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G 1314-4

:2011

(1) 

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  一般事項

1

4  定量方法の区分 

1

5  モリブドりん酸青吸光光度法

1

5.1  要旨

1

5.2  試薬

1

5.3  試料はかりとり量

2

5.4  操作

2

5.5  バックグラウンドの測定 

3

5.6  空試験

3

5.7  検量線の作成 

3

5.8  計算

3

6  ICP 発光分光法 

4

6.1  要旨

4

6.2  試薬

4

6.3  試料はかりとり量

4

6.4  操作

4

6.5  空試験

5

6.6  検量線の作成 

5

6.7  計算

5


G 1314-4

:2011

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ協会(JFA)及び財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS G 1314:1998 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS G 1314 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

G

1314-1  第 1 部:マンガン定量方法

JIS

G

1314-2  第 2 部:けい素定量方法

JIS

G

1314-3  第 3 部:炭素定量方法

JIS

G

1314-4  第 4 部:りん定量方法

JIS

G

1314-5  第 5 部:硫黄定量方法

JIS

G

1314-6  第 6 部:ほう素定量方法


   

日本工業規格

JIS

 G

1314-4

:2011

シリコマンガン分析方法−第 4 部:りん定量方法

Method for chemical analysis of silicomanganese-

Part 4: Determination of phosphorus content

序文 

JIS G 1314 は,1953 年に制定され,その後 1998 年に 5 回目の改正が行われた。今回,分析技術の進展

に対応するため,JIS G 1314:1998 を廃止し,その規格の一部を分割して,りん定量方法として制定した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,シリコマンガン中のりんの定量方法について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 1301  フェロアロイ−分析方法通則

一般事項 

分析方法に共通な一般事項は,JIS G 1301 による。

定量方法の区分 

りんの定量方法は,次のいずれかによる。

a)  モリブドりん酸青吸光光度法  この方法は,りん含有率 0.01 %(質量分率)以上 0.40 %(質量分率)

以下の試料に適用する。

b)  ICP 発光分光法  この方法は,りん含有率 0.01 %(質量分率)以上 0.40 %(質量分率)以下の試料に

適用する。

モリブドりん酸青吸光光度法 

5.1 

要旨 

試料を硝酸とふっ化水素酸とで分解し,過塩素酸を加え,加熱して白煙を発生させてりんを酸化する。

亜硫酸水素ナトリウムを加えて鉄などを還元した後,七モリブデン酸六アンモニウム及び硫酸ヒドラジニ

ウムを加え,加熱してモリブドりん酸青を生成させ,その吸光度を分光光度計を用いて測定する。

5.2 

試薬 

試薬は,次による。


2

G 1314-4

:2011

   

5.2.1 

硝酸 

5.2.2 

過塩素酸 

5.2.3 

ふっ化水素酸 

5.2.4 

亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L 

5.2.5 

呈色試薬溶液  あらかじめ,a)  及び b)  の溶液を調製しておき,使用の都度,a)  の A 液 5,b)  の

B 液 2 及び水 13 の割合で混合する。 

a) A 液  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物 20 g を水 300 mL に溶解し,これにかき混ぜながら硫

酸(1+1)700 mL を加えて冷却した後,水で 1 000 mL に薄める。

b) B 液  硫酸ヒドラジニウム 1.5 g を水に溶解して,水で 1 000 mL に薄める。 
5.2.6 

硫酸ヒドラジニウム硫酸溶液  5.2.5 b)  の B 液 10 mL に硫酸(13+27)25 mL 及び水 65 mL を加え

て混合する。 

5.2.7 

りん標準液(P100 μg/mL)  りん酸二水素カリウム約 2 g を 110 ℃で乾燥し,デシケーター中で

室温まで放冷して質量を測定する操作を恒量(乾燥前後の質量差が 0.3 mg 以下)となるまで繰り返した後,

その 0.439 4 g をはかりとり,水に溶解する。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水

で標線まで薄める。 

5.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,

表 によって,0.1 mg の桁まではかる。

表 1−試料はかりとり量 

りん含有率

%(質量分率)

試料はかりとり量

g

0.01 以上  0.15 未満 0.50 
0.15 以上  0.40 以下 0.20

5.4 

操作 

警告  過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸

気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。

5.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  試料をはかりとって白金皿(100 番)又はポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFE という。)製ビ

ーカー(200 mL)に移し入れ,白金又は PTFE 製の蓋で覆う。

b)  蓋を少しずらして硝酸 20 mL を加え,ふっ化水素酸 5 mL を滴加して分解する。このとき,反応が激

しい場合は,容器の外を水で冷却しながら分解する。過塩素酸 10 mL を加え,加熱蒸発させて過塩素

酸の白煙を約 5 分間発生させた後,放冷する。

c)  蓋の下面を水で洗って蓋を取り除いた後,溶液を,温水を用いてビーカー(200 mL)に移し入れ,洗

液を同じビーカーに入れる。ビーカーを時計皿で覆い,加熱して再び過塩素酸の白煙を発生させ,ビ

ーカー内部が透明になり,

過塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を伝わって還流する状態で約 15 分間加熱

を継続する。

d)  放冷した後,温水約 30 mL を加えて可溶性塩類を溶解し,時計皿の下面を少量の水で洗って時計皿を

取り除く。


3

G 1314-4

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e)  亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L)を添加し,マンガン酸化物などを還元して溶解する。

f)  溶液をろ紙(5 種 B)を用いて 100 mL の全量フラスコにろ過し,ビーカーの内壁及びろ紙を温水で 4,

5 回洗浄し,洗液をろ液と合わせる。常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

5.4.2 

呈色 

呈色は,次の手順によって行う。

a)  5.4.1 f)  で得た試料溶液から,100 mL の全量フラスコに 10 mL

1)

を分取する。

なお,新しい全量フラスコを使用する場合は,水を標線まで加えて沸騰水浴中で約 10 分間加熱した

後,流水中に全量フラスコを浸して冷却する。この操作を数回繰り返してから使用する。

b)  亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L)10 mL を加えて振り混ぜ,沸騰水浴中で溶液が無色になるまで

加熱する。

c)  次に,呈色試薬溶液(5.2.5)25 mL を加えて振り混ぜ,再び沸騰水浴中で 15 分間加熱する。

d)  全量フラスコを流水中に浸して常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

1)

  呈色溶液中にニッケル 5 mg,モリブデン 4 mg,バナジウム 1 mg,及びチタン 2 mg までそれ

ぞれ単独で存在しても,りんの定量には影響がない。

5.4.3 

吸光度の測定 

吸光度の測定は,5.4.2 d)  で得た溶液の一部を分光光度計の吸収セル(10 mm)に移し入れ,水を対照液

として波長 825 nm 付近の吸光度を測定する。

5.5 

バックグラウンドの測定 

バックグラウンドの測定は,試料溶液の呈色と並行して次の手順によって行う。

a)  5.4.2 a)  及び b)  の手順に従って操作する。

b)  硫酸ヒドラジニウム硫酸溶液(5.2.6)25 mL を加えて振り混ぜ,再び沸騰水浴中で 20 分間加熱した後,

流水中で常温まで冷却する。

c)  5.4.2 d)  及び 5.4.3 の手順に従って,吸光度を測定する。

5.6 

空試験 

試薬だけを用いて,5.4.15.4.3 の手順に従って試料と並行して行う。

5.7 

検量線の作成 

検量線の作成は,試料と並行して,次の手順によって行う。

a)  数個の白金皿(100 番)又は PTFE 製ビーカー(200 mL)を準備し,これにりん標準液(P:100 μg/mL)

5.2.7)0∼8.0 mL(りんとして 0∼800 μg)を段階的にとり,白金又は PTFE 製の蓋で覆った後,5.4.1 

b)5.4.3 の手順に従って行う。

b)  得た吸光度とりん量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.8 

計算 

5.4.3 で得た吸光度から 5.5 で得た吸光度を差し引いて得られる吸光度及び 5.6 で得た吸光度と,5.7 で作

成した検量線とから,りん量を求め,試料中のりん含有率を次の式によって算出する。

100

10

1

1

2

1

×

×

=

m

A

A

P

ここに,

P

試料中のりん含有率[

%

(質量分率)

A

1

分取した試料溶液中のりん検出量(

g

A

2

分取した空試験液中のりん検出量(

g


4

G 1314-4

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m

1

試料はかりとり量(

g

6 ICP 発光分光法 
6.1 

要旨 

試料を硝酸とふっ化水素酸とで分解し,過塩素酸を加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させた後,亜

硫酸ナトリウム溶液を加えてマンガン酸化物などを還元する。溶液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプ

ラズマ中に噴霧し,りんの発光強度を測定する。

6.2 

試薬 

試薬は,次による。

6.2.1 

硝酸 

6.2.2 

過塩素酸 

6.2.3 

ふっ化水素酸 

6.2.4 

亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L 

6.2.5 

りん標準液(P100 μg/mL)  5.2.7 による。 

6.2.6 

マンガン溶液(Mn20 mg/mL)  りん含有率

0.001 %

(質量分率)以下のマンガン

2.0 g

をはかり

とってビーカー(

300 mL

)に移し入れ,塩酸(

1

1

50 mL

を少しずつ加え,加熱してマンガンを分解す

る。常温まで放冷した後,

100 mL

の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。 

6.2.7 

鉄溶液(Fe20 mg/mL)  りん含有率

0.001 %

(質量分率)以下の鉄

2.0 g

をはかりとってビーカ

ー(

300 mL

)に移し入れ,塩酸(

1

1

50 mL

を少しずつ加え,加熱して鉄を分解する。常温まで冷却し

た後,

100 mL

の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。 

6.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,

0.5 g

とし,

0.1 mg

の桁まではかる。

6.4 

操作 

警告

過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸

気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。

6.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかりとって白金皿(

100

番)又は

PTFE

製ビーカー(

200 mL

)に移し入れ,白金又は

PTFE

製の蓋で覆う。

b)

蓋を少しずらして硝酸

10 mL

を加え,ふっ化水素酸

5 mL

を滴加して分解する。このとき,反応が激

しい場合は,容器の外を水で冷却しながら分解する。過塩素酸

15 mL

を加え,加熱して過塩素酸の濃

厚な白煙を約

10

分間発生させる。

c)

放冷した後,温水約

30 mL

を加え,蓋で覆い,加熱して可溶性塩類を溶解する。

d)

亜硫酸水素ナトリウム溶液(

100 g/L

)を滴加して,マンガン酸化物などを還元して溶解する。

e)

蓋の下面を洗って取り除き,

100 mL

の全量フラスコに溶液をろ紙(

5

B

)を用いてろ過し,温水で

数回洗浄する。常温まで放冷した後,水で標線まで薄める。

6.4.2 

発光強度の測定 

6.4.1 で得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

177.49 nm

178.29

nm

又は

213.62 nm

におけるりんの発光強度を測定する。


5

G 1314-4

:2011

6.5 

空試験 

試料の代わりに,試料中に含まれるマンガン及び鉄の量と同量のマンガン溶液(

Mn

20 mg/mL

6.2.6

及び鉄溶液(

Fe

20 mg/mL

6.2.7)を白金皿(

100

番)又は

PTFE

製ビーカー(

200 mL

)にとり,白金又

PTFE

製の蓋で覆う。以下,6.4.1 b)6.4.2 の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。

6.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,次の手順によって行う。

a)

数個の白金皿(

100

番)又は

PTFE

製ビーカー(

200 mL

)を準備し,それぞれに試料中に含まれるマ

ンガン及び鉄の量と同量のマンガン溶液(

Mn

20 mg/mL

6.2.6)及び鉄溶液(

Fe

20 mg/mL

6.2.7

をはかりとり,りん標準液(

P

100 μg/mL

0

15.0 mL

(りんとして

0

1.5 mg

)を段階的にとり,白

金又は

PTFE

製の蓋で覆った後,以下,6.4.1 b)6.4.2 の手順に従って行う。

b)

得た発光強度とりん量との関係を作成して検量線とする。

6.7 

計算 

6.4.2 及び 6.5 で得た発光強度並びに 6.6 で作成した検量線から,りん量を求め,試料中のりん含有率を

次の式によって算出する。

100

2

4

3

×

=

m

A

A

P

ここに,

P

試料中のりん含有率[%(質量分率)

A

3

試料溶液中のりん量(g)

A

4

空試験液中のりん量(g)

m

2

試料はかりとり量(g)