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日本工業規格

JIS

 F

8069

-1986

 (IEC

92-306

-1980

)

船用電気設備  第 306 部

機器−照明器具及び配線器具

Electrical Installations in Ships

  Part 306

Equipment

−Luminaires and Accessories

まえがき  IEC 92(船用電気設備)は,航洋船の電気設備に関し,現在採用されている優れた実行手段を

極力取り入れ,また,現行規則類との調和をできるだけ図りながら,国際規格の一系列を構成している。

これらの規格は,SOLAS(海上人命安全条約)の要求に対する具体的な解釈及び補充を行っている規定で

あり,将来制定されるかもしれない規則類に対する指針でもある。

また,船主,造船所及びその他関係機関が採用する実行手段に対する手引きとなるものである。

1.

適用範囲  この規格は,船舶用照明器具に対する標準的な要求事項について規定する。これは主とし

て照明用として用いられる固定式又は携帯用の照明器具に適用し,更に,航海灯及び海峡,港などにおけ

る航行用として使用される他の灯具についても適用する。

また,この規格は,配線器具や装備される電気器具についても適用する。

この規格は,蓄電池形携帯電灯には適用しない。

参考  この翻訳規格の内容と他の JIS の内容とに相違がある場合,特に IEC 92 によると指定された場

合を除き,相違する内容の適用に当たっては,当事者間の協議による。

引用規格:

JIS F 8007

  船用電気器具の外被の保護形式及び検査通則

JIS F 8061

  (IEC 92-101)  船用電気設備  第 101 部  定義及び一般要求事項

JIS F 8072

  (IEC 92-401)  船用電気設備  第 401 部  装備基準及び完成試験

関連規格:IEC 61-2  Lamp caps and holders together with gauges for the control of interchangeability and safety,

Part 2 : Lampholders

IEC 162

  Luminaires for tubular fluorescent lamps

IEC 238

  Edison screw lampholders

IEC 400

  Lampholders for tubular fluorescent lamps and starterholders

第 節  −  照明器具 

2.

一般要求

2.1

照明器具は,船用としてこの規格に含まれている追加要求に適合しなければならない。


2

F 8069-1986 (IEC 92-306-1980)

参考  光源に関係なく,数種類の灯具を含んだ規格が準備中であることに注意を払いたい。この規格

が発行されるまでは,

蛍光灯器具については IEC 162 (Luminaires for tubular fluorescent lamps)  を,

また,他の灯具については現存する部品の規格を参考にされたい(このような規格は,必要に

応じこの規格で規定している。

。これらの照明器具に対する要求及び試験については,上述の

規格を指針として用いてよい。

3.

構造

3.1

照明器具の構造は,JIS F 8061 (IEC 92-101)(船用電気設備  第 101 部  定義及び一般要求事項)の

要求及び次の事項に従わなければならない。

3.2 

照明器具は,絶縁導体を配線するのに十分な空間をもち,荒い突起物,鋭い角,鋭い曲がりなどを

避けるように設計製作されなければならない。電線用のすべての貫通穴は,縁に丸味をもたせるか,又は

適当なブッシングを設けなければならない。

3.3

照明器具は,導体が接続される端子にその導体によって力が加わらないように設計し,かつ,その

ように絶縁された導体を取り付けなければならない。

3.4

照明器具は,ちりや湿気が通電部や絶縁箇所に容易にたまらないように設計し,装備されなければ

ならない。

3.5

照明器具の導電部は,枠又は外被から絶縁されなければならない。

3.6

照明器具のすべての金属部は,電気的に接続され,かつ,適当な接地端子を設けなければならない。

例外については JIS F 8072 (IEC 92-401)(船用電気設備  第 401 部  装備基準及び完成試験)の 3.1 項及び

この規格の 10.項を参照。

3.7

ソケット内の通電部の支持は,蛍光ランプに対しては,少なくとも難燃性とし,白熱ランプに対し

ては少なくとも不燃性材料としなければならない。

参考  ランプソケットの構造については.次の規格を参照。

−  IEC 238  Edison screw lampholders

−  IEC 400  Lampholders for tubular fluorescent lamps and starterholders

備考  バヨネット式ソケットの草案は現在検討中。

3.8

照明器具の構造は,少なくとも JIS F 8007(船用電気器具の外被の保護形式及び検査通則)による

IP2X

の保護等級でなければならない。

4.

温度及び温度上昇  照明器具は,ランプ,安定器,コンデンサなどから熱の適当な放散ができる構造

でなければならない。

使用状態で人が接触する可能性のある表面の温度は,通常 60℃を超えてはならない。

給電用電線の接続用端子の温度上昇は 40℃を超えてはならない。

内部接続に用いられる電線は,灯具内の最高温度に相応した温度階級のものでなければならない。

備考  温度上昇試験は,定格電圧及び周波数,かつ,最大電球の定格で行い,規定制限値を 5℃以上

超えてはならない。

5.

ソケットの標準形式  ソケットは表 による形式のものでなければならない。


3

F 8069-1986 (IEC 92-306-1980)

表 I  ソケットの標準形式

最大電球定格

形式名称

電圧

負荷

電力/電流

1.

ねじ込形ソケット

E 40

250V

3000W/16A

E 27

250V

200W/4A

E 14

250V

  15W/2A

2.

差し込形ソケット

B 22

250V

200W/4A

B 15 d

250V

  15W/2A

B 15 s

  55V

  15W/2A

3.

管状蛍光灯ソケット

G 13

250V

80W

G 5

250V

13W

参考 1.の名称は IEC 238 によっており,2.及び 3.は IEC 61-2 (Lamp caps and holders together with

gauges for the control of interchangeability and safety, Part 2 : Lampholders)

による。1.の電圧と電流

定格は E14 を除いて IEC 238 により,3.の電力定格は IEC 61-2 による。

形式 E40 のソケットは,効果的な電球の緩み止めの対策を講じなければならない。

6.

機械的損傷対策  通常以上の機械的損傷の危険性にさらされがちな照明器具は,そのような損傷に対

して保護するか,特殊な頑丈な構造にしなければならない。

7.

250V

以下の放電灯器具  250V 以下の放電灯設備では,灯具から独立して装備されるすべての安定器,

コンデンサ及び他の補助器具は,接地された金属ケースで囲われなければならない。

0.5

µF 又はそれ以上のすべてのコンデンサは,電源から切り離された後,1 分以内にコンデンサの電圧を

55V

以下に下げる手段を講じなければならない。

8.

250 V

を超える放電灯照明器具

8.1

一般  250V を超える放電灯は,固定形灯具においてだけ使用されなければならない。放電灯設備は,

可能な限り次に示すような丈夫で適切な注意銘板を備えなければならない。

8.2

ランプとソケットの構造  放電灯のキャップとソケットは,使用電圧を考慮した丈夫な構造でなけ

ればならない。

8.3

充電部の保護  放電灯具のすべての充電部は,人が偶然に,又は不注意に接触することがないよう

に設計され,配置され,取り付けられなければならない。

ガラス管の表面の沿面距離を考慮しなければならない。

8.4

変圧器  放電灯の変圧器は,電気的に分離した 1 次及び 2 次巻線をもったものでなければならない。

そして可燃性の液体を含んではならない。


4

F 8069-1986 (IEC 92-306-1980)

変圧器は,放電灯具の中に設けるか,又は灯具の装備場所にできるだけ接近して設けなければならない。

9.

探照灯及びアーク灯  使用中に操作又は調整中のため扱われる探照灯又はアーク灯のすべての部分は,

操作者にショックの危険性がないように配置されなければならない。

すべての探照灯又はアーク灯の断路は,多極(全極)断路スイッチによらなければならない。

アーク灯に直列抵抗器が使用されている場合は,断路スイッチは,それが“断”位置のとき,直列抵抗

器とアーク灯の両方が断路されるように,給電回路側に配置されなければならない。

10.

携帯形照明器具

10.1

構造  携帯形照明器具は,操作者にショックの危険性がないように,次の方法のうちの一つに従っ

て組立て,配置されなければならない。

10.1.1  1

個の照明器具に対し,1 個の絶縁変圧器からの給電。

10.1.2

安全電圧による給電[JIS F 8061 (IEC 92-101)  の 2.19 項を参照]

10.1.3

二重又は強化絶縁。

10.1.4

連続した接地導体による接地。

10.2

つり下げ  甲板,船倉,機関室及び類似区域で使用される携帯用照明器具は,給電線にストレスが

かからないよう照明器具がつり下げられるようなフック又はリングを備えなければならない。

11.

航海灯  船舶用電気式航海灯は,国際海上衝突予防規則条約 (1972) に規定されている特別の条件に

合うように要求されている。

12.

表示  非常灯には,容易に判別できるように表示をしなければならない。

第 節  −  配線器具 

13.

一般要求

13.1

配線器具は,絶縁された導体を配線するのに十分な空間をもち,荒い突起物,鋭い角,鋭い曲がり

などを避けるように設計製作されなければならない。電線用のすべての貫通穴は,

縁に丸味をもたせるか,

又は適当なブッシングを設けなければならない。

13.2

配線器具は,導体が接続される端子にその導体によって力が加わらないように設計し,かつ,その

ように絶縁された導体を取り付けなければならない。

13.3

配線器具は,ちりや湿気が通電部や絶縁箇所に容易にたまらないように設計し,装備されなければ

ならない。

14.

外被  外被は,黄銅鋳物,青銅鋳物,鋳鉄,耐食処理をした溶接鋼板,耐食軽合金又は難燃性の絶縁

材料のものが望ましい。

15.

シーリングローゼット  シーリングローゼットは,難燃性,非導電性及び非吸湿性の材料で製作しな

ければならない。


5

F 8069-1986 (IEC 92-306-1980)

16.

ソケットアウトレット及びプラグ

16.1

ソケットアウトレット及びプラグの充電部は,通常の作動電流を連続して通電したとき,その平均

温度が周囲温度より 30℃以上超えてはならない。

16.2

ソケットアウトレット及びプラグは,プラグが挿入又は取り外されているときでも,容易に短絡し

ないような構造でなければならない。プラグをソケットアウトレットに挿入するとき,その一つのピンだ

けを挿入することができないようになっていなければならない。

16.3

スイッチとインターロックされていないソケットアウトレット及びプラグの電気的空間距離及び沿

面距離は,定格電圧のもとで定格電流の 1.5 倍の電流が通じているとき,プラグをソケットアウトレット

から普通に引き抜いても,短絡によるアークが生じないような値でなければならない。

16.4

プラグは,ソケットアウトレットに対して適用されるすべての要求に適合し,かつ,電線接続によ

って,端子及び接触子に張力が伝達されないような対策が講じられなければならない。プラグ又はソケッ

トアウトレットは,正式に挿入された状態で,それらが完全な接触が保てるように設計されなければなら

ない。

16.5 16

A

を超える定格電流のソケットアウトレットは,スイッチとインターロックし,スイッチが“入

り”の位置にあるとき,プラグを挿入したり,引き抜いたりすることができない構造のものとしなければ

ならない。

16.6

接地接触子を有するソケットアウトレットが要求される場合は,機器の外被や枠を接地するため,

ソケットアウトレット及びプラグに更にもう一つの接触子を備えなければならない。接地接触子は,プラ

グを挿入するとき,通電接触子より先に接触するものでなければならない。

16.7

保護等級 IP56 のソケットアウトレット及びプラグは,特に丈夫な構造とし,プラグがソケットアウ

トレットから引き抜かれた後でも同等の保護等級(防水形レセプタクル)を保つよう効果的な手段が講じ

られなければならない。

このために取外し式のカバーが使用される場合は,例えば鎖などによってそのソケットアウトレットに

留められていなければならない。プラグがそのソケットアウトレットに挿入されている場合は,その組み

合わせた附属品やインターロックスイッチなども,保護等級が IP56 のものでなければならない。

制定

原案作成会社

担当作業委員会

審議専門委員会

制定年月日

三菱重工業株式会社

財団法人日本船舶標準協会

IEC/TC 18

昭和 61 年 12 月 15 日

日本鋼管株式会社

電気部会  電気ぎ装委員会

船用ぎ装専門委員会

日本郵船株式会社

(委員長  原  昌三)

1986

寺崎電気産業株式会社

(主査  大須賀  実)