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  (ISO 683-10 : 1987)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。

この規格の制定は,国際規格に一致した日本工業規格にするため ISO 683-10 (Heat-treatable steels, alloy

steels and free-cutting steels

−Part 10:Wrought nitriding steels)  を技術的内容を変更することなく翻訳したも

のである。

JIS G 7502

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)  機械的性質の基準断面

附属書 B(参考)  補足又は特別の要求事項

附属書 C(参考)  関連の国際規格


  (ISO 683-10 : 1987)

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  注文書及び表示

2

5.

  要求事項

3

5.1

  製造工程

3

5.2

  化学成分,硬さ及び機械的性質

3

5.3

  工業技術特性

3

5.4

  組織

3

5.5

  内部の健全性

4

5.6

  表面品質及び脱炭

4

5.7

  形状,寸法及び許容差

4

6.

  製品の検査,試験及び適合性

4

6.1

  検査及び試験の手順並びに検査文書の種類

4

6.2

  指定検査及び試験

4

7.

  表示

5

附属書 A(規定)  機械的性質の基準断面

15

附属書 B(参考)  補足又は特別の要求事項

16

附属書 C(参考)  関連の国際規格

17


日本工業規格

JIS

 G

7502

: 2000

 (ISO

683-10

 : 1987

)

窒化鋼(ISO 仕様)

Wrought nitriding steels

序文  この規格は,1987 年に第 2 版として発行された ISO 683-10 (Heat-treatable steels, alloy steels and

free-cutting steels

−Part 10:Wrought nitriding steels)  を翻訳し,技術的内容及び規格の様式を変更すること

なく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲

1.1

この規格は,次の各種製品の受渡し技術的要求事項について規定する。

−  半製品,例えば,ブルーム,ビレット,スラブ(

備考 3.参照)

−  棒鋼(

備考 3.参照)

−  線材

−  熱間圧延鋼板(

備考 2.参照)

−  ハンマー又はドロップ鍛造品(

備考 3.参照)

これらの製品は,

表 の窒化鋼によって製造され,表 の 2∼5 行に記載されているいずれかの熱処理が

行われ,

表 の表面状態で供給される。

これらの鋼材は一般に,焼入焼戻し後,窒化される機械部品の製造に使用することを意図したものであ

る。この規格の機械的性質に対する要求事項は,

表 の寸法に限定される。

備考1.  関連する国際規格を,附属書 に記載する。

2.

用語“鋼板”には,広幅の平鋼を含む。

3.

ハンマー鍛造半製品(ブルーム,ビレット,スラブなど)及びハンマー鍛造棒鋼は,

“ハンマ

ーとドロップ鍛造品”の用語でではなく,これ以降は半製品又は棒鋼に含める。

1.2

特別の場合,引き合い及び注文時の協定によって,これらの受渡し時の技術的要求事項の変更又は

追加が可能である(

附属書 参照)。

1.3

この規格に加えて,ISO 404 の一般技術的受渡し要求事項を適用できる。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。こ

れらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

ISO 83

  Steel−Charpy impact test (U-notch)

ISO 148

  Steel−Charpy impact test (V-notch)

ISO 377

  Steel and steel products−Location and preparation of samples and test pieces for mechanical testing

ISO 404

  Steel and steel products−General technical delivery requirements

ISO 1035

  Hot-rolled steel bars

− Part

1

  Dimensions of round bars


2

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

− Part

2

  Dimensions of square bars

− Part

3

  Dimensions of flat bars

− Part

4

  Tolerances

ISO 6506

  Metallic materials−Hardness test−Brinell test

ISO 6507/1

  Metallic materials−Vickers hardness test−Part 1 : Test method

ISO 6892

  Metallic materials−Tensile testing at ambient temperature

ISO 6929

  Steel products−Definitions and classification

ISO 7452

  Hot-rolled structural steel plates−Tolerances on dimensions and shape

ISO 7788

  Steel−Surface finish of hot-rolled plates and wide flats−Delivery requirements

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,ISO 6929 によるほか,次による。

通常の定義からの変則については,1.1 

備考 2.及び備考 3.参照。

3.1

基準断面 (ruling section)   規定された機械的性質を適用する断面。

製品断面の実際の形状及び寸法とは別に,基準断面の寸法は,常に直径によって与えられる。これは,

“同等の丸鋼”の直径に対応する。すなわち,機械試験のための試験片を採取するように指定されている,

その製品の実際の基準断面の位置で,オーステナイト化温度から冷却されたときに,同じ冷却速度を示す

丸鋼である。

3.2

窒化鋼 (nitriding steels)   適度の量の窒化物を形成する元素,すなわち,アルミニウム,クロム,

モリブデン及び/又はバナジウムを含有する熱処理用の鋼材で,窒化に特に適しているもの。

3.3

窒化 (nitriding)   気体又は液体塩雰囲気の窒素中で,鋼製品を変態温度 Ac1 以下の温度で十分に長

時間保持し,鋼表面に窒素を拡散させることを特徴とする熱処理。表面硬さ,耐摩耗性及び耐疲労性の改

善が達成される。

4.

注文書及び表示  注文書には,要求する製品の指定のために次の各項を表記する。

a)

製品形状(ブルーム,棒鋼,線材など)

−  寸法規格の名称,寸法及び許容差(5.7 参照)

−  又は,例えば,半製品の場合,要求する寸法及び許容差を示す図面又は文書の名称。

b)

“熱間加工”以外の表面状態又は特別な表面品質を要求する場合,

−  表面状態(

表 参照)

−  表面品質(5.6 参照)

c)

次の各項による鋼材の記述

1)

この規格の番号

2)

表 の鋼種の記号

3)

無処理以外の熱処理を要求する場合,その記号(

表 の 欄参照)

4)

検査文書を要求する場合,その文書の記号(

表 参照)

5)

補足的な要求事項がある場合,その記号及び,必要に応じて,その補足の要求事項の詳細(

附属書

B

参照)

実施例:次のように注文

  熱間圧延丸鋼

ISO 1035-1

による。


3

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

呼称直径が 40.0mm

呼称長さが 8 000mm

直径の許容差が±0.40mm(ISO 1035-4 による S 級)

長さ許容差が−0,+100mm(ISO 1035-4 による L2 級)

通常,その他の許容差はすべて,ISO 1035-4 による。

表面状態

  ショットブラスト洗浄(記号 BC,

表 参照)

鋼材

  この規格による。

  鋼種 31CrMo12(

表 参照)

  熱処理:焼入+焼戻し(記号 Q+T,

表 参照)

  タイプ IC の検査証明書(

表 参照)

  試験シート xy による超音波探傷試験結果(

附属書 の B.2 による補足要求事項)

表示

  丸鋼:ISO 1035-1-40.0Sx8 000L2

  表面:BC

  鋼材:JIS G 7502-31CrMo12−Q+T−IC−S2

  詳細事項:超音波探傷試験については,試験用紙 xy を参照。

5.

要求事項

5.1

製造工程

5.1.1

一般事項  鋼及び製品の製造工程は,5.1.25.1.3 の要求事項を満たすときは,ほかは製造業者の

自由裁量による。

5.1.2

受渡し時の熱処理及び表面状態

5.1.2.1

通常の受渡し  引き合い及び注文時に協定しない場合,無処理,つまり熱間加工のままの状態で

製品を受渡しする。

5.1.2.2

特定の熱処理  引き合い及び注文時に特定の熱処理を協定した場合は,製品は表 の 3∼5 行に

示すいずれかの熱処理で受渡しする。

5.1.2.3

特定の表面状態  引き合い及び注文時に特定の表面状態を協定した場合,製品は表 の 3∼6 行

に示すいずれかの表面状態で受渡しする。

5.1.3

溶鋼の区分  鋼材は,溶鋼単位に区分して受渡しする。

5.2

化学成分,硬さ及び機械的性質  表 の 9 欄に引用されている化学成分,硬さ及び機械的性質に対

する要求事項は,必要に応じて特定の熱処理に対し適用する。

5.3

工業技術特性

5.3.1

被削性  鋼材は“最高硬さに適合させた焼なまし状態”において,すべて被削性がある。

さらに,被削性を向上させる必要がある場合,引き合い及び注文時に特定の熱処理を協定することがで

きる。

5.3.2

せん断性  適切なせん断条件(応力集中を避ける,予熱,製品の断面形状に合わせた形状の刃を使

用する,など)の下で,

“最高硬さの規定以下に焼なました”状態の鋼材はすべてせん断性がある。

5.4

組織  しん(芯)部のフェライト含有量については,附属書 の B.5 を参照。


4

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

5.5

内部の健全性  鋼は,悪影響を及ぼす可能性のある内部欠陥があってはならない(附属書 の B.2

参照)

5.6

表面品質及び脱炭

5.6.1

製品はすべて,工業製品にふさわしい仕上げとする。

5.6.2

通常の製造条件の下でも発生する可能性のある軽度の表面きず,例えば黒皮製品にみられるスケー

ルのかみ込みに起因するかききずは,欠陥とみなされない。

5.6.3

鋼製品の表面品質に関する国際規格が存在しない場合,表面品質に言及した要求事項の詳細を,必

要に応じて,引き合い及び注文時に協定しなければならない。

備考 1.

この規格に含まれる棒鋼及び線材について,

表面品質に関する別の国際規格が作成中で

ある。

2.

コイル状の製品は,切断された製品よりも表面きずを検知し除去することが難しい。表面品

質について協定するとき,この点を考慮に入れることが望ましい。

3.

熱間圧延鋼板について,表面仕上げの要求事項は ISO 7788 に規定されている。

4.

許容できる表面脱炭についての協定は,必要に応じ,ISO 3887 の試験方法に基づいて行われ

ることが望ましい。

5.6.4

溶接によって表面きずを除去してはならない。

別の国際規格が発行されるまで,表面きずの種類及び許容除去深さを,必要に応じ引き合い及び注文時

に協定することが望ましい。

5.7

形状,寸法及び許容差  製品の形状,寸法及び許容差は,引き合い及び注文時に協定した要求事項

に適合しなければならない。その協定は,可能な限り,対応する国際規格によるか,さもなければ適切な

国家規格によらなければならない。

備考  次の規格は,この規格で扱う製品の寸法及び/又は許容差の規格である。

−  棒鋼:ISO 1035 の第 1 部∼第 4 部

−  鋼板(広幅平鋼を除く)

ISO 7452

6.

製品の検査,試験及び適合性

6.1

検査及び試験の手順並びに検査文書の種類

6.1.1

この規格による受渡しにおいて,引き合い及び注文時に協定することができる ISO 404 の検査手順

及び文書の一覧を,

表 に示す。

6.1.2

引き合い及び注文時の協定によって,試験報告書 (TR) を提供する場合,次の各項を含めなければ

ならない。

a)

材料が注文書の要求事項に適合している旨の記述

b)

供給する鋼種に規定されている元素すべての溶鋼分析の結果

6.1.3

注文時の協定によって,検査証明書(IC 又は ICP)又は検査報告書 (IR) (

表 参照)を提供する

場合,6.2 の指定検査及び試験を行い,その結果を文書中で証明しなければならない。

さらに,その文書には次の各項を含める。

a)

該当する鋼種について規定された元素すべての,製造業者が行った溶鋼分析の結果。

b)

補足の要求事項による検査及び試験のすべての結果(

附属書 参照)。

c)

試験証明書,試験片及び製品を相互に関連付ける記号又は番号。

6.2

指定検査及び試験


5

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

6.2.1

硬さ及び機械的性質の立証

6.2.1.1

表 の 9 欄の 2 に該当する熱処理における硬さ又は機械的性質は,次の場合を除き,検証されな

ければならない。

附属書 の B.1 による補足の要求事項がある場合,表 の注(

1

)

に示す要求事項(標準試

験の機械的性質)だけを検証する。

6.2.1.2

検証のための試験の量,供試材採取の条件及び試験方法は,

表 による。

6.2.2

目視検査及び寸法検査  規定への適合性を検証するために,十分な数の製品を検査しなければなら

ない。

6.2.3

再試験

6.2.3.1

一つ以上の試験単位について,一つ以上の試験結果が不合格の場合,製造業者はその試験単位を

撤回するか(例えば,ISO 404 による再処理又は選別を行うため)又は保持するかのいずれかを選択でき

る。保持された場合,次の法則に従って再試験を行う。

6.2.3.2

引張試験又は製品分析(

附属書 の B.3 参照)の場合のように,該当する種類の 1 回限りの試験

を,該当する試料に対して行い,その結果が不合格となったとき,同じ種類の試験を新たに 2 回行わなけ

ればならない。

6.2.3.3

一つの試料からの試験片について行われた,3 個の衝撃試験片のうち一つ以上の,規定された平

均値の 70%以下か,又はこれらの三つの衝撃試験の平均値が低すぎる場合,それぞれが 3 回の衝撃試験か

らなる,新しい二組の試験を行わなければならない。

6.2.3.4

試験単位が二つ以上の製品で構成され,試験結果が不合格となった製品を,その試験単位から除

去しない場合,2 回の新たな試験又は試験の組のうち一つを,最初に試験した試料又は製品から採取した

試験片によって,試験しなければならない。

6.2.3.5

再試験結果はすべて合格でなければならない。不合格の結果がある場合,該当する試験単位は廃

棄とする。

7.

表示  製造業者は,溶鋼番号,鋼種及び出荷元が識別できるように製品,結束又は梱包箱に適切な方

法で表示を行わなければならない(

附属書 の B.4 参照)。


7

G

 7502 :

200

0 (ISO

 68
3-10

: 1
987)

表 1  受渡し時の通常熱処理条件,製品形状及び表 3の要求事項の組合せ

1

2

3 4 5 6 7 8

9

10

×適用可能であることを示す。

要求事項

1

受渡し時の熱処

理状態

記号

半製品

棒鋼

線材

鋼板

ハ ン マ ー 及
び ド ロ ッ プ
鍛造品

1. 2.

備考

−(

1

)

2

無処理 None 又は U

×

×

×

×

×

3

最高硬さ要求ま

で焼なまし

A

×

×

×

×

×

4

焼入焼戻し

Q

+T

×

×

×

表 3,表 
よ る 化 学 成

附属書 
記 載 さ れ る

追 加 要 求 事
項も参照。

5

その他

他の熱処理,例えば,機械加工性を改善するための特別な熱処理を引き合い及び発注時に協定するこ
とができる。

表 による
最 大 ブ リ ネ
ル硬さ(

1

)

表 による
機械的性質

(

1

)

“無処理”又は“最高硬さ要求まで焼なまし”状態での受渡しについては,引き合い及び発注時でそのように協定されている場合は,焼入焼戻し状態

に関する

6に記載される値が,適切な熱処理後に達成可能でなくてはならない(附属書 の B.1参照)。


8

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

表 2  受渡し時の表面状態

1

2 3 4 5 6 7 8 9 10

受渡し時の表面状態

×  一般的に適用可能であることを示す。

1

記号

半製品

棒鋼

線材

鋼板

ハンマー
及びドロ
ップ鍛造

備考

2

他 に 協 定

が な い と

熱 間 仕 上

None

又は

HW

×(

1

)

×

×

×

×

3 HW

+ 酸

PI

×

×

×

×

×

−(

3

)

4 HW

+ シ

ョ ッ ト ブ
ラ ス ト 洗

BC

×

×

×

×

×

5

協 定 に よ
っ て 供 給
さ れ る 特

別な状態

HW

+ 粗

切削(

1

)

−(

2

)

×

×

×

6

その他

(

1

)

“熱間仕上げ”という用語は,半製品の場合には連続鋳造の状態も含む。

(

2

)

“粗切削”の用語が,例えば,機械加工代によって定義されるまで,この詳細は引き合い及び発注時に協定さ
れなくてはならない。

(

3

)

さらに,製品が塗油されるか,適切な場合は,石灰処理又はりん酸塩で処理されることを協定することができ

る。

表 3  鋼種及び化学成分規定(溶鋼分析値)(

1

)

化学成分 [% (m/m)]

鋼種(

2

)

C Si

最大

Mn P

最大

S

最大

(

3

)

Al Cr Mo

Ni

最大

31CrMo12 0.28

∼0.35 0.40 0.40∼0.70 0.030

0.035

− 2.80∼3.30 0.30∼0.50 0.30

33CrAlMo54 0.30

∼0.37 0.50 0.50∼0.80 0.030

0.035

0.80

∼1.20 1.00∼1.30 0.15∼0.25

41CrAlMo74 0.38

∼0.45 0.50 0.50∼0.80 0.030

0.035

0.80

∼1.20 1.50∼1.80 0.25∼0.40

(

1

)

規定されていない元素は,当該溶鋼を仕上げる目的以外には,購入者の協定なしに鋼に意図的に添加しては
ならない。機械的性質及び適用性に影響を与えるような元素が,製造に使用されるスクラップ,その他の材
料から添加されないように,あらゆる適切な注意を払わなければならない。

(

2

)

名称は ISO/TC17/SC2 によって提案される方式による。

(

3

)

受渡当事者間の協定によって,鋼は 0.035%以下の硫黄の上限をもって注文することができる。

表 4  規定分析値と製品分析値との許容変動値

溶鋼分析値(

1

) [% (m/m)]

鋼種

C Si Mn P  S Al Cr

Mo Ni

31CrMo12

±0.01

±0.03

±0.04

±0.05

+0.05

±0.10

±0.03

±0.3

33CrAlMo54

±0.02

±0.03

±0.04

±0.05

±0.05

±0.10

±0.05

±0.03

41CrAlMo74

±0.02

±0.03

±0.04

±0.05

±0.05

±0.10

±0.05

±0.03

(

1

)

±の意味は,一つの鋳込み内では

3に規定された範囲の上限を超える,又は下限を外れることは可能だ

が,同時に上下限を外れてはならない,ということである。


9

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

表 5  “最大硬さ要求まで焼なまし”状態での硬さ

鋼種

硬さ (HB) (

1

)

最大

31CrMo12 248

33CrAlMo54 248

41CrAlMo74 262

(

1

) HB

は,ブリネル硬さ(ISO 6506参照)

表 6  焼入焼戻し状態での機械的性質(

1

)

直径

R

e

最小

R

m

A

最小

KU

最小

KV(

2

)

窒化表面の硬さ,概算値(

3

)

鋼種

mm N/mm

2

(

4

) N/mm

2

 %  J  J  HV  HR15N

31CrMo12 100

以下 800

1

000

1 200

11 30

800

92

 100

を超え

250

以下

700

900

1 100

12 30

800

92

33CrAlMo54 70

以下

600

  800

1 000

14 25

950

93.5

41CrAlMo74 100

以下

700

  900

1 100

12 20

950

93.5

 100

を超え

160

以下

600

  800

1 000

14 25

950

93.5

(

1

)  Re

:降伏応力(0.2%耐力)Rm:引張強さ A:破断後の伸び率(L

0

5.65

  SOSO は試験片断面積)

KUU

切欠きによる衝撃強さ(ISO 83参照)

KV切欠きによる衝撃強さ(ISO 148参照)

HV:ビッカース硬さ数

ISO 6507/1参照)

HR15N:15kgf 負荷 ISO/R1024参照によるロックウェル・スーパーフィシャル(N スケー

ル)硬さ

(

2

) ISO-V

切欠き衝撃試験片の試験が必要な場合は,最低衝撃強さ値が協定されなければならない。

(

3

)

参考だけ

(

4

) 1N/mm

2

=1Mpa

表 7  熱処理条件(参考だけ)

鋼種

焼入れ(

1

)

焼入液

焼戻し(

2

)

窒化(

3

)

31CrMo12 870

∼910

油 570∼650 490∼510

33CrAlMo54 900

∼940

油又は水 570∼650 500∼520

41CrAlMo74 880

∼920

油 570∼650 500∼520

(

1

)

指針としてのオーステナイト化時間:最低0.5時間

(

2

)

指針としての焼戻し時間:最低 1 時間

(

3

)

窒化時間は,目標窒化硬化深さによる。


10

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

表 8  適用検査手順及び文書の種類

1

記号

2

検査及び試験の手順

3

文書名称の種類

なし

SC

規格に適合しているという声明書

TR

非特定検査及び試験(

1

)

試験報告書

IC

製造者の工場の認可部署による特定検

査及び試験(

2

)

購入者又は購入者から指定される団体

によって署名される検査証明書

ICP

製造業者の工場の認可部署の代表者に
よって署名される検査証明書

IR

購入者又は購入者によって指名される
団体の立ち会いによる特定検査及び試

験(

2

)

製造業者と購入者又は購入者の代表者
によって署名される検査報告書

(

1

)

非特定検査及び試験は,製造業者自身の手順に従って製品に実施される検査及び試験
で,製品は,同じ製造工程によるものでなければならないが,実際に供給されるもの
である必要はない。

(

2

)

特定検査及び試験は,これらの製品が発注時の要求に従っているかどうかを検証する
ために供給される製品に対して実施される検査及び試験の手順を意味する。


11

G

 7502 :

200

0 (ISO

 68
3-10

: 1
987)

表 9  欄に記載されている要求を検証するための試験条件

1 2

3

4

5

6

7

  6a

7a

要求項目

供試材採取

試験方法

番号

次の表参

試験単位

(

1

)

試験単位

当たりの

供試材の

供試材当たりの試

験数

この表の T1∼T3 参照

サンプリング

試験方法

1

化学成分

表 3,表

4

C

(溶鋼分析は製造業者によって行われる。製品分析について

附属書 B

B.3

参照)

T1

一般条件

鋼の供試材並びに試験片の採取及

び調製の一般条件は

ISO 377

によ

る。

2

条件 A での硬さ

表 5

C

+D+

T

1 1  T2

T2

硬さ試験

係争時には可能であれば次の位置

で硬さを測定のこと:一端から 1×

厚さの距離入った円周。正方形又は

長方形断面の製品の場合は長手縁

から 0.25×の位置(は製品の

圧延方向の一端からの幅)

。もしハ

ンマー及びドロップ鍛造品の場合

で上記条件が現実的ではない場合,

もっと適切な硬さ圧痕位置を引き

合い及び発注時に協定すること。

ISO 6506

による。


12

G

 7502 :

200

0

 (ISO

 68
3-10

: 1
987)

1 2

3

4

5

6

7

  6a

7a

3

焼入焼戻し製品の

機械的性質

表 6

C

+D+

T

1

引張試験 1,及び

ISO

  U

又は協定に

よって

ISO 

V

切欠

き衝撃試験 3

T3

T3

引張試験と衝撃試験

引張試験と

ISO

 U

又は

ISO 

V

切欠

き衝撃試験用の試験片は,次のよう

に採取する。棒鋼と線材については

図 1

のとおり。鋼板については

2

図 3

のとおり。ハンマー及び

ドロップ鍛造品については試験片

は長手軸を主な結晶流れ方向に平

行にして引き合い及び発注時に協

定された位置から採取する。

係争時には引張試験は L

0

=5.65S

0

の標点間距離をもった比例試験片

を用い

ISO 6892

に従って行う。た

だ,S

0

は試験片の断面積とする。こ

れ が で き な い 場 合 つ ま り 厚 さ が

3mm

未満の平たい製品について

は,

ISO 6892

による一定の標点間

距離をもつ試験片が引き合い及び

発注時に限定されなければならな

い。この場合,これらの試験片につ

いて得られる最低伸び率について

も協定されなければならない。衝撃

試験は,必要な場合は

ISO 83

で,

限定がある場合は

ISO 48

で実施

する。

(

1

)

試験は C の表示の場合は各鋳込みごとに,D の場合は各寸法ごとに,T の場合は各熱処理ごとに実施する。異なる厚さをもつ製品は,その厚さが機械的性質につい
て同じ寸法範囲にあり,その厚さの差が特性に影響を与えない場合は,ひとまとめにしても構わない。疑義のある場合は,一番薄い製品と一番厚い製品が試験され

なければならない。

備考  要求項目の検証が必要なのは,検査証明書又は検査報告書分要求され,かつまた,その要求が表 の 4 欄によって適用可能な場合だけである。


13

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

(

1

)

寸法が小さな製品(又は b≦25mm)については,可能な場合は,試験片は棒鋼の機械加工されていない部分
から構成されなくてはならない。

(

2

)

丸鋼については,切欠き軸の方向が試験片の断面を通過する直径方向にほぼ平行でなくてはならない。

(

3

)

長方形断面をもつ棒鋼については,切欠き軸は一番幅が広い圧延表面に直角でなくてはならない。

図 1  棒鋼と線材における試験片の位置


14

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

(

1

)

指定された衝撃特性をもつ鋼種や条件の場合には,サンプルの幅は,

3に従って,圧延方向の衝撃試験片を採

取するのに十分な幅がなくてはならない。

図 2  製品幅に対する鋼板内の試験片位置 

製品  厚さ

幅 w に対する試験片の配向(

1

)

圧延表面からの試験片距離

鋼種

mm w

<600mm w>600mm

mm

<30

引張試験(

2

)

>30

圧延方向

圧延方向

衝撃試験(

3

)

>10(

4

)

圧延方向

圧延方向に

直角な方向

(

1

)

主圧延方向に対する試験片の長さの方向軸配向

(

2

)

試験片は ISO 6892 による。

(

3

)

切欠き軸は製品表面に対して直角のこと。

(

4

)

厚さが 30mm を超える製品については,衝撃試験片は,引き合い及び発注時の協定によって厚さの 1/4

のところで試料を採取することができる。

厚さが 5∼10mm の製品については,衝撃試験片の幅は,通常,製品の厚さに等しくし高さは 10mm に固定さ

れている。サブサイズ試験片から得られる V 切欠き衝撃試験結果については紛争が起こった場合は,ISO 148

に規定されている寸法によるサブサイズ試験片(断面:10mm×7.5mm 又は 10mm×5mm)を使用しなければな
らない。

図 3  製品厚さ及び圧延方向に対する鋼板での試験片の位置


15

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

附属書 A(規定)  機械的性質の基準断面

A.1

定義  3.1 参照。

A.2

基準断面の直径の決定方法

A.2.1

試験片が単純な断面をもつ製品で,かつ準二次元のヒートフローをもつ位置から採取される場合,

A.2.1.1

から A.2.1.3 までが適用される。

A.2.1.1

丸鋼については,製品の呼称直径(切削加工代を含まない。

)を基準断面の直径として採用しなけ

ればならない。

A.2.1.2

六角形及び八角形については,二つの相対する断面側辺間の呼称距離を基準断面の直径として採用

しなければならない。

A.2.1.3

正方形及び長方形棒鋼については,基準断面の直径を

図 の例に示す方法で決定しなければならな

い。

A.2.2

その他の製品形状については,基準断面は引き合い及び注文時に協定しなければならない。

例  断面が 40mm×60mm である長方形棒鋼については,基準断面の直径は 50mm である。

図 4  正方形及び長方形断面をもつ棒鋼の基準断面の直径


16

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

附属書 B(参考)  補足又は特別の要求事項

次の追加又は特別要求事項は,引き合い及び発注時に規定されたときだけ適用される。これらの要求事

項の詳細は,必要な場合は,引き合い及び発注時に受渡当事者間で協定されなければならない。

B.1

焼入焼戻し状態の参考試験片の機械的性質  焼入焼戻し以外の状態で出荷される場合は,焼入焼戻し

状態での機械的性質に対する要求は参考試験片について立証されなくてはならない。

丸鋼と線材の場合には,焼入焼戻しされる試料は,他に協定がない場合,製品の断面をもつものとする。

これ以外の場合は,試料の寸法とその製造方法は,適切な場合には

附属書 に記載されている基準断面の

決定方法の指示を考慮しながら,引き合い注文時に協定されなければならない。これらの試料は,熱処理

条件に関する表に記載されている条件に従って,又は引き合い及び発注時の協定によって,焼入焼戻しさ

れる。熱処理の詳細は文書に記載されなければならない。試験片は,他に協定がない場合は,規格の該当

規定に従って採取される。

B.2

超音波探傷試験  製品は,引き合い及び発注時に協定された条件と受入れ基準に従って超音波探傷試

験が行われなければならない。

B.3

製品分析  該当鋼主の溶鋼分析値として規定された値に対するすべての元素の決定のために,一つの

製品分析が鋳込みごとに行われなければならない。

サンプリングの条件は ISO 377 による。紛争の場合の分析は,可能な限り,適切な国際的に標準化され

た方法に従って実施しなければならない。

B.4

表示に関する特別協定  製品は,引き合い及び発注時に特別に協定された方法で表示されなくてはな

らない。

B.5

製品のしん(芯)部で許容フェライト含有量  焼入焼戻しされた製品のしん(芯)部におけるフェラ

イト含有量は,鋳込み,寸法及び熱処理のバッチごとに一つの検鏡断面で決定されなければならない。

含有量は,引き合い及び発注時に協定される数値を超えてはならない。


17

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

附属書 C(参考)  関連の国際規格

ISO 683-1

  Heat-treatable steels, alloy steels and free-cutting steels−Part 9:wrought free-cutting steels

ISO 683-11

  Heat-treatable steels, alloy steels and free-cutting steels−Part 11:wrought nitriding steels


18

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

社団法人日本鉄鋼連盟標準化委員会 JP45 分科会  構成表

氏名

所属

(主査)

中  村  守  文

株式会社神戸製鋼所鉄鋼事業本部

(副主査)

白  石  勝  典

大同特殊鋼株式会社技術企画部

(副主査)

武  藤  伸  久

株式会社神戸製鋼所鉄鋼事業本部

(副主査)

進  藤  弓  弦

東洋製鋼株式会社圧延部

(副主査)

三  上  泰  治

住友電気工業株式会社特殊線事業部

(委員)

竹  内  利  守

愛知製鋼株式会社品質保証部

三  宮  好  史

川崎製鉄株式会社技術総括部

溝  口      茂

高周波熱錬株式会社平塚工場製品事業部

大津山      徹

合同製鉄株式会社企画部

雲丹亀  泰  和

山陽特殊鋼株式会社技術企画室

若  宮  辰  也

神鋼鋼線工業株式会社大阪支店

前  原  郷  治

新日本製鐵株式会社技術総括部

島  田  瑛  司

鈴木金属工業株式会社生産技術本部

中  野  恒  男

住友金属工業株式会社ステンレス・チタン技術部

小  川      裕

住友金属工業株式会社条鋼技術室

橋  本  義  弘

住友電気工業株式会社特殊線事業部

小  阪  史  郎

線材製品協会

木  村  泰  郎

東京製鉄株式会社岡山工場

石  附  将  宏

東京鉄鋼株式会社ネジ加工品部

上津原  政  則

トーア・スチール株式会社技術部

神  田  宏  志

トーア・スチール株式会社技術部

山  内  和  男

中山鋼業株式会社

吉  村      敏

株式会社中山製鋼所

太  田  正  秀

日亜鋼業株式会社

中  島  正  博 NKK 鉄鋼技術総括部

坂  野      仁

日立金属株式会社特殊鋼事業部技術部

虎  岩      清

三菱製鋼株式会社技術部

釜  土  祐  一

工業技術院標準部

(幹事)

細  田  卓  夫

社団法人日本鉄鋼連盟標準部


19

G 7502 : 2000 (ISO 683-10 : 1987)

社会法人日本鉄鋼連盟標準化センター鋼材規格三者  構成表

氏名

所属

(委員長)

佐久間  健  人

東京大学工学部

(委員)

林      明  夫

通商産業省基礎産業局

大  島  清  治

通商産業省工業技術院標準部

馬  木  秀  雄 

社団法人火力原子力発電札殿技術協会 
(石川島播磨重工業株式会社豊洲総合事務所)

金  沢      孝

社団法人日本自動車工業会(いすゞ自動車株式会社)

井  上  一  朗

社団法人日本建築学会(大阪大学工学部)

北  田  博  重

日本海事協会

三  宮  好  史

川崎製鉄株式会社技術総括部

渡  邊  和  彦

高圧ガス保安協会

石  田  安  正

株式会社神戸製鋼所生産技術部

小  峰  武  夫

日本工具工業会

桃  木  明  和

新日本製鉄株式会社技術総括部

島  田  瑛  司

鈴木金属工業株式会社生産技術本部

中  村      剛

住友金属工業株式会社技術部

白  谷  勝  典

大同特殊鋼株式会社技術企画部

上津原  政  則

トーア・スチール株式会社技術部

山  田  健太郎

土木学会(名古屋大学工学部)

三  浦  恒  幸

エンジニアリング振興協会(日揮株式会社)

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

森  下      昇 NKK 鉄鋼技術総括部

本  野  光  彦

社団法人日本水道協会

川  原  雄  三

日本機械工業連合会(三菱重工業株式会社横浜研究所)

(幹事)

金  子  康  弘

社団法人日本鉄鋼連盟標準部