 0613-1978  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

検査項目 

判定基準 

備考 中心方向の長さ0.3mm未満は個数にかぞえない。 

エッジチップ 

円周上の長さ1.0mm以下及び中心方向の長さ0.8mm以下で,次表の個
数を超えないこと。 

備考 円周上の長さ0.5mm未満又は中心方向の長さ0.3mm未満は,

個数にかぞえない。 

クラック 

長さ0.3mm未満 

クロートラック 

検出されないこと。 

ピンホール 

直径0.2mm未満で,かつ一方の面から他方の面に達しないこと。 

汚れ 

検出されないこと。 

ソーマーク* 

検出されないこと。 

注* 

スライスしたウェーハには適用しない。 

4. 試験方法 

4.1 

試験環境 試験環境は,JIS C 7612(照度測定方法)による周囲照度1000lx以下の清浄なふん囲気

下とする。 

4.2 

外観試験 外観試験は,白熱燈又はけい光燈を光源とし,ウェーハの表面の照度を1000〜3000lxと

して,ウェーハを回転しながら目視で行う。 

なお,目視で検出しにくいクラック及びクロートラックについては,JIS H 0609に規定するエッチング

液 (a) で,片面を5〜15μmエッチング処理したのち目視で行う。 

4.3 

寸法試験 寸法試験は,測定器付拡大鏡を用いて行う。 

付図1 スクラッチ 

付図2 かけ 

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H 0613-1978  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図3 エッジチップ 

付図4 クラック 

付図5 クロートラック 

付図6 ピンホール 

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H 0613-1978  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図7 ソーマーク 

電気材料部会 シリコン試験方法専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

垂 井 康 夫 

超エルエスアイ技術研究組合(工業技術院電子技術総合研究所) 

高 良 和 武 

東京大学工学部 

横 山   豊 

工業技術院計量研究所 

杉 原 干 隈 

工業技術院標準部 

丸 山   茂 

信越半導体株式会社技術部 

水 間 基一郎 

日本電子金属株式会社製造部 

福 田 武 彦 

小松電子金属株式会社 

関   茂 雄 

東洋シリコン株式会社野田工場製造部 

田 内 省 二 

株式会社日立製作所武蔵工場 

塚 本 哲 男 

ソニー株式会社厚木工場 

長 船 広 衛 

日本電気株式会社半導体事業部 

鯰   了 介 

富士通株式会社第一半導体技術部 

佐 藤 清 俊 

社団法人日本電子工業振興協会 

(関係者) 

池 田 正 幸 

工業技術院電子技術総合研究所 

(事務局) 

武 笠 二 郎 

工業技術院標準部電気規格課 

神 長 直 之 

工業技術院標準部電気規格課