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F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,運輸大臣が制定した日本工

業規格である。

国際規格との整合を図るために,対応国際規格の技術的内容を変更することなくそのまま採用し,さら

に JIS として必要な規定内容を追加した。


日本工業規格

JIS

 F

2211

 : 1998

 (ISO

8148

 : 1985

)

デリックブーム頭部金物−固定形

Derrick boom headfittings

−Fixed type

序文  この規格は,1985 年に第 1 版として発行された ISO 8148, Shipbuilding and marine structures−Derrick

boom headfittings

−Fixed type を元に,対応する部分については対応国際規格を翻訳し,技術的内容及び規

格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格に規定されていない規定内

容を日本工業規格として追加している。

なお,この規格で点線の下線を施してある部分は,対応国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲及び適用分野  この規格は,船の荷役に使用するデリックブームの固定型頭部金物の寸法と

材料を規定する。デリックブームに取り付けるガイ・アイプレート(ISO 8146 に規定するアイプレート)

の取付位置の手引を

附属書(参考)に示す。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS F 2201

  船用鋼板製デリックブーム

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3201

  炭素鋼鍛鋼品

JIS G 5102

  溶接構造用鋳鋼品

ISO/R 286

  ISO system of limits and fits−Part 1 : General, tolerances and deviations

ISO 630

  Structural steels

ISO 8146

  Shipbuilding and marine structures−Oval eyeplates

ISO 8147

  Shipbuilding−Ship’ s lifting gear−Terminology(

1

)

(

1

)

現在提案中

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

ISO 8147

  Shipbuilding−Ship’ s lifting gear−Terminology

4.

分類

4.1

形式  デリックブームの固定形頭部金物は,次の 3 種類の形式がある。

−  A 形:カーゴエンドに,長軸がブームに平行なオーバルアイをもつもの(

図 1)。

−  B 形:カーゴエンドに,長軸がブームに斜めなオーバルアイをもつもの(

図 1)。

−  その他の形式:上記 A 形及び B 形以外のもの(

図 2,図 3,図 4


2

F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

4.2

呼び寸法  A 形及び B 形のブームのカーゴエンド及びスパンエンドの頭部取付プレートの呼び寸法

の呼称は,参照用及び注文用の便のために単位のない数値とするが,この数値は許容荷重をキロ・ニュー

トンで表したものの 1/10 にしている。

その他の形式の頭部金物は,JIS F 2201 のデリックブームに対応するものであり,JIS F 2201 のブーム

の呼びを呼び寸法とする。

4.2.1

好ましい呼び寸法  好ましい呼び寸法とは,単に頭部金物の所要板厚を簡単な間隔としたものであ

る。

備考  好ましい寸法は,表 で太字で示した。

5.

材料  A 形及び B 形では ISO 630 の Fe 360(最低の品質として)とする。

注  機械的及び溶接に関する性質が同等であれば,代わりに船体用鋼板を使用して差し支えない。

その他の形式の頭部金物の材料は次による。

滑車金物(

図 2,図 3,図 の①):JIS G 3201 の SF 440A 又は JIS G 5102 の SCW 410

控え索金物(

図 2,図 3,図 の②):JIS G 3101 の SS 400

6.

製作

6.1

成形  頭部金物は,ガス切断で成形した後に鍛造又は機械加工を行って,必要とする仕上がり断面

形状にするものとしなければならない。

断面の間に急激な変化があってはならない。頭部金物は,二つの部分に分けて(スパンエンドとカーゴ

エンド)製作し,取付け前に溶接で一つの製品としても差し支えない。

6.2

表面  頭部金物の仕上がり表面にはき(亀)裂,めくれ及びラミネーションがあってはならない。

6.3

熱処理  鍛造した頭部金物は,すべての製作工程が完了した後に焼きならしを行う。

7.

寸法

7.1

主要寸法  A 形及び B 形のデリック頭部金物の寸法を表 に示す。

デリック装置全体の力線図から求めた頭部板のカーゴエンド及びスパンエンドに働く荷重を元にして,

表 で,呼び寸法及び許容荷重とから寸法を決定するものとする。

いずれの場合も,

表 から選んだ許容荷重は,計算で決まった荷重よりも低くてはならない。

その他の形式のデリック頭部金物の寸法を,

表 3,表 及び図 に示す。

7.2

公差  頭部金物の仕上がり寸法の許容誤差は,次の公差範囲でなければならない。

7.2.1

A

形及び B 形デリック頭部金物の 及び t

1

図 参照)の寸法の公差は,ISO/R 286 の IT14 によ

る。

その他の形式の頭部金物では,寸法の公差は規定しない。

7.2.2

外形寸法はすべて:+5%,  −0%

7.2.3

内のり寸法はすべて:+0%,  −5%


3

F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

図 1  プレートの形状,形及び 

表 1  呼び寸法及び寸法

呼び寸法(

4

)

スパンエンドの寸法

カーゴエンドの寸法

カーゴ
エンド

C

スパン
エンド

S

許容荷重

kN

d

e

1

r

1

t

1

(

3

)

a

b

c

e

2

h

r

2

t

2

(

3

)

2 2  20 25

40

25

22

50

27

100

49.5

88

38.5

25

2.5 2.5 25 27

40

28

25

55

29

105

53.5

93

39.5

25

3 3  30 30

45

30

28

66

33

126

56.5

103

46.5

30

4 4  40 33

50

33

30

77

36

147

65

118

53

35

5 5  50 39

55

38

35

87

41

167

70

130.5

60.5

40

6 6  63 42

60

43

40

91

45

171

75

137.5

62.5

40

8 8  80 48

70

48

45

101

51

201

80

155.5

75.5

50

10 10  100  52

75

55

50

117

56

217

90

168 78  50

12 12  125  56

80

60

55

128

61

248

100 190.5 90.5 60

16 16  160  65

85

65

60

145

67

265

115

208.5 93.5  60

20 20  200  74

95

70

65

157

73

297

125 231.5

106.5 70

25 25  250  78

100

75

70

170

80

331

135 255 120  80

32 32  320  86

110

85

80

194

88

374

150 284 134  90

40 40  400  96

120

95

90

220

98

420

170 319 149  100

− 50  500 106

135

105

100

− 63  630 116

150

115

110

(

1

)

寸法 Z(単位 mm)は,デリック頭部プレートの位置におけるデリックブームの直径又は二重張り
のある場合はその表面までに相当する板の長さと定義する(

1及び附属書図1参照)。

(

2

)

刻印の位置

(

3

)

頭部プレートを−様な厚さにしたい場合は,t

1

と t

2

のうちの大きい方を採用すればよい。

(

4

)

太字で記した寸法が好ましい寸法である。

8.

呼称  参照及び注文用として,デリックの頭部金物の呼称を次のとおりとする。

8.1

呼称の要素  注文するときには,次の要素を用いなければならない。

A

形及び B 形デリックの場合は,次による。

−  略称

:プレート

−  規格番号

JIS F 2211

−  形式,記号

:(4.1 及び

図 参照)


4

F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

−  カーゴエンド,記号

C

−  カーゴエンド,呼び寸法  :(

表 参照)

−  スパンエンド,記号

S

−  スパンエンド,呼び寸法  :(

表 参照)

−  寸法 Z

:(

表 参照)

その他の形式の頭部金物は,下記による。

−  名称                    頭部金物

−  規格番号                JIS F 2211

−  型式,記号              JIS F 2201 の呼び記号

8.2

例  この規格に準拠したデリック頭部金物の A 型で,カーゴエンド  (C)  の呼び寸法が 10,スパンエ

ンド  (S)  の呼び寸法が 12,長さが Z(頭部金物を取り付ける箇所のデリックブームの直径に相当する。

=600mm は,次のとおりの呼称とする。

プレート JIS F 2211-A-C 10xS 12-600

その他の形式の頭部金物で

図 で 2 形の場合

頭部金物-JIS F 2211-15 t-2

9.

刻印

9.1

刻印の種類  A 形及び B 形デリック頭部金物には,カーゴエンドとスパンエンドにそれぞれの呼称

寸法を,消えないように,かつ,読みやすいように刻印しなければならない。

その他の形式の頭部金物には,JIS F 2201 による呼び記号を上記と同様に刻印しなければならない。

9.2

刻印の場所  刻印を行う場所は,表面の高い応力が生じない部分でなければならない(図 参照)。

9.3

刻印の寸法  使用する刻印の寸法は,表 に示す。

表 2  刻印の寸法

呼称寸法又は記号

刻印の寸法

A

形及びB 形の2 及び2.5 5

A

形及び B 形の 3 より 63

及びその他の形式

6.3


5

F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

図 2  その他の形式(JIS F 2201 の呼び 及び 2)の頭部金物

表 3  その他の形式(JIS F 2201 の呼び 及び 2)の頭部金物の寸法

単位 mm

滑車金物

控え索金物

呼び 
記号

A

B

C

d

E

F

R

T

組合せ可能

シャックル(参考) a

b

c

d

1

r

1T1 280 132 92

28 34 40

45

28

SB20

∼28 70

110

40

19

19

1T2 300 132 92

28 34 40

45

28

SB20

∼28 70

110

40

19

19

1T3 325 132 92

28 34 40

45

28

SB20

∼28 70

110

40

19

19

2T1 340 164 108

34 38 40

53

34

SB24

∼32 75

130

40

22

22

2T2 365 164 108

34 38 40

53

34

SB24

∼32 75

130

40

22

22

二重張板

計算質量

(kg)

取付寸法(参考)

呼び 
記号

組合せ可能

シャックル(参考)

L

厚さ 滑車

金物

控え索

金物

l

1

l

2

l

3

l

4

1T1 SC12

∼26, SB20∼26

300

6

7.6

1.1

370

85

150

200

1T2 SC12

∼26, SB20∼26

300

6

8.1

1.1

370

85

150

200

1T3 SC12

∼26, SB20∼26

300

6

8.9

1.1

370

85

150

200

2T1 SC14

∼30, SB20∼30

350

6

13.2

1.4

400

97

175

200

2T2 SC14

∼30, SB20∼30

350

6

14.0

1.4

400

97

175

200

備考  滑車金物とデリックブーム本体とのはめあい部には,できるだけ大きく丸みをつけることが望ましい。


6

F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

図 3  その他の形式(JIS F 2201 の呼び 3, 5 及び 10)の頭部金物

表 4  その他の形式(JIS F 2201 の呼び 3, 5 及び 10)の頭部金物の寸法

単位 mm

滑車金物

控え索金物

呼び 
記号

A

B

C

E

F

d

R

T

組合せ可能

シャックル(参考) a

b

c

d

1

 

r

t

3T1  425 209 130 46  42 415 68

45

SB32

∼40 375

145

415

26

26

22

3T2 440

209

130 46 42 45 68

45

SB32

∼40 390

145

45

26

26

22

5T1 480

216

155 56 76 48 76

48

SB34

∼48 415

160

50

28

28

28

5T2 510

216

155 56 76 48 76

48

SB34

∼48 445

160

50

28

28

28

10T1 530

296

200 74 67 58 95

58

SB40

∼60 495

170

60

32

32

32

10T2 565

296

200 74 67 58 95

58

SB40

∼60 540

170

60

32

32

32

二重張板

計算質量

(kg)

取付寸法(参考)

呼び 
記号

組合せ可能

シャックル(参考)

L

厚さ  滑車

金物

控え索

金物

l

1

l

2

l

3

 3T1  SC18

∼32, SB20∼32

570

6

30.6

4.4

575

200

127

 3T2  SC18

∼32, SB20∼32

570

6

31.0

4.9

575

200

127

 5T1  SB20

∼36

600

8

47.4

6.0

600

200

124

5T2 SB20

∼36

600

8

48.1

6.8

600

200

124

10T1 SB22

∼38

650

10

83.4

8.9

650

220

125

10T2 SB22

∼38

650

10

84.8

9.2

650

220

125

備考  滑車金物とデリックブーム本体とのはめあい部には,できるだけ大きく丸みをつけることが望ましい。


7

F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

図 4  その他の形式(JIS F 2201 の呼び 15)の頭部金物(形及び 形)

備考1.  計算質量は,滑車金物119.6kg,控え金物11.8kg である。

2.

括弧内寸法は,参考として示す。

3.

滑車金物とデリックブーム本体とのはめあい部には,できるだけ大きく丸みをつけることが望ましい。

4.

組合せ可能シャックル(参考)は,滑車金物が SB 48∼75,控え金物が SB 24∼40 である。

(1 形)


8

F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

備考1.  計算質量は,滑車金物118.9kg,控え金物11.8kg である。

2.

括弧内寸法は,参考として示す。

3.

滑車金物とデリックブーム本体とのはめあい部には,できるだけ大きく丸みをつけることが望ましい。

4.

組合せ可能シャックル(参考)は,滑車金物が SB 48∼75,控え金物が SB 24∼40 である。

(2 形)


9

F 2211 : 1998 (ISO 8148 : 1985)

附属書(参考)  取付け位置

附属書図 は,デリックブーム頭部金物とガイ・アイプレートの位置との取付けを単なる説明用として

示したものである。ガイ・アイプレートの寸法に関しては,ISO 8146 参照。

(

1

)

形式及び寸法については,

1参照。

(

2

)

単独のガイ・アイプレート又は複式のガイプレートのいずれを採用してもよい。

附属書図 1  アイプレートの位置