>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

H 0201 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した

日本工業規格である。これによって,JIS H 0201 : 1987 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成,及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案への提案を容易にするために,ISO 7583 : 1986, Anodizing of

aluminium and its alloys

−Vocabulary を元に国際整合化を図った。


日本工業規格

JIS

 H

0201

 : 1998

アルミニウム表面処理用語

Glossary of terms used in the surface treatment of aluminium

序文  この規格は,1986 年に第 1 版として発行された ISO 7583, Anodizing of aluminium and its alloys−

Vocabulary

が対応国際規格としてあり,対応する部分(陽極酸化処理用語)については,技術的内容は同

等であるが,対応国際規格に規定のない化成処理,関連表面処理(塗装,めっき,ほうろう,溶射)など

について追加規定している。

1.

適用範囲  この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化処理及び化成処理に関する主

な用語及び定義について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 7583 : 1986

  Anodizing of aluminium and its alloys−Vocabulary

2.

分類  アルミニウム表面処理用語は,次の 8 部門に分類する。

a)

一般

b)

処理剤(材)

・設備器具

c)

前処理

d)

陽極酸化処理(染色,封孔,排水処理)

e)

化成処理

f)

関連表面処理(塗装,めっき,ほうろう,溶射)

g)

性質・欠陥

h)

検査・試験

3.

定義  用語及び定義は,次による

なお,参考のために対応する英語を示す。

a)

一般

参考

番号

用語

定義

対応英語

101 

陽極酸化

陽極処理によって電極表面において起こる酸化反

応。

anodic oxidation

102 

陽極酸化処理

陽極における電気化学的な酸化処理の総称。陽極処

理ともいう。

anodizing,

anodising

103 

陽極酸化皮膜

陽極酸化処理によって生成した皮膜。 anodic

oxide

coating,

anodic oxide film


2

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

104 

アルマイト

陽極酸化皮膜,又は皮膜の施された製品の通称。

参考  登 録 商 標  (ALMITE) か ら 由 来 し た 言

葉。

anodic oxide coating

105 

自然酸化

空気中で人工的に加速させることなく起こる酸化

反応。

natural oxidation

106 

陽極酸化塗装複合皮

陽極酸化処理後,更に塗装を施して耐食性などを一

段と向上させた皮膜。単に複合皮膜ともいう。

combined coating of anodic oxide

and organic films

107 

化成処理

金属表面上に化学酸化剤の反応によって酸化皮膜
を生成させる処理。

chemical oxidation,

chemical conversion

108 

化成皮膜

酸又はアルカリ性水溶液を用いて無電解で生成し
た皮膜。化学皮膜ともいう。

chemical conversion coating,

conversion coating

109 

電解

電解液中に浸せきした電極に電流を流し,電極で起
こさせる電気化学反応。

electrolysis

110 

電解質

水などの溶媒に溶けてイオン化し,その溶液が電気
伝導性をもち,電流を通すと電気分解現象を起こす
物質。

electrolyte

111 

電解液

電解質を水などの溶媒に溶かした溶液。電解質溶液
ともいう。

electrolytic solution

112 

電解浴

電解槽中の電解液。 electrolytic bath

113 

陽極

陰イオンの放電,陽イオンの生成及びその他の酸化
反応が行われる極。

anode

114 

陰極

陽イオンが電気化学的に金属又は水素に還元して
析出し,陰イオンが生成する極。

cathode

115 

補助電極

均一な陽極酸化皮膜の生成を目的に使う補助的な
陰極,又は陽極。

auxiliary electrode

116 

極間距離

陽極と陰極との距離。

distance between electrodes,

anode-cathode distance

117 

分解電圧

溶液の電解に必要な最小限の電圧。 decomposition

voltage

118 

過電圧

実際電解が行われている電極電位と平衡電位との
差。

overvoltage

119 

電解槽電圧

陽極酸化処理浴中の陽極と陰極との間の電圧。浴電
圧ともいう。

bath voltage

120 

スローイングパワー

処理物の皮膜厚さや色を均一にさせる性質。 throwing

power

121 

電流密度

電極の単位面積当たりの電流の大きさ。 current

density

122 

限界電流密度

正常な皮膜を生成する電流密度の上限及び下限。

critical current density

123 

電流分布

電極の各位置における通過電流の分布状態。 current

distribution

124 

電流効率

通過した電流のうち,目的とする電極反応に使用さ
れた電流の割合。

current efficiency

125 

陽極電流効率

一般に特定の陽極反応効率。陽極酸化においては,

陽極酸化中に使われる電気の総量に対する皮膜生
成にかかわる電気量の比。

anode efficiency

126 

皮膜生成率

金属損失量に対する酸化生成物量の比率。 coating

ratio

127 

吸着

気相又は液相中の物質がその相と接する他の相(液
相又は固相)との界面において,相の内部と異なる

濃度を保って平衡に達する現象。

adsorption

128 

活性化処理

表面の化学的反応性を高めることを目的とする処

理。

activation

129 

再活性化処理

染料の吸着性を高めるため,陽極酸化皮膜を酸処理
する方法。

reactivation


3

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

130 

凝集

液体中に存在する不溶性微粒子が集合して一団と
なり,やがて沈殿する現象。

aggregation,

flocculation,

coagulation

131 

脱イオン処理

イオン交換によって,水中のイオンを水素イオン又

は水酸イオンに交換する処理。

deionization,

demineralizing

132 

脱イオン水

脱イオン処理によって得られた水。 deionized

water

133 

電気泳動

媒体に懸濁されている荷電粒子が,電場の影響によ
って移動する現象。

electrophoresis,

cataphoresis

134 

清浄

金属表面に油脂などの汚れがないきれいな状態。 clean

135 

洗浄

弱アルカリ,酸溶液,溶剤又はそれらの蒸気を用い
て行う,表面の油分や汚れの除去。

この工程は,化学的又は電解で行われる。

cleaning

136 

拡散反射

物体表面に入射した光束が,その表面から映像を作

らないような状態で各方向に反射される現象。

diffuse reflection

137 

鏡面反射

物体表面に入射した光束が,映像を作るような状態
で反射される現象。正反射ともいう。

mirror reflection,

specular reflection

138 

反射率

入射光に対する反射光の強度比。一般に百分率 (%) 
で表す。鏡面反射率は,鏡面反射における反射率。

全反射率は鏡面反射率と拡散反射率の和。

reflectivity,

reflectance

139 

光沢

反射光によって感じられる物体表面の属性。正反射
光成分の大小によって光沢の大小が定められる。つ

やともいう。

gloss,

luster

140 

鏡面光沢度

物体表面からの鏡面反射光と基準面(屈折率 1.567

のガラス)からの鏡面反射光との比。 
単に光沢度ともいう。鏡面反射率 10 %の面の鏡面
光沢度は約 100 となる。

relative-specular glossiness

141 

物体の入射光,反射光,透過分光成分及び観察者の
分光感受性などによって支配される物体の外観。

colour

142 

色差

色の相違を数量的に表したもの。 colour

difference

143 

ブルースケール

染料の光堅ろう度測定のための国際的スケール。こ
のスケールは光堅ろう度の異なる 8 種類の青色染

料で染めたウールの布である

blue scale

144 

グレースケール

色の変化を評価するために使用される,異なる濃さ

の灰色に染色した国際的なスケール。

gray scale

145 

不動態

本来,ひ(卑)である電極電位を示し,不安定であ
るべき金属があたかも貴である金属のように振る

舞う状態。 
この状態では,電極電位も貴の値を示す場合が多い。

passive state

146 

局部電池

一つの金属体表面で局部的に構成される短絡電池。 local cell

147 

腐食

金属が環境中の諸物質と反応して消耗する現象。

corrosion

148 

腐食性物質

腐食を起こさせやすい物質。 corrosive

substance

149 

結露

水蒸気を含んでいる空気が冷却して露点以下にな
り,水蒸気が液化して露を結ぶ現象。

dew formation

150 

レイティングナンバ

点食(ピッティング)の程度を腐食面積率の範囲で
示す数値。

rating number (RN)

151 

有効面

製品の用途上で指定された表面処理品質が不可欠
な面。

significant surface

152 

素地

皮膜形成の基となる材料。 basis

metal,

substrate


4

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

153 

浴管理

処理浴の状態を正常に維持するために必要な管理。 bath control

154 

排水処理

排水を浄化する処理。 wast water

treatment,

effluent treatment

155 

渦電流

非磁性素材金属上の非電導性皮膜,例えば,アルミ
ニウム上の陽極酸化皮膜の厚さ測定に使われる高
周波誘導電流。

eddy current

b)

処理剤(材)・設備器具

参考

番号

用語

定義

対応英語

201 

研磨材

削り,すりへらし又は磨くために使用する材料。そ
のうち特定のものを研削材・たく(琢)磨材という

ことがあり,エメリ,アランダム,カーボランダム,
ライムなどがある。

abrasive

202 

バフ研磨剤

バフに塗布して用いる研磨剤。研磨剤を油脂などと
混合して用いるものを固形研磨剤,エマルションに
分散して用いるものを液状研磨剤という。

buffing compound

203 

界面活性剤

表面張力を減少させるために加える添加剤。

surface active agent,

wetting agent,

surfactant

204 

ミスト防止剤

表面処理操作中に発生するミストの抑制剤。 mist

suppressant

205 

すて材

陽極処理又は電解着色における端部に流れる過大

な電流を吸収するために被処理物と同極につるす
補助材。ダミー材ともいう。

thief,

robber

206 

染料

溶媒に溶解し,染着可能な染剤の総称。有機染料と
無機染料とがある。

dye,

dyestuff

207 

顔料

不溶性の固体物質で,微粉末の着色体。 pigment

208 

水溶性染料

水に溶かして使う染料。水性染料ともいう。 water

soluble

dyestuff,

water soluble dye

209 

油溶性染料

適切な溶剤に溶かして使う染料。油性染料ともい
う。

oil soluble dyestuff,

oil soluble dye

210 

食用色素

食品衛生法で指定された合成着色料。食品に接する
アルミウム製器物の染色に使用する。

food colour,

food dye

211 

封孔助剤

水和封孔の効果を増すために処理浴に加える薬剤。

ニッケル塩,クロム酸塩,トリエタノールアミンな
どがある。

sealing additives

212 

ろ過助剤

ろ過効果を上げるために,ろ布に充てんする助剤。 filter aid

213 

プライマ

金属素地に定着し,上塗り塗料との密着性を向上さ
せるための下地塗料。

wash primer,

etching primer

214 

ブスバー

電源から電解槽まで電流を伝える金属棒。 bus

bar

215 

陽極バー

陽極処理槽の上に置かれた導電部で,ブスバーから

被処理物に電流を導く金属製の棒。

anode bar

216 

キャリアバー

品物の搬送を兼ねた陽極バー。 carrier

bar,

flight bar

217 

ジグ

陽極酸化する品物を支持し,通電のために用いる道
具。ひっかけともいう。

jig,

rack

218 

電解枠

ジグの一種で,枠状のもの。 fram for

racking


5

H 0201 : 1998

c)

前処理

参考

番号

用語

定義

対応英語

301 

前処理

表面処理をするに当たり表面状態調整,装飾的効果
などのために主工程の前に行う処理。

pretreatment

302 

サテン仕上げ

表面に短く,細かい不連続のすじ目を均一に付けた
仕上げ。

satin finish

303 

なし(梨)地仕上げ

表面に機械的又は化学的処理によって微細な凹凸
を均一に形成させた,無方向性のつや消し仕上げ。

mat (matt) finish

304 

化学なし(梨)地仕上

品物を特定溶液中に浸せきして行うなし地仕上げ。 chemical mat finish

305 

スピン仕上げ

同心円形の研磨模様を数多く付けた仕上げ。サーキ

ュラ仕上げともいう。

spin finish,

circular finish

306 

ヘヤライン仕上げ

連続した細かいすじ模様の仕上げ。 hair-line

finish

307 

ダイヤひき目仕上げ

旋盤などにダイヤモンドバイトを取り付けて加工
する細かい切削ひき目の光沢仕上げ。

diamond-cut finish

308 

光輝仕上げ

光輝面を作る処理液に浸すことによって,金属表面

を光輝面に仕上げる処理。 
処理方法には電解研磨又は化学研磨がある。この仕
上げ方法に適合する素材に高純度アルミニウム,光

輝アルミニウム合金などがある。

bright finish,

bright dipping

309 

ブラスト処理

アルミナ,ショット,グリッド,ガラスビーズなどを

用いて,空気の流れによって吹き付ける表面処理。

abrasive blasting

310 

サンドブラスト

圧縮空気又は遠心力などで,砂又は粒状の研削材を
品物に吹き付けて行う表面加工方法。

sand blasting

311 

ショットブラスト

圧縮空気又は遠心力などで,ショット,カットワイ
ヤなどを品物に吹き付けて行う表面加工方法。

shot blasting

312 

ガラスビーズブラス

小さい特殊なガラスビーズを,表面を清浄に又は硬
くするために,金属表面に噴射させる処理。

glass beed blasting

313 

液体ホーニング

粒状又は粉状の研磨材を含む液を品物に噴射して
行う研磨方法。

liquid honing,

wet blasting

314 

研磨

研削及び磨きの総称。 sanding

grinding,

polishing

315 

ベルト研磨

研磨材(剤)の付着したベルトを使用する研磨方法。
そのまま用いる乾式と,水又は油を用いる湿式があ
る。

belt sanding,

belt grinding,

belt polishing

316 

ブラシ研磨

ピアノ線,ステンレス鋼線,黄銅線などを植えたブ
ラシ又は研磨輪を使用して行う研磨方法。

brushing

317 

スチールウール研磨

スチールウールを使用して機械又は手作業によっ
て研磨する方法。

steel-wool finishing

318 

グラインダバフ研磨

粗粒の研磨材を表面に保持した研磨輪を使用して

行う研磨方法。

grinding,

grinder-buffing

319 

バフ研磨

布製又は適切な物質の研磨輪を用い,その表面にバ

フ研磨剤を付けて行う研磨方法。研磨の程度によっ
て下地磨き,仕上げ磨き,つや目磨きに分けられる。

buffing

320 

バレル研磨

品物を研磨材とともに回転又は振動容器中に入れ

て研磨する方法で,乾式と湿式とがある。

barrel polishing,

barreling,

tumbling

321 

ろくろ研磨

旋盤で品物を回転させながら研磨布などで行う研
磨方法。しん(芯)出し研磨ともいう。

spin finishing


6

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

322 

ラッピング

寸法誤差の調整又は表面仕上げの改善のために行
う研磨。

lapping

323 

炭とぎ

ほお炭(ほおの木から作ったすみ)などに水を付け
ながら手磨きし,細かいきずや研磨目を除き,平滑

にする研磨方法。

polishing with charcoal block,

charcoal finishing

324 

電解研磨

主として酸溶液中で電気化学的に表面を研磨する

方法。

electrolytic polishing,

electropolishing,

electrobrightening

325 

化学研磨

主として酸溶液中で化学的に表面を研磨する方法。chemical polishing,

chemical brightening

326 

エンボス加工

表面に機械的方法によって凹凸模様を付ける加工。 embossing

327 

脱脂

圧延,成形などで付着した油脂分や汚れの除去。

degreasing

328 

アルカリ脱脂

アルカリ溶液中への浸せきによる,品物表面の油脂

の除去。通常,品物の表面に,わずかに溶解侵食を
伴う。

alkaline degreasing

329 

酸脱脂

酸溶液中への浸せきによる,品物表面の油脂の除去。 acid degreasing

330 

エマルション脱脂

エマルション(乳化液)による,品物表面の油脂の
除去。

emulsion degreasing

331 

有機溶剤脱脂

有機溶剤による,金属表面の油脂の除去。 organic

solvent

degreasing

332 

電解脱脂

所定の溶液中に品物を陰極として浸せきし,電気化

学的に行う脱脂。

electrolytic degreasing

333 

酸洗い

酸溶液中への浸せきによる,酸化物などの除去。

deoxidizing,

pickling

334 

超音波洗浄

洗浄液中に超音波を発振し,品物に微振動を与える
洗浄方法。

ultrasonic cleaning

335 

エッチング

化学的又は電気化学的に品物の表面を溶解しなが
ら荒す方法。品物をマスキング(表面の部分的被覆
保護)し,アルカリなどで所望の形状に食刻する方

法もある。

etching

336 

電解エッチング

適切な溶液中での電解によるエッチング。 electrolytic

etching

337 

スマット除去

酸洗い又はアルカリ浸せきの際に,表面に生成する
残さの除去。

desmutting

338 

アルカリ回収法

エッチング用水酸化ナトリウムの溶液中に増加する
溶存アルミニウムなどの不要分を除去し,濃度調整
を行ってエッチング液として再利用する方法。

alkali recovery system,

alkali regeneration system

d)

陽極酸化処理(染色,封孔,排水処理)

参考

番号

用語

定義

対応英語

401 

直流法

直流によって陽極酸化処理をする方法。

direct current anodizing

402 

交流法

交流によって陽極酸化処理をする方法。

alternating current anodizing

403 

交直重畳法

交流に直流を重畳して陽極酸化処理をする方法。

process of superimposed direct

current on alternating current

404 

定電流法

電流を一定に保ちながら陽極酸化処理をする方法。 constant current anodizing

405 

定電圧法

電圧を一定に保ちながら陽極酸化処理をする方法。 constant voltage anodizing

406 

不完全整流法

整流波形の一部に非整流波形を加えた電流を用い
て陽極酸化処理をする方法。

imperfectly-rectified current

anodizing

407 

PR

周期的に電流又は電圧の極性を反転させて電解す
る方法。電流反転法ともいう。

periodic reverse electrolysing


7

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

408 

パルス法

パルス波形を用いた電解方法。電流回復現象によっ
て,高い電流密度で電解ができる。

pulse anodizing

409 

しゅう酸皮膜

しゅう酸水溶液で陽極酸化処理して生成した皮膜。
日本で最初に工業化された陽極酸化法。

oxalic acid anodic oxide coating

410 

硫酸皮膜

硫酸水溶液で陽極酸化処理して生成した皮膜。

sulphuric acid anodic oxide coating

411 

クロム酸皮膜

クロム酸水溶液で陽極酸化処理して生成した皮膜。

ベングーフ・スチュアート法が工業的に最初に行わ
れた。主に航空機に用いられる。

chromic acid anodic oxide coating

412 

りん酸皮膜

りん酸水溶液で陽極酸化処理して生成した皮膜。

phosphoric acid anodic oxide coating

413 

混酸皮膜

2

種類以上の無機酸又は有機酸を混合した水溶液

で陽極酸化処理して生成した皮膜。

mixed acid anodic oxide coating

414 

硬質皮膜

主として低温で陽極酸化処理して生成した硬質の
皮膜。

hard anodic oxide coating

415 

コイルアルマイト

線,条などの長尺の素材を巻き取りながら連続して
陽極酸化処理する方法。

coil anodizing

416 

かごアルマイト

リベットのような小物部品を穴のあいたかごの中
に入れて行う陽極酸化処理。アルミニウム部品はか
ごに押し付けられて陽極となる。電解液は部品の間

を循環する。

basket anodizing,

barrel anodizing

417 

光輝皮膜

高純度アルミニウムや光輝アルミニウム合金を光
輝仕上げ後,つやを失わずに得られた皮膜。

bright anodic oxide coating

418 

自然発色皮膜

陽極酸化処理だけで発色させた皮膜。素材の組成,
材質によって発色させる合金発色皮膜及び電解浴,

電解条件によって発色させる電解発色皮膜がある。

self-colour anodic oxide coating,

integral colour anodic oxide coating

419 

電解着色皮膜

多孔性皮膜を生成後,金属塩を溶解した浴中で電解
を行って,金属又は金属化合物を皮膜の微細孔内に

析出させ着色した皮膜。

electrolytically coloured anodic oxide

coating

420 

多孔質皮膜

無数の微細孔をもつ層とその下のバリヤー層で形

成された皮膜。酸化皮膜に対して溶解能力のある電
解質によって生成される。

porous anodic oxide film,

porous anodic oxide coating

421 

バリヤー皮膜

バリヤー層だけで形成された皮膜。酸化皮膜に対し

て溶解能力のない電解質によって生成される。

barrier layer anodic oxide film,

barrier layer anodic oxide coating

422 

機能皮膜

従来から知られている機能を著しく向上させた皮

膜又は新たな機能を付与した皮膜。高硬度皮膜,磁
気皮膜,潤滑性皮膜,選択吸収皮膜などがある。

functional coating,

coating with special property

423 

可とう性皮膜

特殊な液中で,主として交流法によって陽極酸化処

理して生成した,ひび割れの出にくい皮膜。

flexible anodic oxide coating

424 

染色

陽極酸化皮膜の多孔性を利用した,染料の吸着によ

る皮膜の着色。

dyeing,

colouring

425 

染色性

陽極酸化皮膜の染色のしやすさ。 dye-affinity

426 

染着力

染料の染着する能力。 dyeing-capacity,

dyeing power

427 

浸せき染色

染色液に処理物を浸せきして染色する方法。 dip

dyeing

428 

吹付け染色

染色液を処理物に吹き付けて染色する方法。普通は
型紙を使って模様付けなどをする。

spray dyeing

429 

塗布染色

はけ又は布などを使用して染色液を処理物に塗り
付けて染色する方法。

daub dyeing

430 

中抜き染色

容器の外面だけを染色して内面を染色しない方法。 dyeing except inside


8

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

431 

写真焼付け法

未封孔陽極酸化皮膜上に感光性物質を利用して,写
真焼付けを行い染め分ける方法。

photo-printing

432 

印刷染色法

未封孔陽極酸化皮膜上にスクリーン印刷,オフセッ
ト印刷などによって染料を含有したインキで直接

印刷して染め分ける方法。

direct printing

433 

転写染色法

染料を含有したインキで印刷したシートを未封孔

陽極酸化皮膜上に熱圧着させ,染料を皮膜中にしみ
込ませて染め分ける方法。

heat transfer printing

434 

脱膜

陽極酸化皮膜又は塗膜の除去。

removing of coating,

stripping of coating

435 

脱色

漂白剤などによる,染色物の色の除去。 bleaching

436 

色止め

金属塩水溶液に浸せきして染料の固着を行う処理。
一般に約 60℃以上で処理する。

dye fixing treatment

437 

封孔処理

陽極酸化によって生成した多孔性皮膜の微細孔を
封じ,耐汚染性,耐食性などの物理的,化学的性質
を改善する処理の総称。水蒸気封孔,沸騰水封孔,

低温封孔などがある。

sealing of anodic oxide coating

438 

水和封孔処理

加圧水蒸気又は沸騰水によって,水和反応をさせて
行う封孔処理。

hydro-thermal sealing,

sealing by hydration

439 

水蒸気封孔処理

加圧水蒸気中で行う封孔処理。

参考  一般に 0.3∼0.6MPa の圧力で行う。

steam sealing

440 

沸騰水封孔処理

沸騰状態又はそれに近い温度の水に浸せきして行
う封孔処理。これに少量の無機及び/又は有機化合
物を添加して行う場合もある。

boiling water sealing,

hot water sealing

441 

ニッケル塩封孔処理

封孔液にニッケル塩(主に酢酸ニッケル)及びほう
酸を添加して行う水和封孔処理。

nickel sealing

442 

重クロム酸塩封孔処

重クロム酸塩溶液中で行う封孔処理。耐食性を高め
るために用いる。重クロム酸カリウム,又は重クロ
ム酸ナトリウムが使われる。

dichromate sealing,

chromate sealing

443 

電流回復現象

陽極酸化の際に急激に電圧を下げると,電流はほと
んど流れなくなるが,しばらくすると電流を回復し,

その電圧に相当した定常電流値を示す現象。

current recovering phenomenon

444 

硫酸回収法

老化した硫酸電解液から,膜を用いて溶液中の硫酸
を回収する方法。又は溶存アルミニウムなどを除去

し,液組成の調整をして電解液として再利用する方
法。

sulphuric acid recovery system,

sulphuric acid regeneration system

e)

化成処理

参考

番号

用語

定義

対応英語

501 

化学着色法

化学皮膜処理において種々の薬品を添加して化学
的に着色する方法。

chemical colouring process

502 

ベーマイト法

高温の純水中でアルミニウムの表面に皮膜を生成
させる方法。これに少量のアンモニア水などを添加
して処理する場合もある。

boehmite process

503 

MBV

炭酸ナトリウム,クロム酸ナトリウム,水酸化ナト
リウムなどを主成分とする水溶液で高温処理し,化

学的に皮膜を生成させる方法。

M.B.V. (Modifizierter Bauer Vogel)

process


9

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

504 

EW

炭酸ナトリウム,クロム酸ナトリウム,けい酸ナト
リウムなどを主成分とする水溶液で高温処理し,化

学的に皮膜を生成させる方法。

E.W. (Erft Werk) process

505 

クロメート法

クロム酸塩又は重クロム酸塩を主成分とする水溶液

中に浸せきし,化学的に皮膜を生成させる方法。

chromate process

506 

りん酸クロメート法

りん酸塩を含むクロム酸又は重クロム酸水溶液で

化学的に皮膜を生成させる方法。ふっ化物を含むこ
ともある。

chromate-phosphate process

507 

りん酸塩法

りん酸塩を含む水溶液(普通ふっ化物を含む)で,

化学的に皮膜を生成させる方法。

phosphate process

f)

関連表面処理(塗装,めっき,ほうろう,溶射)

参考

番号

用語

定義

対応英語

601 

塗膜

塗布した塗料が乾燥してできた膜。 paint

film

602 

スプレー塗装

圧縮空気などによって塗料を霧状にし,品物に塗装
する方法。

spray coating

603 

静電塗装

一般に被塗装物を陽極,噴霧装置を陰極とし,直流
高電圧をかけて静電気を帯電させた噴霧状の塗料

を品物に電気的に引き付けて塗装する方法。

electrostatic coating,

electrostatic spraying,

electrostatic spray coating

604 

浸せき塗装

水又は溶剤に溶解した塗料中に品物を浸せきして
塗装を行う方法。

dip coating,

dip painting

605 

電着塗装

解離可能な水溶性塗料中で,被塗装物を陽極又は陰
極として直流電圧を印加し,電気泳動によって塗装

する方法。アルミニウムの場合は,アルミニウムを
陽極として使うのが一般的である。

electrodeposition coating,

electrophoretic coating

606 

粉体塗装

溶媒,水などの助けを借りないで乾式で粉体微粒子

を被塗物に付着させ,加熱溶融して塗膜を被覆する
方法。一般に他の方法に比べて厚膜になる。

powder coating

607 

亜鉛置換法

亜鉛イオンを含む溶液にアルミニウムを浸せきし,
その表面に化学的に亜鉛を析出させる方法。電気め
っきの下地処理として行われる。

zinc immersion process,

zincate conversion process

608 

電気めっき

金属又は非金属表面に金属を電気化学的に析出さ
せる方法。

electroplating

609 

無電解めっき

金属又は非金属表面に金属を化学的に還元析出さ
せる方法。化学めっきともいう。

chemical plating,

electroless plating

610 

アルミニウムほうろ

アルミニウム及びその合金用のほうろうゆう薬を

焼き付ける表面処理。

aluminium porcelain enamelling,

aluminium vitreous enamelling

611 

溶射

燃焼又は電気エネルギーを用いて溶射材料を加熱

し,溶融又はそれに近い状態にした粒子を素地に吹
き付けることによる皮膜の形成。

thermal spraying


10

H 0201 : 1998

g)

性質・欠陥

参考

番号

用語

定義

対応英語

701 

陽極酸化皮膜構造

模式図に示す陽極酸化皮膜の構造。 
模式図 

structure of anodic oxide coating

702 

皮膜セル

陽極酸化皮膜を形成する一つ一つの微細孔をもつ
セル(701

模式図参照)。

oxide cell

703 

微細孔

皮膜セルの中心に形成された微細な孔。電流の通り

道(701

模式図参照)。

pore,

micropore

704 

多孔質層

701

模式図参照) porous layer

705 

バリヤー層

陽極酸化皮膜の溶解能力のない電解質によるか,又
は溶解能力のある電解質でも多孔質層の底にでき
る無孔性の絶縁薄層。

barrier layer

706 

ベーマイト

一水和アルミニウム酸化物。約 80  ℃以上の温度で
陽極酸化皮膜を水和封孔処理したときに生成する。

boehmite

707 

バイヤライト

三水和アルミニウム酸化物。約 80  ℃以下の温度で
陽極酸化皮膜を水和封孔処理したときに生成する。

bayerite

708 

皮膜厚さ

陽極酸化皮膜の厚さ。 coating

thickne

film thickness

709 

測定点皮膜厚さ

1

か所の測定点の皮膜厚さ。 local

thickness

710 

最低皮膜厚さ

測定した数か所の測定点皮膜厚さの最低値。

minimum local thickness

711 

平均皮膜厚さ

測定した数か所の測定点皮膜厚さの平均値。 average

thickness

712 

ビルドアップ

陽極酸化処理に伴う寸法の増加。

build-up (of an anodized surface)

713 

表面粗さ

小さい間隔で起きる表面の凹凸の程度。 surface

roughness

714 

皮膜均一性

陽極酸化皮膜の厚さの均一性。 uniformity of

film

715 

皮膜見掛け密度

多孔質皮膜の場合,微細孔まで含んだ平均的皮膜の

密度。電解浴,電解条件及び合金の種類によって異
なる。

apparent density of film

716 

皮膜質量

陽極酸化皮膜の質量。通常,単位面積当たりの質量
で表す。

coating mass

717 

陽極酸化皮膜の熟成

陽極酸化処理後,一定期間を経過することによって,

皮膜の性質が安定化する現象。エイジングともいう。

ageing

718 

ダイマーク

押出(引抜)材表面の押出(引抜)方向に現れる線

状の細かい凹凸。

die mark

719 

みみずしみ

重ねた板の間の面にできる,みみずがはったような
しみ。

deep-seated stain

720 

油焼け

圧延油又は潤滑油の不完全燃焼によって材料の表
面に生じた変色。

oil stain

721 

触はん

素材の取扱い中に付着した指紋などの跡。 finger

mark


11

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

722 

バフむら

だれ,磨き目の不ぞろいなどバフ研磨のむら。 buff-patched

appearance

723 

バフ焼け

バフ研磨中の高熱のために生じた研磨面の不均一性。 buff-burned pattern

724 

皮膜焼け

陽極酸化処理時に電流分布の不均一,電流密度の過

大などによって生じた,焼けたような外観。

burning of anodic oxide coating

725 

アルマイト模様

陽極酸化処理によって現れるしま状,松葉状などの
模様。金属組織ほかの不均一に起因する。

streak

726 

皮膜割れ

過熱・変形などによる皮膜の割れ。

cracking of anodic oxide coating,

crazing of anodic oxide coating,

stress cracking

727 

黒はん

陽極酸化処理したときに現れる灰黒色状のまだら模
様。この黒はん部分には主にけい素が偏析している。

black spot,

spotting out

728 

皮きず

素材中の異物(ガスを含む。

)又はきずのために材

料の表面が皮を被ったようになったもの,及びこの

皮がはがれたもの。

sliver

729 

コーナー欠陥

品物の鋭い角度の部分にできる陽極酸化皮膜の欠陥。 corner defect

730 

すりきず

取扱い中に表面にできた連続又は断続した線状の
きず。

scratch

731 

ガスだまり

電解中に品物内部にガスがたまり,陽極酸化皮膜が

むらになった部分。

defect of gas accumulation

732 

粉ふき

電解不良によって,陽極酸化皮膜の表面に粉状物質

を生成する現象。

blooming

733 

シーリングスマット

陽極酸化皮膜の封孔後に表面に生じる粉状物質。

sealing smut

734 

ブルーム

環境因子(大気汚染,光など)によって引き起こさ
れた陽極酸化皮膜の白化現象。簡単にふき取ること
はできない。

weathering bloom

735 

イリデッセンス

陽極酸化皮膜を大気中に暴露した場合,短期間で表
層が劣化し,にじ(虹)色に見える現象。干渉色と
もいう。

iridescence

736 

流れ

すきまに残っていた各種処理液が電解後に流れ出
し表面にできたよだれ状の模様。たれともいう。

slobbery stain

737 

色流れ

染色皮膜の染料が,水洗及び封孔処理中に溶出し,
脱色する現象。なき出しともいう。

dye bleeding

738 

色むら

仕上がりの色調が品物の部分で異なる外観。 irregular

colour

739 

色あせ

着色した陽極酸化皮膜の色が光,熱,薬品などによ
って失われる現象。

colour fade-out,

fading

740 

光沢むら

皮膜の光沢の不均一。 uneven

brightness

741 

光沢保持率

光沢度変化の前後の割合。 gloss

retention

742 

つきまわり性

電解着色における均一着色性。

throwing power of electrolytic

colouring

743 

スポーリング

陽極酸化皮膜の密着性が局部的に失われて,はく離
を伴う現象。

spalling,

chipping

744 

チョーキング

表面が粉末状になる現象。主として光による劣化が
原因である。自亜化ともいう。

chalking,

powdering

745 

ゆず肌

ゆずの実の表皮のような小さなくぼみのある塗膜

の外観。オレンジピールともいう。

orange peel

746 

付着性

塗膜が下地面に付着して離れにくい性質。 adhesive

property

747 

局部腐食

局部的に集中して起こる腐食。 local

corrosion

748 

孔食

局部腐食が金属内部に向かって孔状に進行する腐食。pitting corrosion

749 

点食

比較的軽度の孔食で点状を示すもの。 pitting

corrosion


12

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

750 

糸状腐食

重ねた板の間又は塗膜の下に生じる糸状の腐食。

filiform corrosion

751 

接触腐食

異種金属が接触し,電解質が介在して電気回路が形
成したときに生じる腐食。

galvanic corrosion

752 

耐候性

自然条件の影響を受けて,時間の経過に伴って起こ
る材料の物理的及び化学的変化に耐える性質。

weather resistance,

weather-fastness

753 

耐食性

腐食性物質を含む環境にさらされたときに耐える

性質。アルカリ耐食性,酸耐食性,塩水耐食性など
がある。

corrosion resistance

754 

耐摩耗性

摩耗負荷に対する表面の抵抗性。しゅう動摩耗と衝
撃摩耗がある。

abrasion resistance,

wear resistance

755 

耐汚染性

汚れに対する抵抗性。封孔の程度で表す。 stain

resistance

756 

写像性

陽極酸化皮膜表面に像を写したときの像の鮮明さ
又はゆがみの程度を表す皮膜表面の性質。

image clarity

757 

光輝性

光を鏡面反射する表面の特性。 brightness

758 

色堅ろう度

光,熱,雨水などに対する色の耐久性。 colour

fastness

759 

光堅ろう度

長期の光暴露に対する着色表面の耐久性。 light

fastness

760 

絶縁耐力

皮膜の電圧に耐える能力で,絶縁破壊電圧,絶縁破

壊の強さ,耐電圧などで表される。

dielectric strength

761 

絶縁破壊電圧

定められた方法で皮膜に電圧を加えたときに皮膜
が破壊される最小の電圧。

breakdown voltage

762 

ロスファクター

インピーダンスの抵抗成分と容量成分の比。皮膜の
封孔度を表すときに用いる。

loss factor,

dissipation factor

h)

検査・試験

参考

番号

用語

定義

対応英語

801 

外観検査

外観の状態を目視などによって行う検査。 visual

inspection

802 

色合せ

着色製品が標準見本又は限度見本によって設定さ
れた目標の色に合っているか否かの検査。

colour matching

803 

色の許容差

規定された光や観察法の条件下で,標準色と比較し

て許容される色の範囲。

colour tolerance,

colour limits

804 

皮膜厚さ試験

陽極酸化皮膜の厚さを測定する試験。顕微鏡断面測

定法,渦電流式測定法,スプリットビーム顕微鏡測
定法などがある。

coating thickness test,

coating thickness determination

805 

顕微鏡断面測定法

陽極酸化皮膜の断面を顕微鏡で観察して皮膜厚さ

を測定する方法。

coating thickness measurement by

microscope

806 

渦電流式厚さ測定法

高周波渦電流を用いて非破壊法で皮膜厚さを測定

する方法。

coating thickness measurement by

eddy-current method

807 

スプリットビーム顕
微鏡測定法

透明皮膜に入射角 45°の光束を与え,その表面と
素地面の反射を利用して皮膜厚さを測定する方法。

coating thickness measurement by

split beam microscope,

coating thickness measurement by

light section microscope

808 

皮膜質量試験

陽極酸化皮膜を脱膜液によって除去し,前後の質量
差から皮膜質量を求める試験。皮膜厚さを推定する
ことができる。

coating mass measuring test

809 

湿潤試験

湿り水蒸気の雰囲気中で塗膜などの変化を調べる
試験。

humidity cabinet test

810 

塩水噴霧試験

塩水を噴霧した雰囲気中において皮膜の耐食性を
調べる試験。

salt spray test


13

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

811 

酢酸酸性塩水噴霧試

酢酸酸性の塩水を噴霧し,皮膜の耐食性を調べる試
験。

acetic acid salt spray test (ASS test)

812 

キャス試験

銅塩の添加で腐食作用を促進した酢酸酸性の塩水
を噴霧し,皮膜の耐食性を調べる試験。

copper accelerated acetic acid salt

spray test (CASS test)

813 

交互浸せき腐食試験

試験片を腐食溶液に浸せき,乾燥を交互に繰り返し
て腐食などの状態を調べる試験。

alternating immersion corrosion test

814 

硫銅塩試験

銅塩を含む硫酸酸性水溶液で湯沸し内面などの陽
極酸化皮膜の欠陥を調べる試験。

copper sulphate test

815 

耐アルカリ試験

陽極酸化皮膜の耐アルカリ性を調べる試験。水酸化
ナトリウム水溶液を皮膜に接触させて溶解までの
時間で判定する。試験方法にアルカリ滴下試験と起

電力式耐アルカリ試験とがある。

alkali resistance test

816 

アルカリ滴下試験

アルカリ滴下試験装置を用いて皮膜が溶けて素地
が露出するまでの時間によって耐アルカリ性を調

べる試験。

alkali spot test,

alkali dropping test

817 

起電力式耐アルカリ
試験

アルカリ溶液を皮膜に接触させ,起電力測定装置を

用いて皮膜が溶けて素地が露出するまでの時間を
電気的に測定し,耐アルカリ性を調べる試験。

alkali resistance test by electromotive

force

818 

アルカリ接触試験

塗膜の耐アルカリ性を調べる試験。水酸化ナトリウ

ム水溶液を一定時間接触させた後,レイティングナ
ンバで外観を判定する。

alkali contact test

819 

封孔度試験

陽極酸化皮膜の封孔の効果を調べる試験の総称。染
色液点滴試験,りん酸−クロム酸水溶液浸せき試
験,アドミッタンス測定試験などがある。

sealing test

820 

染料吸着試験

皮膜に染色液を点滴付着させ,その汚染から封孔処
理の程度を調べる試験。

dye adsorption test,

dye spot test,

dye stain test

821 

アドミッタンス測定
試験

皮膜のアドミッタンスを測定してその値によって
封孔度を調べる試験。インピーダンスの逆数。

admittance test

822 

りん酸−クロム酸 
水溶液浸せき試験

皮膜をりん酸−クロム酸水溶液に浸せきして,溶解
による質量減少を測定し,封孔度を調べる試験。

chromic-phosphoric solution

immersion test

823 

酸性亜硫酸水溶液 
浸せき試験

皮膜を亜硫酸ナトリウム水溶液に浸せきして,白化
程度から封孔処理の程度を調べる試験。ケープ試験
ともいう。

Kape's test

824 

耐沸騰水性試験

被塗物を沸騰水に浸せきして塗膜の異常発生の有
無を調べる試験。

boiling water resistance test

825 

皮膜硬さ試験

微小硬さ試験機を用い陽極酸化皮膜断面に一定の
荷重でダイヤモンド正四角すい(錐)圧子を用いて
圧こんを付け,その大きさで硬さを判定する試験。

hardness test of anodic oxide coating

826 

鉛筆引っかき抵抗性
試験

硬さの異なる鉛筆を用いて塗膜などの表面を引っ
かき,硬さを調べる試験。

pencil scratch test

827 

付着性試験

下地と塗膜などの付着性を判定する試験。碁盤目試
験,折曲げ試験などがある。

adhesion test

828 

耐ひび割れ性試験

皮膜が受ける変形によるひび割れに対する皮膜の

抵抗性を調べる試験。

crazing resistance test,

bending test

829 

耐摩耗性試験

陽極酸化皮膜の耐摩耗性を調べる試験。砂落し摩耗

試験,噴射摩耗試験,往復運動平面摩耗試験などが
ある。

abrasion resistance test,

wear resistance test


14

H 0201 : 1998

参考

番号

用語

定義

対応英語

830 

砂落し摩耗試験

人造研削材を自然落下させて皮膜の耐摩耗性を調
べる試験。

sand-falling abrasion resistance test

831 

噴射摩耗試験

人造研削材を加圧した空気,不活性ガスなどととも
に吹き付けて皮膜の耐摩耗性を調べる試験。

abrasive jet test

832 

往復運動平面摩耗試

周囲に研磨紙をはり付けた摩擦輪と試験片の間に
一定荷重の下で往復運動をさせ皮膜の耐摩耗性を

測定する方法。平面摩耗試験ともいう。

abrasive wheel wear test

833 

平板回転摩耗試験

回転する水平円盤上に試料を取り付け,規定接触圧
力を加えた一対の摩擦輪との間で摩耗を起こさせ

る試験。テーバ式摩耗試験ともいう。

Taber's abrasion resistance test

834 

光竪ろう度試験

人工光源を照射し,着色した表面の光堅ろう度を判

定する試験。

accelerated light fastness test

835 

色差計

基準となる色と試料との色差を測定する計器。 colour-difference

meter

836 

屋外暴露試験

試料を屋外の自然環境に暴露して,化学的・物理的
性質の経時変化を調べる試験。

outdoor-exposure test

837 

促進耐候性試験

人工光源から発する光と断続的な人工降雨,結露な

どを与える装置を用い,試料の物理的及び化学的変
化を調べる試験。

accelerated weathering test

838 

亜硫酸ガス腐食試験

湿性亜硫酸ガス雰囲気中に暴露し,皮膜の耐食性を
調べる試験。

sulphur dioxide corrosion test

839 

ケステルニッヒ試験

加温下,二酸化硫黄を含む湿雰囲気中で行う促進腐

食試験。

Kesternich test

840 

FACT

試験

セルに食塩水を入れて,直流電圧を印加して行う,

陽極酸化皮膜の腐食試験。

FACT (Ford Anodized Aluminium

Corrosion Test)


15

H 0201 : 1998

アルミニウム表面処理用語改正原案調査作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

馬  場  宣  良

元東京都立大学

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

後  藤  敬  一

通商産業省基礎産業局非鉄金属課

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

佐  藤  敏  彦

芝浦工業大学

田  村  和  男

東京都立工業技術センター

福  田  芳  雄

科学技術庁金属材料技術研究所

星  野  重  夫

武蔵工業大学

松  下  静  夫

元工業技術院製品科学研究所

三  田  郁  夫

元東京都立工業技術センター

新  井  元  彦

理研アルマイト工業株式会社

石  黒  明  康

立山アルミニウム工業株式会社

西  沢  和  由

昭和アルミニウム株式会社技術研究所

大  木  隆  喜

トステム株式会社建材研究所

大  中      隆

株式会社日本アルミ技術研究所

坂  下  満  雄

三協アルミニウム工業株式会社

田  中  義  朗

日本軽金属株式会社

西  村  健二郎

不二サッシ株式会社

藤  原  憲  彦

株式会社中金

山  本  尚  三 YKK 株式会社

菊  池      哲

軽金属製品協会

(事務局)

佐  藤  信  幸

軽金属製品協会

小山田      誠

軽金属製品協会

備考  ◎:小委員会委員長

○:小委員会委員