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G 3140

:2008

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類及び記号並びに適用厚さ 

1

4

  熱処理及び熱処理の記号 

2

4.1

  熱処理

2

4.2

  熱処理の記号 

2

5

  化学成分

2

6

  溶接割れ感受性組成

2

7

  機械的性質 

3

7.1

  降伏点又は耐力,引張強さ及び伸び 

3

7.2

  シャルピー吸収エネルギー 

3

8

  形状,寸法,質量及びその許容差

3

9

  外観

4

10

  試験

4

10.1

  分析試験 

4

10.2

  機械試験 

4

10.3

  その他の試験 

5

11

  検査 

5

12

  再検査

5

13

  表示

5

14

  報告

5

附属書 A(規定)特別品質規定 

6

附属書 B(参考)耐候性合金指標 

7

 


G 3140

:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工業標準

原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大

臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 G

3140

:2008

橋梁用高降伏点鋼板

Higher yield strength steel plates for bridges

序文 

この規格は,橋梁用鋼板に関する最新の製造技術及び市場ニーズに対応するように制定した日本工業規

格である。対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,主として橋梁に用いる高い降伏点又は耐力を有する熱間圧延鋼板及び耐候性

1)

熱間圧延鋼

板(以下,鋼板という。

)であって,特に溶接性に優れたものについて規定する。

1)

耐候性とは,自然環境の大気中での腐食に耐える性質をいう。

引用規格 

次に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引

用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0320

  鋼材の溶鋼分析方法

JIS G 0404

  鋼材の一般受渡し条件

JIS G 0415

  鋼及び鋼製品−検査文書

JIS G 0416

  鋼及び鋼製品−機械試験用供試材及び試験片の採取位置並びに調製

JIS G 0801

  圧力容器用鋼板の超音波探傷検査方法

JIS G 0901

  建築用鋼板及び平鋼の超音波探傷試験による等級分類と判定基準

JIS G 3193

  熱間圧延鋼板及び鋼帯の形状,寸法,質量及びその許容差

JIS Z 2201

  金属材料引張試験片

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

JIS Z 2242

  金属材料のシャルピー衝撃試験方法

種類及び記号並びに適用厚さ 

鋼板の種類は,4 種類とし,その記号及び適用厚さは,

表 による。


2

G 3140

:2008

表 1−種類の記号及び適用厚さ 

単位  mm

種類の記号

適用厚さ

SBHS500 6

以上100 以下

SBHS500W 6

以上100 以下

SBHS700 6

以上75 以下

SBHS700W 6

以上75 以下

W

を付したものは,耐候性を有することを示す。

熱処理及び熱処理の記号 

4.1 

熱処理 

鋼板の熱処理は,熱加工制御による。ただし,受渡当事者間の協定によって,焼入焼戻しなどのその他

の熱処理を行ってもよい。

4.2 

熱処理の記号 

熱加工制御によって製造した鋼板には,熱処理の記号は付記しない。ただし,熱加工制御以外の熱処理

を行った場合は,

表 の種類の記号の末尾に次の記号を付記する。

a)

鋼板に焼入焼戻しを行う場合        Q

b)

鋼板にその他の熱処理を行う場合    受渡当事者間の協定による

例 SBHS500  :SBHS500 の鋼板を熱加工制御によって製造した場合

SBHS700WQ

:SBHS700W の鋼板を焼入焼戻しによって製造した場合

化学成分 

鋼板は,10.1 の試験を行い,その溶鋼分析値は,

表 による。

表 2−化学成分

a)

単位  %

種類の記号 C  Si  Mn  P  S  Cu  Ni  Cr  Mo  V  B  N

SBHS500 0.11

以下

0.55

以下

2.00

以下

0.020

以下

0.006

以下

− 0.006

以下

SBHS500W 0.11

以下

0.15

0.55

2.00

以下

0.020

以下

0.006

以下

0.30

0.50

0.05

0.30

0.45

0.75

− 0.006

以下

SBHS700 0.11

以下

0.55

以下

2.00

以下

0.015

以下

0.006

以下

− 0.60

以下

0.05

以下

0.005

以下

0.006

以下

SBHS700W 0.11

以下

0.15

0.55

2.00

以下

0.015

以下

0.006

以下

0.30

1.50

0.05

2.00

0.45

1.20

0.60

以下

0.05

以下

0.005

以下

0.006

以下

注記  鋼材の耐候性を示す指標である耐候性合金指標 を,参考として附属書 に示す。 

a)

必要に応じて,この表で規定されている以外の合金元素を添加してもよい。

溶接割れ感受性組成 

鋼板の溶接割れ感受性組成は,10.1 による溶鋼分析値を用いて式(1)によって算出し,その値は

表 によ

る。

5B

10

V

15

Mo

20

Cr

60

Ni

20

Cu

20

Mn

30

Si

C

CM

+

+

+

+

+

+

+

+

=

P

 (1)

ここに,

P

CM

溶接割れ感受性組成(%)


3

G 3140

:2008

表 3−溶接割れ感受性組成 

種類の記号

厚さ

mm

溶接割れ感受性組成

SBHS500

SBHS500W

100

以下 0.20 以下

50

以下 0.30 以下

SBHS700

SBHS700W

50

を超え

75

以下

0.32

以下

機械的性質 

7.1 

降伏点又は耐力,引張強さ及び伸び 

鋼板は,10.2 の試験を行い,その降伏点又は耐力,引張強さ及び伸びは,

表 による。

表 4−降伏点又は耐力,引張強さ及び伸び 

伸び

種類の記号

降伏点又は耐力

N/mm

2

引張強さ

N/mm

2

厚さ

mm

試験片

6

以上  16 以下

5

号 19 以上

16

を超えるもの

5

号 26 以上

SBHS500

SBHS500W

500

以上 570∼720

20

を超えるもの

4

号 20 以上

6

以上  16 以下

5

号 16 以上

16

を超えるもの

5

号 24 以上

SBHS700

SBHS700W

700

以上 780∼930

20

を超えるもの

4

号 16 以上

注記 1

N/mm

2

=1 MPa

7.2 

シャルピー吸収エネルギー 

厚さ

12 mm

を超える鋼板は,10.2 の試験を行い,そのシャルピー吸収エネルギーは,

表 による。この

場合,シャルピー吸収エネルギーは,

3

個の試験片の平均値とし,JIS G 0404 の 9.6(組試験の結果の評価)

によって判定する。

なお,

SBHS500

及び

SBHS500W

の鋼板に対して,内側半径が板厚の

7

倍以上又は

5

倍以上の冷間曲げ

加工を行う場合のシャルピー吸収エネルギーは,受渡当事者間の協定によって,

附属書 を適用してもよ

い。

表 5−シャルピー吸収エネルギー 

種類の記号

試験温度

a)

シャルピー

吸収エネルギー

J

試験片及び

試験片採取方向

SBHS500

SBHS500W

−5

SBHS700

SBHS700W

−40

100

以上

V

ノッチ

圧延直角方向

a)

受渡当事者間の協定によって,これらの試験温度より低い温度で
試験を行う場合は,その試験温度に置きかえてもよい。

形状,寸法,質量及びその許容差 

鋼板の形状,寸法,質量及びその許容差は,JIS G 3193 による。この場合,鋼板の長さの許容差及びカ


4

G 3140

:2008

ットエッジの場合の幅の許容差は,特に指定がない限り JIS G 3193 の許容差

A

による。

外観 

鋼板の外観は,JIS G 3193 の箇条 7(外観)による。ただし,鋼板に溶接補修を行う場合は,注文者の

承認を得なければならない。

10 

試験 

10.1 

分析試験 

分析試験は,次による。

a)

分析試験の一般事項及び溶鋼分析試料の採り方は,JIS G 0404 の 8.(化学成分)による。

b)

溶鋼分析方法は,JIS G 0320 による。

10.2 

機械試験 

10.2.1 

試験一般 

機械試験の一般事項は,JIS G 0404 の 7.(一般要求)及び 9.(機械的性質)による。ただし,供試材の

採り方は JIS G 0404 の 7.6(試験片採取条件及び試験片)の

A

類とし,試験片の数及び採取位置は,次に

よる。

a)

引張試験片の数  同一溶鋼に属し,同一熱処理条件ごとに,最大厚さが最小厚さの

2

倍以内のものを

一括して一組とし,引張試験片を

1

個採取する。ただし,一組の質量が

50 t

を超えるときは,引張試

験片を

2

個採取する。この場合,鋼板

1

枚で

50 t

を超えるときは,引張試験片の数は,鋼板

1

枚から

1

個とする。

b)

衝撃試験片の数及び採取方向  同一溶鋼に属し,同一熱処理条件ごとに,最大厚さの鋼板から供試材

1

個を採り,これから試験片

3

個を採取する。採取方向は,

表 による。

c)

引張試験片の採取位置  引張試験片の採取位置は,JIS G 0416 による。ただし,板幅方向の試験片の

中心は板幅の

1/4

又はそれに近い位置とする。

d)

衝撃試験片の採取位置  衝撃試験片の採取位置は,JIS G 0416 による。ただし,板幅方向の試験片の

中心は,板幅の

1/4

又はそれに近い位置とする。鋼板の板厚方向採取位置は,厚さ

28 mm

以下につい

ては JIS G 0416 

図 A.11 a)とし,厚さ

28 mm

超えについては JIS G 0416 

図 A.11 b)とする。試験片

が所定の位置から採れない場合には,それに近い位置とする。

10.2.2 

試験片 

引張試験片及び衝撃試験片は,次による。

a)

引張試験片は,JIS Z 2201 

4

号試験片又は

5

号試験片による。

b)

衝撃試験片は,JIS Z 2242 

V

ノッチ試験片による。この場合,試験片切欠き部の切り欠きの長さ方

向は,圧延面に垂直とする。

10.2.3 

試験方法 

引張試験及び衝撃試験の方法は,次による。

a)

引張試験方法は,JIS Z 2241 による。

b)

衝撃試験方法は,JIS Z 2242 による。

10.2.4 

引張試験片が規定の寸法どおりに採れない場合の引張試験 

引張試験片が規定の寸法どおりに採れない場合の引張試験の実施又はその値などについては,受渡当事

者間の協定による。


5

G 3140

:2008

10.3 

その他の試験 

その他の試験は,受渡当事者間の協定によって,JIS G 0801 又は JIS G 0901 の超音波探傷試験を行って

もよい。この場合,試験方法,合否判定基準などについて,受渡当事者間で協定しなければならない。

11 

検査 

検査は,次による。

a)

化学成分は,箇条 に適合しなければならない。

b)

溶接割れ感受性組成は,箇条 に適合しなければならない。

c)

機械的性質は,箇条 に適合しなければならない。

d)

形状,寸法及び質量は,箇条 に適合しなければならない。

e)

外観は,箇条 に適合しなければならない。

f)

その他の検査。10.3 に規定する試験のいずれかを実施した場合は,受渡当事者間の協定によって合意

した合否判定基準に適合しなければならない。

12 

再検査 

再検査は,次による。

a)

引張試験で合格にならなかった鋼板は,JIS G 0404 の 9.8(再試験)によって再試験を行い,合否を決

定してもよい。

b)

衝撃試験が,JIS G 0404 の 9.6(組試験の結果の評価)で合格とならなかった鋼板は,JIS G 0404 

9.8

によって,再試験を行って合否を決定してもよい。

c)

機械試験で合格とならなかった鋼板は,次によって熱処理又は再熱処理を行った後,改めて機械試験

を行い,合否を判定してもよい。

熱加工制御によって製造された鋼板:注文者の承認を得て,焼入焼戻し又はその他の熱処理を行う。

焼入焼戻し又はその他の熱処理によって製造された鋼板:再熱処理を行う。

13 

表示 

検査に合格した鋼板は,鋼板ごとに,次の項目を適切な方法で表示する。ただし,受渡当事者間の協定

によって項目の一部を省略してもよい。

a)

種類の記号(熱加工制御以外の場合は,熱処理の記号を含む。

b)

溶鋼番号又は検査番号

c)

寸法。寸法の表示は,JIS G 3193 の箇条 3(寸法の表し方)による。

d)

製造業者名又はその略号

14 

報告 

JIS G 0404

の 13.(報告)による。ただし,注文時に特に指定がない場合,検査文書の種類は,JIS G 0415

表 1(検査文書の総括表)の記号

2.3

(受渡試験報告書)又は

3.1.B

(検査証明書

3.1.B

)とする。

なお,化学成分は,

表 の注

a)

によった場合は,すべての添加元素について報告しなければならない。

また,溶接割れ感受性組成の計算式に含まれるすべての元素について報告しなければならない。


6

G 3140

:2008

附属書 A

(規定)

特別品質規定

序文 

この附属書は,受渡当事者間の協定によって適用する。

A.1 

内側半径が板厚の 倍以上又は 倍以上の冷間曲げ加工を行う鋼板の衝撃試験 

内側半径が板厚の

7

倍以上又は

5

倍以上の冷間曲げ加工を行う鋼板の衝撃試験は,次による。

a)

試験温度,試験片の採取方向及びシャルピー吸収エネルギーは,

表 A.1 による。

b)

供試材の採り方,試験片の数,採取位置,試験片及び試験方法は,10.2 による。

c)

特別品質規定を適用した場合の記号は,次による。

内側半径が板厚の

7

倍以上の場合

7

内側半径が板厚の

5

倍以上の場合

5

曲げ加工方向が,圧延方向の場合

L

曲げ加工方向が,圧延方向と直角の場合

C

 SBHS500W5L

:内側半径が板厚の

5

倍以上で,曲げ加工方向が,圧延方向の場合

表 A.1−シャルピー吸収エネルギー 

種類の記号

冷間曲げ加工の

内側半径

試験温度

a)

シャルピー

吸収エネルギー

J

試験片

試験片採取方向

b)

板厚の 7 倍以上

−5 150 以上

SBHS500

SBHS500W

板厚の 5 倍以上

−5 200 以上

V

ノッチ

圧延方向又は 
圧延直角方向

a)

受渡当事者間の協定によって,これらの試験温度より低い温度で試験を行う場合は,その試験温度に
置きかえてもよい。

b)

圧延直角方向の場合には,7.2 に規定する試験は,省略してもよい。


7

G 3140

:2008

附属書 B

(参考)

耐候性合金指標 v

序文 

この附属書は,耐候性合金指標について記述するものであって,規定の一部ではない。

B.1 

耐候性合金指標 v 

耐候性合金指標 は,式

(B.1)

によって,通常,溶鋼分析値を用いて算出する。この値は,鋼材の耐候性

を示す指標として用いられる。ただし,の適用範囲は,

0.9

以上

2.5

以下とする。また,

C

1.5

%未満,

Si

0.1

%を超え

5

%未満,

Mn

0.1

%を超え

10

%未満,

P

0.15

%未満,

S

0.03

%未満,

Cu

1.1

%未満,

Ni

5

%未満,

Mo

0.6

%未満,

Ti

0.12

%未満とする。

×

×

×

×

+

×

×

×

×

=

)

Ti

7

.

1

0

.

1

(

)

Mo

3

.

0

0

.

1

(

)

Ni

12

.

0

0

.

1

(

)

Cu

10

.

0

0

.

1

(

)

S

9

.

1

0

.

1

(

)

P

5

.

0

0

.

1

(

)

Mn

016

.

0

04

.

1

(

)

Si

05

.

0

05

.

1

(

)

C

16

.

0

0

.

1

(

/

1

v

(B.1)

ここに,

v

耐候性合金指標