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F 8845 : 2002

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本船舶

標準協会 (JMSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり、日本工業標準

調査会の審議を経て国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS F 8845 : 1996 は改正され,この規格に置き換えられる。


F 8845 : 2002

(2) 

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  種類

1

4.

  性能

2

5.

  構造,形状及び寸法

3

6.

  材料

4

7.

  検査

4

7.1

  検査項目及び順序

4

7.2

  構造及び材料検査

4

7.3

  引張荷重検査

4

7.4

  開閉検査

4

7.5

  温度検査

4

7.6

  絶縁抵抗検査

4

7.7

  耐電圧検査

4

7.8

  耐熱検査

4

7.9

  閉路電流容量検査

4

7.10

  振動検査

4

8.

  製品の呼び方

4

9.

  表示

4

10.

  取扱い上の注意事項

5


日本工業規格

JIS

 F

8845

: 2002

船用回転スイッチ

Shipbuilding

−Rotary switches

1.

適用範囲  この規格は,船で使用する定格電圧 250V 以下の電気機器の抵抗回路,ランプ回路及び誘

導回路(電動機を含まない。

)の切換用の回転スイッチ(以下、スイッチという。

)について規定する。た

だし,交流の場合は、周波数 50∼60Hz とする。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は、その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 1111

  十字穴付き小ねじ

JIS B 1188

  座金組込み十字穴付き小ねじ

JIS C 2805

  銅線用圧着端子

JIS C 3410

  船用電線

JIS F 0808

  船用電気器具環境試験通則

JIS F 8006

  船用電気器具の振動検査通則

JIS H 8601

  アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜

JIS K 6914

  熱硬化性樹脂積層管

JIS K 6915

  フェノール樹脂成形材料

3.

種類  スイッチの種類は,形式,極数,取付方式,軸長及び定格によって,表 による。

表 1  スイッチの種類

軸長 mm

定格電圧

定格電流

最大適合電線

種類

形式

極数

取付方式

F B

V

A

mm

2

9 0

1

∼8 F  12

10 250

6

Rl

6 1

B  22 12  125

12

1.5

 15 250

10

R2

 18 125

20

2.5

1

∼6

22 250  30

R3

 25 125

45

10

R4    1

∼4      250  60

16

備考1.  種類の記号 R は回転スイッチを示し,スイッチの定格容量によって,R1∼R4に区分する。

2.

形式の第 1 列欄の数字はスイッチの回転角度を示し,9 は 90°ごとに回転するもの,6
は 60°ごとに回転するものを示す。形式の第 2 列欄の数字“0”は“切”

“1”は“入”

を示し,各極ごとに表示する。

例 1.  9 形 2 極で(切,入)(入,切)のものが組み合わされた場合,

÷÷ø

ö

ççè

æ

0

.

1

1

.

0

9


2

F 8845 : 2002

例 2.  6 形 3 極で(入、切,入)((切,入,入)((切,切、入)のものが組み合わされ

た場合。ただし,すべての極が同一組合せの場合は、1 極だけ表示する。

÷

÷

÷

ø

ö

ç

ç

ç

è

æ

1

.

0

.

0

1

.

1

.

0

1

.

0

.

1

6

3.

取付方式の記号 F は表面取付形,B は裏面取付形を示す。

4.

軸長(付図に示す 寸法)は,

表 の寸法とするのがよい。

5.

 R1

,R2 及び R3 の定格電圧及び定格電流は、二重定格とする。 

4.

性能  スイッチの生能は,次による。

a)

引張強度  スイッチを正規の状態に取り付け,表 に示す最大適合電線を端子に接続し、端子止めね

じの軸方向及びこれに直角な平面内の互いに直交する 2 方向に

表 に示す引張荷重を電線に加えたと

き,各部に異状があってはならい。ただし、引張荷重は各端子ごとに別個に加える。

表 2  引張荷重

単位  N

種類 R1 R2 R3 R4

引張荷重 50  100 150 200

b)

開閉性  スイッチを正規の状態に取り付け、表 によって行い,地絡,短絡その他各部に使用上の支

障を生じることなく,開閉が可能でなければならない。また,負荷は,抵抗負荷,ランプ負荷、誘導

負荷のいずれかに対しても開閉が可能でなければならない。

なお,誘導負荷は,交流 50∼60Hz で力率 0.4 とする。

表 3  開閉の条件

種類

試験電圧 V

試験電流 A

開閉の速さ

開閉の回数

R1 6

R2 10

毎分約 20 回

R3 30

R4

250

60

毎分約 10 回

10 000

備考  開閉回数は、“0.1”は“切・入”をもって 1 回とし,“1.0.1”は“右

入・切・左入・切”をもって 1 回とする。

c)

温度上昇  スイッチを正規の状態に取り付け,表 による最大適合電線を使用し,定格電流のうち最

大電流を通じ,各部の温度が飽和点に達した後、熱電対で測定した許容最高温度は,75℃でなければ

ならない。ただし,温度上昇の限度は、25℃とする。

d)

絶縁抵抗  スイッチは、JIS F 0808 の 4.17.3(厳しさ)の試験電圧 500V,  絶縁抵抗 20M

Ωの性能を満

足しなければならない。

e)

耐電圧  スイッチは,JIS F 0808 の 4.16.3(厳しさ)の試験電圧 1 500V の性能を満足しなければなら

ない。

f)

耐熱性  フェノール樹脂を使用した成形品について、表 に示す条件で行い,各部にひび割れ,膨れ

などの異状があってはならない。

表 4  耐熱性の条件

絶縁材料

試験温度℃

試験時間 h

フェノール樹脂 PM-EG

150

±3 1

g)

閉路電流容量  スイッチを正規の状態に取り付け,商用周波数の三相交流で,表 によって行い電気

的,機械的に異状があってはならない。


3

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表 5  閉路電流容量の条件

種類

試験電流 A

力率

開閉の速さ

開閉の回数

R1 60

R2 100

R3 300

R4 600

0.6

∼0.7

毎分約 6 回 100

備考1.  開閉の回数は,“入”“切”をもって1回とする。

2.

閉路後,直ちに供試品以外の装置で開路状態とする。

h)

耐振性  耐振性は,表 に示す最大適合電線を 2 本端子に接続し,スイッチを正規に取り付けた状態

で,次による。

1)

共振  振動数 5∼16.7Hz の間に複振幅 0.75mm の振動を 3 軸(上下、左右,前後)方向に加え,有

害な共振点があってはならない。

2)

定振動  1)において,回転スイッチに共振が認められる軸方向については,最も有害と認められる

共振振動数で複振幅 0.75mm の振動を 15 分間,また,共振が認められない軸方向については,振動

数 16.7Hz で複振幅 1mm の振動を 30 分間加え,各部に緩みなどの異状があってはならない。

5.

構造,形状及び寸法  スイッチの構造,形状及び寸法は,付図 1によるほか、次による。

a)

スイッチは,速入,速切式の回転形としそれぞれの回転角度の許容差は±3°以内とする。

b)

スイッチには不必要な回転をしないようにするため,回り止めを設けるのがよい。

c)

スイッチの軸の回転トルクは,

表 に示した値以下とする。

表 6  スイッチ軸の回転トルク

単位  N・cm

種類

R1 R2 R3 R4

回転トルク 100 150 260 490

d)

端子は,JIS C 3410 に規定する定格電流に応じた太さのケーブルを JIS C 2805 による銅線用圧着端子

によって、容易,かつ,確実に接続でき緩むおそれのない構造とする。

e)

端子ねじは,JIS B 1188 による座金組込み十字穴付きなべ小ねじのばね座金組込みのもの又は同等以

上のものとする。

f)

端子ねじとねじとが重なる部分の山数は、2.5 山以上とする。

g)

端子は,最大適合圧着端子を 2 枚まで取り付けることができなければならない。

h)

絶縁距離は,

表 に示す以上とする。

参考  JMS 8005 参照

表 7  絶縁距離

単位  mm

外部接続端子

スイッチ内部

種類

空間距離

沿面距離

空間距離

沿面距離

R1

R2

R3

R4

3 3 2 2

i)

非耐食性金属部には,容易に腐食又はさびを生じないような塗装を施す。ただし、耐食性のアルミニ

ウム合金を使用する場合は,JIS H 8601 の規定による陽極酸化皮膜を施す。


4

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なお,耐食性のアルミニウム合金と異種金属とが接触する箇所には,有効な電食防止処理を施す。

6.

材料  スイッチの主な材料は、付図 1による。

なお,端子などの導電部は,いずれも銅又は銅合金とする。

7.

検査

7.1

検査項目及び順序  スイッチの検査は,次の検査項目及び順序によって同一品について行う。ただ

し,*印がある検査項目については,同一製造業者の同一設計による最初の製品について行い,次回以降

は省略することができる。

a)

構造及び材料検査

b)

引張荷重検査*

c)

開閉検査*

d)

温度検査*

e)

絶縁抵抗検査

g)

耐電圧検査

g)

耐熱検査*

h)

閉路電流容量検査*

7.2

構造及び材料検査  構造及び材料検査は,構造,形状,寸法及び材料について行い,5.及び 6.の規定

に適合しなければならない。

7.3

引張荷重検査  引張荷重検査は,4.a)の規定によって行いそれに適合しなければならない。

7.4

開閉検査  開閉検査は,4.b)の規定によって行い,それに適合しなければならない。ただし,各負荷

の検査に使用するスイッチは,それぞれ別個のものとする。

7.5

温度検査  温度検査は,4.c)の規定によって行い,それに適合しなければならない。

7.6

絶縁抵抗検査  絶縁抵抗検査は,JIS F 0808 の 4.17(絶縁抵抗試験)の規定によって行い,4.d)の規

定に適合しなければならない。ただし、厳しさは、試験電圧 500V とする。

7.7

耐電圧検査  耐電圧検査は,JIS F 0808 の 4.16(耐電圧試験)の規定によって行い,4.e)の規定に適

合しなければならない。ただし,厳しさは,試験電圧 1 500V とする。

7.8

耐熱検査  耐熱検査は、4.f)の規定によって行い,それに適合しなければならない。

7.9

閉路電流容量検査  閉路電流容量検査は,4.g)の規定によって行い、それに適合しなければならない。

ただし,7.37.8 の検査を行った製品とは別個のものについて行う。

7.10

振動検査  振動検査は,JIS F 8006 の A1−B1・0.5 級・1.5H によって行い,4.h)の規定に適合しなけ

ればならない。

8.

製品の呼び方  スイッチの呼び方は,規格の名称又は規格番号及び形式による。

1.  船用回転スイッチ  R1−9 (0.1) 2極 F12

2.

JIS F 8845

  R1−9 (0.1) -2P−F12

9.

表示  スイッチの見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。

a)

名称,種類、形式,極数,取付方式及び軸長

b)

定格電圧及び定格電流  ただし,定格電流については,二重定格値のものにはその旨表示する。


5

F 8845 : 2002

c)

製造業者名又はその略号

10.

取扱い上の注意事項  スイッチには,異物の誤入及び点検整備時における感電などの人的障害を起こ

さないための注意事項を記載した取扱説明書、施工説明書などを添付する(JMS 0071 参照)

関連規格  JMS 0071  財団法人日本船舶標準協会規格:船用電気器具の警告表示に関する指針

JMS 8005

  財団法人日本船舶標準協会規格:船用電気配線器具絶縁距離設計指針


6

F 8845 : 2002

付図 1    9F 及び 6F

(形状は,一例を示す。


7

F 8845 : 2002

単位  mm

種類

A

(最大)

D E F G  I  K 

(L)

ねじの呼び

M

端子ねじの

呼び  N

n

×d

R1 65 60

±0.5 11 13 5  7

  2

(

8)

M3

M4

2-5.5

R2 90 74

±0.5 13 13 6  8

12

2

(

8)

M4

M5

2-5.5

R3 105  82

±0.5 15 16 7 10

22

2

(

8)

M5

M5

4-6.6

R4 160 130

±0.5 18 19 7 10

  3.2 (10)

M5

M5

4-9.0

単位  mm

H

(最大)

種類

1P 2P 3P 4P 5P 6P 7P 8P

R1 40 47  54 61 68 75 82 89

R2 50 59  68 77 86 95

105

115

R3 63 75  87 100 112 124

R4 74 90 106 122

部品番号

部品名称

材料

1

鋼又はステンレス鋼

2

取付脚

3

カバー

鋼板又は黄銅板

4

支柱

鋼又は黄銅

5

六角ナット

黄銅

6

平座金

鋼板又は黄銅板

7

支柱絶縁

JIS K 6914

の PTM-FLE

8

絶縁板

JIS K 6915

の PM-EG

9

底板

鋼板又は黄銅板

10

端子

銅又は黄銅

11

端子ねじ

黄銅

12

ばね座金

鋼又はりん青銅

備考1.  この図は,9F の場合を示す。

2.

形状は,一例を示す。

3.

括弧内寸法は、参考として示す。

4.

ハンドルは,附属するのが望ましい。その形状及び寸法は,
付図 によるのがよい。

付図 1  9F 及び 6F(続き)


8

F 8845 : 2002

付図 2  9B 及び 6B

(形状は,一例を示す。


9

F 8845 : 2002

単位  mm

種類

(最大)

(最大)

D E F G  I  K O  P P

´ Q Q´

R1 65  72

58

±0.5 12  13

5

7

10

12

2.3

25

19.5 20  6 5.5

8

R2 90  98

80

±0.5 16  13

6

8

15

18

3.2

25

19.5 20  6 5.5

8

R3 105  120

100

±0.5 18  16

7

10

22

25

3.2

40

34.5 35  10 9  15

R4 160  160

140

±0.5 18  19

7

10

4.5

40

34.5 35  10 9  15

単位  mm

H

(最大)

種類

(L)

ねじの

呼び M

端子ねじの

呼び N

n

×d

1P 2P 3P 4P 5P 6P 7P 8P

R1  2

(

8)  M3

M4  2-5.5

45 51  57

63

70 77 84 91

R2  2

(

8)  M4

M5

2-5.5

56  65  74

83

92 101 110 119

R3 2.9 (

8) M5

M5  2-9.0

68 80  92

105

117

130

R4 2.9 (10) M5

M5  4-9.0

81 97 113

129

部品番号

部品名称

材料

1

ハンドル軸

鋼又はステンレス鋼

2

カップリング

3

受カップリング

鋼板又は黄銅板

4

鋼又はステンレス鋼

5

カバー

6

絶縁板押さえ

鋼板又は黄銅板

7

支柱

鋼又は黄銅

8

六角ナット

黄銅

9

平座金

10

取付板

鋼板又は黄銅板

11

支柱絶縁

JIS K 6914

の PTM-FLE

12

絶縁板

JIS K 6915

の PM-EG

13

端子

銅又は黄銅

14

端子ねじ

黄銅

15

ばね座金

鋼又はりん青銅

備考1.  この図は,9F の場合を示す。

2.

形状は、一例を示す。

3.

括弧内寸法は、参考として示す。

4.

ハンドルは,附属するのが望ましい。その形状及び寸法は、
付図 によるのがよい。

付図 2  9B 及び 6B(続き)


10

F 8845 : 2002

備考1.  この図は,材料が JIS K 6915の PM-EG の場合の一例を示す。

2.

括弧内寸法は,参考として示す。

3.

溝部には,通常白色塗料を充てんする。

ハンドル止めねじ適合表 

単位  mm

大きさ

適用スイッチ

ねじの呼び×長さ

種類

R1 M3

×12

R2 M4

×12

R3 M5

×16

R4 M5

×16

JIS B 1111

の丸皿小ねじによる。

付図 3  船用回転スイッチハンドル(形状は,一例を示す。)


11

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日本工業標準調査会標準部会  船舶技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

有  川  彰  一

財団法人日本船舶標準協会

(委員)

岡          實

財団法人日本海事協会

小  林      修

社団法人日本舟艇工業会

立  石      学

運翰施設整備事業団

増  田      恵

社団法人日本船主協会

村  上  陽  一

社団法人日本電機工業会

山  下      暁

社団法人日本舶用工業会

渡  邊  勝  世

日本小型船舶検査機構

木  内  大  助

国土交通省海事局

伊  藤      茂

国土交通省海事局

桐  明  公  男

社団法人日本造船工業会