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G 3350

:2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人  ステンレス構造建築協会 (SSBA)

/ステンレス協会 (JSSA)/財団法人  日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制

定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格であ

る。


G 3350

:2002

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  種類

2

5.

  素線

3

5.1

  素線の材料

3

5.2

  素線の引張強さ

3

5.3

  素線径の許容差及び偏径差

4

5.4

  素線の外観

4

6.

  ロープの寸法及び許容差

4

6.1

  ロープ径

4

6.2

  ロープ径の許容差

4

6.3

  ロープの長さの許容差

4

7.

  ロープの機械的性質

4

7.1

  ロープの弾性係数

4

7.2

  ロープの破断荷重

5

8.

  ロープの外観

5

9.

  ロープの製造方法

5

9.1

  素線

5

9.2

  より合わせ

5

9.3

  グリースの塗布

5

9.4

  プレストレッチング

5

9.5

  ロープの長さ及びマーキング

5

10.

  ロープの試験方法

5

10.1

  試験片及び試験方法

5

10.2

  弾性係数の測定

5

10.3

  破断荷重の測定

5

10.4

  径の測定

5

11.

  検査

5

12.

  表示

6

13.

  包装

6

13.1

  巻取り方法

6

13.2

  外装の形態

6

14.

  報告

6


JIS G 3550

:2002

(1) 

日本工業規格

JIS

 G

3350

:2003

構造用ステンレス鋼ワイヤロープ

Stainless steel wire ropes for structure

1.

適用範囲  この規格は,建築物,橋りょう(梁),鉄塔などの部材に使用するステンレス鋼線をより合

わせたワイヤロープ(以下,ロープという。

)について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 3549

  構造用ワイヤロープ

JIS G 4308

  ステンレス鋼線材

JIS G 4314

  ばね用ステンレス鋼線

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

素線  ロープを構成するステンレス鋼線。

b)

ストランド  1 本の素線(心線)の周りに複数の素線(側線)をより合わせたロープの構成要素で,

ストランド心及び側ストランドとする(

表 参照)。

c)

ロープ  この規格で規定する最終製品で,ストランド単独で構成するスパイラルロープ及びストラン

ド心の周りに側ストランドをより合わせた共心形ストランドロープとする(

表 参照)。

d)

ロープ径  ロープの任意の断面における外接円の直径。

e)

より方向  側線又は側ストランドがよられている方向で,Z より及び S よりとする(図 参照)。

              a)

  スパイラルロープ                  b)  共心形ストランドロープ

  1  より方向

f)

ロット  同一素線を用い,同一機械によって連続的に製造されたロープ。

g)

破断荷重  破断試験における最大荷重。


G 3350

:2002

(2)

h)

プレストレッチング  ロープを引張装置で徐々に引っ張り,規定の荷重を規定時間維持し,これを規

定の回数繰り返す処置。

i)

種別  ロープを構成する素線の引張強さによるロープの破断荷重の区分。

j)

つかみ間隔  ロープの破断試験におけるチャックその他による試験片のつかみ部の内端距離 l(図 2

参照)

  2  ロープの試験片

k)

マーキング  端部ソケットや中間金属を取り付ける位置などを明示するために,ロープの表面にペイ

ントなどを塗る作業又はその表示。

l)

よりの長さ  スパイラルロープのよりの長さは,最外層の素線が心線の周りにらせん状に 1 周する心

線の軸に沿った長さとし,共心形ストランドロープのよりの長さは,側ストランドがストランド心の

周りにらせん状に 1 周するストランド心の軸に沿った長さとする(

図 参照)。

  3  よりの長さ

4.

種類  ロープの種類は,次による。

a)

構成  ロープの構成は,呼称,構成記号及び断面によって,表 の 5 種類とする。

b)

より方向  ロープは,より方向によって,図 の 4 種類とする。

c)

種別及び鋼種  ロープの種別及び鋼種は,表 の 2 種類とする。A 種,B 種は,JIS G 4314 の表 

素線の引張強さ(

参考表 に示す。)に基づくものとする。


G 3350

:2002

(3) 

  1  呼称,構成及び断面

呼称

スパイラルロープ

構成 19 本より 37 本より

構成記号

1

×19 1×37

断面

呼称

共心形ストランドロープ

構成

7

本線 6 より

ストランド心入り

19

本線 6 より

ストランド心入り

37

本線 6 より

ストランド心入り

構成記号

7

×7 7×19 7×37

断面

  2  種別及び鋼種

種別

鋼種

A

種 SUS304,SUS316

B

種 SUS304

5.

素線

5.1

素線の材料  素線の材料は,JIS G 4308 の SUS304 又は SUS 316 とする。

5.2

素線の引張強さ  素線の引張強さは,JIS G 4314 の表 による。

なお,その規格値を

参考表 に示す。


G 3350

:2002

(4)

参考表  1  素線の引張強さ

単位  N/mm

2

素線径

(mm)

A

B

      0.4 以下 1

600

∼1 850

2 050

∼2 300

0.4

を超え 0.6 以下 1

600

∼1 850

1 950

∼2 200

0.6

を超え 1.0 以下 1

530

∼1 780

1 850

∼2 100

1.0

を超え 1.4 以下 1

450

∼1 700

1 750

∼2 000

1.4

を超え 2.0 以下 1

400

∼1 650

1 650

∼1 900

2.0

を超え 2.6 以下 1

320

∼1 570

1 550

∼1 800

2.6

を超え 4.0 以下 1

230

∼1 480

1 450

∼1 700

4.0

を超え 6.0 以下 1

100

∼1 350

1 350

∼1 600

5.3

素線径の許容差及び偏径差  素線径の許容差及び偏径差は,JIS G 3549 の表 による。

なお,その規格値を

参考表 に示す。

参考表  2  素線径の許容差及び偏径差

単位  mm

素線径

許容差

偏径差

      2.30 以下

±0.05 0.05 以下

      2.30 を超え 3.70 以下

±0.06 0.06 以下

      3.70 を超え 4.50 以下

±0.07 0.07 以下

      4.50 を超えるもの

±0.08 0.08 以下

5.4

素線の外観  素線の外観は,JIS G 4314 の 6.(1)  による。

6.

ロープの寸法及び許容差

6.1

ロープ径  ロープ径は,付表による。

6.2

ロープ径の許容差  ロープ径の許容差は,表 による。

  3  ロープ径の許容差

単位  %

ロープの呼称

許容差

        スパイラルロープ

+5 
  0

        共心形ストランドロープ

+6 
  0

6.3

ロープの長さの許容差  ロープの長さ及びマーキングの位置に対する許容差は,受渡当事者間の協

定による。

7.

ロープの機械的性質

7.1

ロープの弾性係数  ロープの弾性係数は,表 による。

  4  ロープの弾性係数

単位  N/mm

2

ロープの呼称

弾性係数

        スパイラルロープ 1.18

×10

5

以上

        共心形ストランドロープ 0.880×10

5

以上


G 3350

:2002

(5) 

7.2

ロープの破断荷重  ロープの破断荷重は,付表による。

8.

ロープの外観  ロープは,全長を通じて,きずなどの使用上有害な欠点があってはならない。

9.

ロープの製造方法

9.1

素線  素線は,5.の規定を満足したものを使用する。

9.2

より合わせ  ロープは,全長を通じて,よりの長さなどが均一になるようにより合わせる。共心形

ストランドロープにおいては,ストランド心のより方向は,ロープのより方向と同一とする。また,スパ

イラルロープにおいては,各層のより方向は,通常,交互に逆方向により合わせるものとする。

なお,より合わせ過程において,やむをえず素線の接続を必要とする場合は,最外層素線を除き溶接を

行ってもよい。ただし,この溶接は,特に指定がある場合を除いて,1 本のストランドの長さ 10 m につき

1

か所を超えないものとする。

9.3

グリースの塗布  ロープにより合わせる際のグリースの塗布については,受渡当事者間の協定によ

る。

9.4

プレストレッチング  プレストレッチングの荷重は,表 の荷重を 30 分以上保持し,これを 2 回以

上繰り返す。プレストレッチング装置の荷重精度は規定荷重の±2 %以内とする。

  5  プレストレッチング荷重

ロープの呼称

プレストレッチング荷重 

        スパイラルロープ

付表の破断荷重の 45∼50 % 

        共心形ストランドロープ

付表の破断荷重の 40∼45 % 

9.5

ロープの長さ及びマーキング  ロープの長さ及びマーキングの有無並びに測長方法は,受渡当事者

間の協定による。

10.

ロープの試験方法

10.1

試験片及び試験方法  ロープの一端から,適切な長さを切り取り,図 のように両端を溶融亜鉛な

どで円すい形に固めるか,又はこれと同等以上の性能をもつ適切な方法で,チャック部を作成する。この

試験片を引張試験機に取り付けて徐々に引っ張る。

なお,つかみ間隔は,ロープ径の 40 倍以上とする。ただし,その長さが 2 m を超える場合は,つかみ

間隔を 2 m としてよい。

10.2

弾性係数の測定  弾性係数の測定は,10.1 の方法によって行い,プレストレッチング荷重の 20∼90 %

の範囲で計測する。

なお,弾性係数の測定は,プレストレッチング装置で行ってもよい。

10.3

破断荷重の測定  破断荷重の測定は,10.1 の方法によって,破断するまで徐々に引っ張り,そのと

きの最大荷重とする。

この試験において,試験片がつかみ部から破断し,規格値を満足しない場合は,再試験を行ってもよい。

10.4

径の測定  径の測定は,ロープの一端から,1.5 m 以上離れた任意の点 2 か所以上の最大径をノギス

で 0.1 mm まで測定し,その平均値をロープ径とする。

11.

検査  ロープの検査は,ロープの 1 条ごとに行い,次による。

なお,1 ロットが複数のロープの場合は,そのうちの任意の 1 条を選んでもよい。


G 3350

:2002

(6)

a)

弾性係数  弾性係数の検査は,10.2 の試験を行い,7.1 に適合しなければならない。

b)

破断荷重  破断荷重の検査は,10.3 の試験を行い,7.2 に適合しなければならない。

c)

ロープ径  ロープ径の検査は,10.4 の試験を行い,6.2 に適合しなければならない。

d)

外観  外観の検査は,目視によって行い,8.に適合しなければならない。

12.

表示  検査に合格したロープの巻枠には,1 条ごとに次の項目を適切な方法で表示する。ただし,受

渡当事者間の協議によって,その一部を省略してもよい。

a)

製造業者名又はその略号

b)

製品番号

c)

製造年月又はその略号

d)

ロープの構成又は構成記号

e)

グリースの種類

f)

ロープのより方向

g)

種別又は破断荷重

h)

ロープ径及び長さ

i)

ロープの質量

j)

引出し方向

13.

包装

13.1

巻取り方法  ロープは,通常,巻枠に巻く。巻枠の胴径は,ロープ径の 30 倍以上,かつ,素線径の

200

倍以上とし,巻き方は整列巻きとする。

13.2

外装の形態  外装の形態は,受渡当事者間の協定による。

14.

報告  注文者から要求があった場合,製造業者は,試験の結果を記載した成績表を提出しなければな

らない。


G 3350

:2002

(7) 

付表  ロープ径及び破断荷重

a)

  スパイラルロープ:1×19

破断荷重    kN

(下限値)

ロープ径

mm

最外層の

素線径

mm

A

B

標準断面積  (

1

)

mm

2

単位質量 
(参考)

kg/m

14

16

18

20

2.80

3.20

3.60

4.00

128

167

212

261

148

193

244

301

117

153

193

239

 0.959

1.25

1.58

1.96

(

1

)

標準断面積=素線断面積×素線本数

b)

  スパイラルロープ:1×37

破断荷重    kN

(下限値)

ロープ径

mm

最外層の

素線径

mm

A

B

標準断面積  (

1

)

mm

2

単位質量 
(参考)

kg/m

    20

22.4

    25

    28

    30

31.5

33.5

35.5

2.86

3.20

3.58

4.00

4.29

4.50

4.79

5.08

257

322

401

503

517

570

644

724

296

371

462

580

620

683

773

868

240

301

375

470

540

595

673

756

1.99

2.49

3.10

3.89

4.47

4.92

5.57

6.25


G 3350

:2002

(8)

付表    ロープ径及び破断荷重(続き)

c)

  共心形ストランドロープ:7×7

破断荷重    kN

(下限値)

ロープ径

mm

最外層の

素線径

mm

A

B

標準断面積  (

1

)

mm

2

単位質量

(参考)

kg/m

     6.3 
     8

     9 
    10

11.2

12.5

    14

    16

    18

    20

0.69

0.88

0.99

1.10

1.23

1.38

1.54

1.76

1.98

2.20

23.1

37.2

47.1

55.1

69.1

86.1

    104

    136

    172

    201

26.8

43.2

54.7

63.9

80.2

    100 
    118

    154

    195

    226

19.3

31.2

39.4

48.7

61.1

76.1

95.5

     125

     158

     195

    0.160 
    0.258

    0.326 
    0.403

    0.505 
    0.630 
    0.790

    1.03

    1.31

    1.53

d)

  共心形ストランドロープ:7×19

破断荷重    kN

(下限値)

ロープ径

mm

最外層の

素線径

mm

A

B

標準断面積  (

1

)

mm

2

単位質量 
(参考)

kg/m

     8

     9 
    10

11.2

12.5

    14

    16 
    18

    20

0.53

0.60

0.67

0.75

0.84

0.94

1.07

1.20

1.34

35.7

45.1

53.3

66.8

83.2

    104

    129 
    164

    202

41.7

52.7

61.8

77.5

96.5

    121

    150 
    189

    234

30.5

38.6

47.7

59.8

74.5

93.5

     122 
     155

     191

     0.260

     0.329 
     0.406 
     0.594

     0.634 
     0.796

     1.04 
     1.32

     1.63


G 3350

:2002

(9) 

付表  ロープ径及び破断荷重(続き)

e)

  ストランドロープ:7×37

破断荷重    kN

(下限値)

ロープ径

mm

最外層の

素線径

mm

A

B

標準断面積  (

1

)

mm

2

単位質量

(参考)

kg/m

     6.3 
     8 
     9

    10

    11.2

    12.5 
    14 
    16

    18 
    20

    22.4 
    25

    28 
    30 
    31.5

    33.5

    35.5

    37.5 
    40 
    42.5

    45 
    47.5

    50

0.30

0.38

0.43

0.47

0.53

0.59

0.66

0.76

0.85

0.95

1.06

1.19

1.33

1.42

1.49

1.59

1.68

1.78

1.90

2.01

2.13

2.25

2.37

      20.5 
      33.0 
      41.8

      51.6

      64.7

      80.6 
      96.7 
     126

     160 
     197

     235 
     292

     366 
     406 
     448

     506

     569

     635 
     722 
     768

     862 
     960

1 060

        25.1 
        40.4 
        48.7

        60.1

        75.4

        93.9 
     112 
     146

     185 
     228

     271 
     337

     423 
     458 
     504

     571

     641

     715 
     813 
     863

     967

1 080

1 190

       18.8 
       30.3 
       38.4

       47.4

       59.5

       74.1 
       92.9 
      121

      154 
      190

      238 
      296

      372 
      427 
      470

      532

      597

      667 
      758 
      856

      960

 1 070

 1 190

     0.160 
     0.258 
     0.327

     0.403

     0.506

     0.631 
     0.791 
     1.03

     1.31 
     1.62

     2.03 
     2.52

     3.17 
     3.63 
     4.00

     4.53

     5.08

     5.68 
     6.45 
     7.29

     8.17 
     9.11

    10.1