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日本工業規格

JIS

 G

5501

-1995

ねずみ鋳鉄品

Grey iron castings

1.

適用範囲  この規格は,片状黒鉛をもつ鋳鉄品(以下,鋳鉄品という。)について規定する。

備考  この規格の引用規格及び対応国際規格を,付表 に示す。

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

(1)

別鋳込み供試材  鋳鉄品とは別個に,原則として鋳鉄品と同種の鋳型を用いて,1 バッチごとに鋳鉄

品と同一条件で鋳造する供試材。

(2)

本体付き供試材  鋳鉄品本体の所定の位置に,原則として鋳鉄品と同種の鋳型を付着させ,鋳造する

供試材。

(3)

実体強度用供試材  鋳造した鋳鉄品の所定の位置から直接に採取した供試材。

3.

種類の記号  鋳鉄品の種類の記号は,表 による。

表 1  種類の記号

種類の記号

FC100

FC150

FC200

FC250

FC300

FC350

4.

化学成分  鋳鉄品は,特に必要がある場合,9.4 の試験を行い,その化学成分は,受渡当事者間の協定

による。

5.

機械的性質  鋳鉄品は,9.5 の試験を行い別鋳込み供試材の引張強さ及び硬さは,表 による。

なお,硬さは,注文者の要求がある場合に適用する。

また,参考として本体付き供試材及び実体強度用供試材の引張強さを

参考表 及び参考表 に示す。


2

G 5501-1995

表 2  別鋳込み供試材の機械的性質

種類の記号

引張強さ

N/mm

2

硬さ

HB

FC100 100

以上 201 以下

FC150 150

以上 212 以下

FC200 200

以上 223 以下

FC250 250

以上 241 以下

FC300 300

以上 262 以下

FC350 350

以上 277 以下

参考表 1  本体付き供試材の機械的性質

種類の記号

鋳鉄品の肉厚

mm

引張強さ

N/mm

2

FC100

FC150

20

以上 40 未満 120 以上

40

以上 80 未満 110 以上

80

以上 150 未満 100 以上

 150

以上 300 未満

90

以上

FC200

20

以上 40 未満 170 以上

40

以上 80 未満 150 以上

80

以上 150 未満 140 以上

 150

以上 300 未満 130 以上

FC250

20

以上 40 未満 210 以上

40

以上 80 未満 190 以上

80

以上 150 未満 170 以上

 150

以上 300 未満 160 以上

FC300

20

以上 40 未満 250 以上

40

以上 80 未満 220 以上

80

以上 150 未満 210 以上

 150

以上 300 未満 190 以上

FC350

20

以上 40 未満 290 以上

40

以上 80 未満 260 以上

80

以上 150 未満 230 以上

 150

以上 300 未満 210 以上


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G 5501-1995

参考表 2  実体強度用供試材の機械的性質

種類の記号

鋳鉄品の肉厚

mm

引張強さ

N/mm

2

FC100

   2.5 以上 10 未満* 120 以上

  10  以上 20 未満

90

以上

FC150

   2.5 以上 10 未満* 155 以上

  10  以上 20 未満 130 以上

  20  以上 40 未満 110 以上

  40  以上 80 未満

95

以上

  80  以上 150 未満

80

以上

FC200

   2.5 以上 10 未満* 205 以上

  10  以上 20 未満 180 以上

  20  以上 40 未満 155 以上

  40  以上 80 未満 130 以上

  80  以上 150 未満 115 以上

FC250

   4.0 以上 10 未満* 250 以上

  10  以上 20 未満 225 以上

  20  以上 40 未満 195 以上

  40  以上 80 未満 170 以上

  80  以上 150 未満 155 以上

FC300

  10  以上 20 未満 270 以上

  20  以上 40 未満 240 以上

  40  以上 80 未満 210 以上

  80  以上 150 未満 195 以上

FC350

  10  以上 20 未満 315 以上

  20  以上 40 未満 280 以上

  40  以上 80 未満 250 以上

  80  以上 150 未満 225 以上

*

試験片の形状・寸法は,受渡当事者間の協定による。

6.

形状・寸法,寸法公差及び質量  鋳鉄品の形状・寸法は図面又は模型で指定するものとし,寸法公差

は,特に注文者の指定がない場合,JIS B 0403 のねずみ鋳鉄鋳造品の公差等級による。

質量については,受渡当事者間の協定による。

7.

外観  鋳鉄品の外観は,使用上有害なきず,鋳巣などがあってはならない。

8.

製造方法  鋳鉄品の製造方法は,次による。

(1)

鋳鉄品は,キュポラ,電気炉,その他適当な炉によって溶解し,鋳造する。

(2)

鋳鉄品は,受渡当事者間の協定によって,応力除去焼なまし,その他の熱処理を行うことができる。

9.

試験

9.1

試験場所  試験場所は,原則として,当該製造所とする。

9.2

バッチの構成  バッチの構成は,次による。

(1)

同じとりべから注湯された 2 000kg 以下の製品グループを 1 バッチとする。

(2)

製品が 2 000kg を超える場合は,1 個の製品を 1 バッチとする。

(3)

同一炉,同一配合で連続して操業している場合,最大 2 時間までの出湯量を 1 バッチとしてもよい。


4

G 5501-1995

(4)  2

以上の炉から受けた溶湯を 1 とりべに集めたときは,これを 1 バッチとする。

(5)  (1)

によらないで,受渡当事者間の協定によって,数バッチをまとめて 1 グループとし,その中の 1 バ

ッチでそのグループを代表させることができる。ただし,この場合には,チル試験,化学分析,熱分

析,その他の方法を用いて,同一種類の溶湯であることを確かめなければならない。

9.3

供試材  供試材は,次による。

(1)

別鋳込み供試材  別鋳込み供試材は,原則として,鋳鉄品と同種の鋳型を用いて,1 バッチごとに鋳

鉄品と同一条件で鋳造する。供試材の数は,予備を除き 1 個とする。鋳鉄品に熱処理を行う場合には,

供試材も同じ方法で熱処理を行う。この供試材の型ばらし温度は,500℃以下とする。この供試材の形

状・寸法及びその許容差は,

図 による。

図 1  別鋳込み供試材の形状及び寸法

(2)

本体付き供試材  本体付き供試材は,鋳鉄品の肉厚が 20mm 以上及びその質量が 200kg 以上の場合に,

受渡当事者間の協定によって,使用することができる。

なお,供試材の種類は,

図 の 2 種類とし,種類の選択及び鋳鉄品上の位置は,受渡当事者間の協

定による。ただし,鋳鉄品を熱処理する場合,熱処理を終えるまで鋳鉄品から切り離してはならない。


5

G 5501-1995

図 2  本体付き供試材の形状及び寸法

(3)

実体強度用供試材  実体強度用供試材の形状と採取位置は,受渡当事者間の協定による。

9.4

分析試験

9.4.1

分析試料  分析試料は,原則として,1 バッチごとにとりべから 1 個採る。

ただし,炭素分析試料は,白銑試料から採取しなければならない。

なお,注文者の要求によって,製品から試料を採る場合は,受渡当事者間の協定による。

9.4.2

分析方法  分析方法は,原則として,次のいずれかによる。

JIS G 1211JIS G 1212JIS G 1213JIS G 1214JIS G 1215,

JIS G 1253JIS G 1256JIS G 1257

9.5

機械試験

9.5.1

試験片  試験片は,次による。

(1)

引張試験片は,JIS Z 2201 の 8 号試験片とし,その数は,予備を除き 1 個とする。

(2)

硬さ試験片は,引張試験片の一部を用いる。

9.5.2

試験方法  試験方法は,次による。

(1)

引張試験方法は,JIS Z 2241 による。

(2)

硬さ試験方法は,JIS Z 2243 による。

10.

再試験  再試験は,次による。

(1)

試験片のきず又は鋳巣が試験成績に影響を及ぼしたと判断したときは,その試験を無効とし,予備の


6

G 5501-1995

試験片を用いて再試験を行うことができる。

(2)  (1)

の理由以外で,機械試験の成績の一部が規定に適合しない場合は,規定に適合しない試験について,

予備の試験片を用いて再試験を行うことができる。その場合の試験片の数は,9.5.1 の試験片の数の 2

倍とする。

また,再試験の成績は,すべて 5.に適合しなければならない。

11.

検査  鋳鉄品の検査は,次による。

(1)

機械的性質は,5.に適合しなければならない。

(2)

形状,寸法,寸法公差及び質量は,6.に適合しなければならない。

(3)

外観は,7.に適合しなければならない。

(4)

鋳鉄品は,検査前に塗装その他,検査の妨げになるどのような処理も行ってはならない。

(5)

注文者は,破断検査,その他の特殊な検査を指定することができる。この場合試験方法及び合否判定

基準は,あらかじめ受渡当事者間で協定する。

(6)

化学成分は,特に必要とする場合,4.に適合しなければならない。

12.

表示  表示は,製品又は 1 包装ごとに,次の事項を表示する。ただし,注文者の承認を得た場合は,

その一部を省略することができる。

(1)

種類の記号

(2)

製造業者名又はその略号

(3)

製造番号又はその略号

13.

報告  製造業者は,注文者の要求がある場合,製造番号を記載した試験成績書を提出する。

付表 1  引用規格 

JIS B 0403

  鋳造品−寸法公差方式及び削り代方式

JIS G 1211

  鉄及び鋼−炭素定量方法

JIS G 1212

  鉄及び鋼中のけい素定量方法

JIS G 1213

  鉄及び鋼中のマンガン定量方法

JIS G 1214

  鉄及び鋼中のりん定量方法

JIS G 1215

  鉄及び鋼−硫黄定量方法

JIS G 1253

  鉄及び鋼−スパーク放電発光分光分析方法

JIS G 1256

  鉄及び鋼の螢光 X 線分析方法

JIS G 1257

  鉄及び鋼−原子吸光分析方法

JIS Z 2201

  金属材料引張試験片

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

JIS Z 2243

  ブリネル硬さ試験方法

関連国際規格  ISO 185  Grey cast iron−Classification


7

G 5501-1995

JIS G 5501

改正原案作成委員会

(委員長)

中  村  幸  吉

近畿大学

吉  海  正  憲

通商産業省基礎産業局

服  部  幹  雄

工業技術院標準部

生  井      亨

科学技術長金属材料技術研究所

中  江  秀  雄

早稲田大学

岡  田  三  郎

社団法人日本鋳物協会

野  口  昌  彦

埼玉県鋳物機械工業試験場

和  気      慎

株式会社クボタ

松  尾  国  彦

株式会社栗本鉄工所

出  津  新  也

自動車鋳物株式会社

桜  井  大八郎

新日本製鐵株式会社

岡  田  千  里

日立金属株式会社

中  野  俊  雄

株式会社池貝

水  野  邦  明

トヨタ自動車株式会社

圷      正  博

日産自動車株式会社

近  藤  展  啓

株式会社コマツ

辻  村  太  郎

財団法人鉄道総合技術研究所

佐  野  弘  明

三菱重工業株式会社

日比野  高  三

株式会社東芝

(事務局)

田  代  達  朗

社団法人日本鋳物協会