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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F 0806-1979 

中小形船の空気・ビルジ・清水・ 

サニタリ系統自動化機器の船内試験方法 

Methods of Onboard Test on Automatic Control of Compressed 
Air, Bilge, Fresh Water and Sanitary Systems for Smaller Ships 

1. 適用範囲 この規格は,中小形船の圧縮空気,ビルジ,清水及びサニタリ系統自動化装置の船内試験

方法について規定する。 

2. 試験項目 

2.1 

圧縮空気系統 圧縮空気系統は,次の項目について行う。 

(1) 空気圧縮機の遠隔発停装置 

(2) 空気圧縮機の自動発停装置 

(3) 圧縮空気圧力低下警報装置 

(4) 操作空気元弁閉警報装置 

2.2 

ビルジ系統 ビルジ系統は,次の項目について行う。 

(1) ビルジ高液面警報装置 

(2) ビルジポンプの自動発停装置 

(3) 油水分離器の自動排出装置 

2.3 

清水及びサニタリ系統 清水及びサニタリ系統は,次の項目について行う。 

(1) ポンプの自動発停装置 

3. 試験の準備 試験に先立ち,試験の準備として次の各号を確認する。 

(1) 自動化装置の検知器の装備位置が計画どおりであること。 

(2) 使用する電源について,電圧及び周波数が計画値であること。 

(3) 配管,バルブの開閉,計器などの状態が計画どおりであること。 

4. 試験方法 

4.1 

圧縮空気系統 

4.1.1 

空気圧縮機の遠隔発停装置 空気圧縮機の遠隔発停装置は,次による。 

(1) 遠隔発停押ボタンによって空気圧縮機の発停を行い,ドレン排出の作動及び運転の状況を確認する。 

(2) 制御室などに設けた運転表示燈の点燈を確認する。 

4.1.2 

空気圧縮機の自動発停装置 空気圧縮機は,電動機駆動空気圧縮機及び発電機関駆動クラッチ付空

気圧縮機とし,その自動発停装置は,次による。 

F 0806-1979  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 電動機駆動空気圧縮機の場合 

(a) 電源を入れて電源表示燈の点燈を確認する。手動スイッチで,圧縮機を始動し,ドレン排出の作動

を確認した後,空気だめに充気し手動で停止する。 

(b) 切換スイッチを自動に切換え,空気だめのドレン弁を開き,空気だめ内の圧力を下限設定圧力まで

徐々に低下させたとき,圧縮機が自動始動することを確認するとともに,ドレンが自動排出するこ

とを確認する。 

(c) 空気だめ内の圧力が上昇し,上限設定圧力で圧縮機が自動停止することを確認するとともに,ドレ

ンが自動排出することを確認する。 

(d) 始動及び停止時の空気だめ圧力を計測し,設定圧力と一致することを確認する。 

(e) 制御室などに設けた運転表示燈の点燈を確認する。 

(2) 発電機関駆動クラッチ付空気圧縮機の場合 

(a) 手動でクラッチの作動を確認する。 

(b) 手動で圧縮機を始動し,ドレン排出の作動を確認した後,空気だめに充気し手動で停止する。 

(c) 切換スイッチを自動に切換え,空気だめのドレン弁を開き,空気だめ内の圧力を下限設定圧力まで

徐々に低下させたときクラッチがかん(嵌)入し,圧縮機が自動始動することを確認するとともに,

ドレンが自動排出することを確認する。 

(d) 空気だめ内の圧力が上昇し,上限設定圧力でクラッチが脱となって圧縮機が自動停止することを確

認するとともにドレンが自動排出することを確認する。 

(e) 始動及び停止時の空気だめ圧力を計測し,設定圧力と一致することを確認する。 

(f) 制御室などに設けた運転表示燈が点燈することを確認する。 

4.1.3 

圧縮空気圧力低下警報装置 圧縮空気圧力低下警報装置は,空気だめ又は系統中の圧力を下げて,

設定圧力が警報を発し,警報表示燈が点燈することを確認する。 

4.1.4 

操作空気元弁閉警報装置 操作空気元弁閉警報装置は,空気だめ又は系統中の元弁を閉じて警報を

発し,警報表示燈が点燈することを確認する。 

4.2 

ビルジ系統 

4.2.1 

ビルジ高液面警報装置 ビルジ高液面警報装置は,ビルジだめに高液面を作るか又はフロートを手

で動かして警報を発し,警報表示燈が点燈することを確認する。 

4.2.2 

ビルジポンプの自動発停装置 ビルジポンプの自動発停装置は,次による。 

(1) 電源を入れて,電源表示燈の点燈を確認し,手動でポンプを始動し,運転状態を確認して停止する。 

(2) 自動手動切換スイッチを自動にして,ビルジだめの高液面でポンプが自動始動し,運転表示燈が点燈

することを確認する。 

(3) 低液面でポンプが自動停止することを確認する。 

4.2.3 

油水分離器の自動排油装置 油水分離器の自動排油装置は,次による。 

(1) 作動試験を行う前に,油水分離器内に水を満たす。 

(2) ビルジポンプで油水を分離器に供給し,下部油水境界面で排油の電磁弁が開き,上部油水境界面で排

油の電磁弁が閉じることを確認する。このとき,操作盤の表示燈が点燈することを確認する。 

なお,油水の代わりに水と空気の境界面を作り,上記の確認を行ってもよい。 

4.3 

清水及びサニタリ系統 

4.3.1 

ポンプの自動発停装置 ポンプの自動発停装置は,圧力タンク方式及び重力タンク方式とし,次に

よる。 

F 0806-1979  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 圧力タンク方式 

(a) ポンプにより圧力タンクの計画水面まで水を満たし,圧縮空気を計画圧力になるまで供給する。 

(b) ドレン弁を開いて水を放出し,タンク内圧力を低下させ,ポンプ始動設定圧力でポンプが自動始動

して水を補給することを確認する。 

(c) 水の補給によってタンク内圧力が上昇し,ポンプ停止設定圧力でポンプが自動停止することを確認

する。 

(d) ポンプの自動発停時に,タンク内圧力が圧力スイッチ設定値と一致することを確認する。 

(2) 重力タンク方式 

(a) ポンプにより重力タンクに水を満たし,取出弁又は排水弁を開いて水を放出し,タンク内水面を低

下させ,ポンプ始動設定水面でポンプが自動始動して水を補給することを確認する。 

(b) 水の補給によってタンク内水面が上昇し,ポンプ停止設定水面でポンプが自動停止することを確認

する。 

船舶部会 中小形船専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

森 田 知 治 

東京商船大学 

栗 山   劭 

運輸省船舶局 

仲井真 弘 多 

工業技術院標準部 

荻 野 義 治 

財団法人日本船舶標準協会 

柏 木 十三郎 

株式会社アジア船舶工業社 

上 原 光 信 

株式会社長野計器製作所 

小 田 道人司 

渦潮電機株式会社 

河 合   登 

大洋電機株式会社 

原   三 嗣 

ヤンマーディーゼル株式会社 

中 北   博 

株式会社中北製作所 

永 野 栄 寿 

巴工業株式会社 

深 谷 吉 一 

株式会社村山電機製作所 

正 橋 三津夫 

阪神内燃機工業株式会社 

奥 山 孝 志 

社団法人日本中型造船工業会 

木 下 栄 一 

内海造船株式会社 

山 川 信 雄 

林兼造船株式会社 

森 川   卓 

社団法人日本船主協会 

百合草 正 韶 

船舶整備公団 

小 平 清 秀 

三洋商事株式会社 

長谷川 和 男 

株式会社上野運輸商会 

(事務局) 

石 井 清 次 

工業技術院標準部機械規格課 

津 金 秀 幸 

工業技術院標準部機械規格課