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G 2301 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS G 2301 : 1986 は改正され,この規格に置き換えられる。

JIS G 2301

には,次に示す附属書がある。

附属書(規定)  国際規格によるフェロマンガン


日本工業規格

JIS

 G

2301

: 1998

フェロマンガン

Ferromanganese

序文  今回の改正は,対応する国際規格との整合化を目的として行った。

この規格の

附属書は,1980 年に第 1 版として発行された ISO 5446 (Ferromanganese−Specification and

conditions of delivery)

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成したものであり,

この規格の本体の規定に代わり適用することができる。

なお,この

附属書で点線の下線を施した“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,主として鉄鋼の製造に用いる脱酸剤,脱硫剤又は合金成分添加剤であるフェ

ロマンガンについて規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS G 1301

  フェロアロイ分析方法の通則

JIS G 1311

  フェロマンガン分析方法

JIS G 1351

  フェロアロイの蛍光 X 線分析方法

JIS G 1501

  フェロアロイのサンプリング方法通則

JIS G 1601

  フェロアロイの成分用試料のサンプリング方法(その 1 フェロマンガン,フェロシリコ

ン,フェロクロム,シリコマンガン及びシリコクロム)

JIS G 1641

  フェロアロイの粒度用試料のサンプリング方法及び粒度測定方法

3.

種類及び記号  種類及び記号は,表 による。

表 1  種類及び記号

種類

記号

0

FMn H0

高炭素フェロマンガン

1

FMn H1

0

FMn M0

中炭素フェロマンガン

2

FMn M2

0

FMn L0

低炭素フェロマンガン

1

FMn L1

4.

ロットの作り方

4.1

ロットの作り方は,区分ロット法,配合ロット法又はタップロット法のいずれかとする。


2

G 2301 : 1998

4.2

区分ロット法による場合,品位区分に採択する成分はマンガン分とし,品位区分の間隔は 3%以下と

する。

4.3

ロットの大きさは,

表 による。

表 2  ロットの大きさ

ロットの作り方

区分ロット法

配合ロット法

タップロット法

ロットの大きさ 1

500

トン以下

35

トン以下

1

タップ分

5.

品質

5.1

化学成分  化学成分は,表 による。ただし,表 のように指定することができる。

表 3  化学成分 

化学成分  % (m/m)

種類

記号

Mn C  Si  P  S

0

FMn H0

78

−82

7.5

以下

1.2

以下

0.40

以下 0.02以下

高炭素フェロマンガン

1

FMn H1

73

−78

7.3

以下

1.2

以下

0.40

以下 0.02以下

0

FMn M0

80

−85

1.5

以下

1.5

以下

0.40

以下 0.02以下

中炭素フェロマンガン

2

FMn M2

75

−80

2.0

以下

2.0

以下

0.40

以下 0.02以下

0

FMn L0

80

−85

1.0

以下

1.5

以下

0.35

以下 0.02以下

低炭素フェロマンガン

1

FMn L1

75

−80

1.0

以下

1.5

以下

0.40

以下 0.02以下

表 4  指定化学成分

化学成分  % (m/m)

種類

C Si P

高炭素フェロマンガン

全種類

− 0.5 以下

0.3

以下

中炭素フェロマンガン

全種類

− 0.5 以下

0.50

以下

0.20

以下

低炭素フェロマンガン

全種類

0.10

以下

1.0

以下

0.30

以下

0.20

以下

0.15

以下

0.10

以下

5.2

粒度  粒度は,表 による。

表 5  粒度

種類

記号

粒度  mm

一般サイズ g  10∼150

細サイズ f

1

∼ 15

小サイズ s

10

∼ 50

中サイズ m

10

∼100

6.

試験

6.1

サンプリング  1 ロットの平均品位を決定するためのサンプリング方法及び試料調製方法は,次によ

る。

JIS G 1501JIS G 1601

6.2

分析方法  分析方法は,次による。

JIS G 1301JIS G 1311JIS G 1351

6.3

粒度試験  粒度試験は,次による。

JIS G 1641


3

G 2301 : 1998

7.

検査  分析試験及び粒度試験の成績は,5.の規定に適合しなければならない。適合しない場合は,そ

の試料が代表するロットを不合格とする。

8.

表示  製品には,ばら積みの場合はその全量分をロット別に送り状に,容器詰めの場合は容器ごとに,

次の事項を表示しなければならない。

a)

種類又はその記号

b)

指定された場合は,化学成分とその含有率

c)

粒度又はその記号

d)

ロット番号

e)

製造業者名又はその略号


4

G 2301 : 1998

附属書(規定)  国際規格によるフェロマンガン 

参考  原国際規格の表題は“フェロマンガン−仕様及び受渡条件”であるが,この附属書の表題は,

国際整合化した規格であることを明確にするため“国際規格によるフェロマンガン”とした。

1.

適用範囲

この

附属書は,主として鉄鋼の製造及び鋳物用に供給されるフェロマンガンの要求事項及び受渡条件に

ついて規定する。

2.

引用規格

ISO 565 : 1990

  Test sieves−Metal wire cloth, perforated metal plate and electroformed sheet−Nominal

sizes of openings

ISO 3713 : 1987

  Ferroalloys−Sampling and preparation of samples−General rules

ISO 4159 : 1978

  Ferromanganese and ferrosilicomanganese − Determination of manganese content −

Potentiometric method

ISO 4551 : 1987

  Ferroalloys−Sampling and sieve analysis

ISO 4552-1 : 1987

  Ferroalloys − Sampling and sample preparation for chemical analysis − Part 1 :

Ferrochromium, ferrosilicochromium, ferrosilicon, ferrosilicomanganese, ferromanganese

参考  原国際規格の発行後,ISO 3713ISO 4551 及び ISO 4552-1 が発行されているので,ここに記載

して関連箇所で引用した。

3.

定義

3.1

フェロマンガン (Ferromanganese)   最小マンガン含有率 70.0 質量%,最大マンガン含有率 95.0 質

量%の,還元によって得られる鉄とマンガンの合金。

4.

発注用情報

フェロマンガンの注文書は,次の情報を含まなければならない。

a)

数量

b)

コンサインメントの作り方

c)

附属書表 1に示す種類に対応した化学成分

d)

附属書表 に示す等級に対応した粒度

e)

その他分析報告,包装などに必要な要求事項

5.

要求事項

5.1

コンサインメントの作り方

フェロマンガンは,次のいずれかの方法によって構成したコンサインメントの形で受渡しを行う。

5.1.1

タップロット法

タップロット法によって構成したコンサインメントは,1 タップ(又は連続タップの一部分)のフェロ


5

G 2301 : 1998

マンガンから成る。

5.1.2

区分ロット法

区分ロット法によって構成したコンサインメントは,一つの種類のフェロマンガンの複数のタップ(又

は複数の連続タップの一部分)から成る。

コンサインメントを構成するタップ(又は連続タップの一部分)のマンガン含有率は,互いに絶対値で

3%

を超える差があってはならない。

5.1.3

配合ロット法

配合ロット法によって構成したコンサインメントは,Xmm

1)

未満の粒度に粉砕され,よく混合された一

つの種類のフェロマンガンの複数のタップ(又は複数の連続タップの一部分)から成る。

コンサインメントを構成するタップ(又は連続タップの一部分)の主成分含有率は,当該種類のフェロ

マンガンについて規定される最小値及び最大値の間を変動してもよい。

1)

さらに,調査を行ったうえで確定する。

5.2

化学成分

5.2.1

フェロマンガンの化学成分は,

附属書表 1による。示される範囲は,附属書表 に示す等級 1

∼6 の粒度に適用される。

5.2.2

附属書表 1に示す化学成分は,主成分及び通常の不純物だけを示すものである。購入者が主成

分含有率に対してより狭い範囲を,及び/又は規定された成分に対して異なる範囲を,及び/又は規定さ

れていない成分に対して範囲を要求する場合は,供給者と購入者の間で合意しなければならない。

5.2.3

附属書表 1に示す化学成分は,フェロマンガンのサンプリング方法及び分析方法の精度に基づ

くものである(6.参照)

5.3

粒度

5.3.1

フェロマンガンは,塊又は粉砕整粒品として供給される。粒度及び許容差は,

附属書表 による。

ふるい下の値は,購入者への引渡地点

2)

における値が有効である。

規定された粒度は,ふるい目の形状が正方形の鋼板製ふるいによって測定されたものである(ISO 565

参照)

2)

引渡地点とは,コンサインメントに対する責任が供給者から購入者に移る地点である。供

給者も購入者も輸送に責任を負わない場合は,責任が有効になる地点について合意しなけ

ればならない。

5.3.2

購入者が,

附属書表 に示す以外の粒度及び/又は許容差を要求する場合は,供給者と購入者の間

で合意しなければならない。

5.4

異物混入

製品には,可能な限り異物混入はないようにする。

6.

試験

6.1

化学分析用及び粒度測定用試料のサンプリング

6.1.1

化学分析用及び粒度測定用試料のサンプリングは,JIS G 1501JIS G 1601 及び JIS G 1641 に規定

された方法によって行うのが望ましいが,同等の精度をもつその他のサンプリング方法を用いてもよい。

6.1.2

サンプリングは,別途合意しない限りは,通常は供給者側の置場で行う。どこでサンプリングが行

われる場合も,供給者及び購入者の両方の代表者が立ち会うことができる。


6

G 2301 : 1998

6.1.3

要求がある場合は,供給者と購入者の相互合意によって選任した仲裁人による仲裁サンプリングを

行う。サンプリングは,JIS G 1501JIS G 1601 及び JIS G 1641 に規定された方法によって行うが,供給

者,購入者,仲裁人の間の合意があれば,同等の精度をもつその他のサンプリング方法を用いてもよい。

仲裁によって得た試料は,両当事者が受け入れなければならない。

6.2

分析

6.2.1

フェロマンガンの化学分析は,JIS G 1311 に規定された方法によって行うことが望ましいが,同等

な精確さをもつその他の化学分析方法を用いてもよい。

6.2.2

フェロマンガンには,供給者が作成するマンガン含有率を記載した分析証明書を添付しなければな

らない。合意のある場合は,

附属書表 1に規定された成分含有率及び追加合意された成分含有率を記載

する。購入者の要求があれば,コンサインメントの代表試料を添付する。

6.2.3

論争が生じた場合は,次の二つの手順のいずれかを用いることができる。

6.2.3.1

相互分析 

同一の試料について,望ましくは JIS G 1311 に規定された方法によって,化学分析を行う。同等な精確

さをもつその他の化学分析方法を用いてもよいが,供給者と購入者の間で合意しなければならない。

二つの分析値の差が X%

3)

以内の場合は,平均値を適用する。差が X%を超え,別途合意に達しないとき

は,供給者と購入者の相互合意によって選任された仲裁人による審判分析を行う。

3)

X

の値は将来に規定する。その間は,購入者と供給者の間で値について合意することが望

ましい。

6.2.3.2

審判分析 

審判分析は,JIS G 1311 に規定された方法によって行うことが望ましい。同等な精確さをもつその他の

化学分析方法を用いてもよいが,この場合は,供給者,購入者,仲裁人の間で合意しなければならない。

審判分析値が,二つの論争値の内側であれば,又は外側であってもいずれかの値から Y%

4)

以内であれば,

これを確定値とする。

4)

総合精度としてのこの値は,

β

SDM

として将来に規定される。

参考  フェロマンガンの総合精度

β

SDM

は,JIS G 1601 に規定されている。

7.

出荷及び保管

フェロマンガンは,国際的な規制

5)

に従って,包装,保管及び輸送を行う。

5)

該当する国際的な規制の例

a) RID

:鉄道による危険物の輸送に関する国際規格,

附属書 C

b)

国際海事危険物コード

附属書表 1  高炭素フェロマンガン

化学成分  % (m/m)

Mn

C Si P S

種類

以上

以下

以下

以下

以下

以下

FeMn75C80VHP 0.50

FeMn75C80HP 0.35

FeMn75C80MP 0.25

FeMn75C80LP 0.15

FeMn75C80VLP

70.0

82.0

8.0 2.0

0.10

0.030


7

G 2301 : 1998

附属書表 2  中炭素フェロマンガン

化学成分  % (m/m)

Mn C

Si

P

S

種類

以上

以下

を超え

以下

以下

以下

以下

FeMn80C20 0.35

FeMn80C20LP

1.5 2.0 2.0

0.20

FeMn80C15 0.35

FeMn80C15LP

1.0 1.5 2.0

0.20

FeMn80C10 0.35

FeMn80C10LP

75.0 85.0

0.5 1.0 2.0

0.20

0.030

附属書表 3  中炭素フェロマンガン

化学成分  % (m/m)

Mn C

Si

P

S

種類

を超え  以下

を超え

以下

以下

以下

以下

FeMn90C20 0.35

FeMn90C20LP

1.5 2.0 2.0

0.20

FeMn90C15 0.35

FeMn90C15LP

1.0 1.5 2.0

0.20

FeMng0Cl0 0.35

FeMng0C10LP

85.0 95.0

0.5 1.0 2.0

0.20

0.030

附属書表 4  低炭素フェロマンガン

化学成分  % (m/m)

Mn C

Si

P

S

種類

以上

以下

を超え

以下

以下

以下

以下

FeMn80C05 0.30

FeMn80C05LP

0.10 0.50

2.0

0.15

FeMn80C01 0.30

FeMn80C01LP

75.0 85.0

− 0.10

2.0

0.15

0.030

附属書表 5  低炭素フェロマンガン

化学成分  % (m/m)

Mn C

Si

P

S

種類

を超え  以下

を超え

以下

以下

以下

以下

FeMn90C05 0.30

FeMn90C05LP

0.10 0.50

2.0

0.15

FeMn90C01 0.30

FeMn90C01LP

85.0 95.0

− 0.10

2.0

0.15

0.030

附属書表 6  窒素含有フェロマンガン

化学成分  % (m/m)

Mn C  Si

P

S  N

種類

以上

を超え

以下

以下

以下

以下

を超え

以下

溶解品 FeMn80C05N2

80.0

0.1

0.5

2

0.15

0.030

1.5

2.5

焼結品 FeMn70C05N5

0.1

0.5

2

0.30

0.15

0.030

焼結品 FeMn70C10N5

69.0

0.5 2.0 2 0.35

0.20

0.030

4.0 8.0


8

G 2301 : 1998

附属書表 7  粒度

粒度

ふるい下  % (m/m)  以下

ふるい上

等級

mm

全体

3.15mm

以下

% (m/m)

1

  100∼315 15

5* 10

以下

2

  25∼200 15

7*

3

  10∼100 15

7*

4

3.15

50 7

5

3.15

25 7

6

3.15

以下

2

又は 3 方向について,規

定された粒度の最大値の

1.15

倍を超える粒子があ

ってはならない。

*

別途指定しない限り,これらの値は参考値である。

JIS G 2301

  フェロマンガン  改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(主査)

佐  伯      毅

日本電工株式会社

(委員)

鎌  田      遼

日本電工株式会社

高  木  宣  勝

昭和電工株式会社

川  口  外  秋

日本鋼管株式会社

高  橋  昌  春

日本重化学工業株式会社

吉  田  文  夫

中央電気工業株式会社

山  室  昌  久

大平洋金属株式会社

藤  原  義  隆

水島合金鉄株式会社

藤  田  卓  三

粟村金属工業株式会社

林      明  夫

通商産業省基礎産業局

大  嶋  清  治

通商産業省工業技術院

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

(関係者)

増  田  正  純

通商産業省工業技術院

(事務局)

奥  山  満  之

日本フェロアロイ協会

今  野  尚  雄

前日本フェロアロイ協会