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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F2413-1997 

(ISO 1751 : 1993) 

造船及び海洋構造物−船用丸窓 

Shipbuilding and marine structures−Shipsʼ side scuttles 

日本工業規格としてのまえがき 

この規格は,1993年第2版として発行されたISO 1751 (Shipbuilding and marine structures−Shipsʼ side 

scut-tles) を翻訳し,原国際規格の技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格

である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,船舶用丸窓の種類(系列,級別及び形式)及びこれらの丸窓について互換性

と構造上必要な寸法,材料,試験,表示及び製品の呼び方について規定する。 

備考1. この原国際規格は,1974年海上人命安全条約 (SOLAS 1974) 及びその1981年改正版並びに

1966年満水喫水線条約の諸規則を船舶に適用している船用の窓及びガラスの製造業者,造船

所並びに管轄官庁の経験に基づいて作成されている。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。 

ISO 261 ISO general purpose metric screw threads−General plan 

ISO 614 Shipbuilding and marine structures−Toughened safety glass panes for rectangular windows and side 

scuttles−Punch method of non-destructive strength testing 

ISO 1095 Shipbuilding and marine structures−Toughened safety glass panes for side scuttles 

ISO 1207 Slotted cheese head screws−Product grade A 

ISO 1580 Slotted pan head screws−Product grade A 

ISO 2009 Slotted countersunk flat head screws (common head style) −Product grade A 

ISO 2010 Slotted raised countersunk head screws (common head style) −Product grade A 

ISO 3902 Shipbuilding and marine structures−Gaskets for rectangular windows and side scuttles 

ISO 5780 Shipbuilding−Side scuttles−Positioning 

ISO 5797-1 Shipbuilding and marine structures−Windows and side scuttles for fire-resistant constructions−

Spesifications−Part 1: “B” class divisions 

ISO 6345 Shipbuilding and marine structures−Windows and side scuttles−Vocabulary 

ISO 7045 Cross-recessed pan head screws−Product grade A 

ISO 7046-2 Cross-recessed countersunk flat head screws (common head style) −Grade A−Part 2:Steel of 

properly class 8.8, stainless steel and non-ferrous metals 

ISO 7047 Cross-recessed raised countersunk head screws (common head style) −Product grade A 

F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3. 定義 この規格では,ISO 6345による定義を適用する。 

4. 種類 丸窓の種類は,系列,級別,形式及び呼び寸法によって,それぞれ4.1〜4.4に従って分類しな

ければならない。 

備考2. 標準化された丸窓の概観については,4.5及び表3に示す。 

上記以外の分類方法として,材料による分類がある(7.1及び表12参照)。 

4.1 

系列 

4.1.1 

通常系列 (N)  通常系列の丸窓には,ISO 1095の要件を満足する強化安全ガラスを取り付けなけ

ればならない。 

4.1.2 

耐火系列 (P)  耐火系列の丸窓は,“A”(1)又は“B”級の仕切に取り付ける。 

これらの丸窓には,ISO 5797-1によらなければならない。 

4.2 

級別 船用丸窓には,次の3種の級別を取ることができる。 

− A級:重構造丸窓 

− B級:中構造丸窓 

− C級:軽構造丸窓 

4.3 

形式 形式は,次の主要な特性によって呼ばなければならない。 

− 開閉式又は固定式 

− 内ふたの有無 

− ガラス枠の開き方向 

− 締付け金物の形式 

これらの種々の組み合わせについては,ISO 6345の定義によって表1に規定する。 

4.4 

呼び寸法 呼び寸法は,丸窓の有効直径d1で示す(表2参照)。 

4.5 

級別,形式及び概観寸法 この規格によって標準化されたすべての丸窓に関する概観を表3に示す。

この概観は,系列N(通常)及び系列P(耐火)の丸窓に適用する。表3に示す図は構造を規定するもの

ではなく,単純化した例図であって参考に示すにすぎない。 

5. 技術要件 

5.1 

全般 すべての系列,級別,形式及び呼び寸法の丸窓は,この規格に示される要件(寸法,材料,

その他)に合致して製造しなければならない。 

これらの丸窓は,7.に規定する試験要件を満足しなければならない。 

また,耐火構造用丸窓のガラス枠及び窓枠は,ISO 5797-1に示す温度において,その機械的性能を維持

する材料で製造しなければならない。 

これらの窓は,温度こう配によって生じる応力によってガラスが破壊することがないように設計しなけ

ればならない。 

5.2 

寸法 

5.2.1 

主要寸法 丸窓の主要寸法は,図1並びに表4及び表5に示すものでなければならない。 

備考3. 図1は,どの系列,級別又は形式の丸窓についても,その構造を規定しているものではなく,

標準化された寸法を示しているにすぎない。 

                                                        
注(1) “A”級仕切は、これから作成されるISO 5797-2の主題となる。 

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F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図は,内ふた付開閉式丸窓を示す。 

表1 形式の主な特性 

開閉式 

又は 

固定式 

内ふた その他の特徴 

固定方法 

形式指示コード 

ボルト式 

(B) 

溶接式 

(W) 

級別 

開閉式 

付き 

左開き(1) 

(L) 

− 

LB 

− 

− 

LW 

− 

右開き(1) 

(R) 

− 

RB 

− 

− 

RW 

− 

なし 

共通ヒンジ 

(S) 

− 

SB 

− 

− 

SW 

− 

− 

− 

− 

LRB 

− 

− 

LRW 

固定式 

付き 

− 

− 

− 

− 

− 

NB 

− 

なし 

− 

NW 

NB 

− 

− 

NW 

注(1) 内ふたは上開き。下開きの内ふた付き開閉式丸窓は,特別の合意

があれば供給することができる。 

表2 丸窓の呼び寸法 

単位mm 

級別 

呼び寸法 

d1 

説明図 

200, 250, 300, 350, 400, − 

200, 250, 300, 350, 400, 450 

200, 250, 300, 350, 400, 450 

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F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表3 丸窓の概観 

級別 

(4.2参照) 

形式 

(4.3参照) 

呼び寸法 

d1 

(4.4参照) 

説明図 

(ボルト式丸窓を示す) 

ボルト式  溶接式 

開閉式丸窓 

A及びB 

LB 

− 

A級: 

200〜400 

B級: 

200〜450 

− 

LW 

RB 

− 

− 

RW 

SB 

− 

− 

SW 

LRB 

− 

200〜450 

− 

LRW 

固定式丸窓 

A及びB 

NB 

− 

A級: 

200〜400 

B級: 

200〜450 

− 

NW 

NB 

− 

200〜450 

− 

NW 

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F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 丸窓の主要寸法 

注(1) スピゴットの高さ(c寸法)については,5.2.2及び表6を参照。 

表4 丸窓の主要寸法及び締付け金物の数 

単位mm 

呼び寸法d1 

d2 

±2 

d3 

最大 

最大 

締付け金物の最小数(1) 

級別 

A級 

B級 

C級 

ガラス枠  内ふた ガラス枠 内ふた ガラス枠 

200 

200 

200 

250 

350 

50 

250 

250 

250 

305 

400 

47.5 

300 

300 

300 

360 

450 

45 

350 

350 

350 

410 

500 

45 

400 

400 

400 

460 

550 

45 

− 

450 

450 

510 

600 

45 

− 

− 

注(1) 締付け金物の数には,閉鎖金物及び丸穴ヒンジだけを含む。5.6参照。 

5.2.2 

スピゴットの高さ 窓枠のスピゴットの推奨呼び高さを表6に示すがこれはすべての級別,形式及

び呼び寸法の丸窓に望ましい値である。 

表5 丸窓のガラスの厚さ 

単位mm 

丸窓 

ガラスの厚さt1 

系列 級別 

呼び寸法d1(1) 

200 

250 

300 

350 

400 

450 

通常 



10 


12 


15 
10 

15 
12 

19 
12 
10 

− 
15 
10 

耐火 



ISO 5797-1参照 

注(1) 特別な場合は,くもりガラスに対してさらに

厚いガラスを使用しなければならない。 

5.5.3及び表9参照。 

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F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

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表6 スピゴットの高さ(c寸法) 

単位mm 

形式 

製造高さ 

実際の高さ 

ボルト式 

16 

スピゴットの実際に
必要な受渡高さは,
丸窓を発注するとき
に協議して決めるこ
とができる。 

溶接式 

30 

5.2.3 

ガラス溝 開閉式丸窓のガラス枠及び固定式丸窓の窓枠に設けるガラス溝の直径d4は,図5及び

表7に示す寸法とする。 

5.3 

ガラス押え枠 ガラスを固定するためには,ガラス押え枠を設けなければならない。 

ガラス押さえ枠は,ねじ込み用のねじを用いるねじ式ガラス押え枠又はねじで取り付けるための穴を設

けたフランジ式ガラス押え枠でもよい。 

5.3.1 

ねじ式ガラス押え枠 (RFA)  ねじ式ガラス押え枠の主要寸法を図2及び表7に示す。 

RFA形ガラス押え枠は,固定式の溶接式丸窓(形式NW)に使用してはならない。 

5.3.2 

フランジ式ガラス押え枠(RFB及びRFC) フランジ式ガラス押え枠の主要寸法を図3,図4及

び表7に示す。 

RFB形ガラス押え枠は,どの級別及び形式の丸窓にも使用することができる。 

RFC形ガラス押え枠は,内ふたのない丸窓にしか使用できない。 

5.3.3 

フランジ式ガラス押え枠用小ねじ RFB形及びRFC形のガラス押え枠を固定するためには,ISO 

1207,ISO 1580,ISO 2009,ISO 2010,ISO 7045,ISO 7046-2又はISO 7047の規定によるすりわり付き小

ねじ若しくは十字穴付き小ねじを使用する必要がある。 

どのねじを使用するかは,窓製造業者の判断による。 

これらのねじは,次の特性をもたなければならない。 

− ねじ:M6 

− 長さ:16mm 

− 材質:船用耐食銅合金(銅合金製丸窓用),ステンレス鋼(鋼製又はアルミニウム製丸窓、用) 

図2 ガラス押え枠,RFA形 

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F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3 フランジ式ガラス押え枠,RFB形 

図4 フランジ式ガラス押え枠,RFC形 

図5 ガラスの固定及びガラス溝 

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F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

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表7 ガラスの取付方法 

単位mm 

呼び寸法 

d1 

200 

250 

300 

350 

400 

450 

d4最小 

217 

267 

322 

372 

422 

472 

d5 

M220×2 M270×2 M325×2 M375×2 M425×2 M475×2 

d6最小 

248 

298 

348 

398 

448 

498 

小ねじ用穴
の数(1) 

10 

12 

14 

16 

18 

20 

この寸法は,製造業者の選択に任せる。この寸法がガラス及び
取付けシール材の厚さによって変わるからである。 

注(1) 均一ピッチ。 

5.4 

ガラス 

5.4.1 

通常丸窓(N系列)用ガラス ISO 1095による透明又はくもりの強化安全ガラスを使用しなけれ

ばならない。 

固有の記号を表8に示す。 

ガラスの厚さと級別及び呼び寸法との関連は,表5に示すとおりとする。 

くもりガラスの特殊性については,5.5.3に示す。 

表8 ガラスの仕上げ 

仕上げの種類  記号 

透明 

Y1 

くもり 

Y2 

5.4.2 

耐火構造用丸窓(P系列)用ガラス ISO 5797-1によるガラスを使用しなければならない。使用条

件に応じて,造船所はその丸窓がどの耐火等級に適しているかを決定しなければならない(2ページの脚

注を参照すること。)。 

ガラスは,耐火等級B-0及びB-15用の丸窓に関して標準化されている。 

ISO 57971を参照すること。 

5.5 

ガラスのはめ込み 

5.5.1 

ガラス固定材 ガラス固定材は,耐海水性・耐紫外線性のある適切な材料を使用しなければならな

い。 

5.5.2 

ガラスの取付け ガラスをはめる場合は,開閉式丸窓ではガラス枠に,固定式丸窓では窓枠のそれ

ぞれ中央にガラスを置き,全周に同じすきまを設けることが肝要である。 

耐火構造用丸窓(P系列)用の特殊ガラスを取り付けるためにパッキンが必要であるかどうかは,ガラ

ス枠の構造並びにそのガラスの組成及び縁部保護(ある場合)によって決まってくる。 

5.5.3 

くもりガラスの特殊性 

A−向きの取付け くもりガラスは,一般にくもらせた表面を外側にして取り付ける。その場合には,

表5に示すガラス厚さを適用する。ただし,ガラスはぬれると透明になることに留意しなければならない。 

B−向きの取付け 特別な場合で,強化安全くもりガラスをくもらせた表面を内側にして取り付けると

きは,表5に規定する厚さよりも厚いガラスを使用しなければならない。その場合の厚さは,表9に示す

値としなければならない。 

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F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表9 くもり面を内側に向ける場合のくもりガラスの厚さ 

単位mm 

呼び寸法 

丸窓の級別ごとのガラスの厚さ 

200 

15 

12 

10 

250 

19 

12 

10 

300 

− 

15 

12 

350 

− 

19 

12 

400 

− 

19 

15 

450 

− 

− 

15 

5.6 

締付け金物(閉鎖金物及びヒンジ) 

5.6.1 

締付け金物の数 

a) A,B及びC級の丸窓のガラス枠及び内ふた用の締付け金物は,閉鎖金物と丸穴ヒンジで構成し,そ

の数は表4に示す数以上としなければならない。 

b) 締付け金物の全数及びその構造は,丸窓が7.に示す強度及び水密性に関する要件を満足するものでな

ければならない。 

備考4. ガラス枠及び内ふたのヒンジの穴が長円形の場合には,そのヒンジは締付け金物とは考えな

い。 

5.6.2 

閉鎖金物 閉鎖金物を構成する部品は,スイングボルト,スイングボルト用ナット及びスイング

ボルトのヒンジピンである。 

その主要寸法は,表10に示すとおりとする。 

5.6.3 

ヒンジ ヒンジピンの直径は,表10に示すとおりとする。 

表10 ボルト及びピンの直径 

単位mm 

スイングボルト及びナットのねじ 

(ISO 261の規定による) 

ヒンジピンの直径 

スイングボルト ガラス枠及び内ふた 

M20 

12 

16 

5.7 

ガラス枠及び内ふた用ガスケット ガラス枠と窓枠との間及び内ふたとガラス枠との間の水密性を

確保するために,ガスケットを使用しなければならない。 

5.7.1 

ガスケットの種類 ガスケットは,ISO 3902の規定によるA形又はB形とするが,その選択は製

造業者の判断による。 

5.7.2 

ガスケットの固定 ガスケットは,適切な接着剤によってガラス枠及び内ふたの溝に固定しなけれ

ばならない。 

6. 材料 

6.1 

窓枠,ガラス枠,ガラス押え枠及び内ふた 丸窓の主要部品(窓枠,ガラス枠,ガラス押え枠及び

内ふた)は,表12に示す材料で製造しなければならない。 

これらの材料は,船用の耐食性とし,表13に示す機械的性質以上のものでなければならない。表13に

示す最小引張強さ及び最小伸びの値は,表に指示された級別の丸窓について有効である。ただし,使用材

料は,関連する各国の規格に適合していることが望ましい。表12に示す材料種別のコード番号は,丸窓の

呼び方における材料を指示するためのもので,表11に示す材料コード番号を窓枠,ガラス枠及びガラス押

え枠の両方又はそのどちらか及び内ふたの順に並べたものである。 

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10 

F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

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表11 材料のコード番号 

材料コード番号 

材料 

銅系材料(例 黄銅,青銅) 

鉄系材料(例 軟鋼,鋳鋼,鉄) 

アルミニウム系材料(例 鋳物又は伸展合
金) 

該当部品なし(例 C級丸窓のふた) 

表12 材料種別 

丸窓の級別 窓枠の取付方法 材料種別コード番号 

材料 

窓枠 

ガラス枠とガラス
押え又はそのどち
らか 

内ふた 

ボルト式 

112 

銅合金(1) 

鉄又は鋼(2) 

溶接式 

212 

軟鋼 

銅合金(1) 

鉄又は鋼(2) 

222 

軟鋼 

ボルト式 

112 

銅合金(1) 

鉄又は鋼(2) 

333 

アルミニウム合金(3) 

溶接式 

212 

軟鋼 

銅合金(1) 

鉄又は鋼(2) 

222 

軟鋼 

333 

アルミニウム合金 

(4) 

(3) 

(3) 

ボルト式 

110 

銅合金(1) 

− 

330 

アルミニウム合金(3) 

溶接式 

210 

軟鋼 

銅合金(1) 

220 

軟鋼 

330 

(4) 

(3) 

注(1) 黄銅(鋳物又は伸展材)を使用するか青銅を使用するかは選択できる。 

(2) 鉄(球状黒鉛鋳鉄)を使用するか鋼(軟鋼又は鋳鋼)を使用するかは選択できる。 
(3) 鋳物合金を使用するか,伸展合金を使用するかは選択できる。 
(4) 板材を使用するか,押出材を使用するかは選択できる。 

表13 主要構成部品の引張強さ及び伸び 

丸窓の級別 

最小引張強さ 

N/mm2 

最小伸び 

300 

15 

180 

10 

140 

6.2 

閉鎖金物及びヒンジピン ガラス枠及び内ふたの閉鎖金物のスイングボルト,ピン及びナット並び

にヒンジピンは,次の性質をもつ材料で製造しなければならない。 

a) 耐食性がある。 

b) 他の部品の耐食性に影響を及ぼさない。 

c) 機械的性質が表14に示す値以上である。 

表14に示す最小引張強さ及び最小伸びの値は,表に指示した級別の丸窓について有効である。ただ

し,使用する材料は関連する各国の規格に適合していることが望ましい。 

アルミニウム合金製丸窓の場合には,ガラス枠のスイングボルト及びヒンジピンは,耐食性鋼,ス

テンレス鋼又は丸窓ボルト又はピンに腐食を起こさない合金で製造しなければならない。 

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11 

F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表14 閉鎖金物の引張強さ及び伸び 

丸窓の級別 

ヒンジピン,スイングボルト及
びスイングボルトピン 

ナット 

最小引張強さ 

N/mm2 

最小伸び 

最小引張強さ 

N/mm2 

最小伸び 



350 
350 
250 

20 
15 
14 

250 
250 
180 

14 
14 

7. 試験 

7.1 

水密試験 丸窓の最大許容圧力を附属書Aに示す。 

7.1.1 

船上試験 丸窓及びパッキンが取り付けられた状態で水密であることを保証するために,造船所に

よってホース試験を行い,船主又は検査員の代表の満足を得なければならない。 

ホース試験は,呼び径12.5mm以上のホースを丸窓から1.5m以内の距離に保持し,250kPa以上の水圧

によって丸窓に注水する方法で行わなければならない。 

7.1.2 

工場試験 同じ水圧試験を製造業者によって出荷前に,バッチ試験(出荷バッチの約10%,少なく

とも2個の丸窓)の方法で実施しなければならない。 

丸窓は,次に示す手順で,表15に示す水圧による試験をしなければならない。 

手順1: 

直径350mm及び400mmの級別Aの丸窓で水圧が150kPaの場合には内ふたを閉めるが,

それ以外の場合は,ガラスを取り付け,内ふたは開放すること。 

手順2: 

ガラスを取り付けず,内ふたを閉じる。 

手順1の論理的根拠は,直径350mm及び400mmの級別Aの通常丸窓は,150kPaの水圧を受けると固

定点の間のたわみがひどくなって漏れを生じることが経験で分かっているからである。 

内ふたを閉めるとガラス枠を支持してたわみを小さくすることになる。 

表15 水密試験圧力 

単位kPa 

丸窓の級別 

試験圧力 

手順1 

手順2 

150 

100 

75 

50 

35 

− 

7.2 

機械的強度試験 

7.2.1 

形式試験 供試する丸窓を,ガラスを付けず内ふたを閉めた状態で,表16に示す試験,圧力のパ

ンチ試験法によって機械的強度試験を行わなければならない。 

7.2.2 

試験の実施 この試験は,ISO 614の規定によって行わなければならない。 

7.2.2.1 

パンチは,内ふたが直接海に接する側に置かなければならない。内ふたの構造上必要であるなら,

直径100mmで厚さ10mmの板をパンチと内ふたの間に置くことができる。 

表16に示す圧力を加えたとき,内ふたの永久ひずみが丸窓の呼び寸法の1%を超えてはならない。 

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12 

F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表16 機械的強度試験圧力 

単位kPa 

丸窓の種類 

試験圧力 

240 

120 

備考5. 表16の試験圧力は,パンチ試験で加えるべき

保証荷重を計算するために仮定した値であ
る。 

7.3 

耐火試験 耐火構造用の丸窓(P系列)は,耐火性の形式試験(ISO 5797-1参照)を受けなければ

ならない。 

8. 表示 この規格による丸窓には,8.1〜8.2.2に指示するとおりの表示を行わなければならない。 

8.1 

通常丸窓(N系列) 

8.1.1 

本体の表示 

a) 窓枠又は他の主要金属部分に級別の文字(A,B又はC)を表示しなければならない。 

b) 上記以外の表示は任意である。例: 

− 呼び寸法 

− 材料種別 

− 製造業者名又はその略号 

− この規格の番号(2) 

参考1 

この規格に基づく製品のJISマーク指定商品としての表示項目は,次の事項であり,窓枠に

刻印し,若しくは浮き出しし,又は銘板で表示することを義務付けている。 

(1) 直径7mm以上のJISマーク 

(2) 日本工業規格の規格番号 

(3) 商品の製造年又はその略号 

(4) 製造業者名又はその略号 

8.1.2 

ガラスの表示 ガラスの表示は,ISO 614に従って行わなければならない。 

8.2 

耐火構造用丸窓(P系列) 

8.2.1 

本体の表示 8.1.1の規定を適用する。さらに,耐火丸窓には,ガラス枠の内側に次の表示を行わ

なければならない。 

− 耐火等級(B-0又はB-15; 5.4.2参照) 

− 試験報告書の番号 

8.2.2 

ガラスの表示 耐火ガラスには,ISO 5797-1に従って表示をしなければならない。 

9. 製品の呼び方 この規格による丸窓を発注及び引用する場合は,9.1〜9.2.2の規定に従って呼ばなけれ

ばならない。 

9.1 

呼び方の要素 丸窓は系列ごとに(丸窓ガラスの種類に応じて)次の基本要素及び追加要素を,次

に示す順序で使用しなければならない。 

a) 基本要素 
                                                        
注(2) 製造業者名又はその略号を表示するときにしか許されない。 

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13 

F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1) 名称(短縮)丸窓 

2) この規格の番号:ISO 1751 参考2 JIS F 2413 

3) 系列(コード文字),4.1の規定による。 

4) 級別(コード文字),4.2の規定による。 

5) 呼び寸法,表2の規定による。 

6) スピゴットの高さ,5.2.2の規定による。 

7) 様式(記号),表1の規定による。 

8) 丸窓の材料種別(コード番号),表12の規定による。 

b) 安全ガラスを装備した通常丸窓(N系列)の呼び方に関する追加要素。 

ガラスの仕上げ(記号),5.4.1の規定による。 

c) 耐火構造用丸窓(P系列)の呼び方に関する追加要素。 

丸窓の耐火等級,5.4.2の規定による。 

9.2 

例 

9.2.1 

通常丸窓 (N) の例 この規格によって製造された通常系列 (N) の丸窓で,重構造形A,呼び寸法

d1=400mm,スピゴットの高さc=:16mm,右開きボルト式 (RB) ,材料種別112,透明仕上げ (Y1) の

板ガラス装備の場合は,次のように呼ぶ。 

丸窓 ISO 1751-N-A400×16-RB-112-Y1 

9.2.2 

耐火構造用丸窓 (P) の例 この規格によって製造された耐火系列 (P) の丸窓で,重構造形A,呼

び寸法d1=400mm,スピゴットの高さc=16mm,右開きボルト式 (RB) ,材料種別112,耐火等級B-15

の場合は,次のように呼ぶ。 

丸窓 ISO 1751-N-A400×16-RB-112-B115 

10. 位置決め 丸窓は,ISO 5780によって位置決めを行わなければならない。 

11. 取付け 取付けに当たっては,関連する国内法規があればそれが適用される。外板にあらかじめ開け

る穴の直径は,表17に示すとおりとすることが望ましい。 

表17 あらかじめ開ける穴 

単位mm 

呼び寸法 

2
0

7

+

d

説明図 

200 

254 

250 

309 

300 

364 

350 

414 

400 

464 

450 

514 

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14 

F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(規定) 丸窓の最大許容圧力 

通常系列Nの丸窓(ISO 1095による強化安全ガラス装備)及び耐火系列Pの丸窓(ISO 5797-1による

ガラス装備)に加えることができる最大許容圧力pを表A.1に示す。 

表A.1 最大許容圧力 

級別 

丸窓及び寸法 

mm 

ガラス厚(1) 

mm 

最大許容圧力 

kPa 

重構造 

200 

10 

328 

250 

12 

302 

300 

15 

328 

350 

15 

241 

400 

19 

297 

中構造 

200 

210 

250 

134 

300 

10 

146 

350 

12 

154 

400 

12 

118 

450 

15 

146 

軽構造 

200 

118 

250 

75 

300 

93 

350 

68 

400 

10 

82 

450 

10 

65 

注(1) ガラス厚は,丸窓(N系列)のガラス及び耐火構造用丸

窓(P系列)の主ガラスに適用する。特別な場合には,
くもりガラスにもっと厚いものを使用しなければなら
ない(5.5.3参照)。 

15 

F2413-1997 (ISO 1751 : 1993) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

居住区ぎ装委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

飯 本 弘 一 

川崎重工業株式会社 

(委員) 

井 上 雅 文 

財団法人日本海事協会 

叶   耕 治 

三井造船株式会社 

田 守 宣 昌 

石川島播磨重工業株式会社 

小 林 侑 二 

常石造船株式会社 

村 上   昭 

日立造船株式会社 

椛 田   剛 

三菱重工業株式会社 

小 林 延 喜 

クマタ工業株式会社 

馬 場 裕 幸 

株式会社高工社 

青 木 善 光 

シンワテック株式会社 

石 神 俊 雄 

森田金属工業株式会社 

山 本 富 造 

旭・スチール工業株式会社 

山 中 和 夫 

株式会社ダイリツ 

(事務局) 

冨 永 恵 仁 

財団法人日本船舶標準協会