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G 1322-1

:2010

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  一般

1

4

  定量方法の区分 

1

5

  二酸化けい素重量法

1

5.1

  要旨

1

5.2

  試薬

2

5.3

  試料はかりとり量

2

5.4

  操作

2

5.5

  空試験

3

5.6

  計算

3

6

  ヘキサフルオロけい酸カリウム沈殿分離水酸化ナトリウム滴定法 

3

6.1

  要旨

3

6.2

  試薬

4

6.3

  試料はかりとり量

4

6.4

  操作

4

6.5

  空試験

5

6.6

  計算

6


G 1322-1

:2010

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ協会(JFA)及び財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS G 1322:2006 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。

JIS G 1322

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS G 1322-1

  第 1 部:けい素定量方法

JIS G 1322-2

  第 2 部:炭素定量方法

JIS G 1322-3

  第 3 部:りん定量方法

JIS G 1322-4

  第 4 部:硫黄定量方法

JIS G 1322-5

  第 5 部:鉄定量方法

JIS G 1322-6

  第 6 部:アルミニウム定量方法

JIS G 1322-7

  第 7 部:カルシウム定量方法


日本工業規格

JIS

 G

1322-1

:2010

金属けい素分析方法−第 1 部:けい素定量方法

Method for chemical analysis of metallic silicon-

Part 1: Methods for determination of silicon content

序文 

JIS G 1322

は,1953 年に制定され,その後 2006 年に 4 回目の改正が行われた。今回,分析技術の進展

に対応するために,JIS G 1322:2006 を廃止し,その規格の一部を分割して,けい素定量方法として制定し

た。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,金属けい素中のけい素の定量方法について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 1301

  フェロアロイ−分析方法通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

一般 

分析方法に共通な一般事項は,JIS G 1301 による。

定量方法の区分 

けい素の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

二酸化けい素重量法  この方法は,けい素含有率 90 %(質量分率)以上の試料に適用する。

b)

ヘキサフルオロけい酸カリウム沈殿分離水酸化ナトリウム滴定法  この方法は,けい素含有率 90 %

(質量分率)以上の試料に適用する。

二酸化けい素重量法 

5.1 

要旨 

試料を過酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムで,又は水酸化ナトリウムで融解し,塩酸及び過塩素酸を

加え,過塩素酸の白煙を発生させてけい素を不溶性けい酸とした後,塩酸で可溶性塩類を溶解する。沈殿

をこし分け,強熱して恒量とした後,その質量をはかる。ふっ化水素酸を加え,加熱して二酸化けい素を

四ふっ化けい素として揮散させ,強熱して恒量とした後,その質量をはかる。


2

G 1322-1

:2010

5.2 

試薬 

試薬は,次による。

5.2.1 

塩酸 

5.2.2 

塩酸(1112110 

5.2.3 

過塩素酸 

5.2.4 

ふっ化水素酸 

5.2.5 

硫酸(11 

5.2.6 

水酸化ナトリウム 

5.2.7 

融解合剤(過酸化ナトリウム 2+炭酸ナトリウム 1 

5.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,0.20 g とする。

5.4 

操作 

5.4.1 

試料の分解 

試料の分解は,次のいずれかの手順によって行う。

a)

融解合剤を用いて融解する場合

1)

試料をはかりとってニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(30 mL)に移し入れる。

2)

融解合剤(5.2.7)5 g を加えてよくかき混ぜ,その上を融解合剤 1 g で覆う。

3)

ニッケル又はジルコニウム製のふたをし,初めは低温で穏やかにるつぼを回転させながら,内容物

が融解するまで加熱する。

4)

温度を上げ,約 700  ℃(暗赤熱状態)で約 5 分間るつぼを揺り動かしながら加熱して完全に融解し

た後,放冷する。

5)

るつぼ及びふたを塩酸(1+2)60 mL を入れたビーカー(500 mL)中に入れて融成物を溶解し,る

つぼ及びふたを水で洗って取り出す。

b)

水酸化ナトリウムを用いて融解する場合

1)

試料をはかりとって,ニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(30 mL)に移し入れる。

2)

水酸化ナトリウム 5 g を加え,よくかき混ぜ,熱板上で加熱して十分に脱水した後,ニッケル又は

ジルコニウム製のふたをし,徐々に温度を上げて融解する。

3)

放冷した後,るつぼ及びふたを温水約 100 mL を入れたポリエチレン製ビーカー(300 mL)に入れ

て融成物を溶解し,るつぼとふたとを水で洗って取り出す。

4)

溶液を室温まで冷却した後,塩酸 20 mL を入れたビーカー(500 mL)に水を用いて移し入れる。

5.4.2 

二酸化けい素の脱水処理 

二酸化けい素の脱水処理は,次の手順によって行う。

a)  5.4.1 a) 5)

又は 5.4.1 b) 4)で得た溶液に,過塩素酸 60 mL を加える。

b)

砂浴上で加熱して蒸発させて過塩素酸の濃厚な白煙を発生させた後,時計皿で覆う。

c)

過塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を伝わって流れる状態で約 15 分間加熱を続けた後,放冷する。

d)

塩酸(1+1)20 mL 及び温水約 100 mL を加えて可溶性塩類を溶解する。

e)

直ちに溶液をろ紙(5 種 A)を用いてろ過し,ろ液は別のビーカー(500 mL)に受ける。

f)

ビーカーの内壁及び時計皿に付着した沈殿は,ポリスマンでこすって温塩酸(1+10)を用いてろ紙上

に洗い移し,温塩酸(1+10)で 5 回洗浄し,次に温水で,ろ液に鉄(III)イオンが認められなくなる

まで

1)

洗浄し,洗液をろ液に合わせる。沈殿及びろ紙は,保存する。


3

G 1322-1

:2010

1)

洗液の一部を取り,チオシアン酸カリウム溶液(100 g/L)を滴加したとき,洗液がとう(橙)

赤色を呈さなくなることによって確認することができる。

5.4.3 

ろ液及び洗液からのけい素の回収 

ろ液及び洗液からのけい素の回収は,次の手順によって行う。

a)  5.4.2 f)

で得た溶液に,過塩素酸 10 mL を加える。

b)  5.4.2 b)

d)の手順に従って操作する。

c)

直ちに,沈殿をろ紙(5 種 B)を用いてこし分け,ビーカーの内壁及び時計皿に付着した沈殿は,ポ

リスマンでこすって温塩酸(1+10)を用いてろ紙上に洗い移し,約 40∼60  ℃に加熱した塩酸(1+

10

)で 5 回洗浄し,次に温水でろ液に鉄(III)イオンが認められなくなるまで

1)

洗浄する。ろ液及び

洗液は捨てる。

5.4.4 

ろ紙の灰化及び沈殿のひょう量 

ろ紙の灰化及び沈殿のひょう量は,次の手順によって行う。

a)  5.4.2 f)

で保存しておいた沈殿及びろ紙と 5.4.3 c)で得た沈殿及びろ紙とを合わせて白金るつぼ(30 番)

に移し入れる。

b)

低温で加熱してろ紙を乾燥した後,強熱してろ紙を灰化する。

c)

約 1 100  ℃で約 30 分間強熱し,デシケーター中で室温まで放冷した後,白金るつぼの質量をはかる。

d)  c)

の操作を恒量となるまで繰り返す。

5.4.5 

沈殿のふっ化水素酸処理及びひょう量 

沈殿のふっ化水素酸処理及びひょう量は,次の手順によって行う。

a)  5.4.4 d)

で得た白金るつぼ中の沈殿に硫酸(1+1)2,3 滴を加えて湿らせ,ふっ化水素酸 3∼5 mL を

加え,加熱して二酸化けい素及び硫酸を揮散させる。

b)

約 1 100  ℃で約 30 分間強熱し,デシケーター中で室温まで放冷した後,白金るつぼの質量をはかる。

c)

b)

の操作を恒量となるまで繰り返す。

5.5 

空試験 

空試験は,行わない。

5.6 

計算 

次の式によって試料中のけい素含有率を算出する。

100

4

467

.

0

2

1

×

×

=

m

m

m

Si

ここに,

Si

試料中のけい素含有率[

%

(質量分率)

m

1

5.4.4 d)

で得た質量(

g

m

2

5.4.5 c)

で得た質量(

g

m

:  試料はかりとり量(

g

ヘキサフルオロけい酸カリウム沈殿分離水酸化ナトリウム滴定法 

6.1 

要旨 

試料を硝酸,

ふっ化カリウム及びふっ化水素酸で分解し,

ヘキサフルオロけい酸カリウムを沈殿させる。

酸に溶けにくい試料は,過酸化ナトリウム及び炭酸カリウム,水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムで融

解した後,硝酸に溶解し,ふっ化水素酸及び硝酸カリウムを加えてヘキサフルオロけい酸カリウムを沈殿

させる。沈殿をこし分け,温水に溶解し,水酸化ナトリウム溶液で滴定する。


4

G 1322-1

:2010

6.2 

試薬 

試薬は,次による。

6.2.1 

塩酸 

6.2.2 

硝酸(11 

6.2.3 

ふっ化水素酸 

6.2.4 

水酸化ナトリウム 

6.2.5 

水酸化カリウム 

6.2.6 

硝酸カリウム 

6.2.7 

硝酸カリウム溶液(50 g/L 

6.2.8 

ふっ化カリウム溶液  ふっ化カリウム

200 g

をふっ化水素酸に溶解して液量を

1 000 mL

とする。

この溶液は,ポリエチレン製容器に保存する。 

6.2.9 

融解合剤(過酸化ナトリウム 1,炭酸カリウム 5 

6.2.10 0.5 

mol/L

水酸化ナトリウム溶液

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液は,次による。 

a)

調製  JIS K 8001 の JA.5.2(滴定用溶液の調製,標定及び計算)r) 1.1)によって調製した

1 mol/L

水酸

化ナトリウム溶液

500 mL

1 000 mL

の全量フラスコにはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線ま

で加えて混合した後,ポリエチレン製気密容器に入れ,ソーダ石灰管を付けて保存する。

b)

標定  標定は,JIS K 8001 の JA.5.2 r) 1.2)による。この場合,アミド硫酸

1.2

1.3 g

0.1 mg

のけた

まではかりとる。

c)

計算  ファクターは,次の式によって算出する。

100

55

0.048

A

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

はかりとったアミド硫酸の質量(

g

A

アミド硫酸の純度[

%

(質量分率)

0.048 55

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液

1 mL

に相当するアミド硫

酸の質量(

g

V

滴定に要した

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液の体積(

mL

6.2.11 

フェノールフタレイン溶液  フェノールフタレイン

0.5 g

をエタノール(

95

100 mL

に溶解する。 

6.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,

0.10 g

とする。

6.4 

操作 

6.4.1 

試料の分解及びヘキサフルオロけい酸カリウム沈殿の生成 

試料の分解及びヘキサフルオロけい酸カリウム沈殿の生成は,次のいずれかの手順によって行う。

a)

酸で分解容易な試料の場合 

1)

試料をはかりとってポリエチレン製ビーカー(

300 mL

)に移し入れる。

2)

硝酸(

1

1

30 mL

を加え,ポリエチレン製の時計皿でふたをし,ビーカーを振り動かしながら,

ふっ化カリウム溶液(6.2.8

10 mL

を少量ずつ加えて分解する。

3)

塩酸

5 mL

を加え,水を加えて液量を約

80 mL

とし,水浴上で約

15

分間加熱する。

4)

少量のろ紙パルプを加え,

15

℃以下に冷却しながら約

30

分間静置し,ヘキサフルオロけい酸カリ

ウムを沈殿させる。


5

G 1322-1

:2010

b)

酸で分解困難な試料を,融解合剤を用いて融解する場合

1)

試料をはかりとってニッケルるつぼ(

30 mL

)又はジルコニウムるつぼ(

30 mL

)に移し入れる。

2)

融解合剤(6.2.9

3 g

を加えてよくかき混ぜた後,ニッケル又はジルコニウム製のふたをする。

3)

初めは低温でるつぼを穏やかに回転させながら内容物が融解するまで加熱した後,温度を上げ,約

700

℃(暗赤熱状態)で約

5

分間るつぼを揺り動かしながら加熱して融解する。

4)

放冷した後,るつぼに少量の温水を加え,穏やかに加熱して融成物を溶解する。

5)

溶液を,硝酸(

1

1

50 mL

を入れたポリエチレン製ビーカー(

300 mL

)に温水で洗い移す。

6)

るつぼに塩酸

3 mL

を加え,るつぼの内壁に付着している融成物を溶解し,るつぼ及びふたを水で

よく洗浄し,溶液及び洗液を 5)の溶液に合わせる。

7)

溶液を水浴上で加熱して融成物を完全に溶解し,水を加えて液量を約

80 mL

とする。

8)

ふっ化水素酸

10 mL

及び硝酸カリウム

3 g

を加えてかき混ぜ,水浴上で約

15

分間加熱する。

9)

少量のろ紙パルプを加え,

15

℃以下に冷却しながら約

30

分間静置してヘキサフルオロけい酸カリ

ウムを沈殿させる。

c)

酸で分解困難な試料を,水酸化アルカリを用いて融解する場合

1)

試料をはかりとってニッケルるつぼ(

30 mL

)又はジルコニウムるつぼ(

30 mL

)に移し入れる。

2)

水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム

3 g

を加えてよくかき混ぜる。

3)

熱板上で加熱して十分に脱水した後,ニッケル又はジルコニウム製のふたをし,徐々に温度を上げ

て融解する。

4)

以下,b)の 4)9)の手順に従って操作する。

6.4.2 

沈殿のこし分け 

沈殿のこし分けは,次の手順によって行う。

a)

6.4.1

の a) 4)b) 9)又は c) 4)で得た沈殿を,

15

℃以下に冷却しながら,ポリエチレン製漏斗及びろ紙

5

A

)を用いて,こし分ける。

b)

沈殿及びろ紙を

15

℃以下に冷却した硝酸カリウム溶液を用いて,洗液を青リトマス試験紙上に滴下

させたときに試験紙の色が赤にならなくなるまで,十分に洗浄する。ろ液及び洗液は捨てる。

6.4.3 

滴定 

滴定は,次の手順によって行う。

a)

6.4.2 b)

で得た沈殿を,ろ紙とともに三角フラスコ(

200 mL

)に移し入れる。

b)

温水約

50 mL

を加え,激しく振り混ぜてろ紙を破砕する。

c)

溶液を加熱して沸騰させた後,フェノールフタレイン溶液(6.2.11)を指示薬として数滴加え,

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液(6.2.10)を終点近くまで一度に加える。

d)

フェノールフタレイン溶液を数滴追加した後,再び

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液(6.2.10)で滴定

し,溶液が微紅色となったところで,一時,滴定を止める。

e)

三角フラスコに栓をして溶液を激しく振り混ぜ,微紅色が消えたら滴定を続け,再び微紅色に変わる

点を終点とし,

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液(6.2.10)の使用量を求める。

6.5 

空試験 

空試験は,行わない。


6

G 1322-1

:2010

6.6 

計算 

試料中のけい素含有率を,次の式によって算出する。

100

511

003

.

0

×

×

×

=

m

F

V

Si

ここに,

Si

試料中のけい素含有率[

%

(質量分率)

V

6.4.3

の c)e)における

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液の使用

量(

mL

F

0.5 mol/L

水酸化ナトリウム溶液のファクター

m

試料はかりとり量(

g