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G 1258-0:2007  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 一般事項 1 

4 規格群の適用範囲  1 

4.1 第1部:けい素,マンガン,りん,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,バナジウム,コバルト, 

  チタン及びアルミニウム定量方法−酸分解・二硫酸カリウム融解法 1 

4.2 第2部:マンガン,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,タングステン,バナジウム,コバルト, 

  チタン及びニオブ定量方法−硫酸りん酸分解法  2 

4.3 第3部:けい素,マンガン,りん,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,バナジウム,コバルト, 

  チタン及びアルミニウム定量方法−酸分解・炭酸ナトリウム融解法 2 

4.4 第4部:ニオブ定量方法−硫酸りん酸分解法又は酸分解・二硫酸カリウム融解法  3 

4.5 第5部:ほう素定量方法−硫酸りん酸分解法  3 

4.6 第6部:ほう素定量方法−酸分解・炭酸ナトリウム融解法  3 

4.7 第7部:ほう素定量方法−ほう酸トリメチル蒸留分離法  4 

5 規格群共通規定  4 

5.1 分析線  4 

5.2 内標準元素及びその添加量  4 

5.3 標準液  4 

5.4 共存成分のスペクトル重なり係数 5 

5.5 検量線の作成  5 

5.6 計算  6 

 

 


 

G 1258-0:2007  

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工業標

準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業

大臣が制定した日本工業規格である。 

これによって,JIS G 1258:2005は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

JIS G 1258の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS G 1258-0 第0部:一般事項 

JIS G 1258-1 第1部:けい素,マンガン,りん,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,バナジウム,

コバルト,チタン及びアルミニウム定量方法−酸分解・二硫酸カリウム融解法 

JIS G 1258-2 第2部:マンガン,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,タングステン,バナジウム,

コバルト,チタン及びニオブ定量方法−硫酸りん酸分解法 

JIS G 1258-3 第3部:けい素,マンガン,りん,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,バナジウム,

コバルト,チタン及びアルミニウム定量方法−酸分解・炭酸ナトリウム融解法 

JIS G 1258-4 第4部:ニオブ定量方法−硫酸りん酸分解法又は酸分解・二硫酸カリウム融解法 

JIS G 1258-5 第5部:ほう素定量方法−硫酸りん酸分解法 

JIS G 1258-6 第6部:ほう素定量方法−酸分解・炭酸ナトリウム融解法 

JIS G 1258-7 第7部:ほう素定量方法−ほう酸トリメチル蒸留分離法 

 


 

 

  

日本工業規格          JIS 

 

G 1258-0:2007 

 

鉄及び鋼−ICP発光分光分析方法− 

第0部:一般事項 

Iron and steel - ICP atomic emission spectrometric method ― 

Part 0 : General rules 

 

序文 

この規格は,JIS G 1258:2005の本体の規定内容及び各附属書に個別に記載されていた共通の規定内容に

ついて整理し,更に技術規定を追加して作成した規格である。 

 

適用範囲 

この規格は,鉄及び鋼のICP発光分光分析方法を規定するJIS G 1258の規格群(以下,規格群という。)

における各部の適用範囲及び規格群の一般事項について規定する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS G 1201 鉄及び鋼−分析方法通則 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS Z 8461 標準物質を用いた校正(検量線が直線の場合) 

JIS Z 8462-2 測定方法の検出能力−第2部:検量線が直線である場合の方法 

JIS Z 9041-1 データの統計的な解釈方法−第1部:データの統計的記述 

 

一般事項 

この規格に規定していない一般事項は,JIS G 1201による。 

 

規格群の適用範囲 

4.1 

第1部:けい素,マンガン,りん,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,バナジウム,コバルト,

チタン及びアルミニウム定量方法−酸分解・二硫酸カリウム融解法 

第1部は,鋼中の表1に規定する11成分の含有率の定量法として,酸分解・二硫酸カリウム融解ICP

発光分光分析方法を規定するもので,各成分について表1に規定する範囲の定量に適用する。ただし,鉄

含有率が質量分率92 %未満の鋼,各成分のうち1成分でも含有率が表1の定量範囲の上限値を超える鋼

及び表1に規定されてない成分(炭素など)を質量分率1.0 %以上(タングステンは質量分率0.1 %以上)

含む鋼には適用しない。 

注記 第1部は,通常,炭素鋼,低合金鋼などの組成分析に用いている。 


G 1258-0:2007  

  

表1−第1部の適用成分と定量範囲 

適用成分 

定量範囲[質量分率(%)] 

けい素 

0.01 以上 0.60以下 

マンガン 

0.01 以上 2.00以下 

りん 

0.003以上 0.10以下 

ニッケル 

0.01 以上 4.00以下 

クロム 

0.01 以上 3.00以下 

モリブデン 

0.01 以上 1.20以下 

銅 

0.01 以上 0.50以下 

バナジウム 

0.002以上 0.50以下 

コバルト 

0.003以上 0.20以下 

チタン 

0.001以上 0.30以下 

アルミニウム 

0.004以上 0.10以下 

 

4.2 

第2部:マンガン,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,タングステン,バナジウム,コバルト,

チタン及びニオブ定量方法−硫酸りん酸分解法 

第2部は,鋼中の表2に規定する10成分の含有率の定量法として,硫酸りん酸分解ICP発光分光分析

方法を規定するもので,各成分について表2に規定する範囲の定量に適用する。ただし,各成分のうち1

成分でも含有率が表2の定量範囲の上限値を超える鋼には適用しない。 

注記 第2部は,通常,ステンレス鋼,高炭素・高クロム合金鋼,工具鋼,高速度工具鋼などの組成

分析に用いている。 

 

表2−第2部の適用成分と定量範囲 

適用成分 

定量範囲[質量分率(%)] 

マンガン 

 0.01 以上 20.0以下 

ニッケル 

 0.01 以上 30.0以下 

クロム 

 0.01 以上 35.0以下 

モリブデン 

 0.01 以上 10.0以下 

銅 

 0.01 以上 

5.0以下 

タングステン 

 0.10 以上 10.0以下 

バナジウム 

 0.01 以上 

5.0以下 

コバルト 

 0.01 以上 20.0以下 

チタン 

 0.001 以上 

3.0以下 

ニオブ 

 0.01 以上 

5.0以下 

 

4.3 

第3部:けい素,マンガン,りん,ニッケル,クロム,モリブデン,銅,バナジウム,コバルト,

チタン及びアルミニウム定量方法−酸分解・炭酸ナトリウム融解法 

第3部は,鋼中の表3に規定する11成分の含有率の定量法として,酸分解・炭酸ナトリウム融解ICP

発光分光分析方法を規定するもので,各成分について表3に規定する範囲の定量に適用する。ただし,各

成分のうち1成分でも含有率が表3の定量範囲の上限値を超える鋼には適用しない。 

注記 第3部は,通常,ステンレス鋼の組成分析に用いている。 

 

 


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表3−第3部の適用成分と定量範囲 

適用成分 

定量範囲[質量分析(%)] 

けい素 

 0.10 以上 2.0  以下 

マンガン 

 0.01 以上 20.0  以下 

りん 

 0.003 以上 0.10 以下 

ニッケル 

 0.02 以上 10.0  以下 

クロム 

 0.03 以上 35.0  以下 

モリブデン 

 0.10 以上 3.0  以下 

銅 

 0.01 以上 5.0  以下 

バナジウム 

 0.01 以上 1.0  以下 

コバルト 

 0.01 以上 1.0  以下 

チタン 

 0.001 以上 2.5  以下 

アルミニウム 

 0.004 以上 1.5  以下 

 

4.4 

第4部:ニオブ定量方法−硫酸りん酸分解法又は酸分解・二硫酸カリウム融解法 

第4部は,鉄及び鋼中のニオブ含有率の定量法として,硫酸りん酸分解又は酸分解・二硫酸カリウム融

解によるICP発光分光分析方法を規定するもので,ニオブ含有率(質量分率)0.001 %以上2.5 %以下の

定量に適用する。 

注記 第4部は,通常,炭素鋼・低合金鋼やステンレス鋼におけるニオブ添加鋼種の分析に用いてい

る。 

4.5 

第5部:ほう素定量方法−硫酸りん酸分解法 

第5部は,鋼中のほう素含有率の定量法として,硫酸りん酸分解ICP発光分光分析方法を規定するもの

で,ほう素含有率(質量分率)0.001 %以上2.0 %以下の定量に適用する。 

注記 第5部は,通常,原子力用ほう素添加ステンレス鋼や高炭素・高クロム合金鋼などにおけるほ

う素添加鋼種の分析に用いている。 

4.6 

第6部:ほう素定量方法−酸分解・炭酸ナトリウム融解法 

第6部は,鋼中のほう素含有率の定量法として,酸分解・炭酸ナトリウム融解ICP発光分光分析方法を

規定するもので,ほう素含有率(質量分率)0.001 %以上0.010 %以下の定量に適用する。ただし,この

方法は,共存する各成分の含有率が1成分でも表4の含有率上限値を超える鋼には適用しない。 

注記 第6部は,通常,炭素鋼・低合金鋼などにおける微量ほう素添加鋼種の分析に用いている。 

 

表4−第6部における共存成分の含有率上限値 

共存成分 

含有率上限値[質量分析(%)] 

けい素 

 2.0 

マンガン 

20.0 

りん 

  0.10 

ニッケル 

10.0 

クロム 

35.0 

モリブデン 

 3.0 

銅 

 5.0 

バナジウム 

 1.0 

コバルト 

 1.0 

チタン 

 2.5 

アルミニウム 

 1.5 


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4.7 

第7部:ほう素定量方法−ほう酸トリメチル蒸留分離法 

第7部は,鋼中のほう素含有率の定量法として,ほう酸トリメチル蒸留分離ICP発光分光分析方法を規

定するもので,ほう素含有率(質量分率)0.000 1 %以上0.010 %以下の定量に適用する。 

注記 第7部は,通常,鋼中へ微量に混入したほう素の精密定量に用いている。鉄塔用高張力鋼材(JIS 

G 3129)などでは,質量分率0.000 1 %レベルのほう素の混入が特性に大きな影響を与える。 

 

規格群共通規定 

5.1 分析線 

各定量成分の発光強度を測定する分析線は,各規格で規定された装置性能基準を満たせば,どの波長の

線を用いてもよい。 

5.2 内標準元素及びその添加量 

内標準元素及びその添加量についての共通規定は,次による。 

a) 強度比法で用いる内標準元素は,スカンジウム(Sc)を用いてもよい。その場合は,イットリウムをス

カンジウムと読み直して規定に従って操作する。スカンジウムの分析線の例として,361.38 nm及び

424.68 nmが挙げられる。 

注記 内標準元素としてスカンジウムを用いる場合のスカンジウム溶液調製法は,例えばISO 

10278:1995の4.5に規定されている。ISO 10278:1995の4.5の翻訳を次に示す。 

4.5 スカンジウム溶液(Sc 1 g/L) 

三酸化二スカンジウム(Sc2O3)(質量分率99.98 %以上)1.534 gを1 mgのけたまではか

りとってビーカー(500 mL)に移し入れ,硝酸40 mLで溶解する。溶液を,水を用いて1 

000 mLの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。 

b) 内標準元素は,その発光強度が十分な安定性を保つレベルであれば,内標準元素用溶液の濃度及び/

又は添加液量を変更して添加してよい。その場合,内標準元素を添加するすべての溶液について添加

量を同一とする。また,内標準元素用溶液は,他の成分の混入がないか,又は微量でその量が既知の

ものであれば,市販溶液を用いてもよい。 

c) 内標準元素の添加は,併行に処理する内標準元素添加対象溶液のすべてについて,同一容器から同一

量はかりとって行う。 

d) 内標準元素の発光強度を測定する場合,定量成分と同時に測定しなければならない。シーケンシャル

形分光器を用いているICP発光分光分析装置においては,内標準元素の分析線が同時に測定できる付

属装置を装備した装置だけが強度比法を採用できる。 

5.3 

標準液 

規格群で使用する標準液は,基本的には高純度金属又は高純度酸化物を塩酸・硝酸で分解して調製した

液を用いる。 

JIS K 0050の表1に規定されている試薬及びその水希釈溶液については,それらが標準液の調製だけに

用いられる場合は,改めて試薬として規定・記載しない。 

なお,市販されている標準液は,トレーサビリティがとれ,かつ,他の成分1)の混入がないか,又は微

量でその量が既知の場合には,規格群で規定している標準液の代わりに用いてもよい。市販標準液は,規

格群で規定している濃度について,その液に記載されている濃度又はファクターで補正して用いる。 

例 JIS K 0027:1997の規定によって調製されたマンガン標準液は,他の成分の含有率が判明している

ときは代替標準液として使用できる。一方,JIS K 0024:1997の規定によって調製されたクロム標


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準液は,二クロム酸カリウムを溶解して調製されているため,代替標準液として使用できない。 

注1) 他の成分とは,定量成分,塩酸,硝酸以外の成分を指す。 

5.4 

共存成分のスペクトル重なり係数 

共存成分のスペクトル重なり係数についての共通規定は,次による。 

a) スペクトル重なり係数は,規格群共通で用いてよい。 

b) スペクトル重なり係数を求める鉄−共存成分j二元系溶液は,規格群共通で用いてよい。二元系溶液

の調製について個別規格で規定されてない場合は,規格群の他の規格での規定によって調製する。 

c) 分析対象試料について,その組成の概要があらかじめ判明しているときは,鉄の代わりにその概要組

成を基準として共存成分jを段階的に添加した溶液によって共存成分のスペクトル重なり係数を求め

てもよい。 

d) 含有率[質量分率(%)]換算値は,その溶液の含有する金属成分の総和量に対する質量分率(%)と

して算出する。  

e) 鉄の発光線が分析線に重なるときは,鉄のスペクトル重なり係数LFeを,鉄濃度を段階的に添加した

液のデータから求める。各共存元素のスペクトル重なり係数について,鉄量を一定として共存元素量

を段階的に添加した溶液群によって係数を求めた場合は,LFeを差し引いた値とする2)。スペクトル重

なり係数について,(鉄量+共存元素量)が一定となるよう調製した溶液群によって係数を求めた場合

は,鉄のスペクトル重なり係数の補正をしない。 

注2) この場合に,重なり係数の調査で影響がないと判断されたとき,すなわち得られた係数がゼ

ロとなったときは,その元素のスペクトル重なり補正係数は(-LFe)となる。 

f) 

共存元素のスペクトル重なりの有無の判定は,次による。 

共存元素の影響調査用に調製した一連の試料溶液の測定を2回行い,別の日に液を再調製して測定

を更に2回行う。各々の一連の試料測定結果について相関係数(共存成分添加量と見かけの定量成分

量との相関係数)を求め,求められた4個の相関係数のうち,3個以上の相関係数の値が0.95以上で

ある場合を,スペクトル重なりありと判定する。 

g) 共存元素のスペクトル重なり係数は,装置の分解能などによって異なるため,装置ごとに実測して求

める。オーバーホールにおける分光器の調整,測光位置の変更など,分析条件を変更したときは,係

数を求め直す。また,求めた係数について定期的にチェックすることが望ましい。 

5.5 

検量線の作成 

5.5.1 

検量線作成領域の決定 

定量成分ごとに,各規格に規定している検量線用溶液の最高濃度溶液(分割されている場合は,各区分

での最高濃度溶液)を用いて光電子増倍管の電圧制御を最適値に設定し,各規格に規定された短時間安定

性又は短期間安定性(以下,安定性という。)を調べる。 

各規格で規定された含有率範囲の全領域で安定性が基準を満足した場合は,全領域について一つの検量

線を作成する。ただし,分析試料中の定量成分の含有率の概略値が判明している場合は,全領域ではなく,

その概略値を挟んだレベルの検量線用溶液を4本以上選んで作成してもよい。この場合,各規格に規定し

ている検量線用溶液の標準液添加量を変更して検量線用溶液を調製し,そのデータから検量線を作成して

もよい。 

全領域について同一条件では安定性が基準を満足しない場合は,一連の検量線用溶液群を,中間付近の

濃度等で適宜分割し,それぞれの群で低濃度側及び高濃度側とも安定性を満足するように光電子増倍管の

電圧制御を最適値に設定して検量線を作成する。それぞれの群での検量線用溶液は4本以上とするのが望


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ましい。この場合も,各規格に規定している検量線用溶液の標準液添加量を変更して検量線用溶液を調製

し,そのデータから検量線を作成してもよい。 

光電子増倍管の電圧制御の変更だけでは装置の性能基準を満足できない場合は,装置の調整及び条件の

変更を検討し,性能基準を満足した領域についてだけ検量線を作成する。 

5.5.2 

検量線係数の算出 

検量線係数の算出は,次による。 

a) 成分ごとに各溶液のICP発光強度又は強度比[以下,発光強度(比)という。]と,標準液として添

加した定量成分量との関係について,相関係数が0.999 95以上の場合は一次回帰式を検量線とし,0.999 

95未満の場合は,二次回帰式を検量線とする。ただし,二次回帰式としても回帰式からのばらつきが

一次回帰式とほとんど変わらない場合は,一次回帰式を検量線としてよい。検量線の次数を一次か高

次かを決定する相関係数の求め方は,JIS Z 9041-1の6.3.1[相関係数の求め方(直接計算する方法)]

による。 

b) 検量線用溶液の発光強度(比)と定量成分量とを回帰して求める検量線の係数は,検量線が直線であ

る場合には,JIS Z 8461又はJIS Z 8462-2の5.3.3 [校正関数(検量線)の推定]に従って求める。

ただし,JIS Z 8461などに示されている回帰計算において,定量成分量をY,発光強度(比)をXと

して回帰し,得られた係数をそのまま検量線係数としてもよい。 

注記 JIS Z 8461等での回帰計算は,量をX,測定値[発光強度(比)]をYとして回帰するため,

発光強度(比)(I)から定量成分量(C)を求める検量線C=a I+bの係数a,bは,得られ

た回帰式Y=β0+β1Xの係数β0,β1を用いて,a=(1/β1),b=−(β0 /β1)と表される。 

c) 検量線を高次の関数で表す場合は,一般に開示されている回帰計算式に従ってその式の係数を求める。 

d) ゼロメンバーの試料の測定値を含んで検量線係数を算出する場合は,ゼロメンバーの発光強度の成分

量換算値が0となるように係数を補正する。ただし,装置に組み込まれている自動計算処理プログラ

ムで計算され,各規格に規定されている式に従って空試験値を補正する計算処理フローとなっている

場合には,計算された係数をそのまま検量線係数として使用してもよい。 

5.5.3 

検量線用溶液の母液構成 

あらかじめ試料組成が判明していて少数の特定成分だけを定量する場合は,試料に近似した組成の溶液

を母液とし,定量成分だけを段階的に添加して検量線用溶液を調製してもよい。その場合には,検量線用

溶液に含まれる金属成分の総量が各規格で規定している試料量とほぼ一致するように調製する。母液に加

える各成分は,金属又は酸化物を規格に規定した操作で溶液化しても,あらかじめ調製された溶液を添加

してもよいが,定量成分が含まれてないか,又は少なく既知であるものを加える。 

なお,検量線用溶液の母液を試料に近似した組成の溶液とした場合,空試験液も試料に近似した組成と

するのが望ましい。 

5.6 

計算 

計算についての共通規定は,次による。 

a) ゼロメンバーの試料の測定値を含まずに検量線係数を算出し,空試験液の測定値が検量線の適用範囲

から外れる場合,未補正定量値の算出においてm2[空試験液中の定量成分検出量(g)]は,ゼロとし

て算出する。 

b) 空試験液を試料に近似した組成とした場合,未補正定量値の算出においてm3の値として,“空試験で

はかりとった鉄に含まれる定量成分量(g)”の代わりに,“空試験液を調製した鉄及び各添加成分に含

まれる定量成分量の総和(g)”を用いる。 


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c) 検量線母液構成を試料に近似した組成とした場合,定量値の算出式においてWjの値として,“共存成

分jの含有率[質量分率(%)]”の代わりに,“試料中のj成分含有率と母液中でのj成分の試料換算

含有率との差の値[質量分率(%)]”を用いて定量値を算出する。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 JIS G 3129 鉄塔用高張力鋼鋼材 

JIS K 0024:1997 標準物質−標準液−クロム 

JIS K 0027:1997 標準物質−標準液−マンガン 

ISO 10278:1995 Steel−Determination of manganese content−Inductively coupled plasma atomic 

emission spectrometric method