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G 3315

:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類及び記号並びに適用厚さ

2

4

  原板

2

5

  めっき付着量

2

6

  調質度

2

6.1

  回冷間圧延製品

2

6.2

  回冷間圧延製品

3

7

  表面仕上げの区分及び記号

3

8

  表面塗油

4

9

  寸法及び形状

4

9.1

  厚さ及びその許容差

4

9.2

  幅の許容差

4

9.3

  長さの許容差

4

9.4

  コイル内径

5

9.5

  直角度

5

9.6

  横曲がり

5

9.7

  平たん度

6

10

  質量

6

10.1

  質量の取扱い

6

10.2

  計算方法

6

10.3

  質量の許容差

6

11

  外観

7

12

  供試材及び試験片

7

12.1

  供試材

7

12.2

  試験片

7

13

  試験

7

13.1

  めっき付着量試験

7

13.2

  硬さ試験

7

14

  検査及び再検査

8

14.1

  検査

8

14.2

  再検査

8

15

  包装及び表示

8

15.1

  板の包装及び表示

8


G 3315

:2008  目次

(2)

ページ

15.2

  コイルの包装及び表示

9

15.3

  表示例

9

16

  報告

10

附属書 A(規定)スプリングバック試験方法

11

附属書 B(規定)クロム付着量試験方法

13

附属書 C(規定)クロム水和酸化物付着量試験方法

19

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

22


G 3315

:2008

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼

連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の

審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 3315:2002 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


G 3315

:2008  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

G 3315

:2008

ティンフリースチール

Chromium coated tin free steel

序文

この規格は,1995 年に第 1 版として発行された,ISO 11950 を基に,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

なお,

この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,

対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,主として飲料缶,食缶などに使用する冷間圧延によって製造した原板に電解クロム酸処

理を施した 1 回冷間圧延のティンフリースチール

1)

及び 2 回冷間圧延のティンフリースチール

2) 

につい

て規定する。

注記 1  ティンフリースチールには,鋼板及び鋼帯(以下,板及びコイルという。)がある。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 11950:1995

,Cold-reduced electrolytic chromium/chromium oxide-coated steel (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していること

を示す。

1)

  1

回冷間圧延のティンフリースチールとは,JlS G 3303 に規定する 1 回冷間圧延の原板に電解

クロム酸処理を施したティンフリースチールをいう。

2)

  2

回冷間圧延のティンフリースチールとは,JlS G 3303 に規定する 2 回冷間圧延の原板に電解

クロム酸処理を施したティンフリースチールをいう。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これら

の引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0404

  鋼材の一般受渡し条件

JIS G 0415

  鋼及び鋼製品−検査文書

JIS G 3303

  ぶりき及びぶりき原板

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0119

  蛍光 X 線分析方法通則

JIS Z 2245

  ロックウェル硬さ試験−試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方


2

G 3315

:2008

3

種類及び記号並びに適用厚さ

ティンフリースチールの種類は 1 種類とし,その記号及び適用厚さは,

表 による。

表 1−種類及び種類の記号並びに適用厚さ

単位  mm

適用厚さ

  a) 

種類

種類の記号

1

回冷間圧延

2

回冷間圧延

ティンフリースチール SPTFS

0.15

以上 0.60  以下 0.14

以上 0.36  以下

a)

受渡当事者間の協定によって,この表以外の厚さを適用してもよい。

4

原板

ティンフリースチールの原板は,JlS G 3303 に規定するぶりき原板を使用し,1 回冷間圧延のティン

フリースチールには,1 回冷間圧延の原板を,2 回冷間圧延のティンフリースチールには,2 回冷間圧延

の原板をそれぞれ用いる。原板の焼なまし法

3)

は,箱焼なまし法又は連続焼なまし法とする。ただし,

いずれの焼なまし法によるかは,受渡当事者間で協定することができる。1 回冷間圧延のティンフリー

スチールにおいて,連続焼なまし法を協定した場合には,

表 の調質度記号の後に記号 CA を追加する。

例 T-4CA

3)

ティンフリースチールの硬さが等しい場合でも,箱焼なまし法と連続焼なまし法とでは,硬

さ以外の機械的性質は,必ずしも同一とはならない。

5

めっき付着量

ティンフリースチールのめっき層は,金属クロム層とクロム水和酸化物層との 2 層からなり,それぞ

れの付着量は 13.1 によって求め,

表 による。ただし,金属クロム層の付着量は,片面 1 m

2

当たりの

金属クロム量 (mg/m

2

)

で表し,クロム水和酸化物層の付着量は,片面 1 m

2

当たりのクロム水和酸化物

皮膜中のクロム量 (mg/m

2

)

で表す。

表 2−めっき付着量

単位  mg/m

2

(片面)

金属クロム層

クロム水和酸化物層

最小平均付着量

最大平均付着量

最小平均付着量

最大平均付着量

50 150

5 35

最小平均付着量及び最大平均付着量は,13.1 によって求めた 3 個の試験片の測定値の算術平均値に

適用する。

6

調質度

6.1

1

回冷間圧延製品

1

回冷間圧延のティンフリースチールの調質度は,ロックウェルスーパーフィシャル硬さ (HR30T) の

値をもって表し,

表 による。

注記 1  1 回冷間圧延のティンフリースチールの調質度の硬さ範囲は,受渡当事者間の協定によっ

表 の硬さ範囲より狭い範囲とすることがある。


3

G 3315

:2008

注記 2  ティンフリースチールには,高圧に耐えられるような強度を要求されるものから,軟質で

高い加工性を要求されるものまで,用途によって様々な機械的性質の製品が存在する。こ

の性質を分類する指標として,調質度が用いられている。1 回冷間圧延のティンフリース

チールの調質度は,本来単一の機械的特性だけによって表すことはできないが,最も有用

な機械的特性の指標として,ロックウェルスーパーフィシャル硬さを採用している。

表 3回冷間圧延製品の調質度

調質度の記号

ロックウェルスーパーフィシャル硬さ

HR30T

T-1 49

±5

T-2 53

±5

T-2.5 55

±5

T-3 57

±5

T-4 61

±5

T-5 65

±5

6.2

2

回冷間圧延製品

2

回冷間圧延のティンフリースチールの調質度は,ロックウェルスーパーフィシャル硬さ(HR30T)をも

って表し

表 による。

注記 1  2 回冷間圧延のティンフリースチールの調質度の硬さ範囲は,受渡当事者間の協定によっ

表 の硬さ範囲より狭い範囲とすることがある。

注記 2  2 回冷間圧延のティンフリースチールの調質度は,本来単一の機械的性質だけによって,

表すことはできないが,最も有用な機械的特性の指標として,ロックウェルスーパーフィ

シャル硬さを採用している。

表 4回冷間圧延製品の調質度

調質度の記号

ロックウェルスーパーフィシャル硬さ

HR30T

(参考)耐力  圧延方向

N/mm

2

DR-8 73

±5 550

DR-9 76

±5 620

DR-9M 77

±5 660

DR-10 80

±5 690

注記 1  耐力は参考値とし,製造業者の目標値を示す。耐力は,附属書 のスプリングバック試験

から求めた換算値である。

注記 2  1 N/ mm

2

= 1 MPa

7

表面仕上げの区分及び記号

ティンフリースチールの表面仕上げの区分及びその記号は,

表 による。ただし,受渡当事者間の協

定によって,より詳細な表面仕上の区分及びその記号を決めてもよい。


4

G 3315

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表 5−表面仕上げの区分及び記号

製品

記号

区分

特徴

B

ブライト仕上げ

細かいと(砥)石目のある滑らかな表面仕上げ

R

粗面仕上げ

一定方向のと(砥)石目が見られる表面仕上げ

1

回冷間圧延製品

M

マット仕上げ

ダル状表面仕上げ

2

回冷間圧延製品 R

粗面仕上げ

一定方向のと(砥)石目が見られる表面仕上げ

8

表面塗油

ティンフリースチールは,めっき表面に塗油する。

注記  塗油する油種は,CSO,DOS,DOS-A,ATBC などがある。

9

寸法及び形状

9.1

厚さ及びその許容差

9.1.1

厚さ

ティンフリースチールの呼び厚さは,0.50 mm 未満の場合は 0.005 mm の倍数,0.50 mm 以上の場合は

0.05 mm

の倍数とする。ただし,受渡当事者間の協定によって 0.005 mm 又は 0.05 mm の倍数とならない

呼び厚さとしてもよい。

9.1.2

厚さの許容差

ティンフリースチールの厚さの許容差は,  呼び厚さに対して±10  %とする。ただし,厚さの測定位

置は,縁(幅方向端部)から 10 mm 以上内側の任意の点とする。2 回冷間圧延製品は,更に縁から 6 mm

の位置で測定した厚さと呼び厚さとから次の式によって幅方向厚さ偏差(A

t

)を求め,その絶対値は,

15

%以下とする。

100

n

6

n

t

×

=

t

t

t

A

ここに,

A

t

幅方向厚さ偏差(%)

t

n

呼び厚さ(

mm

t

6

縁から

6 mm

位置の厚さ(

mm

9.2

幅の許容差

ティンフリースチールの幅の許容差は,指定寸法に対して

カットエッジの場合は,

3

0

+

 mm

とする。

ミルエッジの場合は,

10

0

+

 mm

とする。

なお,幅の許容差は,受渡当事者間の協定によって,上記に規定する幅の許容差と同一の範囲でマイ

ナス側に移動してもよい。ただし,協定した許容差の上限値は,ゼロより下回ってはならない。

9.3

長さの許容差

9.3.1

板の長さの許容差

板の長さの許容差は,指定寸法に対して

5

0

+

 mm

とする。

なお,受渡当事者間の協定によって

3
0

+

 mm

としてもよい。

板の長さの許容差は,受渡当事者間の協定によって,上記に規定する長さの許容差と同一の範囲でマ

イナス側に移動してもよい。ただし,協定した許容差の上限値は,ゼロより下回ってはならない。

9.3.2

コイルの長さの許容差

コイルの長さの許容差は,表示コイル長さと実測したコイル長さとから次の式によって長さの偏差

A

L

)を求め,その値は,

表 による。ただし,実測質量による取引の場合には,適用しない。


5

G 3315

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100

S

A

S

L

×

=

L

L

L

A

ここに,

A

L

長さの偏差(%)

L

S

表示コイル長さの総和(

m

L

A

実測コイル長さの総和(

m

注文者によるコイルの長さ測定は,

注文者が注文製品を受取り後切板に切断して製品加工処理する場

合は,せん断平均長さにせん断した板の枚数を乗じて算出した長さと,ほかの残りの部分の長さとを加

えて算出する。せん断平均長さは,

20

枚以上の板を無作為に抽出し,長さを

0.2 mm

の単位で測定し,

それらの算術平均値で表す。また,受渡当事者間の協定によって,ほかの測定法を用いることもできる。

注文者が注文製品を受け取った後そのまま製品加工処理する場合のコイルの長さ測定は,受渡当事者

間の協定による。

表 6−長さ偏差の許容差

一組のコイル数

a)

長さ偏差の許容差

1

∼4

±3.5

5

∼99

±3.0

100

以上

±1.0

a)

一組のコイル数とは,同一契約で,同一種類,同一調質度,同一表面仕上

げ,同一寸法及び同一めっき付着量のコイルの総数をいう。

9.4

コイル内径

コイルの呼び内径は,

406 mm

419 mm

及び

508 mm

を標準とする。

9.5

直角度

板の直角度は,

1

隅点において一辺に垂線を立てたとき,

図 に示す反対の隅点との距離(

A

)と垂線

の長さ(

B

)との比(

A/B

)で表し,この値は,

0.20

%を超えてはならない。

なお,受渡当事者間の協定によって

0.15

%以下としてもよい。

図 1−直角度

9.6

横曲がり

コイルの横曲がりは,

図 に示すように任意の

1 000 mm

につき

1.0 mm

を超えてはならない。


6

G 3315

:2008

図 2−横曲がり

9.7

平たん度

板の反り,中のび及び耳のびは,板を定盤上に置いてその高さを測定し,その値は,

5 mm

を超えて

はならない。平たん度の値は,ひずみの最大値から鋼板の厚さを引いたものとし,鋼板の上側の面に適

用する。

なお,受渡当事者間の協定によって平たん度の値は

3 mm

以下としてもよい。

注記

ひずみの種類は,その形状及び発生部位によって次のものがある。

反り:鋼板全体がわん曲したもの。圧延方向にわん曲した反り及び圧延方向に直角にわん曲

した反りがある。

中のび:鋼板の中央部に波が現れ,鋼板の縁(幅方向端部)は平たんであるもの。

耳のび:鋼板の縁(幅方向端部)に波が現れ,中央部は平たんであるもの。

10

質量

10.1

質量の取扱い

ティンフリースチールの質量は,通常,計算質量による。ただし,受渡当事者間の協定によって実測

質量を用いることができる。

10.2

計算方法

ティンフリースチールの質量は,表示寸法を用い

表 の計算方法によって算出する。

表 7−質量計算方法

計算順序

計算方法

結果のけた数

a)

基本質量  kg/mm・m

2

 7.85

(厚さ 1 mm,面積 1 m

2

単位質量  kg/m

2

基本質量 (kg/mm・m

2

)

×厚さ(mm)

有効数字 4 けたに丸める

1

枚の面積  m

2

幅(mm)×長さ(mm)×10

6

有効数字 4 けたに丸める

1

枚の質量  g

単位質量 (kg/m

2

)

×1 枚の面積 (m

2

)

×10

3

g

の整数値に丸める

1

包装の質量  kg 1 枚の質量 (g)×1 包装内の枚数×10

3

 kg

の整数値に丸める

総質量  kg

各包装の質量 (kg) の総和 kg の整数値

単位長さ質量  kg/m

板の単位質量 (kg/m

2

)

×幅(mm)×10

3

有効数字 3 けたに丸める

1

コイルの質量  kg

単位長さ質量 (kg/m)×長さ(m) kg の整数値に丸める

コイル

総質量  kg

各コイルの質量 (kg) の総和 kg の整数値

a)

数値の丸め方は,JlS Z 8401 の規則 A による。

10.3

質量の許容差

板の一組の質量の許容差は,実測質量と 10.2 によって求めた計算質量との差を計算質量で除して百分

率で表し,

表 による。


7

G 3315

:2008

表 8−質量の許容差

一組の質量

t

許容差

摘要

  2

以上 20 未満

±5

20

以上

±3

同一契約で,同一種類,同一調質度,同一表面仕上げ,同一
寸法及び同一めっき付着量のものを一組として計算する。

11

外観

ティンフリースチールは,厚さが一様で,めっきは全面にわたって均一,かつ,滑らかであり,きず,

くぼみ,しわ,さびなどで使用上有害となる程度の欠点があってはならない。ただし,コイルは,一般

に欠点を除去する機会がないため,溶接部及び若干の正常でない部分を含んでもよい。

コイルからの切板は,使用上有害となる程度の欠点を含む切板の比率が,任意の

1

コイルについて

10

%を超えてはならない。

12

供試材及び試験片

12.1

供試材

供試材は,同一種類,同一調質度,同一寸法及び同一めっき付着量の

30 t

ごと及びその端数に

1

枚を

抜き取る。

12.2

試験片

各供試材から,めっき付着量試験片,硬さ試験片及び耐力試験片を,

図 に示す位置から採取する。

ただし,耐力試験片は必要に応じて採取する。

単位  mm

図 3−試験片の採取位置

13

試験

13.1

めっき付着量試験

めっき付着量は,12.2 によって採取した

3

個の試験片の測定値の算術平均によって求める。

試験方法は,特に指定のない限り

附属書 のいずれかの方法及び附属書 のいずれかの方法の組合せ

による。

13.2

硬さ試験

硬さ試験は,12.2 によって採取した試験片について,通常,めっき層を除去せず,JIS Z 2245 のスケ

 
X

部:めっき付着量試験片

Y

部:硬さ試験片

Z

部:耐力試験片


8

G 3315

:2008

ール

30T

のロックウェルスーパーフィシャル硬さ試験

(HR30T)

を行う。

硬さは,各試験片について

3

回測定し,すべての測定値の算術平均によって求める。ただし,呼び厚

0.20 mm

未満のティンフリースチールは,JlS Z 2245 のスケール

15T

のロックウェルスーパーフィシ

ャル硬さ試験

(HR15T)

によって行い,

表 の硬さ換算表によって

HR30T

硬さに換算する。試験機には,

ダイヤモンドスポットアンビルを使用する。

なお,表面粗さが硬さ測定結果に影響を及ぼすと考えられる場合には,試験片の表面を研磨してもよ

い。

表 9−硬さ換算表

HR15T

換算

HR30T

HR15T

換算

HR30T

HR15T

換算

HR30T

HR15T

換算

HR30T

93.0 82.0 88.0 73.0 83.0 62.5 78.0 51.5

92.5 81.5 87.5 72.0 82.5 61.5 77.5 51.0

92.0 80.5 87.0 71.0 82.0 60.5 77.0 49.5

91.5 79.0 86.5 70.0 81.5 59.5 76.5 49.0

91.0 78.0 86.0 69.0 81.0 58.5 76.0 47.5

90.5 77.5 85.5 68.0 80.5 57.0 75.5 47.0

90.0 76.0 85.0 67.0 80.0 56.0 75.0 45.5

89.5 75.5 84.5 66.0 79.5 55.0 74.5 44.5

89.0 74.5 84.0 65.0 79.0 54.0 74.0 43.5

88.5 74.0 83.5 63.5 78.5 53.0 73.5 42.5

14

検査及び再検査

14.1

検査

検査は,次による。

a

)

めっき付着量は,箇条 に適合しなければならない。

b

)

調質度は,箇条 に適合しなければならない。

c

)

寸法及び形状は,箇条 に適合しなければならない。

d

)

質量は,箇条 10 に適合しなければならない。

e

)

外観は,箇条 11 に適合しなければならない。

14.2

再検査

硬さ試験で不合格となったティンフリースチールは,JIS G 0404 の 9.8(再試験)によって再試験を行

い合否を決定してもよい。

15

包装及び表示

15.1

板の包装及び表示

検査に合格した板の包装単位は,通常,

1 000

2 000 kg

程度を

1

包装とする。

1

包装ごとに次の項目を

表示しなければならない。ただし,受渡当事者間の協定によって,次の項目の一部を省略してもよい。

a

)

種類の記号

b

)

原板の種類

c

)

製造年月

d

)

検査番号


9

G 3315

:2008

e

)

寸法。寸法は,厚さ・幅・長さ,又は,厚さ・短辺・長辺を表示する。圧延幅

4)

の表示が必要な場

合には,板の圧延幅の寸法を表示する数字の後に記号

W

を付ける。

(次の例及び 15.3 参照)

832W

×

860

4)

  圧延幅とは,圧延方向に対して直角の幅をいう。

f

)

調質度記号

g

)

表面仕上げ区分の記号

h

)

枚数及び質量

i

)

製造業者名又はその略号

15.2

コイルの包装及び表示

検査に合格したコイルの包装単位は,受渡当事者間の協定による。

1

包装ごとに,a

)

i

)

を表示しなけ

ればならない。ただし,注文者の承認を得た場合は,a

)

i

)

の一部を省略してもよい。

a

)

種類の記号及び鋼種

b

)

原板の種類

c

)

製造年月

d

)

検査番号

e

)

寸法。寸法は,厚さ,幅及び

C

を表示する。ここで

C

は,コイルであることを示す。

f

)

調質度記号

g

)

表面仕上げ区分の記号

h

)

質量又は総質量

i

)

製造業者名又はその略号

15.3

表示例

表示例は次による。ただし,厚さと幅又は短辺との間は,

“−”又は“×”のいずれでもよい。

例 1

板の場合

        SPTFS              0.23

832W

×

  760

MR

  T-4CA

B

  ↓

    ↓

        ↓

↓          ↓

    ↓

  種類の記号

  厚さ

  幅(圧延幅)

長さ

原板の種類

調質度  表面仕上げ区分の記号

                                  (mm)

  (mm)

(mm)

SPTFS            0.17

  886

×

   930W

  MR        DR-9M

R

      ↓          ↓

    ↓        ↓            ↓        ↓

  種類の記号

厚さ

短辺

長辺(圧延幅)原板の種類

調質度  表面仕上げ区分の記号

                      (mm)          (mm)          (mm)

 SPTFS      0.26

739

  ×

782

MR

 T-2.5

M

  ↓

  ↓        ↓

  ↓            ↓        ↓

    ↓

  種類の記号

厚さ

圧延幅

又は短辺

長さ又は長辺

原板の種類

調質度

表面仕上げ区分の記号

                            (mm)

(mm)

 (mm)


10

G 3315

:2008

例 2

コイルの場合

SPTFS                      0.23

  832

×

              MR

DR-8

B

種類の記号

    厚さ

      コイル

原板の種類

調質度  表面仕上げ区分の記号

                      (mm)        (mm)

16

報告

あらかじめ注文者の要求のある場合には,

製造業者は,検査文書を注文者に提出しなければならない。

この場合,報告は,JIS G 0404 の 13.(報告)による。検査文書の種類は,特に指定のない場合は,JIS G 

0415

表 1(検査文書の総括表)の記号

2.3

(受渡試験報告書)又は

3.1.B

(検査証明書

3.1.B

)とする。


11

G 3315

:2008

附属書 A

規定)

スプリングバック試験方法

A.1

適用範囲

この附属書は,

  2

回冷間圧延のティンフリースチールの耐力を測定する場合のスプリングバック試験

方法について規定する。

A.2

試験片

A.2.1

試験片の大きさ

試験片の大きさは,幅

25

0
1

 mm

,長さ約

150 mm

とする。

A.2.2

試験片の採取

試験片は,12.2 によって採取する。

A.3

試験装置

試験装置の一例を,

図 A.1 に示す。

1

  厚さ測定用ダイヤルゲージ    4  マンドレル(φ25.4 mm)

2

  クランプねじ

  5  曲げローラ

3

  クランプ

  6  ローラハンドル

図 A.1−スプリングバック試験機


12

G 3315

:2008

A.4

操作

操作は,次による。

a

)

試験片の厚さを

0.001 mm

の単位で測定する。

b

)

試験片をクランプ部に挿入し,クランプねじ及び曲げローラ締付けねじを締め付ける。

c

)

ローラハンドルで試験片をマンドレルに沿って

180

°回す。

d

)

ローラハンドルを元の位置に速やかに戻し,スプリングバック角目盛を読み取り記録する。

注記

ローラハンドルの速度,ローラ締付け力,及び曲げ保持時間は,アルミニウム基準片の角

度に合致する条件で行う。

e

)

a

)

で求めた試験片の厚さ及び d

)

で求めたスプリングバック角度から,次の式によって耐力を算出す

る。

3

4

3

180

⎥⎦

⎢⎣

×

×

⎥⎦

⎢⎣

×

×

=

t

E

r

t

E

r

σ

σ

θ

ここに,

σ

耐力(N/mm

2

E

縦弾性係数(ヤング率)

(N/mm

2

θ

スプリングバック角度(度)

r

曲げ曲率半径(mm)

t

試験片厚さ(mm)


13

G 3315

:2008

附属書 B

規定)

クロム付着量試験方法

B.1

適用範囲

この附属書は,ティンフリースチールの金属クロム付着量の試験方法について規定する。

B.2

一般事項

試験方法に共通な一般事項は,JIS K 0050 及び JIS K 0119  による。

B.3

試験片

試験片は,次による。

a

)

試験片の大きさは,およそ 2 500 mm

2

の面積をもつ円形又は正方形とする。ただし,蛍光Ⅹ線法で

は,その照射面積を 314 mm

2

以上確保できる大きさとする。

b

)

試験片は,箇条 12 によって採取する。

B.4

試験方法の種類

試験方法は,次のいずれかによる。

a

) 1,

5-

ジフェニルカルボノヒドラジド吸光光度法

b

)

電解はく離法

c

)

蛍光Ⅹ線法

B.5

試験方法  

B.5.1

1,5-

ジフェニルカルボノヒドラジド吸光光度法    

B.5.1.1

原理

加熱した水酸化ナトリウム溶液中で表面のクロム水和酸化物層をあらかじめ溶解除去した試験片を陽

極として,水酸化ナトリウム溶液中でクロムを電解する。この電解液中のクロムをクロム(Ⅵ)  に酸化し

た後,1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド溶液を加えて呈色させ,その吸光度を測定する。

B.5.1.2

試験装置

電解装置の例を,

図 B.1 に示す。


14

G 3315

:2008

1

  炭素棒又は白金棒

2

  試験片

3

  ゴムパッキン

図 B.1−電解装置の例

B.5.1.3

試薬

試薬は,次による。

B.5.1.3.1

  硫酸 (13)

B.5.1.3.2

  混酸  流水で冷却しながら水 500 mL に硫酸 200 mL を少量ずつかき混ぜながら加え,更にり

ん酸 300 mL を少しずつ加える。

B.5.1.3.3

  水酸化ナトリウム溶液 (300 g/L)

B.5.1.3.4

  水酸化ナトリウム溶液 (40 g/L)

B.5.1.3.5

  過マンガン酸カリウム溶液 (5 g/L)

B.5.1.3.6

  亜硝酸ナトリウム溶液 (20 g/L)

B.5.1.3.7

  亜硝酸ナトリウム溶液 (2 g/L)

B.5.1.3.8

  尿素溶液 (200 g/L)

B.5.1.3.9

  1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド溶液  1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド 0.25 g をアセト

ン 100 mL に溶解する。この溶液は,使用の都度調製する。

B.5.1.3.10

  クロム標準液(Cr:0.005 mg/mL)  二クロム酸カリウム 1.42 g を水約 250 mL に溶解し,溶

液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液とする。  使用の都度,水

で正確に 100 倍に薄めてクロム標準液とする。

B.5.1.4

操作

操作は,次の手順によって行う。

a

)

試験片を,90  ℃以上に加熱した水酸化ナトリウム溶液(300 g/L)約 50 mL に 5∼10 分間保持し,

クロム水和酸化物を溶解除去する。

b

)

電解装置(B.5.1.2)に試験片を固定し,水酸化ナトリウム溶液(40g/L)25 mL を加える。

c

)

炭素棒又は白金棒を陰極として入れ,試験片を陽極として常温で電解し,試験片から細かい泡が発

生したら電解を停止する。

d

)

電解液を 100 mL の全量フラスコに移し入れ,試験片,電解装置の内壁,及び陰極表面を水で数回

洗浄し,洗液は,全量フラスコに入れ,水を標線まで加える。

e

)

この溶液から 20 mL を分取し,ビーカー(200 mL)に入れる。


15

G 3315

:2008

f

)

硫酸(1+3)を加え,pH 7 とする。

g

)

混酸(B.5.1.3.2)3 mL を加え,加熱煮沸し,更に過マンガン酸カリウム溶液(5 g/L)2 mL を加え

て 3∼4 分間煮沸してクロムをクロム  (Ⅵ)  に酸化する。この溶液を冷却した後,尿素溶液 (200 g/L)

10 mL

を加え亜硝酸ナトリウム溶液(最初は 20 g/L 溶液を用い,次に 2 g/L 溶液を用いる。

)をかき

混ぜながら過マンガン酸の赤紫色が消えるまで,1 滴ずつ加え,更に尿素と亜硝酸との反応による

泡立ちがなくなるまで十分にかき混ぜる。

h

)

常温まで冷却し,溶液を 100 mL の全量フラスコに移し入れ,1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド溶

液(B.5.1.3.9)3 mL を加え,水を標線まで加える。

i

) 2

分間放置した後,光度計の吸収セルを用いて 540 nm 付近の吸光度を測定する。

j

)

試薬空試験による補正を行い,B.5.1.5 によって作成した検量線からクロムの量を求める。

k

)

金属クロム付着量を,次の式によって算出する。

A

W

Cr

000

50

×

=

ここに,  Cr: 金属クロム付着量 (mg/m

2

)

W

j

)

で得たクロム量(mg)

A

はく離した面積 (cm

2

)

B.5.1.5

検量線の作成

クロム標準液(B.5.1.3.10)0∼20 mL を数個のビーカー(200 mL)  に段階的に取り,水酸化ナトリウム

溶液(40 g/L)5 mL を加え,水で液量約 20 mL とする。以下,B.5.1.4 f)∼i)の手順に従って操作し,ク

ロム量と吸光度との関係を作成して検量線とする。

B.5.2

電解はく離法

B.5.2.1

原理

加熱した水酸化ナトリウム溶液中で表面のクロム水和酸化物層をあらかじめ溶解除去した試験片を陽

極として,水酸化ナトリウム溶液中で定電流電解し,そのときの電位−時間曲線から電気量を算出し,

ファラデーの法則によってクロム量を求める。

B.5.2.2

試験装置及び電解条件

試験装置の例及び電解条件は,次による。

a

)

装置の回路構成例を,

図 B.2 に示す。


16

G 3315

:2008

R

1

  可変抵抗   1 000 Ω 100 W

1

  試験片保持器(試験片:陽極)

R

2

  可変抵抗          50  Ω    25 W

2

  銀製照合電極

R

3

  固定抵抗  20 000  Ω      2 W

3

  炭素棒電極(陰極)

R

4

  可変抵抗   1 000 Ω      4 W

4

  1∼10  %水酸化ナトリウム溶液

R

5

  固定抵抗   6 800 Ω      2 W

5

  電解槽

R

6

  可変抵抗            10  Ω      4 W

6

  平角乾電池 3 号 5 個 (7.5 V)

7

  直流定電流装置(200 V,500 mA)

8

  直流電流計(0∼500 mA)

9

  記録電位差計(0∼5 mV)

図 B.2−回路の構成例

b

)

定電流装置は,直流 200 V,最大電流 500 mA の容量とする。

c

)

電解槽

1)

には,炭素棒電極(陰極)

,試験片保持器及び銀製の照合電極を取り付ける。

1)

電解槽における試験片,銀製照合電極及び炭素棒電極の距離は任意でよい。また,試験片は,

試験片の片面だけが電解液に触れるように,試験片の裏面を適切な方法によって吸盤に密

着させる。

d

)

記録電位差計は,電位差 0∼5 mV,記録紙速度を 25∼200 mm/min とする。

e

)

電解条件は,次による。

電解液:水酸化ナトリウム溶液 (10∼l00 g/L)

液温:常温

電流:10∼120 mA

B.5.2.3

操作

操作は,次による。

a

)

試験片を,

90

℃以上に加熱した水酸化ナトリウム溶液 (300 g/L) 約 50 mL 中に 5∼10 分間保持して,

クロム水和酸化物を除去する。

b

)

試験片の裏面の周囲を絶縁性の適切な被覆材で覆い試験片保持器に取り付ける。

c

)

試験片の測定面だけが電解液に触れるようにし,炭素棒(陰極)及び銀製照合電極を取り付けた電

解槽に入れる。


17

G 3315

:2008

d

)

試験片(陽極)の電位を銀製照合電極を基準として記録電位差計で連続的に記録し,

図 B.3 のよう

な電位−時間曲線を作成する。

図 B.3−電位−時間曲線

e

)

電位−時間曲線から,電解が金属クロム層から地鉄に移るときの電位の変曲点(

図 B.3 の変曲点 B)

を読み取る。

f

)

変曲点 B までの電解時間(秒)と通じた電流とから,ファラデーの法則を用いて,金属クロム量を

次の式によって算出する。

A

I

C

Cr

×

×

=

1

898

.

0

ここに,

Cr

金属クロム量(mg /m

2

C

A

から変曲点 B までの電解時間(s)

I

電流値(mA)

A

面積(cm

2

B.5.3

蛍光 線法

B.5.3.1

原理

高温の水酸化ナトリウム溶液中で,表面のクロム水和酸化物層を溶解はく離した試験片にⅩ線を照射

し,クロムの蛍光 X 線の強度を測定して,この強度からクロム量を求める。

B.5.3.2

試験装置

試験装置は,JIS K 0119 による。

B.5.3.3

クロムのスペクトル線

蛍光 X 線測定に用いるクロムのスペクトル線は,Cr Kα(波長 0.229 nm)の一次線とする。

B.5.3.4

操作

操作は,次の手順によって行う。

a

)

試験片を 90  ℃以上の水酸化ナトリウム溶液(300 g / L)約 50  mL 中に 5∼10 分間保持して,クロ

ム水和酸化物を除去する。

b

)

試験片を装置の試料室に正しく装着し,X 線照射面積を試料マスクによって調整する。

c

)

必要な場合には,X 線通路を真空にするか,又は He(又は H

2

)ガスで置換する。

d

)

あらかじめ設定した条件によって試験片に X 線を照射し,クロムの蛍光 X 線強度を計る。

e

)

次に,試験片を電解はく離,研磨又は加熱した硫酸(1+3)に浸せきなどによって金属クロム層を

完全に除去する。


18

G 3315

:2008

f

)

再び b)∼d)の手順によって,地鉄のクロムの蛍光 X 線強度を計る。同種の試料を,多数測定する場

合は,あらかじめ同種の原板中のクロムの蛍光 X 線強度を求めておくことによって,この操作を省

略することができる。

g

)  d)

と f)とのクロムの蛍光 X 線強度差と,設定した条件に対応する検量線とから指示計の値を 1 m

2

当たりの金属クロム量に換算して,その数値を求める。


19

G 3315

:2008

附属書 C

規定)

クロム水和酸化物付着量試験方法

C.1

適用範囲

この附属書は,ティンフリースチールのクロム水和酸化物付着量の試験方法について規定する。

C.2

一般事項

試験方法に共通な一般事項は,JIS K 0050 及び JIS K 0119 による。

C.3

試験片

試験片は,次による。

a

)

試験片の大きさは,約 2 581 mm

2

の面積をもつ円形又は正方形とする。ただし,蛍光 X 線法では,  そ

の照射面積を 314 mm

2

以上確保できる大きさとする。

b

)

試験片は,箇条 12 によって採取する。

C.4

試験方法の種類

試験方法は,次のいずれかによる。

a

) 1,5-

ジフェニルカルボノヒドラジド吸光光度法

b

)

蛍光 X 線法

C.5

試験方法

C.5.1

1,5-

ジフェニルカルボノヒドラジド吸光光度法    

C.5.1.1

原理

加熱した水酸化ナトリウム溶液中で表面のクロム水和酸化物層を溶解し,この溶液中のクロムをクロ

ム  (Ⅵ)  に酸化した後,1,5-ジフェニルカルボノヒドラジドを加えて呈色させ吸光度を測定し,クロム水

和酸化物中のクロム量を求める。

C.5.1.2

試験装置

試験装置の例を,

図 C.1 に示す。


20

G 3315

:2008

1

  ねじ

2

  真空ポンプ取付穴

3

  試験片

4

  試験片保持具

図 C.1−クロム水和酸化物溶解装置の例

C.5.1.3

試薬

試薬は,

附属書 の B.5.1.3 による。

C.5.1.4

操作

操作は,次の手順によって行う。

a

)

試験片を取り付けた試験片保持具を,真空ポンプなどを用いてクロム水和酸化物溶解装置に圧着さ

せる。

b

)

試験片を取り付けたクロム水和酸化物溶解装置を,90  ℃以上に制御されているホットプレート上に

置く。

c

)

温水酸化ナトリウム溶液(300g/ L)15 mL を,クロム水和酸化物溶解装置に注入する。

d

) 5

∼10 分間加熱を続け,クロム水和酸化物を溶解した後,溶液をビーカー (250 mL) に移し入れる。

クロム水和酸化物溶解装置の内壁を十分洗浄し,洗液は,溶液に合わせる。

e

)

溶液を冷却した後,硫酸 (1+3)  を加え,pH 7 とする。

f

)

混酸(B.5.1.3.2)3 mL を加え,加熱煮沸し,更に過マンガン酸カリウム溶液(5 g / L)2 mL を加え

て 3∼4 分間煮沸してクロムをクロム (VI) に酸化する。この溶液を冷却した後,尿素溶液(200 g / L)

10 mL

を加え,亜硝酸ナトリウム溶液(最初は 20 g / L 溶液を用い,次に 2 g / L 溶液を用いる。

)を

かき混ぜながら過マンガン酸の赤紫色が消えるまで,1 滴ずつ加え,更に尿素と亜硝酸との反応に

よる泡立ちがなくなるまで十分にかき混ぜる。

g

)

常温まで冷却し,溶液を 100 mL の全量フラスコに移し入れ,1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド溶

液(B.5.1.3.9)3 mL を加え,水で標線まで薄める。

h

) 2

分間放置した後,光度計の吸収セルを用いて 540 nm 付近の吸光度を測定する。


21

G 3315

:2008

i

)

試薬空試験による補正を行い,B.5.1.5 によって作成した検量線からクロムの量を求める。

j

)

クロム水和酸化物皮膜中のクロム量は,次の式によって算出する(クロム水和酸化物中のクロム量

として表示)

A

W

Cr

000

10

×

=

ここに,

Cr

クロム水和酸化物皮膜中のクロム量(

mg/m

2

W

i

)

で得たクロム量(

mg

A

はく離した面積(

cm

2

なお,表裏同時に測定する場合は,試験片をビーカー

 (300 mL)

に入れ,水酸化ナトリウム溶液

B.5.1.3.3

30 mL

を加え,

90

℃以上に加熱した後,d

)

j

)

の操作を行ってクロム水和酸化物を定

量する。

C.5.2

蛍光 線法

C.5.2.1

原理

試験片に

X

線を照射し,クロムの蛍光

X

線の強度を測定する。次に試験片表面のクロム水和酸化物層

を除去し,再度蛍光

X

線の強度を測定し,この強度差からクロム水和酸化物のクロム量を求める。

C.5.2.2

試験装置

試験装置は,JIS K 0119 による。

C.5.2.3

クロムのスペクトル線

クロムのスペクトル線は,B.5.3.3 による。

C.5.2.4

操作

操作は,次の手順によって行う。

a

)

試験片を装置の試料室に正しく装着し,

X

線照射面積を試料マスクによって調整する。

b

)

必要な場合には,

X

線通路を真空にするか又は,

He

(又は

H

2

)ガスで置換する。

c

)

あらかじめ設定した条件によって試験片に

X

線を照射し,クロムの蛍光

X

線強度を計る。

d

)

試験片を

90

℃以上の水酸化ナトリウム溶液(B.5.1.3.3)約

50 mL

5

10

分間浸せきして,クロ

ム水和酸化物層を除去する。

e

)

再び a

)

c

)

の手順によって,クロムの蛍光

X

線強度を計る。

f

)

c

)

と e

)

とのクロムの蛍光

X

線強度差と設定した条件に対応する検量線とから,指示計の値を

1 m

2

当たりのクロム水和酸化物皮膜中のクロム量に換算して,その値を求める。


附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS G 3315:2008

  ティンフリースチール

ISO 11950:1995

,Cold-reduced electrolytic chromium/chromiun oxide-coated steel

 
(

Ⅰ)JIS の規定

(

Ⅲ)国際規格の規定

(

Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇条番号
及び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際

規 格
番号

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

1

適用範

電 解 ク ロ ム 酸 処 理 を 施
した低炭素鋼 1 回冷間圧
延及び 2 回冷間圧延のテ

ィ ン フ リ ー ス チ ー ル を
規定している。

 1

適用範囲:1 回及び 2 回冷間
圧延電解クロム/クロム酸
化物めっき鋼板

呼び厚さ:

1

回圧延  0.17∼0.49 mm

2

回圧延  0.14∼0.29 mm

変更

JIS

の厚さ範囲は,ISO 規格よ

り大きい。

JIS

と ISO 規格とでは市場の要求

が異なる。

2

引用規

3

種類及

び記号並

びに適用
厚さ

種類,種類の記号及び呼
び厚さを規定している。

呼び厚さ:

1

回圧延 0.15∼0.60 mm

2

回圧延 0.14∼0.36 mm

5

種 類 の 記 号 を 規 定 し て い
る。

変更

JIS

はめっきの種類による記号

としているが,ISO 規格は調質

度による記号としている。

JIS

と ISO 規格とは規格体系が異

なる。

4

  原板

3

一致

5

めっき

付着量

金 属 ク ロ ム 層 及 び ク ロ
ム 水 和 酸 化 物 層 の 最 小
平 均 付 着 量 及 び 最 大 平

均 付 着 量 を 規 定 し て い
る。

 8

変更

JIS

と ISO 規格では付着量がわ

ずかに異なる。

・現時点で統一は困難。別規格化。

22

G

 33

15

200

8


(

Ⅰ)JIS の規定

(

Ⅲ)国際規格の規定

(

Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇条番号
及び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際
規 格
番号

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

6

調質度

調質度は硬度(HR30T)
で表す。

1

回冷間圧延の調質度は

6

種類。

2

回冷間圧延の調質度は

4

種類。

 9

1

回圧延は硬度(HR30Tm)

で表し 6 種類とし板厚によ

って硬度を決めている。

2

回圧延製品は耐力によっ

て 5 種類を規定している。

変更

ISO

規格は厚さ別に規定し,JIS

はすべての厚さに対して硬度を

規定している

JIS

と ISO 規格  とでは市場の要求

が異なる。現時点で統一は困難で

あり別規格化。

7

表面仕

上げの区

分及び記

6.2

一致

8

表面塗

塗 油 す る こ と を 規 定 し
ている。

 6.3

食 品 包 装 用 に 適 し た 油 と
し , 指 定 の な い 場 合 に は

DOS

又は BSO を使用する。

変更

JIS

は 油 種 の 例 を 記 載 し て い

る。

・使用実績を考慮。

9.1

厚さ

及びその
許容差

厚 さ と 厚 さ 許 容 差 を 規
定している。2 回冷間圧
延 製 品 は 幅 方 向 板 厚 許

容差も規定している。

 1

厚さと厚さ許容差を規定し
ている。厚さ許容差として
コイルを切断したときの許

容差,コンサインメントの
平均厚さ,幅方向の変動,
横方向厚さプロフィールの

許容差を規定している。

変更 
追加

JIS は厚さ範囲を広げている。

・厚さ許容差は JIS の 1 種類に

対し,ISO 規格では 4 種類と

多くの規定がある。

ISO 規格の許容差は JIS に比

べて厳しい値となっている。

ISO 規格の厚さ範囲内では JIS

は同等となっている。

9.2

幅 の

許容差

カ ッ ト エ ッ ジ 及 び ミ ル

エ ッ ジ の 幅 許 容 差 を 規
定している。

 10.2.2

カットエッジの幅許容差を

規定している。

追加

JIS

はミルエッジの幅許容差を

追加している。

JIS

の市場はミルエッジの要求が

ある。

23

G

 33

15

200

8


(

Ⅰ)JIS の規定

(

Ⅲ)国際規格の規定

(

Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇条番号
及び名称

内容

(

Ⅱ)

国際
規格
番号

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

9.3

長さ

の許容差

コ イ ル と 切 板 の 長 さ 許
容差を規定している。

 10.2.1

コイルの長さ許容差を規定
している。許容差は 1 コイ

ル 当 た り 及 び 少 な く と も

100

コイルを合わせたとき

の 2 種類を規定している。

変更

ISO 規格の長さ許容差は 1 コ

イル当たりで規定し,JIS 

一 組 の コ イ ル 数に 応 じ て 許
容差を規定している。

ISO 規格では少なくとも 100

コ イ ル 合 わ せ た場 合 の 長 さ
許 容 差 を 規 定 して い る が ,

JIS

では規定がない。

ISO 規格では通常注文者が長

さ測定を行う。JIS では製造
業者が行い,注文者は受取り

後 切 板 に 切 断 して 測 定 す る
ことができる。

JIS

と ISO 規格とでは市場の要求

が異なる。現時点で統一は困難で

あり別規格化。

9.4

コ イ

ル内径

406 mm

,419 mm,508 mm

の 3 種類を規定してい
る。

 15.1

内径は 420 mm 又は 508 mm

の 2 種類を規定している。

変更

JIS

は内径の種類を追加してい

る。

JIS

と ISO 規格とでは市場の要求

が異なる。

9.5

直 角

10.3.4

一致

9.6

横曲

がり

コイル 1 m 当たりの横曲
がりを規定している。

 10.2.4

10.3.3

コイルの横曲がりを 6 m 当
たりの比率で規定している。
切板の横曲がりを規定して

いる。

変更

削除

ISO

規格は JIS に比べ厳しい値

となっている。

JIS

では切板の横曲がりを削除

した。

・現時点で統一は困難。別規格化。

JIS の切り板は直角度で管理す

る。

9.7

平 た

ん度

平 た ん 度 を 規 定 し て い

る。

追加

・実用上必要。

10

質量

実 測 質 量 と 計 算 質 量 の

許容差を規定している。

追加

・商取引上不可欠の事項。

24

G

 33

15

200

8


(

Ⅰ)JIS の規定

(

Ⅲ)国際規格の規定

(

Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際
規 格
番号

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

11

外観

欠 点 を 含 む 切 板 の 比 率
は 1 コイル当たり 10  %

を 超 え て は な ら な い と
規定している。

 6.4

11

欠点:欠点を含む切板の比
率は 1 コイル当たり 10  %

以下。切板は欠点があって
はならない。 
コイル内の継目:コイル内

に許容される継目について
規定している。

変更

ISO 規格では切板の不良部除

去は注文者が行うが JIS では

生産者が行う。

ISO 規格では溶接継目の混入

を詳しく規定しており,JIS
では混入は認めているが詳
しい規定はない。

JIS

と ISO 規格とでは市場の要求

が異なる。

12

供 試

材及び試
験片

30 t

ごとに供試材を 1 枚

採取する。試験片は各供
試材から採取する。

 12

コイル数又は切板のこん包
数に応じて,供試材を採取
する。

変更

ISO 規格ではコイル数又は切

板の包装数に応じて供試材
を採取するが,JIS では質量

に応じて採取する。

・供試材採取は JIS では生産者

が行い,ISO 規格では通常

は,注文者が行う。

JIS

と ISO 規格とでは市場の要求

が異なる。現時点で統一は困難で
あり別規格化。

13

試験

5

種類のめっき付着量試

験,硬さ試験及び耐力試
験を規定している。

 13

厚さの決め方として 2 方

法,  疑義が生じた場合のめ
っき付着量試験 1 方法と引
張 試 験 方 法 を 規 定 し て い

る。

変更

追加 
削除

ISO 規格ではめっき付着量の

品質管理には,承認されたす
べての試験法を用いてよい
が,疑義が生じた場合の試験

方法は 1 種類しか認めていな
い。

JIS では厚さの決め方と引張

試験方法は削除し,硬さ試験
を追加している。

JIS では,耐力試験は硬さ試験で

代用している。

JIS は,質量法による厚さ変動測

定は行わない。

14.1

検査  検査を規定している。

追加

 JIS

と ISO 規格とは規格体系が異

なる。

14.2

再検

再検査を規定している。   

14

一致

15

包 装

及び表示

包 装 及 び 表 示 を 規 定 し
ている。

追加

 JIS

と ISO 規格とは規格体系が異

なる。

25

G

 33

15

200

8


(

Ⅰ)JIS の規定

(

Ⅲ)国際規格の規定

(

Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(

Ⅱ)

国 際
規 格

番号

箇条

番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

16

報告

報告を規定している。

追加

 JIS

と ISO 規格とは規格体系が異

なる。

附属書 A 
(規定)

Annex

B

一致

附属書 B

(規定)

金 属 ク ロ ム 付 着 量 試 験

方法として 3 種類の試験
方法を規定している。

 Annex

A

A.2

金属クロム付着量試験方法

として 1 種類の試験方法を
規定している。

追加

ISO

規格の試験方法のほかに,

JIS

独自の試験方法を追加して

いる。 

JIS

は,ISO 規格の Annex A  の A.2

を引用している。

附属書 C

(規定)

ク ロ ム 水 和 酸 化 物 付 着

量試験方法として 2 種類
の 試 験 方 法 を 規 定 し て
いる。

 Annex

A

A.1

クロム水和酸化物付着量試

験方法として 1 種類の試験
方法を規定している。

追加

ISO

規格の試験方法のほかに,

JIS

独自の試験方法を追加して

いる。 

JIS

は,ISO 規格の Annex A の A.1

を引用している。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 11950:1995,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD………………国際規格を修正している。

26

G

 33

15

200

8