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G 1313-4

:2012

(1)

目  次

ページ

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  一般事項  

1

4  定量方法の区分  

1

5  モリブドりん酸青吸光光度法  

1

5.1  要旨  

1

5.2  試薬  

1

5.3  試料はかりとり量  

2

5.4  操作  

2

5.5  空試験  

3

5.6  検量線の作成  

3

5.7  計算  

3

6  ICP 発光分光法  

4

6.1  要旨  

4

6.2  試薬  

4

6.3  試料はかりとり量  

4

6.4  操作  

4

6.5  空試験  

5

6.6  検量線の作成  

5

6.7  計算  

6


G 1313-4

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ協会(JFA)及び一般財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS G 1313:2000 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS G 1313 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

G

1313-1  第 1 部:クロム定量方法

JIS

G

1313-2  第 2 部:炭素定量方法

JIS

G

1313-3  第 3 部:けい素定量方法

JIS

G

1313-4  第 4 部:りん定量方法

JIS

G

1313-5  第 5 部:硫黄定量方法

JIS

G

1313-6  第 6 部:窒素定量方法


日本工業規格

JIS

 G

1313-4

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フェロクロム分析方法−第 4 部:りん定量方法

Method for chemical analysis of ferrochromium-

Part 4: Determination of phosphorus content

適用範囲 

この規格は,フェロクロム中のりんの定量方法について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 1301  フェロアロイ−分析方法通則

一般事項 

分析方法に共通な一般事項は,JIS G 1301 による。

定量方法の区分 

りんの定量方法は,次のいずれかによる。

a)  モリブドりん酸青吸光光度法  この方法は,りん含有率 0.005 %(質量分率)以上 0.08 %(質量分率)

以下の試料に適用する。

b)  ICP 発光分光法  この方法は,りん含有率 0.005 %(質量分率)以上 0.08 %(質量分率)以下の試料

に適用する。

モリブドりん酸青吸光光度法 

5.1 

要旨 

試料を過塩素酸で分解する。又はアルカリで融解して硫酸及び過塩素酸に溶解する。亜硫酸水素ナトリ

ウムでクロム,鉄などを還元した後,七モリブデン酸六アンモニウムを加えて,りん酸をモリブドりん酸

とし,硫酸ヒドラジニウムで還元してモリブドりん酸青を生成させ,分光光度計を用いて,その吸光度を

測定する。

5.2 

試薬 

試薬は,次による。

5.2.1 

過塩素酸 

5.2.2 

硫酸(11 

5.2.3 

融解合剤(過酸化ナトリウム 7,炭酸ナトリウム 3 

5.2.4 

亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L 


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5.2.5

呈色試薬溶液  あらかじめ a)及び b)二つの溶液を調製しておき,使用の都度,a)の A 液 5,b)の B

液 2 及び水 8 の割合で混合する。

a)  液  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物 20 g を水 300 mL に溶解し,溶液を流水中に浸して冷

却しつつかき混ぜながら硫酸(1+1)650 mL を加えた後,室温とし,水で 1 000 mL に薄める。

b)  液  硫酸ヒドラジニウム 1.5 g を水に溶解して水で 1 000 mL に薄める。 
5.2.6

硫酸ヒドラジニウム硫酸溶液  5.2.5 b)の B 液(硫酸ヒドラジニウム溶液)10 mL に硫酸(7+13)

25 mL 及び水 40 mL を混合する。

5.2.7

りん標準液(P100  μg/mL)  りん酸二水素カリウム約 2 g を 110  ℃で乾燥し,デシケーター中

で常温まで放冷した後,質量を測定する。110  ℃で乾燥し,デシケーター中で常温まで放冷する操作を恒

量(乾燥前後の質量差が 0.3 mg 以下)となるまで繰り返した後,その 0.439 4 g をはかりとってビーカー

(300 mL)に移し入れ,水に溶解する。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標

線まで薄める。

5.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,1.0 g とし,0.1 mg の桁まではかる。

5.4 

操作 

警告  過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸

気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。

5.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  酸分解による場合 

1)  試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆う。

2)  過塩素酸 20 mL を加え,加熱して分解する。

3)  加熱を続け,過塩素酸の白煙を発生させ,ビーカーの内部が透明になって過塩素酸の蒸気がビーカ

ーの内壁を伝わって還流する状態を約 10 分間維持する。

4)  放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,温水約 100 mL を加えて可溶性塩類を

溶解する。

5)  溶液を,ろ紙(5 種 A)を用いて 250 mL の全量フラスコにろ過し,温水で 4,5 回洗浄し,洗液を

ろ液に合わせる。

6)  常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

b)  アルカリ融解による場合 

1)  試料をはかりとってアルミナるつぼ(30 mL)又はニッケルるつぼ(30 mL)に移し入れる。

2)  融解合剤(5.2.3)10 g を加えてよく混合し,その上を融解合剤 1 g で覆い,内容物が融解し始める

までゆっくり加熱する。

3)  約 700  ℃(暗赤熱状態)に温度を上げて約 5 分間,ときどき揺り動かしながら融解する。

4)  放冷した後,るつぼをビーカー(500 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,温水約 100 mL を加えて融

成物を溶解する。

5)  室温まで冷却した後,硫酸(1+1)15 mL 及び過塩素酸 10 mL を加え,加熱して完全に溶解する。

6)  時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,るつぼを水で洗って取り出す。

7)  亜硫酸水素ナトリウム溶液 15 mL を加えて大部分のクロム(VI)を還元する。

8)  溶液を,ろ紙(5 種 A)を用いて 250 mL 全量フラスコにろ過し,温水で 4,5 回洗浄し,洗液をろ


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液に合わせる。

9)  常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

5.4.2 

呈色 

呈色は,次の手順によって行う。

a)  5.4.1 a) 6)又は b) 9)で得た溶液を 25 mL ずつ分取して 2 個の 100 mL 全量フラスコに移し入れる。

なお,新しい全量フラスコを使用する場合は,水を標線まで加えて沸騰水浴中で約 10 分間加熱した

後,流水中に全量フラスコを浸して冷却する。この操作を繰り返し,容量変化がわずかになってから

使用する。

b)  それぞれに亜硫酸水素ナトリウム溶液 10 mL を加えて振り混ぜ,沸騰水浴中に浸して溶液の色が鮮や

かな青緑色になるまで加熱する。

c)  第 1 の全量フラスコに呈色試薬溶液(5.2.5)25 mL を加え,第 2 の全量フラスコに硫酸ヒドラジニウ

ム硫酸溶液(5.2.6)25 mL を加えて振り混ぜ,沸騰水浴中に浸して 40 分間加熱する。

d)  流水中に浸して常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

5.4.3 

吸光度の測定 

5.4.2 d)で得た第 1 の全量フラスコの溶液の一部を分光光度計の吸収セル(10 mm)にとり,第 2 の全量

フラスコの溶液を対照液として波長 825 nm 付近の吸光度を測定する。

5.5 

空試験 

試料を用いないで,5.4.15.4.3 の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。

5.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,次の手順によって行う。

a)  数個のビーカー(300 mL)を用意し,これに段階的にりん標準液(5.2.7)0∼8.0 mL(りんとして 0

∼800 μg)を正確に加え,時計皿で覆う。

b)  それぞれに過塩素酸 5 mL を加えて加熱し,過塩素酸の白煙を発生させ,ビーカー内部が透明になっ

て過塩素酸の蒸気がビーカー内壁を伝わって還流する状態を約 10 分間維持する。

c)  放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,温水約 50 mL を加えて,溶液を水を用い

て 250 mL 全量フラスコに移し入れる。常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。以下,5.4.25.4.3

の手順に従って操作する。

d)  得た吸光度とりん量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.7 

計算 

5.4.3 で得た吸光度及び 5.5 で得た吸光度と,5.6 で作成した検量線とから,りん量を求め,試料中のりん

含有率を,次の式によって算出する。

100

250

25

1

2

1

×

×

m

A

A

P

ここに,

P

試料中のりん含有量[%(質量分率)

A

1

分取した試料溶液中のりん検出量(g)

A

2

空試験で得られたりん検出量(g)

m

1

試料はかりとり量(g)


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6 ICP 発光分光法 
6.1 

要旨 

試料を過塩素酸で分解する。又はアルカリで融解して塩酸に溶解する。この溶液を ICP 発光分光分析装

置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,りんの発光強度を測定する。

6.2 

試薬 

試薬は,次による。

6.2.1 

塩酸(11 

6.2.2 

過塩素酸 

6.2.3 

過酸化水素 

6.2.4 

融解合剤(過酸化ナトリウム 7,炭酸ナトリウム 3 

6.2.5

クロム溶液(Cr20 mg/mL)  りん含有率が 0.000 2 %(質量分率)以下の二クロム酸ナトリウム

二水和物 5.7 g をはかりとってビーカー(200 mL)に移し,水を加えて溶解し,100 mL の全量フラスコに

水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

6.2.6

鉄溶液(Fe20 mg/mL)  りん含有率が 0.000 4 %(質量分率)以下の鉄 2.0 g をはかりとってビ

ーカー(300 mL)に移し,塩酸(1+1)40 mL を加え,加熱して鉄を分解する。常温まで冷却した後,

100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

6.2.7

りん標準液(P100 μg/mL)  5.2.7 による。

6.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,0.5 g とし,0.1 mg の桁まではかる。

6.4 

操作 

警告  過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸

気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。

6.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  酸分解による場合 

1)  試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆う。

2)  過塩素酸 20 mL を加え,加熱して分解する。

3)  加熱を続け,過塩素酸の白煙を発生させ,ビーカーの内部が透明になって過塩素酸の蒸気がビーカ

ーの内壁を伝わって還流する状態を約 10 分間維持する。

4)  放冷した後,温水約 100 mL を加えて可溶性塩類を溶解する。

5)  過酸化水素を 5 mL 加え,加熱して約 10 分間煮沸し,放冷する。

6)  時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を,ろ紙(5 種 A)を用いて 250 mL の全量フラ

スコにろ過し,温水で 4,5 回洗浄し,洗液をろ液に合わせる。

7)  常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

b)  アルカリ融解による場合 

1)  試料をはかりとって,ニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(35 mL 又は 45 mL)に移

し入れる。

2)  融解合剤(6.2.4)5 g を加えてよくかき混ぜ,その上を融解合剤 1 g で覆う。

3)  初めは低温で穏やかにるつぼを揺り動かしながら内容物が融解するまで加熱する。


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4)  温度を上げ,約 700  ℃(暗赤熱状態)で約 5 分間るつぼを揺り動かしながら加熱して完全に融解し

た後,放冷する。

5)  るつぼを塩酸(1+1)100 mL を入れたビーカー(300 mL)に入れ,時計皿で覆う。加熱して融成物

を溶解し,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除いた後,るつぼを水で洗ってるつぼを取り出

す。

6)  過酸化水素を 5 mL 加え,時計皿で覆い,約 10 分間煮沸し,放冷する。

7)  常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,250 mL 全量フラスコに水を用

いて移し入れる。

8)  水で標線まで薄める。

6.4.2 

発光強度の測定 

6.4.1 a) 7)又は b) 8)で得た溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

177.43 nm,178.29 nm 又は 213.62 nm におけるいずれかの波長のりんの発光強度を測定する。

6.5 

空試験 

空試験は,次のいずれかの手順に従って,試料と並行して行う。

a)  試料溶液の調製を酸分解で行った場合 

ビーカー(300 mL)を用意し,試料を用いないで,試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるよ

うにクロム溶液(6.2.5)及び鉄溶液(6.2.6)を加え,時計皿で覆った後,6.4.1 a) 2)5)の手順に従っ

て操作を行う。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,250 mL 全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。この溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴ

ンプラズマ中に噴霧し,試料の測定に用いた波長と同じ波長におけるりんの発光強度を測定する。

b)  試料溶液の調製をアルカリ融解で行った場合 

ニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(35 mL 又は 45 mL)を用意し,試料を用いない

で,6.4.1 b) 2)5)の手順に従って操作を行った後,試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるよう

にクロム溶液(6.2.5)及び鉄溶液(6.2.6)を加える。次に,6.4.1 b) 6)6.4.2 の手順に従って操作し,

試料の測定に用いた波長と同じ波長におけるりんの発光強度を測定する。

6.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  試料溶液の調製を酸分解で行った場合 

1)  数個のビーカー(300 mL)を用意し,それぞれに試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるよう

にクロム溶液(6.2.5)及び鉄溶液(6.2.6)を加える。これに段階的にりん標準液(6.2.7)0∼4.0 mL

(りんとして 0∼400 μg)を正確に加えた後,時計皿で覆う。

2)  6.4.1 a) 2)5)の手順に従って操作を行う。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,250 mL 全

量フラスコに水を用いて移し入れ,常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

3)  この溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,試料の測定に用いた波長

と同じ波長におけるりんの発光強度を測定し,得た発光強度とりん量との関係線を作成して検量線

とする。

b)  試料溶液の調製をアルカリ融解で行った場合 

1)  数個のニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(35 mL 又は 45 mL)を用意し,6.4.1 b) 2)

5)の手順に従って操作を行う。


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2)  これに,試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるようにクロム溶液(6.2.5)及び鉄溶液(6.2.6

を加え,段階的にりん標準液(6.2.7)0∼4.0 mL(りんとして 0∼400 μg)を正確に加える。以下,

6.4.1 b) 6)8)の手順に従って操作を行う。

3)  この溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,試料の測定に用いた波長

と同じ波長におけるりんの発光強度を測定し,得た発光強度とりん量との関係線を作成して検量線

とする。

6.7 

計算 

6.4.2 及び 6.5 で得た発光強度と 6.6 で作成した検量線とからりん量を求め,試料中のりん含有率を,次

の式によって算出する。

100

2

4

3

×

m

A

A

P

ここに,

P

試料中のりん含有率[%(質量分率)

A

3

試料溶液中のりん検出量(g)

A

4

空試験で得られたりん検出量(g)

m

2

試料はかりとり量(g)