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G 1325-4

:2013

(1) 

目  次

ページ

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  一般事項  

1

4  定量方法の区分  

1

5  モリブドりん酸青吸光光度法  

1

5.1  要旨  

1

5.2  試薬  

1

5.3  試料はかりとり量  

2

5.4  操作  

2

5.5  空試験  

3

5.6  検量線の作成  

3

5.7  計算  

3

6  ICP 発光分光分析法  

3

6.1  要旨  

3

6.2  試薬  

3

6.3  試料はかりとり量  

4

6.4  操作  

4

6.5  空試験  

4

6.6  検量線の作成  

4

6.7  計算  

5


G 1325-4

:2013

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ協会(JFA)及び一般財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS G 1325:2000 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS G 1325 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

G

1325-1  第 1 部:けい素定量方法

JIS

G

1325-2  第 2 部:クロム定量方法

JIS

G

1325-3  第 3 部:炭素定量方法

JIS

G

1325-4  第 4 部:りん定量方法

JIS

G

1325-5  第 5 部:硫黄定量方法


   

日本工業規格

JIS

 G

1325-4

:2013

シリコクロム分析方法−第 4 部:りん定量方法

Method for chemical analysis of ferrosilicochromium-

Part 4:Determination of phosphorus content

適用範囲 

この規格は,シリコクロム中のりんの定量方法について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 1301  フェロアロイ−分析方法通則

一般事項 

分析方法に共通な一般事項は,JIS G 1301 による。

定量方法の区分 

りん定量方法は,次のいずれかによる。

a)  モリブドりん酸青吸光光度法  この方法は,りん含有率 0.005 %(質量分率)以上 0.08 %(質量分率)

以下の試料に適用する。

b)  ICP 発光分光分析法  この方法は,りん含有率 0.005 %(質量分率)以上 0.08 %(質量分率)以下の

試料に適用する。

モリブドりん酸青吸光光度法 

5.1 

要旨 

試料を硝酸及びふっ化水素酸で分解した後,過塩素酸を加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させる。

亜硫酸水素ナトリウムでクロム,鉄などを還元した後,七モリブデン酸六アンモニウムを加えて,りん酸

をモリブドりん酸とし,硫酸ヒドラジニウムで還元してモリブドりん酸青を生成させ,分光光度計を用い

てその吸光度を測定する。

5.2 

試薬 

試薬は,次による。

5.2.1 

硝酸 

5.2.2 

過塩素酸 

5.2.3 

ふっ化水素酸 

5.2.4 

亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L 


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5.2.5

呈色試薬溶液  あらかじめ a)及び b)の溶液を調製しておき,使用の都度,a)の A 液 5,b)の B 液 2

及び水 8 の割合で混合する。

a)  液  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物 20 g を水 300 mL に溶解し,溶液を流水中に浸して冷

却しつつかき混ぜながら硫酸(1+1)650 mL を加えて冷却した後,水で液量を 1 000 mL に薄める。

b)  液  硫酸ヒドラジニウム 1.5 g を水に溶解した後,水で液量を 1 000 mL に薄める。 
5.2.6

硫酸ヒドラジニウム硫酸溶液  5.2.5 b)の B 液(硫酸ヒドラジニウム溶液)2,硫酸(7+13)5 及び

水 8 の割合で混合する。

5.2.7

りん標準液(P100  μg/mL)  りん酸二水素カリウム約 2 g を 110  ℃で乾燥し,デシケーター中

で常温まで放冷して質量を測定する操作を恒量(乾燥前後の質量差が 0.3 mg 以下)となるまで繰り返した

後,その 0.439 4 g をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,水に溶解する。溶液を 1 000 mL の全

量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

5.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,1.0 g とし,0.1 mg の桁まではかる。

5.4 

操作 

警告  過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸

気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。

5.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  試料をはかりとって白金皿(200 番)又はポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFE という。)製ビ

ーカー(300 mL)に移し入れ,白金又は PTFE 製の蓋で覆う。

b)  蓋を少しずらして,硝酸 20 mL を加え,ふっ化水素酸 10∼15 mL を少量ずつ滴加して分解する。この

とき,反応が激しい場合は,容器の外面を水で冷却しながら分解する。

c)  過塩素酸 15 mL を加え,蓋の下面を水で洗って取り除き,加熱して過塩素酸の白煙を発生させ,溶液

の色が赤に変わった後,放冷する。

d)  温水約 30 mL を加えて可溶性塩類を溶解した後,ビーカー(300 mL)に温水を用いて洗い移し,時計

皿で覆う。

e)  加熱蒸発し,過塩素酸の白煙を発生させ,ビーカーの内部が透明になり,過塩素酸の蒸気がビーカー

の内壁を伝わって還流する状態で 10 分間加熱を継続する。

f)  放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,温水約 100 mL を加えて可溶性塩類を溶

解する。

g)  溶液を,ろ紙(5 種 A)を用いて 250 mL の全量フラスコにろ過した後,ろ紙を温水で 4,5 回洗浄し,

洗液は同じ全量フラスコに受ける。

h)  常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。 
5.4.2 

呈色 

呈色は,次の手順によって行う。

a)  5.4.1 h)で得た溶液を 2 個の 100 mL 全量フラスコに 25 mL ずつ分取する。

なお,新しい全量フラスコを使用する場合は,水を標線まで加えて沸騰水浴中で約 10 分間加熱した

後,流水中に全量フラスコを浸して冷却する。この操作を繰り返し,容量変化が僅かになってから使

用する。

b)  それぞれに亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L)10 mL を加えて振り混ぜ,沸騰水浴中に溶液の色が


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鮮やかな青緑になるまで浸す。

c)  第一の 100 mL の全量フラスコに呈色試薬溶液(5.2.5)25 mL を加え,第二の 100 mL の全量フラスコ

に硫酸ヒドラジニウム硫酸溶液(5.2.6)25 mL を加えて振り混ぜ,沸騰水浴中に 40 分間浸す。

d)  流水中に浸して常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。 
5.4.3 

吸光度の測定 

吸光度の測定は,5.4.2 d)で得た第一の 100 mL の全量フラスコの溶液の一部を分光光度計の吸収セル

(10 mm)に取り,第二の 100 mL の全量フラスコの溶液を対照液として波長 825 nm 付近の吸光度を測定

する。

5.5 

空試験 

空試験は,試薬だけ用いて,5.4.15.4.3 の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。この溶

液を空試験液とする。

5.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,次の手順によって行う。

a)  数個のビーカー(100 mL)を準備し,これにりん標準液(5.2.7)0∼8.0 mL(りんとして 0∼800 μg)

を段階的に取り,時計皿で覆う。

b)  それぞれに過塩素酸 5 mL を加えて加熱し,過塩素酸の白煙を発生させ,ビーカー内部が透明になっ

て過塩素酸の蒸気がビーカー内壁を伝わって還流する状態で 10 分間加熱を継続する。

c)  放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,温水約 50 mL を加えて,溶液を水を用い

て 250 mL の全量フラスコに移し入れる。常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。この溶液を 2

個の 100 mL 全量フラスコに 25 mL ずつ分取する。

d)  以下,5.4.2 b)5.4.3 の手順に従って試料と同じ操作を行い,得た吸光度とりん量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.7 

計算 

5.4.3 で得た吸光度及び 5.5 で得た吸光度と,5.6 で作成した検量線とからりん量を求め,試料中のりん含

有率を,次の式によって算出する。

100

250

25

1

2

1

×

×

m

A

A

P

ここに,

P

試料中のりん含有率[%(質量分率)

A

1

分取した試料溶液中のりん検出量(g)

A

2

分取した空試験液中のりん検出量(g)

m

1

試料はかりとり量(g)

6 ICP 発光分光分析法 
6.1 

要旨 

試料を硝酸及びふっ化水素酸で分解し,過塩素酸を加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させた後,溶

液を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,りんの発光強度を測定する。

6.2 

試薬 

試薬は,次による。

6.2.1 

硝酸 


4

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6.2.2 

過塩素酸 

6.2.3 

ふっ化水素酸 

6.2.4 

過酸化水素 

6.2.5

クロム溶液(Cr

20 mg/mL

  りん含有率が 0.000 2 %(質量分率)以下の二クロム酸ナトリウム

二水和物 5.7 g をはかりとってビーカー(200 mL)に移し,水を加えて溶解し,100 mL の全量フラスコに

水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

6.2.6

鉄溶液(Fe

20 mg/mL

  りん含有率が 0.000 4 %(質量分率)以下の鉄 2.0 g をはかりとってビ

ーカー(300 mL)に移し,塩酸(1+1)40 mL を加え,加熱して鉄を分解する。常温まで冷却した後,

100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

6.2.7

りん標準液(P

100 μg/mL

5.2.7

による。

6.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,0.5 g とし,0.1 mg の桁まではかる。

6.4 

操作 

警告

  過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸

気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。

6.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  試料をはかりとって白金皿(100 番)又は PTFE 製ビーカー(200 mL)に移し入れ,白金又は PTFE

製の蓋で覆う。

b)

  蓋を少しずらして硝酸 10 mL を加え,ふっ化水素酸 10 mL を滴加して分解する。反応が激しい場合は,

容器の外面を水で冷却しながら分解する。過塩素酸 15 mL を加え,蓋の下面を水で洗って蓋を取り除

き,加熱して過塩素酸の濃厚な白煙を約 10 分間発生させる。

c)

  放冷した後,温水約 30 mL を加えて可溶性塩類を溶解する。

d)

  過酸化水素を 5 mL 滴加し,蓋で覆い,約 10 分間沸騰させ,放冷する。

e)

  蓋の下面を温水で洗って取り除き,溶液を,100 mL 全量フラスコにろ紙(5 種 B)を用いてろ過した

後,ろ紙を温水で数回洗浄し,洗液は同じ全量フラスコに受ける。常温まで冷却した後,水で標線ま

で薄める。

6.4.2 

発光強度の測定 

6.4.1 e)

で得た溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

177.50 nm 又は 178.29

nm におけるりんの発光強度を測定する。

6.5 

空試験 

試料の代わりに,試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるようにクロム溶液(

6.2.5

)及び鉄溶液

6.2.6

)を白金皿(100 番)又は PTFE 製ビーカー(200 mL)に取り,白金又は PTFE 製の蓋で覆う。以

下,

6.4.1 b)

d)

の手順に従って操作を行う。常温まで冷却した後,蓋の下面を水で洗って蓋を取り除き,

100 mL 全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。この空試験液の一部を ICP 発光分光分

析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,試料の測定に用いた波長におけるりんの発光強度を測定する。

6.6 

検量線の作成 

a)

  数個の白金皿(100 番)又は PTFE 製ビーカー(200 mL)を準備し,それぞれに試料中に含まれるク

ロム及び鉄と同量のクロム溶液及び鉄溶液を加える。これに段階的にりん標準液 0∼4.00 mL(りんと

して 0∼400 μg)を正確にとり,白金又は PTFE 製の蓋で覆う。


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b)

6.4.1 b)

d)

の手順に従って操作を行う。蓋の下面を水で洗って蓋を取り除き,100 mL 全量フラスコに

水を用いて移し入れ,常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

c)

  この溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,試料の測定に用いた波長に

おけるりんの発光強度を測定し,得た発光強度とりん量との関係線を作成して検量線とする。

6.7 

計算 

6.4.2

及び

6.5

で得た発光強度と

6.6

で作成した検量線とからりん量を求め,試料中のりん含有率を,次

の式によって算出する。

100

2

4

3

×

m

A

A

P

ここに,

P

試料中のりん含有率[%(質量分率)

A

3

試料溶液中のりん検出量(g)

A

4

空試験液中のりん検出量(g)

m

2

試料はかりとり量(g)