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G 3505:2017

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  種類及び記号  

1

4  製造方法  

1

5  化学成分  

2

6  寸法 

2

7  外観 

2

8  分析試験  

3

9  検査 

3

10  表示  

3

11  報告  

3

附属書 JA(規定)特別品質規定  

4

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

6


G 3505:2017

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

鉄鋼連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 3505:2004 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 30 年 2 月 19 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS G 3505:2004 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。

(特許番号)  (発明の名称)                          (登録日)

第 4325957 号    歪み時効の抑制された鋼線材            2009 年 6 月 19 日

上記の特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施の

許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対し

ては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。

この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ

る。

この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本工業標

準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。

なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。


日本工業規格

JIS

 G

3505

:2017

軟鋼線材

Low carbon steel wire rods

序文 

この規格は,2011 年に第 2 版として発行された ISO 16120-1 及び ISO 16120-2 を基とし,技術的内容を

変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書 JB に示す。

適用範囲 

この規格は,鉄線,亜鉛めっき鉄線などの製造に用いられる軟鋼線材(以下,線材という。

)について規

定する。ただし,溶接棒心線用線材を除く。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 16120-1:2011,Non-alloy steel wire rod for conversion to wire-Part 1: General requirements

ISO 16120-2:2011,Non-alloy steel wire rod for conversion to wire-Part 2: Specific requirements for

general-purpose wire rod(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0320  鋼材の溶鋼分析方法

JIS G 0404  鋼材の一般受渡し条件

JIS G 0415  鋼及び鋼製品-検査文書

JIS G 3191  熱間圧延棒鋼及びバーインコイルの形状,寸法,質量及びその許容差

種類及び記号 

線材の種類は 10 種類とし,種類の記号は,表 及び表 JA.1 による。

製造方法 

線材は,鋼塊(連続鋳造した鋼片を含む。)から熱間圧延で製造し,熱間圧延のままとする。


2

G 3505:2017

化学成分 

線材は,箇条 の試験を行い,その溶鋼分析値は,表 による。附属書 JA の低炭素鋼の 2 種類の溶鋼

分析値は,表 JA.1 による。

表 1-化学成分 

単位  %

種類の記号

a)

C Mn P  S

SWRM6 0.08 以下 0.60 以下 0.040 以下 0.040 以下

SWRM8 0.10 以下 0.60 以下 0.040 以下 0.040 以下

SWRM10 0.08~0.13 0.30~0.60 0.040 以下 0.040 以下

SWRM12 0.10~0.15 0.30~0.60 0.040 以下 0.040 以下

SWRM15 0.13~0.18 0.30~0.60 0.040 以下 0.040 以下

SWRM17 0.15~0.20 0.30~0.60

b)

0.040 以下 0.040 以下

SWRM20 0.18~0.23 0.30~0.60

b)

0.040 以下 0.040 以下

SWRM22 0.20~0.25 0.30~0.60 0.040 以下 0.040 以下

この表以外の元素は,溶鋼を仕上げる目的以外に意図的に添加してはならない。た

だし,受渡当事者間の協定によって,B を添加してもよい。その場合は,JA.3 による。 

a)

  キルド鋼指定の場合は,種類の記号の末尾に K を付記する。

例 SWRM10K

b)

  受渡当事者間の協定によって,JA.2 を適用してもよい。

寸法 

線材の径及びその許容差並びに偏径差は,次による。

a)

線材の標準径は,表 による。

表 2-標準径 

単位  mm

5.5,6,6.4,7,8,9,9.5,10,11,12,13,14,15,16,17,19

b)  線材の径の許容差及び偏径差は,表 による。ただし,受渡当事者間の協定によって,JA.4 を適用し

てもよい。

表 3-許容差及び偏径差 

単位  mm

許容差

偏径差

a)

15 以下

±0.40 0.64 以下

15 を超え  25 以下

±0.50 0.80 以下

径が 25 mm を超える場合は,受渡当事者間の協定による。

a)

  偏径差とは,線材の同一断面における径の最大値と最小値

との差をいう。

外観 

線材の外観は仕上げ良好で,使用上有害な欠点があってはならない。ただし,線材は,一般に検査によ

って全長にわたって欠点の検出及びその除去は困難であるため,欠点を含むことがある。コイル内に発見

された使用上有害と判断される欠点については,必要な場合,その取扱いについては受渡当事者間の協定

による。


3

G 3505:2017

分析試験 

分析試験は,次による。

a)

分析試験の一般事項及び分析用試料の採り方  線材の化学成分は,溶鋼分析によって求め,分析試験

の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404 の箇条 8(化学成分)による。

b)  分析方法  溶鋼分析の方法は,JIS G 0320 による。

検査 

検査は,次による。

a)

検査の一般事項は,JIS G 0404 による。

b)  化学成分は,箇条 に適合しなければならない。

c)

寸法は,箇条 に適合しなければならない。

d)  外観は,箇条 に適合しなければならない。

10  表示 

検査に合格した線材は,コイルごとに,次の項目を適切な方法で表示する。ただし,受渡当事者間の協

定によって,製品識別が可能な範囲でその一部を省略してもよい。

a)

種類の記号

b)  溶鋼番号又はその他の製造(検査)番号

c)

線材の径。線材の寸法の表し方は,JIS G 3191 の 4.2(バーインコイルの寸法)による。

d)  製造業者名又はその略号

11  報告 

注文者から要求された場合,製造業者は,検査文書を提出する。報告は,JIS G 0404 の箇条 13(報告)

による。ただし,注文時に特に指定がない場合,検査文書は JIS G 0415 の 5.1(検査証明書 3.1)による。

また,キルド鋼指定の場合は,成績表にけい素(Si)含有率(%)を付記する。


4

G 3505:2017

附属書 JA

(規定)

特別品質規定

JA.1  低炭素鋼の化学成分 

受渡当事者間の協定によって,表 JA.1 の低炭素鋼を指定してもよい。

表 JA.1-化学成分 

単位  %

種類の記号

a)

C Mn P  S

SWRM2 0.04 以下 0.60 以下 0.040 以下 0.040 以下

SWRM4 0.06 以下 0.60 以下 0.040 以下 0.040 以下

この表以外の元素は,溶鋼を仕上げる目的以外に意図的に添加してはならない。た

だし,受渡当事者間の協定によって,B を添加する場合は,表 JA.2 による。 

a)

  キルド鋼指定の場合は,種類の記号の末尾に K を付記する。

JA.2 Mn の指定 

SWRM17 及び SWRM20 の Mn は,受渡当事者間の協定によって,0.60~0.90 %としてもよい

1)

。この場

合,種類の記号の末尾に M を付記する。

例 SWRM17 の場合,SWRM17M

1)

 Mn を高めた鋼材は,コンクリートの型枠固定ジグに使用されている。

JA.3 B の添加 

受渡当事者間の協定によって,B を添加した場合には,B 含有率及び B と N(窒素)との比 B/N を報告

する。

注記  B は時効硬化改善のために N 含有率に応じて添加する場合があるが,一般的に焼入性などの鋼

材特性に大きく影響する。したがって,B を添加する場合は用途などを考慮し,添加量及び添

加方法は C 値が 0.15 %を超える場合には,特に注意する必要がある。

表 JA.2添加規定 

種類の記号

B 上限

B/N

下限

上限

SWRM2

70 ppm

0.4

1.8

SWRM4

SWRM6

SWRM8

SWRM10

SWRM12

SWRM15

0.9

SWRM17

SWRM20

SWRM22


5

G 3505:2017

JA.4  寸法許容差及び偏径差 

受渡当事者間の協定によって,表 JA.3 を適用してもよい。

表 JA.3-寸法許容差及び偏径差 

単位  mm

許容差

偏径差

15 以下

±0.30 0.48 以下

15 を超え  25 以下

±0.40 0.64 以下


6

G 3505:2017

附属書 JB

(参考)

JIS と対応国際規格との対比表

JIS G 3505:2017  軟鋼線材

ISO 16120-1:2011,Non-alloy steel wire rod for conversion to wire-Part 1: General

requirements

ISO 16120-2:2011,Non-alloy steel wire rod for conversion to wire-Part 2: Specific

requirements for general-purpose wire rod

(I)JIS の規定

(II) 
国際規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

鉄線,亜鉛めっき鉄線な
どの製造に用いられる
軟鋼線材(溶接棒心線用
線材を除く)

ISO 

16120-1

ISO 

16120-2

1

伸線,冷間圧延用一般
用線材

削除

JIS は 低 中 炭 素 鋼 だ け , ISO 

16120-2 は高炭素鋼までを含む。

線材 JIS では軟鋼線材(低中炭素鋼)
と硬鋼線材(中高炭素鋼)の一般用途
用線材と高炭素鋼で高級線材である
ピアノ線材との三つに分かれている
のに対し,ISO 規格では低炭素鋼から
高炭素鋼までを含む一般用途用線材
ISO 16120-2)と高級線材(Special

applications: ISO 16120-4)との 2 種類
に分けており,分類方法が異なる。 
ここでは,ISO 16120-2 の軟鋼線材に
該当する種類をこの規格に対応させ,
硬 鋼 線 材 に 該 当 す る 種 類 は JIS G 

3506 に対応させた。また,ISO 16120-4
の高級用途でピアノ線材に該当する
種類を,JIS G 3502 に対応させた。

3  種類及び
記号

JIS の種類 10 種類とそ
の記号(表 1)

ISO 

16120-2

3

ISO 規格の 30 種類及
びその記号(Table 1)

削除

ISO 規格の低中炭素鋼 10 種類が
軟鋼線材に対応している。

6

G 3

505


20
17


7

G 3505:2017

(I)JIS の規定

(II) 
国際規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

5  化学成分

10 種類について化学成
分を規定(表 1)

ISO 

16120-2

3.2 30 種類(低炭素鋼か

ら高炭素鋼まで)につ
いて,化学成分を規定
(Table 1)

削除

ISO 規格低中炭素鋼 10 種類が軟
鋼線材と成分的に対応している。
しかし,ISO 規格は,JIS では規
定していない Cr,Ni,Mo,Cu
及び Al を規定している。

JIS では Al を特に規定していな
いが,キルド鋼の場合,種類の記
号の末尾に K を付記している。

ISO 規格と JIS との軟鋼線材が対応し
ている。中高炭素鋼該当部分は,硬鋼
線材(JIS G 3506)に採用している。

6  寸法 a)  線材の標準径

(表 2)

ISO 

16120-1

8

標準径,寸法許容差,
質量について規定

変更

ISO 規格は質量についても規定
している。

標準径は,設備能力による。

b)   径 の 許 容 差 及 び 偏
径差(表 3)

偏径差は ISO 16124
で規定している。

標準径  JIS:5.5~19 mmφ 
        ISO:5~30 mmφ 
寸法許容差:JIS は,グレード(軟
鋼線材,硬鋼線材,ピアノ線材)
によって許容差が異なる。ISO 
格は ISO 16124 でグレード分け
している。 

7  外観

使用上有害な欠陥がな
いこと。

ISO 

16120-2

3.3

健全な表面品質,内部
品質であること。

削除

JIS では,内部品質は言及してい
ない。

JIS では,有害な欠点のないことと表
現されており,概念は同じである。

正常でない部分の取扱
いは,受渡当事者間協定

正常でない部分の取
扱いの規定なし。

追加

8  分析試験

a)  分析試験の一般事項
及び分析用試料の採り

b)  分析方法

ISO 

16120-1

9.4.1

ISO 14284 に基づき
試料を採取する。

一致

9.5.1

ISO/TR 9769 に記載
された試験方法を用
いて分析する。

一致

7

G 3

505


20
17


8

G 3505:2017

(I)JIS の規定

(II) 
国際規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

ISO 

16120-1

9.5.2

引張強度(ISO 6892
による。)

削除

ISO 規格では,中心偏析について
は受渡当事者間の合意,引張強度
については注文時に要求があれ
ば試験を行うと規定している。

JIS では,中心偏析,引張強度の
規定はない。

ISO 規格では表面性状(surface

discontinuities)の許容値を設定し
ている。

日本では 100 %連鋳化されており,引
張強度のばらつきも少ないため特に
規定がない。また,鋼材の引張強度の
データはインラインパテンチングを
実施した場合の線材のものであり,

JIS と ISO 規格とで対応させている。

JIS 軟鋼線材に規定のない許容きず深
さを ISO 規格のように規定すべきか
は,今後の課題である。

9.5.3

表面性状(きず深さ) 削除

9.5.7

中心偏析

削除

附 属
書 A

中心偏析限度見本

削除

9  検査

検査条件について記載

ISO 

16120-1

9

検査

JIS とほぼ同じ

削除

ISO 規格は線材の全種類につい
て規定している。JIS は軟鋼線材
だけ規定している。

5  化学成分の理由と同じ。

10  表示

結果報告の記載

ISO 

16120-1

10

JIS と同じ

一致

11  報告

検査文書の提出

ISO 

16120-1

9.1

JIS と同じ

追加

ISO 規格では,Si 値を規定して
いる。

JIS では,脱酸元素である Si 値は規定
しない。

附属書 JA 
(規定)

1  低炭素鋼の指定

2  Mn の指定

3  寸法許容差及び偏径

追加

日本では,特別品質規定で対応しなけ
ればならないユーザーニーズが存在
する。ISO 16120-1 では,寸法許容差
及び偏径差を 4 ランク規定している。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:

ISO 16120-1:2011,ISO 16120-2:2011,MOD)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

-  一致  技術的差異がない。 
-  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
-  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
-  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

- MOD

国際規格を修正している。

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G 3

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