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日本工業規格

JIS

 F

0016

-1982

造船用語(船体編−試験・工作)

Glossary of Terms for Shipbuilding

(Hull Part

−Testing and Working Practice)

1.

適用範囲  この規格は,造船用語(船体編)のうち,試験及び工作関係の用語とその読み方及び意味

について規定する。

2.

分類  用語の分類は,次のとおりとする。

(1)

試験・検査

(2)

工作

3.

用語,読み方及び意味  用語,読み方及び意味は,次のとおりとする。

なお,参考のために対応英語及び慣用語を示す。

(1)

試験・検査

参        考

番号

用    語

読  み  方

意        味

対応英語

慣用語など

1001 

速力試験

そくりょくし

けん

船の速力を測定する試験。 speed

test

1002 

旋回試験

せんかいしけ

船の旋回性能を調べる試験。 turning

test

旋回力試験

1003 

後進試験

こうしんしけ

船の後進性能を調べる試験。 astern

test

後進力試験

1004 

惰力試験

だりょくしけ

主機を停止して船の惰力を調べる試
験。

inertia test

1005 

続航試験

ぞっこうしけ

船を常用出力又は連続最大出力で少
なくとも 1 時間航行し,主機関ほか各
種機器の作動状態を確認する試験。

endurance test

1006  Z

試験

ぜっとしけん  かじを左右交互に取り,船をジグザグ

に走らせて,旋回性,追従性及び針路
安定性を調べる試験。

zig-zag manoeuvring

test

1007 

スパイラル試

すぱいらるし

けん

かじを一定に取り,そのときの旋回角
速度を測定し,船の針路安定性を調べ

る試験。

spiral manoeuvring test

1008 

逆スパイラル
試験

ぎゃくすぱい

らるしけん

旋回角速度が一定になるようにかじ
を取り,船の針路安定性を調べる試

験。

reverse spiral

manoeuvring test

1009 

操だ試験

そうだしけん  操だ装置の性能を調べる試験。

steering gear test


2

F 0016-1982

参        考

番号

用    語

読  み  方

意        味

対応英語

慣用語など

1010 

投揚錨試験

とうようびょ

うしけん

アンカーを投下及び揚収し,投揚錨装
置の能力及びアンカーの収納状態を

調べる試験。

anchoring test

1011 

救命艇揚降試

きゅうめいて

いようこう
しけん

救命艇に規定の荷重を加え,揚げ降ろ

ししてダビット及び救命艇の操作及
び強度を調べる試験。

life boats throwing and

lowering test

救命艇揚げ降

ろし試験

1012 

傾斜試験

けいしゃしけ

重量物又は水バラストによって船を
横傾斜させ,船の重心の高さを測定す
る試験。

inclining experiment,

inclining test

1013 

動揺試験

どうようしけ

船を動揺させた後,その自由動揺の状
態における横揺れ周期を計測する試
験。

rolling test

1014 

水密試験

すいみつしけ

水密区画の水漏れの有無を調べる試
験の総称。

watertight test

1015 

水圧試験

すいあつしけ

タンク,配管などに規定の水圧を加え
て,水漏れの有無,変形の状態などを
調べる試験。

hydraulic test

1016 

気密試験

きみつしけん  気密区画,配管などに規定の圧力の空

気を入れて,空気漏れの有無を調べる

試験。

airtight test

1017 

張水試験

ちょうすいし

けん

所定の区画に水を張り,水漏れの有無
を調べる試験。

flooding test

1018 

射水試験

しゃすいしけ

水密構造部分に規定の圧力で水を噴
射して,水漏れの有無を調べる試験。

hose test

1019 

チョークテス

ドア,ハッチなどのガスケットとの接
触面にチョークを塗って,当たり具合
を調べる試験。

chalk test

1020 

船底検査

せんていけん

船底の異常の有無を調べる検査。 bottom

survey

(2)

工作

参        考

番号

用    語

読  み  方

意        味

対応英語

慣用語など

2001 

現尺現図

げんしゃくげ

んず

実物大の型又は加工用の図面。 full

size

mould

2002 

縮尺現図

しゅくしゃく

げんず

投影け書きに使用する縮尺された現
図。

contracted mould

2003 

数値現図法

すうちげんず

ほう

型を使用せず図形の座標数値によっ
て描く現図法。

numerical mould

method

2004 

フェアリング

曲線を修正して滑らかな図面を表す
線図とする作業。

fairing

2005 

ランディング

正面線図に外板の位置を描き,継手の

位置を決める作業。

landing

2006 

ネスティング

与えられた素材に個々の部材を組み

込み,配置する作業。

nesting

2007 

展開

てんかい

船体の曲り部材を平らな素材から造
り出すため,平面上に広げて部材の形

状・寸法を描く作業。

expansion


3

F 0016-1982

参        考

番号

用    語

読  み  方

意        味

対応英語

慣用語など

2008 

け書き

けがき

加工・組立に必要な形状・寸法などを
素材に描く作業。

marking

罫書

2009 

投影け書き

とうえいけが

縮尺現図のフィルムを作成し,鋼板上
に投影機によって原形を写し,なぞっ

て,け書く方法。

photo marking

2010 

電子写真け書

でんししゃし

んけがき

縮尺現図のフィルムを作成し,鋼板上

に投影機によって原形を写し,感光剤
などによって画像を焼き付け,け書く
方法。

electro-print marking

EPM

2011 

数値制御け書

すうちせいぎ

ょけがき

数値制御装置によって,け書く方法。 numerical control

marking

NC

マーキン

2012 

差越し線

さしこしせん  実形状のけ書き線から一定の間隔で

平行に,け書いた補助線。

mark line

2013 

線状加熱法

せんじょうか

ねつほう

線状に加熱して,曲げ加工又はひずみ

取りを行う方法。

line heating

2014 

点焼き法

てんやきほう  1 点を加熱して収縮させ,曲げ加工又

はひずみ取りを行う方法。

spot heating

2015 

曲げ型

まげがた

曲げ加工の際,形状のチェックに使用
する型。

bending template

2016 

ブロック

建造方法,組立工作方法,クレーン能
力などの諸条件を考慮して,船体を分

割した 1 単位。

block

2017 

小組立

こぐみたて

加工した材料を大形ブロックに組む
前に小形のブロックに組む作業。

sub-assembly

2018 

大組立

おおぐみたて  板,小組立材などを組み立て,大形ブ

ロックを作る作業。

assembly

2019 

総組立

そうぐみたて  船体に搭載する前に大組立で組み立

てた大形ブロック数個を結合する作
業。

grand assembly

2020 

船台組立

せんだいくみ

たて

ブロックを,船台上又はドック内で船
体として組み立てる作業。

erection

2021 

コッキングダ
ウン

船体据付け時に溶接などによるはね
上がり量を見込んで,船首尾部にあら
かじめ逆傾斜を付ける方法。

cocking down

2022 

コーキン

板と板との間に詰めものを施したり,
たがねですきまをつぶしたりする作

業。

caulking

2023 

進水

しんすい

船台上又はドック内で建造した船体
を水に浮かせる作業。

launching

2024 

船台進水

せんだいしん

すい

船台で建造した船体をヘット(獣脂)

鋼球又はローラなどを利用して,水中

に滑走,浮揚させる進水方法。

slipway launching

2025 

ドック進水

どっくしんす

ドック内で建造した船体をドック内
に注水して浮揚させる進水方法。

dock launching

2026 

進水ドラグ

しんすいどら

船台進水した船の行き脚を止めるた
め,本船に引かせるチェーンなどの重

量物。

launching drag

2027 

船底見通し

せんていみと

うし

キールの上下方向の変位を船の長さ
方向に計測する作業。

keel sight,

keel alignment

キール見通し


4

F 0016-1982

参        考

番号

用    語

読  み  方

意        味

対応英語

慣用語など

2028 

型取り管

かたどりかん  設計図によらず現場で型を取り,これ

に合わせて製作する管。

make-up pipe

2029 

合わせ管

あわせかん

取付位置で寸法を合わせ,製作する
管。

adjustable pipe,

loose pipe

2030 

アンカーピー

船の動揺・振動,管の収縮などにより,
機器若しくは配管の移動防止,又は甲

板舗装材,防熱材などのはく離防止に
使用する金物。

anchor piece

2031 

索取り

さくどり

係留・荷役装置などでロープを使用状

態にする作業。

rope handling

2032 

水セメント

みずせめんと  清水タンクなどのさび止め用として,

水溶きして薄く塗るセメント。

wash cement

2033 

電気防食法

でんきぼうし

ょくほう

船体表面に防食電流を送り込み,腐食
を軽減又は防止する方法。

electric protection

陰極防食法

2034 

流電陽極防食

りゅうでんよ

うきょくぼ

うしょくほ

船体外板よりも腐食しやすい金属を
船体に電気的に接続して,腐食しやす

い金属の腐食電流を利用する防食方
法。

anodic protection

2035 

外部電源防食

がいぶでんげ

んぼうしょ
くほう

外部から直流電流を供給して,船体の

電位を防食電位に維持する防食方法。

impressed current

protection

2036 

盤木

ばんぎ

船体を支える台。木,鋼又はコンクリ
ートで作る。

block

2037 

砂盤木

すなばんぎ

進水作業時に容易に解体できるよう

に鋼製砂箱又は布製砂袋と組み合わ
せた盤木(

付図 参照)。

sand block

2038 

キール盤木

きーるばんぎ  キール下部に配列した盤木。 keel

block

2039 

進水台

しんすいだい  固定台と滑走台とから成り,進水時に

船体重量を支える台。

launching way

2040 

ポペット

船体を滑走台に固定するため船首尾
部に設ける架台(

付図 参照)。

poppet

2041 

トリガ

進水装置の一部で,滑走台が固定台の
上を滑り出さないように水圧又は機
械力で抑止する装置(

付図 参照)。

trigger

2042 

ドッグショア

進水の直前まで滑走台を固定台に支
えている支柱(

付図 参照)。

dog shore

2043 

タンデム建造

たんでむけん

ぞうほう

複数の船を一つの船台・ドックで,縦
に並べて同時に建造する方式。

tandem building system

2044 

両開きドック
建造法

りょうびらき

どっくけん
ぞうほう

両開きのドックの中間にゲートを設
け,複数の船を同時に建造する方式。

canal dock building

system


5

F 0016-1982

付図 1  砂盤木

付図 2  ポペツト


6

F 0016-1982

付図 3  トリガの一例

付図 4  ドッグショア

船舶部会  造船用語・記号船体関係専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

平  本  文  男

東京大学名誉教授

翁  長  一  彦

運輸省船舶技術研究所

土  屋  睦  夫

運輸省船舶局

大久保  和  夫

工業技術院標準部

奥  山  孝  志

社団法人日本中型造船工業会

草  野      博

財団法人日本船舶標準協会

宇都宮  達  男

財団法人日本海事協会

藤  井  弘  道

船舶整備公団

砥  石  研  治

日本郵船株式会社工務部

毛  利  武  弘

大阪商船三井船舶株式会社工務部

大  野  茂  樹

佐野安船渠株式会社水島造船所

天  方  博  昭

日立造船株式会社広島工場

山  本  正  和

川崎重工業株式会社船舶事業本部

田  村      元

石川島播磨重工業株式会社船舶事業本部

武  石  孝  暉

三井造船株式会社船舶海洋プロジェクト事業本部

鈴  木  忠  男

住友重機械工業株式会社浦賀造船所

長谷川  照  一

日本鋼管株式会社鶴見造船所

長谷部      弘

三菱重工業株式会社船舶鉄鋼事業本部

(事務局)

石  井  清  次

工業技術院標準部機械規格課

鈴  木  一  規

工業技術院標準部機械規格課