>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

G 3502

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類及び記号  

1

4

  製造方法  

2

5

  化学成分  

2

6

  鋼質 

2

6.1

  脱炭層深さ  

2

6.2

  オーステナイト結晶粒度及び非金属介在物  

2

7

  寸法 

2

8

  きず深さ  

3

9

  外観 

3

10

  試験  

3

10.1

  分析試験  

3

10.2

  脱炭層深さの測定  

3

10.3

  オーステナイト結晶粒度試験  

3

10.4

  非金属介在物試験  

3

10.5

  表面きず検出試験  

4

11

  検査  

4

12

  表示  

4

13

  報告  

4

附属書 JA(規定)特別品質規定(化学成分)  

5

附属書 JB(規定)特別品質規定(インラインパテンチング処理)  

6

附属書 JC(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

7


G 3502

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

鉄鋼連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 3502:2004 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 26 年 1 月 20 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS G 3502:2004 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 G

3502

:2013

ピアノ線材

Piano wire rods

序文 

この規格は,2011 年に第 2 版として発行された ISO 16120-1 及び ISO 16120-4 を基とし,技術的内容を

変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JC に示す。

適用範囲 

この規格は,ピアノ線,オイルテンパー線,PC 鋼線,PC 鋼より線,ワイヤーロープなどの製造に用い

られるピアノ線材(以下,線材という。

)について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 16120-1:2011

,Non-alloy steel wire rod for conversion to wire−Part 1: General requirements

ISO 16120-4:2011

,Non-alloy steel wire rod for conversion to wire−Part 4: Specific requirements for

wire rod for special applications(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0320

  鋼材の溶鋼分析方法

JIS G 0404

  鋼材の一般受渡し条件

JIS G 0415

  鋼及び鋼製品−検査文書

注記  対応国際規格:ISO 10474,Steel and steel products−Inspection documents(IDT)

JIS G 0551

  鋼−結晶粒度の顕微鏡試験方法

JIS G 0555

  鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法

JIS G 0558

  鋼の脱炭層深さ測定方法

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

種類及び記号 

線材の種類は 18 種類とし,その記号は,

表 による。


2

G 3502

:2013

製造方法 

線材は,キルド鋼とし,鋼塊(連続鋳造で製造した鋼片を含む。

)から熱間圧延で製造する。また,受渡

当事者間の協定によって,熱間圧延後の冷却工程で行うパテンチング処理(以下,インラインパテンチン

グ処理という。

)を実施することができる。

インラインパテンチング材の特別品質規定については,

附属書 JB による。

化学成分 

線材は,10.1 の試験を行い,その溶鋼分析値は,

表 による。

表 1−種類の記号及び化学成分 

単位  %

種類の記号 C

Si

Mn

P

a)

 S

a)

 Cu

SWRS62A 0.60∼0.65 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS62B 0.60∼0.65 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS67A 0.65∼0.70 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS67B 0.65∼0.70 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS72A 0.70∼0.75 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS72B 0.70∼0.75 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS75A 0.73∼0.78 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS75B 0.73∼0.78 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS77A 0.75∼0.80 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS77B 0.75∼0.80 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS80A 0.78∼0.83 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS80B 0.78∼0.83 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS82A 0.80∼0.85 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS82B 0.80∼0.85 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS87A 0.85∼0.90 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS87B 0.85∼0.90 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS92A 0.90∼0.95 0.12∼0.32 0.30∼0.60 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下 
SWRS92B 0.90∼0.95 0.12∼0.32 0.60∼0.90 0.025 以下 0.025 以下 0.20 以下

この表に規定されていない元素は,溶鋼を仕上げる目的以外に意図的に添加してはならない。

a)

  受渡当事者間の協定によって,附属書 JA の特別品質規定(化学成分)を指定してもよい。

鋼質 

6.1 

脱炭層深さ 

線材は,10.2 の試験を行い,その全脱炭層深さが 0.07 mm 以下でなければならない。

6.2 

オーステナイト結晶粒度及び非金属介在物 

注文者は,オーステナイト結晶粒度及び/又は非金属介在物を指定することができる。この場合,10.3

及び/又は 10.4 の試験を行い,規定値は,受渡当事者間の協定による。

寸法 

線材の径及びその許容差並びに偏径差

1)

は,次による。

1)

  偏径差とは,線材の同一断面における径の最大値と最小値との差をいう。

a)

線材の標準径は,

表 による。


3

G 3502

:2013

表 2−標準径 

単位  mm

5.5,6,6.4,7,8,9,9.5,10,11,12,13,14

b)

線材の径の許容差及び偏径差は,

表 による。ただし,径が 14 mm を超える線材は,受渡当事者間の

協定による。

表 3−径の許容差及び偏径差 

単位  mm

径の許容差

偏径差

±0.30 0.48 以下

きず深さ 

線材は,10.5 の試験を行い,そのきず深さが 0.10 mm 以上あってはならない。

外観 

線材は,使用上有害な欠点があってはならない。ただし,線材は,一般に検査によって全長にわたって

の欠点の検出及びその除去は困難であるため,コイル内に発見された使用上有害と判断される欠点につい

ては,必要な場合,その取扱いについては受渡当事者間の協定による。

10 

試験 

10.1 

分析試験 

分析試験は,次による。

a) 

分析試験の一般事項及び分析用試料の採り方  線材の化学成分は溶鋼分析によって求め,分析試験の

一般事項及び分析用試料の採り方は,JIS G 0404 の箇条 8(化学成分)による。

b) 

分析方法  溶鋼分析の方法は,JIS G 0320 による。

10.2 

脱炭層深さの測定 

脱炭層深さの測定は,次による。

a) 

試験片の採り方  試験片は,同一溶鋼に属し,同一圧延チャンス及び同一寸法のものを一括して一組

とし,1 コイルの一端から試験片を 1 個採取する。

b) 

測定方法  測定方法は,JIS G 0558 の箇条 4 a)(顕微鏡による測定方法)による。

10.3 

オーステナイト結晶粒度試験 

オーステナイト結晶粒度試験は,次による。

a) 

試験片の採り方  試験片の採り方及び数は,受渡当事者間の協定による。

b) 

試験方法  試験方法は,JIS G 0551 による。ただし,JIS G 0551 に規定する浸炭粒度試験方法,熱処

理粒度試験方法などのうちのいずれによるかは,受渡当事者間の協定による。

10.4 

非金属介在物試験 

非金属介在物試験は,注文者の指定があった場合に行い,その方法は,次による。

a) 

試験片の採り方  試験片の採り方及び数は,受渡当事者間の協定による。

b) 

試験方法  試験方法は,JIS G 0555 による。ただし,特に指定のない限り,その附属書 1(点算法に


4

G 3502

:2013

よる非金属介在物の顕微鏡試験方法)による。

10.5 

表面きず検出試験 

表面きず検出試験は,次による。

a) 

試験片の採り方  同一溶鋼に属し,試験片は同一圧延チャンス及び同一寸法のものを一括して一組と

し,1 コイルの両端からそれぞれ試験片を 1 個採取する。

b) 

試験方法  きず検出試験方法は,磁粉探傷法,酸洗い法など適切な方法で行う。試験片は適切な精度

をもった測定器によって表面きず深さを測定する。

11 

検査 

検査は,次による。

a)

検査の一般事項は,JIS G 0404 による。

b)

化学成分は,箇条 に適合しなければならない。

c)

脱炭層深さは,6.1 に適合しなければならない。

d)

オーステナイト結晶粒度は,6.2 に適合しなければならない。

e)

非金属介在物は,6.2 に適合しなければならない。

f)

寸法は,箇条 に適合しなければならない。

g)

きず深さは,箇条 に適合しなければならない。

h)

外観は,箇条 に適合しなければならない。

i)

受渡当事者間の協定によって,

附属書 JA 及び/又は附属書 JB の特別品質規定の指定がある場合は,

JA.2

及び/又は JB.2 及び JB.3 に適合しなければならない。

12 

表示 

検査に合格した線材は,コイルごとに,次の項目を適切な方法で表示する。ただし,注文者の承認を得

た場合は,その一部を省略してもよい。

a)

種類の記号

b)

溶鋼番号又は検査番号

c)

インラインパテンチングを受渡当事者間の協定で実施した場合,識別表示する。表示の仕方について

は,受渡当事者間の協定による。

d)

線材の径  寸法の表示は,mm で表す。

e)

製造業者名又はその略号

13 

報告 

製造業者は,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G 0404 の箇条 13(報告)によ

る。ただし,報告する検査文書の種類は,注文時に特に指定がない場合は,JIS G 0415 

表 1(検査文書

の総括表)の記号 2.3(受渡試験報告書)又は 3.1.B(検査証明書 3.1.B)とする。

なお,

附属書 JB の対象材に受渡当事者間の協定によって,Cr 及び/又は V を添加した場合は報告しな

ければならない。


5

G 3502

:2013

附属書 JA

(規定)

特別品質規定(化学成分)

JA.1 

適用範囲 

この附属書の特別品質規定は(適用した場合の表示方法を含め)

,受渡当事者間の協定によって適用し,

製造業者が行う。

JA.2 

化学成分 

注文者は,受渡当事者間の協定によって,

表 に代わって次の P 及び/又は S の値を指定できる。

  P:0.015 %以下

  S:0.015 %以下


6

G 3502

:2013

附属書 JB

(規定)

特別品質規定(インラインパテンチング処理)

JB.1 

適用範囲 

この附属書の特別品質規定は,受渡当事者間の協定によって圧延工程に続いて,インラインパテンチン

グ処理を実施する線材において,引張強さ及びその許容変動値を受渡当事者間の協定によって要求された

鋼材に適用する。

注記  通常,2 次加工メーカにおいて,インラインパテンチング材を直接冷間加工し,その後パテン

チングしない線材を対象とするが,インラインパテンチング材の適用については関連する製品

規格,又は受渡当事者間の協定などによって決められている。

JB.2 

化学成分 

受渡当事者間の協定によって,

表 に加えて Cr は 0.30 %以下,V は 0.10 %以下を添加してもよい。

JB.3 

引張強さ及び許容変動値 

引張強さ及び許容変動値は,次による。

a)

受渡当事者間の協定によって,線材の引張強さを指定する。

b)

引張強さの指定値の許容変動値は,JB.4 の機械試験を行い,

表 JB.1 を適用する。

表 JB.1−引張強さの許容変動値 

単位  N/mm

2

種類

許容変動値

SWRS62A∼SWRS67B

±100

SWRS72A∼SWRS92B

±120

注記 1

N/mm

2

=1 MPa

JB.4 

機械試験 

JB.4.1 

機械試験の一般事項 

機械試験の一般事項は,JIS G 0404 の箇条 7(一般要求)及び箇条 9(機械的性質)による。

JB.4.2 

供試材の採り方及び試験方法 

供試材の採り方及び試験方法は,次による。

a)

供試材の採り方は,JIS G 0404 の 7.6(試験片採取条件及び試験片)の A 類による。供試材は,同一

溶鋼に属し,同一圧延チャンス,同一寸法及び同一インラインパテンチング条件のものを一括して一

組とし,3 コイルの一端からそれぞれ 1 個採取する。一組が 3 コイル未満の場合は,各コイルの一端

からそれぞれ 1 個採取する。

b)

供試材から JIS Z 2241 の 2 号試験片又は 14A 号試験片を採取し,引張試験を行う。

JB.4.3 

再試験 

引張試験で合格にならなかった線材は,JIS G 0404 の 9.8(再試験)によって再試験を行って合否を決定

することができる。


7

G 3502

:2013

附属書 JC

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS G 3502:2013

  ピアノ線材

ISO 16120-1:2011

  Non-alloy steel wire rod for conversion to wire−Part 1: General

requirements 
ISO 16120-4:2011

  Non-alloy steel wire rod for conversion to wire−Part 4: Specific

requirements for wire rod for special applications

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

1  適 用 範

ピアノ線,オイルテ
ンパー線,PC 鋼線,
PC 鋼より線,ワイ
ヤ ー ロ ー プ な ど の
製 造 に 用 い ら れ る
ピアノ線材

ISO 

16120-4 

1

伸線,冷間圧延用で改善
された品質特性をもつ線

削除

JIS

は 0.60 %以上の高炭素鋼だ

け。対応 ISO 規格は 0.05 %C
以下の低炭素鋼から 1.00 %C

までの高炭素鋼を含む。

JIS

のピアノ線材に対応する高級

用途は高炭素鋼に限られるため,
対応する ISO 規格の 0.60 %C から
1.00 %C までの高炭素鋼を対応さ
せた。

2  引 用 規

3  種 類 及
び記号

JIS

の 18 種類及びそ

の記号(表 1)

ISO 

16120-4 

3

ISO

規格の 34 種類とその

記号(Table 1)

削除

ISO

規格の高炭素鋼 13 種類

が,ピアノ線材に対応してい
る。

4  製 造 方

キルド鋼とし,鋼塊
( 連 続 鋳 造 で 製 造
した鋼片を含む。)

か ら 熱 間 圧 延 で 製
造する。受渡当事者
間の協定によって,

イ ン ラ イ ン パ テ ン
チング可。

ISO 

16120-1 

6

製造業者は要請によって
購入注文時に製鋼プロセ
ス及び圧延条件を注文者

に知らせなければならな
い。 
インラインパテンチング

の 製 造 工 程 記 載 は な い
が,事実上は含まれる。

変更

ISO

規格では製造方法は,注文

者からの要請によって知らさ
れることになっている。

また,受渡当事者間の協定によ
る引張強度の許容変動値規定
があり,その対象材はインライ

ンパテンチング材である。

製造方法そのものは,化学成分が
特定されているため,JIS も ISO
規格も実質的には同じである。

ISO

規格では製造方法にインライ

ンパテンチングの記載がないだ
けで,実質は JIS と同様である。

7

G

 35

02

201

3


8

G 3502

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

5  化 学 成

18 種類について化
学成分を規定(表 1)

ISO 

16120-4 

4.2 34 種類(低炭素鋼から高

炭素鋼まで)について化
学成分を規定(Table 1)

削除

ISO

規格では,JIS では規定し

ていない Ni,Mo,Al,N を規
定している。

6  鋼質 6.1

脱炭層深さ

6.2  オーステナイト
結 晶 粒 度 及 び 非 金

属介在物

ISO 

16120-4 

4.5 
4.6 
4.7 
4.8

脱炭層深さ 
非金属介在物(ISO 4967
中心偏析

引張強度(ISO 6892

変更

脱炭層許容深さは JIS の方が
厳しい(品質要求の差)

ISO

規格では中心偏析につい

ては当事者間合意,引張強度に
ついては注文時に要求があれ
ば試験を行うと規定している。

一 方 , JIS で は 中 心 偏 析 ,
resolvable pearlite の規定はない
が,機械的性質で保証できてい

る。

日本では 100 %連鋳化されてお
り,ISO 16120-1 Annex A で規定す
るような中心偏析レベルの線材

は発生しない。また,インライン
パテンチングを対象とした引張
強度の許容差については,JIS 

ISO

規格と同等の規定を追加して

いる。

ISO 

16120-1 

Annex A
Annex B
Annex C
Annex D

中心偏析限度見本 
きず測定方法

機械きず見本 
Resolvable pearlite

削除

7  寸法 a)

線 材 の 標 準 径
(表 2)

 
b)  径の許容差及び

偏径差(表 3)

ISO 

16120-1 

8

標準径,寸法許容差,質
量について規定

削除

ISO

規格は,質量についても規

定している。

標準径  JIS:5.5∼14 mmφ 
        ISO:5∼30 mmφ 
寸法許容差  JIS は,グレード

(軟鋼線材,硬鋼線材,ピアノ
線材)によって許容差が異な
る。ISO 規格は,グレードを 3

ランク設定し,受渡当事者間の
協定によって選択する。

JIS

では JIS G 3191 で共通事項と

して規定しており,この JIS で規

定する必要はない。 
標準径は,設備能力による。 

ISO 16124

の 2004 年改正におい

て,日本の提案によって,ISO 
格に 3 ランクの寸法許容差を追加

済み。

8  き ず 深

きず深さは 0.10 mm
以 上 あ っ て は な ら
ない。

ISO 

16120-4 

4.4

サイズ d

N

(径)によって,

2 種類のきず深さを規定 
(次による) 
  5≦d

N

≦12   0.15 mm

12<d

N

≦30   0.20 mm

変更

JIS

の方が要求レベルは高い。

きず深さの差は,ユーザの要求品
質レベルの差による。

8

G

 35

02

201

3


9

G 3502

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

9  外観

使 用 上 有 害 な 欠 点

が な い こ と 。 た だ
し,線材は,一般に
検 査 に よ っ て 全 長

に わ た っ て の 欠 点
の 検 出 及 び そ の 除
去 は 困 難 で あ る た

め,コイル内に発見
さ れ た 使 用 上 有 害
と 判 断 さ れ る 欠 点

については,必要な
場合,その取扱いに
ついては,受渡当事

者間の協定による。

ISO 

16120-4 

4.3

健全な表面品質,内部品

質であること。

削除

ISO

規格は,内部品質の健全性

まで言及している。

内容的には,JIS も ISO 規格も実

質的に同じである。

10  試験 10.1

分析試験

a)  分析試験の一般

事項及び分析用
試料の採り方

b)  分析方法 
 
10.2  脱 炭 層 深 さ の
測定 
10.3  オ ー ス テ ナ イ
ト結晶粒度試験 
10.4  非 金 属 介 在 物
試験 
10.5  表 面 き ず 検 出
試験

ISO 

16120-1 

ISO 

16120-4 

 
9.4.1 
 
 
9.5.1 
 
4.5 
 
 
 
4.6 
 
4.4

ISO 14284

に基づき試料

を採取する。

ISO/TR 9769

に記載され

た試験方法を用いて分析
する。 
試験方法は同左に加え中

心偏析試験,引張試験,
オーステナイト結晶粒度
が規定されている。

 
一致 
 
 
 
 
削除

 
ISO

規格では中心偏析につい

ては受渡当事者協定,引張強度
については注文時に要求があ
れば試験を行わなければなら

ないと規定している。JIS では
中心偏析の規定はない。 
表面きず検出については JIS

は磁粉探傷法又は酸洗法など
としている。

JIS

では,引張試験は,インラ

インパテンチング材について,
附属書 JB で ISO 規格と同様な
規定を記載している。

 
 
 
 
 
ISO

規格では表面きず検査方法は

製造業者によって選ばれるとな
っており,実質 JIS と ISO 規格と
に差はない。

9

G

 35

02

201

3


10

G 3502

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

11  検査

検 査 条 件 に つ い て

記載

ISO 

16120-1 

9

検査

JIS

とほぼ同じ

削除

ISO

規格は,低炭素鋼から高炭

素鋼までの 34 種類について規
定している。JIS は,18 種類だ
け規定している。

12  表示

結果報告の記載

ISO 

16120-1 

10

JIS

と同じ

一致

JIS

ではインラインパテンチン

グを実施した場合は,識別表示

する。

13  報告

成績表の提出

ISO 

16120-1 

9.1

JIS

と同じ

一致

附属書 JA

JA.2  化学成分

P,S の規定があるが要求
レベルが異なる。

追加

要求 P,S レベルが異なる。

JIS 

:P,S  0.015 %以下

ISO 

:P  0.020 %以下

  S  0.025 %以下

日本では特別品質規定で対応し
なければならないユーザニーズ

が存在する。取引実態を考慮した
特別規定を追加するよう ISO 
提案する。

附属書 JB

JB.2  化学成分

ISO 

16120-4 

4.8 
4.2

ISO

規格では JIS のイン

ラインパテンチング材と
同じ引張強度の許容差並

びに Cr 及び V 添加につい
て規定。

一致

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 16120-1:2011,ISO 16120-4:2011,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

10

G

 35

02

201

3