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G 0551

:2013

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  記号

3

5

  原理

4

6

  試験片の採取及び調製

5

6.1

  試験片の採取

5

6.2

  フェライト結晶粒界の現出

5

6.3

  オーステナイト及び旧オーステナイト結晶粒界の現出

5

7

  結晶粒度の評価方法

7

7.1

  一般事項

7

7.2

  結晶粒度標準図との比較による評価方法(比較法)

7

7.3

  総合判定方法

8

8

  結晶粒度の表示

8

8.1

  フェライト結晶粒度の表示

8

8.2

  オーステナイト結晶粒度の表示

8

9

  報告

9

附属書 A(規定)結晶粒度標準図

10

附属書 B(規定)計数方法による評価

19

附属書 C(規定)切断法による評価

23

附属書 JA(規定)熱処理粒度試験方法によるオーステナイト粒界現出方法

27

附属書 JB(規定)フェライト結晶粒の切断法による評価方法

30

附属書 JC(規定)混粒組織の評価方法及び表示方法

32

附属書 JD(規定)フェライト−パーライト混在組織の評価方法

33

附属書 JE(参考)JIS と対応国際規格との対比表

36


G 0551

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

鉄鋼連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 0551:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 G

0551

:2013

鋼−結晶粒度の顕微鏡試験方法

Steels-Micrographic determination of the apparent grain size

序文

この規格は,2003 年に第 2 版として発行された ISO 643 を基に,技術的内容を変更して作成した日本工

業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JE に示す。

1

適用範囲

この規格は,鋼のフェライト又はオーステナイトの結晶粒度を測定するための顕微鏡試験方法について

規定する。また,この規格は,結晶粒界の現出方法及び一様に結晶粒が分布する試験片の平均結晶粒度の

求め方について規定する。

注記 1  実際の結晶粒の形状は,立体的(三次元)であるため,顕微鏡試料の切断面は,結晶粒の端

部から最大直径の部分までの任意の箇所になり得る。たとえ結晶粒が完全に同じ大きさであ

っても,平面上(二次元)に現れる結晶粒の大きさは,ある範囲にばらつく。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 643:2003

,Steels−Micrographic determination of the apparent grain size(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の試験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する措置をとらなければならない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0561

  鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)

ISO 3785

  Steel−Designation of test piece axes

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

結晶粒(grain)

顕微鏡観察のために研磨及び調製された試験片の平らな断面上に現出する,多少湾曲した側面を伴う閉


2

G 0551

:2013

じた多角形の形状。結晶粒は,次のように区別する。

3.1.1

オーステナイト結晶粒(austenitic grain)

面心立方の結晶粒。焼なまし双晶を含むことがある。

3.1.2

フェライト結晶粒(ferritic grain)

体心立方の結晶粒。焼なまし双晶は含まない。

注記  フェライト結晶粒は,通常は炭素含有率が 0.25 %(質量分率)以下の炭素鋼又はフェライト系

ステンレス鋼に対して適用している。フェライト結晶粒と同等の寸法のパーライトの島が存在

する場合は,その島をフェライト結晶粒としている。

3.2

粒度番号(index)

試験片断面の 1 mm

2

当たりの平均結晶粒数 を用いて,次の式で計算される の値。正数及びゼロ又は

負数の場合もあり得る。

G

m

2

8

×

=

注記  定義に従って,が 16 の場合,は 1 となる。結晶粒度標準図との比較による評価方法(比較

法)においては,0.5 単位及び総合判定においては,平均粒度番号を小数点以下一桁で表す場合

もある。

3.3

捕捉結晶粒数(intercept),N

直線又は曲線の試験線が通過又は捕捉した結晶の数。試験線が直線の場合,通常,両端は,結晶粒内で

終わる(

図 参照)。

注記  直線の両端部分各々は,捕捉結晶の 1/2 として計数する。 は,さまざまな位置で無作為に適

用した試験線が捕捉した結晶粒の数を多数回計数して得た平均値である。を測定に用いた線

長 L

T

で除することによって単位長さ(通常は mm 単位)当たりの捕捉結晶粒数

L

を得る。

3.4

交点の数(intersection),P

結晶粒界と一本の直線又は曲線の試験線との交点の数(

図 参照)。

注記  は,さまざまな位置で無作為に適用した試験線と結晶粒界とが交わった回数について,多数

回計数して得た平均値である。を測定に用いた線長 L

T

で除することによって,単位長さ(通

常は mm 単位)当たりの結晶粒界の交点数

L

を得る。

3.5

細粒鋼及び粗粒鋼

細粒鋼は,粒度番号 5 以上の鋼。粗粒鋼は,粒度番号 5 未満の鋼。細粒鋼と粗粒鋼との判定は,特に指

定のない限り,6.3.2(浸炭粒度試験方法)による。

3.6

混粒

1

視野内において,最大頻度をもつ粒度番号の粒からおおむね 3 以上異なった粒度番号の粒が偏在し,

これらの粒が約 20 %以上の面積を占める状態にあるもの,又は,視野間において 3 以上異なった粒度番号

の視野が存在するもの。


3

G 0551

:2013

単相結晶粒組織上の直線による捕捉結晶粒数(N)の計数。ここでは,矢印点 1∼6 までが結晶粒

を捕捉していて線の両端部分が結晶粒内で終わっている(2×1/2=1)

。したがって,N=7 である。

単相結晶粒組織上の直線による交点の数(P)の計数。ここでは,矢印点 7 までが交点の数。した

がって,P=7 である。

図 1−捕捉結晶粒数(N)及び交点の数(P)の例

4

記号

使用する記号を

表 に示す。


4

G 0551

:2013

表 1−記号

記号

定義

式及び値

平均結晶粒面積(単位:mm

2

m

a

1

=

A

F

観察視野の面積(単位:mm

2

平均結晶粒径(単位:mm)

m

d

1

=

顕微鏡のすりガラススクリーン上の円の直径,又は試験片の試験面の画像を囲い込
む顕微鏡写真上の円の直径

79.8 mm

(面積=5 000 mm

2

g

顕微鏡倍率

通常は 100 倍

粒度番号

長さ倍率 から長さ倍率 100 への変換係数

100

g

K

=

結晶粒内を横切る試験線の 1 結晶粒当たりの平均線分長(単位:mm)

L

L

P

N

l

/

1

/

1

=

=

試験線を倍率で除した長さ(単位:mm)

L

T

測定に用いた試験線長さを倍率で除した長さ(単位:mm)

観察した試験面の 1 mm

2

当たりの結晶粒の個数

m=2n

100

(倍率 100)

m=2K

2

n

g

(倍率  g

M g が 100 でない場合の,最も近い標準図粒度番号

n

1

直径 の円の中に完全に入っている結晶粒の数

n

2

直径 の円周と交差している結晶粒の数

n

100

直径 の円内で試験した結晶粒の等価総数(倍率 100)

2

2

1

100

n

n

n

+

=

n

g

直径 の画像上で検査した結晶粒の等価総数(倍率  g

単位長さ 当たりの,捕捉した結晶粒の平均数

L

試験線の単位線長さ当たりの,捕捉した結晶粒の平均数

T

L

N

N

L

=

N

x

圧延方向の 1 mm 当たりの捕捉数

N

y

圧延直角方向の 1 mm 当たりの捕捉数

N

z

厚さ方向の 1 mm 当たりの捕捉数

結晶粒界と無作為に適用した試験線との交点の数の平均数

L

試験線の単位長さ当たりの結晶粒界の交点の平均数

T

L

P

P

L

=

N

x

N

y

及び N

z

の方向を指定する方法は,ISO 3785 による。

注記  ISO 3785(試験片の軸の定義)は,特に金属材料の延性及びじん(靱)性を測定する試験片に

対して,その結晶粒の展伸方位及び試験片の位置を定義する方法を提供するために作成された

ものである。金属材料に座標軸が存在するものと仮定して,金属材料の試験片の方向の指定方

法を規定している。次に,その主な座標軸の定義について示す。

a

) X

軸:結晶粒の主展伸方位と一致する方向(圧延方向)

b

) Z

軸:主加工力が働く方向(厚さ方向)

c

) Y

軸:X 軸及び Z 軸に垂直な方向(圧延直角方向)

5

原理

結晶粒の大きさを,鋼種又はその他の情報によって,適切な方法で処理された試験片の研磨面で,顕微

鏡によって測定する。

鋼材規格又は受渡当事者間の合意によって結晶粒の現出方法を規定していない場合,結晶粒の現出方法


5

G 0551

:2013

は,製造業者が決定する。

平均結晶粒度は,特に指定のない場合,製造業者の任意によって,次の a)又は b)によって測定する。

a

)

次に示すいずれかによって得られた粒度番号

1

)

結晶粒度標準図と比較する(7.2 参照)

2

)

単位面積当たりの結晶粒の平均数を測定する(計数方法:planimetric method)

附属書 参照)

b

)

結晶粒内を横切る試験線の 1 結晶粒当たりの平均線分長(切断法)

附属書 参照)

結晶粒内を横切る試験線の 1 結晶粒当たりの平均線分長から,

表 B.1 によって粒度番号を算出する。

なお,切断法によるフェライト結晶粒度の測定に,

附属書 JB を用いてもよい。

6

試験片の採取及び調製

6.1

試験片の採取

試験片の数及び製品から試験片を採取する箇所が,鋼材規格又は受渡当事者間の合意によって定められ

ていない場合は,これらを製造業者が決める。

注記  評価する試験片の数を増すと測定精度が良くなることが判明している。したがって,二つ以上

の切断部分を評価することが望ましい。製品の端,又は試験片を採取するためにせん断加工し

たものなどに見られる,激しく変形した部分は避け,試験片が製品の大半を代表するように注

意する。

試験片の研磨面が鋼材規格又は受渡当事者間の合意によって定められていない場合,研磨面は,圧延方

向,すなわち,製品における主加工方向に平行な面とする。結晶粒が等軸でない場合,横方向断面での測

定は差異を生じる。

6.2

フェライト結晶粒界の現出

フェライト結晶粒界は,体積分率 2 %∼5 %ナイタル[指定された体積分率の硝酸(質量分率 60 %∼61 %)

以下硝酸という,を含むエタノール溶液]

,又は適切な腐食液を用いることで現出させる。

6.3

オーステナイト及び旧オーステナイト結晶粒界の現出

6.3.1

一般事項

常温で単相又は二相のオーステナイト[オーステナイト母相中のデルタ(δ)フェライト]組織をもつ鋼

の場合は,腐食液を用いて,結晶粒界を現出する。

単相のオーステナイト系ステンレス鋼に対して通常よく使われる腐食液は,グリセレジア(Glyceregia)

カーリング(Kalling)試薬(No.2)及びマーブル(Marble)試薬である。

単相又は二相のオーステナイト系ステンレス鋼に対する最良の電解腐食の方法は,結晶粒界は現出する

が双晶が現出しないように硝酸中で直流 1.4 V を 60∼120 秒負荷することである。

注記  質量分率 10 %しゅう酸水溶液を用い,直流 6 V を 60 秒まで負荷する方法は,よく用いられる

が,硝酸を用いる方法より粒界は明瞭ではない。

常温でオーステナイト組織でない鋼に対しては,次に規定する 6.3.2 又は 6.3.3 のいずれかの方法を適用

する。

6.3.2

浸炭粒度試験方法[925  ℃での浸炭によるマッケイドエーン(McQuaid-Ehn)法]

6.3.2.1

適用

これは,925  ℃で,一定時間保持して浸炭することによってオーステナイト結晶粒を現出する方法であ

る。その他の実際の熱処理条件で形成される結晶を現出する方法としては,適切でないことがある。


6

G 0551

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6.3.2.2

熱処理

試験片は,脱炭層又は表面のさびを除去する。冷間,熱間,機械的などの前処理が,結晶粒の形状に影

響を及ぼすことがある。これらの事項を特に指定することが望ましい場合は,受渡当事者間によって,測

定前に実行すべきこれらの処理を規定するものとする。

浸炭剤を充塡した容器の中に試験片を埋めて封入し,電気炉又はその他の適切な加熱炉に装入して加熱

する。約 2 時間で 925  ℃に昇温し,この温度に 6 時間保持した後,徐冷し,浸炭層の結晶粒界に過共析セ

メンタイトを析出させる。600  ℃まで 30∼150  ℃/h で徐冷することが望ましい。通常,約 1 mm の浸炭層

が得られる。

浸炭剤は,乾燥した粒状木炭質量分率 60 %∼80 %,炭酸バリウム質量分率 40 %∼20 %混合物を用いる。

ただし,鋼種によっては,これ以外の混合比を用いてもよい。浸炭剤の使用量は,試験片体積の 30 倍以上

が望ましい。浸炭剤は,その都度,新しいものを使用する。

6.3.2.3

調製及び腐食

浸炭した試験片を,浸炭表面に直角に切断し,顕微鏡試験用に調製する。その断面を,次のいずれかの

腐食液を用いて腐食させるのが望ましい。

a

)

アルカリ性ピクリン酸ナトリウムで腐食させる。必要に応じて,電解腐食(直流 6 V で 60 秒間)を適

用する。

b

)

体積分率 2 %∼5 %ナイタルによって腐食させる。

c

)

a

)

又は b)と同一の結果が得られる場合は,ピクリン酸−エタノール溶液又はその他の試薬を使用して

もよい。

注記  アルカリ性ピクリン酸ナトリウムの例として“le Chatelier と Igewski”試薬(ピクリン酸 2 g,

水酸化ナトリウム 25 g,水 100 mL)がある。

6.3.3

熱処理粒度試験方法

熱処理粒度試験方法には,

表 に示す方法がある。これらは,鋼の焼なまし,焼ならし,焼入れ,固溶

化熱処理など実際の熱処理に当たり,最高加熱温度における粒度測定に適用する。各試験方法の詳細を

属書 JA に示す。

表 2−熱処理粒度試験方法の種類

熱処理粒度試験方法の種類

適用鋼種

附属書

ピ ク リ ン 酸 飽 和 水 溶 液 で 腐 食 す る 
Bechet-Beaujard

主として,0.005 %以上のりんを含むマルテンサイト,焼戻
しマルテンサイト及びベイナイト鋼

JA.2

参照

初析フェライト法

主として,炭素含有率 0.25 %∼0.6 %の粗粒炭素鋼 
低合金鋼。例,マンガン−モリブデン鋼,1 %クロム−モ
リブデン鋼,1.5 %クロム−ニッケル鋼

JA.3

参照

オーステナイト系ステンレス及びオース
テナイトマンガン鋼

a)

の鋭敏化熱処理法

主として,炭素含有率 0.025 %を超える非安定化オーステ
ナイト又は二相ステンレス鋼

JA.4

参照

徐冷法

主として,炭素含有率中位以上の亜共析鋼。ただし,過共
析鋼の場合は,Ac

cm

点以上の温度における粒度を測定する

場合に限る。

JA.5

参照

焼入焼戻し法

主として,機械構造用炭素鋼及び構造用合金鋼

JA.6

参照

一端焼入法

主として,焼入性の低い鋼種で,炭素含有率中位以上の亜
共析鋼及び共析鋼

JA.7

参照

酸化法

主として,機械構造用炭素鋼及び構造用合金鋼

JA.8

参照

焼入法

主として,高速度工具鋼及び合金工具鋼

JA.9

参照

a)

オーステナイトマンガン鋼は,482∼704  ℃で鋭敏化すると,粒界に微細な炭化物が析出する。


7

G 0551

:2013

7

結晶粒度の評価方法

7.1

一般事項

結晶粒度の評価の方法には,結晶粒度標準図との比較(7.2 参照)又は単位面積当たりの結晶粒数を計数

して求めた粒度番号(

附属書 参照)によって評価する方法と,試験線 1 mm 当たりの捕捉する結晶粒数

N)又は交点の数(P)によって評価する切断法(

附属書 参照)とがある。

粒度番号は,切断法で求めた 1 mm 当たりの平均捕捉結晶粒数(

L

N

)又は 1 mm 当たりの平均交点数(

L

P

から結晶粒内を横切る試験線の 1 結晶粒当たりの平均線分長(

l

)を求め,

表 B.1 を用いて求めることがで

きる。

粒度番号は,3.2 に従い,次の式(1)で定義する。

G

m

2

8

×

=

  (1)

式(1)から得られる式(2a)又は式(2b)によって,粒度番号を算出する。

3

2

log

log

=

m

G

  (2a)

3

301

.

0

log

=

m

G

   (2b)

ここに,

m

試験片断面の

1 mm

2

当たりの平均結晶粒数

G

粒度番号

7.2

結晶粒度標準図との比較による評価方法(比較法)

投影像(又は顕微鏡写真)の試験視野を,結晶粒度標準図又はオーバーレイ[結晶粒度測定用に設計さ

れた接眼鏡の標準図がこの規格又は対応する国際規格(ISO 643)にトレーサブルであれば,利用すること

ができる。

]と比較する。倍率が

100

倍の結晶粒度標準図(

附属書 参照)に付けられた,−

1(00)

から

10

までの数字は,粒度番号

G

を表す。

結晶粒度標準図プレートの種類は,測定中に変更しないことが望ましい。

試験片の試験視野の粒度に最も近い粒度をもつ結晶粒度標準図を決定する。

附属書 のプレート

IV

場合は,粒度番号の中間に相当すると認めるとき,低位の粒度番号に

0.5

を加えるものとする。

各試験片について,無作為に選択された少なくとも

3

視野(

5

10

の視野数が望ましい。)を評価する。

投影像又は顕微鏡写真の画像倍率

g

100

でない場合,粒度番号

G

は,次の計算式によって,最も近い

結晶粒度標準図番号

M

を倍率比係数で修正した値になる。

100

log

64

.

6

g

M

G

+

=

  (3)

通常使用する倍率に対する各粒度番号間の関係を

表 に示す。

表 3−画像倍率及び各粒度番号の関係

画像倍率

標準図番号で識別された画像に対する,金属結晶の粒度番号

25

−3

−2

−1 0 1 2 3 4

50

−1 0 1 2 3 4 5 6

100  1 2 3 4 5 6 7 8

200  3 4 5 6 7 8 9

10

400  5 6 7 8 9

10 11

12

500

5.6 6.6 7.6 8.6 9.6

10.6 11.6

12.6

800

7  8  9 10 11 12 13 14


8

G 0551

:2013

なお,フェライト−パーライト混在組織の場合は,受渡当事者間の協定によって

附属書 JD を適用して

もよい。この場合,表示方法についても受渡当事者間の協定によるものとする。

7.3

総合判定方法

比較法,計数方法又は切断法によって得た各視野の判定結果から,次の式によって平均粒度番号を算出

し,これを鋼の結晶粒度とする。平均粒度番号は,小数点以下一桁に丸める。

視野数は,

5

10

が望ましい。

表 に例を示す。

(

)

×

=

b

b

a

G

ここに,

G: 平均粒度番号

a: 各視野における粒度番号

b: 同一粒度番号を示す視野数

表 4−平均粒度番号算出方法の例

各視野における粒度番号

視野数

a×b

平均粒度番号

6

6.5

7

2

6

2

12

39

14

5

.

6

10

65 =

合計 10

65

なお,混粒の場合は,

附属書 JC による。

8

結晶粒度の表示

結晶粒の種類による記号・粒度番号・視野数・最高加熱温度(熱処理粒度試験方法の場合)及び保持時

間を次の 8.1 及び 8.2 に従って表示する。混粒の場合の表示方法は,

附属書 JC に規定する。

8.1

フェライト結晶粒度の表示

8.1.1

フェライト結晶粒度の表示記号

フェライト結晶粒の記号は次による。

FG

8.1.2

フェライト結晶粒度の表示例

FG

3.5

(10)

10

視野の総合判定による粒度が

3.5

の場合)

8.2

オーステナイト結晶粒度の表示

8.2.1

オーステナイト結晶粒度の表示記号

オーステナイト結晶粒度の表示記号は,オーステナイト結晶粒界の現出方法によって,次の記号を用い

る。

G

:製品まま(6.3.1

G

c

:浸炭粒度試験方法[

925

℃での浸炭によるマッケイドエーン(

McQuaid-Ehn

)法]

6.3.2

G

b

:ピクリン酸飽和水溶液で腐食を行う

Bechet-Beaujard

法(JA.2

G

p

:初析フェライト法(JA.3

G

m

:オーステナイト系ステンレス及びオーステナイトマンガン鋼の鋭敏化熱処理(JA.4

G

f

:徐冷法(JA.5


9

G 0551

:2013

G

h

:焼入焼戻し法(JA.6

G

j

:一端焼入法(JA.7

G

o

:酸化法(JA.8

G

q

:焼入法(JA.9

8.2.2

オーステナイト結晶粒度の表示例

a

)

細粒鋼

G

c

8.5

(10)

6.3.2 の浸炭粒度試験方法で

10

視野の総合判定による粒度が

8.5

(細粒鋼)の場合]

G

f

6.5

(10)

920

℃×

l.5 h

JA.5 の徐冷法で

920

℃に

1.5

時間保持して

10

視野の総合判定による粒

6.5

の場合]

b

)

粗粒鋼

G

c

3.6

(10)

6.3.2 の浸炭粒度試験方法で

10

視野の総合判定による粒度が

3.6

(粗粒鋼)の場合]

9

報告

試験報告書が必要な場合には,次の事項から報告事項を受渡当事者間の協定によって選択する。

a

)

試験された鋼材の種類の記号

b

)

測定した結晶粒の種類(フェライト又はオーステナイト)

c

)

試験方法(結晶粒度標準図による比較法,計数方法又は切断法)

,操作条件及び評価方法(例えば,手

動又は自動画像解析)

d

)

粒度番号又は結晶粒内を横切る試験線の

1

結晶粒当たりの平均線分長

ただし,粒度番号で報告する場合は,箇条 の表示記号を用いる。


10

G 0551

:2013

附属書 A

規定)

結晶粒度標準図

この附属書は,結晶粒度標準図を規定する。

注記

この結晶粒度標準図は,ASTM E 112 Plate I 及び IV から引用したものである。通常,浸炭粒度

試験方法[

925

℃での浸炭によるマッケイドエーン(

McQuaid-Ehn

)法]には Plate IV が用い

られる。


11

G 0551

:2013

粒度番号−100 

粒度番号 

注記  この標準図は,ASTM E 112 Plate I による。

図 A.1−結晶粒度標準図プレート I(倍率 100


12

G 0551

:2013

粒度番号 0.5 

粒度番号 1.0 

注記  この標準図は,ASTM E 112 Plate I による。

図 A.1−結晶粒度標準図プレート I(倍率 100)(続き)


13

G 0551

:2013

粒度番号 1.5 

粒度番号 2.0 

注記  この標準図は,ASTM E 112 Plate I による。

図 A.1−結晶粒度標準図プレート I(倍率 100)(続き)


14

G 0551

:2013

粒度番号 2.5 

注記  この標準図は,ASTM E 112 Plate I による。

図 A.1−結晶粒度標準図プレート I(倍率 100)(続き) 


15

G 0551

:2013

粒度番号 3.0 

粒度番号 3.5 

粒度番号 4.0 

粒度番号 4.5 

粒度番号 5.0 

粒度番号 5.5 

粒度番号 6.0 

粒度番号 6.5 

注記  この標準図は,ASTM E 112 Plate I による。

図 A.1−結晶粒度標準図プレート I(倍率 100)(続き)


16

G 0551

:2013

粒度番号 7.0 

粒度番号 7.5 

粒度番号 8.0 

粒度番号 8.5 

粒度番号 9.0 

粒度番号 9.5 

粒度番号 10.0 

注記  この標準図は,ASTM E 112 Plate I による。

図 A.1−結晶粒度標準図プレート I(倍率 100)(続き)


17

G 0551

:2013

粒度番号 

粒度番号 

注記  この標準図は,ASTM E 112 Plate IV による。

図 A.2−結晶粒度標準図プレート IV


18

G 0551

:2013

粒度番号 

粒度番号 

粒度番号 

粒度番号 

粒度番号 

粒度番号 

注記  この標準図は,ASTM E 112 Plate IV による。

図 A.2−結晶粒度標準図プレート IV(続き)


19

G 0551

:2013

附属書 B

規定)

計数方法による評価

B.1

計数方法(Planimetric method)の原理

従来から,すりガラス投影スクリーン上の投影像又は顕微鏡写真に,直径

79.8 mm

の円を描くか,又は

円を重ね合わせている。倍率を,円の領域に少なくとも

50

個の結晶粒を取り込むように調整する。この推

奨事項は,円形試験パターンでの計数誤差を最小限に抑えるために定める。

図 B.1−円によって囲まれた領域の結晶粒の数の評価

2

種類(n

1

n

2

)の計数を行う。n

1

は,試験円内に完全に入っている結晶粒の数,n

2

は,試験円と交差し

た結晶粒の数とする。

相当結晶粒の総数は,次の式によって算出する。

2

2

1

100

n

n

n

+

=

   (B.1)

試験片表面上にある

1 mm

2

当たりの結晶粒数 は,次の式によって算出する。

100

2

n

m

=

   (B.2)

また,任意の倍率 の場合には,は,次の式によって算出する。

g

n

g

m





=

000

5

2

  (B.3)

ここに,

 5

000

: 試験円の面積(

mm

2

この方法では,おおむね,円形試験線と交差した結晶粒は,半分(

1/2

)が円内にあり,半分(

1/2

)は


20

G 0551

:2013

円外にあるものと仮定している。この仮定は,結晶組織を通過する直線には有効だが,曲線には有効でな

い。生じる誤差は,円形試験線内の結晶粒の数が減少するにつれて,増加する。円形試験線内の結晶粒の

数が少なくとも

50

個の場合は,バイアスは約

2 %

である。

このバイアスを回避する簡単な方法は,試験線内の結晶粒の数とは無関係に,正方形又は長方形を使う

ことである。ただし,計数手順を少しだけ修正しなければならない。まず,四隅のそれぞれに交わる結晶

粒を,おおむね,試験線内が

1/4

及び試験線外が

3/4

と想定する。これらの四隅の結晶粒は,試験線枠内

で一緒になって,一つの結晶粒に等しくなるものとする。

四隅の結晶粒を無視して,完全に試験線内にある結晶粒 n

1

及び,試験線の四つの側線と交わった結晶粒

n

2

について,計数を行う(

図 B.2 参照)。式

(B.1)

は次の式となる。

(

)

1

5

.

0

2

1

100

+

+

=

n

n

n

   (B.4)

図 B.2−方形試験図によって囲まれる領域の結晶粒の評価

試験片表面上の

1 mm

2

当たりの結晶粒数 は,次の式によって算出する。

g

n

A

g

m





=

F

2

   (B.5)

ここに,

A

F

結晶粒の計数に用いる観察視野の面積(

mm

2

1

個当たりの平均結晶面積(

mm

2

)は,次の式によって算出する。

m

a

1

=

   (B.6)


21

G 0551

:2013

注記

次に示す式によって平均結晶粒径を計算するのが,これまでの一般的方法であった。しかし,

この方法を使用すると,結晶粒が切断面で正方形であることを意味するが,実際にはそうでな

いので,この方法は望ましくない。

2

/

1

a

d

=

   (B.7)

は,粒度番号 の各値に対応している。表 B.1 に示す範囲内で式

(B.2)

,式

(B.3)

又は式

(B.5)

で計算され

る の値は,粒度番号 の値に対して与えられる。

表 B.1−結晶粒数の各変数の関係

粒度番号

1 mm

2

当たりの結晶粒数

m

結晶粒の 
平均直径

mm

結晶粒の 
平均面積

mm

2

結 晶 粒 内 を 横 切 る
試験線の 1 結晶粒当
たりの平均線分長

mm

測 定 線 上 の

1 mm

当たり

の 平 均 捕 捉

結晶粒数

限界値

超え

以下

−7 0.062

5

0.046  0.092

4

16

3.577

0.279

−6 0.125 0.092 0.185

2.828 8

2.529

0.395

−5 0.25  0.185  0.37

2

4

1.788

0.559

−4 0.50  0.37  0.75

1.414  2

1.265

0.790

−3 1

0.75  1.5

1

1

0.894

1.118

−2 2

1.5

3

0.707  0.5

0.632

1.582

−1(00)

a

)

 4

3

6

0.500

0.25

0.447

2.237

0 8

6

12

0.354  0.125

0.320

3.125

1 16

12

24

0.250  0.062

5

0.226

4.42

2 32

24

48

0.177  0.031

2

0.160

6.25

3 64

48

96

0.125  0.015

6

0.113

8.84

4

128

96

192

0.088 4

0.007 81

0.080

12.5

5

256

192

384

0.062 5

0.003 90

0.056 6

17.7

6

512

384

768

0.044 2

0.001 95

0.040 0

25.0

7

1 024

768

1 536

0.031 2

0.000 98

0.028 3

35.4

8

2 048

1 536

3 072

0.022 1

0.000 49

0.020 0

50.0

9

4 096

3 072

6 144

0.015 6

0.000 244

0.014 1

70.7

10

8 192

6 144

12 288

0.011 0

0.000 122

0.010 0

100

11

16 384

12 288

24 576

0.007 8

0.000 061

0.007 07

141

12

32 768

24 576

49 152

0.005 5

0.000 030

0.005 00

200

13

65 536

49 152

98 304

0.003 9

0.000 015

0.003 54

283

14

131 072

98 304

196 608

0.002 8

0.000 007 5

0.002 50

400

15

262 144

196 608

393 216

0.002 0

0.000 003 7

0.001 70

588

16

524 288

393 216

786 432

0.001 4

0.000 001 9

0.001 20

833

17

1 048 576

786 432

1 572 864

0.001 0

0.000 000 95

0.000 87

1 149

注記  この表は,等軸結晶粒の各種パラメータ間の値を示す。 

a

)

−1 は,00 と表記してもよい。

B.2

スナイダーグラフ(Snyder-Graff)法

B.2.1

適用分野

この方法は,直線試験線による切断法を用いて,焼入焼戻し処理された高速度鋼のオーステナイト結晶

粒度を判定するために使用する。


22

G 0551

:2013

B.2.2

調製及び腐食

通常は焼入焼戻し処理済みの製品から採取された試験片は,いかなる追加の熱処理もしてはならない。

研磨後,試験片を,体積分率

10 %

以下のナイタルを使って,腐食させる。試験片は旧オーステナイト結

晶粒界が明瞭に現れるまで十分に長く腐食させる。

注記

数回の研磨及び腐食の繰り返しが必要なことがある。製品が受けた熱処理の種類によって,試

験片の表面が多少変色することがある。

B.2.3

測定

倍率を

1 000

として,

125 mm

長の試験線が捕捉した結晶粒の数を計数する。無作為に選択された視野内

の異なった方向で,

5

回測定を実施する。

B.2.4

測定結果

指定がない限り,

5

回の測定における捕捉した結晶粒の数の算術平均値を求める。この値から,結晶粒

内を横切る試験線の

1

結晶粒当たりの平均線分長を決定する。

B.3

その他の粒度番号定義方法

B.3.1

適用

この規格に記載された粒度番号の定義方法に加えて,米国で用いられている方法がある。

この方法では,次のように定義された,

ASTM

粒度番号と呼ばれている G

(

ASTM

)

によって,粒度番号を

規定する。

B.3.2

結晶粒内を横切る試験線の 結晶粒当たりの平均線分長による方法

粒度番号 G

(

ASTM

)

0

は,倍率

100

で測定された

32.0 mm

の結晶粒内を横切る試験線の

1

結晶粒当たり

の平均線分長に対応する。

0

以外の粒度番号は,次の式によって求める。

a

)

結晶粒内を横切る試験線の

1

結晶粒当たりの平均線分長の場合

(

)

l

ASTM

G

log

9

643

.

6

7

287

.

3

=

  (B.8)

b

)

試験線の単位線長さ当たりの,捕捉した結晶粒の平均数の場合

(

)

L

N

ASTM

G

log

9

643

.

6

7

287

.

3

+

=

   (B.9)

となる。

B.3.3

計数方法

定義によって,粒度番号

G(ASTM)

1

は,単位面積(

1 mm

2

)当たり

15.5

個の結晶粒数に対応する。

粒度番号を単位面積(

1 mm

2

)当たりの結晶粒数の関数として与える式を,次に示す。

(

)

m

ASTM

G

log

9

321

.

3

2

954

.

2

+

=

  (B.10)

B.3.4

通常の組織における粒度番号間の数値比較

ASTM

粒度番号は,

本体で定義されたものよりやや大きい粒度を与えるが,

違いは

1

粒度番号単位の

1/20

より小さく,粒度番号の推定が最も好ましい条件の場合でも,約

1/2

粒度番号単位の精度であることから,

無視できる程度のものである。

7.1

に示した式

(2a)

又は式

(2b)

に相当する式は,次のようになる。

m

G

log

9

321

.

3

3

+

=

  (B.11)

この式を式

(B.10)

と比較すると,次の式の値が得られる。

(

)

8

045

.

0

=

− G

ASTM

G


23

G 0551

:2013

附属書 C

規定)

切断法による評価

C.1

切断法の原理

既知の倍率

g

で,試験片を代表する部分の,既知の長さの試験線によって捕捉された結晶粒の数(

N

又は試験線と結晶粒界との交点の数(

P

)を,投影スクリーン上,レチクル(目盛付きレンズ)上,テレ

ビ型モニター上又は顕微鏡写真上で計数する。

試験線は,直線でも円でもよい。

図 C.1 の計測格子は,望ましい計測格子を示す。

図 C.1 の三つの同心円は,総線長が

500 mm

になる。この三つの円の寸法を,それぞれ

表 C.1 に示す。

表 C.1−三つの同心円の円周長さ

直径(mm)

円周(mm)

79.58 250.0

53.05 166.7

26.53 83.3

合計 500.0(mm)

円形試験線は,

結晶粒の異方性を平均化し,直線試験線のように試験線が結晶粒内で終わることがない。

また,

図 C.1 には

4

本の直線があり,その内訳は,縦線,横線及び

2

本の対角線とする。各対角線の長さ

150 mm

で,横及び縦線のそれぞれの長さは

100 mm

とする。これらの直線は,結晶粒の異方性を平均

化する。また,結晶粒の展伸を考慮する場合は,計測格子の横線を変形軸と平行に,縦線が変形軸と直交

するように位置決めし,縦線又は横線を別々に,結晶粒を計数する(C.4

注記参照)。いずれの視野でも,

一つの視野で,試験線が少なくとも

50

個の結晶粒を捕捉するように,倍率を決定する。少なくとも五つの

無作為に選択された視野で,少なくとも合計

250

個の試験線が捕捉した結晶粒数を用いて評価する。

この計測格子は,一試験視野ごとに一度だけ適用する。計測格子は,有効な結果を得るため無作為,か

つ,適切な視野数に適用する。

必要な試験線が捕捉する結晶粒の数を得るために,倍率を変更する必要がある場合は,異方性の影響を

考慮して測定線の方向を調整し,かつ,その測定線の長さを倍率に応じて変更してよい。


24

G 0551

:2013

単位  mm

図 C.1−切断法に望ましい計測格子

C.2

直線試験線による切断方法

直線の試験線が捕捉する結晶粒の数(捕捉結晶粒数

N

,又は交点の数

P

)を計数する。

捕捉結晶粒数

N

,及び交点の数

P

の計数は,試験線と結晶粒との交差の形態によって,次に定める数を

適用する。

C.2.1

捕捉結晶粒数 を計数する場合

a

)

試験線が結晶粒を通過する場合,

N

1

b

)

試験線が結晶粒内で終了する場合,

N

0.5

c

)

試験線が結晶粒界に接している場合,

N

0.5

C.2.2

交点の数 を計数する場合

a

)

試験線が結晶粒界を通過する場合,

P

1

b

)

試験線が結晶粒界に接している場合,

P

1

c

)

試験線が三重点に交わる場合,

P

1.5

注記

B.2

に,スナイダーグラフ(

Snyder-Graff

)法を規定する。この方法は,工具鋼(高速度鋼)に

対する直線試験線による切断法の捕捉結晶粒数

N

を計数する場合の代表例である。


25

G 0551

:2013

C.3

円形試験線による切断法

図 C.1 に示した円形の形を推奨する。

試験線は,

図 C.1 に示す一組の三つの同心円又は一つの単円とする。

図 C.1 に示す三つの円周の合計長さは

500 mm

とする。倍率は,計測格子を試験視野上に置いたとき,

試験線が

40

50

個の結晶粒を捕捉するように選択する。

一つの円の場合は,円周が

250 mm

の最大の円を使用する。この場合,使用する倍率は,試験線が捕捉

する結晶粒数が少なくとも

25

個以上になるように選択しなければならない。

円形試験線による切断法は,やや低めの交点の数を示す傾向がある。これを補正するため,結晶粒の三

重点と試験線との交点を,直線試験線による切断法のように

1.5

とするのではなく,

2

として計数する。

C.4

結果の評価

捕捉結晶粒数

N

又は交点の数

P

の計数は,無作為に選ばれた幾つかの視野で行う。次に,捕捉結晶粒数

N

又は交点の数

P

の平均値を計算する。

L

T

を測定に用いた試験線の実長さとすると,次の式が得られる。

T

L

N

N

L

=

及び

T

L

P

P

L

=

非等軸結晶粒組織の場合は,三つの基本方向(圧延方向,圧延直角方向及び厚さ方向)の試験線によっ

て,捕捉結晶粒数

N

又は交点の数

P

を計数する。三つの基本試験面(圧延方向,圧延直角方向及び厚さ方

向)のうちの,いずれか二面のそれぞれ二つの基本方向を試験することによって,三つの基本方向の計数

値が得られる。

1 mm

当たりの平均捕捉結晶粒数

L

N

,又は

1 mm

当たりの平均交点の数

L

P

は,上記の三つの基本方向の

測定値の積の立方根として,次の式によって求める。

(

)

3

/

1

LZ

LY

LX

L

N

N

N

N

×

×

=

及び

(

)

3

/

1

LZ

LY

LX

L

P

P

P

P

×

×

=

ここで,記号の上のバー記号は,幾つかの測定値の平均値であることを示し,また,

X

Y

,及び

Z

基本方向(圧延方向,圧延直角方向及び厚さ方向)を示す。

1 mm

当たりの平均捕捉結晶粒数(

L

)又は

1 mm

当たりの平均交点の数(

L

)から結晶粒内を横切る

試験線の

1

結晶粒当たりの平均線分長(l)を求め,

表 B.1 を用いて,粒度番号を求めてよい。

あらかじめ測定方法の正確さが十分な範囲で相関性が立証されていることを条件として,適用される材

料の結晶粒度を測定するために超音波法,自動画像解析などを利用してもよい。

ほかに規定がない場合は,双晶は無視して一つの結晶粒として計数する(

図 C.2 参照)。

注記

非等軸結晶粒の場合,結晶粒の形状を展伸度又は異方性指数として,線形試験線による切断法

によって求めた圧延方向の結晶粒の平均線分長を,圧延方向と直角な結晶粒の平均長で除する

ことによって求めることが可能である。


26

G 0551

:2013

図 C.2−結晶粒の評価(双晶)


27

G 0551

:2013

附属書 JA

規定)

熱処理粒度試験方法によるオーステナイト粒界現出方法

JA.1

適用範囲

この附属書は,熱処理を行い,旧オーステナイト結晶粒界を現出する方法を規定する。

結晶粒界現出方法は,次のいずれかによる。ただし,加熱温度は,実際作業の熱処理温度より

30

℃を

超えてはならない。保持時間は,実際作業の保持時間より

1.5

倍を超えないこととし,それらの数値及び

試験方法は,あらかじめ定めておくものとする。

JA.2

ピクリン酸飽和水溶液で腐食する Bechet-Beaujard 

JA.2.1

適用

この方法は,

試験片の熱処理中に形成されるオーステナイト結晶粒を現出させる方法について規定する。

この方法は,マルテンサイト又はベイナイト組織をもつ試験片に適用する。

注記

鋼中のりん(

P

)が

0.005 %

以上存在している場合,ピクリン酸飽和水溶液を用いると粒界が現

出しやすい。

JA.2.2

熱処理

試験片がマルテンサイト又はベイナイト組織をもつ場合は,通常,追加の熱処理は,不要である。

試験片の熱処理条件が製品を定義する鋼材規格に規定されておらず,熱処理条件を規定する仕様書がな

い場合は,熱処理条件には次の条件を(熱処理用構造用炭素鋼及び低合金鋼の場合に)適用し,熱処理後

の試験片を,水中又は油中に急冷する。

a

)

炭素含有率が

0.35 %

を超える鋼では,

850

±

10

℃で

1.5

時間

b

)

炭素含有率が

0.35 %

以下の鋼では,

880

±

10

℃で

1.5

時間

JA.2.3

研磨及び腐食

顕微鏡試験のために,熱処理後の試験片の表面を研磨する。研磨された面は,ピクリン酸飽和水溶液に,

体積分率

0.5 %

以上のアルキル硫酸ナトリウム又は他の適切な界面活性剤を加えた腐食液によって十分な

時間腐食させる。

試験片の結晶粒界が素地に対して十分なコントラストを得るためには,腐食と研磨とを数回繰り返して

行うことが必要になることがある。

無心焼入鋼の場合は,

試験片を採取する前に焼戻しを実施してもよい。

注記

腐食時間は,数分間から

1

時間以上まで変わることがある。例えば,溶液を

60

℃に加熱する

と,腐食時間を短くすることができる。

警告

ピクリン酸溶液を加熱する場合は,溶液が沸騰乾固してピクリン酸が爆発しやすくなるので注

意を要する。

JA.3

初析フェライト法

JA.3.1

適用

この方法は,炭素含有率が約

0.25 %

0.6 %

の炭素鋼及びマンガン−モリブデン鋼,

1 %

クロム鋼,

1 %

クロム−モリブデン鋼,

1.5 %

ニッケル−クロム鋼などの低合金鋼に適している。旧オーステナイト結晶粒

界は,初析フェライトの網目状組織として現出する。


28

G 0551

:2013

JA.3.2

熱処理

鋼材規格に規定するオーステナイト化条件で熱処理を行う。炭素鋼又はその他の焼入性の低い鋼につい

ては,オーステナイト結晶粒界にフェライトが析出するように,試験片を空冷,炉内冷却又は部分的に恒

温変態させる。

合金鋼の場合は,オーステナイト化後に,試験片を

650

720

℃の適切な温度で部分的に恒温変態させ,

次に水中に急冷する。

注記 1

変態に必要な時間は鋼によって異なり,通常は

1

5

分間で十分なフェライトが析出するが,

場合によっては,最大で約

20

分間必要になることもある。

注記 2

合金鋼で,恒温処理中に一様な変態を得るためには,

12 mm

×

6 mm

×

3 mm

の試験片が適し

ている。

JA.3.3

調製及び腐食

熱処理後の試験片を,顕微鏡で測定するために切り出し,研磨した後,塩酸・ピクリン酸−エタノール

溶液などの腐食液で,腐食させる。

JA.4

オーステナイト系ステンレス及びオーステナイトマンガン鋼の鋭敏化熱処理法

試験片を鋭敏化熱処理温度範囲

482

704

℃)

で加熱して,

炭化物の析出によって結晶粒界を現出する。

エッチングには,炭化物を現出する適切な腐食液を用いる。

注記

この方法は,炭素含有率の非常に低い鋼種には使用しないほうが望ましい。

JA.5

徐冷法

任意の大きさの試験片を,所定のオーステナイト化温度に所定時間加熱した後,徐々に冷却する。冷却

後の試験片の表面を研磨仕上げし,ピクリン酸−エタノール,ナイタルなどで腐食させた後,パーライト

結晶粒を取り囲んだ網目状初析フェライト又は初析セメンタイトによって結晶粒界を現出させる。試験片

の炭素含有率が低い場合は,所定の焼入温度から,その等温変態図で示される

A

3

変態点以下の適切な温度

の熱浴中に焼入れ,適切な時間保持し,粒界に少量のフェライトを析出した状態から水中に焼入れる。こ

の試験片の表面を研磨仕上げし,結晶粒界を現出させる。

JA.6

焼入焼戻し法

径又は対辺距離

10

15 mm

,長さ

10

15 mm

の試験片を所定の焼入温度に所定時間保持し,適切な方法

で完全に焼入れし,適正な温度で

1

時間以上焼戻しした後冷却する。冷却後の試験片の表面を研磨仕上げ

し,ナイタル又は塩化鉄(

III

1 g

,塩酸(比重

1.18

1.5 mL

をエタノール

100 mL

に溶解した腐食液など

で腐食させ,結晶粒界を現出させる。

JA.7

一端焼入法

径約

15 mm

,長さ約

40 mm

の試験片を,所定の焼入温度に所定時間加熱した後,試験片の一端約

10 mm

を垂直に水中に浸して急冷する。冷却後,試験片の表面を軸方向に厚さ約

5 mm

を削り取って研磨仕上げ

し,界面活性剤を使用したピクリン酸飽和溶液,ナイタル,ピクリン酸−エタノールなどで腐食し,マル

テンサイト組織の周囲を少量の微細パーライトで囲むことによって,結晶粒界を現出させる。

なお,JIS G 0561 に規定する試験片を同様に腐食させ,結晶粒界を現出させてもよい。


29

G 0551

:2013

JA.8

酸化法

あらかじめ研磨仕上げした試験片を,管状電気炉又はその他適切な加熱炉に入れ所定の温度に所定時間

加熱し,必要な時間酸化させた後,取り出して水中に焼入れる。この際,酸化は,加熱時間の最後に行う

ものとし,酸化時間以外の加熱時間中は,被検面を鉄板などで覆って過度の酸化を防止するのがよい。試

験片表面に付着している酸化物を,

結晶粒界に形成された網目状の酸化物が保たれるように注意しながら,

細かい研磨剤を使って軽く研磨し除去する。その後,体積分率

15 %

塩酸−エタノール溶液などの適切な腐

食液を用いて結晶粒界を現出させる。

注記

ISO 643

には,コーン(

Kohn

)法が同等の方法として規定されている。

JA.9

焼入法

任意の大きさの試験片を,所定の焼入温度に所定時間保持した後,速やかに油冷する。冷却後の試験片

の焼入変質層を完全に研削除去した後,

試験片の軸と平行な面を研磨仕上げし,

ナイタルなどで腐食させ,

結晶粒界を現出させる。


30

G 0551

:2013

附属書 JB

規定)

フェライト結晶粒の切断法による評価方法

JB.1

適用範囲

この附属書は,切断法によるフェライト結晶粒度判定方法を規定する。通常,結晶粒度標準図との比較

によるが,フェライト結晶粒が著しく展伸している場合又は精密を要する場合には,切断法によるのがよ

い。

JB.2

測定方法

腐食面に現れた粒度を顕微鏡で観察するか又は顕微鏡写真に撮影し,一定の長さの直交する二つの線分

で切断されるフェライト結晶粒の数を計数する。

この場合,線分の両端にあって一部分しか切断されないフェライト結晶粒は,一方だけを数え,切断さ

れないフェライト結晶粒が線分の一端だけの場合は,これを数えない。また,

1

本の線分で切断されるフ

ェライト結晶粒の数は,

1

視野で少なくとも

10

個以上になるように顕微鏡の倍率を選定し,総計

50

個以

上になるまで数視野測定する。

注記

顕微鏡で観察する方法は,目視観察によるほかに,顕微鏡写真上又はすりガラススクリーン上

での観察がある。

次の式によって粒度番号を算出する。粒度番号は,小数点以下一桁に丸める。

2

1

2

1

2

100

500

L

L

I

I

g

n

×

×

×

=

1

301

.

0

log

+

=

n

G

  (JB.1)

ここに,

G: 粒度番号

n: 顕微鏡の倍率

100

倍における

25 mm

平方中の結晶粒

の数

g: 顕微鏡の倍率

L

1

(又は L

2

):

互いに直交する線分のうち

1

方向の線分長さの総和

(単位

mm

I

1

(又は I

2

):

L

1

(又は L

2

)によって切断された結晶粒数の総和

注記

図 JB.1 は,式

(JB.1)

の と との関係をグラフにしたものである。

JB.3

各視野における評価方法

各視野における評価方法は,次による。

a

)

顕微鏡で測定したフェライト結晶粒の数から式

(JB.1)

又は

図 JB.1 によって粒度番号を判定する。

b

)

パーライトなどが多量に混在する場合は,適切な方法

1)

によって,混在組織とフェライト結晶粒との

面積百分率を求め,次に,切断法によって,腐食面の

100

倍における

25 mm

平方中の結晶粒の数を測

定し,これを

25 mm

平方当たりのフェライト結晶粒の数に換算して,式

(JB.1)

又は

図 JB.1 によって粒

度番号を判定する。

1)

点算法,重量法,光電管法,リニアルアナリシス法などがある。


31

G 0551

:2013

25 mm

平方当たりの結晶粒の数 n(倍率 100 倍において) 

図 JB.1−粒度番号と結晶粒の数との関係


32

G 0551

:2013

附属書 JC

規定)

混粒組織の評価方法及び表示方法

JC.1

適用範囲

この附属書は,混粒組織の評価及び表示の方法について規定する。

JC.2

評価方法

混粒の場合,大粒部と小粒部との面積割合を目測によって算出し,その総合平均値によって混粒の割合

を判定する。この場合,混粒の程度に応じて,視野数は,判定の結果が信頼し得る程度に十分に多くなけ

ればならない。

JC.3

表示

JC.3.1

一般

7.3

の総合判定結果に従い,結晶粒の種類による記号・粒度・視野数・最高加熱温度(熱処理粒度試験方

法の場合)並びに保持時間及び混粒の面積割合を次の例に従って表示する。

JC.3.2

混粒の場合のフェライト結晶粒度の表示例

FG

[3(70 %)

6(30 %)]

(10)

10

視野全部が混粒で総合判定において粒度

3

70 %

,粒度

6

30 %

ある場合)

JC.3.3

混粒の場合のオーステナイト結晶粒度の表示例

例 1

混粒を含む視野が一部ある場合

G

f

6.3

(13)

{6.8(67 %)

2.5(33 %)}

(7)

 ··· (920

℃×

1.5h) ··

附属書 JA の徐冷法で

920

℃に

1.5

間保持したとき,視野数

20

のうち

13

視野の総合判定による粒度が

6.3

で,残

りの

7

視野が混粒で,

粒度

6.8

67 %

粒度

2.5

33 %

ある場合)

例 2

各視野に混粒を含まないが,総合判定において混粒の場合

G

f

6.3

(3)

2.5

(7)

 ··· (920

℃×

l.5h) ····

附属書 JA の徐冷法で

920

℃に

1.5

時間保持したとき,

視野数

10

のうち

3

視野の総合判定による粒度が

6.3

で,

7

視野の総合判定による粒度が

2.5

である混粒の場合)

例 3

各視野が全部混粒の場合

G

f

{6.8(67 %)

2.5(33 %)}

(20)

···· (920

℃×

1.5h) ····

附属書 JA の徐冷法で

920

℃に

1.5

時間保

持したときの

20

視野が全部混粒で,総合判

定において粒度

6.8

67 %

粒度

2.5

33 %

ある場合)


33

G 0551

:2013

附属書 JD

規定)

フェライト−パーライト混在組織の評価方法

JD.1

適用範囲

この附属書は,フェライト−パーライト組織が混在する場合の結晶粒度評価方法について規定する。

JD.2

判定方法

フェライト結晶粒にパーライトなどが多量に混在する場合は,混在する状態が帯状又は粒状のものに限

り,混在組織とフェライト結晶粒との面積百分率を目測によって求め,次に,フェライト結晶粒の部分だ

けについて,

附属書 の標準図(プレート

I

)と比較して,その相当する粒度番号を判定する。

注記

パーライト相混在組織の例を,

図 JD.1 に示す。


34

G 0551

:2013

図 JD.1−パーライト相混在組織(倍率 100


35

G 0551

:2013

図 JD.1−パーライト相混在組織(倍率 100)(続き)


36

G 0551

:2013

附属書 JE

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS G 0551

:2013

  鋼−結晶粒度の顕微鏡試験方法

ISO 643

:2003

  Steels−Micrographic determination of the apparent grain size 

(I)JIS の規定

(II) 
国際
規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

1

適用範囲

鋼のフェライト又はオ

ーステナイトの見かけ
の結晶粒度を測定する
顕微鏡試験方法を規定

する。

ISO 

643 

1

鋼 の フ ェ ラ イ ト 又 は オ

ー ス テ ナ イ ト の 見 か け
の 結 晶 粒 度 を 測 定 す る
顕 微 鏡 試 験 方 法 を 規 定

する。

一致

2

引用規格

2

3

用 語 及 び

定義

用語の定義

3

用語の定義

追加

JIS

には,細粒鋼,粗粒鋼及び混粒

の定義を追加。

従来 JIS を踏襲し用語を追加した。
今後,ISO への提案を検討する。

4

記号

記号及び略号

4

記号及び略号

一致

5

原理

結晶粒度の求め方とし
て標準図との比較法,

計数方法及び切断法を
規定。

 5

結 晶 粒 度 の 求 め 方 と し
て標準図との比較法,計

数 方 法 及 び 切 断 法 を 規
定。

追加

切断法による粒度番号の算出及び
附属書 JB の切断法によるフェライ

ト結晶粒度の測定を追加した。

粒度番号の算出は,ISO 規格でも
表 B.1 は記載されており,技術的

差異はない。附属書 JB は JIS 独自
で従来から使用されているもので
あり,今後 ISO への提案を検討す

る。

6.1

試 験 片

の採取

試験片の採取方法は,
鋼材規格又は受渡当事

者間協定で行う。

 6.1

試験片の採取方法は,鋼
材 規 格 又 は 受 渡 当 事 者

間協定で行う。

一致

6.2

フ ェ ラ

イ ト 結 晶 粒
界の現出

ナイタル(体積分率 2 %

∼5 %硝酸及びエタノ
ール)で腐食する。

 6.2

ナイタル(体積分率 2 %

∼3 %硝酸及びエタノー
ル)で腐食する。

変更

JIS

では,ナイタルの硝酸濃度の上

限を 5 %とした。

JIS

では,従来からの実績を考慮し

て 5 %まで拡大した。技術的な差
異は,軽微である。ISO 規格改正
があれば,提案する。

36

G

 05

51

201

3


37

G 0551

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際
規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

6.3.1

一 般

事項

常温でオーステナイト

組織をもつ鋼の結晶粒
界の現出方法を規定。

 6.3.1

常 温 で オ ー ス テ ナ イ ト

組 織 を も つ 鋼 の 結 晶 粒
界の現出方法を規定。

一致

6.3.2

浸 炭

粒 度 試 験 方

925

℃で,一定時間浸

炭することによって,
オーステナイト結晶粒

を現出させる試験方法
を規定。

 6.3.4

925

℃で,一定時間浸炭

することによって,オー
ス テ ナ イ ト 結 晶 粒 を 現

出 さ せ る 試 験 方 法 を 規
定。

追加

JIS

は,浸炭時の徐冷条件などを追

加。

技術的差異は,軽微である。

6.3.3

熱 処

理 粒 度 試 験
方法

熱処理粒度試験方法と

して浸炭粒度試験方法
以外の 8 種類の試験方
法を規定。

 6.3

6.3.1

で規定する室温で

オ ー ス テ ナ イ ト 組 織 で
あ る 鋼 に 対 す る 方 法 以
外の 5 種類の方法を規

定。

追加/

削除

JIS

は,ISO 規格で規定している以

外の試験方法も追加している。

JIS

は,規格構成も,従来からよく

用いられている浸炭粒度試験方法

を箇条を別にして規定した。

国内の実態に合わせて ISO 規格の

1

方法を削除し,JIS 独自の 4 方法

を追加した。

JIS

の試験方法を ISO へ提案する。

7.1

一 般 事

粒度番号を求める一般

事項を規定。

 7.1.1

粒 度 番 号 の 計 算 式 を 規

定。

追加

JIS

は,粒度番号の計算式に加え,

比較法,計数方法及び切断法の 3 種
類で測定されることを追加。

技術的な差異はない。

7.2

比較法

結晶粒度標準図との比

較による評価方法を規
定。

 7.1.2

結 晶 粒 度 標 準 図 と の 比

較 に よ る 評 価 方 法 を 規
定。

追加

JIS

は,浸炭粒度試験方法に対応す

る ASTM E 112 のプレート IV の使
用を追加。

国内の実態を反映した。

ISO

へ提案する。

7.3

総 合 判

定方法

平均粒度番号の算出式
を規定。

 7.1.4

粒 度 番 号 は 整 数 に 丸 め
ることを規定。

変更/ 
追加

JIS

は,平均粒度の求め方の式を追

加。また,粒度番号は,小数点一桁
で示すこととしている。さらに,視

野数も 5∼10 が望ましいことを追
加。

国内の実態を反映した。

ISO

への提案を検討する。

8

結 晶 粒 度

の表示

試験方法の種類の表示

を含む結果の表示方法
を規定。

追加

ISO

規格には,結果の表示に関する

規定はない。

技術的差異は,軽微であるが,今

後,ISO への提案を検討する。

9

報告

報告に 4 項目を規定。

8

報告に 4 項目を規定。

追加

JIS

には,箇条 8 の表記の規定に従

い,粒度番号を報告する方法を規
定。

技術的差異は軽微である。

37

G 0

5

5

1


201

3


38

G 0551

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際
規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

附属書 A

結 晶 粒 度 標 準 図 を 規

定。

附 属

書 B

結晶粒度標準図を規定。

追加

JIS

は,ASTM E 112 のプレート IV

を追加した。

ISO

への提案を検討する。

附属書 B

計数方法による評価及

びスナイダーグラフ法
(切断法の 1 種)によ
る評価方法を規定。

附 属

書 C

計 数 方 法 に よ る 評 価 及

び ス ナ イ ダ ー グ ラ フ 法
(切断法の 1 種)による
評価方法を規定。

一致

ISO

規格にも換算のための表は記

載されている。技術的には同等で
ある。

ISO

へ提案する。

附属書 C

切断法による評価方法
を規定。

 7.2

切 断 法 に よ る 評 価 方 法
を規定。

追加

JIS

では,求めた平均線分長から粒

度番号を求める方法を追加。

ISO

へ提案する。

附属書 JA 8 種類の熱処理試験方

法を規定。

 6.3.2

6.3.3

6.3.5

6.3.6

6.3.7

6.3.8

追加

ISO

規格でも 6.3.8 にその他の事前

にオーステナイト結晶粒界を現出
する方法として認めているが,JIS

では具体的に,それぞれの方法を箇
条として規定した。

技術的差異は軽微である。

附属書 JB

フェライト結晶粒の切
断法による評価方法

追加

ISO

規格には,規定されていない。

国内での実態を反映。

ISO

への提案を検討する。

附属書 JC

混粒組織の評価及び表
示方法を規定。

追加

ISO

規格には,規定されていない。

国内での実態を反映。

ISO

への提案を検討する。

附属書 JD

フェライト−パーライ

ト混在組織の評価方法

追加

ISO

規格には,規定されていない。

国内での実態を反映。

ISO

への提案を検討する。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 643:2003,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  一致  技術的差異がない。

−  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。

38

G

 05

51

201

3