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G 1351

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ

協会(JFA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 1351:1987 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


G 1351

:2006

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  分析元素及び定量範囲 

2

5.

  一般事項

2

6.

  試料

3

6.1

  試料の採取 

3

6.2

  試料の調製 

3

6.3

  検量用試料 

3

7.

定量方法 

3

7.1

  要旨

3

7.2

  スペクトル線及び分光結晶 

3

7.3

  測定

3

7.4

  検量線の作成 

4

7.5

  含有率の算出 

4


日本工業規格

JIS

 G

1351

:2006

フェロアロイ−蛍光 X 線分析方法

Ferroalloys

 Method of X-ray fluorescence spectrometric analysis

序文  この規格は,1977 年に制定され,その後 1 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1987

年に行われたが,その後の技術的進歩などに対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1.

適用範囲  この規格は,JIS G 2301JIS G 2302JIS G 2303JIS G 2304JIS G 2312JIS G 2315 

び JIS G 2318 で規定されているフェロアロイの蛍光 X 線分析方法について規定する。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 1301

  フェロアロイ分析方法の通則

JIS G 1311

  フェロマンガン分析方法

JIS G 1312

  フェロシリコン分析方法

JIS G 1313

  フェロクロム分析方法

JIS G 1314

  シリコマンガン分析方法

JIS G 1322

  金属けい素分析方法

JIS G 1325

  シリコクロム分析方法

JIS G 1327

  フェロボロン分析方法

JIS G 1501

  フェロアロイのサンプリング方法通則

JIS G 1601

  フェロアロイの成分用試料のサンプリング方法(その 1  フェロマンガン,フェロシリコ

ン,フェロクロム,シリコマンガン及びシリコクロム)

JIS G 1603

  フェロアロイの成分用試料のサンプリング方法(その 3  フェロホスホル,金属マンガン,

金属けい素,金属クロム,カルシウムシリコン及びフェロボロン)

JIS G 2301

  フェロマンガン

JIS G 2302

  フェロシリコン

JIS G 2303

  フェロクロム

JIS G 2304

  シリコマンガン

JIS G 2312

  金属けい素

JIS G 2315

  シリコクロム

JIS G 2318

  フェロボロン

JIS K 0119

  蛍光 X 線分析方法通則


2

G 1351

:2006

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS G 1301JIS G 1501 及び JIS K 0119 によるほか,次

による。

a) 

分析元素  この規格を適用するフェロアロイ中の分析対象元素。

4. 

分析元素及び定量範囲  この規格を適用する品種ごとの分析元素及び定量範囲は,表 による。

  1  分析元素及び定量範囲

品種 

分析元素 

定量範囲

%(質量分率) 

マンガン

73

∼95

けい素

0.10

∼3.0

フェロマンガン

りん

0.005

∼0.50

けい素

8

∼95

アルミニウム

0.5

∼3.0

フェロシリコン 

りん

0.005

∼0.050

クロム

45

∼75

けい素

1.0

∼10

高及び中炭素フェロクロム

りん

0.005

∼0.050

クロム

45

∼75

けい素

0.20

∼10

低炭素フェロクロム

りん

0.005

∼0.050

マンガン

60

∼75

けい素

10

∼35

シリコマンガン

りん

0.05

∼0.50

アルミニウム

0.20

∼1.0

0.20

∼1.5

金属けい素

カルシウム

0.050

∼1.0

けい素

10

∼55

クロム

20

∼60

シリコクロム

りん

 0.005

∼0.050

ほう素

9

∼23

けい素

1.0

∼4.0

アルミニウム

0.10

∼0.50

高炭素フェロボロン

りん

 0.005

∼0.050

ほう素

9

∼23

けい素

0.2

∼2.0

アルミニウム

2

∼12

低炭素フェロボロン

りん

 0.005

∼0.050

5. 

一般事項  定量方法に共通な一般事項については,JIS G 1301 及び JIS K 0119 による。


3

G 1351

:2006

6. 

試料

6.1 

試料の採取  試料の採取は,JIS G 1501JIS G 1601 及び JIS G 1603 による。ただし,低炭素フェ

ロクロムなど粉砕の困難な場合には,鋳型兼用スプーンなどを用いて直接溶湯から採取する。

6.2 

試料の調製

6.2.1 

粉状試料  JIS G 1601 及び JIS G 1603 に規定する成分試験試料の適切量を取り,更に粉砕機で粉

砕し(

1

)

,板状に加圧成形(

2

)

して一面を X 線照射面とする。

(

1

一般に試料の粒径を小さくすれば,精度は向上する。測定に際しては,あらかじめ試料の粒径

又は粉砕条件と蛍光 X 線強度との比較を行い,

蛍光 X 線強度が一定となる粒径又は条件を求め,

この粒径以下に粉砕することが望ましい。

(

2

)

成形性の悪い試料は,試料に石炭,でん粉,ステアリン酸などを均一に混合するか,又は X 線

照射面の裏面に銅粉,硫酸ナトリウムなどを層状に裏打ちして,加圧成形する。

6.2.2 

塊状試料  鋳型兼用スプーンなどによって採取した供試体を,切断機などを用いて適切な寸法に成

形した後,その一面を粒度 60 番以上の研磨材を用いて平面研磨し,X 線照射面とする。

6.3 

検量用試料  検量用試料は,次による。

a) 

検量用試料は,試料と品種とが同一のもので,分析元素の含有率が定量範囲内であって,かつ,定量

する試料の含有率範囲を含む一系列 3 試料以上を用いる。

b) 

検量用試料は,試料と同一の方法で調製する。

c) 

検量用試料の分析元素含有率は,日本工業規格に規定されているそれぞれのフェロアロイの分析方法

規格(JIS G 1311JIS G 1312JIS G 1313JIS G 1314JIS G 1322JIS G 1325 及び JIS G 1327)に

よって決定された値を使用する。

7. 

定量方法

7.1 

要旨  平面状に調製した試料に,一次 X 線を照射して元素を励起させ,発生した分析元素の蛍光 X

線を分光結晶で分光して検出器に導き,その強度を測定する。

7.2 

スペクトル線及び分光結晶  この分析方法で用いるスペクトル線及び分光結晶は,表 による。

  2  スペクトル線及び分光結晶

分析元素

スぺクト

ル線

波長

nm

次数

分光結晶

MnK

α

0.210 3

マンガン

MnK

β

0.191 0

1

LiF

又はトパーズ

けい素

S iK

α

0.712 6

1

EDDT

又は PET

アルミニウム

A1K

α

0.834 0

1

EDDT

又は PET

CrK

α

0.229 1

クロム

CrK

β

0.208 5

1

LiF

FeK

α

0.193 7

1

LiF

カルシウム

CaK

α

0.335 9

1

EDDT

,PET 又は LiF

りん

PK

α

0.618 0

1

Ge

,EDDT 又は PET

ほう素

BK

α

6.760 1

人工多層膜

7.3 

測定  試料を試料ホルダを用いて装置の試料室に正しく装着し,X 線照射面積を試料マスク及び X

線管の絞りによって調節する。必要がある場合には,X 線通路を真空にするか,又はヘリウムガス若しく

は水素ガスで置換した後,あらかじめ設定した測定条件(

3

)(

4

)

によって,X 線を照射して発生した分析元素


4

G 1351

:2006

の蛍光 X 線強度を測定する。測定は,パルス計数方式の装置では定時法(若しくは定計数法)又は対比法

(

5

)

,積分電圧測定方式の装置ではモニター法又は定時法による。

試料及び検量用試料は同一条件で測定し,蛍光 X 線強度を求める。

(

3

クロムターゲットの X 線管を用いてクロムを定量する場合は,バックグラウンド,試料の粒度

及び平面度並びにマトリックスの影響によって誤差を生じることがあるため,注意する必要が

ある。

(

4

)

装置の型式,定量元素及びその含有量範囲,所要定量精度などを考慮して,実験的に最も適切

な測定条件を設定する。測定条件には,

表 に示したスペクトル線及び分光結晶のほかに,X

線発生部の設定条件(管電圧,管電流など),分光部の設定条件(スリット幅など),計数記録

部の設定条件などがある。

(

5

自動対比機構をもたない装置で対比法を用いる場合は,分析試料及び対照試料の測定は,通常,

続けて行う。

7.4 

検量線の作成  6.3 の検量用試料を 7.3 に従って測定し,得た蛍光 X 線強度又は対照試料との強度比

などと,分析元素含有率との関係から検量線を作成する。

備考1.  フェロマンガンのマンガン,フェロシリコンのけい素,フェロクロムのクロム,シリコマン

ガンのマンガン及びけい素,シリコクロムのけい素及びクロム,並びにフェロボロンのほう

素は,含有率範囲が広いので,検量線は種類別に作成する。

2. 

フェロマンガンの検量線は,高炭素フェロマンガンと中炭素フェロマンガンとは別に作成す

る。

3.

フェロクロムの場合は,一般に高及び中炭素フェロクロムは粉状試料を用い,低炭素フェロ

クロムは塊状試料を用いる。高及び中炭素フェロクロムは,粉状試料の場合,けい素と炭素

との含有率によって試料粒度及び蛍光 X 線強度の変動があるので注意する。

4.

フェロボロンの検量線は,高炭素フェロボロンと低炭素フェロボロンとは別に作成する。

7.5

含有率の算出  7.4 で作成した検量線から分析元素の含有率を求める。