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F 9102

:2002 (ISO 11606:2000)

(1)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本船舶標準協会(JMSA)から,工

業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土

交通大臣が制定した日本工業規格である。

ISO 11606:2000 (Ships and marine technology

−Marine electromagnetic compasses)  を基礎として用いた。

JIS F 9102

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)  ISO 11606 と IMO 決議との対応する要件

附属書(参考)  参考文献


F 9102

:2002 (ISO 11606:2000)

(2)

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目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

3.1

  磁気センサ

2

3.2

  プロセッサ

2

3.3

  メインコンパス指示器

2

3.4

  レピータ指示器

2

4.

  構成

2

5.

  構造及び材質

2

5.1

  要件

2

5.2

  電線

2

5.3

  非磁性の収納ケース

2

5.4

  船首尾マーク

2

5.5

  目盛

2

5.6

  基線

3

5.7

  照明

3

5.8

  自差及び傾船差の修正

3

5.9

  船首方位の出力

3

5.10

  他の装置への出力

3

5.11

  ジンバル

3

5.12

  メインコンパスの装備

4

5.13

  コンパスカード面の高さ

4

5.14

  レピータ指示器の水密構造

4

5.15

  方位測定器

4

5.16

  保守及び点検のための構造

4

5.17

  電源の異常対策

4

6.

  性能

4

6.1

  必す(須)条件

4

6.2

  船首方位の精度

4

6.3

  発信装置の追従精度

4

6.4

  レピータ指示器とメインコンパスとの同期精度

5

6.5

  自差修正の可能性

5

6.6

  電磁両立性

5

7.

  故障対策

5


F 9102

:2002 (ISO 11606:2000)  目次

(3)

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7.1

  電源

5

7.2

  自差修正情報のバックアップ

5

7.3

  故障警報

5

8.

  表示

5

9.

  形式検査及び個別検査

5

9.1

  一般

5

9.2

  形式検査

5

9.3

  個別検査

5

10.

  証明

5

10.1

  検査証明書

5

10.2

  製造業者又は輸入業者の説明

5

10.3

  表示の検査

6

10.4

  抜取検査

6

11.

  検査

6

11.1

  機器の検査

6

11.2

  性能検査

8

11.3

  電磁両立性検査

9

11.4

  振動検査

9

11.5

  保守点検のための構造

9

11.6

  故障対策の確認

9

12.

  表示

9

附属書 A(参考)JIS F 9102 と IMO 決議との対応する要件

10

附属書(参考)参考文献

11

解説

12


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(4)

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白      紙


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日本工業規格

JIS

 F

9102

:2002

(ISO 11606

:2000

)

船舶及び海洋技術―船用電子磁気コンパス

Ships and marine technology

−Marine electromagnetic compasses

序文  この規格は,2000 年に第 2 版として発行された ISO 11606, Ships and marine technology−Marine

electromagnetic compasses

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規

格である。

1.

適用範囲  この規格は,1974 SOLAS 第 V 章及び国際高速船の安全に関する国際規則(HSC コード)

に要求される,操だ用,並びに方位測定用又はそれらのいずれかに供する船用電子磁気コンパスの,構造

及び性能についての一般要件,形式検査及び個別検査について規定する。この規格で規定する磁気コンパ

スは,通常,全長 24 m 以上の船舶に適用される。ここでいう電子磁気コンパスとは,船首方位の情報を

得るのに地球磁界を用いる電子装置の一つである。この情報は,操だ及び方位測定に使用するメインコン

パス,これに附属するレピータ指示器及びもし必要なら,他の航海装置にも供給される。

注  IMO 決議の勧告から引用したすべての要件は,斜体で印刷している。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 11606 : 2000

  Ships and marine technology−Marine electromagnetic compasses (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

ISO 449

  Ships and marine technology 

 Magnetic compasses

  binnacles and azimuth reading devices 

 

Class A

ISO 1069

  Magnetic compasses and binnacles for sea navigation 

 Vocabulary

IEC 60945

  Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems 

 General requirements 

  Methods of testing and required test results

IEC 61162 (both parts)

  Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems 

 Digital 

interfaces

IMO Resolution A.694 (17)

  General requirements for shipborne radio equipment forming part of the global 

maritime distress and safety system (GMDSS) and for electronic navigational aids

IMO Resolution A.813 (19)

  General requirements for electromagnetic compatibility (EMC) for all electrical 

and electronic ship's equipment

IMO Resolution MSC.86 (70)

,  Annex 2   Recommendation on performance standards for marine 

transmitting magnetic heading devices (TMHD’s)


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:2002 (ISO 11606:2000)

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3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,ISO 1069 によるほか,次による。

3.1

磁気センサ (magnetic sensor)  地球磁界を検出し,方位に関する適切な出力をプロセッサへ提供する

センサ。

3.2

プロセッサ (processor)  磁気センサの出力を処理し,船首磁気方位及び船首真方位又はそのいずれ

かを提供する装置。

3.3

メインコンパス指示器 (main compass)  プロセッサの出力をコンパスカード又はコンパスカードの

電子的映像として表示する装置。

3.4

レピータ指示器 (repeater indicator)  追加の方位指示器。別形式のコンパスカード表示であってもよ

い。

4.

構成  この電子磁気コンパスは,磁気センサ,プロセッサ,メインコンパス指示器及び他のレピータ

指示器や装置のための設備で構成する。

5.

構造及び材質

5.1

要件  電子磁気コンパスは,次の要件を満たさなければならない。

5.2

電線  直流電源用及びユニット間の接続用の電線から,船首情報に対して有害な誤差を発生させて

はならない。

備考  この目的のためにツイストケーブルを推奨する。

5.3

非磁性の収納ケース  磁気センサ装置の収納ケースは,非磁性でなければならない。

5.4

船首尾マーク  磁気センサ装置の収納ケース及びメインコンパスのビナクル底部には,船首尾マー

クを刻まなければならない。その装置は,船首尾線上に装備しなければならない。

この船首尾マークは,その装置の前後軸に対し,±

0.5

度以内でなければならない。

 

5.5

目盛

5.5.1

メインコンパスカードの目盛  メインコンパスはコンパスカード形式で,北(000)度から始め,

上からみて時計回りに 1 度ごとに 360 個の目盛を目盛らなければならない。10 度ごとに角度の数値を 3 け

たで表示するものとする。目盛誤差は,いずれの方位でも 0.2 度以下でなければならない。四方点は,大

文字の N,S,E 及び W で示さなければならない。四隅点もマークしてよい。また,北は,適切な図柄で

表示してもよい。

5.5.2

レピータ指示器の表示  指示器の目盛がカード形式のときは,メインコンパスと同じ目盛でなけれ

ばならない。もし,レピータ指示器が操だ用の場合は,カード形式でなければならない。数字表示の場合

は 3 けたの度の数字で示さなければならない。

5.5.3

目盛の中心  メインコンパス及びレピータ指示器が方位測定に使用されるときは,方位を測定する

ためのシャドーピン座を設けなければならない。その座がないときは,目盛の中心を明示しなければなら

ない。

5.5.4

バージリングの目盛  方位測定に用いるメインコンパス及びレピータ指示器は,船首からの相対方

位を測定するために度の目盛のバージリングを設けなければならない。その目盛は,上からみて時計回り

に 1 度ごとに 360 個の目盛を目盛らなければならない。

その船首の方位を示す目盛及び船尾の方位を示す 180 度の目盛は共に船首尾線マークの±0.5 度以内に

なければならない。


3

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:2002 (ISO 11606:2000)

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5.5.5

船首尾マークの精度  方位測定に用いられるメインコンパス及びレピータ指示器の船首尾マーク

は,コンパスのカードの中心と船首指標を通る鉛直面に対して±0.5 度以内になければならない。

5.5.6

目盛の読みやすさ  通常の視力をもつ人がメインコンパスカード及びレピータ指示器の指示を昼

光及び人工光の中で,1.0 m の距離から読み取ることができなければならない。

5.5.7

コンパスカード面の水平度  方位測定のために用いるメインコンパス及びレピータ指示器のコン

パスカード面は,±2 度以内で水平に静止しなければならない。

5.6

基線

5.6.1

一般  メインコンパス指示器及びレピータ指示器は,船首方向を示す少なくとも 1 個の船首指標を

設けなければならない。また,船尾及び左右げん(舷)方向を示す補助指標を取り付けてもよい。

船首指標の幅は,カードの目盛で 0.5 度又は 0.5 mm のいずれか小さい方を超えてはならない。

船首指標とカードの外縁との間隔は,1.5 mm を超えてはならない。

5.6.2

精度  船首指標は,バージリングの 0 度と 180 度とを結ぶ線に対して,±0.5 度以内になければな

らない。

補助指標は,±1 度以内になければならない。

5.7

照明  調整つまみ及び指示器を照明するため,装置には適切な備えがなければならない。電灯の明

るさを加減する器具が設けられていなければならない。

5.8

自差及び傾船差の修正

5.8.1

一般  傾船差及び自差係数 ABC及び を修正する装置がなければならない。

それは次の

量を修正することができなければならない。

−傾船差を生じる船内磁界の鉛直成分:±

75 

µ

T

まで;

 

−係数

A

:±

3

度まで;

 

−係数

B

:±

(720

/

H) 

度まで;

 

−係数

C

:±

(720

/

H) 

度まで;

 

−係数

D

:±

7

度まで;

 

−係数

E

:±

3

度まで;

 

ここで,

H

は,マイクロテスラ

  (

µ

T) 

で表した地磁気の磁束密度の水平成分である。

 

係数 ABC及び の修正装置は,1 度を超える望ましくない自差を発生してはならない。傾船差

の修正具は,船内磁界の鉛直成分に,1

µT を超える何らかの望ましくない変化を発生してはならない。

5.8.2

修正値の表示

電子修正のための数値は適切な手段で指示され,その値はスイッチを入れたとき自

動的に再生されるように記憶・保存すべきである。

5.8.3

修正用装置の保護

不測の変化に対して,修正用装置を保護しなければならない。

5.9

船首方位の出力  表示又は発信される船首方位の形式はよく目立つように表示しなければならない。

船首方位のすべての表示と出力は,真方位を示すことができることが望ましい。

船首方位を修正するため

の自差と改正するための偏差の度数は,表示することができるか,又は出力に含ませることができるよう

にすべきである。

 

5.10

他の装置への出力  電子磁気コンパスは,他の航法装置(レーダ,方向探知機,船首方位保持装置,

位置測定装置など)に対して,±0.5 度以下の送信誤差で方位情報を供給できるように設計されていなけれ

ばならない。もしもこれらの航法装置がディジタル出力をもっているならば,それらは IEC 61162 に適合

するものでなければならない。

5.11

ジンバル


4

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5.11.1

ジンバル軸の向き  ジンバルを設けるときは,外側のジンバル軸は,船首尾方向に向いていなけれ

ばならない。

5.11.2

ジンバル軸のなす角  ジンバルを設けるときは,内側のジンバル軸と外側のジンバル軸とがなす角

度は,90 度±1 度でなければならない。もしも,外側のジンバルリングの直径が 150 mm 未満である場合

は,この角は 90 度±2 度でなければならない。

5.11.3

メインコンパスの傾斜の自由度  メインコンパスは,もしジンバル・リングが装備され,水平面内

にあるとき,内側のジンバル軸周りに 30 度まで自由に回転できる構造でなければならない。

5.11.4

メインコンパス及びレピータ指示器の脱落防止  メインコンパス及びレピータ指示器は,もしもそ

れらがジンバル装置に取り付けられている場合には,傾斜後,正常の位置に戻り,傾斜によって外れない

構造でなければならない。

5.12

メインコンパスの装備  磁気センサ装置,メインコンパス及びカード形式のレピータ指示器の底部

に,船首尾線に対し±5 度までの向きの不一致を修正する手段を講じておかなければならない。

5.13

コンパスカード面の高さ  メインコンパスは,コンパスカード面がビナクルのデッキ取付部の下面

から少なくとも 1 m 以上であって,天体と他の遠方物標の方位の測定ができるような構造のものでなけれ

ばならない。

5.14

レピータ指示器の水密構造  暴露甲板で使用されるメインコンパス及びすべてのレピータ指示器は,

水密構造としなければならない。

5.15

方位測定器

5.15.1

方位測定器の備付け  天体と他の遠方物標方位測定のため適切な方位測定器を少なくとも 1 台は

備えなければならない。

5.15.2

方位測定  視野は,視線の両側少なくとも 5 度でなければならない。そして水平より,少なくとも

下方 5 度から上方 60 度までの高度の天体及び遠方物標の方位を測定できなければならない。

この方位精度

についての要件は,水平より 5 度上方から 50 度上方までの範囲にわたって満足しなければならない。

5.16

保守及び点検のための構造  装置は,容易に保守及び点検ができるような構造になっていなければ

ならない。

5.17

電源の異常対策

装置には過度の電流及び電圧,過渡状態並びに電源極性の不慮の反転から保護す

る手段がとられていなければならない。

6.

性能

6.1

必す(須)条件

外気に暴露される装置又はユニットに対しては,−25  ℃±3  ℃及び 70  ℃±3  ℃

外気から保護される装置又はユニットに対しては,−15  ℃±3  ℃及び 55  ℃±3  ℃

の温度範囲内で 6.2

6.6 の要件に適合しなければならない。

温度補償装置の使用が許される。

6.2

船首方位の精度

6.2.1

静的精度

船首方位指示の精度は,±

1.0

度以内でなければならない。

6.2.2

動的精度

船首方位指示又は出力の動的精度は,定められた静的精度に加えて±

1.5

度以内でなけ

ればならない。振動周期は,予想される種々の海況,船の動きのもとで,

30

秒以上でなければならない。

6.3

発信装置の追従精度

センサを毎秒±

20

度の速度で回転させるとき,発信装置の追従精度は,±

1.5

度以内でなければならない。


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6.4

レピータ指示器とメインコンパスとの同期精度  レピータ指示器とメインコンパスとの読みの差は,

±0.5 度以下でなければならない。

6.5

自差修正の可能性  自差 ABC及び の修正は,各自差の残存値が±0.5 度未満にすることが

できなければならない。

6.6

電磁両立性

電子磁気コンパスは電磁的干渉,機器のイミュニティについて,

IMO Resolution A.694 

(17) 

に加えて

IMO Resolution A. 813

に合致しなければならない。

7.

故障対策

7.1

電源  主電源のほか,非常電源から給電されて作動するものでなければならない。両電源に自動的

に切り替わる装置をもたなければならない。ただし,非常電源をもたない船舶では,この限りではない。

7.2

自差修正情報のバックアップ  予期しない又は装置の故障による自差修正情報に変化がないような

対策がとられていなければならない。

7.3

故障警報

この装置に対する主電源の異常を表示するための警報が備えられていなければならない。

8.

表示  コンパスの各ユニットには,次の内容を表示しなければならない。

−製造業者の名称

−装置の形式番号又は形式検査時の形表示

−製造番号

−製造年(製造年が製造番号で分かるときは不要)

−船橋装備のための磁気コンパス安全距離

9.

形式検査及び個別検査

9.1

一般  別段の規定がなければ,すべての検査は,温度範囲 20  ℃±3  ℃のもとで実施しなければなら

ない。

9.2

形式検査  形式検査は,機器が通常の使用に供される前に実施しなければならない。形式検査は,

新しい形式の機器だけに実施する。

9.3

個別検査  個別検査は,船舶に装備する前に実施しなければならない。また,船上で定期的に又は

修理後にこの検査を行うことが望ましい。

個別検査では,すべての機器は検査時に,装置はすべて清掃し,使用可能な状態でなければならない。

10.

証明

10.1

検査証明書  形式検査又は個別検査に合格し,それらの要求条件を満たした機器は,検査機関の言

語及び英語で証明されていなければならない。

それぞれの形式検査証明書は,検査された機種についてだけ有効である。この規格についての適合状態

に影響を与える変更又は技術的な改良の場合は,その形式には,新しい識別番号(又は表示)を与え,形

式検査を再度実施しなければならない。変更の場合はすべて新しい形式検査が必要かどうかを決定するよ

うに,もとの検査機関に申請しなければならない。

要求に応じ証明書の写しを発行しなければならない。それには“写し”と明記しなければならない。国

家間の形式検査証明書及び個別検査証明書の承諾は,相互の同意によるものとする。

10.2

製造業者又は輸入業者の説明  次の説明は,形式検査だけに適用する。


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製造業者又は輸入業者は,形式検査で確認できない要件も含めて記載した説明書を提出しなければなら

ない。その説明書には,次のものを含まなければならない。

−使用した素子の詳細

−ジンバルリングの詳細

−装備の説明

−最適性能を得るための操作説明

−形式検査の申請を補助するための設計図

10.3

表示の検査

10.3.1

次の事項を目視によって検査し,8.の表示があることを確かめなければならない。

10.3.2  10.3.1

を満足するときは,8.に掲げた項目は証明書に記載しなければならない。

10.4

抜取検査  10.2 の“製造業者又は輸入業者の説明”に含まれる要件を調べるために,抜取検査を行

ってもよい。

11.

検査

11.1

機器の検査

11.1.1

一般  検査は,IEC 60945 に規定する分類によって,次の項目について実施しなければならない。

a)

磁気センサ:外気に暴露される分類。

b)

プロセッサ:外気から保護される分類又は暴露甲板で使用されるならば外気に暴露される分類。

c)

メインコンパス指示器:外気から保護される分類又は暴露甲板で使用されるならば外気に暴露される

分類。

d)

レピータ指示器:外気から保護される分類又は暴露甲板で使用されるならば外気に暴露される分類。

検査は,安定した磁界のもとで公式機関で認定された検査室で実施しなければならない。

11.1.2

コンパスの状態検査  検査は,コンパスの各ユニットに損傷がなく機械的に完全であるとともに作

動が良好であることを目視によって行う。

11.1.3

非磁性検査(形式検査だけ)  磁気センサ装置のハウジング(5.3 参照)の非磁性となっているかを

確かめるために検査しなければならない。

11.1.4

メインコンパスカードの目盛検査  この検査は,目視によって行う。結果は,5.5.1 の要件に適合

しなければならない。

11.1.5

メインコンパスの船首尾マークの検査  この検査は,コンパス検査台上で実施する。外側ジンバル

の軸(ジンバルを使用しないときは,船首尾基準線)を検査台の回転中心を含む鉛直見通し平面に合わせ,

そのスタンドを船首尾線マークが垂直見通し平面に一致するまで回転させなければならない。船首尾線マ

ークの誤差は,検査台の回転角に等しい。その結果は,5.4 の要件に適合しなければならない。

11.1.6

メインコンパスの方位誤差  この検査は,コンパス検査台を用いて行うことができる。その結果は,

5.5.1

の要件に適合しなければならない。

11.1.7

カード形式のレピータ指示器の目盛  この検査は,目視によって行い,その結果は,5.5.2 の要件

に適合しなければならない。

11.1.8

バージリングの目盛  この検査は,目視によって行い,その結果は,5.5.4 の要件に適合しなけれ

ばならない。

11.1.9

読みやすさ  この検査は,目視によって行い,その結果は,5.5.6 の要件に適合しなければならな

い。


7

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11.1.10

コンパスカード面の水平度  メインコンパス及びカード形式のレピータ指示器は,ジンバルリング

が水平に装備されているとき,バージリング又は頂部のガラスふたが水平面に静止しなければならない。

この要件は方位測定器,他の附属品又は拡大鏡を取り付けている,いないにかかわらず,満足しなければ

ならない。測定は,適切な感度の水準器又は他の同様な器具を,バージリング又は頂部のガラスふたの上

に置いて行うことができる。その結果は,5.5.7 の要件に適合しなければならない。

11.1.11

基線

11.1.11.1

船首指標及び補助指標  メインコンパス及びコンパスカード形式のレピータ指示器の船首指標

と,もしあれば補助指標を確認する。これらの指標は,5.6 の要件に適合しなければならない。

11.1.11.2

基線の幅及び位置  この検査は目視によって行い,5.6 の要件に適合しなければならない。

11.1.11.3

基線誤差  この検査は,コンパス検査台上で実施することができる。外側ジンバルの軸(ジンバ

ルを使用しないときは船首尾基準線)を検査台の回転中心を含む垂直見通し平面に合わせ,船首指標が視

野の鉛直面にくるまでスタンドを回転する。基線誤差は検査台の回転角に等しい。その結果は 5.6 の要件

に適合しなければならない。

11.1.12

照明及び調光器  これらの検査は,目視によって行い,5.7 の要件に適合しなければならない。

11.1.13

修正値の表示  自差及び傾船差の修正値が表示されているかどうかの検査は,目視によって行い,

5.8

の要件に適合しなければならない。

11.1.14

出力の検査

11.1.14.1

一般  5.85.10 の要件に適合しているかどうかは,目視又は電気的計測によって検査しなければ

ならない。

11.1.14.2

船首方位の出力  自差係数 ABCD及び(地磁気)偏差を改正した船首方位の出力がメ

インコンパスとレピータ指示器及び出力端子へ供給されているかどうかの検査は,目視によって実施しな

ければならない。そして 5.9 の要件に適合しなければならない。

11.1.15

ジンバル軸の向き及びジンバル軸のなす角度  外側のジンバル軸の向きの検査は,目視によって行

い,その結果は 5.11.1 の要件に適合しなければならない。

ジンバル軸のなす角度の測定は,検査台の目盛によって行うことができる。すなわち,最初に一つのジ

ンバル軸を,次に他のジンバル軸を,目盛の中心を通る垂直見通し面に合わせるように,コンパス支持台

を回転することによって求めることができる。

その結果は,5.11.2 の要件に適合しなければならない。この検査は,形式検査だけである。

11.1.16

メインコンパスの自由度  この検査は,頂部ガラスふた又はバージリングの上に置いたクリノメー

タによって行うことができる。その結果は,5.11.3 の要件に適合しなければならない。この検査は形式検

査だけである。

11.1.17

脱落防止  この検査は,目視によって行い,5.11.4 の要件に適合しなければならない。この検査は

形式検査だけである。

11.1.18

メインコンパスの装備  製作者の説明書によって磁気センサ装置を設置して,その回転余裕角を測

定する。そしてその結果は,5.12 の要件に適合しなければならない。

11.1.19

コンパスカード面の高さ  メインコンパスカード面の高さを測定し,その結果は 5.13 の要件に適

合しなければならない。

11.1.20

レピータ指示器の水密構造  暴露甲板で使用されるメインコンパス及びレピータ指示器は,IEC 

60945

の“外気に暴露される”分類の要件に適合しなければならない。


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F 9102

:2002 (ISO 11606:2000)

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11.1.21

方位測定器の装備  方位測定のための方位測定器は,ISO 449 : 1997 の 7.の要件に適合しなければ

ならない。

11.1.22

方位測定  この検査は,目視によって行い,その結果は 5.15.2 の要件に適合しなければならない。

11.1.23

保守点検のための構造  この検査は,目視によって行い,その結果は 5.16 及び IEC 60945 の要件

に適合しなければならない。

11.1.24

電源の異常対策  異常電源対策は,IEC 60945 による方法によって確認し,5.17 の要件に適合しな

ければならない。

11.2

性能検査

11.2.1

コンパスの自由度  この検査は,傾斜を変えることのできる回転台上で行うことができる。ビナク

ルを任意の方向に 30 度傾斜させるとき,メインコンパス及びカード形式のレピータ指示器は,5.11.4 の要

件に適合し,かつ,メインコンパスの読みは,6.2 及び 6.3 の要件に適合しなければならない。

11.2.2

メインコンパスの船首尾マークの精度  この検査は,コンパス検査台を使用して実施することがで

きる。コンパスカードの中心とバージリングの船首尾基準線を通る鉛直面が 5.5.5 に要求された値以内で,

メインコンパスのビナクルの船首尾マークを通らなければならない。

11.2.3

船首指標の精度  この検査は,コンパス検査台で実施することができる。メインコンパス又はカー

ド形式のレピータ指示器の船首指標の中心を通る鉛直線が,5.6.2 の要件に適合しなければならない。

11.2.4

コンパスの精度  この検査は,温度 20  ℃±3  ℃のもとで実施する。磁気センサの船首尾線を回転

台の磁気子午線に合わせた後,回転台を回転させ,磁気方位の 0 度から始め,少なくとも 16 方位(22.5

度ごと)においてメインコンパスの目盛を読み取る。その読みは,6.2 の要件に適合しなければならない。

11.2.5

水平面の方位精度  この検査は,温度 20  ℃±3  ℃のもとで実施する。少なくとも 16 方位(22.5

度ごと)においてメインコンパス及びレピータ指示器を読み取る。その読みは,6.2 の要件に適合しなけれ

ばならない。

11.2.6

船の動きの影響下における方位精度  磁気センサを検査台上に置き,検査台に振幅±22.5 度,周期

10

秒の動揺を 10 分間加える。メインコンパスの方位の読みは,6.2 の要件に適合しなければならない。

11.2.7

発信装置の追従精度  磁気センサを検査台上に置き,台を毎秒 20 度の速さで旋回させる。メイン

コンパスの読みは,6.3 の要件に適合しなければならない。

11.2.8

レピータ指示器とメインコンパスとの同期精度  レピータ指示器とメインコンパスとの出力の同

期精度は,6.4 の要件に適合しなければならない。

11.2.9

環境条件  IEC 60945 の規定に従って,次の試験を行う。

−乾燥熱検査

−湿潤熱検査

−低温検査

その結果は,6.の要件に適合しなければならない。

11.2.10

自差修正能力検査  磁気センサをコンパス検査台の回転中心に設置する。この位置でセンサととも

に,船内鉛直磁界及び自差係数 ABC及び E を 5.8 に規定する値で独立に発生させる。それからコ

ンパスを起動し,その自差を自差修正用装置によって補正する。これはできるだけ正確に実施する。次い

で,コンパス検査台を回転して少なくとも 22.5 度ごとにメインコンパスの残存自差を読み取る。それらは

6.5

の要件に適合しなければならない。その他の望ましくない誤差は,5.8 に規定する値より大きくてはな

らない。

この検査は,各係数を次々と独立に,一つずつ発生させ,修正することによって実施しなければならな


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F 9102

:2002 (ISO 11606:2000)

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い。

11.3

電磁両立性検査  コンパスは,IEC 60945 によって検査しなければならない。その結果は,6.6 の要

件に適合しなければならない。

11.4

振動検査  振動検査は,IEC 60945 によって検査し,全振動数の範囲において,共振が見いだされて

はならない。

11.5

保守点検のための構造  コンパスは,保守点検のための構造について,IEC 60945 の要件に適合しな

ければならない。

11.6

故障対策の確認  この検査は,作動検査で実施しなければならない。その結果は,7.17.3 の要件に

適合しなければならない。

12.

表示  この規格に適合する電子磁気コンパスは,次の項目を次の順序に従って表示しなければならな

い。

−この日本工業規格の番号

−ミリメートルで示したメインコンパス指示器のカードの直径

例  カードの直径が 165 mm に対して

    JIS F 9102−165


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F 9102

:2002 (ISO 11606:2000)

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附属書 A(参考)JIS F 9102 と IMO 決議との対応する要件

JIS F 9102

の項目

IMO Res.MSC.86 (70)

, Annex 2[船用磁気船首方

位伝達装置 (TMHD)]又は IMO Res.A.694 (17)  の
節又は項目

5.4

5.8

5.8.2

5.8.3

5.9

5.10

5.12

5.17

6.2

6.2.1

6.2.2

6.3

6.6

7.3

MSC.86 (70)

, Annex 2, 4.1, 4.1.1, 4.1.2

MSC.86 (70)

, Annex 2, 4.3

MSC.86 (70)

, Annex 2, 4.3.1

MSC.86 (70)

, Annex 2, 4.3.2

MSC.86 (70)

, Annex 2, 4.4

MSC.86 (70)

, Annex 2, 4.5

MSC.86 (70)

, Annex 2, 4.2.1

IMO Res.A.694 (17)

, 4.2

MSC.86 (70)

, Annex 2, 5.1

MSC.86 (70)

, Annex 2, 5.1.1

MSC.86 (70)

, Annex 2, 5.1.2

MSC.86 (70)

, Annex 2, 5.2

MSC.86 (70)

, Annex 2, 6

MSC.86 (70)

, Annex 2, 7


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F 9102

:2002 (ISO 11606:2000)

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附属書(参考)参考文献

(1)  ISO 613 : 2000

,  Ship and marine technology 

 Magnetic compasses

 binnacles and azimuth reading 

devices 

 Class B.

(2)  ISO 694 : 2000

  Ship and marine technology 

  Positioning of magnetic compasses in ships.

(3)  ISO 1000 : 1992

  SI Units and recommendations for the use of their multiples and of certain other units.

(4)  ISO 2269 : 1992

,  Shipbuilding 

  Class A magnetic compasses

  azimuth reading devices and binnacles 

 

Tests and certification.

(5)  ISO 10316 : 1990

,  Shipbuilding 

  Class B magnetic compasses 

  Tests and certification.

(6)  IEC 60092-504 : 1994

,  Electrical installations in ships 

 Part 504 : Special features 

 Control and 

instrumentation.

(7)  IEC 60533 : 1999

,  Electrical and electronic installations in ships

 Electromagnetic compatibility.

(8)  IMO Resolution A.382

,  Magnetic compasses carriage and performance standards (adopted on 14, Nov.

1977).