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G 0431

:2009

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

1.1

  適用及び鉄鋼製品の種類 

1

1.2

  NDT レベル

1

1.3

  NDT 方法 

1

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義 

2

4

  一般

3

5

  資格レベル 

4

5.1

  一般

4

5.2

  NDT レベル 1

4

5.3

  NDT レベル 2

4

6

  雇用主による資格付与の要求事項及び手順

4

7

  資格付与要求事項

5

7.1

  一般

5

7.2

  視力の要求事項

5

7.3

  訓練

5

7.4

  経験

5

8

  資格試験

6

8.1

  一般

6

8.2

  試験内容 

6

8.3

  試験の実施 

7

8.4

  採点

8

8.5

  再試験

8

9

  資格記録

8

9.1

  一般

8

9.2

  資格記録の内容

8

9.3

  有効期間 

9

9.4

  更新

9

9.5

  再資格付与 

9

10

  記録の保管 

9

11

  新たな NDT 方法及び鉄鋼製品分野の導入

10

附属書 A(参考)訓練コースの内容の手引書 

11

附属書 B(参考)実技試験の採点の項目及び配分 

12

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

13


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まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼

連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 0431:2001 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


日本工業規格

JIS

 G

0431

:2009

鉄鋼製品の雇用主による

非破壊試験技術者の資格付与

Steel products-Employer’s qualification system for

non-destructive testing (NDT) personnel

序文 

この規格は,2008 年に発行された ISO/FDIS 11484.2 を基に作成した日本工業規格であるが,技術的内容

を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

1.1 

適用及び鉄鋼製品の種類 

この規格は,鉄鋼製造業者が,次の鉄鋼製品の検査を行う非破壊試験(以下,NDT という。

)技術者に

対する雇用主による資格付与のシステムについて規定する。

a)

鋼管

b)

鋼板,鋼帯,レール,棒鋼,形鋼,線材及び線

1.2 NDT

レベル 

この規格は,鉄鋼製品の指定された NDT 業務を遂行するレベル 1 及びレベル 2 の NDT 技術者に対する

資格付与の要求事項を示す。

1.3 NDT

方法 

この規格は,次の NDT 方法を用いて,鉄鋼製品の主に自動検査を行う NDT 技術者に適用する。

a)

渦流探傷試験(ET)

b)

漏えい(洩)磁束探傷試験(FT)

c)

浸透探傷試験(PT)

d)

磁粉探傷試験(MT)

e)

放射線透過試験(RT)

f)

超音波探傷試験(UT)

注記 1  ISO/FDIS 11484.2 には,目視試験(VT)及び漏れ試験(LT)が含まれている。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO/FDIS 11484.2:2008

,Steel products−Employer’s qualification system for non-destructive testing

(NDT) personnel

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。


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:2009

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 2305

  非破壊試験−技術者の資格及び認証

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

資格付与(qualification)

申請者の一般的な知識,特定,かつ,実際的な知識及び技能を評価するための認証機関又は権限が与え

られている資格試験団体が運営する試験によって資格を付与すること(ISO 9712:2005 参照)

注記  ISO 9712:2005,Non-destructive testing−Qualification and certification of personnel

3.2 

資格試験団体(qualifying body)

試験の準備及び運営を実施するために雇用主から権限が与えられている団体又は部門で,製造部門から

独立しているもの。資格試験団体は,雇用主から委託された外部機関でもよい。

3.3 

雇用主(employer)

申請者が,日常的に働いている組織。

3.4 

申請者(candidate)

資格を取得しようとする者。

3.5 

調整(set-up)

製造仕様によって要求されている試験条件,探傷感度を設定するために,NDT 装置を機械的及び/又は

電気的に調整すること。

3.6 

NDT

方法(NDT method)

NDT

における物理的な原理の適用(ISO 9712:2005 参照)

例  超音波探傷試験

3.7 

NDT

技法(NDT technique)

ある NDT 方法を用いるための特定の手法(ISO 9712:2005 参照)

例  超音波水浸探傷試験

3.8 

実現能力(capability)

特定の NDT 業務を遂行するための能力及び/又は技能。

3.9 

力量(competence)

特定の NDT 業務を実行するための製品の知識及び実現能力。


3

G 0431

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3.10 

レベル 3(Level 3 individual)

特定の NDT 方法及び製品について,資格試験を実行,監督及び格付けするために資格試験団体によっ

て権限が与えられ,かつ,JIS Z 2305 のレベル 3 又はこれに相当する基準で認証された人。

3.11 

一般試験(general examination)

NDT

方法の原理に関する NDT レベル 1 及び NDT レベル 2 の申請者に行う筆記試験(ISO 9712:2005 参

照)

3.12 

大幅な中断(significant interruption)

連続して 1 年を超える期間又は何回かの業務の中断の合計が 2 年を超える期間,その NDT 方法の対応

するレベルの職務が実施できなくなるようなこと。

3.13 

専門試験(specific examination)

特定の分野に適用する試験される製品の知識,基準,規格,仕様,手順及び許容限度を含む NDT 技法

に関する NDT レベル 1 及び NDT レベル 2 の申請者に行う筆記試験(ISO 9712:2005 参照)

一般 

一般事項は,次による。

a)

この規格要求に基づき,雇用主は,NDT 業務を実施する技術者が,この規格に含まれる一つ以上の

NDT

方法の NDT レベル 1 及び NDT レベル 2 のうちの一つの力量(competence)について,事前の資

格要件をもち,かつ,雇用主の指導の下に実施される資格試験に合格している技術者であることの適

合宣言を提供する唯一の責任者である。雇用主に常雇いされているか,又は雇用主と契約したレベル

3

は,NDT レベル 1 及び NDT レベル 2 の資格試験を運営する責任をもつ。

b)

視力,基礎教育及び訓練に関する事前の資格要件を,それぞれの候補者は,資格試験に対する要件と

して満たしていなければならない。

c) NDT

レベル 1 及び NDT レベル 2 の資格試験は,次の三つの分野で構成される:一般筆記試験,専門

筆記試験及び実技試験。

d)

資格試験の一般,専門及び実技試験は,雇用主の資格試験団体又は雇用主が承認し権限を与えた外部

資格試験団体で行われる。その選択は,雇用主の任意とする。

e)

雇用主の資格試験団体は,製造部門と独立した人員によって構成されなければならない。これらの人

員は,雇用主によって雇用されているかどうかにかかわらず,雇用主の資格試験団体によって NDT

レベル 1 及び NDT レベル 2 試験の試験官として指名された少なくとも一人の認証されたレベル 3 を

含まなければならない。認証されたレベル 3 は,NDT レベル 1 及び NDT レベル 2 の資格試験を管理

し,適切に実行する責任をもつ。雇用主が承認し権限を与えた外部資格試験団体についても,これら

の基本的な要求事項は,満足していなければならない。

注記  漏えい(洩)磁束探傷試験(FT)に対応する認証されたレベル 3 は,JIS Z 2305 の渦流探傷

試験(ET)又はこれに相当する認証されたレベル 3 が対応する。

f)

資格試験結果は,

資格試験団体によって,

合格の最低条件を満たしているかどうかを確認するために,

チェック及び検証がなされなければならない。雇用主の資格試験団体は,個人ごとに,NDT 方法及び


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G 0431

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力量レベル(NDT レベル 1 又は NDT レベル 2)を記した資格記録書を発行しなければならない。資

格記録書の発行は,雇用主の製造設備内において特定の NDT 業務を行う権限(すなわち,作業をす

る許可)を与えるものである。この資格記録書は,その個人が,資格記録書を発行した雇用主に雇用

されているか,又は雇用主との契約をしている期間だけ有効である。

g)

資格記録書発行までの資格付与の活動は,文書で手順を規定しなければならない。

資格レベル 

5.1 

一般 

この規格によって資格付与される NDT 技術者は,実施する NDT 業務ごとに二つの資格レベル(NDT レ

ベル 1 又は NDT レベル 2)の一つに分類されなければならない。

二つの資格レベルは,NDT 業務内容及び責任の程度などによって 5.2 及び 5.3 に定義される。

5.2 NDT

レベル 

NDT

レベル 1 の資格を付与された技術者(以下,NDT レベル 1 技術者という。

)は,NDT レベル 2 の資

格を付与された技術者(以下,NDT レベル 2 技術者という。

)又は認証されたレベル 3 の監督の下,NDT

指示書に従い NDT を実施する力量をもっていなければならない。

資格に規定される力量の適用範囲内で,

NDT

レベル 1 技術者は,雇用主によって次のことを行う権限が与えられている。

− NDT 装置の調整

−  試験の実施

−  文書化された基準に従った試験結果の記録及び分類

−  結果の報告

NDT

レベル 1 技術者は,使用する NDT 方法又は技法の選択及び結果の評価を行ってはならない。

注記  この規格の中で,NDT レベル 1 技術者及び NDT レベル 2 技術者を総称して技術者という。

5.3 NDT

レベル 

NDT

レベル 2 技術者は,資格付与された NDT 方法の規定された手順に従って NDT を行う力量をもって

いなければならない。NDT レベル 2 の資格に規定する力量の適用範囲内で,雇用主によって次のことを行

う権限が与えられている。

−  使用する NDT 方法の NDT 技法の選択

− NDT 方法及び技法の適用限界の決定

− NDT の技術基準,規格,仕様書及び手順書を解釈し,実際に作業環境に適用できる試験指示書にする

こと。

−  装置の調整及び検証

−  試験の実施及び監督

−  適用する技術基準,規格,仕様書に従って試験結果を解釈し評価すること。

− NDT 指示書の作成

− NDT レベル 2 以下のすべての作業の実行及び監督

− NDT レベル 2 以下の技術者の指導

− NDT の結果を整理し報告すること。

雇用主による資格付与の要求事項及び手順 

資格試験団体は,雇用主によって権限を与えられ,かつ,認証されたレベル 3 を通して,箇条 及び箇


5

G 0431

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条 に従って,NDT レベル 1 及び NDT レベル 2 の申請者の資格付与をしなければならない。申請者が資

格付与されるとすぐに,雇用主は,資格記録を発行しなければならない(

図 参照)。

注記  レベル 3 は,雇用主の常雇い雇用者である必要はない。

資格付与要求事項 

7.1 

一般 

申請者は,資格試験の前に,次の視力及び訓練の要求事項を満たしていなければならない。さらに,資

格付与の前に経験が要求される。

7.2 

視力の要求事項 

a)

申請者は,次の要求に従い,視力が適合していることを証明する文書を提出しなければならない。

1)

近方視力は,30 cm 以上離れて,片側又は両側及び矯正又は無矯正のいずれかで,少なくとも Times

Roman N4.5

又はこれと同等の文字(4.5 ポイントの Times New Roman の文字の高さは,1 ポイント

当たり 1/72 インチ又は 0.352 8 mm)が,読み取れることとする。

2)

色覚は,雇用主によって指定された NDT 方法に用いる色間のコントラストが十分に識別できるこ

ととする。

b)

資格付与後,近方視力及び色覚の検査は,毎年実施し,雇用主によって検証されなければならない。

7.3 

訓練 

a)

申請者は,雇用主によって承認された資格試験団体の要求に従って,資格付与を受けようとする NDT

方法及び資格レベルの訓練コースが完了していることの証明を提出しなければならない。

b) 

附属書 に訓練コースの内容の手引きを示す。

c)

資格付与のために,申請者が実施する訓練の最低期間は,適用する NDT 方法ごとに

表 に規定する。

表 1−最低訓練期間

a)

NDT

方法 NDT レベル 1(時間)

b)

NDT

レベル 2(時間)

b)c)

ET 40

64

FT 40

64

MT 16

24

PT 16

24

RT 40

80

UT 40

80

a)

  1.1

に示した異なる鉄鋼製品の NDT で,

規定の NDT 技能及び知識は,

申請者の能力が十分となるように,訓練プログラムをこれらの規定
された要求に適合するように構築すべきである。

b)

訓練時間には,実技及び理論の両方を含む。

c)

 NDT

レベル 2 を直接受験する場合は,NDT レベル 1 と NDT レベル 2

の合計の時間を適用する。

7.4 

経験 

a)

経験は,資格試験の前,又は合格後に習得される。経験を証明する文書は,雇用主によって確認され,

資格試験団体に提出される。

b)

資格試験合格後に経験が求められる場合には,試験の結果は,2 年間有効としなければならない。

c)

必要な最少経験期間は,

表 に規定する。


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表 2−最少経験期間 

経験(月)

a)b)c)

NDT

方法

NDT

レベル 1 NDT レベル 2

ET 3  9

FT 3  9

MT 1  3

PT 1  3

RT 3  9

UT 3  9

1.1

に規定する鉄鋼製品の NDT で,自動及び半自動での試験が主な場合には,これらの装置

の日常の調整を含めるようにしなければならない。 

a)

作業経験の月数は,週 40 時間(月 176 時間)又は法令の業務週に基づいて計算する。週

40

時間を超える業務については,合計時間に基づいて計算してもよい。ただし,文書で

証明しなければならない。

b)

作業経験は,この規格で規定する二つ以上の NDT 方法について同時に取得したこととし

てもよいが,合計経験期間の減少してよい割合は,次による。

−  二つの NDT 方法:    各方法の合計要求期間の 25 % 
−  三つの NDT 方法:    各方法の合計要求期間の 33 %

−  四つ以上の NDT 方法:各方法の合計要求期間の 50 %

申請者は,合計経験期間の短縮を行うすべての場合で,資格を得ようとするそれぞれ

の NDT 方法で,少なくともこの表の 50 %以上であることを示さなければならない。

c)

 NDT

レベル 2 に対しては,この規格では,経験期間は,NDT レベル 1 のものとは別に必

要なものとする。NDT レベル 1 の経験がなく,直接 NDT レベル 2 の資格を得ようとする
場合には,経験期間は,NDT レベル 1 と NDT レベル 2 の合計が要求される。

資格試験 

8.1 

一般 

資格試験は,一般試験,専門試験及び実技試験によって構成され,所定の NDT 方法を対象とするもの

でなければならない。資格試験団体は,各試験の最大時間を定めなければならない。時間は,問題数及び

難易度を考慮して,申請者が,それぞれの試験を完了し得るものとする。

8.2 

試験内容 

8.2.1 

一般試験 

一般試験は,権限が与えられている資格試験団体の最新の一般試験問題集から予測不可能な方法で選ば

れた問題だけとする。申請者に課せられる多項選択問題の最少設問数を

表 に示す。

指標として,多項選択問題の一つ当たりの時間は,3 分以内にするのがよい。

国の規制がない限り,放射線透過試験に対しては,放射線の安全に関する試験を追加しなければならな

い。

資格試験団体の手順によって,放射線透過試験は,次のいずれかによる。

a)  X

線及びガンマ線

b)  X

c)

ガンマ線


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表 3−最少設問数(一般試験) 

設問数

NDT

方法

NDT

レベル 1 及び NDT レベル 2

ET 40

FT 40

MT 30

PT 30

RT 40

UT 40

8.2.2 

専門試験 

この試験は,資格試験団体によって作成された当該 NDT 技法に関する専門的な問題から選択される。

最少設問数を

表 に示す。

表 4−最少設問数(専門試験) 

設問数

NDT

方法

NDT

レベル 1 NDT レベル 2

ET 20

20

FT 20

20

MT 20

15

PT 20

15

RT 20

20

UT 20

20

8.2.3 

実技試験 

この試験は,当該 NDT レベルに応じて要求される,鉄鋼製品の NDT 試験を実施し,試験結果の情報を

記録及び解析する申請者の能力を検証するために,次の文書類によってなされなければならない。

a) NDT

レベル 1:NDT 指示書

b) NDT

レベル 2:NDT 指示書,仕様書,NDT 基準及び規格

NDT

レベル 2 に対しては,申請者は,NDT レベル 1 に対する NDT 指示書を作成する能力を示さなけれ

ばならない。

資格試験団体は,評価対象の NDT 方法に対して,実技試験には,少なくとも二つ以上の試験片を選択

し,使用しなければならない。訓練及び製造に用いた試験片を使用してはならない。

資格試験団体は,すべての試験片を確実に識別し,試験片の中の特定の不連続部を検出するために用い

た装置の調整などを含む記録原簿を保持しなければならない。

8.3 

試験の実施 

すべての試験は,雇用主の責任の下に実施されなければならない。

申請者は,試験中に試験規則の不遵守,不正行為,不正行為のほう(幇)助,又は詐欺的行為があった

場合には,1 年間は,試験を受けることができない。

試験内容は,資格試験団体によって承認されなければならない。試験は,資格試験団体によって,監視

及び評価されなければならない。

試験官は,資格試験団体によって作成又は承認された手順に従って試験の採点を行う責任がある。


8

G 0431

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資格試験は,次によって構成される。

−  申請者が,適格であることの検証(視力,訓練時間,経験月数)

−  一般試験,専門試験及び実技試験。ただし,専門試験及び実技試験には,鉄鋼製品の製造に適用され

ている所定の NDT 方法を包含していなければならない。

この規格の要求のもとで,資格試験団体は,JIS Z 2305 又はこれに相当する NDT レベル 1 及び NDT レ

ベル 2 技術者に対して,8.2 の一部の資格試験(一般試験及び専門試験の一部)を免除する権限をもつ。

資格試験は,申請者が,関連する製造工程の欠点の種類,NDT 試験装置の知識があり,要求される NDT

業務を行う能力のあることを確認するために,特に同一製品の異なる種類及び/又は寸法に対して実施さ

れなければならない。

“資格”及び“資格記録”は,それぞれの鉄鋼製品(鋼管,鋼板など)を特定しなければならない。

8.4 

採点 

一般試験は,申請者が,後に他の鉄鋼部門の資格を得ようとする場合に,一般試験を繰り返さなくても

よいように,専門試験と分けて採点しなければならない。すなわち,ある鉄鋼製品から他の製品に職場を

変わる技術者が,鉄鋼製品のすべての分野で一般試験の有効性を維持できるようにするためである。

なお,合成点 は,次の式で算出する。

− NDT レベル 1 の場合:N=0.25 n

g

+0.25 n

s

+0.50 n

p

− NDT レベル 2 の場合:N=0.30 n

g

+0.30 n

s

+0.40 n

p

ここに,

n

g

一般試験の点数

n

s

専門試験の点数

n

p

実技試験の点数(一般及び専門) 
実技試験の採点の項目及び配分については,

附属書 参照。

資格付与のためには,申請者は,各試験で 70 点(70/100)以上及び合成点 で 80 点(80/100)以上で

なければならない。

8.5 

再試験 

資格付与に必要な点数に達しなかった申請者は,不合格となった試験に対して,最初の試験から 30 日以

降,1 年以内に再試験を 2 回まで受けてよい。資格試験団体は,資格試験団体が認める追加の訓練が行わ

れた場合には,更に短期間で再試験を行うことを認めてもよい。

2

回目の再試験で不合格となった申請者は,新たな申請者として,手順に従って資格試験を受けなけれ

ばならない。

資格記録 

9.1 

一般 

資格試験の結果に基づき,雇用主は,資格付与することを公表し,資格記録を発行しなければならない。

9.2 

資格記録の内容 

資格記録には,次を含む。

a)

技術者の氏名

b)

資格付与した日付

c)

資格が失効する日付

d)

資格の NDT レベル

e) NDT

方法


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f)

適用する鉄鋼製品分野

g)

技術者の識別番号

h)

技術者の署名

i)

資格試験団体の代表者の署名

9.3 

有効期間 

有効期間は,次による。

a)

資格の有効期間の最大期間は,資格記録に記載された資格付与の日付から 5 年間とする。

b)

次の場合に,資格付与は,無効とする。

−  技術者が,雇用主を変更した場合(雇用主から離れた場合)

−  技術者が,雇用主の責任の下に毎年行われる視力試験によって業務が物理的に実施できなくなった

場合,資格記録を発行することによって,雇用主は個人の資格の証明は行うが,NDT 装置の運転操

作の権限を与えるものではない。

注記  運転操作の権限は,雇用主によって運転操作の制限を含んだ文書で発行される。

9.4 

更新 

1

回目の資格付与の有効期限が終わる前に,資格記録をもつ技術者が,次の証明を資格試験団体に提出

すれば,資格試験団体は,1 回目と同じ期間の更新をすることができる。

a)

前 12 か月間の 7.2 a)の視力の要求事項を満たすこと。

b)

大幅な中断なく,資格に関係する業務活動が行われていること。

b)

の条件を満たさない場合には,再資格付与と同じ規定に従わなければならない。

9.5 

再資格付与 

2

回目の有効期間の完了の前,又は少なくとも 10 年ごとに,9.4 a)を満たし,次に示す条件を満足する

技術者に対し,資格試験団体は,同じ期間の再資格付与をすることができる。

技術者は,資格記録の適用範囲内の業務を継続して行う能力を評価する実技試験を,次に示すように満

足しなければならない。

a)

附属書 は,実技試験が含むべき項目及び重み付けの指針を示す。技術者が,それぞれの試験片に対

して 70 %以上の評点に達しない場合には,資格試験団体の別な規定がない限り,2 回の再資格試験が

最初に再資格試験を行ってから 12 か月間認められる。

b)  2

回の再資格試験に不合格となった場合には,技術者は,再資格付与されない。その資格レベル,製

品分野及び NDT 方法に対して資格を回復するためには,新たに資格試験を受けなければならない。

技術者が,同じ NDT 方法で異なる製品分野の有効な資格をもつ場合には,一般試験は,免除しても

よい。

10 

記録の保管 

権限が与えられている資格試験団体は,次の文書を維持する責任がある。

a)

資格レベル,NDT 方法及び鉄鋼製品分野に分類された全技術者の最新リスト

b)

まだ資格付与されていない申請者ごとの記録(申請から 3 年間)

c)

次を含む技術者及びその他の個人の記録

−  申請文書

−  問題,解答,試験片の記述,記録,試験結果,指示書及び採点表のような試験文書

−  視力試験及び業務の継続の証明を含む更新及び再資格付与の文書


10

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−  資格の取り消しの理由

d)

記録は,資格が有効な間及び資格を失効してから 10 年間は保管されなければならない。

e)

記録は,安全で秘密保持ができる適切な条件で保管されなければならない。

11 

新たな NDT 方法及び鉄鋼製品分野の導入 

新たな資格付与の仕組みを構築する場合,すなわち,既存の資格付与の仕組みに新たな NDT 方法又は

新たな鉄鋼製品分野を加える場合には,資格試験団体は,新たな資格付与の仕組み,新たな NDT 方法,

又は鉄鋼製品分野の適用から 3 年を超えない期間は,適切に資格付与された技術者を資格試験の実施,監

督及び採点の目的で試験官として一時的に任命してもよい。

適切に資格付与された技術者は,次を満足しなければならない。

a) NDT

の原理の知識,鉄鋼製品分野の特別な知識

b) NDT

方法を実施した産業現場の経験

c)

資格試験を実施する能力

d)

資格試験の問題及び解答を解釈する能力

これらの試験官は,任命されて 2 年以内に,9.5 の再資格付与の要求を満足することによって資格を取得

しなければならない。資格試験団体は,この 3 年間の特別な手順を,資格付与の要求条件を満たさない申

請者に資格付与するための手段として用いてはならない。

a)

資格付与の必要条件のうち,経験は,資格試験団体による資格試験合格後,2 年以内に経験の条件を満
足すれば,資格付与することができる。

図 1NDT レベル 及び NDT レベル 2:資格付与手順 

視力の 
要求事項

基礎教育

訓練

経験

a)

資格試験団体による資格試験

(一般試験,専門試験,実技試験)

資格試験団体による

資格付与

雇用主による

資格記録の発行

雇用主による

運転操作の権限発行

資格付与の必要条件


11

G 0431

:2009

附属書 A

(参考)

訓練コースの内容の手引書

資格試験の適格性を確認するための推奨される訓練の最低期間は,この規格の本文に規定されている。

世界的に使用されている標準的なコースの内容には,次のものがある。

1)  ISO/TR 25107:2006

,Non-destructive testing−Guidelines for NDT training syllabuses

2)  ISO/TR 25108:2006

,Non-destructive testing−Guidelines for NDT personnel training organizations

3)  ANSI/ASNT CP-189:2006

,ASNT Standard for Qualification and Certification of Nondestructive Testing

Personnel

4)  ASNT RP SNT-TC-1A:2006

,Personnel Qualification and Certification in Nondestructive Testing


12

G 0431

:2009

附属書 B

(参考)

実技試験の採点の項目及び配分

表 B.1−実技試験の採点の項目及び配分 

採点の配分

点数

項目内容

NDT

レベル 1 NDT レベル 2

a)

システムの制御と装置との機能チェック 10

5

NDT

装置に関する知

b)

調整の検証 10

5

小計

20 10

a)

試験片の準備(例えば,表面性状)

,目視検査を含む

5 2

b) NDT

レベル 2 に対して,NDT 技法の選択及び試験条

件の決定

適用しない 7

c) NDT

装置の調整 15

5

d)

試験の実施 10

5

NDT

方法の適用

e) NDT

後の操作(例えば,脱磁,清掃,保管) 5

1

小計

35 20

a)

必す(須)の報告すべき不連続部の検出 20

15

b)

特徴付け(種類,位置,方向,寸法など) 15

15

c) NDT

レベル 2 に対して,基準,規格又は仕様書の規

定に対する評価

適用しない 15

不 連 続 部 の 検 出 及 び

報告

a)

d)

試験報告の作成 10

10

小計

45 55

a)

前書き(適用範囲,参考文献)

,地位及び権限

− 1

b)

要員

− 1

c)

使用する機器(調整を含む)

− 3

d)

製品(記述又は図,対象部分及び試験の目的を含む)

− 2

e)

試験条件(試験準備を含む)

− 2

f)

試験の実施に対する詳細な指示

− 3

g)

試験結果の記録及び分類

− 2

NDT

レベル 2 の申請者

に対して,NDT 指示書
の作成

b)

h)

結果の報告

− 1

小計

− 15

c)

注記  “不連続部”とは,NDT における指示が,きず,組織,形状などの影響によって,健全部と異なって現れる

部分(JIS Z 2300 参照)

a)

試験片の原記録で規定された条件で試験を行い,申請者が報告すべき必す(須)の不連続部として試験片の
記録原簿に記載されている不連続部の報告をしなかった場合には,その試験片に関する実技試験の“不連続
部の検出及び報告”の採点は,ゼロとなる。

b)

 NDT

レベル 2 の申請者には,試験官によって選択された試験片に対して,NDT レベル 1 に対する適切な NDT

指示書の作成が要求される。NDT 指示書が要求されない試験片の試験を行う場合には,採点は,残りの 85
点の比率によって計算する。

c)

資格を得るためには,申請者は,NDT 指示書の作成で 70 %以上の点数を得なければならない(すなわち,15
点のうち 10.5 点以上)


13

G 0431

:2009

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS G 0431:2009

  鉄鋼製品の雇用主による非破壊試験技術者の資格付与

ISO/FDIS 11484.2:2008

, Steel products − Employer’s qualification system for

non-destructive testing (NDT) personnel

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異
の箇条ごとの評価及びその内容

箇条番号 
及び名称

内容

(Ⅱ)
国際

規格
番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1

適用範囲

対象とする鉄鋼製品の種類,

NDT

技術者の NDT レベル,

NDT

方法を規定。

 1

削除

JIS

では漏れ試験及び目

視試験を削除。

日本の市場では,体制がまだ不十
分であり,今後体制の確立を待っ
て取り込むこととする。

2

引用規格

3

用語及び定義

3.1

資格付与,3.2 資格試験団

体,3.3 雇用主,3.4 申請者,

3.5

調整,3.6 NDT 方法,3.7

NDT

技法,3.8 実現能力,3.9

力量,3.10 レベル 3,3.11 一
般試験,3.12 大幅な中断,3.13
専門試験

 3

3.1

資格付与,3.2 資格試

験団体,3.3 雇用主,3.4
申請者,3.5 調整,3.6 NDT
方法,3.7 NDT 技法,3.8

実現能力,3.9 力量,3.10
レベル 3,3.11 一般試験,

3.12

大幅な中断,3.13 専

門試験

一致

4

一般 NDT レベル 1 及び NDT レベ

ル 2 の資格試験の一般的な要
件及び雇用主並びに 資格試
験団体の役割について規定。

FT

に関しては,JIS Z 2305

の ET 又はレベル 3 の認証で
よい。

 4

ISO

規格には,ISO 9712

JIS Z 2305)による資格
者が非破壊試験の作業を
行うことを認める記述が

ある。

削除

ISO

規格には,注記の FT

に関して JIS Z 2305 

ET

又はレベル 3 の認証で

よいとの記述はない。

また,ISO 9712JIS Z 

2305

)によるレベル 1 及

びレベル 2 資格者の記述

がある。

注記に関しては,文意を明確にす

るものであり,技術的差異はない。

ISO 9712

JIS Z 2305)によるレ

ベル 1 及びレベル 2 資格者の記述

については,本来,試験規格に規
定されているものであり,ここで
記載の必要はない。ISO への提案

を検討する。

5

資格レベル NDT レベル 1 及び NDT レベ

ル 2 技術者が行える業務内容

を規定。

 5

一致

13

G

 04

31

200

9


14

G 0431

:2009

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異
の箇条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

6

雇用主による

資格付与の要求
事項及び手順

資格試験団体が資格 付与を

行い,雇用主が資格記録を発
行することを規定。

 6

一致

7

資格付与要求

事項

申請者に要求される視力,訓

練及び経験を規定。

 7

一致

8

資格試験

資格試験の一般試験,専門試

験及び実技試験の内 容につ
いて規定。試験の実施は雇用
主の責任で行い,資格試験団

体によって監視及び 評価さ
れる。試験の採点方法及び再
試験方法について規定。

 8

一致

9

資格記録

雇用主が資格記録を 発行す
る。資格記録の内容・項目に
ついて規定。また,有効期間

(最大 5 年間),更新の方法
及び再資格付与の方 法につ
いて規定。

 9

一致

10

記録の保管

資格試験団体が保管 しなけ
ればならない記録類を規定。

 10

一致

11

新たな NDT

方法及び鉄鋼製
品分野の導入

新たに NDT 方法又は製品分
野を拡大する場合の当初の 3
年間の特別処置(試験官の任

命)を規定。

 11

一致

附属書 A

(参考)

訓練コースの内容の手引書

附属書 B 
(参考)

実技試験の採点の項 目及び
配分

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO/FDIS 11484.2:2008,MOD

14

G

 04

31

200

9


15

G 0431

:2009

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  一致 技術的差異がない。

−  削除 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。 

15

G

 04

31

200

9