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G 3129:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼

連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の

審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 3129:1995 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS G 3129

には,次に示す附属書がある。

附属書(規定)  引張試験片の採取位置


G3129:2005

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  種類及び記号並びに適用厚さ

1

4.

  製造方法

1

5.

  化学成分

2

6.

  炭素当量

2

7.

  溶融亜鉛めっき割れ感受性当量

2

8.

  機械的性質 

2

9.

  形状,寸法,質量及びその許容差

3

10.

  外観

3

11.

  試験 

3

12.

  検査

4

13.

  表示

5

14.

  報告

5

 


日本工業規格

JIS

 G

3129

:2005

鉄塔用高張力鋼鋼材

High tensile strength steel for tower structural purposes

1. 

適用範囲  この規格は,主として送電鉄塔用に用いる熱間圧延鋼材(以下,鋼材という。)について規定

する。

2. 

引用規格  次に示す規格は,この規格に引用することによって,この規格の規定の一部を構成する。

これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0320     

鋼材の溶鋼分析方法

JIS G 0404

鋼材の一般受渡し条件

JIS G 0415

鋼及び鋼製品−検査文書

JIS G 0416 

鋼及び鋼製品−機械試験用供試材及び試験片の採取位置並びに調製

JIS G 3192

熱間圧延形鋼の形状,寸法,質量及びその許容差

JIS G 3193 

熱間圧延鋼板及び鋼帯の形状,寸法,質量及びその許容差

JIS Z 2201

金属材料引張試験片

JIS Z 2241

金属材料引張試験方法

  JIS Z 2242

金属材料のシャルピー衝撃試験方法

3. 

種類及び記号並びに適用厚さ  鋼材の種類は,2 種類とし,その記号,鋼材の形状及び適用厚さは,

表 による。

  1  種類の記号及び適用厚さ

種類の記号

鋼材の形状

適用厚さ

SH 590 P

鋼板 6

mm

以上 25 mm 以下

SH 590 S

山形鋼 35

mm

以下

4. 

製造方法  鋼材の製造方法は,次による。

a) 

鋼板は,通常,圧延のまま又は熱加工制御による。熱加工制御を行った鋼板は,種類の記号の末尾に

−TMC を付記する。熱加工制御以外の熱処理を行った場合の記号の付記は,受渡当事者間の協定によ

る。

b) 

山形鋼は,通常,圧延のままとする。

5. 

化学成分  鋼材は,11.1 によって試験を行い,その溶鋼分析値は,表 による。


2

G 3129:2005

  2  化学成分

単位  %

種類の記号 C

Si

Mn

P

S

B

Nb

+V

SH 590 P

0.12

以下 0.40

以下 2.00

以下 0.030

以下

0.030

以下

0.000 2

以下 0.15

以下

SH 590 S

0.18

以下 0.40

以下 1.80

以下 0.035

以下

0.030

以下

― 0.15

以下

備考  必要に応じて,表 以外の合金元素を添加してもよい。

6. 

炭素当量  鋼材の炭素当量は,表 による。炭素当量の計算は,11.1 によって得られた溶鋼分析値を

用い,次の式による。

Ceq

14

V

4

Mo

5

Cr

40

Ni

24

Si

6

Mn

C

+

+

+

+

+

+

ここに,Ceq  :炭素当量(%)

  3  炭素当量

                      単位  %

種類の記号

炭素当量

SH 590 P

0.40

以下

SH 590 S

0.45

以下

7. 

溶融亜鉛めっき割れ感受性当量  鋼板の溶融亜鉛めっき割れ感受性当量は,0.44%以下とする。

なお,溶融亜鉛めっき割れ感受性当量の計算は,11.1 によって得られた溶鋼分析値を用い,次の式によ

る。

      CEZ =

B

420

5

.

4

Ti

2

Nb

5

.

1

V

3

Mo

5

.

4

Cr

17

Ni

13

Cu

5

.

7

Mn

17

Si

C

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

ここに,CEZ  :溶融亜鉛めっき割れ感受性当量(%)

8. 

機械的性質

8.1 

降伏点又は耐力,引張強さ及び伸び  鋼材は,11.2 によって試験を行い,その降伏点又は耐力,引

張強さ及び伸びは,

表 による。


3

G 3129:2005

  4  降伏点又は耐力,引張強さ及び伸び

伸び

種類の記号

降伏点又は耐力

N

/mm

2

引張強さ

N

/mm

2

鋼材の厚さ

mm

試験片

6

以上 16 以下

5

号 19 以上

SH 590 P

440

以上 590∼740

16

を超えるもの

5

号 26 以上

16

以下 1A 号 13 以上

SH 590 S

440

以上 590 以上

16

を超えるもの 1A 号 17 以上

      備考  1 N/mm

2

 = 1 MPa

8.2 

シャルピー吸収エネルギー  鋼板は,11.2 によって試験を行い,そのシャルピー吸収エネルギーは,

表 による。この場合,シャルピー吸収エネルギーは,3 個の試験片の平均値とし、JIS G0404 の 9.6(組試

験結果の評価)によって判定する。

  5  シャルピー吸収エネルギー

種類の記号

厚さ区分

mm

試験片の 
高さ×幅

mm

試験温度

シャルピー

吸収エネルギー

J

試験片及び試
験方向

6

  以上 8.5  未満

  10×5 24 以上

8.5

  以上 11  未満

  10×7.5 35 以上

SH 590 P

11

  以上

  10×10

−5

47

以上

Vノッチ

圧延方向

9.

形状,寸法,質量及びその許容差 鋼材の形状,寸法,質量及びその許容差は,JIS G 3192 又は JIS G 

3193

による。この場合,鋼板の長さの許容差及びカットエッジの場合の幅の許容差は,特に指定がない限

り JIS G 3193 の許容差 A による。

10. 

外観  鋼材の外観は,JIS G 3192 又は JIS G 3193 による。ただし,鋼材に溶接補修を行う場合は,注

文者の承認を得なければならない。

11. 

試験

11.1 

分析試験

11.1.1 

分析試験の一般事項及び分析試料の採り方  鋼材の化学成分は,溶鋼分析によって求め,分析試験

の一般事項及び分析試料の採り方は,JIS G 0404 の 8.(化学成分)による。

11.1.2

分析方法  溶鋼分析の方法は,JIS G 0320 による。

11.2

機械試験

11.2.1 

試験一般  機械試験の一般事項は,JIS G 0404 の 7.(一般要求)及び 9.(機械的性質)による。ただ

し,供試材の採り方は,JIS G 0404 の 7.6(試験片採取条件及び試験片)の A 類とし,試験片の数及び採取

方向並びに採取位置は,次による。


4

G 3129:2005

a) 

引張試験片の数及び採取方向

1)  鋼板

同一溶鋼に属し,最大厚さが最小厚さの 2 倍以内のものを一括して一組とし,最終圧延方向

に直角に引張試験片を 1 個採取する。ただし,一組の質量が 50tを超える場合は,引張試験片を二

つの供試製品からそれぞれ 1 個採取する。

2)

山形鋼  同一溶鋼及び同一断面形状に属し,最大厚さが最小厚さの 2 倍以内のものを一括して一組

とし,圧延方向に平行に引張試験片を 1 個採取する。ただし,一組の質量が 50tを超える場合は,

引張試験片を二つの供試製品からそれぞれ 1 個採取する。

b) 

衝撃試験片の数及び採取方向  同一溶鋼に属し,その最大厚さの鋼板から供試材 1 個を採り,これか

ら試験片を圧延方向に 3 個採取する。

c) 

引張試験片の採取位置  引張試験片の採取位置は,JIS G 0416 による。ただし,この規格の附属書を

適用してもよい。製品形状によって,試験片が所定の位置から採れない場合には,所定の位置に近い

位置から採取する

d) 

衝撃試験片の採取位置  衝撃試験片の採取位置は,JIS G 0416 による。鋼板の板厚方向採取位置につ

いては,JIS G 0416 附属書 図 A.11 a)による。製品形状によって,試験片が所定の位置から採れない

場合には,所定の位置に近い位置とする。

11.2.2 

試験片  引張試験片及び衝撃試験片は,次による。

a)

引張試験片は,JIS Z 2201 の 1A 号又は 5 号試験片による。

b

)  衝撃試験片は,JIS Z 2242 のVノッチ試験片による。この場合,試験片切欠き部の切り欠きの長さ方

向は,圧延面に垂直とする。

11.2.3 

試験方法  引張試験及び衝撃試験の方法は,次による。

a) 

引張試験方法は,JIS Z 2241 による。

b) 

衝撃試験方法は,JIS Z 2242 による

11.2.4 

引張試験片が規定の寸法どおりに採れない場合の引張試験  引張試験片が規定の寸法どおりに採

れない場合の引張試験の実施又はその伸び値については,受渡当事者間の協定による。

12. 

検査

12.1 

検査  検査は,次による。

a) 

化学成分は,5.に適合しなければならない。

b)

炭素当量は,6.に適合しなければならない。

c)

溶融亜鉛めっき割れ感受性当量は,7.に適合しなければならない。

d)

機械的性質は,8.に適合しなければならない。

e)

形状,寸法及び質量は,9.に適合しなければならない

f)

外観は,10.に適合しなければならない。

12.2 

再検査  再検査は,次による。

a) 

引張試験で合格にならなかった鋼材は,JIS G 0404

の 9.8  (再試験)によって再試験を行い,合否を

決定してもよい。

b) 

衝撃試験が,JIS G 0404 の 9.6(組試験の結果の評価)で不合格となった鋼材は,JIS G 0404 の 9.8(再

試験)によって,  再試験を行って合否を決定してもよい。再試験のための試験片を採取する異なる二

つの供試製品は,同一溶鋼に属する残りの鋼板のうち,最も厚い鋼板とする。

c) 

機械試験で合格とならなかった鋼材は,その試験単位の全ての鋼材に同一熱処理条件の追加の熱処理


5

G 3129:2005

を行った後,改めて試験を行い,合否を判定してもよい。

13. 

表示  検査に合格した鋼材は,鋼材ごと又は一結束ごとに,次の項目を適切な方法で表示する。ただ

し,受渡当事者間の協定によって項目の一部を省略してもよい。

1)

種類の記号(熱処理の記号を含む。

2)

溶鋼番号又は検査番号

3)

寸法

4)

製造業者名又はその略号

14. 

報告  JIS G 0404 の 13.(報告)による。製造業者は,JIS G 0415 の表 1(検査文書の総括表)の記号

2.3

(受渡試験報告書)又は 3.1.B(検査証明書 3.1.B)によって,注文者へ提出しなければならない。炭素

当量又は溶融亜鉛めっき割れ感受性当量が規定されている場合は,計算式に規定された元素の含有量を付

記する。また,

表 の備考によった場合は,成績表に添加元素の含有量を付記する。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


6

G 3129:2005

附属書(規定)引張試験片の採取位置

1

適用範囲  この附属書は,引張試験片の採取位置について規定する。

2

適用期限  この附属書は,平成22年9月20日まで適用する。

3

引張試験片の採取位置  引張試験片の採取位置は,次による。

1)

鋼板  試験片の中心は,幅の縁から幅の 1/4 の位置とする。ただし,中心が縁から幅の 1/4 の位置

に採れない場合は,これに近い位置とする。

2) 

山形鋼  附属書  図 による。ただし,附属書  図 によれない場合には,これに近い位置とする。

 
 
 

          等辺山形鋼                     不等辺山形鋼          不等辺不等厚山形鋼

附属書  図 1  山形鋼の試験片の採取位置