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G 1312-6

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  一般事項

1

4  定量方法の区分 

1

5  ジアンチピリルメタン吸光光度法

1

5.1  要旨

1

5.2  試薬

2

5.3  試料はかりとり量

2

5.4  操作

2

5.5  空試験

3

5.6  検量線の作成 

3

5.7  計算

4

6  ICP 発光分光法 

4

6.1  要旨

4

6.2  試薬

4

6.3  試料はかりとり量

5

6.4  操作

5

6.5  空試験

5

6.6  検量線の作成 

5

6.7  計算

5


G 1312-6

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ協会(JFA)及び財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS G 1312:1998 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS G 1312 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS G 1312-1  第 1 部:けい素定量方法

JIS G 1312-2  第 2 部:炭素定量方法

JIS G 1312-3  第 3 部:りん定量方法

JIS G 1312-4  第 4 部:硫黄定量方法

JIS G 1312-5  第 5 部:アルミニウム定量方法

JIS G 1312-6  第 6 部:チタン定量方法


   

日本工業規格

JIS

 G

1312-6

:2011

フェロシリコン分析方法−第 6 部:チタン定量方法

Method for chemical analysis of ferrosilicon-

Part 6: Methods for determination of titanium content

序文 

JIS G 1312 は,1953 年に制定され,その後 1998 年に 5 回目の改正が行われた。今回,分析技術の進展

に対応するために,JIS G 1312:1998 を廃止し,その規格の一部を分割して,新たにチタン定量方法として

制定した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,フェロシリコン中のチタンの定量方法について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 1301  フェロアロイ−分析方法通則

一般事項 

分析方法に共通な一般事項は,JIS G 1301 による。

定量方法の区分 

チタン定量方法は,次のいずれかによる。

a)  ジアンチピリルメタン吸光光度法  この方法は,チタン含有率 0.005 %(質量分率)以上 0.3 %(質量

分率)以下の試料に適用する。

b)  ICP 発光分光法  この方法は,チタン含有率 0.005 %(質量分率)以上 0.3 %(質量分率)以下の試料

に適用する。

ジアンチピリルメタン吸光光度法 

5.1 

要旨 

試料を硝酸及びふっ化水素酸で分解し,硫酸を加え,加熱して硫酸の白煙を発生させて硝酸及びふっ化

水素酸を除去する。銅(II)

,しゅう酸アンモニウム,塩酸,L(+)-アスコルビン酸及び 4,4'-ジアンチピリ

ルメタンを加えてチタンを呈色させ,分光光度計を用いてその吸光度を測定する。


2

G 1312-6

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5.2 

試薬 

試薬は,次による。

5.2.1 

塩酸(1113 

5.2.2 

硝酸 

5.2.3 

ふっ化水素酸 

5.2.4 

硫酸(11 

5.2.5 

二硫酸ナトリウム 

5.2.6 

銅溶液(1 g/L  銅[純度 99.9 %(質量分率)以上]0.50 g をはかりとってビーカー(200 mL)に

移し入れ,硝酸(1+1)20 mL を加え,穏やかに加熱して分解し,引き続き加熱して乾固近くまで濃縮す

る。塩酸(1+1)20 mL を加え,加熱する。常温まで冷却した後,溶液を 500 mL の全量フラスコに水を

用いて移し入れ,水で標線まで薄める。 

5.2.7 

鉄溶液(Fe25 mg/mL  チタン含有率が 0.001 %(質量分率)以下の鉄 2.5 g をはかりとってビー

カー(300 mL)に移し入れ,硝酸(1+2)50 mL を加え,加熱して鉄を分解し,煮沸して窒素酸化物を除

く。常温まで冷却した後,100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。 

5.2.8 

しゅう酸アンモニウム溶液  しゅう酸アンモニウム一水和物 6 g を水に溶解し,水で液量を 200 mL

とする。 

5.2.9 L()-アスコルビン酸溶液(200 g/L  この溶液は,使用の都度調製する。 
5.2.10  
ジアンチピリルメタン溶液  4,4'-メチレン-ビス(2,3-ジメチル-1-フェニル-5-ピラゾロン)一水和物

(C

23

H

24

N

4

O

2

・H

2

O)4 g を塩酸(1+1)20 mL に溶解し,水で液量を 100 mL とする。 

5.2.11  チタン標準液(Ti200 μg/mL  チタン[純度 99.9 %(質量分率)以上]1.000 g をはかりとって

ビーカー(300 mL)に移し入れ,硫酸(1+3)180 mL を加え,時計皿で覆い,穏やかに加熱して分解し

た後,硝酸を滴加してチタンを酸化する。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り

除き,溶液を 500 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液(2 000 μg/mL)と

する。この原液を使用の都度,必要量だけ,水で正確に 10 倍に薄めてチタン標準液とする。 

5.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,1.0 g とし,0.1 mg の桁まではかる。

5.4 

操作 

5.4.1 

試料溶液の調製 

5.4.1.1 

試料の分解 

試料の分解は,次の手順によって行う。

a)  試料をはかりとって白金皿(100 番)又はポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFE という。)製ビ

ーカー(200 mL)に移し入れ,白金又は PTFE 製の蓋で覆う。

b)  蓋を少しずらして硝酸 10 mL を加え,ふっ化水素酸 10 mL を滴加して分解する。反応が激しい場合は,

容器の外側を水で冷却しながら分解する。硫酸(1+1)20 mL を加え,蓋の下面を水で洗って取り除

き,硫酸の白煙が発生し始めるまで加熱蒸発する。

c)  放冷した後,蓋で覆い,塩酸(1+3)20 mL を加え,加熱して可溶性塩類を溶解する。

d)  蓋の下面を温水で洗って蓋を取り除き,溶液をろ紙(5 種 B)を用いてろ過し,温水で数回洗浄する。

ろ液及び洗液はビーカー(300 mL)に受けて主液として保存する。

なお,不溶解残さが認められない場合は,不溶解残さの処理は行わなくてもよい。ただし,不溶解

残さの処理を行わなかった場合には,保存した主液を常温まで冷却した後,100 mL の全量フラスコに


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水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

5.4.1.2 

不溶解残さの処理 

不溶解残さの処理は,次の手順によって行う。

a)  5.4.1.1 d)で得た不溶解残さはろ紙とともに白金るつぼ(30 番)に移し入れ,灰化する。

b)  放冷した後,二硫酸ナトリウム約 2 g を加え,加熱して融解する。放冷した後,先に保存した主液に

白金るつぼごと入れ,加熱して融成物を溶解する。白金るつぼを少量の水で洗って取り出し,常温ま

で冷却した後,100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

5.4.2 

呈色 

呈色は,次の手順によって行う。

5.4.1 で得た溶液を表 に従って 2 個分取し,それぞれ 50 mL の全量フラスコに移し入れ,試料溶液及び

補償溶液とする。

5.4.2.1 

試料溶液 

a)  試料溶液に,銅溶液(5.2.6)2 mL,しゅう酸アンモニウム溶液(5.2.8)2 mL,塩酸(1+1)6 mL 及

び L(+)-アスコルビン酸溶液(5.2.9)4 mL を加えて振り混ぜた後,5 分間静置する。

b)  ジアンチピリルメタン溶液(5.2.10)10 mL を加えて振り混ぜ,水で標線まで薄め,20∼30  ℃の室温

で 30 分間静置する。

なお,室温が 15∼19  ℃の場合には,静置時間を 60 分間に延長する。

5.4.2.2 

補償溶液 

a)  補償溶液に,銅溶液(5.2.6)2 mL,しゅう酸アンモニウム溶液(5.2.8)2 mL,塩酸(1+1)8 mL 及

び L(+)-アスコルビン酸溶液(5.2.9)4 mL を加えて振り混ぜた後,5 分間静置する。

b)  水で標線まで薄め,20∼30℃の室温で 30 分間静置する。

なお,室温が 15∼19  ℃の場合には,静置時間を 60 分間に延長する。

表 1−溶液の分取量 

試料中のチタン含有率

%(質量分率)

溶液の分取量

mL

0.005 以上 0.125 未満 10.0 
0.125 以上 0.30 以下 5.0

5.4.3 

吸光度の測定 

吸光度の測定は,次の手順によって行う。

a)  5.4.2.1 b)及び 5.4.2.2 b)で得た溶液の一部を分光光度計の吸収セル(10 mm)にとり,水を対照液とし

て波長 385 nm 付近の吸光度を測定する。

b)  a)で得た 5.4.2.1 b)の溶液の吸光度から,5.4.2.2 b)の溶液の吸光度を差し引く。

5.5 

空試験 

試料の代わりに試料中に含まれる鉄の量と同量の鉄溶液(5.2.7)をとり,白金皿(100 番)又は PTFE

製ビーカー(200 mL)に移し入れ,白金又は PTFE 製の蓋で覆う。以下,5.4.1.1 b)5.4.3 の手順に従って

試料と並行して行う。

5.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,試料と並行して,次の手順によって行う。

a)  数個のビーカーを(200 mL)を準備し,それぞれに試料中に含まれる鉄の量と同量の鉄溶液(5.2.7

をはかりとって移し入れる。これに

表 のチタン標準液添加量に従って,チタン標準液(5.2.11)を段


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階的にとり,硫酸(1+1)20 mL を加え,硫酸の白煙が発生し始めるまで加熱蒸発する。放冷した後,

時計皿で覆い,塩酸(1+3)20 mL を加え,加熱して可溶性塩類を溶解する。時計皿の下面を水で洗

って時計皿を取り除き,常温まで冷却した後,100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標

線まで薄める。

b)  この溶液を 5.4.2 で表 に従って分取した量と同量を分取し,50 mL の全量フラスコに移し入れ,試料

溶液及び補償溶液とする。以下,5.4.2.1 及び 5.4.3 a)の手順に従って操作する。

c)  得た吸光度とチタン量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とす

る。

表 2−チタン標準液添加量 

試料中のチタン含有率

%(質量分率)

チタン標準液添加量

mL

 0.005 以上 0.125 未満

0∼7.0

 0.125 以上 0.30 以下

0∼15.0

5.7 

計算 

5.4.3 及び 5.5 で得た吸光度と 5.6 で作成した検量線とから,チタン量を求め,試料中のチタン含有率を,

次の式によって算出する。

100

100

1

1

2

1

×

×

=

V

m

A

A

Ti

ここに,

Ti

試料中のチタン含有率[

%

(質量分率)

A

1

分取した試料溶液中のチタン検出量(

g

A

2

分取した空試験液中のチタン検出量(

g

V

1

試料溶液及び空試験液の分取量(

mL

m

1

試料はかりとり量(

g

6 ICP 発光分光法 
6.1 

要旨 

試料を硝酸及びふっ化水素酸で分解し,過塩素酸を加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させた後,溶

液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,チタンの発光強度を測定する。

6.2 

試薬 

試薬は,次による。

6.2.1 

塩酸(13 

6.2.2 

硝酸 

6.2.3 

過塩素酸 

6.2.4 

ふっ化水素酸 

6.2.5 

二硫酸ナトリウム 

6.2.6 

鉄溶液(Fe25 mg/mL  チタン含有率

0.001 %

(質量分率)以下の鉄

2.5 g

をはかりとってビーカ

ー(

300 mL

)に移し入れ,過塩素酸

20 mL

を加え,加熱して鉄を分解した後,引き続き加熱して過塩素酸

の白煙を発生させる。放冷した後,温水約

50 mL

を加え,加熱して塩類を溶解し,常温まで冷却した後,

100 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。 


5

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6.2.7 

チタン標準液(Ti200 μg/mL  調製は,5.2.11 による。 

6.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,

0.50 g

とし,

0.1 mg

の桁まではかる。

6.4 

操作 

警告

過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸気は,

過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。

6.4.1 

試料溶液の調製 

6.4.1.1 

試料の分解 

試料の分解は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかりとって白金皿(

100

番)又は

PTFE

製ビーカー(

200 mL

)に移し入れ,白金又は

PTFE

製の蓋で覆う。

b)

蓋を少しずらして硝酸

10 mL

を加え,

ふっ化水素酸

10 mL

を滴加して分解する。

反応が激しい場合は,

容器の外側を水で冷却しながら分解する。過塩素酸

15 mL

を加え,蓋の下面を水で洗って取り除き,

加熱して過塩素酸の濃厚な白煙を約

10

分間発生させる。

c)

放冷した後,蓋で覆い,塩酸(

1

3

20 mL

を加え,加熱して可溶性塩類を溶解する。

d)

蓋の下面を温水で洗って蓋を取り除き,溶液をろ紙(

5

B

)を用いてろ過し,温水で数回洗浄する。

ろ液及び洗液はビーカー(

300 mL

)に受けて主液として保存する。

なお,不溶解残さが認められない場合は,不溶解残さの処理は行わなくてもよい。ただし,不溶解

残さの処理を行わなかった場合には,保存した主液を常温まで冷却した後,

100 mL

の全量フラスコに

水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

6.4.1.2 

不溶解残さの処理 

不溶解残さの処理は,5.4.1.2 による。

6.4.2 

発光強度の測定 

6.4.1 で得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長

323.4 nm

334.9 nm

又は

336.1 nm

におけるチタンの発光強度を測定する。

6.5 

空試験 

試料の代わりに,試料中に含まれる鉄の量と同量の鉄溶液(6.2.6)をとり,白金皿(

100

番)又は

PTFE

製ビーカー(

200 mL

)に移し入れ,白金又は

PTFE

製の蓋で覆う。以下,6.4.1.1 b)6.4.2 の手順に従って

試料と並行して行う。

6.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,試料と並行して,次の手順によって行う。

a)

数個の白金皿(

100

番)又は

PTFE

製ビーカー(

200 mL

)を準備し,それぞれに試料中に含まれる鉄

の量と同量の鉄溶液(6.2.6)を加える。これにチタン標準液(6.2.7

0

7.5 mL

(チタンとして

0

1.5

mg

)を段階的にとり,白金又は

PTFE

製蓋で覆った後,6.4.1.1 b)6.4.2 の手順に従って操作する。

b)

得た発光強度とチタン量との関係線を作成して検量線とする。

6.7 

計算 

6.4.2 及び 6.5 で得た発光強度と 6.6 で作成した検量線とから,チタン量を求め,試料中のチタン含有率

を,次の式によって算出する。

100

2

4

3

×

=

m

A

A

Ti


6

G 1312-6

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ここに,

Ti

試料中のチタン含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のチタン検出量(

g

A

4

空試験液中のチタン検出量(

g

m

2

試料はかりとり量(

g