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G 3603

:2012

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  種類及び記号 

2

5

  化学成分

2

6

  機械的性質 

2

7

  接合状態

3

8

  形状,寸法及びその許容差 

4

8.1

  幅及び長さの許容差

4

8.2

  厚さの許容差 

4

8.3

  平たん度 

4

9

  外観

4

10

  材料

4

11

  製造方法

5

12

  試験

5

12.1

  試験の適用 

5

12.2

  機械試験片の採取方法 

5

12.3

  分析方法,合せ材の厚さ測定,機械試験,超音波探傷試験及び外観試験 

6

13

  検査

6

14

  再検査

6

15

  製品の記号 

6

16

  表示

6

17

  報告

6


G 3603

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本高圧

力技術協会(HPI)から団体規格(HPIS-B106)を基に作成した工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 3603:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 G

3603

:2012

チタンクラッド鋼

Titanium clad steels

序文 

この規格は,1980 年に制定され,その後 4 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 2005 年に

行われたが,その後のクラッド鋼に関する技術の進歩などに対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,圧力容器,ボイラ,原子炉,貯槽などに使用する合せ材をチタンとしたクラッド鋼につい

て規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0306

  鍛鋼品の製造,試験及び検査の通則

JIS G 0404

  鋼材の一般受渡し条件

JIS G 0601

  クラッド鋼の試験方法

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3103

  ボイラ及び圧力容器用炭素鋼及びモリブデン鋼鋼板

JIS G 3106

  溶接構造用圧延鋼材

JIS G 3114

  溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材

JIS G 3115

  圧力容器用鋼板

JIS G 3118

  中・常温圧力容器用炭素鋼鋼板

JIS G 3119

  ボイラ及び圧力容器用マンガンモリブデン鋼及びマンガンモリブデンニッケル鋼鋼板

JIS G 3120

  圧力容器用調質型マンガンモリブデン鋼及びマンガンモリブデンニッケル鋼鋼板

JIS G 3124

  中・常温圧力容器用高強度鋼鋼板

JIS G 3126

  低温圧力容器用炭素鋼鋼板

JIS G 3128

  溶接構造用高降伏点鋼板

JIS G 3136

  建築構造用圧延鋼材

JIS G 3193

  熱間圧延鋼板及び鋼帯の形状,寸法,質量及びその許容差

JIS G 3201

  炭素鋼鍛鋼品

JIS G 3202

  圧力容器用炭素鋼鍛鋼品

JIS G 3203

  高温圧力容器用合金鋼鍛鋼品


2

G 3603

:2012

JIS G 3204

  圧力容器用調質型合金鋼鍛鋼品

JIS G 3205

  低温圧力容器用鍛鋼品

JIS G 3206

  高温圧力容器用高強度クロムモリブデン鋼鍛鋼品

JIS G 3221

  クロムモリブデン鋼鍛鋼品

JIS G 3222

  ニッケルクロムモリブデン鋼鍛鋼品

JIS G 4051

  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS G 4109

  ボイラ及び圧力容器用クロムモリブデン鋼鋼板

JIS G 4110

  高温圧力容器用高強度クロムモリブデン鋼及びクロムモリブデンバナジウム鋼鋼板

JIS G 5101

  炭素鋼鋳鋼品

JIS G 5102

  溶接構造用鋳鋼品

JIS H 4600

  チタン及びチタン合金−板及び条

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS G 0601 による。

種類及び記号 

クラッド鋼の種類及び記号は,製造方法及び用途によって区分し,

表 による。

表 1−種類及び記号 

種類

記号

摘要

1

種 R1

圧延クラッド鋼

2

種 R2

1

種 BR1

圧延クラッド鋼

爆着圧延クラッド鋼

2

種 BR2

1

種 B1

爆着クラッド鋼

2

種 B2

1

種:合せ材を含めて強度部材として設

計したもの及び特別の用途のも
の。特別の用途の例としては,構
造物の製作時に厳しい加工を施

す場合などを対象としたもの。

2

種:1 種以外のクラッド鋼に対して適

用するもの。例えば,合せ材を腐
れ代として設計したもの,ライニ
ングの代わりに使用するものな

ど。

化学成分 

合せ材及び母材の化学成分は,箇条 10 による。

機械的性質 

クラッド鋼は,箇条 12 の試験を行い,引張強さ,伸び,曲げ及びせん断強さは,

表 による。


3

G 3603

:2012

表 2−機械的性質 

曲げ

引張強さ

N/mm

2

伸び

%

曲げ

角度

曲げ内側半径

品質

せん断

強さ

N/mm

2

σ

B

a)b)

以上

母材又は合せ材の規格値
のうち,いずれか低い方の

規格値以上

c)

180

° 表曲げの場合,合せ材の規格

による

d)

裏曲げの場合,母材の規格に
よる

d)

ただし,母材の規格に規定す

る内側半径が全厚の 1 倍未満
のものは,1 倍とする。

曲 げ 部 の 外 側
に 亀 裂 が 生 じ

てはならない。

140

以上

注記 1

N/mm

2

=1 MPa

a)

クラッド鋼の引張強さの規格下限値 σ

B

は,次によって算出する。

2

1

2

2

1

1

t

t

t

t

B

B

B

+

+

=

σ

σ

σ

ここに,σ

B1

:母材の引張強さの規格下限値(N/mm

2

σ

B2

:合せ材の引張強さの規格下限値(N/mm

2

t

1

:母材の厚さ(mm)

t

2

:合せ材の厚さ(mm)

b)

  2

種クラッド鋼及び母材が鋳鍛鋼品の場合,又は注文者から指定がある場合は,母材だけで引張試験を行い,

降伏点又は耐力,及び引張強さは,その母材の規格下限値を満足しなければならない。ただし,受渡当事者
間の協定によって全厚での引張試験に代えることができる。

c)

爆着圧延クラッド鋼の伸びについては,受渡当事者間の協定によって別に定めることができる。

d)

合せ材の規格に曲げの規定がない場合は,表曲げ試験を省略することができる。また,母材の規格に曲げの
規定がない場合は,裏曲げ試験を省略することができる。

なお,いずれの場合も,注文者から指定がある場合は,曲げの内側半径を通常全厚の 2 倍以上として実施

する。

接合状態 

クラッド鋼は,箇条 12 の試験を行い,その超音波探傷試験による接合状態は,次による。

a)

クラッド鋼の超音波探傷試験による接合状態は,

表 による。

表 3−超音波探傷試験による接合状態 

等級

項目

F S

探傷範囲

全面探傷

縦・横 200 mm ピッチの線上と,周辺 50 mm
以内又は開先予定線を中心とし,両側 25 mm
以内を探傷する。

非 接 合 部
の 長 さ 及

び面積

1

個の非接合部の長さ 75 mm 以下で,かつ,

1

個の非接合部の面積が 45 cm

2

以下であり,

さらに,非接合部の全面積がクラッド鋼の全
面積の 2 %以下とする。

1

個の非接合部の面積が 60 cm

2

以下であり,

さらに,検出した非接合部の全面積がクラッ

ド鋼の全面積の 5 %以下とする。

b)

クラッド鋼の超音波探傷試験による接合状態の等級は,1 種の場合は F,2 種の場合は S とする。ただ

し,受渡当事者間の協定によって,1 種 S 又は 2 種 F の組合せを指定することもできる。


4

G 3603

:2012

形状,寸法及びその許容差 

8.1 

幅及び長さの許容差 

クラッド鋼の幅及び長さの許容差は,箇条 10 に規定する母材による。ただし,受渡当事者間の協定によ

ることもできる。

8.2 

厚さの許容差 

クラッド鋼の厚さの許容差は,次による。

a)

合せ材厚さの許容差は,

表 による。合せ材を含めて強度部材として設計したもの,及び腐れ代など

の設計上特別な上のせ代の許容差については,受渡当事者間の協定による。

表 4−合せ材厚さの許容差 

厚さの許容差

合せ材厚さ

mm

マイナス側

プラス側

1

以上 5 未満

合せ材呼び厚さの 10 %

5

以上 0.5

mm

規定しない

b)

母材厚さの許容差は,マイナス側は母材の規格による。プラス側は規定しない。ただし,特に必要な

場合のプラスの許容差については,受渡当事者間の協定による。

c)

全厚の許容差は,次による。

−  マイナス側は,母材マイナス側許容差と合せ材マイナス側許容差との合計。

−  プラス側は,

全厚を呼び寸法としたときの母材規格のプラス側許容差と上のせ代との合計。

ただし,

上のせ代については,受渡当事者間の協定による。

8.3 

平たん度 

クラッド鋼の平たん度の最大値は,JIS G 3193 

表 11(鋼板の平たん度の最大値)による。ただし,母

材が鋳鍛鋼品及び爆着クラッド鋼の場合については,受渡当事者間の協定による。

外観 

クラッド鋼は,使用上,有害な欠陥があってはならない。

10 

材料 

クラッド鋼の材料は,

表 によるものとし,合せ材と母材とを適切に組み合わせることができる。ただ

し,

表 以外の材料については,受渡当事者間の協定による。

表 5−材料 

合せ材

母材

JIS H 4600

TP270H

,TP270C,TP340H,TP340C,TP480H,TP480C,

TP270PdH

,TP270PdC,TP340PdH,TP340PdC,TP480PdH,

TP480PdC

,TP450NPRCH,TP450NPRCC,TP343TaH,TP343TaC,

TP240PdH

,TP240PdC,TP345PdH,TP345PdC,TP345PCoH,

TP345PCoC

,TP450PCoH,TP450PCoC,TP275RNH,TP275RNC,

TP410RNH

,TP410RNC,TP483RNH,TP483RNC

JIS G 3101

JIS G 3103JIS G 3106JIS G 3114

JIS G 3115

JIS G 3118JIS G 3119JIS G 3120

JIS G 3124

JIS G 3126JIS G 3128JIS G 3136

JIS G 3201

JIS G 3202JIS G 3203JIS G 3204

JIS G 3205

JIS G 3206JIS G 3221JIS G 3222

JIS G 4051

JIS G 4109JIS G 4110JIS G 5101

JIS G 5102


5

G 3603

:2012

11 

製造方法 

製造方法は,次による。

a)

クラッド鋼は,圧延法

1)

又は爆発圧着法によって製造する。

1)

爆着圧延法を含む。

b)

クラッド鋼の熱処理を行う場合は,受渡当事者間の協定によって,合せ材と母材との性質を考慮し,

熱処理条件を定める。

c)

クラッド鋼は,あらかじめ溶接した合せ材を用いて製造することができる。この場合,溶接方法及び

溶接部の検査方法は,受渡当事者間の協定による。

12 

試験 

12.1 

試験の適用 

機械試験及び超音波探傷試験の適用は,通常,

表 による。

表 6−試験の種類及び適用 

クラッド鋼の種類

圧延クラッド鋼

爆着クラッド鋼

試験項目

1

2

1

2

引張試験

表曲げ試験

裏曲げ試験

×

×

せん断強さ試験

a)

超音波探傷試験

b)

注記  表中の記号は,次による。

○:必ず適用する試験

△:受渡当事者間の協定によって適用する試験 
×:試験を行う必要がないもの

a)

クラッド鋼の全厚が 6 mm 以上で合せ材の厚さ 1.5

mm

以上に適用する。

b)

超音波探傷試験は,箇条 

表 の F 又は S を指定

する。

12.2 

機械試験片の採取方法 

機械試験の一般事項は,JIS G 0404 の箇条 9(機械的性質)による。ただし,供試材の採り方は,JIS G 

0404

の 7.6(試験片採取条件及び試験片)の A 類とする。試験片の数及び採取位置は,次による。

a)

圧延クラッド鋼は,同一圧延原板ごと及び同一熱処理条件ごとに,試験片を 1 個採取する。

b)

爆着クラッド鋼は,爆着後の同一熱処理条件ごとに,製品余材から試験片を 1 個採取する。

c)

鋳鍛鋼品を母材とする爆着クラッド鋼では,製品とできるだけ同じ条件で,別に製造したクラッド鋼

から試験片を 1 個採取する。

d)

機械試験片の採取位置については,次による。

1)

引張試験片は,母材の日本工業規格による。

2)

曲げ試験片は,母材の圧延方向に対して直角に採取する。ただし,鋳鍛鋼品の場合のクラッド鋼に

ついては,受渡当事者間の協定による。

3)

せん断強さ試験片,爆着クラッド鋼の引張試験片及び曲げ試験片の採取方向は,受渡当事者間の協

定による。


6

G 3603

:2012

12.3 

分析方法,合せ材の厚さ測定,機械試験,超音波探傷試験及び外観試験 

分析方法,合せ材の厚さ測定,機械試験及び超音波探傷試験は,JIS G 0601 による。また,外観試験は,

目視によって行う。

13 

検査 

クラッド鋼の検査は,次による。

a)

化学成分は,箇条 に適合しなければならない。

b)

機械的性質は,箇条 に適合しなければならない。

c)

超音波探傷試験における接合状態は,箇条 に適合しなければならない。

d)

形状,寸法及びその許容差並びに平たん度は,箇条 に適合しなければならない。

e)

外観は,箇条 に適合しなければならない。

14 

再検査 

箇条 に適合しなかった場合には,JIS G 0404 の 9.8(再試験)及び JIS G 0306 の 5.(再試験)によっ

て再試験を行い,合否を決定することができる。

15 

製品の記号 

製品の記号は,クラッド鋼の母材の種類並びに合せ材の種類,クラッド鋼の種類の記号及びクラッド鋼

の接合状態の等級の記号の順に配列する。ただし,クラッド鋼の種類の記号は,

表 に示す記号を用いる

ものとする。

製品の記号の例  SB410+TP270H−R1  F

クラッド鋼の接合状態の等級の記号

クラッド鋼の種類の記号

合せ材の種類

クラッド鋼の母材の種類

16 

表示 

クラッド鋼には,次の事項を容易に消えない方法で表示する。

a)

製品の記号

b)

製造番号

c)

寸法  板の場合は(母材厚さ+合せ材厚さ)×幅×長さとし,その他の場合は,少なくとも(母材厚

さ+合せ材厚さ)を表示する。

d)

製造業者名又はその略号

e)

その他必要な事項(熱処理の有無など)

17 

報告 

報告は,JIS G 0404 の箇条 13(報告)又は JIS G 0306 の 8.(報告)による。