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G 3127

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類及び記号,適用厚さ並びに最低使用可能温度  

2

4

  製造方法及び熱処理  

2

4.1

  製造方法  

2

4.2

  鋼板の熱処理  

2

4.3

  熱処理の指示  

2

4.4

  試験片の熱処理  

2

4.5

  熱処理の記号  

3

5

  化学成分  

3

5.1

  溶鋼分析値  

3

5.2

  製品分析値  

3

6

  機械的性質  

4

6.1

  降伏点又は耐力,引張強さ,伸び及び曲げ性  

4

6.2

  シャルピー吸収エネルギー  

4

7

  形状,寸法,質量及びその許容差  

4

8

  外観 

6

9

  試験 

6

9.1

  分析試験  

6

9.2

  機械試験  

7

10

  検査  

7

11

  再検査  

8

12

  表示  

8

13

  報告  

8

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

9


G 3127

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

鉄鋼連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 3127:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。

−  氏名:JFE スチール株式会社,住所:東京都千代田区内幸町二丁目 2 番 3 号

−  氏名:新日鐵住金株式会社,住所:東京都千代田区丸の内二丁目 6 番 1 号

上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施

の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対

しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。

この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ

る。

この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本工業標

準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。

なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。


日本工業規格

JIS

 G

3127

:2013

低温圧力容器用ニッケル鋼鋼板

Nickel steel plates for pressure vessels for low temperature services

序文 

この規格は,2011 年に第 3 版として発行された ISO 9328-1 及び ISO 9328-4 を基とし,技術的内容を変

更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,低温で使用する圧力容器及び貯槽設備に用いる熱間圧延ニッケル鋼鋼板(以下,鋼板とい

う。

)について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 9328-1:2011

,Steel flat products for pressure purposes−Technical delivery conditions−Part 1:

General requirements

ISO 9328-4:2011

,Steel flat products for pressure purposes−Technical delivery conditions−Part 4:

Nickel-alloy steels with specified low temperature properties

(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0320

  鋼材の溶鋼分析方法

JIS G 0321

  鋼材の製品分析方法及びその許容変動値

JIS G 0404

  鋼材の一般受渡し条件

JIS G 0415

  鋼及び鋼製品−検査文書

注記  対応国際規格:ISO 10474,Steel and steel products−Inspection documents(IDT)

JIS G 3193

  熱間圧延鋼板及び鋼帯の形状,寸法,質量及びその許容差

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

JIS Z 2242

  金属材料のシャルピー衝撃試験方法

JIS Z 2248

  金属材料曲げ試験方法


2

G 3127

:2013

種類及び記号,適用厚さ並びに最低使用可能温度 

鋼板の種類は,8 種類とし,その記号,適用厚さ及び最低使用可能温度は,

表 による。

表 1−種類の記号,適用厚さ及び最低使用可能温度 

種類の記号

適用厚さ

mm

最低使用可能温度

SL2N255

6

以上 50 以下

− 70

SL3N255

−101

SL3N275

−101

SL3N440

−110

SL5N590

−130

SL7N590

−196

SL9N520

−196

SL9N590 6

以上 100 以下

−196

製造方法及び熱処理 

4.1 

製造方法 

鋼板は,キルド鋼から製造する。

4.2 

鋼板の熱処理 

鋼板の熱処理は,

表 による。

表 2−熱処理 

種類の記号

熱処理

a)

SL2N255

焼ならし。ただし,必要に応じて焼ならし後焼戻しを行っても
よい。また,受渡当事者間の協定によって,製造業者は,熱加

工制御又は適切な熱処理を行ってもよい。

SL3N255

SL3N275

SL3N440

焼入焼戻し

ただし,必要に応じて中間熱処理

b)

を行ってもよい。

SL5N590

焼入焼戻し

SL7N590

熱加工制御後焼戻し

SL9N520 2

回焼ならし後焼戻し

SL9N590

焼入焼戻し

a)

熱処理を注文者が行う場合には,鋼板は,受渡当事者間の協定によって圧

延のままとしてもよい。

b)

中間熱処理とは,じん(靭)性の改善を目的として焼戻しに先立ってオー
ステナイト及びフェライトの 2 相域から冷却する熱処理をいう。

4.3 

熱処理の指示 

熱処理の指示は,次による。

a)

注文者は,注文書に製造業者が行う鋼板の熱処理の種類,並びに必要な場合には,試験片の熱処理条

件及び回数を明示する。

b)

表 の注

a)

によって,注文者が鋼板の熱処理を行う場合には,注文者は,その旨を注文書で指示し,

かつ,その熱処理条件を明示する。

4.4 

試験片の熱処理 

試験片の熱処理は,鋼板から採取した供試材の状態で行い,試験片は,熱処理後の供試材から採取する。


3

G 3127

:2013

試験片の採取方法は,次による。

a) 

製造業者が熱処理を行った鋼板から試験片を採取する場合  注文者が製造業者に試験片の焼ならし,

容器の溶接後熱処理に相当する熱処理などを要求した場合には,製造業者は熱処理を行った鋼板から

採取した供試材に,更に,注文者の指示する熱処理の条件及び回数に従って,その熱処理を行う。

b) 

注文者が鋼板に熱処理を行うために,圧延のままの鋼板から供試材を採取する場合  注文者が製造業

者に試験片の焼ならし,

焼入焼戻し,

容器の溶接後熱処理に相当する熱処理などを要求した場合には,

製造業者は圧延のままの鋼板から採取した供試材に,注文者の指示する熱処理の条件及び回数に従っ

て,その熱処理を行う。

4.5 

熱処理の記号 

注文書に記入する鋼板及び試験片の熱処理を示す記号は,次による。

a)

鋼板に焼ならしを行う場合

:N

b)

鋼板に焼ならし後焼戻しを行う場合

:NT

c)

鋼板に熱加工制御を行う場合

:TMC

d)

鋼板に熱加工制御後焼戻しを行う場合

:TMCT

e)

鋼板に 2 回焼ならし後焼戻しを行う場合

:NNT

f)

鋼板に焼入焼戻しを行う場合

:Q

g)

試験片の熱処理として焼ならしを行う場合

:TN

h)

試験片の熱処理として焼ならし後焼戻しを行う場合

:TNT

i)

試験片の熱処理として 2 回焼ならし後焼戻しを行う場合

:T2NT

j)

試験片の熱処理として溶接後熱処理に相当する熱処理を行う場合 :SR

例 SL2N255N

:鋼板に焼ならしを行う場合

 SL3N275NT

:鋼板に焼ならし後焼戻しを行う場合

 SL3N255TMC

:鋼板に熱加工制御を行う場合

 SL7N590TMCT

:鋼板に熱加工制御後焼戻しを行う場合

 SL9N520NNT

:鋼板に 2 回焼ならし後焼戻しを行う場合

 SL9N590Q

:鋼板に焼入焼戻しを行う場合

 SL3N255NTNSR

:鋼板に焼ならしを行い,更に,試験片の熱処理として焼ならし及び溶接後熱処

理に相当する熱処理を 1 回行う場合

 SL3N275N3SR

:鋼板に焼ならしを行い,更に,試験片の熱処理として溶接後熱処理に相当する

熱処理を 3 回行う場合

 SL3N255TNSR

:鋼板に焼ならしを行わずに,試験片の熱処理として焼ならし及び溶接後熱処理

に相当する熱処理を 1 回行う場合

化学成分 

5.1 

溶鋼分析値 

鋼板は,9.1 の試験を行い,その溶鋼分析値は,

表 による。

5.2 

製品分析値 

鋼板の製品分析値は,注文者の要求がある場合に 9.1 の試験を行い,

表 に対する許容変動値は,JIS G 

0321

表 による。


4

G 3127

:2013

表 3−化学成分 

単位  %

種類の記号 C

Si

Mn

P

S

Ni

SL2N255 0.17

以下 0.30 以下 0.70 以下 0.015 以下 0.015 以下 2.10∼2.50

SL3N255 0.15

以下 0.30 以下 0.70 以下 0.015 以下 0.015 以下 3.25∼3.75

SL3N275 0.17

以下 0.30 以下 0.70 以下 0.015 以下 0.015 以下 3.25∼3.75

SL3N440 0.15

以下 0.30 以下 0.70 以下 0.015 以下 0.015 以下 3.25∼3.75

SL5N590 0.13

以下 0.30 以下 1.50 以下 0.015 以下 0.015 以下 4.75∼6.00

SL7N590 0.12

以下 0.30 以下 1.20 以下 0.015 以下 0.015 以下 6.00∼7.50

SL9N520 0.12

以下 0.30 以下 0.90 以下 0.015 以下 0.015 以下 8.50∼9.50

SL9N590 0.12

以下 0.30 以下 0.90 以下 0.015 以下 0.015 以下 8.50∼9.50

  必要に応じて,この表以外の合金元素を添加してもよい。

機械的性質 

6.1 

降伏点又は耐力,引張強さ,伸び及び曲げ性 

鋼板は,9.2 の試験を行い,その降伏点又は耐力,引張強さ,伸び及び曲げ性は,

表 による。

なお,曲げ性の場合は,曲げ試験片の外側にき裂を生じてはならない。

注記  曲げ性の試験の実施については,9.2.1 を参照。

6.2 

シャルピー吸収エネルギー 

鋼板は,9.2 の試験を行い,そのシャルピー吸収エネルギーは,

表 による。

形状,寸法,質量及びその許容差 

鋼板の形状,寸法,質量及びその許容差は,JIS G 3193 による。ただし,鋼板の長さ及びカットエッジ

の幅の許容差は,特に指定がない限り JIS G 3193 の許容差 A とし,鋼板の厚さの許容差は,

表 による。


5

G 3127

:2013

表 4−降伏点又は耐力,引張強さ,伸び及び曲げ性 

種類の

記号

降伏点又は耐力

N/mm

2

引張強さ

N/mm

2

伸び

曲げ性

厚さ

mm

試験片

%

曲げ角度

内側半径

試験片

SL2N255 255

以上 450∼590

6

以上  16 以下

5

号 24 以上

180

°

厚さ 25 mm 以下:

  厚さの 0.5 倍 
厚さ 25 mm を超え
るもの:

  厚さの 1.0 倍

1

16

を超えるもの

5

号 29 以上

20

を超えるもの

4

号 24 以上

SL3N255 255

以上 450∼590

6

以上  16 以下

5

号 24 以上

180

°

厚さ 25 mm 以下:
  厚さの 0.5 倍

厚さ 25 mm を超え
るもの: 
  厚さの 1.0 倍

1

16

を超えるもの

5

号 29 以上

20

を超えるもの

4

号 24 以上

SL3N275 275

以上 480∼620

6

以上  16 以下

5

号 22 以上

180

°

厚さ 25 mm 以下:
  厚さの 1.0 倍

厚さ 25 mm を超え
るもの: 
  厚さの 1.0 倍

1

16

を超えるもの

5

号 26 以上

20

を超えるもの

4

号 22 以上

SL3N440 440

以上 540∼690

6

以上  16 以下

5

号 21 以上

180

°

厚さ 25 mm 以下:
  厚さの 1.0 倍 
厚さ 25 mm を超え

るもの: 
  厚さの 1.5 倍

1

16

を超えるもの

5

号 25 以上

20

を超えるもの

4

号 21 以上

SL5N590 590

以上 690∼830

6

以上  16 以下

5

号 21 以上

180

°

厚さ 19 mm 以下:

  厚さの 1.0 倍 
厚さ 19 mm を超え
るもの:

  厚さの 1.5 倍

1

16

を超えるもの

5

号 25 以上

20

を超えるもの

4

号 21 以上

SL7N590 590

以上 690∼830

6

以上  16 以下

5

号 21 以上

180

°

厚さ 19 mm 以下:
  厚さの 1.0 倍

厚さ 19 mm を超え
るもの: 
  厚さの 1.5 倍

1

16

を超えるもの

5

号 25 以上

20

を超えるもの

4

号 21 以上

SL9N520 520

以上 690∼830

6

以上  16 以下

5

号 21 以上

180

°

厚さ 19 mm 以下:
  厚さの 1.0 倍

厚さ 19 mm を超え
るもの: 
  厚さの 1.5 倍

1

16

を超えるもの

5

号 25 以上

20

を超えるもの

4

号 21 以上

SL9N590 590

以上 690∼830

6

以上  16 以下

5

号 21 以上

180

°

厚さ 19 mm 以下:
  厚さの 1.0 倍 
厚さ 19 mm を超え

るもの: 
  厚さの 1.5 倍

1

16

を超えるもの

5

号 25 以上

20

を超えるもの

4

号 21 以上

注記 1

N/mm

2

=1 MPa


6

G 3127

:2013

表 5−シャルピー吸収エネルギー 

単位  J

種類の記号

試験温度

シャルピー吸収エネルギー

試験片

3

個の試験片の平均値

個々の試験片の値

厚さ

mm

厚さ

mm

6

以上

8.5

以上

 11

以上

 6

以上

 8.5

以上

11

以上

8.5

未満

11

未満

8.5

未満

 11

未満

試験片の厚さ×幅(mm)

℃ 10×5 10×7.5 10×10 10×5 10×7.5 10×10

SL2N255

− 70

a)

 11

以上 17 以上 21 以上 10 以上 14 以上 17 以上

V

ノッチ

圧延方向

b)

SL3N255

−101

a)

 11

以上 17 以上 21 以上 10 以上 14 以上 17 以上

SL3N275

−101

a)

 11

以上 17 以上 21 以上 10 以上 14 以上 17 以上

SL3N440

−110

a)

 14

以上 22 以上 27 以上 11 以上 17 以上 21 以上

SL5N590

−130

a)

 21

以上 29 以上 41 以上 18 以上 25 以上 34 以上

SL7N590

−196 21 以上 29 以上 41 以上 18 以上 25 以上 34 以上

SL9N520

−196 18 以上 25 以上 34 以上 14 以上 22 以上 27 以上

SL9N590

−196 21 以上 29 以上 41 以上 18 以上 25 以上 34 以上

a)

受渡当事者間の協定によって,これらの試験温度より低い温度で試験を行う場合は,その試験温度に置き換

えてもよい。

b)

受渡当事者間の協定によって,圧延方向と直角方向での試験を行う場合には,注文者の承認があれば,圧延
方向試験を省略してもよい。

表 6−厚さの許容差 

単位  mm

厚さ

a)

1 600

未満

1 600

以上

2 000

未満

2 000

以上

2 500

未満

2 500

以上

3 150

未満

3 150

以上

4 000

未満

4 000

以上

5 000

未満

 6.00

以上 6.30

未満

+0.75

+0.95

+0.95

+1.25

+1.25

 6.30

以上 10.0 未満

+0.85

+1.05

+1.05

+1.35

+1.35

+1.55

 10.0

以上 16.0 未満

+0.85

+1.05

+1.05

+1.35

+1.35

+1.75

 16.0

以上 25.0 未満

+1.05

+1.25

+1.25

+1.65

+1.65

+1.95

 25.0

以上 40.0 未満

+1.15

+1.35

+1.35

+1.75

+1.75

+2.15

 40.0

以上 63.0 未満

+1.35

+1.65

+1.65

+1.95

+1.95

+2.35

 63.0

以上 100

以下

+1.55

+1.95

+1.95

+2.35

+2.35

+2.75

  マイナス側の許容差は,0.25 mm とする。受渡当事者間の協定によってマイナス側の許容差を 0 mm とした場合

のプラス側の許容差は,この表の数値に 0.25 mm を加えたものとする。 

a)

幅 5 000 mm 以上の場合の許容差は,受渡当事者間の協定による。ただし,厚さ 6.30 mm 未満の場合は除く。

外観 

鋼板の外観は,JIS G 3193 の箇条 7(外観)による。ただし,溶接補修は,事前に注文者の承認を得な

ければならない。

試験 

9.1 

分析試験 

分析試験は,次による。


7

G 3127

:2013

a)

分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404 の箇条 8(化学成分)による。

b)

製品分析用試料の採り方は,JIS G 0321 の箇条 4(分析用試料採取方法)による。ただし,供試材は,

破断後の引張試験片を用いてもよい。

c)

溶鋼分析の方法は,JIS G 0320 による。製品分析の方法は,JIS G 0321 による。

9.2 

機械試験 

9.2.1 

試験一般 

機械試験の一般事項は JIS G 0404 の箇条 7(一般要求)及び箇条 9(機械的性質)による。ただし,供

試材の採り方は,JIS G 0404 の 7.6(試験片採取条件及び試験片)の A 類とし,試験片の数,採取方向及

び採取位置は,次による。

なお,曲げ性の試験は,省略してもよい

1)

。ただし,特に注文者の指定がある場合には,試験を行わな

ければならない。

1)

試験は,製造業者の判断によって省略してもよいが,曲げ性は規定を満足しなければならない

ことを意味する。

a) 

引張試験片及び曲げ試験片の数並びに採取方向  同一スラブ又は同一鋼塊から直接圧延し,同一熱処

理条件ごとの鋼板を一括して試験単位とし,最終圧延方向に直角に 1 個採取する。

b) 

衝撃試験片の数及び採取方向  同一スラブ又は同一鋼塊から直接圧延し,同一熱処理条件ごとの鋼板

を一括して試験単位とし,供試材 1 個を採取し,これから試験片 3 個を,特に指定がない限り最終圧

延方向に採取する。

c) 

引張試験片及び曲げ試験片の採取位置  試験片の中心は,板幅の 1/4 又はそれに近い位置とする。引

張試験片に 4 号引張試験片を用いる場合は,試験片の軸は,鋼板の表面から厚さの 1/4 とする。ただ

し,厚さの 1/4 の位置に採れない場合には,それに近い位置とする。

d) 

衝撃試験片の採取位置  試験片の中心は,鋼板の表面から厚さの 1/4 の位置で,かつ板幅の 1/4 の位

置とする。ただし,この位置から採れない場合には,これに近い位置とする。

9.2.2 

試験片 

引張試験片,曲げ試験片及び衝撃試験片は,次による。

a)

引張試験片は,JIS Z 2241 の 4 号又は 5 号試験片による。

b)

曲げ試験片は,JIS Z 2248 の 1 号試験片による。

c)

衝撃試験片は,JIS Z 2242 の V ノッチ試験片又はそのサブサイズ試験片による。ただし,試験片切欠

きの長さ方向は,圧延面に垂直とする。

9.2.3 

試験方法 

引張試験,曲げ試験及び衝撃試験の方法は,次による。

a)

引張試験方法は,JIS Z 2241 による。

b)

曲げ試験方法は,JIS Z 2248 による。

c)

衝撃試験方法は,JIS Z 2242 による。

注記  この規格に規定する以外の試験として,受渡当事者間の協定によって JIS G 0801(圧力容器用

鋼板の超音波探傷検査方法)などの非破壊試験が行われることがある。この場合,事前に試験

方法,合否判定基準などについて,受渡当事者間で協定される。

10 

検査 

検査は,次による。


8

G 3127

:2013

a)

検査の一般事項は,JIS G 0404 による。

b)

化学成分は,箇条 に適合しなければならない。

c)

機械的性質は,箇条 に適合しなければならない。

d)

形状,寸法,質量及びその許容差は,箇条 に適合しなければならない。

e)

外観は,箇条 に適合しなければならない。

11 

再検査 

再検査は,次による。

a)

引張試験又は曲げ試験で合格にならなかった鋼板は,JIS G 0404 の 9.8(再試験)によって再試験を行

って合否を決定してもよい。

b)

衝撃試験で合格とならなかった鋼板で,3 個の平均値が規定値の 85 %以上で,個々の試験値が

表 

規定値に 2 個以上合格した場合は,同一供試材から最初に試験片を採った近くから,更に 3 個の試験

片を採取して再試験を行い,合否を決定してもよい。

この場合,6 個の平均値及び再試験の 3 個の試験値が,

表 に適合する場合,合格とする。

c)

試験で合格とならなかった鋼板は,熱処理又は再熱処理を行った後,改めて試験を行い,合否を決定

してもよい。

12 

表示 

検査に合格した鋼板は,鋼板ごとに次の項目を適切な方法で表示する。ただし,受渡当事者間の協定に

よって,項目の一部を省略してもよい。

a)

種類の記号及び熱処理の記号(箇条 及び 4.5 参照)

b)

溶鋼番号又は検査番号

c)

寸法。寸法の表示は,JIS G 3193 の箇条 3(寸法の表し方)による。

d)

製造業者名又はその略号

13 

報告 

製造業者は,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G 0404 の箇条 13(報告)によ

る。ただし,注文時に特に指定がない場合,検査文書の種類は,JIS G 0415 

表 1(検査文書の総括表)

の記号 2.3(受渡試験報告書)又は 3.1.B(検査証明書 3.1.B)とする。

なお,

表 以外の合金元素を添加した場合は,成績表に添加元素の含有率を付記する。


9

G 3127

:2013

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS G 3127:2013

  低温圧力容器用ニッケル鋼鋼板

ISO 9328-1:2011

  Steel flat products for pressure purposes−Technical delivery

conditions

−Part 1: General requirements

ISO 9328-4:2011

  Steel flat products for pressure purposes−Technical delivery

conditions

−Part 4: Nickel-alloy steels with specified low temperature properties

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

1

適 用 範

一致

2

引 用 規

3

種 類 及

び記号,適
用 厚 さ 並
び に 最 低

使 用 可 能
温度

8

種類を規定。

ISO 

9328-4 

4.2

欧州タイプ 7 種類,日米

タイプ 5 種類を規定。

削除

7

種類について整合。

JIS

は,SL7N590 を独自の種類と

して規定。

4

製 造 方

法 及 び 熱
処理

一致

5

化 学 成

8

種 類 の 成 分 を 規

定。

ISO 

9328-4 

6.3 12

種類の成分を規定。

削除

7

種類の鋼材について整合。

JIS

は,SL7N590 を独自の種類と

して規定。

6

機 械 的

性質

引張特性,曲げ特性

及 び 衝 撃 特 性 に つ
いて規定。

ISO 

9328-4 

6.4

欧州タイプ 8 鋼種,日米

タイプ 7 鋼種の引張特性,
衝撃特性について規定。

削除

JIS

は,日米タイプの鋼材の炭

素鋼 8 鋼種と整合。

国内の技術基準に対応した鋼材

を JIS に規定している。

9

G

 31

27

201

3


10

G 3127

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

7

形状,寸

法,質量及
び そ の 許
容差

JIS G 3193

による。

ただし,板厚マイナ
ス 公 差 は , − 0.25

mm

ISO 

9328-1 

6.7

受渡当事者間で協定。協

定の際,ISO 7452 を参照。

変更

JIS G 3193

と ISO 7452 とは,

整合。ただし,板厚マイナス公
差は,ISO 規格は,0.30 mm で
相違。

板厚マイナス公差は,国内実態,

法規・技術基準の動向を見て今後
対応する。

8

外観

JIS G 3193

による。  ISO 

9328-1 

6.5

ISO 7788

による。

変更

ISO

規格は,表面きず除去部の

局部的な板厚不足を認めてい

るが,JIS は認めていない。

JIS

は,より厳格な規定。

9

試験

分析試験,機械試験
を規定。

ISO 

9328-1 

9

分析試験,機械試験を規
定。

追加

JIS

は,曲げ特性も規定してい

る。

将来的には,ISO 規格への整合も
検討する。

10

検査

一致

11

再検査

JIS G 0404

による。  ISO 

9328-1 

9.3

ISO 404

による。

変更

引張試験の再試験は,IDT。シ
ャルピー衝撃試験は,変更。

国内技術基準の要求に対応した
ため。

12

表示

種類の記号,溶鋼番
号,寸法,製造業者
名など表示。

ISO 

9328-1 

10

種類の記号,製造業者名
を表示。これ以外は協定
又は製造業者の任意。

追加

JIS

は,溶鋼番号,熱処理の記

号も表示。

ISO

規格も協定によって表示内

容は追加できる。

13

報告

一致

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 9328-1:2011,ISO 9328-4:2011,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

10

G

 31

27

201

3