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F 3303

:2010

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  種類

2

5

  材料

3

6

  製造方法

3

7

  熱処理

4

8

  性能

4

8.1

  チェーン用材料の機械的性質

4

8.2

  耐切断性 

6

8.3

  耐力

6

8.4

  外観

6

8.5

  第 種チェーンのリンクの機械的性質 

6

9

  検査

7

10

  構成,構造,形状及び寸法 

7

10.1

  一般

7

10.2

  構成

7

10.3

  構造及び形状 

7

10.4

  寸法

7

11

  許容差

8

11.1

  各種リンクの径 

8

11.2

  リンクの長さ 

8

11.3

  端末リンクの外長及び外幅 

8

11.4

  チェーン用部品の径

8

11.5

  その他の寸法 

8

12

  リンク及びシャックルの寸法の範囲 

8

13

  呼び寸法 

9

14

  連結

9

15

  製品の呼び方 

9

16

  表示

9


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本船舶

技術研究協会(JSTRA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工

業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって JIS F 3303:1993 は改正されこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 F

3303

:2010

フラッシュバット溶接アンカーチェーン

Ships and marine technology-Flash butt welded anchor chain

序文 

この規格は,2008 年に第 3 版として発行された ISO 1704 を参考に我が国の事情を考慮して,作成した

規格である。

ISO 1704

は,スタッドリンクアンカーチェーンの互換性の確保を目的に基準寸法について統一化した国

際規格であるが,国際基準及び国際規則と相違があり,ISO 1704 の規定を変更することなく採用すること

はできない。また,制定時から製品の種類,検査,表示などについて規定した製品規格としている。この

ためにこれらの状況を考慮して ISO 1704 を参考に我が国の事情を考慮して作成した。

この規格は,1951 年に制定され,その後 9 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1993 年に

行われたが,その後の国際単位系(SI)の採用,主要船級規則との整合,試験方法など現品の実状に対応

するために改正した。

適用範囲 

この規格は,船舶,港湾施設などで用いるフラッシュバット溶接アンカーチェーン(以下,チェーンと

いう。

)及びチェーン用部品の設計,製造などにかかわる種類,材料,性能,検査などの要求事項について

規定する。

船舶及び海洋技術に該当する可能性のある法令,規則及び基準に確実に従わなければならない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 1352

  テーパピン 

JIS F 0013

  造船用語−船体−外ぎ装

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3105

  チェーン用丸鋼

JIS G 4051

  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS G 5101

  炭素鋼鋳鋼品

JIS H 8619

  電気すずめっき

JIS Z 2201

  金属材料引張試験片

JIS Z 2242

  金属材料のシャルピー衝撃試験方法

ISO 1704:2008

,Ships and marine technology−Stud-link anchor chains


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用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS F 0013 によるほか,次による。

3.1 

チェーン連(chain-shot 

リンクから成るチェーンケーブルを構成している 1 本の長さ。通常は,長さ 27.5 m 又は 25 m を標準と

している。

3.2 

普通リンク(common link 又は common stud link 

チェーン連を構成する基本的なリンク。スタッド付及びスタッドなしの 2 種類がある。

3.3 

拡大リンク(enlarged stud link 

連結用シャックルを用いるチェーン連の場合,チェーン連の端末リンクと普通リンクとの間に用いる普

通リンクよりも大形のリンク。その径は普通リンクの径の 1.1 倍。

3.4 

端末リンク(end link 

連結用シャックル及びエンドシャックルを連結する場合に,チェーン連の端に用いるスタッドなしのリ

ンク。その径は,普通リンクの径の 1.2 倍又は 1.1 倍。

3.5 

チェーン用部品(chain accessories 

チェーンを構成する連結用シャックル,ケンタシャックル,エンドシャックル及びスイベル。

3.6 

連結用シャックル(joining shackle 

チェーン連の端が,端末リンクで構成されたチェーン連を連結するために使うシャックル。

3.7 

ケンタシャックル(kenter shackle 

普通リンクで構成するチェーン連を連結するために使うシャックル。

3.8 

エンドシャックル(end shackle 

アンカーを連結するために使う大きなシャックル。

3.9 

スイベル(swivel 

回転運動によって,チェーンケーブルの過度のねじれを防ぐことができるようにした部品。一般には,

チェーンケーブルの端に取り付けられる。

種類 

チェーンの種類は,種別及び略号によって,

表 による。


3

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表 1−チェーンの種類 

種別

略号

第 1 種 ST1

第 2 種 ST2

スタッド付チェーン

第 3 種 ST3

スタッドなしチェーン SH

材料 

チェーンの材料は,

表 によるほか,次による。

a)

チェーンの各種リンクは,1 連を通じて同一材料を用いて製造するのがよい。

b)

端末リンク及び拡大リンクを鋳鋼製とする場合は,第 1 種チェーンは JIS G 5101 の SC410 又は SC450

とする。また,この場合の機械的性質は JIS G 5101 の規定による。第 2 種チェーン及び第 3 種チェー

ンにあっては,

表 の第 2 種チェーン用鋳鋼品又は第 3 種チェーン用鋳鋼品とする。

c)

各種リンク,シャックル,スイベル及びスタッドの材料は,第 1 種チェーンに対しては第 2 種チェー

ンのものを,第 2 種チェーンに対しては第 3 種チェーンのものを用いてもよい。

d)

各種リンクに JIS G 3101 の SS400 を使用する場合は,JIS G 3101 の機械的性質を満足しなければなら

ない。

e)

必要な場合,この規格に規定しない元素を添加することができる。

表 2−チェーンの材料 

チェーンの種類

スタッド付チェーン(ST)

チ ェ ー ン の

構成部分

第 1 種

第 2 種

第 3 種

スタッドなしチェーン
(SH)

各種リンク

JIS G 3105

の SBC300

及 び JIS G 3101 

SS400

JIS G 3105

の SBC490

JIS G 3105

の SBC690

シャックル 
及び

スイベル

リンクと同一材料

リンクと同一材料若し
くは

表 の第 2 種チェー

ン用鋳鋼品又は JIS G 

4051

の S38C∼S50C

リンクと同一材料又は
表 の第 3 種チェーン用
鋳鋼品

JIS G 3105

の SBC300

及 び JIS G 3101 

SS400

スタッド

リンクと同一材料,機
械構造用炭素鋼鋼材,
炭素鋼鋳鋼品又は可鍛

鋳鉄品

チェーン用材料若しくは圧延鋼材,鋳鋼品又は鍛
鋼品 
可鍛鋳鉄及びねずみ鋳鉄は用いてはならない。

すべての材料は,

表 による機械的性質を満足しなければならない。

製造方法 

チェーンは,フラッシュバット溶接で製造するほか,次による。

a)

スタッドをはめ込む場合には,リンクの中央位置にリンクと直角に適切に圧着しなければならない。

ただし,スタッドの取付け位置は,1 連のチェーンの両端のリンクに対してはこの限りではない。

b)

シャックル及びスイベルは,鍛造又は鋳造によって製造しなければならない。


4

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熱処理 

チェーン及びチェーン用部品は,適切な熱処理を施すほか,次による。

a)

十分に予熱を行った後,フラッシュバット溶接した第 1 種チェーン,第 2 種チェーン及びスタッドな

しチェーンに対しては,熱処理を省略してもよい。

b)

第 2 種チェーンに第 3 種チェーンの材料を使用する場合は,適切な熱処理を施さなければならない。

性能 

8.1 

チェーン用材料の機械的性質 

チェーン用材料の機械的性質は,

表 による。

なお,スタッド用材料については,機械的試験を省略できる。

表 3−チェーン用材料の機械的性質 

引張試験

衝撃試験

チェーンの種類

材料名称

降伏点

又は耐力

(N/mm

2

引張強さ

(N/mm

2

伸び

L=5d

(%)

絞り

(%)

試験温度

(℃)

最小平均吸収
エネルギー値

(J)

第 1 種チェーン,
スタッドなしチ
ェーン

SBC300

チェーン用鋳鋼品 
チェーン用鍛鋼品

− 300 以上

30

以上

第 2 種チェーン

SBC490

チェーン用鋳鋼品

チェーン用鍛鋼品

295

以上

490

∼690

22

以上

− 0  27

第 3 種チェーン

SBC690

チェーン用鋳鋼品 
チェーン用鍛鋼品

410

以上

690

以上

17

以上 40 以上 0

60

JIS G 3105

の規定による機械的性質は,第 2 種チェーンの SBC490 に適用してはならない。

SBC490

で箇条 の規定による熱処理を施す場合には,衝撃試験を省略しても差し支えない。

注記  材料名称は JIS G 3105 の規定によるものを示す。

8.1.1 

供試材及び試験方法(試験片及びサンプリング) 

8.1.1.1 

チェーン用丸鋼の供試材 

チェーン用丸鋼の供試材は,50 t を超えない丸鋼(同一溶鋼に属し製造工程を同じくするもの)を 1 ロ

ットとし,ロットごとに当該ロット中の最大の径のものから 1 個採取し,引張試験片 1 個及び衝撃試験片

一組(3 個)を採取する。

なお,熱処理を施すチェーンの供試材は,チェーンと同一条件の熱処理を行わなければならない。ただ

し,SBC300 及び SBC490 については圧延のままでもよい。

8.1.1.2 

チェーン用鋳鋼品の供試材 

チェーン用鋳鋼品の供試材は,同一溶鋼に属し,同一熱処理条件の鋳鋼品ごとに鋳鋼品本体から 1 個採

取する。ただし,本体に付着して鋳造した本体と同一断面積以上のものとすることができる。

試験片は,上記の供試材から,引張試験片 1 個及び衝撃試験片一組(3 個)を採取する。

8.1.1.3 

チェーン用鍛鋼品の供試材 

チェーン用鍛鋼品の供試材は,同一溶鋼に属し,同一熱処理条件の鍛鋼品ごとに鍛鋼品本体から 1 個採

取する。ただし,鍛造工程における適切な時期に本体から採取するか,又は本体と同程度の鍛錬効果を与


5

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えたものとすることができる。この場合の供試材の熱処理は,本体に与えられたものと同一条件とする。

試験片は,上記供試材から引張試験片 1 個,及び衝撃試験片一組(3 個)を採取する。

8.1.1.4 

試験片(引張試験及び衝撃試験) 

引張試験片及び衝撃試験片は,

表 及び図 によるほか,次による。

a)

衝撃試験片の切欠きは,ほぼ半径方向と一致させる。

b)

試験片の長さ方向を圧延方向に平行に採取する。

c)

試験片は,

図 に示すとおり,供試材の外周から直径の 1/6 の箇所又はその近傍から採取する。

表 4−引張試験片及び衝撃試験片 

材料記号 SBC300

第 1 種チェーン用鍛鋼品

第 1 種チェーン用鋳鋼品

SBC490

第 2 種チェーン用鍛鋼品

第 2 種チェーン用鋳鋼品

SBC690

第 3 種チェーン用鍛鋼品

第 3 種チェーン用鋳鋼品

引張試験片

JIS Z 2201

の 14A 号

衝撃試験片

JIS Z 2242

の V ノッチ試験片

図 1−引張試験片及び衝撃試験片 

8.1.2 

判定 

試験の判定は,次による。

a) 

引張試験  表 の規定を満足しなければならない。

b) 

衝撃試験  表 の規定を満足しなければならない。ただし,一組の試験片のうち 2 個以上の試験片の

吸収エネルギー値が規定の最小平均吸収エネルギー値未満の場合,又はいずれか 1 個の試験片の値が

規定の最小平均吸収エネルギー値の 70 %未満の場合は,不合格とする。

8.1.3 

再試験 

再試験は,次による。

a)

引張試験結果が,この規格の規定に合格しなかった場合は,その試験片を採取した鋼材から更に 2 個

の試験片を採取して再試験を行うことができる。この場合の成績がすべての規定に合格したときは,

同一ロットに属する鋼材はすべて合格とする。

b)

衝撃試験結果がこの規格の要求事項に適合せず,不合格となった場合で,次の 1)  又は 2)  に掲げる場

合以外には,試験片を採取した鋼材と同じ鋼材から更に一組の試験片を採取して再試験を行うことが

できる。この場合,不合格になった試験片の値を含めて合計 6 個の試験片の吸収エネルギーの平均値

が規定の最小平均吸収エネルギー値以上であり,かつ,これらの試験片のうち規定の最小平均吸収エ

ネルギー値より低い試験片の数,及び規定の最小平均エネルギー値の 70 %より低い試験片の数がそれ


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ぞれ 2 個以下及び 1 個以下であれば,試験片を採取した鋼材と同一ロットに属する鋼材は合格とする。

1)

試験片すべてについて規定の最小平均吸収エネルギー値に達しない場合。

2)

いずれか 2 個の試験片について規定の最小平均吸収エネルギー値の 70 %に達しない場合。

3)

熱処理を行った材料の機械試験が不合格となった場合は,その材料に再度熱処理を行った後,再試

験を行うことができる。この場合,他のすべての試験を含めなければならない。

8.2 

耐切断性 

チェーンの耐切断性は,次による。

a)

任意に抜き取った 3 個以上のリンクから構成する連鎖について,切断試験を行う。

なお,熱処理が必要なチェーンは,熱処理を施した後に試験を行う。

b)

供試材の連鎖は,チェーン 4 連ごとに一組を採取する。ただし,1 連の長さが 10.1 に規定する標準長

さよりも長い,又は短い場合は,チェーン長さ 110 m ごとに一組を採取する。

c)

連鎖は,その種類に応じて

表 に掲げる切断試験荷重を数秒間加えた場合,これに耐えなければなら

ない。ただし,呼び径が

表 の値に達しないもの,又は表 の径の中間にあるものの切断試験荷重は,

表 によって算出する。

d)  c)

の試験に合格しない場合は,連鎖を採取した 1 連のチェーンから,更に一組の連鎖を採取して再試

験を行い,これに合格した場合は,他の 3 連を含め合格とする。再試験にも不合格の場合は,試験片

を採取した 1 連のチェーンを不合格とし,残りの 3 連についてそれぞれの連ごとに a)c)  によって,

切断試験を行う。これらの試験結果のうち,一つでも不合格の場合は,残りの 3 連すべてのチェーン

は不合格とする。

e)

d)

の再試験のために失われたリンクを補充する場合は,補充するリンクと同じ方法で製造された連鎖

について,c)  の切断試験を行いこれに合格しなければならない。

8.3 

耐力 

チェーン及びチェーン用部品の耐力は,次による。

a)

チェーンの耐力は,それぞれの連ごとに行い,その種類に応じて

表 に掲げる耐力試験荷重を加えて

試験したとき,裂けきず,切断その他の異状があってはならない。ただし,呼び径が

表 の値に達し

ないもの,又は

表 の径の中間にあるものの耐力試験荷重は,表 によって算出する。

なお,熱処理されるチェーンは,熱処理後に試験を行う。

b)  a)

の試験に合格しなかった場合は,異状があったリンクを取り換えて,1 回に限り再試験を行うこと

ができる。ただし,リンクの総数の 5 %以上に異状があった場合は,再試験を行うことはできない。

c)

チェーン用部品の耐力は,連結されるチェーンの種類及び径に応じて

表 に規定する耐力試験荷重を

加えて試験したとき,裂けきず,切断その他の異状があってはならない。この試験は,チェーンと連

結してその試験と同時に行うか,又はそれによって連結されるチェーンの径が同一のものを連結して

行うことができる。

8.4 

外観 

チェーン及びチェーン用部品の外観は,次による。

a)

き裂,ノッチ,不純物など使用上有害な欠陥があってはならない。

b)  a)

以外の軽微な表面欠陥がある場合は,グラインダによって,部分的に除去することができる。この

場合,周囲となだらかになるように補修し,その深さはチェーンの呼び径の 5 %以内とすることが望

ましい。

8.5 

第 種チェーンのリンクの機械的性質 


7

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第 3 種チェーンのリンクの機械的性質は,次による。

a)  4

連のチェーンのうち,切断試験のための連鎖を採取しなかった 1 連のチェーンから,任意に抜き取

った 1 個又は 2 個のリンクを選ぶ。その溶接部以外の箇所から 1 個の引張試験片及び一組(3 個)の

衝撃試験片,更に溶接部が切欠き部の中心になるように一組(3 個)の衝撃試験片を採取して試験を

行う。試験の結果,溶接部以外の箇所から採取した試験片に対しては,その成績が

表 の規定値以上,

また,溶接部から採取した衝撃試験片は,0  ℃で試験を行い,その 3 個の吸収エネルギーの平均値が

50 J

以上でなければならない。

b)

引張試験又は衝撃試験結果が不合格の場合は,8.1.3 の規定によって,再試験を行うことができる。

c)

b)

の再試験の結果が不合格の場合は,その試験を行った 1 連のチェーンは不合格とし,残りのチェー

ンはそれぞれの連ごとにリンクの機械的検査を行い,個々に合否を決定する。

検査 

チェーン及びチェーン用部品の検査は,次の項目について実施し,箇条 5,箇条 10 及び箇条 11 の要求

事項を満足するとともに,箇条 によって試験を行ったとき,それぞれの性能を満足しなければならない。

a)

構成,構造,形状及び寸法検査

b)

材料検査

c)

切断検査

d)

耐力検査

e)

外観検査

f)

第 3 種チェーンのリンクの機械的性質検査

10 

構成,構造,形状及び寸法 

10.1 

一般 

チェーンの構成,構造,形状及び寸法は,

図 2∼図 によるほか,10.210.4 による。

10.2 

構成 

チェーンは,箇条 に規定するリンクなどによって構成する。1 連の長さは一端におけるリンクの内側

外端から他端におけるリンクの内側外端までの距離をいい,長さは 3.1 の規定によることが望ましい。た

だし,チェーン 1 連の長さは,連結用シャックル又はケンタシャックルを含む長さとしてもよい。チェー

ンそれぞれの連におけるリンクの総個数は,奇数としなければならない。ただし,スイベルを含む場合は,

この限りでない。

10.3 

構造及び形状 

各種リンク及びチェーン用部品の構造,形状及び寸法は,

図 による。

なお,エンドシャックルの外幅 B

1

寸法は,

表 による。

10.4 

寸法 

10.4.1 

一般 

リンク及びチェーン用部品の呼び径 は,これらの湾曲部での公称直径を示す。普通リンクの呼び径 d

を基にしたすべての寸法は,チェーン及びシャックルに

表 の規定による耐力試験荷重を加えた後に測定

しなければならない。

チェーンの長さ及び五つのリンク長さの測定は,

表 の規定による耐力試験荷重を加えた後に若干の張

力をかけた状態で行わなければならない。


8

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10.4.2 

各種リンク 

普通リンク,拡大リンク及び端末リンクの内側半径は,各リンク又はシャックルが互いに適合し,円滑

に動かなければならない。

10.4.3 

シャックル保持テーパピン 

シャックルに使用する保持ピンは,テーパが直径の 1/50 のテーパをもつ,テーパピンとする。

呼び寸法及び長さは,

図 に示す。テーパピンのその他の要件,例えば,端末の半径,円すい(錐)の

許容差及び表面仕上げについては,JIS B 1352 による。

テーパピンは,ステンレス鋼又は炭素鋼のすずめっきとしなければならない。すずめっきを施す場合に

は,JIS H 8619 の 4.2 

参考表 1(使用環境,使用環境条件及び記号)の使用環境 A に従って溶融めっき

法又は電気めっき法による。

11 

許容差 

11.1 

各種リンクの径 

各種リンクの湾曲部における径の負の許容差は,そのリンクの必要径に応じて

表 による。正の許容差

は,必要径の 5 %又は 1.5 mm のうちのどちらか大きい方とする。

なお,湾曲部の断面積は,負の許容差は認めない。

表 5−寸法許容差 

単位  mm

必要径

許容差

40

以下 1

 40

超え 84 以下 2

 84

超え 122 以下 3

 122

超え 4

各種リンクの湾曲部以外の径の許容差は,    %又は     mm とする。

溶接部の径の許容差は,    %とする。

11.2 5

リンクの長さ 

5

リンクの長さとは,普通リンク 5 個の連結した長さとし,標準長さは,d×22 とする。

5

リンクの長さの許容差は,    %とする。

11.3 

端末リンクの外長及び外幅 

端末リンクの外長及び外幅の許容差は,シャックルとの連結を考慮して,    %とする。

11.4 

チェーン用部品の径 

チェーン用部品の径の許容差は,    %とする。

11.5 

その他の寸法 

その他の寸法許容差は,±2.5 %とする。

12 

リンク及びシャックルの寸法の範囲 

寸法の範囲は,

表 による。

注記  呼び径 の範囲は,一般には,国際船級協会連合(IACS)を構成している船級協会によって規

定されている。

+5
  0

+1.5
  0

+15 
   0

+2.5 
  0

+5
−2.5

+5 
  0


9

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13 

呼び寸法 

呼び寸法は,次による。

a)

普通リンクの呼び寸法は,普通リンクの呼び径 を用いて表す。

b)

その他のリンク,シャックル及びスイベルの呼び寸法は,普通リンクの呼び径 を用いて表す。

c)

チェーンの呼び寸法は,普通リンクの呼び寸法を用いて表す。

14 

連結 

リンク,シャックル及びスイベルを連結する場合の使用例を,

図 に示す。

15 

製品の呼び方 

チェーンの呼び方は,規格の名称又は規格番号,種類(又は種類記号)及び呼び径による。

例 1  フラッシュバット溶接アンカーチェーンスタッド付第 2 種 32

例 2  JIS F 3303  ST2-32

例 3  フラッシュバット溶接アンカーチェーンスタッドなし 32

例 4  JIS F 3303  SH-32

16 

表示 

この規格のすべての要求事項に適合したチェーン両端のリンク及びチェーン用部品には,それぞれ次の

事項を刻印する。表示位置の例は,

参考図 を参照。

a)

種類(第 1 種,第 2 種又は第 3 種の区別を表示する。

例  第 3 種の場合 III)

b)

チェーンの呼び径

c)

製造年月又は製造番号(検査番号)

d)

製造業者名又はその略号

参考図 1−表示位置の例 


10

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表 6−チェーンの切断試験荷重,耐力試験荷重及び標準質量 

スタッド付チェーン

スタッドなしチェーン

第 1 種チェーン

第 2 種チェーン

第 3 種チェーン

切断試験

荷重

耐力試験

荷重

切断試験

荷重

耐力試験

荷重

切断試験

荷重

耐力試験

荷重

チェーン

1 m

の質量

切断試

験荷重

耐力試

験荷重

チェーン

1 m

質量

呼び

mm

(kN)

(kN)

(kN)

(kN)

(kN)

(kN)

(kg)

(kN)  (kN)

(kN)

16

107

 76

150

107

216

150

5.606

 95

 47

5.56

17.5

127

89  179 127  256 179 6.707

113

57

6.66

19 150  105

211  150  301  211  7.906

133

67  7.84

20.5

175 123  244 175  349 244 9.203

155

78

9.14

22

200 140  280 200  401 280

10.60

178

89

10.52

24

237 167  332 237  476 332

12.61

213

107

12.52

26

278 194  389 278  556 389

14.80

250

125

14.72

28

321 225  449 321  642 449

17.17

290

145

17.08

30

368 257  514 368  735 514

19.71

332

174

19.60

32

417 291  583 417  833 583

22.43

379

189

22.28

34

− 655

468

937

655

25.32

428

214

25.16

36

− 732

523

1

050

732

28.38

480

239

28.20

38

− 812

581

1

160

812

31.62

533

267

31.44

40

− 896

640

1

280

896

35.04

591

296

34.80

42

− 981

703

1

400

981

38.63

652

327

38.40

44

1 080

769

1 540

1 080

42.40

716

358

42.00

46

1 170

837

1 680

1 170

46.34

783

391

46.00

48

1 270

908

1 810

1 270

50.46

852

426

50.00

50

1 370

981

1 960

1 370

54.75

925

462

54.40

52

1 480

1 060

2 110

1 480

59.22

54

1 590

1 140

2 270

1 590

63.86

56

1 710

1 220

2 430

1 710

68.68

58

1 810

1 290

2 600

1 810

73.67

60

1 940

1 380

2 770

1 940

78.84

62

2 060

1 470

2 940

2 060

84.18

64

2 190

1 560

3 130

2 190

89.70

66

2 310

1 660

3 300

2 310

95.40

68

2 450

1 750

3 500

2 450

101.3

70

2 580

1 840

3 690

2 580

107.3

73

2 790

1 990

3 990

2 790

116.7

76

3 010

2 150

4 300

3 010

126.5

78

3 160

2 260

4 500

3 160

133.2

81

3 380

2 410

4 820

3 380

143.7

84

3 610

2 580

5 160

3 610

154.5

87

3 850

2 750

5 500

3 850

165.8

90

4 090

2 920

5 840

4 090

177.4

92

4 260

3 040

6 080

4 260

185.4

95

4 510

3 230

6 440

4 510

197.6

97

4 680

3 340

6 690

4 680

206.1

100

4 940

3 530

7 060

4 940

219.0

102

5 120

3 660

7 320

5 120

227.8

105

5 390

3 850

7 700

5 390

241.4

107

5 570

3 980

7 960

5 570

250.7

111

5 940

4 250

8 480

5 940

269.8

114

6 230

4 440

8 890

6 230

284.6


11

F 3303

:2010

表 6−チェーンの切断試験荷重,耐力試験荷重及び標準質量(続き) 

スタッド付チェーン

スタッドなしチェーン

第 1 種チェーン

第 2 種チェーン

第 3 種チェーン

切断試験

荷重

耐力試験

荷重

切断試験

荷重

耐力試験

荷重

切断試験

荷重

耐力試験

荷重

チェーン

1 m

の質量

切断試

験荷重

耐力試

験荷重

チェーン

1 m

質量

呼び

mm

(kN)

(kN)

(kN)

(kN)

(kN)

(kN)

(kg)

(kN)  (kN)

(kN)

117

6 510

4 650

9 300

6 510

299.8

120

6 810

4 850

9 720

6 810

315.4

122

7 000

5 000

9 990

7 000

326.0

124

7 200

5 140

10 280

7 200

336.7

127

7 490

5 350

10 710

7 490

353.2

130

7 800

5 570

11 140

7 800

370.1

132

8 000

5 720

11 420

8 000

381.6

137

8 510

6 080

12 160

8 510

411.0

142

9 030

6 450

12 910

9 030

441.6

147

9 560

6 840

13 660

9 560

473.2

152

10 100

7 220

14 430

10 100

506.0

157

10 640

7 600

15 200

10 640

539.8

162

11 170

7 990

15 970

11 170

574.7

表 7−チェーンの試験荷重及び質量 

チェーンの種類

切断試験荷重(N)

耐力試験荷重(N)

チェーン 1 m の質量(kg)

スタッドなしチェーン

370 d

2

 184

d

2

 0.0

7

d

2

第 1 種チェーン

9.81

d

 2

 (44

−0.08 d)

6.86

d

 2

 (44

−0.08 d) 0.0

9

d

 2

第 2 種チェーン 13.73

d

 2

 (44

−0.08 d)

9.81

d

 2

 (44

−0.08 d) 0.0

9

d

 2

第 3 種チェーン 19.61

d

 2

 (44

−0.08 d) 13.73

d

 2

 (44

−0.08 d) 0.0

9

d

 2

この表は,呼び径が

表 の値に達しないもの,又は表 の径の中間にあるチェーンの切断試験荷重及び

耐力試験荷重並びに単位長さ当たりの質量の算出に用いる。は,呼び径(mm)とする。


12

F 3303

:2010

   

表 8−エンドシャックルの B

1

の寸法 

単位  mm

呼び径

B

1

 

呼び径

B

1

 

呼び径

B

1

 

16

17.5

19

20.5

22

24

26

28

30

32

34

36

38

40

42

44

46

48

50

52

 95

104

112

118

125

134

143

151

160

169

180

187

196

210

219

226

236

244

255

263

 54

 56

 58

 60

 62

 64

 66

 68

 70

 73

 76

 78

 81

 84

 87

 90

 92

 95

 97

100

273

283

293

303

314

324

334

344

354

369

384

394

410

425

440

455

465

480

490

505

102

105

107

111

114

117

120

122

124

127

130

132

137

142

147

152

157

162

516

531

541

561

576

591

606

617

627

642

657

667

692

718

743

768

793

819

φ52 mm 以上は B

1

=5.05 とする。

 a)

  普通リンク b)  拡大リンク c)  端末リンク 

図 2−スタッド付チェーンリンク及びチェーン用部品の構造,形状及び寸法 


13

F 3303

:2010

d)

  スイベル 

 e)

  連結用シャックル f)  ケンタシャックル g)  エンドシャックル 

a)

  B

1

の寸法は,

表 に示す。 

A B a  b b

1

 

b

2

 c  f k l  l

1

 R 

r

2

 

d 4.2

d 0.67

d 1.52

d 1.1

d 0.73

d

約 0.415 d

0.106 d

0.73 d

0.5 d

約 0.915 d 4.4

d 0.36

d

注記  は,チェーンの呼び径を示す。

図 2−スタッド付チェーンリンク及びチェーン用部品の構造,形状及び寸法(続き) 


14

F 3303

:2010

   

単位  mm

注記  テーパピン装着後,鉛栓を詰める。

 a)

  ケンタシャックルの場合 b)  連結用シャックル及びエンドシャックルの場合 

d

1

の寸法表 

アンカーチェーンの呼び径 d

19

28

30

38

40

46

48

54

56

62

64

70

73

78

80

87

90

102

105

114

117

122

124

137

142

152

連結用シャックル d

1

  6  8  10

12

14

16

18

20

22 24 26 28

30

シャックル 
の種類

ケンタシャックル及び

エンドシャックル d

1

8  10

12

14

16

20

22

24

26 28 30 32

34

図 3−テーパピン 

 a)

  普通リンク b)  端末リンク c)  連結用シャックル d)  エンドシャックル 

図 4−スタッドなしチェーンリンク及びチェーン部品の構造,形状及び寸法 


15

F 3303

:2010

a)

  連結用シャックルを使用した連鎖の連結例 

b)

  ケンタシャックルを使用した連鎖の連結例 

c)

  チェーンとアンカーとの連結例 

図 5−リンク,シャックル及びスイベルを連結する場合の使用例