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日本工業規格

JIS

 H

0607

-1978

熱起電力法によるゲルマニウムの

伝導型判定方法

Determination of Conductivity Type in Germanium by

Thermoelectromotive Method

1.

適用範囲  この規格は,ゲルマニウム結晶の伝導型を熱起電力法により判定する方法について規定し

たもので,縮退をしていないゲルマニウムの単結晶で抵抗率が 40

Ω・cm 以下のほぼ均質な試料に適用する。

図 1

2.

表面処理  測定しようとする試料の表面は,#600 より細かい研摩剤で研摩したのち清浄にする。

3.

測定環境  常温付近で空気の流れの激しくない場所で測定することが望ましい。

4.

測定装置及び方法  測定方法としては.加熱探針又は冷却探針が使用できる。

図 に加熱探針の場合の測定装置を示す。試料を絶縁体の上に置き,加熱された探針と常温の探針を試

料表面に接触させる。この二つの探針間の電圧の符号を電圧計で測定する。この測定については,以下の

各項について考慮を払わなければならない。


2

H 0607-1978

図 2

(1)

加熱又は冷却探針の材質には.熱伝導率が大きくオーム接触抵抗の小さい金属(例えば銅,モリブデ

ン又はタングステン)を用い,その先端の頂角は,直角又は鈍角であることが望ましい。

(2)

加熱探針の温度は,100℃を超えてはならない。

(3)

加熱探針の代わりに室温以下に冷却された探針を使用する場合,冷却探針の温度に制限はない。

(4)

電圧計はその入力抵抗が 1M

Ω以上であり,中央に零指示のある計器が望ましい。

(5)

抵抗率が大きい場合には,光起電力の影響を避けるため探針部に局部的な光を照射してはならない。

(6)

常温探針は,点接触である必要はない。

5.

判定方法  高温端子の電位から低温端子の電位を差引いた電位差を

θ

12

とすれば

θ

12

<0 ならば P 型

θ

12

>0 ならば n 型

と判定する。

参考  測定方法の原理  試料に温度こう配をあたえると,高温部から低温部に向かってキャリアの流

れが生じ,開放端子間に電位差が生じる。これが熱起電力であり,その電位差  (

θ

12

)

はキャリ

アの流れによって生じるから,結晶内の多数キャリアの符号が正(正孔)

,すなわち伝導型が P

型の場合には

θ

12

は負の値になり,多数キャリアの符号が負(電子)

,すなわち伝導型が N 型の

場合には

θ

12

は正の値になる。したがって試料の 2 点間に温度差をつくり,その電位差の符号を

調べることによって試料の伝導型を判定することができる。

なお,

θ

12

は高温端子の電位から低温端子の電位を差し引いたものとする(

図 参照)


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H 0607-1978

非鉄金属部会  ゲルマニウム試験方法専門委員会  構成表(昭和 40 年 8 月 1 日制定のとき)

氏名

所属

(委員会長)

長  船  広  衛

日本電気株式会社電子部品事業部半導体工場

平  田      清

三井金属鉱業株式会社

長谷川  成  雄

東京電子金属株式会社

小  木  朴  郎

日本電子金属株式会社小金井工場

塚  本  哲  男

ソニー株式会社厚木工場

黒  田  和  夫

新金属協会

大  森  茂  生

株式会社東京電子冶金研究所

加  藤      宏

東京芝浦電気株式会社

館  野      博

電気試験所電子部品部

池  神  一  司

電気通信研究所

田  内  省  二

株式会社日立製作所中央研究所

米  山      武

フジ電子産業株式会社

近  藤      融

松下電子工業株式会社半導体事業部

(事務局)

木  下      亨

工業技術院標準部材料規格課

広  瀬  幾  男

工業技術院標準部材料規格課

西  沢  和  夫

工業技術院標準部材料規格課

(事務局)

武  笠  二  郎

工業技術院標準部電気規格課(昭和 53 年 3 月 1 日改正のとき)

神  長  直  之

工業技術院標準部電気規格課(昭和 53 年 3 月 1 日改正のとき)