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F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語,定義及び略語

2

3.1

  用語及び定義

2

3.2

  略語

8

4

  船橋構成

8

4.1

  一般

8

4.2

  視界

8

4.3

  窓

14

4.4

  音声受信システム

15

5

  船橋の機能及び仕事とそのワークステーションとの関係

15

5.1

  一般

15

5.2

  ワークステーションの位置及び相互関係

15

5.3

  行うべき作業要素

17

5.4

  コンソールの構成及び寸法

18

5.5

  通行性及び移動

20

5.6

  船橋警報システム

20

6

  船橋用装置

21

6.1

  一般

21

6.2

  ワークステーション内での装置の分配配置

22

6.3

  装置

24

6.4

  装置の照明及び灯火

26

6.5

  装置の外形

26

6.6

  電力供給要件

26

7

  船橋作業環境

26

7.1

  一般

26

7.2

  振動

26

7.3

  騒音

26

7.4

  照明

27

7.5

  暖房,換気及び空調

28

7.6

  表面

28

7.7

  内装

29

7.8

  人員の安全

29

8

  故障モード影響解析(FMEA

29


F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)  目次

(2) 

ページ

8.1

  一般

29

8.2

  目的

29

8.3

  初期機能故障解析

30

8.4

  詳細 FMEA 

30

9

  文書

31

9.1

  保管場所

31

9.2

  備えるべき操作者用情報

31

9.3

  補足文書

31

附属書 A(規定)高速艇の船橋配置

32


F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

(3) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本船舶技術研究協会(JSTRA)か

ら,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,

国土交通大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)  目次

(4) 

白      紙


   

日本工業規格

JIS

 F

0420

:2009

(ISO 8468

:2007

)

船舶及び海洋技術−船橋配置及び関連装置−

要求事項及び指針

Ships and marine technology

−Ship's bridge layout and associated

equipment

−Requirements and guidelines

序文

この規格は,2007 年に第 3 版として発行された ISO 8468 を基に,技術的内容及び対応国際規格の構成

を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1

適用範囲

この規格は,船橋構成,船橋配置,船橋のワークステーション及び船橋の環境に関する機能要件につい

て規定する。指針には,機能要件を満足するための方法及び解決策が記載されている。

この規格のそれぞれの要求事項は,すべての船橋機能に適用できる。

この規格の目的は,安全で効率のよい操作機能をもつワークステーションを提供することによって,操

船者及びパイロットを援助するものである。また,この他に,規定の時間における当直形態に関係なく,

桟橋間を航海する船舶に対して,安全で効率のよい操作を保証することができる船橋の機能に関する要求

事項を規定するねらいもある。この規格は,海上人命安全条約(SOLAS)第 V 章第 15 規則の目的の支援

に用いてもよい。

船橋システムの人的要因に関する要求事項,例えば訓練手順は,取り上げられていない。ただし,安全

で効率のよい見張作業を行うためには,人的要因に対する対応をはかることが必要である。

この規格は,主に船橋の設計に用いられるものであり,次に有効である。

−  船及び船橋装置の仕様作成

−  操船者及び

−  船主が船の生涯を通して,船橋の変更を行う場合は,継続してこれらの要求事項に準拠させる。

この規格は,外洋航行船に適用できる。小形船舶又は一般的ではない設計船に適用する場合で,物理的

に制約がある場合においても,一般的な機能要件は適用できる。

この規格の

附属書 は,高速艇に適用できる。

この規格は,船橋装置の性能規格に取って代わるものではない。

この規格の利用者は,適用に当たって注意が必要であり,各船が関係する法的な要求事項,取決め,及

び規則に適合しているかどうか確認する必要がある。

設計者は,将来における船の使用目的の変更及び新しい装置の導入について,船橋を設計するとき配慮

しなければならない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。


2

F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

   

ISO 8468:2007

,Ships and marine technology−Ship's bridge layout and associated equipment−

Requirements and guidelines (IDT)

なお,対応の程度を表す記号

(IDT)

は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,一致していることを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

ISO 2412

,Shipbuilding−Colours of indicator lights

注記  対応日本工業規格:JIS F 0412  船舶機関部機器類の警報及び表示の方式 (MOD)

ISO 3434

,Shipbuilding and marine structures−Heated glass panes for ships' rectangular windows

ISO 3904

,Shipbuilding and marine structures−Clear-view screens

IEC 60447

,Basic and safety principles for man-machine interface, marking and identification−Actuating

principles

IMO MSC.97(73) 2000

,International Code of Safety for High-Speed Craft, 2000 (2000 HSC Code)

IMO Resolution A.343(IX)

,Recommendation on methods of measuring noise levels at listening posts

IMO Resolution A.468(XII)

,Code on Noise Levels on Board Ships

IMO Resolution A.694(17)

,General requirements for shipbourne radio equipment forming part of the GMDSS

and for electronic navigational aids

3

用語,定義及び略語

3.1

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1.1

異常運転状態(abnormal operating condition

技術的なシステム故障が発生し,船橋の代替システムの稼動が必要なとき,又は技術的なシステム故障

が通常でない運転状態のもとで起こるときに発生する状態,又は操作者が任務を遂行できなくなったとき

に,まだ他の適任の航海士が代わって当直に入っていないときに発生する状態。

3.1.2

付加的な船橋機能(additional bridge functions

船橋で使われる機能であるが,主要な船橋機能に関係しない機能。

例  延長通信機能,バラスト及び荷役作業の監視並びに制御,機械類の監視及び制御,船内システム

の監視及び制御,船舶管理。

3.1.3

警報(alarm

即座の注意又は人的対応が必要な状態を知らせる可視・可聴警報。

3.1.4

警報転送システム(alarm transfer system

当直者が任務を履行できなくなったとき,船橋から船長及び緊急要員又は警報転送装置に設定された転

送先に,警報を転送する装置。


3

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3.1.5

警報発令(alert

注意を要する異常な状況又は状態の放送。

注記  警戒警報は,警報,警告及び注意からなる。

3.1.6

緊急時操作者(back-up operator

船長によって指名された有資格航海士。航海船橋で助けが必要な場合に呼び出される。

3.1.7

船橋(bridge

船の操船及び管理が行われる,操だ(舵)室及び船橋ウイングを含む領域。

3.1.8

船橋配置(bridge arrangement

船橋の各ワークステーションと装置との位置及び相互関係。

3.1.9

船橋構成(bridge configuration

外側の隔壁及び船橋区域の窓からなる,船橋領域の形状。

3.1.10

船橋航海当直警報システム,BNWASbridge navigational watch alarm system

見張の監視及び警報転送からなる,警報システム。

3.1.11

船橋インテグレータ(bridge integrator

船橋の設計に対して全体的な責任をとる組織。

3.1.12

船橋システム(bridge system

船橋作業に従事する乗組員,技術的なシステム,マンマシーンインタフェース及び作業手順で構成する

船橋の機能を実施するための統合システム。

3.1.13

船橋ウイング(bridge wing

船橋の一部,一般的には操だ(舵)室の両側の船側方向に延長した部分。

3.1.14

キャットウォーク(catwalk

人の安全な通行が可能な,十分に広い操だ(舵)室の外側のデッキ拡張部分。

3.1.15

可視注意報(caution

警報又は警告に相当するほどではない状態であるが,引き続き通常の状態よりも注意が必要で,現状及

び情報に配慮が必要な状態に対する可視注意報。

3.1.16

衝突回避機能(collision avoidance function

衝突を避けるための船舶及び他の動体並びに静止物体の捕そく(捉)

,及びプロット変針及び速度変更の

決定並びに実行。


4

F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

   

3.1.17

操作可能視界(commanding vision

操船者が業務を直ちに実行することができる,障害のない視界。

3.1.18

通信ワークステーション(communications workstation

遭難,安全及び日常通信のための装置の操作並びに管理のためのワークステーション。

3.1.19

司令位置(conning position

眺望が開けた操だ(舵)室の中の場所で,操船者が船の動きを監視し指示する場所。

注記  司令位置は,通常航海及び操縦ワークステーションである。

3.1.20

表示器(display

視覚情報を操作者に示すための装備品で,通常の計装品を含む。

3.1.21

接岸作業(docking

桟橋,他船又は他の構築物に沿って船舶を,操縦及び係留するための操作。

3.1.22

接岸作業ワークステーション(docking workstation

船側の確認が必要な,接岸,運河ゲートの通過などにおける操縦時に,船を操縦するワークステーショ

ン。

3.1.23

航海用電子海図,ENCelectronic navigational chart

ECDIS

3.1.24 参照)で用いるために,内容・構造・データフォーマットに関して標準化されたデータ

ベースであり,政府公認の水路協会が承認したもの。

注記 ENC は,安全な航海のためのすべての海図情報を含み,紙海図に含まれる情報に加えて,安全

な航海のために必要であると思われる補助情報(例えば,航海方向)が入っていてもよい。

3.1.24

電子海図情報表示装置,ECDISelectronic chart display and information system

2000

年 12 月 5 日改訂の海上人命安全条約(SOLAS)第 V 章第 19 規則及び第 V 章第 27 規則の要求を満

たし,最新の海図に適合する場合,ECDIS として認められる。適切な補助手段を備えた航海用情報装置で,

システム航海電子海図(SNEC)から選択された情報を表示する装置である。航海者の航海計画及び航路

監視を援助するためのもので,航海用センサから得られた位置情報を一緒に表示し,必要に応じ航海関連

情報も表示する。

3.1.25

人間工学(エルゴノミクス)(ergonomics

作業者の生産性,健康,快適さ及び安全のための作業環境並びにそれらの要因,作業の実施要領及び作

業手順の研究及び設計。

3.1.26

必す(須)情報(essential information

主要船橋機能の監視及び調整に必要な情報。


5

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3.1.27

視界(field of vision

船橋のある位置から見渡すことができる景色の範囲。通常は角度寸法を用いて表す。

3.1.28

故障モード影響解析,FMEAfailure mode and effects analysis

診断した対象物若しくはシステムへの故障の影響を規定するために,危険性又は持続性にかかわる潜在

故障の形式を識別するために用いられる方法。

3.1.29

指針(guideline

関連の要求事項に対して受容できる解決策を導くための強制ではない情報。

3.1.30

操だ(舵)員(helmsman

航海において操だ(舵)する人。

3.1.31

異常状態/異常操作状態(irregular condition

/

irregular operating condition

操作者に過度な作業負荷がかかる状態。

3.1.32

見張(lookout

衝突の危険性及び状況を完全に評価するために,現状の環境及び状況に適正に対応するだけではなく,

目視又は耳で聞くことなどによって常に行われる作業活動。

3.1.33

操縦(manoeuvring

船舶を意図した方向若しくは意図した位置又は航跡に移動させるために行う操だ(舵)システム及び推

進機関の操作。

3.1.34

手動操だ(舵)ワークステーション(manual steering workstation

操だ(舵)員が船を操縦するためのワークステーション。

3.1.35

マスター(master

船の全責任をもつ人。船長又はキャプテンともいう。

3.1.36

監視(monitoring

何らかの変化を見つけるために定期的に行う装置及び環境の確認。

3.1.37

監視及び補助航海ワークステーション(monitoring and secondary navigation workstation

補佐の操作者(航海の補助的作業)及び監視のためのワークステーション。

3.1.38

航海(navigation

船舶を目的地まで移動するときの計画,管理及び位置間の移動記録を行う過程。


6

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3.1.39

航海ワークステーション(navigation workstation

航海及び操縦ワークステーション,監視及び補助航海ワークステーションを複数組み合わせたもの。

3.1.40

操作室(operating compartment

船橋のこと。

3.1.41

操船者,操作者(operator

航海,船橋の装置操作及び船の操縦を行う有資格航海士。

3.1.42

航海及び操縦ワークステーション(navigation and manoeuvring workstation

航海,交通監視及び操縦を行う操船者によって用いられ,操作可能視界が開けているワークステーショ

ン。

3.1.43

正常状態/正常操作状態(normal condition / normal operating condition

主要な船橋機能に関係する船上のすべてのシステム及び装置の状態が,設計の限界内であり,天候,交

通などの外的条件が想定範囲で作動する状態,又は船位表示装置の機能不全が操船者にとって過度な作業

の原因とはならない状態で,作動している状態。

3.1.44

100

分位数(percentile

母数のパーセント。

3.1.45

主要船橋機能(primary bridge function

水路,交通若しくは気象条件に関係した船舶の安全航路,速度又は位置取りの決定,実行及び保持に関

する機能。

例  航海計画機能,航海機能,衝突予防機能,操縦機能,接岸機能,内部安全システムのモニタ,船

橋操作と遭難時の安全に関する内部及び外部との通信。

3.1.46

レーダー  プロット(radar plotting

目標捕そく(捉)

,追尾,パラメータの計算などすべての過程及び情報の表示。

3.1.47

航路監視(route monitoring

事前に計画した航路及び周辺水路に関係する船舶の位置,コース及び船速の定期的監視。

3.1.48

安全に関するワークステーション(safety workstation

安全に関係する表示の監視及び操作を行うワークステーション。

3.1.49

スクリーン(screen

一つ又は複数の視覚情報を表示する装備品。


7

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3.1.50

外洋航行船(seagoing ship

外洋を航海するために設計,装備及び認定された船。

注記 COLREGs(国際海上衝突予防規則)に採用された別の定義は,“公海や公海に繋がったすべて

の水路での輸送手段として用いられるように設計,装備及び承認された船,排水量のない艇も

含む”である。

3.1.51

船舶管理(ship management

予備品,貯蔵品,給与など操船に関係しないその他の業務の管理。

3.1.52

上部構造(superstructure

乾げん(舷)甲板又はそれより上に設置された煙突を含まない甲板構造。

3.1.53

システム ENC(電子航海海図),SENCsystem electronic navigational chart

適切に用いるために ECDIS による ENC を変換して得られるデータベースであり,ENC に適切な手段及

び航海者の追加したデータによって最新情報としたもの。

注記 SENC は,表示機能として他の航海任務のために ECDIS モードでアクセスするデータベースで

あり,最新の状態になっている紙海図と同等である。また,SENC には他の情報源からの情報

も含まれる。

3.1.54

航跡監視(track monitoring

計画航路又は進行中の航程に対する,自船位置の確認。

3.1.55

他船追尾(tracking

目標船の動きを見極めるために,その位置の変化を観測する過程。

3.1.56

交通監視(traffic surveillance

特定の海域において自船の動きを計画するために,同海域での船舶の交通を監視する行為。

3.1.57

視程(visibility

目標物を観測するための視認及び/又は距離。

3.1.58

航海計画(voyage planning

航海する水路に沿って,桟橋間の航路,回頭方法及び船速を事前に決める行為。

3.1.59

航海計画ワークステーション(voyage planning workstation

当該船の航海計画を行うワークステーション。

3.1.60

警告(warning

直ちに危険の原因とはならないが,何も対応をしなかった場合,危険になるかもしれない状態に対する


8

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可視警報発令。

3.1.61

操だ(舵)室(wheelhouse

船橋内の囲われた区域。

3.1.62

ワークステーション(workstation

ある業務を遂行するために,業務に関連するすべての項目を組み合わせたものをいい,1 台のコンソー

ルを含み,場合によっては,すべての装備品,装置及び備品を備える。

3.2

略語

この規格で用いる略語は,次による。

AIS

全世界船舶自動識別装置(automatic identification system)

ARPA

自動衝突予防援助装置(automatic radar plotting aid)

BNWAS

船橋航海当直警報システム(bridge navigational watch alarm system)

ENC

航海用電子海図(electronic navigational chart)

ECDIS

電子海図情報表示装置(electronic chart display and information system)

FMEA

故障モード影響解析(failure mode and effects analysis)

GMDSS

全世界的海上遭難・安全システム(global maritime distress and safety system)

IMO

国際海事機関:海事分野を専門とする国連の専門機関

(International Maritime Organization, a specialized agency of the United Nations devoted exclusively

to maritime matters

SENC

システム ENC(電子航海海図)

(system electronic navigational chart)

SOLAS

海上人命安全条約(International Convention for the Safety of Life at Sea)

UHF

極超短波(ultra high frequency)

VHF

超短波(very high frequency)

4

船橋構成

4.1

一般

4.1.1

船橋構成は,海上での通常航海時の見張作業で用いられるすべての船橋上のワーキングステーショ

ンで,最もよい視界を得るように,また,音が最もよく聞こえるように注意を払わなければならない。

4.1.2

船橋は,他の上部構造よりも上に位置するようにしなければならない。

4.2

視界

4.2.1

一般

4.2.1.1

航海に必要なすべての物標である船,灯台などが,船橋又はウイングのいずれかの位置で必ず見

えるようにしなければならない。そのために,有効と思われる人工的な方法を用いてもよい(4.2.3.10 

照)

4.2.1.2

指針:船橋からの視界 360°は,観測者が操だ(舵)室内又はウイングを動くことによって得ら

れる視界をいう(

図 参照)。

4.2.1.3

操作者が操だ(舵)室から船橋構造物のすぐ前方を見える構造にしなければならない。

4.2.1.4

指針:窓部に,直接近づける箇所を少なくとも 1 か所設けることが望ましい。通路幅は,二人が

近づいた状態でも問題ない幅とすることが望ましい。


9

F 0420

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4.2.1.5

着座状態における操作位置からの視界は,基準の座位置での目の高さでの視界とすることが望ま

しい。起立状態における操作位置からの視界は,その位置で身体を動かして得られる視界とすることが望

ましい。

図 1360°視界

4.2.2

主要司令位置

4.2.2.1

主要司令位置は,通常は航海及び操縦ワークステーションに置かれる(5.2.2 参照)

。規定の見張

の配置体制に関係なく,船橋にある人・物などの管理及び船橋チームの作業手順の基本方針が効率的に,

また,効果的に発揮できる配置としなければならない。すべての関係する計装品類及び調整機能は,見や

すく,音が聞きやすく,更に操作が容易にできなければならない。

4.2.2.2

司令位置からの海面の見通しは,船の喫水,トリム又は積荷(

例  コンテナなど)に関係なく,

船首部前方は上下 10°とし,船首から,船の全長の 2 倍又は 500 m のどちらか小さい方の値以下としなけ

ればならない。

1

海面

a

船の長さの 2 倍又は 500 m のどちらか小さい方

図 2−前方見通し

4.2.2.3

航海ワークステーション及び司令位置(司令位置は航海及び操縦ワークステーションによく置か

れる。

)からの操船者の視界は,SOLAS 第 V 章第 22 規則に準拠し,船を安全に操船・操縦でき,かつ,

COLREGs

(国際海上衝突予防規則)

1)

第 5 規則に準拠するものでなければならない。

1)

 COLREGs

(国際海上衝突予防規則)の第 5 規則:

“すべての船舶は,その置かれている状況及

び衝突のおそれを十分に判断できるように,視覚及び聴覚によって,また,そのときの状況に

適したすべての利用可能な手段によって,常に適切な見張りを行っていなければならない。


10

F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

   

4.2.3

航海及び操縦ワークステーション

4.2.3.1

積荷,荷役装置,窓及びその他の障害物によって視界が遮られる部分は最小にしなければならな

い。また,航海上の安全のため,航海及び操縦ワークステーションからの見張を妨げてはならない。

4.2.3.2

要求される視界 225°[船首からそれぞれ両げん(舷)に 112.5°]内の死角の合計は 20°を超

えてはならない。片げん(舷)の死角は 10°を超えてはならない。正船首から両げん(舷)に 10°内では,

片げん(舷)の死角は 5°を超えてはならない。二つの死角に挟まれた視界部分は,その両死角のうち大

きい死角の範囲を下回ってはならない。

4.2.3.3

指針:航海ワークステーションからの視界は,船の安全な司令作業に影響を与える可能性がある

障害物の確認ができることが望ましい。コンソールからは,船首から左げん(舷)10°∼右げん(舷)112.5°

の間において窓の下端上に海面が見通せることが望ましい(

図 参照)。

図 3−航海ワークステーションからの主要視界

4.2.3.4

窓の下端の高さは,どのワークステーションの作業者からも船首部前方が見通せる高さとし,他

で規定している見通しに対しても支障がないようにしなければならない。

4.2.3.5

指針:窓下端の床からの高さはできる限り低くし,1 000 mm 以下とすることが望ましい。

4.2.3.6

窓上端の高さは,荒天時に船がピッチングを起こしている状態においても,航海及び操縦ワーク

ステーションに立っている作業者の目の高さ 1 800 mm とし,水平線が見通せる高さとしなければならな

い。主管庁が目の高さ 1 800 mm が合理的ではなく,実用的でないと判断する場合は,その高さを減じて

もよいが,1 600 mm 以下にしてはならない。

4.2.3.7

指針:船にトリムのない状態で,下方に 10°ピッチングした姿勢でも少なくとも前方の水平線が

見通せることが望ましい。窓の上端は,デッキから少なくとも 2 000 mm 以下とすることが望ましい(

図 4

参照)

図 は最大寸法で,身長 1 900 mm の人を参考にしている。目の高さ 1 800 mm で,表壁から 750 mm 離

れた位置に立つことに基づき例示したものである。

通常の操船者が船橋表壁から更に離れて立つような配置に対しては,同じ目の高さを使って,窓の上端

の高さを決めることが望ましい。


11

F 0420

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単位  mm

1

2

隔壁

3

甲板表面

図 4−窓上端の高さ例(目の高さ,表壁からの距離に関連し,窓の傾斜を 15°及び 25°の間とした場合)

4.2.3.8

指針:航海及び操縦ワークステーションと司令位置からの水平方向視界とが異なる場合,両方の

位置からの水平方向の視界は,少なくとも片方の真横後方 22.5°から船首を通って反対側の真横後方

22.5

°までとすることが望ましい(

図 参照)。

図 5−航海及び操縦ワークステーション並びに司令位置

4.2.3.9

航海及び操縦ワークステーションからは,操船用の基準として,船尾方向に一直線上に設置した

照明及びマークを用いることができなければならない。

4.2.3.10

指針:航海及び操縦ワークステーションからの後方水平方向視界は,真後ろから両げん(舷)に

5

°とすることが望ましい(

図 及び図 参照)。

この目的のために推奨できる人工的な方法を用いて適切な見通しが得られるようにしてもよい。人工的

な方法は十分信頼できるものであることが望ましい。これらを用いることによって,いかなる状況でも確

実に規定の目的が達成されることが望ましい。人工的な方法とは,システムとして評価できることで,照

明,カメラ制御及びワイパを含むことが望ましい。


12

F 0420

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1

航海及び操縦ワークステーション

2

煙突

図 6−中心からずれた煙突をもつ場合の後方視界

1

航海及び操縦ワークステーション

2

煙突

図 7−中心からずれたワークステーションをもつ場合の後方視界

4.2.4

監視及び補助航海ワークステーション

監視及び補助航海ワークステーション並びに通信ワークステーションからの視界は,少なくとも左げん

(舷)90°から船首を通り,右げん(舷)後方 22.5°までとする(

図 参照)。


13

F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

図 8−監視及び補助航海ワークステーション

4.2.5

接岸作業(船橋ウイング)ワークステーション

4.2.5.1

船橋ウイングの接岸作業ワークステーションからの視界は,そのウイングの船首から反対側へ

45

°の角度まで,及びそのウイングの船首からウイング側へ 180°までとしなければならない(

図 参照)。

図 9−接岸作業(船橋ウイング)ワークステーション

4.2.5.2

船橋ウイングからは,船側が常に見えなければならない。特に,タグボート又はパイロットボー

トが横付けしている場合及び並走している場合,また,船が桟橋に接岸する場合は,船橋ウイングから船

側が見えなければならない。

4.2.5.3

指針:船橋ウイングは,船幅一杯まで伸ばし,船側からの見通しが妨げられないことが望ましい。

4.2.6

手動操だ(舵)[操だ(舵)員]ワークステーション

4.2.6.1

手動操だ(舵)ワークステーションは,できる限り船体中心線上に配置しなければならない。手

動操だ(舵)ワークステーションを,船体中心線からずらして配置する場合,昼夜ともに用いることがで

きる専用の操だ(舵)基準マーク,例えばマークを前方に見えるように設けなければならない。操だ(舵)

員の視界は,十分に広くし,その任務を安全に遂行できるようにしなければならない。

4.2.6.2

指針:手動操だ(舵)ワークステーションからの操だ(舵)員の視界は,船首から両側に少なく


14

F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

   

とも 60°とすることが望ましい(

図 10 参照)。要求された視界 60°内で,死角部分の合計角は 20°以上

にならないことが望ましい。個々の死角は 10°以下とすることが望ましい。船首から 10°までの範囲では

死角は 5°以下になるようにすることが望ましい。死角間の見通しに支障がない部分は,両側の視界内で

最も大きい死角よりも大きくすることが望ましい。

このワークステーションは,他のワークステーションに要求される視界を確保するために,窓の真後ろ

には配置しないほうがよい。

図 10−手動操だ(舵)[操だ(舵)員]ワークステーション

4.3

4.3.1

仕切りと窓との間は,最小にしなければならない。船体中心線を含み,どのワークステーションの

正面にも窓の仕切りがないようにしなければならない。スチフナと窓との間を補強材で内張りする場合,

操だ(舵)室内部のどの位置からの視界が更に悪くならないようにしなければならない。

4.3.2

指針:窓は,できる限り広くすることが望ましい。特に中央の窓は,広いことが望ましい。窓の間

にある仕切り材の幅は 150 mm 以下とすることが望ましい。補強材は,幅 100 mm,奥行き 120 mm 以下と

することが望ましい。

注記  窓枠の幅は,船の大きさ,航海海域,構造の材料及び窓数を元に設計する。

4.3.3

船橋の窓は,窓の反射をなくすために垂直にせず傾斜させなければならない。船橋の側窓,後部窓

は,傾斜させることが望ましい。

4.3.4

指針:できる限り,船橋の窓は,垂直面から上部を外に出した状態に傾斜させることが望ましい。

傾斜角度は 10°よりも大きく 25°以下とすることが望ましい。ただし,船橋ウイング用の扉は除く。

4.3.5

常に窓からの鮮明な見通しを備えなければならない。偏光ガラス及び色付ガラスを取り付けてはな

らない。

4.3.6

指針:明るい太陽光線の下でも良好な見通しが得られるように,各ワークステーション前面のすべ

ての窓用に,薄く色の入った日除けを取り付けられるようにすることが望ましい。この日除けは,簡単に

取り外すことができ,恒久的に設置するものではない。

良好な見通しを確保するため,窓のほとんどに,丈夫なワイパを取り付けることが望ましい。また,間

けつ機能付きで窓の清水洗浄ができることが望ましい。少なくとも二つの窓に,ISO 3904 の規定によるク

リアビュースクリーンを設置することが望ましい。

これらのワイパは,それぞれ独立に作動できることが望ましい。

すべての作動状態に対して,鮮明な視界を確保できるように,効率よく清掃ができ,結氷除去及びくも

りが除去できるシステムを設置することが望ましい。必要な場合,ワイパの腕に結氷防止システムを設置

することが望ましい。電熱ガラスを設置する場合は,ISO 3434 の規定によることが望ましい。緊急時の窓


15

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清掃が安全にできるように,また,ワイパの修理ができるような手段を設けておくべきである。

4.4

音声受信システム

4.4.1

開放甲板で聞くことができる航海に重要な音は,操だ(舵)室内でも聞こえるようにしなければな

らない。

4.4.2

操だ(舵)室の外の音を集音し,操だ(舵)室内で増幅して再生する技術的装備品を取り付けても

よい。

5

船橋の機能及び仕事とそのワークステーションとの関係

5.1

一般

船橋配置及び装置配置は,見張者が見張を支障なく連続して行えるようなものでなければならない。

5.2

ワークステーションの位置及び相互関係

5.2.1

船橋機能

桟橋から桟橋へ航海する間の様々な段階で,正常状態又は異常状態においても主要な船橋機能が安全に,

また効率的に作動するために要求される専用ワークステーションの機能は,次による。

a)

航海計画

b)

接岸操作

c)

司令

d)

航海

e)

交通監視

f)

操だ(舵)

g)

手動操だ(舵)

h)

安全監視

i)

安全操作

j)

通信

k)

安全対策

5.2.2

専用ワークステーション

5.2.1

による主要船橋機能は,次の専用ワークステーションで行う。

a)

航海及び操縦

b)

監視及び補助航海

c)

手動操だ(舵)

[操だ(舵)手]

d)

接岸作業

e)

航海計画

f)

安全

g)

通信

注記  航海及び操船機能の一部,又はすべての機能は,航海用ワークステーションのいずれかで実行

できるようにする必要がある。

装置を二重に配置しない場合,同じ機能が得られるようにワークステーション同士を互いに近くに配置

してもよい。また,付加的な船橋機能をもつワークステーションを船橋に配置してもよい。

主要船橋機能に対する各ワークステーションの配置関係を

図 11 に示す。


16

F 0420

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図 11−各ワークステーションの配置関係

5.2.3

航海及び操縦ワークステーション並びに監視及び補助航海ワークステーション

航海及び操縦機能を実行するワークステーションでは,船舶の安全操作に必要な調整と情報とが使いや

すく,連続して見張者(いかなる見張配置においても責任をもってこれらの役割を遂行する人)に提供さ

れなければならない。独立した監視ワークステーションは,補助航海ワークステーションとして機能する

ように,また,船橋チームの一員として,二人の操船者間又は操船者と水先案内人間の共同作業がうまく

行えるように,装備しなければならない。

航海及び操縦ワークステーション及びこれらに直接関係する装置の配置は,操作者が一人でも支障なく

操作でき,その機能を遂行するのに必要なすべての情報を入手でき,1 か所で,特定位置に拘束されずに

操作できなければならない。

コンソール(海図台がある場合は,海図台を含む。

)に装備される装置は,前方を向いている操作者の方

を向くように配置することが望ましい。ただし,装置はある角度を付けて取り付けてよい。

5.2.4

接岸作業ワークステーション

接岸作業ワークステーションは,通常,船橋ウイングに装備されるもので,操船者が水先案内人(乗船

中の場合)と共同で,船内外の必要な情報を確認でき,間接的に又は直接操船が可能な位置に配置しなけ

ればならない。

また,岸壁及び船側の海面距離が確認できる配置としなければならない。接岸作業ワークステーション

からは,操だ(舵)

[操だ(舵)員]ワークステーションだけではなく航海及び操縦ワークステーションと

も通信できなければならない。接岸作業ワークステーションが,露天の船橋ウイングに装備される場合,

いかなる操作状態でも問題なく通信できる設備を設けなければならない。

5.2.5

手動操だ(舵)ワークステーション

手動操だ(舵)ワークステーションは,できる限り船体中心線上に配置しなければならない。手動操だ

(舵)ワークステーションが船体中心線からずらして配置する場合,例えば前方に目印を付けるなどの方

法で昼でも夜でも用いることができる専用の操だ(舵)基準を備えなければならない。目印は,できる限

り前方に取り付けなければならない。


17

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5.2.6

航海計画及び安全に関するワークステーション

本項の要件なし。

5.2.7

通信ワークステーション

通信ワークステーションは,できれば右げん(舷)に配置し,操作者が前方を見ながら装置を操作でき

なければならない。

5.2.8

付加的な機能用ワークステーション

5.2.8.1

付加的な機能が安全な操船作業の維持に支障ない場合は,付加的な機能用ワークステーションを

船橋に備えてもよい。

5.2.8.2

指針:船橋の窓の近くで,可能な限り視程を妨げないような場所 1 か所にパイロットプラグ及び

電源をそれぞれ一つずつ備えることが望ましい。

5.3

行うべき作業要素

5.3.1

各ワークステーションでは,操作者が所定の機能を遂行できなければならない。

5.3.2

指針:操作者が行うべき基本的な作業要素は,次のとおりである。

a)

航海及び操縦ワークステーション,並びに監視及び補助航海ワークステーションでは操作者が,次の

ことを実行できることが望ましい。

1)

連続した航路監視。

2)

電子海図が備えられている場合,海図精度を確認し,可能なら,レーダー画像と海図との位置の相

互確認。

3)

船速及び針路調整による船の操縦。

4)

備えられている場合,自動航行機能及び自動航路追尾機能並びに操だ(舵)モード調整。

5)

連続した交通監視。

6)

全世界船舶自動識別装置(AIS)情報の表示。

7)

汽笛及び霧笛信号の操作。

8)

航海灯の操作。

9) VHF

の操作。

10)

装備されている場合,音響受信装置の操作。

11)

船内通信装置の操作。

12)

船橋でのすべての警報の監視,可能な場合,警告及び警報の確認。

13)

見張警報の確認。

14)

風防窓用ワイパ,洗浄及びヒータの調整。

15)

操だ(舵)装置の系統選択。

16)

必要な機関機能の監視。

b)

手動操作[操だ(舵)員]ワークステーションで操だ(舵)員は,次の装置の調整を行えることが望

ましい。

1)

船舶の手動操だ(舵)

2)

船橋窓に取り付ける防風具,日除け,ワイパ,洗浄及びヒータの調整。

3)

接岸作業,航海及び補助航海の各ワークステーションとの通信。

c)

接岸作業ワークステーションでは,操作者が次の装置の調整を行えることが望ましい。

1)

船から岸壁,係留場所又は停泊地との関係の監視。

2)

船速及び針路の監視並びに調整による船の操縦。


18

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3)

直接的又は間接的な音響信号発生。

4)

係留索の監視。

5)

タグボートとパイロットボートとの通信(VHF)

6)

船上の係留ステーション及び機関室[及び可能な場合,操だ(舵)室ワークステーション]との二

元通信。

7)

直接的又は間接的なモールス信号灯及び探照灯の調整。

d)

航海計画ワークステーションでは,操作者が次の装置の調整を行えることが望ましい。

1)

桟橋間の経路の計画。

2)

航海のための海事出版物及び海図を用いての経路計画。

3)

経路の各航跡の計画及び監視。

4)

計画された航跡の航海及び操縦ワークステーション並びに補助ワークステーションへの転送。

e)

安全に関するワークステーションでは,操作者が次の装置の調整を行えることが望ましい。

1)

船舶の安全状態の監視(火災,緊急状態など)

2)

警報状態に対する処置,適切な対応策の実施。

3)

緊急対応体制の編成。

4)

船の安全計画図の確認。

5)

船内通信の達成。

6)

航海灯火の調整及び監視。

f)

通信ワークステーションでは,操作者が GMDSS 装置の調整を行えることが望ましい。

5.3.3

一人以上の当直者に必要な情報は,同時に容易に全員が見通せるように表示しなければならない。

不可能な場合は,その情報を 2 か所で表示できなければならない。

構造的に可能な場合は,一つ以上のワークステーションから見られるように,情報表示装置を船橋窓上

部に設けてもよい。

5.4

コンソールの構成及び寸法

5.4.1

考慮すべき主要素は,航海及び操縦ワークステーションからの全体の見通し,及び視覚並びに聴覚

による効果的な見張作業を維持するための,他のワークステーションからの視界である。

ワークステーションの設計には,人間工学の原則,及び経験を積み,実務に携わっている海事従事者の

意見を取り入れなければならない。

5.4.2

航海及び操縦ワークステーションに必要なすべての装置及び制御機能は,通常のどのような作業位

置からでも操作できなければならない。

5.4.3

指針:人間工学的な原則に基づき,コンソールの幅は 1 600 mm を超えないことが望ましい。

5.4.4

コンソールの高さは,視程の要件を妨げてはならない。

5.4.5

指針:コンソールの上面の高さは 1 350 mm を超えないことが望ましい。座って操作するように設

計されている場合は,1 200 mm を超えないことが望ましい。


19

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単位  mm

図 12−着座位置での代表的寸法

単位  mm

図 13−立ち位置での代表的寸法

5.4.6

コンソールは,主として次の二つの部分に分けなければならない。

a)

情報伝達及び状況提示用の装置は,主にコンソールの縦方向面に配置しなければならない。

b)

調整機能は,水平部分に配置しなければならない。


20

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5.4.7

海図台は,通常国際海上交通で使われるすべてのサイズの海図を収納できるものとしなければなら

ない。海図を照らす設備を設けなければならない。

5.4.8

指針:海図台は,次の寸法が望ましい。

−  幅      : 1 200 mm 以上

−  奥行き  : 850 mm 以上

−  高さ    : 900 mm 以上,1 000 mm 以下

海図台は,その奥行きを超える海図寸法に適応するように,例えば,海図台の上面の前後端に沿った 10

mm

のスリットのような設置品を設けるべきである。

5.5

通行性及び移動

5.5.1

操だ(舵)室を通る船橋ウイング間の通路には障害があってはならない。

5.5.2

指針:通路の幅は,少なくとも 1 200 mm 以上が望ましい。

5.5.3

下のデッキから操だ(舵)室及び船橋ウイングにつながる入口部分,並びに 5.5.1 で示した通路に

は障害があってはならない。

5.5.3.1

近接するワークステーション間の距離は,同ステーションで作業していない人の通行を妨げない

ように十分広くしなければならない。

5.5.3.2

指針:異なったワークステーション間の通路部で自由に通れる部分は少なくとも幅 700 mm 以上

とすることが望ましい。ワークステーションの操作範囲はワークステーションの一部であり,通路とすべ

きではない。

5.5.4

船橋前端の隔壁若しくは前端隔壁に接して配置されたコンソール又は装備,船橋前端から離して置

かれたコンソール又は装備品までの距離は,2 名が相互に自由に行き来できる広さとしなければならない。

5.5.4.1

指針:前端隔壁からコンソールまでの間に通路がある場合,その幅は,少なくとも 1 000 mm と

する。ただし,できない場合でも 800 mm 以上とすることが望ましい。

5.5.5

操だ(舵)室天井のクリアハイトは,オーバーヘッド板及び装置の装備を考慮したものでなければ

ならない。

5.5.5.1

指針:船橋甲板被覆面と頂部甲板のビーム下面との間のクリア高さは 2.25 m 以上とするのがよい。

一般区域,通路及び立位ワークステーションにおいて天井付き機器の下端は,甲板上少なくとも 2.10 m 以

上とすることが望ましい。

5.5.6

航海,操縦,手動操だ(舵)

,航海計画及び通信に用いるワークステーションについては,その作

業面積の一辺の長さは 15 m 以下にしなければならない。

5.5.7

船橋甲板の外側のウイングを含めた部分には,適切な排水装置を備えなければならない。

5.5.8

操だ(舵)室への入口ドアは,操作しやすいものでなければならない。

5.5.8.1

指針:すべての操だ(舵)室のドアは片手で操作できることが望ましい。船橋ウイングのドアを

自動開閉にすべきではない。船橋ウイングのドアは,開放状態を保てることが望ましい。

5.5.9

船橋ウイングに遠隔操縦装置がない限り,船橋ウイングの外端と操だ(舵)室間には音声応答シス

テム若しくはそれと同等な通信手段を備えなければならない。

5.6

船橋警報システム

5.6.1

警報

5.6.1.1

船橋警報については細部にわたり IMO(国際海事機関)の性能基準に適合しなければならない。

5.6.1.2

警報発令及びメッセージは,操作者にとって次の事項が可能であることが望ましい。

−  船舶の安全航海に十分注意を払える。


21

F 0420

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−  船舶の安全航海を維持するために行動をとる必要があるような異常な状態を,速やかに確認できる。

−  警報ではないが,注意を促す放送でも精神的な乱れを起こさせないようにする。

5.6.1.3

操作者は,警報発令源を速やかに確認できなければならない。

5.6.1.4

船橋警報システムは,警報源を容易に認識でき,警報を確認できるように,統合化したシステム

にしてもよい。

5.6.1.5

船橋上に可聴及び可視の警報発令を確認する手段を備えるべきである。

5.6.1.6

指針:装置の確認は可聴警報を消音にし,可視警報を点灯状態で行うことが望ましい。

5.6.2

船橋航海当直警報システム(BNWAS

船橋の操船者が見張できる状態かどうかを確認し,必要に応じ交代者を船橋に呼び出すシステムを用い

てもよい[MSC.128(75)  参照]

船橋航海当直警報システムは,見張ができる操船者が船橋にいることを,一定間隔で確認できなければ

ならない。その装置が作動しても船橋の機能に支障が出てはならない。

船橋航海当直警報システムは,権限を与えられた人が,認証された手法でだけしか操作できないように

設計し配置しなければならない。

時間及び稼動モードの設定(自動,手動の入/切)は,その船の船長だけしかできないようにしなけれ

ばならない。BNWAS を構成している各ユニットは,乗員が触っても装置の動作に支障を与えないような

構造であることが望ましい。

操作者による手動確認を要する船橋航海当直警報システムの場合は,航海及び操縦ワークステーション

で操作ができるようにしなければならない。また,適正な見張ができる他の適正なワークステーションか

ら確認ができるようにしてもよい。

船橋航海当直警報システムの故障時は,警報が船橋で作動するようにする。

5.6.3

警報転送システム

緊急通知ボタン又は同等な手段によって第 1 段階の可聴警報が発せられた後,第 2 段階の警報を即座に

発生させ,続けて第 3 段階の警報を発生することができる装置を船橋に設置してもよい。

確認及び警報の取消は,船橋の決まった場所でだけ行えるものでなければならない。

5.6.4

集中警報システム

多様な警報発令の形式及び数を減らすために,グループ分けを行ってもよい。

集中警報システムを設置する場合には,確認装置及び表示計は,航海及び操縦ワークステーションか,

又はその側に置くべきである。

6

船橋用装置

6.1

一般

6.1.1

船橋用装置において,供給する設備が 6.1 で述べるものよりも劣っていなければ,新しい調整方法

又は表示方法を用いることを妨げるものではない。

6.1.2

装置,パネル及び調整具は,操作,維持及び環境状態を考慮して,コンソール又は他の適正な場所

に恒久的に取り付けなければならない。

6.1.3

他の安全装置,道具,ライト,鉛筆などの携帯品目は,必要に応じて特別に設計された適正な場所

に保管しなければならない。

6.1.4

各種ワークステーションに配置された装置は,5.2 で定めた機能を安全,かつ,効率よく実施する

のに適したものでなければならない。


22

F 0420

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6.1.4.1

指針:各種ワークステーションで実施する業務は,5.3.2 参照。これらの指針によって,主な装置

の取付け位置は,次のとおりになる(装備される場合)

装置の選択,設計及び場所決めに当たっては,次の a)

及び b)

を確実にするために,人間工学の原則並

びに海事経験者及び実務に携わる乗組員の意見を考慮しなければならない。

a)

装置から,必す(須)情報が継続して適切に得られる。

b)

情報は,標準化した符号及びコードシステムによって,調整装置又は表示器に表示される。

c)

情報は,明確であいまいでない方法で提示される。

6.2

ワークステーション内での装置の分配配置

a)

航海及び操縦ワークステーション,監視及び補助航海ワークステーション並びに共通した通行領域に

要求された業務[5.3.2 a)

参照]を遂行するために,次の装置を分配して配置してもよい。

1)

レーダー(要求が 1 台の場合)

2)

レーダー(要求が 2 台の場合)

3) ARPA

付航海レーダー表示(要求が 1 台の場合)

4) ARPA

付航海レーダー表示(要求が 2 台の場合)

5) ECDIS

又は紙海図

6)

全世界船舶自動識別装置(AIS)

7) VHF

無線電話

8)

設置されている場合,船首方位制御装置(HCS)及び/又は自動航路保持装置(TCS)

9)

機関及びスラスタ調整装置又はテレグラフ

10)

磁気コンパス表示

11)

コーニング情報表示  又は

11.1)

ラダーアングルインジケータ,

11.2)

船首確認用ジャイロレピータ,

11.3)

船速距離計,

11.4)

回頭角速度計,

11.5)

プロペラ軸回転計,

11.6)

プロペラピッチ指示器,

11.7)

風向風速計(ある場合)

11.8)

水深表示器,

11.9)

主機関回転計,

11.10)

トルク表示器,

11.11)

始動空気圧表示器,

11.12)

横方向推力表示器,

11.13)

気温・水温表示器,

11.14)

操だ(舵)オーバーライド機能,

11.15)

操だ(舵)位置選択器,

11.16)

操だ(舵)装置,パワーユニット選択器,

11.17)

操だ(舵)装置,パワーユニット始動/停止器,

11.18)

操だ(舵)モード選択器,

11.19)

電子船位表示装置


23

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12)

集中方式警報盤

13) BNWAS

確認ボタン

14)

警報リセット調整器

15)

音響受信装置

16)

内部通信システム[特に,緊急操だ(舵)位置を含む。

17)

汽笛・霧笛調整装置

18)

探照灯調整装置

19)

暗視装置

20)

モールス信号灯キー

21)

窓のワイパ,洗浄,ヒータの調整器

22)

緊急停止ボタン

23)

時計

24)

双眼鏡

25)

必要な場合,追加の機関室モニタ

注記  自動化,装備及び新表示方法の統合化の程度にもよるが,航海及び操縦ワークステーションは

結合した一つのワークステーションとしてもよい。

b)

次の装置を手動操だ(舵)ワークステーションに分配して配置してもよい。

1)

手動操だ(舵)装備品

2)

船首確認用ジャイロレピータ

3)

ラダーアングルインジケータ

4)

回頭角速度計

5)

磁気コンパス

6)

航路表示器

7)

船橋ウイングとの通話装備品

8)

前面窓のワイパ,洗浄及びヒータの調整

c)

次の装置を接岸作業ワークステーションに分配して配置してもよい。

1)

主機関調整

2)

スラスタ調整

3)

だ(舵)調整

4)

操だ(舵)位置選択器

5)

司令情報表示器  又は

5.1)

ラダーアングルインジケータ,

5.2)

船首確認用ジャイロレピータ,

5.3)

船速計,

5.4)

回頭角速度計,

5.5)

プロペラ軸回転計,

5.6)

プロペラピッチ表示器,

5.7)

風向風速計,

5.8)

水深表示器,

5.9)

主機関回転計,


24

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:2009 (ISO 8468:2007)

   

5.10)

トルク表示器,

5.11)

始動空気圧表示器,

5.12)

横方向推力表示器,

5.13)

気温・水温表示器,

5.14)

通信(外部及び内部)

5.15)

汽笛コントロール,

5.16)

モールス信号灯キー,

5.17)

方位儀(中心線近くに配置)

5.18) BNWAS

確認装備

d)

次の装置を航海計画ワークステーションに分配して配置してもよい。

1)

海図台及び適切な計装品

2)

航海計画ステーション(予備 ECDIS が装備されている場合,予備 ECDIS を航海計画ステーション

としてもよい。

3)

気象ファクシミリ

4)

磁気コンパス自差修正表

5)

海図及び出版物

e)

次の装置を安全ワークステーションに分配して配置してもよい。

1)

可視/可聴警報発生

2)

各種安全監視システム

3)

火災警報パネル

4)

消火遠隔操作システム

5)

水密戸・防火戸遠隔開閉操作・監視パネル

6)

空調,換気及び冷凍冷蔵装備用緊急停止操作

7) VHF

又は UHF 無線電話の主ステーション(無線装置用)

8)

バラスト操作

9)

傾斜計

10)

ビルジ監視

11)

船体強度監視

12)

船舶安全計画

13)

航海灯表示パネル

f)

次の装置を通信ワークステーションに分配して配置してもよい。

1)

航海予定海域に必要な GMDSS 装置

2)

気象ファクシミリ

3)

書所スペース

g)

次の装置を付加的機能ワークステーションに分配して配置してもよい。

1)

貨物監視及び操作

2)

電源パネル

3)

その他関連装置

6.3

装置

6.3.1

装置は,機能別に論理的な方法でグループ分けしなければならない。


25

F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

6.3.1.1

装置は,昼間でも,また暗視機能を利用して夜間でも,容易に正しく認識できるように設計しな

ければならない。

電子航海機器は,IMO Resolution A.694(17)

に適合するものとしなければならない。

6.3.1.2

指針:表示の変化が早い場合,デジタル表示は用いるべきではない。

円スケールで動く針では,値の増加に応じて,時計回り(又は反時計回り)に動くことが望ましい。

直線スケールで動く針では,水平又は垂直に,値の増加に応じて,右又は上に動くことが望ましい。

注記  例えば,読みが正か負を示す場合,又は深さを表示する場合など,この指針が適用できない場

合がある。

6.3.2

各計装品の画面は,操作者の目線に直角になるように配置するか,操作者の視線が変わる場合は平

均的な視線に直角になるように配置しなければならない。

6.3.3

透明なカバーを付けたものを含め,装置は,まぶしさ,反射又は強力なライトによる見にくさを最

小にするように設計し,取り付けなければならない。

6.3.4

主要な操縦装置は,航海及び操縦ワークステーションから読めなければならない。操作機能のある

装置及び調整用の装置は,少なくとも 1 000 mm の距離から読めなければならない。他の装置は,少なく

とも 2000 mm の距離から読めなければならない。

6.3.4.1

指針:文字の高さ(単位  mm)は,文字までの距離(単位  m)の絶対値の 3.5 倍以上が望まし

い。文字幅は,文字高さの 0.7 倍とする。例えば,

−  文字までの距離 2 m の場合の文字高さ:  2×3.5=7 mm

−  文字の高さ±7 mm の場合の文字幅

:  7×0.7=4.9,すなわち 5 mm

−  結果として最小文字寸法

: 7 mm×5 mm

6.3.4.2

情報はすべて,明暗のはっきりした背景に表示し,夜間はできる限り明るさを絞って表示できな

ければならない。

6.3.4.3

指針:船橋に設置したすべての装置の夜間での表示は,無反射の薄暗い背景に明るい文字で表示

するように設計することが望ましい。明暗比(コントラスト)は 1:3∼1:10 以内とすることが望ましい。

6.3.4.4

計装品の文字は,簡単で輪郭がはっきりしたものを用いなければならない。

6.3.4.5

指針:文字フォントは,ヘルベチカ(Helvetica medium)を推奨するが,発光ダイオード文字盤を

用いてもよい。

注記  記述文では,大文字より小文字の方が読みやすい。文字フォントが日本語による場合は,容易

に視認できるような適切なものを使用する。

6.3.5

各操作及び調整機能の目的は,国際規則がある場合はその記号を使って説明表示をするか,又は英

語のラベルで説明表示をしなければならない。

6.3.5.1

調整機能をもつボタン,表示兼用調整ボタンなどは,表示専用のランプなどとともに目視及び触

って識別できるようにしなければならない。

6.3.5.2

指針:調整要素には,四角いボタンを用い,表示要素には丸いランプを用いるべきである。

表示内容を見ながら行う調整操作が表示を妨げてはならない。

機械的な調整手段の形態の場合,調整方法を明確に表示しなければならない。

回転式切替え調整器は(

例  一段ずつ切り替えるスイッチ)は,ノブ又はレバーで動かすようにし,一

方,回転式の連続可変式の調整器(可変抵抗器)は,丸いツマミ又は車輪状のもの[だ(舵)輪を除く。

を用いるのがよい。

制御装置要素の位置/機能の決定及び目的並びに指示装置要素の機能と配置については,論理的に合う


26

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:2009 (ISO 8468:2007)

   

ように調整しなければならない。機能に応じた位置決めは,IEC 60447 による。

6.4

装置の照明及び灯火

6.4.1

照明

6.4.1.1

表示灯及びすべての装置の照明は,不必要なまぶしさ若しくは反射又は強力なライトによって,

見にくくならないように設計し,取り付けなければならない。

6.4.1.2

指針:表示器の照明として,暗視性にほとんど影響を与えない赤色の灯火(波長 620 nm 以上)

を使用することが望ましい。

6.4.1.3

船橋前方部での不必要な光源の発生を避けるため,船舶の安全な航海及び操縦に必要な装置だけ

船橋前方部に配置することが望ましい。

6.4.2

警報器

6.4.2.1

警告及び警報表示器は,安全な状況を示す通常状態では,光が出ないように設計しなければなら

ない。ランプの試験を行う手段を備えなければならない。

6.4.2.2

指針:警報器に使用する光は,波長 620 nm 以上の赤色が望ましい。

6.4.3

調整

6.4.3.1

装置のすべての照明及び灯火は,光量を“ゼロ”に調節できなければならない。ただし,警告及

び警報用表示器又は操作及び調整用の照明は読めなければならないため,この規定から除く。

6.4.3.2

各計装品はそれぞれに照明の調整ができるように取り付けなければならない。ただし,通常一緒

に動いている一連の装置は,共通の照明調整としてもよい。

6.5

装置の外形

操作及び調整用装置,一つのまとまり又はコンソールに装備された装置の外形は,四角形又は長方形の

形をしたものとし,国際的に承認された標準寸法のモジュールに合うように設計されなければならない。

注記  これは,機器の表示板を四角とすることを意味しない。

6.6

電力供給要件

船橋の主要機能を担うための装置には,SOLAS で要求する自己供給非常系電源から電源供給することが

望ましい。

7

船橋作業環境

7.1

一般

7.1.1

船橋で作業する人に,良い作業環境を提供できるように注意を払わなければならない。

7.1.2

船橋内又はその近くにトイレを設置しなければならない。

7.1.3

船橋で働く人のためのリフレッシュ設備及び他のアメニティーは,これらの設備を用いることによ

って,船橋装置の損傷及び人的障害を与えることがあってはならない。

7.2

振動

船橋では,不快な振動がないようにしなければならない。

注記  振動の許容限界は検討中である(ISO 6954:2000 参照)。

7.3

騒音

7.3.1

一般騒音

7.3.1.1

騒音は,次のレベルを保持することが望ましい。a)  必要な音声,電話及び無線通信に支障を与え

ない。b)  疲労及び障害を起こさせない。c)  全体システムの効果を低下させない。

騒音レベルは IMO Resolution A.468(XII)

に適合し,

IMO Resolution A.343(IX)

を考慮したものでなければ


27

F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

ならない。

7.3.1.2

指針:換気ファン,機関の空気取入口ファン及び他の騒音源からの騒音を,ファンの適切な配置

又はそれと結合した通風トランクによって,船橋操作領域から排除することが望ましい。

7.3.2

音響信号

7.3.2.1

船橋のすぐ近くには,固定音響信号装置を設置してはならない[国際海上衝突予防規則(IRPCS)

の附属書 III 参照]

7.3.2.2

指針:固定音響信号装置は,可能な限り船橋前方で,できる限り高い位置に設置することが望ま

しい。

7.4

照明

7.4.1

目標

照明は,船橋にいる人が,昼間又は暗い場合でも,海上での海図作業並びに港湾での保守及び事務作業

などができる十分なレベルでなければならない。

7.4.2

指針:個々の作業場所では,一般照明レベル以上の明るさが望ましい。

船橋環境では,まぶしさ及び散在する虚像反射が出ないようにしなければならない。

作業場所及び周辺の照度のコントラストは,大きくならないことが望ましい。この場合,作業場所の照

度は,周囲の照度の 3 倍以上にならないことが望ましい。

無反射面のもの又はつや消し材を用い,間接的に発生するまぶしさを最小に抑えることが望ましい。

注記  太陽光線が窓に反射したとき又は光源が船橋内の一般照度よりも明るい場合,まぶしさが見え

る。

7.4.3

照明の範囲

7.4.3.1

船橋にいる人が,船橋内の各装置,その操作及び調整のために必要とする照度に照明を調整でき

るようにするため,柔軟で満足いく調整ができる照明システムを採用しなければならない。

7.4.3.2

指針:推奨する一般照度は,表 による。

表 1

位置

色及び照度

船橋及び隣接する事務所,昼間

白色,0∼500 lux 以上  連続変化

船橋,夜間

赤色,0∼20 lux の連続変化

隣接する通路及び騒音装置室,昼間

白色,0∼300 lux 以上  連続変化

すべての隣接する通路及び部屋,夜間  赤色,0∼20 lux の連続変化。自動ドアスイッチを取り付けるのがよい。

障害物,夜間

赤色スポットライト,0∼20 lux の連続変化

海図台,昼間

白色フラッドライト,0∼1 000 lux の連続変化 
白色スポットライト,0∼100 lux の連続変化

海図台,夜間

赤と白との混合フラッドライト,それぞれの色で 0∼20 lux の連続変化

赤と白との混合スポットライト,それぞれの色で 0∼20 lux の連続変化

注記  薄暗い照明での視認には,次の特色がある。

−  詳細及び色の識別が見えない。

−  光スペクトルで青色側では視覚はより敏感になる。

−  周囲の視認が有効に利用できる。

夜間の見張において視認を適切に実施するには,暗さへの慣れが重要である。暗さへの慣れには 30∼40


28

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:2009 (ISO 8468:2007)

   

分の時間を要する。赤色のゴーグルは“暗さへの慣れ”を 5∼15 分早めることができる。

7.4.4

暗さ

7.4.4.1

暗い時間帯は,船橋の装置を視覚で識別できなければならない。

7.4.4.2

指針:船橋の装置は,内部又は外部の灯火で照明する。

操作状態で照明が必要な装置(海図台を除く。

)において,赤色又はそれと同等な赤いフィルタを付けた

白色照明が使える場合は,暗順性を保つために,それらを用いるのがよい。船橋ウイング装置についても

同じである。

甲板,特に内部ドア及び階段に対して,照度の低い間接赤色照明を用いることが望ましい。

当該船の外側から,同種赤色照明が見えないことが望ましい。

暗視用ゴーグルは,赤色に敏感である。ゴーグルを用いるような場合には,光度が変化する点灯源を見

るのを避けることが望ましい。

7.5

暖房,換気及び空調

7.5.1

一般

7.5.1.1

操だ(舵)室には,温度・湿度を調節する効率のよいシステムを装備しなければならない。

注記  操だ(舵)室の空調・通風に関する要件は JIS F 0305 参照。

7.5.1.2

指針:操だ(舵)室には,温度・湿度を適切に調節できる空調設備又は機械式換気システムを装

備することが望ましい。気候に応じて,十分な暖房を行えることが望ましい。

7.5.2

温度

7.5.2.1

操だ(舵)室には,適切な空調設備又は機械式換気システムを装備する。気候に応じて,十分な

暖房及び/又は冷房を行えることが望ましい。

7.5.2.2

季節及び気候に合った着衣で軽い作業を行うのに最適な温度範囲は,温暖な気候又は夏季では 21

∼27

℃,寒冷な気候又は冬季では 18∼24

℃である。

7.5.2.3

作業場所内の異なる 2 点間の温度差,例えば床面温度と頭の高さとの温度差は 5

℃以下とするこ

とが望ましい。

7.5.3

湿度

7.5.3.1

操だ(舵)室には,温度・湿度を調節する効率のよいシステムを装備しなければならない。

7.5.4

指針

7.5.4.1

湿度は 40

%∼45

%が望ましく, 20

%∼60

%に保つことが望ましい。 21

℃で約 45

%の湿度

になることが望ましい。温度が上がると湿度は低くなるが,身体の組織,目,皮膚及び呼吸器官の乾燥及

び痛みを防ぐために湿度は 20

%以上が望ましい。

7.5.4.2

操だ(舵)室には,適切な空調設備又は機械式換気システムを装備することが望ましい。操だ(舵)

室のドア及び窓を締め切り,前述の要件内に温度・湿度を調節できることが望ましい。

7.5.4.3

暖房システムでは,暖かい空気の噴出しが直接人体に当たらないようにし,空調システムは,冷

たい空気の噴出しが直接人体に当たらないことが望ましい。

7.5.4.4

暖房及び空調の空気噴出しの速度は 0.5 m/s を超えないことが望ましい。説明書のページがめく

れたり,作業台から書類が飛ばされたりしないようにするには,空気速度はできれば 0.3 m/s 以下が望まし

い。

7.6

表面

7.6.1

船橋の表面仕上げは,構造,配置及び環境設計の一部として考えなければならない。

7.6.2

すべての表面は,6.3 に示したようにまぶしさのないものにしなければならない。


29

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7.6.3

操だ(舵)室,船橋ウイング及び上船橋甲板の表面は,濡れていても乾燥していても,滑らないよ

うにしなければならない。

7.6.4

甲板上,隔壁,ドア及び床のすべての表面は,乗船者が日々使うことによってすり減りにくい丈夫

さでなければならない。

7.6.4.1

指針:すべての表面は,−20

℃∼+70

℃の範囲の温度に耐え,海水,船舶につきものの油及び

溶剤並びに紫外線に耐えることが望ましい。

7.7

内装

7.7.1

色は,全体に落ち着いた印象を与え,反射を最小にしたものを選ばなければならない。

7.7.2

機能及び信号の識別記号の色は,ISO 2412 に従わなければならない。

明るい色は用いるべきではない。黒ずんだ色か又は中間緑色を推奨する。又は青か茶色でもよい。

表 に代表的な色濃度に対する反射率の範囲を示す。

表 2

反射率範囲

5

%∼10

% 15

%∼30

% 50

%∼60

% 80

%∼90

代表的色濃度

濃緑

青/茶

中間緑色

青/赤

淡緑

青/黄

灰色がかった白

淡黄

7.8

人員の安全

7.8.1

船橋領域は,船橋人員の身体に障害がないようにしなければならない。

7.8.2

指針:人員が傷害するような鋭い突端又は出っ張りをなくすことが望ましい。

船橋甲板は,じゅうたん(絨毯)の端のめくれ,緩んだ格子若しくは踏み板又は装置でつまずくことが

ないようにすることが望ましい。

携帯装置は固定できることが望ましい。

注記  危険な箇所ができた場合は,マーキングなどで注意を促すことが望ましい。

7.8.3

荒天でも人が立ち止まったり,動くことができるように手すりを十分に取り付けなければならな

い。階段開口の防護は,特に考慮しなければならない。

7.8.4

船橋内にあるすべての安全装置は,明確な目印を付け,容易に近づけるようにし,その格納場所は

明確に示さなければならない。

8

故障モード影響解析(FMEA

8.1

一般

8.1.1 FMEA

3.1.28 参照)の目的は,人的要因並びに装置の内容及び設計を考慮して,特定の船橋設計

上の限界事項を文書化することである。

8.1.2

船橋で行われる機能の実用的及び現実的な文書化した故障特性の評価は,発生する可能性のある重

要な故障状態を研究し,定義付けをする目的で,船舶建造所が実施しなければならない。船舶建造所は,

この評価のすべて又は一部分を,各種システムインテグレータへ下請けに出してもよい。

8.2

目的

8.2.1 FMEA

の基本的な目的は,船橋設計上の重要な故障状態を立証し,船舶の安全,船の乗員及び環境

に関する重要性を評価するもので,総括的に系統化した文書を供給するためのものである。

8.2.2

解析を行う主要な目的は,次による。


30

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a)

船舶及びシステムの設計者に,その設計を査定するためのデータを提供する。

b)

船舶の操船者に,包括的な訓練,人員配置,操作及び保守計画を文書として提供する。

c)

国土交通省に,船橋設計に関係する故障特性の研究結果を提供する。

8.3

初期機能故障解析

8.3.1

船橋設計に当たり,その機能の故障解析を行う必要がある。機能的な故障解析では不足する要素に

ついては,詳細な FMEA で解析する必要がある。

8.3.2

機能の故障解析では,次の事項を考慮しなければならない。

−  通常外洋航行状態

−  制限海域

−  接岸操船

8.3.3

船橋設計においては,ブロック線図,故障樹線図又は記述的体裁のいずれかで,故障の影響が分か

るように記述しなければならない。故障は,次のいずれかの形態となる。

−  機能の完全喪失

−  調整できない,又は予定とは異なった出力

−  未熟な操作

−  規定時間内での操作失敗

−  規定時間内での操作停止失敗

考慮する要素によって,他の故障モードを考慮しなければならない可能性がある。

8.3.4

個々のシステムの故障が,危険な結果又は大惨事を引き起こす可能性がある場合で,かつ,余剰代

替システムが備えられていない場合は,次に述べる詳細 FMEA を実施しなければならない。

システムの機能故障解析の結果を文書化し,その解析から得られた実用的な試験プログラムで確認しな

ければならない。

8.3.5

個々のシステム故障が,危険な結果,又は大惨事を引き起こす可能性があっても,余剰代替システ

ムが備えられている場合,次の条件で,詳細 FMEA を実施しなくてもよい。

a)

余剰代替要素の操作を行えるか,船舶を危険にさらすことなく 8.3.2 で述べた最も煩雑な稼動作状態

で,要求された制限時間内に故障要素に代替要素が取って代わることができる場合。

b)

余剰代替要素が故障した要素と完全に独立であり,その故障が両方の要素の故障に結び付くような共

通要素を共用していない場合。

c)

余剰代替要素が,故障要素及び電源を共有しているような場合,a)

の要件に対して,直ちに代替の電

源が供給できる場合。

d)

余剰代替要素の管理における操作者の人的ミスの可能性又は結果を考慮してある場合。

8.3.6

機能故障解析は,詳細 FMEA と同じ標準で実施しなければならない。

8.4

詳細 FMEA

8.4.1

システムの FMEA(3.1.28 参照)を詳細に展開する必要がある場合は,初期 FMEA で抜けていた事

項すべてを対象としなければならない。さらに,船及び乗組員の安全に重大な影響を与えるものも対象に

加えてもよい。その場合,初期 FMEA で実施した解析よりも更に掘り下げた FMEA を行う必要がある。

8.4.2 FMEA

の実施過程は,次のステップによる。

a)

解析する要素を定義する。

b)

ブロック線図で機能要素の相互関係を説明する。

c)

可能なすべての潜在的な故障形態及びその原因を定め確認する。


31

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d)

それぞれの故障モードの影響を評価する。

e)

故障発見方法を定め確認する。

f)

故障の訂正手段を定め確認する。

g)

故障を確率,厳しさ,及び発見しやすさでランク付けする。

h)

解析を文書化する。

i)

試験プログラムを開発する。

j) FMEA

報告書を作成する。

k)

必要に応じ,リスクを許容レベルまで減少させたことを確認した調査の結論に従って行動する。

8.4.3 FMEA

の詳細は,IEC 60812:1985

[22]

を参照。

9

文書

9.1

保管場所

すべてのマニュアル及び他の文書の適切な保管場所を備えなければならない。

9.2

備えるべき操作者用情報

9.2.1

船橋設計者による準備−詳細操作手順書

9.2.1.1

個々の装置マニュアル

9.2.1.2

必要な場合,

−  統合装置(船橋隔壁に取り付ける。

)のブロック線図

−  特定の船橋設計で企画されたものを使いこなすための補助的な情報

9.2.2

船主による準備−船橋操作手順及び訓練

9.2.2.1

船橋配置に関係する次の事項の慣用及び資質

−  キーとなる装置の位置

−  航海及び操船

−  照明

−  音響信号

−  警報

−  通信装置

9.2.2.2

必要な場合,個々の装置及び統合した装置の操作。

9.3

補足文書

上記すべてを分かりやすく CD 又は DVD に収録して補足文書としてもよい。


32

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:2009 (ISO 8468:2007)

   

附属書 A

規定)

高速艇の船橋配置

A.1

一般

この附属書は,高速艇に関する特殊な要件を含む。同要件は,この規格の本体に対する追加要件である。

IMO MSC.97(73)

の高速艇コード第 15 章の“操作区画配置”が適用される。

A.2

視界

A.2.1

  操作区画は,航海及び操縦ワークステーションから全方向に水平線が見えるような場所に適正に配

置しなければならない。

A.2.2

  航海及び操縦ワークステーションにおける座位での視界に関し,船首から,船舶の真横後方 22.5°

までの円弧角度において,視界が遮られる部分の合計角度は 20°を超えてはならない。個々の遮へいされ

る部分の円弧は 5°を超えてはならない。視界が遮られる部分の間にある,明確に見える部分の円弧は角

度 10°以下になってはならない。

A.2.3

  航海及び操縦ワークステーションの座位から,次の事項が可能でなければならない。

−  艇の船首が見える。

−  少なくとも船首から両側真横までの円弧の範囲で,船の全長(LOA)の距離,又はそれより近い距離

での視界の確保。

−  混雑した水路で正確に航跡を監視するための,船尾線上の参照目印の確認。

−  接岸作業ワークステーションが適切に離れた場所に配置されていない場合,速度及び航路を操作する

位置から船首尾線と岸壁間との距離の観測。

A.2.4

指針:人工的な方法を用いてもよい。

立証済みの人工的な方法を適切な見通しを得るための手段として使ってもよい。人工的方法は十分に信

頼できるものが望ましい。その能力は,連続した使用に適した方法で,与えられた目的を確実に達成でき

るものが望ましい。人工的方法はシステムレベルで査定することが望ましい。人工的方法は,照明,カメ

ラコントロール及びワイパなどを含めたシステムレベルで評価することが望ましい。

A.3

ワークステーション及び位置の要件

A.3.1

一般

A.3.1.1

  船橋は,船体,機関,乗客及び積荷の安全な操作のための不可欠な機能並びに航海及び通信に関

連する以外の目的に用いてはならない。

A.3.1.2

  船橋上の各ワークステーションでは,調整可能ないす及び適切な安全ベルトを備えなければなら

ない。

A.3.1.3

  二人以上に視覚情報を提供する装置,表示板及び指示器は,すべての操作者が同時に,容易に見

られる位置に設置するか,又は必要な場合は二重にしなければならない。

A.3.2

航海及び操縦ワークステーション

A.3.2.1

  船の航海,交通監視,操船,通信及び安全状態のモニタに必要な装置及び制御装置は,航海及び

操縦ワークステーションに配置する。


33

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A.3.2.2

  航海及び操縦ワークステーションで操作するすべての装置は,安全ベルトを着けた座位の人員か

ら届く位置に配置しなければならない。モニタ用装置及び指示器は,この座位位置から読みやすくしなけ

ればならない。

A.3.2.3

  航海及び操縦ワークステーションは,操作者のほかにもう 1 名座れるように設計し,要求に応じ

航海の手助けを行い,重要な機能(船速及び針路の制御)を速やかに代わって行えるように,適切に配置

しなければならない。

A.3.3

接岸作業ワークステーション

別途接岸作業ワークステーションが備えられている場合,追加要件として,主機及びかじ(舵)が十分

に直接操縦できるような装備にしなければならない。

A.3.4

機械類の監視及び制御ワークステーション

機械類を監視するワークステーションを船橋上に設置する場合,その位置及びその用いられ方によって,

航海及び操縦ワークステーションで行う機能又は要求視界が妨げられてはならない。


34

F 0420

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参考文献

[1]

ISO 613

,Ships and marine technology−Magnetic compasses, binnacles and azimuth reading devices−Class

B

[2]

ISO 6954

,Mechanical vibration−Guidelines for the measurement, reporting and evaluation of vibration with

regard to habitability on passenger and merchant ships

[3]

ISO 8728

,Ships and marine technology−Marine gyro-compasses  

[4]

ISO 9875

,Ships and marine technology−Marine echo-sounding equipment

[5]

JIS F 9604

  船舶及び海洋技術−船首方位制御装置

注記  対応国際規格:ISO 11674,Ships and marine technology−Heading control systems (IDT)

[6]

ISO 16273

,Ships and marine technology−Night vision equipment for high-speed craft−Operational and

performance requirements

,methods of testing and required test results

[7]

ISO/IEC 16328

,Ships and marine technology−Gyro-compasses for high-speed craft

[8]

ISO 16329

,Ships and marine technology−Heading control systems for high-speed craft

[9]

ISO 17884

,Ships and marine technology−Searchlights for high-speed craft

[10]  JIS F 8082

  船舶用プログラマブル電子系の開発及び使用に関する一般原則

注記  対応国際規格:ISO 17894,Ships and marine technology−Computer applications−General

principles for the development and use of programmable electronic systems in marine applications

(IDT)

[11]  ISO 17899

,Ships and marine technology−Marine electric window wipers

[12]  ISO 19018

,Ships and marine technology−Terms,abbreviations, graphical symbols and concepts on

navigation

[13]  ISO 19019

,Sea-going vessels and marine technology−Instructions for planning, carrying out and reporting

sea trials

[14]  ISO 20672

,Ships and marine technology−Rate of turn indicators

[15]  ISO 20673

,Ships and marine technology−Electric rudder angle indicators

[16]  ISO 22090 (all parts)

,Ships and marine technology−Transmitting heading devices (THDs)

[17]  ISO 22472

,Ships and marine technology−Guidelines for the operation and installation of voyage data

recorders (VDR)

[18]  ISO 22554

,Ships and marine technology−Propeller shaft revolution indicators−Electric type and electronic

type

[19]  ISO 22555

,Ships and marine technology−Propeller pitch indicators

[20]  JIS C 0920

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

,及び JIS F 8007  船用電気機器−外

被の保護等級及び検査通則

注記  対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code) (MOD)

[21]  IEC 60598-1

,Luminaires−Part 1: General requirements and tests

[22]  IEC 60812

,Analysis techniques for system reliability−Procedure for failure mode and effects analysis

(FMEA)

[23]  IEC 60872 (all parts)

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Radar plotting


35

F 0420

:2009 (ISO 8468:2007)

aids

[24]  IEC 60936 (all parts)

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Radar

[25]  IEC 60945

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−General requirements−

Methods of testing and required test results

[26]  IEC 61023

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Marine speed and

distance measuring equipment (SDME)

−Performance requirements, methods of testing and required test

results

[27]  IEC 61097 (all parts)

,Global maritime distress and safety system (GMDSS)

[28]  IEC 61108 (all parts)

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Global

navigation satellite systems (GNSS)

[29]  IEC 61162 (all parts)

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Digital

interfaces

[30]  IEC 61174

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Electronic chart display

and information system (ECDIS)

−Operational and performance requirements, methods of testing and

required test results

[31]  IEC 61209

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Integrated bridge systems

(IBS)

−Operational and performance requirements, methods of testing and required test results

[32]  IEC 61924

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Integrated navigation

systems

−Operational and performance requirements, methods of testing and required test results

[33]  IEC 61993-2

, Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems − Automatic

identification systems (AIS)

− Part 2: Class A shipborne equipment of the universal automatic

identification system (AIS)

−Operational and performance requirements, methods of test and required

test results

[34]  IEC 61996

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Shipborne voyage data

recorder (VDR)

−Performance requirements−Methods of testing and required test results

[35]  IEC 61996-2

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Shipborne voyage data

recorder (VDR)

−Part 2: Simplified voyage data recorder (S-VDR)−Performance requirements, methods

of testing and required test results

[36]  IEC 62065

,Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems−Track control systems−

Operational and performance requirements, methods of testing and required test results

[37]  IEC 62288

, Maritime navigation and radiocommunication equipment and systems − Presentation of

navigation-related information on shipborne navigational displays

−General requirements, methods of

testing and required test results

[38]  IMO MSC.128(75)

,Performance Standards for a Bridge Navigational Watch Alarm System (BNWAS)

[39]  MSC/Circ. 1061

,Guidance for the operational use of Integrated Bridge Systems (IBS)

[40]  Convention on the International Regulations for Preventing Collisions at Sea, (COLREGs), Annex III

Technical details of sounds signal appliances