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G 1321-5

:2009

(1) 

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  一般事項

1

4  定量方法の区分 

1

5  1,10-フェナントロリン吸光光度法 

1

5.1  要旨

1

5.2  試薬

2

5.3  試料はかり取り量

2

5.4  操作

2

5.5  検量線の作成 

2

5.6  計算

3

6  ICP 発光分光法 

3

6.1  要旨

3

6.2  試薬

3

6.3  試料はかり取り量

3

6.4  操作

3

6.5  空試験

3

6.6  検量線の作成 

3

6.7  計算

3


G 1321-5

:2009

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ協会(JFA)及び財団法人日

本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS G 1321:1987 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS G 1321 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

G

1321-1  第 1 部:炭素定量方法

JIS

G

1321-2  第 2 部:けい素定量方法

JIS

G

1321-3  第 3 部:りん定量方法

JIS

G

1321-4  第 4 部:硫黄定量方法

JIS

G

1321-5  第 5 部:鉄定量方法


   

日本工業規格

JIS

 G

1321-5

:2009

金属マンガン分析方法−第 5 部:鉄定量方法

Method for chemical analysis of manganese metal-Part 5:Methods for

determination of iron content

序文 

金属マンガンの定量方法の規格は,

1953 年に制定され,その後 4 回の改正が行われた。前回の改正は 1987

年に行われたが,その後の分析技術の進展に対応するために,今回は,JIS G 1321:1987 を廃止し,その規

格の一部を分割して鉄定量方法として制定した。

なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,金属マンガンに含まれる鉄を,1,10-フェナントロリン吸光光度法及び ICP 発光分光法によ

って定量する方法について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 1301  フェロアロイ−分析方法通則

一般事項 

分析方法に共通な一般事項は,JIS G 1301 による。

定量方法の区分 

鉄の定量方法は,次のいずれかによる。

a)  1,10-フェナントロリン吸光光度法  この方法は,鉄含有率 0.001  %(質量分率)以上,0.02  %(質量

分率)以下の試料に適用する。

b) ICP 発光分光法  この方法は,鉄含有率 0.001  %(質量分率)以上,0.02  %(質量分率)以下の試料

に適用する。

5 1,10-フェナントロリン吸光光度法 
5.1 

要旨 

試料を塩酸で分解し,L(+)-アスコルビン酸を加えて鉄(Ⅲ)を鉄(Ⅱ)に還元した後,1,10-フェナント

ロリンを加えて鉄を呈色させ,光度計を用いて,その吸光度を測定する。


2

G 1321-5

:2009

   

5.2 

試薬 

試薬は,次による。

5.2.1 

塩酸(11, 12, 150 

5.2.2 

酢酸アンモニウム溶液(500 g/L 

5.2.3 L(+)-アスコルビン酸溶液(5 g/L)  この溶液は,使用の都度調製する。 
5.2.4 1,10-フェナントロリン溶液  1,10-フェナントロリン塩酸塩一水和物 0.36 g を 100 mL の水に溶解す

る。 

5.2.5 

鉄標準液(Fe:100 μg/mL)  鉄[99.9  %(質量分率)以上]0.500 g をはかり取ってビーカー(300

mL)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸(1+1)30 mL を加え,加熱して分解する。常温まで冷却した後,

500 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液(Fe:1 mg/L)とする。この原液

を使用の都度,必要量だけ,塩酸(1+100)で正確に 10 倍に薄めて鉄標準液とする。

5.3 

試料はかり取り量 

試料はかり取り量は 3.0 g とし,0.1 mg のけたまではかる。

5.4 

操作 

5.4.1 

試料溶液の調製 

試料を 2 個はかり取って,それぞれビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸(1+1)30 mL

を少量ずつ加えて分解する。時計皿の下面を少量の温水で洗って時計皿を取り除き,引き続き加熱して乾

固近くまで濃縮する

1)

。少し冷却した後,塩酸(1+1)2 mL 及び温水約 30 mL を加えて塩類を溶解する。

なお,不溶解残さがあるときは,溶液をろ紙(5 種 A)を用いてビーカー(200 mL)にろ過し,元のビ

ーカーの内壁及びろ紙を塩酸(1+50)で洗浄し,洗液をろ液に合わせ,加熱して液量が約 30 mL になる

まで濃縮した後,室温まで冷却する。不溶解残さは,捨てる。

1)

  完全に乾固すると,次の塩酸(1+1)による可溶性塩類の溶解が困難となるので,注意しなけ

ればならない。

5.4.2 

呈色 

5.4.1 で得た試料溶液に L(+)-アスコルビン酸溶液(5.2.3)5 mL を加えた後,酢酸アンモニウム溶液を加

えて pH を 4.0∼4.5 に調節する。これらの溶液をそれぞれ 100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,

一つの全量フラスコには,1,10-フェナントロリン溶液(5.2.4)30 mL を加えて振り混ぜ,約 30 分間放置し

た後,もう一つの全量フラスコとともに水で標線まで薄め,1,10-フェナントロリン溶液を加えない溶液を,

空試験液とする。

5.4.3 

吸光度の測定 

5.4.2 で得た二つの溶液の一部をそれぞれ光度計の吸収セル(10 mm)に取り,空試験液を対照液として,

呈色溶液の波長 510 nm 付近の吸光度を測定する。

5.5 

検量線の作成 

鉄標準液(5.2.5)0∼30.0 mL(鉄として 0∼600  μg)を段階的に数個のビーカー(100 mL)に取り,塩

酸(1+2)2 mL を加え,水で液量を約 30 mL とする。L(+)-アスコルビン酸溶液(5.2.3)を 5 mL 加えた後,

酢酸アンモニウム溶液を加えて pH を 4.0∼4.5 に調節する。各溶液をそれぞれ,1,10-フェナントロリン溶

液(5.2.4)30 mL を加えて振り混ぜ,約 30 分間放置した後,水で標線まで薄める。これらの溶液の一部を

光度計の吸収セル(10 mm)に取り,水を対照液として,波長 510 nm 付近の吸光度を測定し,得た吸光度

と鉄量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。


3

G 1321-5

:2009

5.6 

計算 

5.5 で作成した検量線から 5.4.3 で得た吸光度に対応する鉄量を求め,試料中の鉄含有率を,次の式によ

って算出する。

100

×

m

A

Fe

ここに,

Fe

試料中の鉄含有量[%(質量分率)

A: 試料溶液中の鉄量(g)

m

試料はかり取り量(g)

6 ICP 発光分光法 
6.1 

要旨 

試料を塩酸で分解し,溶液をろ過した後,ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,鉄の

発光強度を測定する。

6.2 

試薬 

試薬は,次による。

6.2.1 

硝酸

1

1

6.2.2 

鉄標準液

Fe:100 μg/mL

5.2.5

による。

6.3 

試料はかり取り量 

試料はかり取り量は 2.0 g とし,0.1 mg のけたまではかる。

6.4 

操作 

6.4.1 

試料溶液の調製 

試料をはかり取ってビーカー(200 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸(1+1)20 mL を加え,加熱

して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 100 mL の全

量フラスコにろ紙(5 種 C)でろ過し,ビーカーの内壁及びろ紙を水で洗浄し,洗液をろ液に合わせた後,

水で標線まで薄める。

6.4.2 

発光強度の測定 

6.4.1

で得た溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 238.20 nm におけ

る鉄の発光強度を測定する。

6.5 

空試験 

試薬だけを用いて,

6.4.1

及び

6.4.2

の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。

6.6 

検量線の作成 

鉄標準液 0∼5.0 mL(鉄として 0∼500 μg)を段階的に数個の全量フラスコ(100 mL)に取る。硝酸(1

+1)10 mL を加えた後,水を加えて標線まで薄める。この溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴン

プラズマ中に噴霧し,波長 238.20 nm における鉄の発光強度を試料溶液と並行して測定し,得た発光強度

と鉄量との関係を作成して検量線とする。

6.7 

計算 

6.6

で作成した検量線から

6.4.2

及び

6.5

で得た発光強度に対応する鉄量を求め,試料中の鉄含有率を,

次の式によって算出する。

100

2

1

×

m

A

A

Fe


4

G 1321-5

:2009

   

ここに,

Fe

試料中の鉄含有率[%(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉄量(g)

A

2

空試験液中の鉄量(g)

m

試料はかり取り量(g)