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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

F 0805-1979 

中小形船の冷却水系統 

自動化機器の船内試験方法 

Methods of Onboard Test on Automatic Control of 

Cooling Water System for Smaller Ships 

1. 適用範囲 この規格は,中小形船の機関部冷却水系統自動化装置の船内試験方法について規定する。 

2. 試験項目 試験は,次の項目について行う。 

(1) 冷却水ポンプの遠隔発停装置 

(2) 冷却水ポンプの自動切換装置 

(3) 冷却水の自動温度調整装置 

(4) 冷却水温度上昇警報装置 

(5) 冷却水圧力低下警報装置 

(6) 冷却清水タンクの自動補給装置 

(7) 冷却清水タンクの液面警報装置 

3. 試験の準備 試験に先立ち,試験の準備として次の各号を確認する。 

(1) 自動化装置の検知器の装備位置が計画どおりであること。 

(2) 使用する電源について,電圧及び周波数が計画値であること。 

(3) 配管,バルブの開閉,計器などの状態が計画どおりであること。 

4. 試験方法 

4.1 

冷却水ポンプの遠隔発停装置 冷却水ポンプの遠隔発停装置は,次による。 

(1) 遠隔発停押ボタンによって,ポンプの発停を行い,作動の状況を確認する。 

(2) 制御室などに設けられた運転表示燈の点燈を確認する。 

4.2 

冷却水ポンプの自動切換装置 

4.2.1 

圧力低下による自動切換 圧力低下による自動切換は,表1による。 

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F 0805-1979  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 

試験方法 

試験番号 

確認及び計測事項 

1号及び2号ポンプの電源を入れる。 

電源表示燈の点燈を確認。 

圧力スイッチが計画値に設定されていることを確認。 

1号ポンプを始動し,自動手動切換ス

イッチを自動にする。 

運転表示燈の点燈を確認。 

電流計及びポンプ吐き出し圧力が正常値であることを確認。 

ポンプの吐き出し圧力整定後,ポン

プの出口弁を絞って,機関入口の圧

力を次第に低減させる。 

圧力スイッチが作動して2号ポンプが自動始動し,1号ポンプが

自動停止することを確認。 

1号ポンプが停止したとき,ポンプ停止警報が正常に作動するこ

とを確認。 

2号ポンプの運転表示燈の点燈を確認。 

2号ポンプの電流計及びポンプ吐き出し圧力が正常値であるこ

とを確認。 

2号ポンプが自動始動する直前の1号ポンプの吐き出し圧力を計

測し,圧力スイッチの設定圧力と一致することを確認。 

2号ポンプを先発させて,試験番号1〜9の要領で1号ポンプの切換えを行う。 

4.2.2 

無電圧による自動切換 無電圧による自動切換は,表2による。 

表2 

試験方法 

試験番号 

確認事項 

1号及び2号ポンプの電源を入れる。 

電源表示燈の点燈を確認。 

1号ポンプを始動し,自動手動切換ス

イッチを自動にする。 

運転表示燈の点燈を確認。 

電流計及びポンプ吐き出し圧力が正常値であることを確認。 

1号ポンプの電源しゃ断器を操作し

て停止させ,2号ポンプを自動始動さ

せる。 

運転表示燈の点燈を確認。 

電流計及びポンプ吐き出し圧力が正常値であることを確認。 

1号ポンプが停止したとき,ポンプ停止警報が正常に作動するこ

とを確認。 

2号ポンプを先発させて,試験番号1〜6の要領で1号ポンプの切換えを行う。 

4.3 

冷却水の自動温度調整装置 冷却水の自動温度調整は,機関運転時に,設定温度に制御されること

を温度計で確認する。 

4.4 

冷却水温度上昇警報装置 冷却水温度上昇警報は,温度検出端を人為的に加熱した場合に,設定温

度で警報を発し,警報表示燈が点燈することを確認する。 

4.5 

冷却水圧力低下警報装置 冷却水圧力低下警報は,機関入口の圧力を下げた場合に,設定圧力で警

報を発し,警報表示燈が点燈することを確認する。 

4.6 

冷却清水タンクの自動補給装置 冷却清水タンクの自動補給は,次の各号について確認する。 

(1) 手動弁によってタンクに清水を補給し,フロート直動弁,フロートスイッチなどによって補給弁が開

き,自動補給すること。 

(2) 水位が上がり,定位水面で補給弁が閉じること。 

4.7 

冷却清水タンクの液面警報装置 冷却清水タンクの液面警報は,冷却清水タンクの水位に低液面を

作り,液面検出スイッチの作動を確認するとともに,警報を発し,警報表示燈が点燈することを確認する。 

F 0805-1979  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

船舶部会 中小形船専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

森 田 知 治 

東京商船大学 

栗 山   劭 

運輸省船舶局 

仲井真 弘 多 

工業技術院標準部 

荻 野 義 治 

財団法人日本船舶標準協会 

柏 木 十三郎 

株式会社アジア船舶工業社 

上 原 光 信 

株式会社長野計器製作所 

小 田 道人司 

渦潮電機株式会社 

河 合   登 

大洋電機株式会社 

原   三 嗣 

ヤンマーディーゼル株式会社 

中 北   博 

株式会社中北製作所 

永 野 栄 寿 

巴工業株式会社 

深 谷 吉 一 

株式会社村山電機製作所 

正 橋 三津夫 

阪神内燃機工業株式会社 

奥 山 孝 志 

社団法人日本中型造船工業会 

木 下 栄 一 

内海造船株式会社 

山 川 信 雄 

林兼造船株式会社 

森 川   卓 

社団法人日本船主協会 

百合草 正 韶 

船舶整備公団 

小 平 清 秀 

三洋商事株式会社 

長谷川 和 男 

株式会社上野運輸商会 

(事務局)    

石 井 清 次 

工業技術院標準部機械規格課 

津 金 秀 幸 

工業技術院標準部機械規格課