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G 4313

:2011

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類及び記号

2

4

  製造方法

2

5

  化学成分

2

5.1

  溶鋼分析値

2

5.2

  製品分析値

2

6

  機械的性質

3

6.1

  硬さ及び曲げ性

3

6.2

  耐力,引張強さ及び伸び

4

7

  寸法,形状及び許容差

5

7.1

  厚さの許容差

5

7.2

  幅の許容差

5

7.3

  切板の長さの許容差

6

7.4

  横曲がり

6

7.5

  平たん度

6

8

  外観

6

9

  試験

7

9.1

  分析試験

7

9.2

  機械試験

7

9.3

  平たん度試験

7

10

  検査及び再検査

7

10.1

  検査

7

10.2

  再検査

8

11

  表示

8

12

  報告

8

附属書 JA(参考)標準熱処理条件

9

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表

10


G 4313

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,ステンレス協会

(JSSA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 4313:1996 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 G

4313

:2011

ばね用ステンレス鋼帯

Cold rolled stainless steel strip for springs

序文

この規格は,2005 年に第 2 版として発行された ISO 6931-2 を基とし,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。また,附属書 JA は対応国際規格にはない事項であ

る。

1

適用範囲

この規格は,主として薄板ばね  及び  ぜんまいばねに用いるステンレス鋼帯(以下,帯という。

)につい

て規定する。ただし,帯からせん断した切板についても,この規格を適用する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6931-2:2005

,Stainless steels for springs−Part 2: Narrow strip(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0320

  鋼材の溶鋼分析方法

JIS G 0321

  鋼材の製品分析方法及びその許容変動値

JIS G 0404

  鋼材の一般受渡し条件

注記  対応国際規格:ISO 404,Steel and steel products−General technical delivery requirements(MOD)

JIS G 0415

  鋼及び鋼製品−検査文書

注記  対応国際規格:ISO 10474,Steel and steel products−Inspection documents(IDT)

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

注記  対応国際規格:ISO 6892-1,Metallic materials−Tensile testing−Part 1: Method of test at room

temperature

(MOD)

JIS Z 2244

  ビッカース硬さ試験−試験方法

注記  対応国際規格:ISO 6507-1,Metallic materials−Vickers hardness test−Part 1: Test method(MOD)

JIS Z 2248

  金属材料曲げ試験方法

注記  対応国際規格:ISO 7438,Metallic materials−Bend test(MOD)


2

G 4313

:2011

3

種類及び記号

帯の種類は 5 種類とし,その記号及び分類は,

表 による。

表 1−種類の記号及び分類

種類の記号

分類

SUS301-CSP

SUS304-CSP

オーステナイト系

SUS420J2-CSP

マルテンサイト系

SUS631-CSP

SUS632J1-CSP

析出硬化系

4

製造方法

帯は,冷間圧延を行 って製 造す る 。 た だ し , 冷 間圧延 後,SUS420J2-CSP-O は 焼なま しを 行い ,

SUS631-CSP-O

は固溶化熱処理を行う。

注記  記号“O”は,焼なまし又は固溶化熱処理を示す(附属書 JA 参照)。

5

化学成分

5.1

溶鋼分析値

帯は,9.1 によって試験を行い,その溶鋼分析値は,

表 2∼表 による。

5.2

製品分析値

帯の製品分析値は,注文者の要求がある場合には 9.1 によって試験を行い,その許容変動値は,JIS G 0321

表 による。

表 2−オーステナイト系の化学成分

単位  %

種類の記号 C  Si  Mn  P

S

Ni

Cr

SUS301-CSP 0.15

以下 1.00 以下 2.00 以下

0.045

以下

0.030

以下

6.00

∼ 8.00  16.00∼18.00

SUS304-CSP 0.08

以下 1.00 以下 2.00 以下

0.045

以下

0.030

以下

8.00

∼10.50 18.00∼20.00

表 3−マルテンサイト系の化学成分

単位  %

種類の記号 C  Si  Mn  P

S

Cr

SUS420J2-CSP 0.26

∼0.40 1.00 以下

1.00

以下

0.040

以下

0.030

以下 12.00∼14.00

Ni

は,0.60 %以下を含有してもよい。

表 4−析出硬化系の化学成分

単位  %

種類の記号 C  Si Mn P  S  Ni  Cr Cu  その他

SUS631-CSP 0.09  1.00 1.00  0.040 0.030 6.50

16.00

− Al 0.75∼1.50

以下

以下

以下

以下

以下

7.75

18.00

SUS632J1-CSP 0.09

1.00

∼ 1.00

0.040  0.030  6.50

13.50

0.40

∼ Ti

0.20

∼0.65

以下

2.00

以下

以下

以下

7.75

15.50

1.00


3

G 4313

:2011

6

機械的性質

6.1

硬さ及び曲げ性

帯は,9.2 によって試験を行い,その硬さ及び曲げ性は,

表 による。この場合,供試材は,JIS G 0404

の A 類による。

また,注文者の要求によって析出硬化処理を行った析出硬化系の試験片の硬さは,

表 による。

なお,曲げ性は,注文者の要求がある場合に適用し,その外側に亀裂を生じてはならない。

注記  外側の亀裂が観察しにくい場合は,拡大鏡(5∼20 倍)を用いてもよい。

表 5−硬さ及び曲げ性

冷間圧延又は焼なまし若しくは固溶化熱処理状態

種類の記号

調質の記号

硬さ

HV

曲げ性

90

°V 曲げ  内側半径

2

1

H 310

以上

厚さの 2 倍以下

4

3

H 370

以上

厚さの 2.5 倍以下

H 430

以上

EH 490

以上

SUS301-CSP

SEH

a)

 530

以上

2

1

H 250

以上

厚さの 2 倍以下

4

3

H 310

以上

厚さの 2.5 倍以下

SUS304-CSP

H 370

以上

SUS420J2-CSP O  247

以下

O 200

以下

厚さの 0.5 倍以下

2

1

H 350

以上

厚さの 1.5 倍以下

4

3

H 400

以上

SUS631-CSP

H 450

以上

2

1

H 350

以下

SUS632J1-CSP

4

3

H 420

以下

注記  記号“H”などは,加工硬化をもたらす冷間圧延処理を示す。 

a)

調質の記号 SEH は,調質の記号 EH 区分の範囲に含まれ,注文者の指定がある場合

に適用してもよい。


4

G 4313

:2011

表 6−析出硬化処理後の硬さ

析出硬化処理状態

種類の記号

調質の記号

熱処理記号

硬さ

HV

O TH1050

a)

 345

以上

 RH950

b)

 392

以上

2

1

H CH

c)

 380

以上

4

3

H CH

 c)

 450

以上

SUS631-CSP

H CH

 c)

 530

以上

2

1

H CH

c)

 400

以上

SUS632J1-CSP

4

3

H CH

 c)

 480

以上

製造業者が性能を確認するために試験片を析出硬化処理した場合に適用する。

注記  記号“H”などは,加工硬化をもたらす冷間圧延処理を示す。 

a)

 TH1050

:760±15  ℃に 90 分間保持,1 時間以内に 15  ℃以下に冷却し 30 分間保持,

565

±10  ℃に 90 分間保持後空冷。

b)

 RH950

:955±10  ℃に 10 分間保持,室温まで空冷,24 時間以内に−73±6  ℃に冷却

し 8 時間保持,510±10  ℃に 60 分間保持後空冷。

c)

 CH

:475±10  ℃で 1 時間保持後空冷。

6.2

耐力,引張強さ及び伸び

注文者の要求によって,

6.1

の硬さ及び曲げ性に代えて引張試験を行う場合の耐力,

引張強さ及び伸びは,

表 による。この場合,供試材は,JIS G 0404 の A 類による。また,注文者の要求によって析出硬化処理

を行った析出硬化系の試験片の耐力及び引張強さは,

表 による。

表 7−耐力,引張強さ及び伸び

冷間圧延又は焼なまし若しくは固溶化熱処理状態

種類の記号

調質の記号

耐力

b)

N/mm

2

引張強さ

N/mm

2

伸び

b)

%

2

1

H 510

以上 930 以上 10 以上

4

3

H 745

以上 1

130

以上

  5

以上

H 1

030

以上 1

320

以上

EH 1

275

以上 1

570

以上

SUS301-CSP

SEH

a)

 1

450

以上 1

740

以上

2

1

H 470

以上 780 以上

  6

以上

4

3

H 665

以上 930 以上

  3

以上

SUS304-CSP

H 880

以上 1

130

以上

SUS420J2-CSP O

225

以上 540∼740 18 以上

O 380

以下 1

030

以下 20 以上

2

1

H

− 1

080

以上

  5

以上

4

3

H

− 1

180

以上

SUS631-CSP

H

− 1

420

以上

2

1

H

− 1

200

以下

SUS632J1-CSP

4

3

H

− 1

450

以下

厚さ 0.30 mm 未満のものは,引張試験を省略してもよい。

注記 1  記号“H”などは,加工硬化をもたらす冷間圧延処理を示す。 
注記 2 1

N/mm

2

=1 MPa

a)

調質の記号 SEH は,調質の記号 EH 区分の範囲に含まれ,注文者の指定がある場合に適用しても
よい。

b)

耐力及び伸びは,注文者の要求がある場合に適用する。


5

G 4313

:2011

表 8−析出硬化処理後の耐力及び引張強さ

析出硬化処理状態

種類の記号

調質の記号

熱処理記号

耐力

d)

N/mm

2

引張強さ

N/mm

2

O TH1050

 a)

 960

以上 1

140

以上

 RH950

b)

 1

030

以上 1

230

以上

2

1

H CH

 c)

 880

以上 1

230

以上

4

3

H CH

 c)

 1

080

以上 1

420

以上

SUS631-CSP

H CH

 c)

 1

320

以上 1

720

以上

2

1

H CH

 c)

 1

250

以上 1

300

以上

SUS632J1-CSP

4

3

H CH

 c)

 1

500

以上 1

550

以上

製造業者が性能を確認するために試験片を析出硬化処理した場合に適用する。また,厚さ

0.30 mm

未満のものは,引張試験を省略してもよい。

注記 1  記号“H”などは,加工硬化をもたらす冷間圧延処理を示す。 
注記 2 1

N/mm

2

=1 MPa

a)

 TH1050

:760±15  ℃に 90 分間保持,1 時間以内に 15  ℃以下に冷却し 30 分間保持,565

±10  ℃に 90 分間保持後空冷。

b)

 RH950

:955±10  ℃に 10 分間保持,室温まで空冷,24 時間以内に−73±6  ℃に冷却し

8

時間保持,510±10  ℃に 60 分間保持後空冷。

c)

 CH

:475±10  ℃で 1 時間保持後空冷。

d)

耐力は,注文者の要求がある場合に適用する。

7

寸法,形状及び許容差

7.1

厚さの許容差

帯の厚さの許容差は,

表 による。ただし,注文者は,厚さの許容差記号 ET 又は記号 ST を指定するこ

とができる。

なお,厚さの測定箇所は,帯の縁から 10 mm 以上内側の任意の点とし,幅 20 mm 未満の場合は,幅の

中央部とする。

表 9−厚さの許容差

単位  mm

厚さ

厚さの許容差

厚さの許容差(記号 ET)

厚さの許容差(記号 ST)

160

以上 250 以上

 80

以上

250

以上

 80

以上 250 以上

160

未満 250 未満 600 未満

80

未満

250

未満

600

未満

80

未満 250 未満 600 未満

0.10

以上 0.16 未満

±0.015

±0.020

±0.020

±0.008

±0.012

±0.015

±0.005

±0.008

±0.010

0.16

以上 0.25 未満

±0.020

±0.025

±0.030

±0.012

±0.015

±0.020

±0.008

±0.010

±0.012

0.25

以上 0.40 未満

±0.025

±0.030

±0.035

±0.015

±0.020

±0.025

±0.010

±0.012

±0.015

0.40

以上 0.60 未満

±0.035

±0.040

±0.040

±0.020

±0.025

±0.030

±0.015

±0.015

±0.020

0.60

以上 0.80 未満

±0.040

±0.045

±0.045

±0.025

±0.030

±0.035

±0.015

±0.018

±0.025

0.80

以上 1.00 未満

±0.040

±0.050

±0.050

±0.025

±0.030

±0.035

±0.015

±0.020

±0.025

1.00

以上 1.25 未満

±0.050

±0.050

±0.050

±0.030

±0.035

±0.040

±0.020

±0.025

±0.030

1.25

以上 1.60 以下

±0.050

±0.060

±0.060

±0.030

±0.035

±0.040

±0.020

±0.025

±0.030

厚さ 0.10 mm 未満の厚さの許容差については,受渡当事者間の協定による。

7.2

幅の許容差

帯の幅の許容差は,

表 10 による。


6

G 4313

:2011

表 10−幅の許容差

単位  mm

厚さ

80

未満 80 以上  160 未満

160

以上  250 未満

250

以上  600 未満

0.60

未満

±0.10

±0.15

±0.20

±0.25

0.60

以上  1.00 未満

±0.15

±0.20

±0.25

±0.25

1.00

以上  1.60 以下

±0.20

±0.20

±0.30

±0.30

7.3

切板の長さの許容差

切板の長さの許容差は,

表 11 による。

表 11−切板の長さの許容差

単位  mm

長さ

厚さ

3 500

以下 3

500

を超え 6 000 以下

6 000

を超えるもの

1.60

以下

+10

0

+15

0

+30

0

7.4

横曲がり

帯の横曲がりの最大値は,帯の幅(W)と厚さ(T)との比(W/T)が 10 以上のものに適用し,

表 12 

よる。ただし,受渡当事者間の協定によって,

表 12 の値の 1/2 まで指定してもよい。

表 12−横曲がりの最大値

単位  mm

長さ 1 m についての横曲がりの最大値

10

以上  20 未満

8

20

以上  40 未満

6

40

以上  80 未満

3

80

以上 1

7.5

平たん度

厚さの許容差記号 ET 又は記号 ST で幅 250 mm 未満の帯は,注文者の要求によって,平たん度の試験を

行い,帯の圧延方向に対して直角方向の平たん度を,特に取決めのない限り,9.3 によって測定し,その最

大値は,

表 13 による。

表 13−平たん度の最大値

単位  mm

厚さ

平たん度の最大値

2

1

H

4

3

H

80

未満 0.10 以上  1.60 以下

4 5

80

以上  250 未満 0.10 以上  1.60 以下

5 6

8

外観

帯の表面は,仕上げ良好で,通常の使用において支障となる有害な欠点があってはならない。ただし,

コイル状で供給される帯は,一般に欠点を除去する機会がないため,若干の正常でない部分を含むことが


7

G 4313

:2011

できる。

9

試験

9.1

分析試験

分析試験は,次による。

a)

化学成分は溶鋼分析によって求め,分析試験の一般事項及び溶鋼分析試料の採り方は,JIS G 0404 

7.6

(試験片採取条件及び試験片)及び箇条 8(化学成分)による。

b)

製品分析試料の採り方は JIS G 0321 の箇条 4(分析用試料採取方法)による。

c)

溶鋼分析の方法は,JIS G 0320 による。製品分析の方法は,JIS G 0321 による。

9.2

機械試験

9.2.1

試験一般

機械試験の一般事項は,JIS G 0404 による。

9.2.2

供試材の採り方

供試材は,同一溶鋼,同一調質及び同一厚さのロットごとに 1 個を採取する。

9.2.3

試験片の数

試験片の数は,供試材 1 個から試験片 1 個とする。

9.2.4

試験片

硬さ試験片,曲げ試験片及び引張試験片は,次による。

a)

硬さ試験片は,曲げ試験片の一部を用いることができる。

b)

曲げ試験片は,JIS Z 2248 の 3 号試験片とし,その長手方向が圧延方向と直角になるように採取する。

c)

引張試験片は,帯の圧延方向に採った JIS Z 2241 の 13B 号試験片又は 14B 号試験片を用いる。

9.2.5

試験方法

硬さ試験,曲げ試験及び引張試験の方法は,次による。

a)

硬さ試験方法は,JIS Z 2244 による。ただし,試験温度は,23±5  ℃とする。

b)

曲げ試験方法は,JIS Z 2248 の 6.3(V ブロック法)による。ただし,曲げ角度は 90°とする。また,

試験温度は,23±5  ℃とする。

なお,幅 30 mm 未満又は厚さ 1.00 mm を超えるものは,この試験を行わない。

c)

引張試験方法は,JIS Z 2241 による。ただし,試験温度は 23±5  ℃とする。

9.3

平たん度試験

平たん度は,適切な長さに切った帯を定盤上に置いて,帯と定盤との隙間を測定する。

10

検査及び再検査

10.1

検査

検査は,次による。

a)

検査の一般事項は,JIS G 0404 の規定による。

b)

化学成分は,箇条 に適合しなければならない。

c)

機械的性質は,箇条 に適合しなければならない。

d)

寸法及び形状は,箇条 に適合しなければならない。

e)

外観は,箇条 に適合しなければならない。


8

G 4313

:2011

10.2

再検査

機械試験で合格とならなかった帯は,JIS G 0404 の 9.8(再試験)によって再試験を行い,合否を決定し

てもよい。

11

表示

検査に合格した帯には,1 結束(包装)ごとに次の項目を適切な方法で表示する。ただし,受渡当事者

間の協定によって,項目の一部を省略することができる。

a)

種類の記号

b)

調質の記号

c)

寸法

d)

許容差の記号(厚さの許容差記号 ET 又は記号 ST によったものについては,これを表示する。

e)

製造番号又は検査番号

f)

製造業者名又はその略号

12

報告

製造業者は,注文者の要求があれば,この規格に規定又は別途指定された試験の成績表及び寸法,数量,

納入状態などを記載した報告書を提出しなければならない。報告書には電送など電子媒体も含める。ただ

し,検査文書の種類は,JIS G 0415 

表 1(検査文書の総括表)の記号 2.3(受渡試験報告書)又は記号 3.1.B

(検査証明書 3.1.B)とする。


9

G 4313

:2011

附属書 JA

参考)

標準熱処理条件

JA.1

調質の記号 の熱処理(焼なまし及び固溶化熱処理)条件

SUS420J2-CSP

及び SUS631-CSP の調質の記号 O(焼なまし又は固溶化熱処理)の熱処理条件を,

表 JA.1

に示す。

表 JA.1−熱処理条件

種類の記号

熱処理条件

SUS420J2-CSP

焼なまし

約 750  ℃急冷又は 800∼900  ℃徐冷

SUS631-CSP

固溶化熱処理

1 000

∼1 100  ℃急冷

JA.2  SUS420J2-CSP

の熱処理(焼入焼戻し)条件に対する硬さの概略値

SUS420J2-CSP

の熱処理(焼入焼戻し)条件に対する硬さの概略値を,

表 JA.2 に示す。

表 JA.2−熱処理条件と硬さとの関係

熱処理温度

硬さ

焼入

焼戻し HV

900 300

∼400 410∼460

950 300

∼400 460∼510

1 000

300

∼400 490∼540

1 050

300

∼400 510∼570


附属書 JB

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS G 4313:2011

  ばね用ステンレス鋼帯

ISO 6931-2:2005

  Stainless steels for springs−Part 2: Narrow strip

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(II)

国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

1

適 用 範

 

ば ね に 使 用 す る 鋼
帯を規定している。

1 

ば ね に 使 用 す る 厚 さ 3

mm

以下,幅 600 mm 未満

の冷間圧延鋼帯を規定し
ている。

削除

JIS

は,適用範囲に,寸法に関

する記述はない。寸法の許容差

を規定する表で,厚さ 1.6 mm
以下,幅 600 mm 未満を規定し
ている。

ISO

規格の 1989 年版は,厚さ 1.6

mm

以下,幅 600 mm 未満を規定

していた。国内のニーズを見なが
ら対応する。

2

引 用 規

2

3

用語,定義を規定してい
る。

削除

JIS

には規定していない。

JIS

と ISO 規格とでは規格体系が

異なるため,現状のままとする。

3

種 類 及

び記号

JIS

記号体系によっ

て,オーステナイト
系 2 種類,マルテン

サイト系 1 種類及び
析出硬化系 2 種類の
計 5 種類を規定して

いる。

4

ISO

記号体系によって,

オーステナイト系 5 種類,
フェライト系 1 種類,マ

ルテンサイト系 3 種類及
び析出硬化系 1 種類の計

10

種類を規定している。

変更

JIS

と ISO 規格とでは,記号表

記が異なる。

各国はそれぞれの記号体系をも
ち,それらはその市場に定着して
い る 。 2003 年 に 制 定 さ れ た

ISO/TS 4949

は,各国それぞれの

記号体系に従うことを認めてい
る。

5

注文者が引き合い及び発
注時に提示する情報を規

定している。

削除

JIS

には規定していない。

JIS

では個別契約事項であり,規

格に規定すべき項目とはしてい

ないため現状のままとする。

4

製 造 方

 

冷 間 圧 延 を 行 っ て

製造する。

6.1 

注文時に特に合意されな

ければ,製造工程は製造
者 の 自 由 裁 量 と し て い
る。

削除

JIS

では,処理方法について規

定。

実態に則した処理方法を規定し

ており,現状のままとする。

10

G

 43

13

20
1

1


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(II) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

6.2

受渡し時の形態を規定し

ている。

削除

JIS

には規定していない。

JIS

では個別契約事項であり,規

格に規定すべき項目とはしてい
ないため現状のままとする。

5

化 学 成

 

オーステナイト系 2

種類,マルテンサイ
ト系 1 種類,析出硬
化系 2 種類の化学成

分値を規定。

 7.1

オーステナイト系 5 種類,

フェライト系 1 種類,マ
ルテンサイト系 3 種類及
び析出硬化系 1 種類の化

学成分値を規定。

変更

JIS

で規定され,ISO 規格にな

い鋼種 2 種類,ISO 規格で規定
され,JIS にない鋼種 7 種類。

国内ニーズのない鋼種を削除。国

内に定着している JIS 特有鋼種を
規定。次回 ISO 見直し時,改正提
案要否を検討する。

6

機 械 的

性質

硬 さ 及 び 曲 げ 性 を

規 定 し て い る 。 又
は,これに代えて引
張 試 験 を 行 う 場 合

の耐力,引張強さ及
び 伸 び を 規 定 し て
いる。

7.2

7.3

調質区分による引張強さ

を規定している。また,
要求できる硬さの範囲を
規定している。

変更

ISO

規格の硬さには,調質の区

分はなく,鋼種に応じ±25 HV
∼±30 HV の範囲で要求して
いる。また,マルテンサイト系

の焼入焼戻し状態での規定は,

JIS

にない。

JIS

では製品規格として必要な規

定項目及び規定内容を定めてい
る。

7

寸法,形

状 及 び 許
容差 

厚さ,幅及び切板の
長 さ の 許 容 差 並 び
に 横 曲 が り 及 び 平

た ん 度 を 規 定 し て
いる。

 7.5

ISO 9445:2002

を引用し

ている。

(ただし,この国

際規格は,ばね用ステン

レス鋼帯に限定したもの
ではない。)

追加

ISO

規格は,横曲がり及び平た

ん度は受渡当事者間の協定事
項としている。

JIS

では製品規格として必要な規

定項目及び規定内容を追加。

8

外観

外 観 の 欠 点 を 規 定
している。

 7.4

表面品質,内部欠陥を規
定している。

変更

ISO

規格は,表面品質に冷間圧

延時の油膜を許容している。

次回 ISO 見直し時,改正提案要否
を検討する。

9

試験

分析試験,機械試験

及 び 平 た ん 度 試 験
を規定している。

 8.1

8.3

分析試験,機械試験及び

平たん度試験を規定して
いる。

変更

ISO

規格の平たん度は,巻きぐ

せ(カーリング)の測定方法を
規定している。

JIS

では製品規格として必要な規

定項目及び規定内容を定めてい
る。

10

検査及

び再検査

検 査 適 合 基 準 を 規
定している。

 8.1

8.3

注文者の要求によって寸
法確認,外観目視検査及
び試験(分析及び引張試

験)を実施。

変更

JIS

では,検査基準を規定。

JIS

では製品規格として必要な規

定項目及び規定内容を定めてい
る。

11

G

 43

13

20
1

1


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(II) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

11

表示

種類の記号など 6 項

目 の 表 示 を 規 定 し
ている。

規定なし。

追加

JIS

では製品規格として必要な規

定項目及び規定内容を定めてい
る。

12

報告

注 文 者 の 要 求 が あ

れ ば , 製 造 業 者 は

JIS G 0415

による報

告 書 を 提 出 し な け

ればならない。

 8.2

注文者の要求があれば,

製造業者は ISO 10474 
よる報告書を提出しなけ
ればならない。

一致

附属書 JA

(参考)

標 準 熱 処 理 条 件 を

記載

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6931-2:2005,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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