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G 1211-3

:2011

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  一般事項  

2

4

  要旨 

2

5

  試薬 

2

6

  器具及び材料  

3

7

  装置 

4

8

  操作 

4

8.1

  一般的な操作上の指示  

4

8.2

  試料はかりとり量  

4

8.3

  空試験  

4

8.4

  定量  

5

8.5

  検量線の作成  

6

9

  結果の表示  

8

9.1

  計算方法  

8

9.2

  許容差  

9

10

  分析報告書  

9

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

10


G 1211-3

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工業標

準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業

大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS G 1211:1995 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS G 1211

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

G

1211-1

  鉄及び鋼−炭素定量方法−第 1 部:燃焼−二酸化炭素重量法

JIS

G

1211-2

  鉄及び鋼−炭素定量方法−第 2 部:燃焼−ガス容量法

JIS

G

1211-3

  鉄及び鋼−炭素定量方法−第 3 部:燃焼−赤外線吸収法

JIS

G

1211-4

  鉄及び鋼−炭素定量方法−第 4 部:表面付着・吸着炭素除去−燃焼−赤外線吸収法

JIS

G

1211-5

  鉄及び鋼−炭素定量方法−第 5 部:遊離炭素定量方法


日本工業規格

JIS

 G

1211-3

:2011

鉄及び鋼−炭素定量方法−

第 3 部:燃焼−赤外線吸収法

Iron and steel-Determination of carbon content-

Part 3: Infrared absorption method after combustion

序文 

この規格は,1989 年に第 1 版として発行された ISO 9556 及び 2000 年に第 1 版として発行された ISO 

15350

を基とし,上記 2 規格の技術的内容を 1 規格として取り込み,かつ,JIS G 1211:1995 の

附属書 

規定されていた燃焼−赤外線吸収法の技術的内容及び最新の共同実験結果から決定した許容差を取り込む

ため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,鉄及び鋼中の炭素定量方法のうち,燃焼−赤外線吸収法について規定する。この方法は,

炭素含有率(質量分率)0.001 %以上 5.0 %以下の定量に適用する。ただし,試薬又は標準液の検量線を用

いる場合は,質量分率 0.003 %以上 4.5 %以下の定量に適用する。

注記 1  この規格に規定した方法によって炭素を定量した場合,試料表面に付着又は吸着した炭素も

合わせて定量されるため,試料自体の炭素含有率より高い値を報告する可能性がある。ただ

し,その差は,質量分率として通常 0.000 2 %前後で,多くても 0.000 5 %未満である。微量

域炭素の定量において,試料表面に付着又は吸着した炭素の影響を除いて定量する方法とし

て,JIS G 1211-4 が規定されている。炭素含有率(質量分率)0.001∼0.010 %の分析値に疑義

が生じた場合は,JIS G 1211-4 による分析値を採用することを推奨する。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 9556:1989

,Steel and iron−Determination of total carbon content−Infrared absorption method

after combustion in an induction furnace

ISO 15350:2000

,Steel and iron−Determination of total carbon and sulfur content−Infrared

absorption method after combustion in an induction furnace (routine method)

(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。


2

G 1211-3

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JIS G 1201

  鉄及び鋼−分析方法通則

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS Z 2615

  金属材料の炭素定量方法通則

JIS Z 8402-6

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 6 部:精確さに関する値の実用的

な使い方

一般事項 

定量方法に共通な一般事項は,JIS G 1201 による。

要旨 

試料を酸素気流中で高温に加熱し,炭素を酸化して二酸化炭素に変換する。

これを酸素とともに赤外線吸収セルに送り,その赤外線吸収量を測定し,あらかじめ作成した検量線に

より吸収量を炭素量に換算する。

加熱炉は,管状電気抵抗加熱炉又は高周波誘導加熱炉を用い,赤外線吸収の測定は,積分法だけを採用

する。

検量線は,管状電気抵抗加熱炉を用いる場合は,鉄鋼認証標準物質を用いて作成し,高周波誘導加熱炉

を用いる場合は,試薬又は標準液を用いて作成するか,又は鉄鋼認証標準物質を用いて作成する。

試薬 

分析に際しては,特に述べない限り,分析用保証試薬及び蒸留水又はそれと同等の純度をもつ水を使用

する。

5.1 

二酸化炭素を除いた水

二酸化炭素を除いた水は,使用直前に,次のいずれかによって調製する。

a)

水を加熱して 30 分間沸騰させ,酸素(5.2)を吹き込みながら室温まで冷却し,更に 15 分間酸素(5.2

を吹き込む。

b)  JIS K 0050

の E.2(二酸化炭素を除いた水の場合)による。

5.2

酸素  体積分率 99.5 %以上。

酸素が有機物で汚染されているおそれがある場合は,450  ℃以上に加熱した酸化触媒[酸化銅(II)又

は白金]管を精製ユニット(6.5)の前に使用して酸素を精製しなければならない。

5.3

鉄  純度が高く,炭素含有率(質量分率)が 0.001 0 %以下で既知のもの。

5.4

過塩素酸マグネシウム[Mg(ClO

4

)

2

]  元素分析用で粒径 0.7∼1.2 mm のもの。

5.5 

炭酸バリウム 

炭酸バリウム(質量分率 99.5 %以上)を使用前に 105∼110  ℃で約 3 時間乾燥した後,グリースなどを

塗らないデシケーター中で放冷する。

5.6 

炭酸ナトリウム 

炭酸ナトリウム(質量分率 99.9 %以上)を使用前に約 300  ℃で約 2 時間乾燥した後,グリースなどを塗

らないデシケーター中で放冷する。

5.7

助燃剤  炭素含有率(質量分率)が 0.001 0 %以下の銅,すず,タングステン又はタングステン・す

ずの混合物。

管状電気抵抗加熱炉燃焼に用いる助燃剤は,銅又はすずが望ましく,高周波誘導加熱燃焼に用いる助燃


3

G 1211-3

:2011

剤は,タングステン,タングステン・すずの混合物又は銅が望ましい。それらの使用量は使用する装置に

最適な量をあらかじめ調査しておく。

なお,助燃剤は,JIS Z 2615 の 8.13(助燃剤)に示されている形状のものを用いることが望ましい。

5.8

炭素標準液 A(スクロース溶液)  (C 25 g/L)

スクロース(C

12

H

22

O

11

)をあらかじめ 100∼105  ℃で約 2.5 時間乾燥してグリースなどを塗らないデシ

ケーター中で放冷しておく。これの 14.843 g をはかりとり,二酸化炭素を除いた水(5.1)約 100 mL を加

えて溶解し,250 mL の全量フラスコに二酸化炭素を除いた水(5.1)を用いて移し入れ,二酸化炭素を除

いた水(5.1)で標線まで薄める。

この標準液 1 mL 中には,炭素 25 mg を含有する。

5.9

炭素標準液 B(炭酸ナトリウム溶液)  (C 25 g/L)

炭酸ナトリウム(5.6)55.152 g をはかりとり,二酸化炭素を除いた水(5.1)約 200 mL を加えて溶解し,

250 mL

の全量フラスコに二酸化炭素を除いた水(5.1)を用いて移し入れ,二酸化炭素を除いた水(5.1

で標線まで薄める。

この標準液 1 mL 中には,炭素 25 mg を含有する。

5.10

水酸化ナトリウムを浸透させた不活性磁器粒子(繊維質粘土鉱物)  粒径 0.7∼1.2 mm のもの。

5.11

鉄鋼認証標準物質  炭素含有率の認証値が得られていて,組成が分析試料に類似の標準物質。

5.12

検量線校正用試料  炭素含有率が,検量線の上限付近の均質な鉄鋼試料。

鉄鋼認証標準物質(5.11)を用いてもよい。

器具及び材料 

器具及び材料は,JIS Z 2615 の箇条 8(器具及び材料)によるほか,次による。ただし,酸素及び助燃

剤は箇条 による。

6.1

マイクロピペット  100

μL のもので,誤差が 1 μL 以内のもの。

6.2

すずカプセル  直径約 6 mm,高さ約 18 mm,質量約 0.3 g 及び体積約 0.4 mL で,炭素含有率(質量

分率)が 0.001 0 %以下のもの。

6.3 

磁器燃焼るつぼ 

JIS Z 2615

の 8.11(高周波磁器燃焼るつぼ)による。

磁器燃焼るつぼは,電気炉に入れて空気中又は酸素気流中で,1 100 ℃

1)

で約 2 時間強熱した後放冷し,

若干の余熱をもつ状態から使用直前までグリースなどを塗らないデシケーター中に保管しておくことが望

ましい。

1)

炭素含有率(質量分率)0.01 %未満の試料を定量する場合は,磁器燃焼るつぼは酸素気流中で

1 350

℃に強熱しておくことが望ましい。

6.4 

磁器燃焼ボート 

JIS Z 2615

の 8.10(磁器燃焼ボート及び磁器燃焼カバー)による。

磁器燃焼ボートは,電気炉に入れて空気中又は酸素気流中で,1 100 ℃

2)

で約 2 時間強熱した後放冷し,

若干の余熱をもつ状態から使用直前までグリースなどを塗らないデシケーター中に保管しておくことが望

ましい。

2)

炭素含有率(質量分率)0.010 %未満の試料を定量する場合は,磁器燃焼ボートは酸素気流中で

1 350

℃に強熱しておくことが望ましい。

6.5

精製ユニット  水酸化ナトリウムを浸透させた不活性磁器粒子(繊維質粘土鉱物)(5.10)を詰めた


4

G 1211-3

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管及び過塩素酸マグネシウム(5.4)を詰めた管を接続して,酸素を精製するもの。

装置 

装置は,JIS Z 2615 の 9.7[赤外線吸収法(積分法)

]に規定されている装置による。ただし,試料燃焼

部には,JIS Z 2615 の 8.6 a)(管状電気抵抗加熱炉)に規定されている管状電気抵抗加熱炉も使用できる。

操作 

警告  燃焼操作においては,高温に加熱された磁器燃焼ボート又は磁器燃焼るつぼの取扱いは,必ず

るつぼ挟みなどを使用して火傷に注意しなければならない。

また,過剰の酸素排気の取扱いに留意して火災発生防止に努めなければならない。

8.1 

一般的な操作上の指示 

供給する酸素(5.2)は,精製ユニット(6.5)を用いて精製する。待機中は酸素(5.2)を流さないでお

く。ダスト捕集器として,グラスウールフィルター又はステンレス鋼網を設ける。必要があれば,清掃又

は交換をする。炉室,受台及びフィルターは,付着した酸化物を取り除くため,頻繁に清掃しなければな

らない。

長時間装置を使用しなかった後は,主電源を入れたときに,装置の各部が安定化するまで装置製造業者

が推奨する時間だけ待機する。

炉室を清掃した後及び/又はフィルターを交換した後,又は装置を長時間稼働させなかった後は,分析

を始める前に分析試料と同種類の数個の試料を燃焼させて装置を安定化させる。

装置に酸素を流してゼロ合わせを行う。

使用する装置が炭素含有率の直読方式の場合は,各検量線範囲に対して装置の読みを次のように調節す

る。

検量線シリーズの最大炭素含有率に近い炭素含有率の鉄鋼認証標準物質(5.11)を選択し,8.4 に従って

この標準物質中の炭素含有率を測定する。

装置の読みを認証値に合わせる。

この調節は,8.5 に規定する検量線の作成の前に行わなければならない。この調節で検量線を代用した

り,修正をすることはできない。

8.2 

試料はかりとり量 

炭素含有率(質量分率)が 1.0 %以下の場合には試料約 1 g を,1.0 %を超える場合には約 0.5 g を 1 mg

の桁まではかりとる。ただし,使用する装置の特性を考慮してはかりとり量を変えてもよい。

炭素及び硫黄の同時定量を行う機構の装置を用い,鉄鋼認証標準物質による検量線を使用する場合で,

はかりとり量による検量線作成範囲が重複している場合は,硫黄の定量を考慮してはかりとり量を決めて

もよい。

8.3 

空試験 

定量する前に,空試験を次の手順で行う。

a)

はかりとった試料(8.2)と同量の鉄(5.3)を磁器燃焼るつぼ(6.3)又は磁器燃焼ボート(6.4)に入

れて,助燃剤(5.7)で覆う。助燃剤(5.7)の種類及び量は,試料に加えるものと同一とする。

8.4 b)

による場合は,すずカプセル(6.2)を磁器燃焼るつぼ(6.3)に入れて,カプセルをるつぼの

底の方へ軽く押さえ付けた後に,上述した手順に従って鉄(5.3)及び助燃剤(5.7)を加える。すずカ

プセル(6.2)は,マイクロピペット(6.1)を用いて,二酸化炭素を除いた水(5.1)100

μL をすずカ


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プセル(6.2)の中に入れて 90∼95  ℃で約 2 時間乾燥したものを用いる。

鉄(5.3)の代わりに,炭素含有率の低い鉄鋼認証標準物質(5.11)を用いて空試験値を求めてもよ

い。

鉄(5.3)を入れた空試験値と,鉄を入れずに助燃剤(5.7)だけを入れて求めた空試験値との差が,

分析試料の定量値に影響を及ぼさないレベルであることが確認できた場合は,鉄(5.3)を入れずに空

試験を行ってよい。

b)

るつぼと内容物とを,8.4 の手順に従って処理する。

c)

空試験の読みを求め,8.5 で得られる検量線を用いて炭素の質量(mg)に変換する。

空試験値は,空試験から求めた炭素の質量(mg)から使用した鉄(5.3)又は鉄鋼認証標準物質(5.11

中の炭素の質量(mg)を差し引いて求める。

空試験値(m

0

)は,測定した空試験値の平均値とする。

2

個の空試験値間の差及び平均空試験値が炭素量として 0.01 mg を超えてはならない。もし,これらの

値が異常に高い場合には,汚染の原因を調査して取り除く。

空試験は複数回行うことが好ましい。ただし,空試験値が安定していて,直近に行った値とほぼ同一な

場合は,空試験は 1 回でもよい。

空試験は,検量線の校正時には再測定することが望ましい。ただし,空試験値が安定している場合は,

省略して直近に行った空試験値で代用してもよい。

8.4 

定量 

定量操作は,次のいずれかによる。

日常作業にあっては,定期的に炭素含有率既知の鉄鋼試料を用いて分析試料と同じ操作を行い,装置及

びその他が正常に作動しているかどうかを試験しなければならない。

a)

管状電気抵抗加熱炉を使用する場合

1)

試料をはかりとって磁器燃焼ボート(6.4)に移し入れる。

2)

助燃剤(5.7)の適切量をはかりとって 1)の磁器燃焼ボート中の試料の上に載せる。

3)

燃焼管の酸素入口部を開いて,試料及び助燃剤(5.7)の入った磁器燃焼ボートを燃焼管内に入れ,

燃焼管内の適切な位置に挿入し,直ちに気密に閉じる。

4)

適切な量の酸素(5.2)を流し,生成した燃焼生成ガスを酸素とともに赤外線吸収検出器に送り込む。

5)

燃焼生成ガス中の二酸化炭素含有量に相当する赤外線吸収量の積分値を指示値として読み取る。

b)

高周波誘導加熱炉を使用し,試薬又は標準液による検量線を用いる場合

1)

すずカプセル(6.2)1 個を磁器燃焼るつぼ(6.3)に入れ,磁器燃焼るつぼの底の方へ軽く押し付け,

はかりとった試料(8.2)を加えて助燃剤(5.7)の適切量で覆う。

2)  1)

の磁器燃焼るつぼ及び内容物を受け台の上に載せ,燃焼位置まで上げて燃焼管を閉じる。

3)

製造業者の取扱指示書に従って炉を操作する。

4)

燃焼及び測定の操作が終了した後,磁器燃焼るつぼを取り除き,分析計の読みを記録する。

c)

高周波誘導加熱炉を使用し,鉄鋼認証標準物質による検量線を用いる場合

1)

試料をはかりとって磁器燃焼るつぼ(6.3)に移し入れる。

2)

助燃剤(5.7)の適切量をはかりとって 1)の磁器燃焼るつぼ中の試料の上に載せる。

3)  2)

の磁器燃焼るつぼ及び内容物を受け台の上に載せ,燃焼位置まで上げて燃焼管を閉じる。

4)

製造業者の取扱指示書に従って炉を操作する。

5)

燃焼及び測定の操作が終了した後,磁器燃焼るつぼを取り除き,分析計の読みを記録する。


6

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8.5 

検量線の作成 

8.5.1 

試薬又は標準液を用いる検量線の作成 

8.5.1.1 

炭素含有率(質量分率)0.003 %以上 0.010 %未満の試料の場合 

8.5.1.1.1 

検量線シリーズの調製 

炭素標準液 A(5.8)又は炭素標準液 B(5.9)を

表 に示す量だけ分取して,5 個の 250 mL 全量フラス

コの各々に移し入れる。二酸化炭素を除いた水(5.1)で標線まで薄めて混合する。

マイクロピペット(6.1)を用いて,各希釈溶液の 100

μL ずつを分取して 5 個のすずカプセル(6.2)の

各々に入れて 90∼95  ℃で約 2 時間乾燥する。

グリースなどを塗らないデシケーター中で室温まで放冷する。

表 1−炭素含有率(質量分率)0.010 %未満の場合の検量線シリーズ 

炭素標準液 A(5.8)又は

炭素標準液 B(5.9)の量

mL

希 釈 溶 液 中 の

炭素の質量

mg/mL

すずカプセル(6.2

に入れた炭素の質量

mg

はかりとり試料

中の炭素含有率

質量分率(%)

0

a)

 0

0  0

1.0 0.10

0.010

0.001

2.0 0.20

0.020

0.002

5.0 0.50

0.050

0.005

10.0 1.00

0.100

0.010

a)

ゼロメンバー

8.5.1.1.2 

測定 

8.5.1.1.1

で調製した,スクロース又は炭酸ナトリウムの入ったすずカプセル(6.2)を磁器燃焼るつぼ

6.3)に入れ,カプセルを磁器燃焼るつぼの底の方へ軽く押さえ付けて鉄(5.3)1.000 g を加え,はかり

とり試料に加えるのと同じ種類及び量の助燃剤(5.7)で覆う。

磁器燃焼るつぼと内容物を 8.4 b)の 2)4)に従って処理する。

8.5.1.1.3 

検量線の作成 

検量線シリーズの各試料について,8.5.1.1.2 で得た読みからゼロメンバーの読みを差し引いて正味の読

みとする。

検量線シリーズの各試料の炭素量(mg)に対する正味の読みをプロットした検量線を作成する。

8.5.1.2 

炭素含有率(質量分率)0.010 %以上 0.100 %未満の試料の場合 

8.5.1.2.1 

検量線シリーズの調製 

炭素標準液 A(5.8)又は炭素標準液 B(5.9)を

表 に示す量だけ分取して,5 個の 50 mL 全量フラスコ

の各々に移し入れる。二酸化炭素を除いた水(5.1)で標線まで薄めて混合する。

マイクロピペット(6.1)を用いて,各希釈溶液の 100

μL ずつを分取して 5 個のすずカプセル(6.2)の

各々に入れて 90∼95  ℃で約 2 時間乾燥する。

グリースなどを塗らないデシケーター中で室温まで放冷する。

8.5.1.2.2 

測定 

8.5.1.1.2

の手順に従って処理する。

8.5.1.2.3 

検量線の作成 

8.5.1.1.3

の手順に従って処理する。


7

G 1211-3

:2011

表 2−炭素含有率(質量分率)0.010 %以上 0.100 %未満の場合の検量線シリーズ 

炭素標準液 A(5.8)又は
炭素標準液 B(5.9)の量

mL

希 釈 溶 液 中 の
炭素の質量

mg/mL

すずカプセル(6.2
に入れた炭素の質量

mg

はかりとり試料
中の炭素含有率

質量分率(%)

0

a)

 0

0  0

2 1.0

0.10

0.010

4 2.0

0.20

0.020

10 5.0

0.50

0.050

20 10.0

1.00

0.100

a)

ゼロメンバー

8.5.1.3 

炭素含有率(質量分率)0.100 %以上 1.00 %未満の試料の場合 

8.5.1.3.1 

検量線シリーズの調製 

炭酸バリウム(5.5)又は炭酸ナトリウム(5.6)について,

表 の各行に示す質量をはかりとり,5 個の

すずカプセル(6.2)の各々に移し入れる。

表 3−炭素含有率(質量分率)0.100 %以上 1.00 %未満の場合の検量線シリーズ

試薬のはかりとり質量

すずカプセル(6.2
に入れた炭素の質量

mg

はかりとり試料
中の炭素含有率

質量分率(%)

炭酸バリウム(5.5

mg

炭酸ナトリウム(5.6

mg

0

a)

 0

a)

 0 0

16.4 8.8  1.0

0.10

32.9 17.7

2.0 0.20

82.1 44.1

5.0 0.50

164.3 88.2  10.0 1.00

a)

ゼロメンバー

8.5.1.3.2 

測定 

8.5.1.3.1

で調製した,炭酸バリウム(5.5)又は炭酸ナトリウム(5.6)の入ったすずカプセル(6.2)を磁

器燃焼るつぼ(6.3)に入れ,カプセルを磁器燃焼るつぼの底の方へ軽く押さえ付けて,それに鉄(5.3)1.000

g

を加え,はかりとり試料に加えるのと同量の助燃剤(5.7)で覆う。

磁器燃焼るつぼと内容物を 8.4 b)の 2)4)に従って処理する。

8.5.1.3.3 

検量線の作成 

8.5.1.1.3

の手順に従って処理する。

8.5.1.4 

炭素含有率(質量分率)1.00 %以上 4.5 %以下の試料の場合 

8.5.1.4.1 

検量線シリーズの調製 

炭酸バリウム(5.5)又は炭酸ナトリウム(5.6)について,

表 の各行に示す質量をはかりとり,5 個の

すずカプセル(6.2)の各々に移し入れる。はかりとった炭酸バリウム(5.5)をすずカプセル(6.2)の中

に入れることができない場合は,8.5.1.4.2 においてそれを磁器燃焼るつぼの底に直接置いてもよい。

8.5.1.4.2 

測定 

8.5.1.4.1

で調製した,炭酸バリウム(5.5)又は炭酸ナトリウム(5.6)の入ったすずカプセル(6.2)を磁

器燃焼るつぼ(6.3)に入れ,カプセルを磁器燃焼るつぼの底の方へ軽く押さえ付け,それに鉄(5.3)0.500

g

を加え,はかりとった試料に加えるのと同量の助燃剤(5.7)で覆う。

磁器燃焼るつぼと内容物を 8.4 b)の 2)4)に従って処理する。


8

G 1211-3

:2011

表 4−炭素含有率(質量分率)1.00 %以上 4.5 %以下の場合の検量線シリーズ

試薬のはかりとり質量

すずカプセル(6.2
に入れた炭素の質量

mg

はかりとり試料
中の炭素含有率

質量分率(%)

炭酸バリウム(5.5

mg

炭酸ナトリウム(5.6

mg

0

a)

 0

a)

 0

0

82.1 44.1

5.0

1.0

164.3 88.2  10.0

2.0

246.4 132.3

15.0 3.0

369.7 198.6

22.5 4.5

a)

ゼロメンバー

8.5.1.4.3 

検量線の作成 

8.5.1.1.3

の手順に従って処理する。

8.5.2 

鉄鋼認証標準物質を用いる検量線の作成 

8.5.2.1 

検量線作成用試料の選定 

炭素以外の成分組成が分析対象試料に類似して,検量線を作成したい炭素含有率範囲に対して,その上

下限近傍の含有率を含み,かつ,含有率が段階的に変化するように,鉄鋼認証標準物質(5.11)を選定す

る。

8.5.2.2 

測定 

8.4 a)

又は 8.4 c)の操作を,試料の代わりに 8.5.2.1 で選んだ鉄鋼認証標準物質(5.11)を用いて行う。ま

た,空試験(8.3)も同時に行う。検量線作成用の鉄鋼認証標準物質(5.11)のはかりとり量は,検量線を

作成する炭素量範囲によって区分する。はかりとり量による検量線作成範囲の区分は装置の特性を考慮し

て決める。炭素及び硫黄の同時定量を行う機構の装置においては,はかりとり量による検量線作成範囲を

重複させてもよい。

注記  鉄鋼認証標準物質(5.11)のはかりとり量は,0.5 g 又は 1 g とする場合が多い。

8.5.2.3 

検量線の作成 

各検量線作成用試料の認証値及び試料はかりとり量から求めた炭素の量(mg)に対して 8.5.2.2 で得た

各検量線作成用試料の分析計の読みから空試験の読み分を差し引いた値をプロットして,検量線を作成す

る。

8.5.2.4 

検量線の校正 

検量線校正用試料(5.12)を,8.5.2.2 の操作において検量線作成用試料と併行に行い,9.1 によって検量

線校正用試料(5.12)の基準含有率 C

S0

を求める。検量線に経時変化があると考えられるときは,検量線

校正用試料(5.12)及び空試験の測定を行い,9.1 によって検量線校正用試料(5.12)の未補正含有率 C

S

を求め,検量線の校正係数 α を次の式によって求める。

S

0

S

C

C

=

α

検量線を,検量線の勾配係数に α を乗じて校正する。校正操作以後に測定した試料の炭素量は,校正さ

れた検量線を用いて求める。

注記  検量線の校正の計算は,通常は装置に組み込まれていて自動計算される。

結果の表示 

9.1 

計算方法 


9

G 1211-3

:2011

はかりとった試料の分析計の読みを 8.5 で得られる検量線を用いて炭素量 m

1

(mg)に変換する。

炭素含有率 C[質量分率(%)

]を次の式によって算出する。

m

m

m

m

m

m

C

10

100

10

0

1

3

0

1

=

×

×

=

ここに,

m

1

はかりとった試料中の炭素量(mg)

m

0

空試験(8.3)中の炭素量(mg)

m: はかりとった試料(8.2)の量(g)

9.2 

許容差 

この方法の許容差は,試薬又は標準液の検量線を用いて定量した場合は

表 によって,鉄鋼認証標準物

質の検量線を用いて定量した場合は

表 による。

表 5−許容差(試薬又は標準液の検量線を用いて定量した場合)

炭素含有率

質量分率(%)

併行許容差

r

質量分率(%)

再現許容差

室間(R

質量分率(%)

室内(R

w

質量分率(%)

0.003

0.000 53

0.001 19

0.000 77

0.005

0.000 69

0.001 60

0.001 02

0.01

0.000 99

0.002 40

0.001 50

0.02

0.001 42

0.003 59

0.002 20

0.05

0.002 29

0.006 12

0.003 65

0.1

0.003 29

0.009 17

0.005 36

0.2

0.004 72

0.013 7

0.007 85

0.5

0.007 62

0.023 4

0.013 0

1.0

0.011 0

0.035 1

0.019 1

2.0

0.015 7

0.052 6

0.028 0

4.5

0.024 0

0.084 4

0.043 8

表 6−許容差(鉄鋼認証標準物質の検量線を用いて定量した場合) 

炭素含有率

質量分率(%)

室内再現許容差

質量分率(%)

室間再現許容差

質量分率(%)

0.001

以上 0.10 未満

f(n)×[0.001 721×(C)

0.408 4

]

f(n)×[0.003 527×(C)

0.387 0

]

0.10

以上 5.0 以下

f(n)×[0.006 5×(C)+0.000 8]

f(n)×[0.009 6×(C)+0.002 2]

許容差計算式中の f(n)の値は,JIS Z 8402-6 

表 1(許容範囲の係数)による。の値は,室内再現許容差の

場合は同一分析室内における分析回数,室間再現許容差の場合は分析に関与した分析室数である。また,(C)
は,許容差を求める炭素定量値の平均値[質量分率(%)

]である。

10 

分析報告書 

分析報告書には,次の情報を含めなければならない。

a)

試料,分析室及び分析日時を証明するのに必要な全ての情報

b)

この規格の引用

c)

分析結果

d)

定量に際して注目された異常な特徴

e)

この規格に規定されていない操作又は結果に影響を与えるような任意の操作


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS G 1211-3:2011

  鉄及び鋼−炭素定量方法−第 3 部:燃焼−赤外線吸収法

ISO 9556:1989

  Steel and iron−Determination of total carbon content−Infrared

absorption method after combustion in an induction furnace

ISO 15350:2000

  Steel and iron−Determination of total carbon and sulfur content−

Infrared absorption method after combustion in an induction furnace (routine method) 

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規 格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号及

び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

1

適用範囲

適用範囲を規定

ISO 9556 

ISO 15350

1

1

適用範囲を規定 
適用範囲を規定

一致 
変更

JIS

の適用範囲は 0.001 %∼

5.0 %

ISO 9556 は 0.003 %∼

4.5 %

ISO 15350 は 0.005 %

∼4.3 %。

ISO 9556

とは一致。ISO 15350 

日常法であり,改正の効果は小さ
く負荷が大きいので当面見送る。

2

引用規格

3

一般事項

一般事項を規定

追加

JIS

は JIS G 1201 の通則を引

用。

規格体系の違いによる。技術的差
異はない。

4

要旨

要旨を記載

ISO 9556 

ISO 15350

3

3

要旨を記載 
要旨を記載

追加

JIS

は電気抵抗加熱も認めて

いる。

電気抵抗加熱−赤外法採用所は少
数なので ISO 提案を見送る。

5

試薬

試薬を規定

ISO 9556 

ISO 15350

4

4

試薬を規定 
試薬を規定

追加

JIS

は二酸化炭素を除いた水

の調製法を追加。

JIS

は JIS K 8005 の水調製法を追

加。ISO 規格の技術内容確認後,
必要があれば ISO に改正提案す

る。

6

器具及び

材料

器 具 及 び 材 料 を
規定

ISO 9556 

ISO 15350

5

5

器具及び材料を規定

追加

JIS

は,電気抵抗加熱対応器具

も記載。

電気抵抗加熱−赤外法採用所は少
数なので ISO 提案を見送る。

7

装置

装置を規定

ISO 9556 

ISO 15350

5

5

,6

装置を規定 
装置を規定

追加

JIS

は,管状電気抵抗加熱炉も

認める。

電気抵抗加熱−赤外法採用所は少
数なので ISO 提案を見送る。

ISO 9556 

ISO 15350

6

7

サンプリングを規定

削除

JIS

はサンプリングを規定し

ていない。

JIS

は一般事項として引用。技術的

差異はない。

10

G 1

2

1

1

-3


20
1

1


(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規 格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

8.1

一 般 的

な操作上の
指示

一 般 的 な 操 作 上
の指示を規定

ISO 9556 

7.1

一般的な操作上の指示を
規定

一致

8.2

試 料 は

かりとり量

試 料 は か り と り
量を規定

ISO 9556 

ISO 15350

7.2

8.2

試料はかりとり量を規定
試料はかりとり量を規定

変更 
一致

JIS

は CS 同時分析を考慮した

はかりとり量を認める。

JIS

と ISO 15350 とは技術的差異が

ない。

8.3

空試験

空試験を規定

ISO 9556 

ISO 15350

7.3

8.3.1.3

空試験を規定 
空試験を規定

追加 
追加

JIS

は鉄を入れない空試験も

認める。また,分析回数の規
定も緩めている。

JIS

は分析実態に合わせた規定と

している。

他の改正検討が生じた時

点で改正提案を行う。

8.4

定量

定量操作を規定

ISO 9556 

ISO 15350

7.4

8.1

8.3.1.2

定量操作を規定 
定量操作を規定

追加

JIS

は,管状電気抵抗加熱によ

る定量も規定。

電気抵抗加熱−赤外法採用所は少
数なので ISO 提案を見送る。

8.5

検 量 線

の作成

検 量 線 の 作 成 を
規定

ISO 9556 

ISO 15350

7.5

8.3.1.1

8.3.1.4

検量線の作成を規定 
検量線の作成を規定

追加

JIS

は,検量線の校正を追加

JIS

は,分析実態に合わせた規定と

している。

他の改正検討が生じた時

点で ISO への改正提案を行う。

9.1

計 算 方

計算方法を規定

ISO 9556 

ISO 15350

8.1

9.1

計算方法を規定 
計算方法を規定

一致

9.2

許容差

許容差を規定

ISO 9556 

ISO 15350

8.2

9.2

許容差を規定 
許容差を規定

一致 
変更

ISO 9556

とは一致。鉄鋼認証

標 準 物 質 を 用 い た 許 容 差 は

ISO 15350

と異なる。

JIS

と ISO における共同実験結果

の違いによる。技術的差異は小さ

い。

10

分 析 報

告書

分 析 報 告 書 記 載
内容を規定

ISO 9556 

ISO 15350

9

10

分析報告書記載内容を規

一致

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:

ISO 9556:1989,ISO 15350:2000,MOD)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

11

G 1

2

1

1

-3


20
1

1