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E 6302:2015  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義並びに記号及び略語  2 

4 性能 7 

4.1 一般  7 

4.2 車両限界  7 

4.3 パンタグラフのストローク  7 

4.4 電気的数値  7 

4.5 静押上力の許容範囲  7 

4.6 鉄道車両の幅方向の剛性試験  8 

4.7 集電舟  8 

4.8 押上機構  8 

4.9 自動降下装置  9 

4.10 パンタグラフの質量及びパンタグラフ取付部の荷重  9 

4.11 腐食防止対策  9 

5 表示 9 

6 試験 9 

6.1 試験の種類  9 

6.2 一般試験  10 

6.3 動作試験  11 

6.4 耐久性試験  12 

6.5 耐衝撃試験(補足の形式試験)  14 

6.6 鉄道車両の幅方向の剛性試験(形式試験)  15 

6.7 空気漏れ試験  15 

6.8 集電舟の可動範囲の測定(受渡試験) 16 

6.9 折り畳み力の測定(形式試験)  16 

6.10 全平均押上力(組合せ試験)  16 

6.11 集電性能試験(組合せ試験)  17 

6.12 温度上昇試験  17 

6.13 最高速度における押上機構の試験(組合せ試験)  18 

6.13A 耐電圧試験(受渡試験)  18 

7 検査計画 18 

8 信頼性 18 

8.1 一般  18 


 

E 6302:2015 目次 

(2) 

ページ 

8.2 仕様  18 

8.3 稼働中の信頼性証明  18 

9 保守 19 

9.1 台枠及び枠組  19 

9.2 集電舟及びその附属部品  19 

9.3 保守性  19 

附属書A(規定)静押上力の許容範囲  20 

附属書B(規定)試験一覧  21 

附属書C(参考)顧客仕様書で指定する項目  23 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表  25 

 

 


 

E 6302:2015  

(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

鉄道車輌工業会(JARI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規

格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規

格である。 

これによって,JIS E 6302:2004は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

E 6302:2015 

 

鉄道車両−パンタグラフ 

Rolling stock-Pantographs 

 

序文 

この規格は,2013年に第2版として発行されたIEC 60494-1及びIEC 60494-2を基に,日本の実情に即

して対応国際規格にはない用語,全平均押上力の風洞での測定の規定,耐電圧試験の規定などを追加した

ため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

さらに,この規格では,静押上力の許容範囲,周囲温度下での静押上力の測定,全平均押上力の測定及

び集電性能試験について,種別1にIEC 60494-1及びIEC 60494-2の規定内容を,種別2に日本の実情に

即した内容を規定し,いずれかを選択できるようにした。 

 

適用範囲 

この規格は,架空電車線で運転する鉄道車両用パンタグラフ(以下,パンタグラフという。)の設計,製

造及び製品の評価に関する一般的事項について規定する。また,絶縁用がいしを除いたパンタグラフで行

う試験についても規定する。 

この規格は,鉄道車両の屋根上に取り付けたパンタグラフについて行う耐電圧試験には,適用しない。 

受渡当事者間で協定がない場合,IEC 62497-1に基づく絶縁協調の規定内容を適用してもよい。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60494-1:2013,Railway applications−Rolling stock−Pantographs−Characteristics and tests−

Part 1: Pantographs for main line vehicles 

IEC 60494-2:2013,Railway applications−Rolling stock−Pantographs−Characteristics and tests−

Part 2: Pantographs for metros and light rail vehicles(全体評価:MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 0920 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード) 

注記 対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT) 

JIS E 4001 鉄道車両−用語 


E 6302:2015  

 

JIS E 4031 鉄道車両用品−振動及び衝撃試験方法 

注記 対応国際規格:IEC 61373,Railway applications−Rolling stock equipment−Shock and vibration 

tests(MOD) 

JIS E 5004-1 鉄道車両−電気品−第1部:一般使用条件及び一般規則 

注記 対応国際規格:IEC 60077-1,Railway applications−Electric equipment for rolling stock−Part 1: 

General service conditions and general rules(MOD) 

JIS E 5004-2 鉄道車両−電気品−第2部:開閉機器・制御機器及びヒューズの一般規則 

注記 対応国際規格:IEC 60077-2,Railway applications−Electric equipment for rolling stock−Part 2: 

Electrotechnical components−General rules(MOD) 

JIS Q 9001 品質マネジメントシステム−要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 9001,Quality management systems−Requirements(IDT) 

IEC 60850,Railway applications−Supply voltages of traction systems 

IEC 60913,Railway applications−Fixed installations−Electric traction overhead contact lines 

IEC 62278,Railway applications−Specification and demonstration of reliability, availability, maintainability 

and safety (RAMS) 

IEC 62486:2010,Railway applications−Current collection systems−Technical criteria for the interaction 

between pantograph and overhead line (to achieve free access) 

IEC 62497-1,Railway applications−Insulation coordination−Part 1: Basic requirements−Clearances and 

creepage distances for all electrical and electronic equipment 

IEC 62498-1,Railway applications−Environmental conditions for equipment−Part 1: Equipment on board 

rolling stock 

IEC 62499,Railway applications−Current collection systems−Pantographs, testing methods for carbon 

contact strips 

 

用語及び定義並びに記号及び略語 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS E 4001によるほか,次による。 

3.1 

一般 

3.1.1 

供給者(supplier) 

パンタグラフの製造業者。 

3.1.2 

顧客(customer) 

鉄道事業者又は鉄道車両の製造業者。 

3.1.3 

パンタグラフ(pantograph)(図1参照) 

架空電車線から鉄道車両に電気エネルギーを供給するための集電装置。一般に台枠,押上機構,枠組,

集電舟などから構成される。鉄道車両の屋根とはがいしによって電気的に絶縁されており,運転時には装

置全体又は一部に電圧が加わる。舟体の上下運動を可能にするように,ヒンジ機構で枠組が構成されてい

る。 


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3.2 

構成 

次の用語及び定義に対応する構成品を,図1に示す(ただし,品番2B,5A,9,10A,10B,15〜19は,

図1には図示していない。)。 

3.2.1 

枠組(frame)(品番1) 

パンタグラフの台枠に対し,集電舟を上下運動させるための機構。 

3.2.2 

台枠(base frame)(品番2) 

鉄道車両の屋根上に設置された絶縁用がいしの上に取り付けられ,枠組を支持する部分。 

3.2.2A 

かぎ装置(locking system)(品番2A) 

折り畳んだパンタグラフの集電舟が上昇しないように,その状態を確実に保持しておくための装置。 

3.2.2B 

かぎ外し装置(unlocking device)(品番2B) 

かぎ装置のかぎを開放して,集電舟を上昇させる装置。操作方法の違いによって電磁かぎ外し装置,空

気かぎ外し装置,手動かぎ外し装置などがある。 

3.2.3 

集電舟(collector head)(品番3) 

すり板,すり板体,ホーン(集電舟にある場合。)などで構成され,舟支えによって支持される部品。 

3.2.4 

すり板(contact strip)(品番4) 

すり板体の上面に固定され,架空電車線としゅう動して集電する部品。一般的に取替え可能な部品であ

る。 

3.2.5 

ホーン(horns)(品番5) 

わたり線において,架空電車線の円滑な移行を確保するため,集電舟又は舟支えの先端部分に設けた部

品。 

3.2.5A 

舟支え(collector head support)(品番5A) 

集電舟を支持する部品。一般的に,枠組の頂部にあってばね作用をもつ。 

3.2.6 

集電舟の長さ(collector head length)(品番6) 

集電舟の長手方向(鉄道車両の幅方向)の寸法(ホーンを含む。)。 

3.2.7 

集電舟の幅(collector head width)(品番7又は7ʼ) 

集電舟の走行方向(鉄道車両の長手方向)の寸法(一体形の集電舟の場合は品番7,独立形の場合は品

番7ʼである。)。 

3.2.8 

集電舟の高さ(collector head height)(品番8) 

すり板の上面と集電舟最下部との垂直寸法。 


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3.2.9 

集電舟の回転軸(collector head pivot)(品番9) 

集電舟のピッチング軸(舟体がピッチング方向に回転可能である場合。)。 

3.2.10 

すり板の長さ(length of contact strips)(品番10) 

すり板の長手方向(鉄道車両の幅方向)の寸法。 

注記 すり板が複数枚ある場合は,全てを加算した寸法。 

3.2.10A 

標準作用高さ(standard working height) 

鉄道車両に搭載した状態で,すり板上面が架空電車線の標準的な高さにある場合の,パンタグラフのが

いし取付面とすり板上面との垂直距離。 

3.2.10B 

基準作用高さ(nominal working height) 

パンタグラフの設計において想定する,パンタグラフのがいし取付面とすり板上面との標準的な垂直距

離。 

3.2.11 

最低作用高さ(height at“lower operating position”)(品番11) 

パンタグラフが十分な集電性能を保証できるすり板上面高さ範囲のうち最も低い位置における,パンタ

グラフのがいし取付面とすり板上面との垂直距離。 

3.2.12 

最高作用高さ(height at“upper operating position”)(品番12) 

パンタグラフが十分な集電性能を保証できるすり板上面高さ範囲のうち最も高い位置における,パンタ

グラフのがいし取付面とすり板上面との垂直距離。 

3.2.13 

全作用範囲(working range)(品番13) 

最低作用高さから最高作用高さまでの高さの範囲。 

3.2.14 

折り畳み高さ(housed height)(品番14) 

パンタグラフの折り畳み状態における,パンタグラフのがいし取付面とすり板上面との垂直距離。ただ

し,折り畳み状態において,すり板上面よりも更に上方に別の部品がある場合,その部品の上面とパンタ

グラフのがいし取付面との間の垂直距離。 

3.2.15 

パンタグラフの電気的厚さ(pantograph“electrical thickness”)(品番15) 

パンタグラフの折り畳み状態において,電圧が印加される部分の最上面と最下面との垂直距離。ただし,

がいし部分の寸法は含まない。 

3.2.16 

押上機構(operating system)(品番16) 

集電舟を上昇又は下降させるための力を発生する装置。 

3.2.17 

突放高さ(maximum extension)(品番17) 


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機械的ストッパの作用によって,集電舟が全作用範囲より高い位置において,これ以上上昇できない状

態になったときの,パンタグラフのがいし取付面とすり板上面との垂直距離。 

3.2.18 

制限付き突放高さ(limited maximum extension)(品番18) 

常用ではなく限定的に使用される機械的ストッパの作用によって,集電舟が全作用範囲内の中間位置に

おいてこれ以上上昇できない状態となったときの,パンタグラフのがいし取付面とすり板上面との垂直距

離。 

3.2.19 

自動降下装置(automatic dropping device)(品番19) 

走行中,集電舟に故障及び/又は破損が発生した場合,架空電車線及び後続のパンタグラフに損傷を与

えないように,パンタグラフを自動的に降下させる装置。 

 

 

 

注記 この図はパンタグラフの一例であり,他の形状[例えば,ひし(菱)形パンタグラフなど]のパンタグラフ構

造を除外するものではない。 

 

図1−パンタグラフの用語 

 

3.3 

一般特性 

全ての一般特性は,顧客仕様書によって指定される。環境条件が指定されない場合は,IEC 62498-1に

規定された条件を使用する。その場合,環境条件のカテゴリは,顧客によって指定される。 

3.3.1 

定格電圧(rated voltage) 

パンタグラフを設計する際の基本電圧。 

12 

 7' 

11 

14 

13 

2A 

10 


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3.3.2 

停車時の定格電流(rated current, vehicle at standstill) 

停車状態において,パンタグラフが30分間連続して集電できる電流値。 

3.3.3 

停車時の最大電流(maximum current, vehicle at standstill) 

停車状態において,パンタグラフが顧客仕様書で指定された時間だけ集電できる電流の最大値。 

3.3.4 

走行時の定格電流(rated current, vehicle running) 

走行状態において,パンタグラフが連続して集電できる電流値。 

3.3.4A 

動作空気圧(operating air pressure) 

パンタグラフ操作用の空気圧力。 

3.3.5 

静押上力(static contact force) 

停車状態において,押上機構の働きによって集電舟が架空電車線を垂直方向に押し上げる力。 

3.3.6 

公称静押上力(nominal static contact force) 

静押上力を規定するための公称値。 

3.3.7 

平均静押上力(mean static contact force) 

集電舟が上昇するときの静押上力Fr及び下降するときの静押上力Flをそれぞれ測定したとき,(Fr+Fl)/2

の値が,全作用範囲で一定値となるよう設計されている静押上力の値。 

3.3.8 

標準静押上力(target static contact force) 

通常使用される条件で,集電舟が0.05 m/sで上昇しているときの標準作用高さにおける静押上力。 

3.3.8A 

基準静押上力(design target static contact force) 

通常使用される条件で,集電舟が0.05 m/sで上昇しているときの基準作用高さにおける静押上力。 

3.3.9 

全平均押上力(total mean uplift force) 

集電舟が走行中に架空電車線を垂直方向に押し上げる力の平均値で,通常は集電舟がトロリ線に着線し

ていないようにワイヤなどで固定した状態で測定した押上力。 

注記 全平均押上力は,決められた作用高さにおいて,列車速度に応じてパンタグラフに発生する揚

力と静押上力との和になる。ただし,空気力には,自然風の影響を含まない。 

3.3.10 

全接触力(total contact force) 

走行状態において,集電舟と架空電車線との間に作用する力。 

3.3.11 

折り畳み力(housing force) 

パンタグラフを折り畳み状態に保持するために,集電舟に対して加えられる下向きの力。 


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3.4 

記号及び略語 

この規格で用いる主な記号及び略語は,次による。 

AC 

:交流電流 

ADD 

:自動降下装置 

DC 

:直流電流 

F0 

:パンタグラフの横方向振動の固有振動数 

Fr 

:パンタグラフ上昇時の静押上力 

Fl 

:パンタグラフ下降時の静押上力 

MDBF :平均故障距離 

Γ 

:集電舟の回転軸に発生する横方向の加速度 

:最高作用高さと折り畳み高さとの差 

 

性能 

4.1 

一般 

全ての一般特性は,顧客仕様書で指定する。受渡当事者間の協定がない場合,環境条件はIEC 62498-1

による。この場合,環境のカテゴリは顧客が指定する。 

4.2 

車両限界 

折り畳み状態及びしゅう動状態にあるパンタグラフは,顧客仕様書で規定した車両限界を超えてはなら

ない。顧客仕様書に指定がない場合,IEC 62486による。 

4.3 

パンタグラフのストローク 

3.2.10A〜3.2.13で定義される値は,顧客仕様書で指定する。 

なお,パンタグラフの上昇時又は下降時の集電舟の全作用範囲における軌跡に指定がない場合,集電舟

の軌跡の垂直線に対する偏い(倚)量は,鉄道車両の長手方向に±50 mm,鉄道車両の幅方向に±10 mm

の範囲とする。 

LRV用パンタグラフの場合,集電舟の軌跡の垂直線に対する偏い量は,鉄道車両の幅方向に対して,表

1に示す許容値以下とする。ただし,鉄道車両の長手方向の偏い量については,規定しない。 

 

表1−LRV用パンタグラフの集電舟の垂直線に対する偏い量の許容値 


鉄道車両の幅方向に対する 

集電舟の偏い量の許容値 

mm 

E<1 

10 

1≦E<2 

20 

2≦E 

30 

 

4.4 

電気的数値 

顧客仕様書で指定されていない場合,架空電車線の印加電圧は,IEC 60850による。 

上昇時及び折り畳み時のパンタグラフについて,予測される変動電圧値及びその持続時間については,

顧客仕様書で指定する。さらに,3.3.2〜3.3.4で定義した電流値は,顧客仕様書で指定する。 

4.5 

静押上力の許容範囲 

受渡当事者間に別途協定がない限り,次の種別1又は種別2を許容範囲とする。種別1又は種別2の選


E 6302:2015  

 

択は,顧客仕様書で指定する。 

種別1 上昇時及び下降時に測定した静押上力の許容範囲は,図A.1に規定した範囲とする。顧客仕

様書で規定されていない場合,静押上力,全平均押上力及び全接触力は,IEC 62486の要求

事項を満足する。 

種別2 上昇時及び下降時に測定した静押上力は,表1Aで規定した範囲内とする。全平均押上力に

ついては,受渡当事者間の協定による。 

 

表1A−静押上力の許容範囲(種別2) 

項目 

新幹線以外の電車・機関車用 

新幹線電車用 

ダンパ付き 

ダンパなし 

全作用範囲内に
おける押上力 

上昇時 

(F−10)N 

以上 

(F−10)N 

以上 

(F−10)N 

以上 

下降時 

(F+30)N 

以下 

(F+25)N 

以下 

(F+25)N 

以下 

標準作用高さにおける上昇時
と下降時との押上力の差 

20 N以下 

15 N以下 

25 N以下 

全作用範囲内における上昇時
と下降時との押上力の差 

30 N以下 

20 N以下 

30 N以下 

注記1 F a) は標準静押上力を示す[単位はニュートン(N)]。 
注記2 新幹線電車の場合,標準静押上力は主として54 Nが一般的である。 
注a) 受渡当事者間の協定によって,Fとして基準静押上力を用いてもよい。 

この場合,上記の標準作用高さを基準作用高さに読み替える。 

 

4.6 

鉄道車両の幅方向の剛性試験 

最高作用高さにおいて,枠組頂部の集電舟を支持する部分に横方向(鉄道車両の幅方向)の力を作用さ

せたとき,枠組頂部の変位は6.6で規定された値を超えてはならず,かつ,永久変形があってはならない。 

4.7 

集電舟 

4.7.1 

集電舟の長さ 

顧客仕様書に指定がない場合,集電舟の長さはIEC 62486による。 

4.7.2 

集電舟の幅 

集電舟の幅は,舟支えの方式,すり板の列数及び架空電車線構造の特性を考慮して決定しなければなら

ない。 

4.7.3 

集電舟の形状 

顧客仕様書に指定がない場合,集電舟の形状及びその許容される最大の傾きは,IEC 62486による。 

4.7.4 

すり板 

IEC 62486で規定されていないすり板材料を使用する場合,停車時及び走行時の最大電流を顧客仕様書

で指定する。接着式のカーボンすり板の場合,IEC 62499で規定されている試験を実施することが望まし

い。 

4.8 

押上機構 

押上機構と車両部品との区分の定義は供給者が行い,押上機構として定義された部分の搭載方法は供給

者が決定する。 

顧客仕様書で指定されていない場合,パンタグラフ(ただし,LRV用パンタグラフを除く。)の動作機


E 6302:2015  

 

構は,停車状態から車両の最高速度までのどの速度であっても,下げ指令出力後3秒間以内に集電舟が架

空電車線に対して最低絶縁距離を確保できる高さまで下降できるように設計しなくてはならない。 

運行上必要な場合を除き,折り畳まれたパンタグラフは,最高速度に至る全ての速度で折り畳み位置か

ら上昇してはならない。 

折り畳み力は,受渡当事者間の協定による。この協定がない場合,かぎ装置を取り付けるなどの手段を

用いてもよい。 

LRV用パンタグラフの場合,押上機構の駆動源がないときにもパンタグラフを使用できるようにするた

め,パンタグラフを手動で上昇させる機構を付加的に設けてもよい。 

押上機構に電動機を用いる場合には,IEC 62498-1に規定する環境条件の下で,JIS E 5004-1及びJIS E 

5004-2の規定を満足しなくてはならない。また,顧客仕様書で特に指定されていない場合,電動機はJIS C 

0920のIP 55に従って防護しなくてはならない。 

4.9 

自動降下装置 

顧客仕様書に指定がある場合,パンタグラフに自動降下装置を取り付ける。 

ADDは,架空電車線に損傷を与えるようなすり板の損傷を検出できなくてはならない。集電舟以外(例

えば,ホーン)に発生する損傷もADDで検出できるように,顧客仕様書で指定することができる。 

設計時には,次のような特性を考慮に入れる。 

a) ADDの応答時間 

b) ADD故障時の安全動作(フェイルセーフ性) 

c) 車両基地内におけるADDの動作点検 

d) ADDの信頼性 

e) ADD動作後にパンタグラフを簡単に使用可能な状況に復位するための構造 

ADDシステムは,日常の運用において発生するすり板の小さな損傷などによって動作しないように設計

する。 

ADDの動作によってパンタグラフに付加的な損傷を引き起こしてはならない。 

4.10 

パンタグラフの質量及びパンタグラフ取付部の荷重 

パンタグラフの供給者は,絶縁用がいしを含む(がいしが納入品目の場合),又は含まない状態のパンタ

グラフの質量及び鉄道車両屋根上の各パンタグラフ取付部に作用する最大荷重を提示する。さらに,供給

者は,パンタグラフの取付部に作用する最大荷重を計算するために必要な全てのパラメータを提示する。 

4.11 

腐食防止対策 

パンタグラフの腐食防止方法及びその適用要件は,顧客仕様書によって指定する。 

 

表示 

パンタグラフには,少なくとも次の項目を表示した銘板を取り付ける。 

a) 製造業者名 

b) 製造番号 

c) 形式 

d) 製造年月 

 

試験 

6.1 

試験の種類 


10 

E 6302:2015  

 

6.1.1 

概要 

試験の種類は,次による。 

a) 形式試験 

b) 受渡試験 

c) 調査試験 

d) 組合せ試験 

上記の試験は,6.1.2〜6.1.5で定義する。 

実施する試験の項目を附属書Bに示す。 

6.1.2 

形式試験 

この規格は,パンタグラフの“基本品”(標準品)と“派生品”(一部変更品)とを区別する。“派生品”

とは,“基本品”に対して一部の変更を行ったものであり,“基本品”で実施した形式試験の結果をそのま

ま適用することができる。ただし,“派生品”及び“基本品”の設計上の技術的要件が同等であり,計算又

は少なくとも2年間の現車走行によって,“派生品”及び“基本品”が同等であることを実証することがそ

の前提となる。 

形式試験は,同一設計の製品のうち任意の1台について行う。 

供給者がそれ以前に製造された同一とみなせる製品に対し,実施した形式試験の成績書を提示した場合,

形式試験に合格したものとみなして形式試験を免除することができる。 

補足の形式試験は,顧客仕様書によって指定し,供給者との合意の下で実施する。 

6.1.3 

受渡試験 

受渡試験は,製品の特性が形式試験で測定された特性と一致することを証明するために行い,全製品に

対して供給者が行う。ただし,受渡当事者間の協定によって全製品に対して試験を行わず,抜取試験(同

じ製作ロットから無作為に選定した幾つかの製品に対し実施する。)としてもよい。 

6.1.4 

調査試験 

調査試験は,補足的な情報を得るために,単一の項目に対して実施する特別な試験である。これは顧客

仕様書の中に指定された場合にだけ実施する。 

この調査試験の結果は,製品の受取り条件とはならない。 

6.1.5 

組合せ試験 

組合せ試験は,実際の使用環境だけで実施される特別で補足的な試験である。この試験は,使用する鉄

道車両,速度及び走行方向を考慮に入れ,顧客仕様書で指定された線路及び/又は架空電車線において実

施する。 

この試験は,“基本品”及び“派生品”の両方のパンタグラフについて適用する。 

6.2 

一般試験 

6.2.1 

目視検査(受渡試験) 

目視検査は,組立完成状態のパンタグラフに対して実施する。 

判定基準: 

パンタグラフに全ての電気部品及び機械部品が組み込まれており,物理的な欠陥がなく,防せい(錆)

処理などの表面処理が適切に行われていることを確認する(4.11参照)。 

6.2.2 

質量測定(形式試験) 

質量測定は,組立完成状態のパンタグラフに対して実施する。 


11 

E 6302:2015  

 

判定基準: 

パンタグラフの質量は,4.10に規定する契約上の質量と同じであることを確認する。 

6.2.3 

寸法 

パンタグラフの寸法(寸法許容差を含む。)が図面上に指定されたとおりであることを適切な測定装置に

よって確認する。測定は,少なくとも次の項目について行う。 

a) 集電舟の長さ(受渡試験) 

b) 集電舟の高さ(受渡試験) 

c) 集電舟の幅(形式試験) 

d) 集電舟の形状(形式試験) 

e) すり板の長さ(形式試験) 

f) 

折り畳み高さ(受渡試験) 

g) 突放高さ(受渡試験) 

h) 制限付き突放高さ(受渡試験) 

i) 

電気的厚さ(受渡試験) 

j) 

取付寸法(車両の取り付けボルト間距離)(受渡試験) 

判定基準: 

寸法は図面に指定された寸法公差内であることを確認する。 

6.2.4 

装置の銘板(受渡試験) 

判定基準: 

銘板は,箇条5の要求内容を満足する。 

6.2.5 

ADDの機能検査(形式試験) 

試験は,パンタグラフの集電舟を次の二つの高さに設定して行う。 

a) 最高作用高さ 

b) 折り畳み位置から,全作用範囲の20 %に相当する高さだけ上方の高さ 

試験方法は,パンタグラフを規定の高さに上昇させた後,損傷を模擬することでADDを動作させる。

損傷の模擬は,実運用時と同じ物理的な信号を与えることで行う。反応時間は,物理的信号を発生させて

から,集電舟が設定した高さから20 cm下降するまでの時間を測定する。 

判定基準: 

反応時間(信号発生から集電舟が設定した高さから20 cm下降するまでの時間)は1秒間以内とし,

パンタグラフ構造に損傷が生じないことを確認する。 

6.2.6 

ADDの機能検査(受渡試験) 

パンタグラフを6.2.5で規定する高さに上昇させ,損傷を模擬することによってADDを動作させる。 

判定基準: 

ADDが動作することを確認する。 

6.3 

動作試験 

6.3.1 

周囲温度下での静押上力の測定(受渡試験) 

周囲温度下での静押上力の測定は,次の種別1又は種別2のいずれかによって行う。種別1又は種別2

の選択は,顧客仕様書で指定する。 

a) 種別1 ダンパ付きのパンタグラフの場合,これを取り外す。パンタグラフを最高作用高さと最低作

用高さとの間で連続的に0.05 m/s±10 %の速度で上昇及び下降させ,舟支えの基部において静押上力


12 

E 6302:2015  

 

を直接測定する。 

荷重計測センサ,信号処理装置及びデータの記録を含む測定装置の精度は,3 %以内とする。 

判定基準: 

測定された静押上力の値は,4.5の種別1を満足する。 

b) 種別2 ダンパ付きのパンタグラフの場合,正規の場所にダンパを取り付ける。パンタグラフを最高

作用高さと最低作用高さとの間で連続的に0.05 m/s±10 %の速度で上昇及び下降させ,舟支えの基部

において静押上力を直接測定する。このとき,上昇時の標準作用高さにおける測定値が標準静押上力

となる。 

なお,受渡当事者間の協定によって,静押上力の評価において標準静押上力の代わりに基準静押上

力を用いてもよいが,この場合には上昇時の基準作用高さにおける測定値を基準静押上力とする。 

荷重計測センサ,信号処理装置及びデータの記録を含む測定装置の精度は,3 %以内とする。 

判定基準: 

測定された静押上力の値は4.5の種別2を満足する。 

6.3.2 

パンタグラフの押上機構の検査(受渡試験) 

パンタグラフを操作空気回路,制御回路などの動作システムと組み合わせる。試験は周囲温度において

行い,空気圧式又は電気操作式の場合は,それぞれ動作空気圧又は定格電圧の下で行う。 

判定基準: 

パンタグラフが最高作用高さまで円滑に,かつ,安定して上昇する。その際,故障の原因となるよ

うな衝撃があってはならない。 

折り畳み状態から最高作用高さまでの上昇時間は,パンタグラフが上昇を始めた瞬間から10秒間を超え

てはならない。ただし,受渡当事者間の協定によって指定がある場合は,この限りではない。 

下降動作は,作用範囲内のどの作用高さからでも速やかに下降を開始しなければならない。 

下降動作中に,パンタグラフが損傷を受けるような衝撃があってはならない。 

パンタグラフを最高作用高さから折り畳み高さまで下降させた場合の降下時間は,パンタグラフが下降

を始めた瞬間から10秒間を超えてはならない。ただし,受渡当事者間の協定によって指定がある場合は,

この限りではない。 

6.3.3 

押上機構の耐候性試験(形式試験) 

顧客仕様書に指定された極端な温度及び湿度において,6.3.2の試験を実施する。指定がない場合,周囲

の湿度状態の下で−25 ℃及び+40 ℃の温度条件で試験を行う。 

上記の試験は,最高温度及び最低温度において,顧客仕様書で指定された動作空気圧の最低値及び最高

値又は電気操作式の場合には供給電圧の最高値及び最低値で行う。 

ただし,受渡当事者間の合意がある場合は,これらの試験は省略することができる。 

判定基準: 

押上機構の耐候性試験の試験中及び試験後,パンタグラフは6.3.2の判定基準を満足する。 

LRV用パンタグラフの場合,この試験は補足の形式試験とする。 

6.4 

耐久性試験 

6.4.1 

上昇及び下降動作試験(形式試験) 

6.4.1.1 

パンタグラフの折り畳み高さと最高作用高さとの間の動作試験 

パンタグラフに設計上の最大質量の集電舟を取り付けた状態で,折り畳み高さから最高作用高さまで,

上昇及び下降の動作を1回として,連続10 000回の上昇下降動作を行う。しかし,最初と最後のそれぞれ


13 

E 6302:2015  

 

500回については,上昇と下降とに必要な駆動源(空気又は電気)をJIS E 5004-1及びJIS E 5004-2で規

定された最小値に設定して,突放高さまで上昇させる。顧客仕様書にこれとは異なる試験回数が指定され

ている場合,試験方法及びその判定基準は,受渡当事者間の協定による。 

注記 10 000という試験回数は,パンタグラフの使用年数,年間稼働日数及び1日の上下動作回数の

平均値の想定に基づくものである。 

判定基準: 

試験終了後,全てのパラメータを公称値に調整する。 

再調整後,パンタグラフに異常な摩耗がなく,6.3.1及び6.3.2の要求を満足していることを確認す

る。 

パンタグラフに変形又は破損があってはならない。 

6.4.1.2 

全作用範囲内での動作試験 

6.4.1.1と同じ集電舟を取り付けた状態で,上昇及び下降の動作を1回とし,0.1 m/sの速度で連続75 000

回の上昇下降動作を全作用範囲内において繰り返し実施する(ダンパが取り付けられている場合は外す。)。 

注記 75 000という回数は,パンタグラフの全稼働期間中に架空電車線に追従して,パンタグラフが

上下動を行う回数を想定したものである。 

判定基準: 

試験終了後,全てのパラメータを公称値に調整する。 

再調整後,パンタグラフに異常な摩耗がなく,6.3.1及び6.3.2の要求を満足していることを確認す

る。 

パンタグラフに変形又は破損があってはならない。 

6.4.2 

舟支えの動作試験(形式試験) 

舟支えに対し,設計上のストローク範囲にわたり,連続1.2×106回の加振を行う。この試験は,加振周

波数0.5 Hzで行う。 

注記 加振周波数の0.5 Hzという数値は,集電舟の左右に設けられた復元ばねがそれぞれ行う上下動

の総回数を,パンタグラフを搭載した鉄道車両の速度と架空電車線の径間長によって推定した

値である。 

判定基準: 

パンタグラフに異常な摩耗がなく,6.3.1及び6.3.2の要求を満足していることを確認する。 

パンタグラフに変形又は破損があってはならない。 

LRV用パンタグラフの場合,この試験を実施する必要はない。 

6.4.3 

耐振動試験 

6.4.3.1 

一般 

パンタグラフ及びその附属品(電気機器及び/又は空気圧機器)は,JIS E 4031の試験で要求される振

動及び衝撃に耐え得るものとする。 

6.4.3.2 

パンタグラフの横方向(鉄道車両の幅方向)振動の固有振動数測定(F0) 

パンタグラフの集電舟を最高作用高さの75 %の高さで保持し,集電舟の回転軸に300 Nの横荷重(鉄道

車両の幅方向荷重)を加えた状態で,荷重を瞬時に除去することによって自由振動を発生させ,固有振動

数(F0)を測定する。 

6.4.3.3 

横方向(鉄道車両の幅方向)振動試験(形式試験) 

パンタグラフに設計最大質量の集電舟を取り付けた状態で,絶縁用がいしと共に正弦波加振を行うこと


14 

E 6302:2015  

 

のできる振動台に取り付ける。振動台の横方向の加振振幅及び加振周波数は調整可能なものを使用する。 

なお,受渡当事者間の合意があれば,絶縁用がいしはこれを模擬できる部材で代用することもできる。 

この試験は,加振台の周波数を,パンタグラフの横方向振動(鉄道車両の幅方向振動)の固有振動数よ

り10 %低い値に設定して行う。 

パンタグラフが最高作用高さの75 %の高さに上昇した状態で,集電舟の回転軸に7 m/s2の加速度(Γ)

が発生するように,加振台の振動振幅を調整する。ただし,LRV用パンタグラフの場合,集電舟の回転軸

に発生する加速度の値は,顧客仕様書で指定する。 

この加速度の値は,次式から決まる。 

Γ=0.7・g・F02 / (F02−1) 

ここに, 

F0: 横方向の固有振動数(Hz)でF0>3 Hz 

判定基準: 

107回加振後,パンタグラフに6.3.1及び6.3.2の要求を満足できないような異常があってはならない。 

LRV用パンタグラフの場合,この試験は補足の形式試験とする。 

6.4.3.4 

垂直振動試験(調査試験) 

標準の押上機構及びパンタグラフが使用される線区の架空電車線に対応する集電舟を取り付けたパンタ

グラフを,上下方向の正弦波加振力を発生させることのできる加振装置の下に設置する。この加振装置は,

集電舟の舟支えの全剛性の少なくとも10倍以上の剛性をもつものとする。この試験を実施する際のパンタ

グラフの静押上力及び作用高さは,受渡当事者間の協定による。 

加振は正弦波スイープ加振とする。加振周波数のスイープ速度は,0.5 Hz〜10 Hzの周波数範囲では0.02 

Hz/s,10 Hzを超え50 Hzまでの周波数範囲では0.1 Hz/sとする。加振点の変位振幅は,受渡当事者間の協

定による。 

最初に集電舟の中央を加振する試験を行い,次に架空電車線の最大左右偏位位置に相当する位置を加振

する試験を行う。 

加振周波数ごとに,接触力(加振力)と加振点の変位振幅との関係を記録する。 

ただし,スイープ加振の代わりに単一周波数の正弦波加振を行い,接触力がゼロとなるときの加振点の

変位振幅を求めてもよい。 

注記 単一周波数加振の場合,周波数刻みは0.5 Hz程度とするが,共振点及び反共振点付近では周波

数刻みを細かくするのがよく,逆に共振点及び反共振点のどちらにも該当しない周波数帯にお

いては,周波数刻みを大きくしてもよい。 

LRV用パンタグラフの場合は,この試験を実施する必要はない。 

6.5 

耐衝撃試験(補足の形式試験) 

受渡当事者間で合意した別の方法がない場合,次の試験を行う。 

パンタグラフの集電舟を最高作用高さの75 %の高さで保持し,集電舟の回転軸に対し鉄道車両の長手方

向に300 Nの力を加えて,瞬時に力を取り除く(図2参照)。 

この試験を鉄道車両の長手両方向に各3回行う。 

判定基準: 

パンタグラフに異常があってはならない。 

 

 


15 

E 6302:2015  

 

 

図2−試験方法 

 

6.6 

鉄道車両の幅方向の剛性試験(形式試験) 

パンタグラフは最高作用高さとし,枠組の頂点部分に鉄道車両の幅方向に300 Nの力を加える。これを

左右にそれぞれ行う。 

判定基準: 

鉄道車両の幅方向に対する枠組の頂点部分の変位は,片側30 mm以下であり,かつ,両方向ともに

永久変形があってはならない。 

LRV用パンタグラフの場合,鉄道車両の幅方向に対する枠組頂点部の変位の許容値は,表2による。 

 

表2−LRV用パンタグラフの集電舟の鉄道車両の幅方向に対するたわみ量の許容値 


鉄道車両の幅方向に対する 
集電舟のたわみ量の許容値 

mm 

E<2 

20 

2≦E<3 

30 

3≦E 

40 

 

6.7 

空気漏れ試験 

6.7.1 

一般 

押上機構の駆動源として空気圧を使用している場合,次の試験を行う。 

6.7.2 

空圧機器の空気漏れ試験(受渡試験) 

この試験は,周囲温度の状態で,パンタグラフに搭載された空圧機器(レギュレータは除く。)の気密状

態を検査する。パンタグラフの空圧機器をそれと同等の容積をもつ空気タンクに接続し,装置全体に動作

空気圧の空気を充塡し,その状態を保持する。 

判定基準: 

10分後,空気タンク内の圧力を測定し,初期圧力に対して5 %以上の減少があってはならない。 

6.7.3 

空気漏れ耐候性試験(形式試験) 

6.7.2で規定した空気タンクを使用する。 

この試験は顧客仕様書で指定された最高温度及び最低温度で行う。温度の指定がない場合,−25 ℃及び

+40 ℃で実施する。 


16 

E 6302:2015  

 

判定基準: 

10分後の空気タンク内の圧力低下は,5 %以下でなくてはならない。 

この試験は受渡当事者間の協定がある場合,省略することができる。 

6.8 

集電舟の可動範囲の測定(受渡試験) 

集電舟の可動範囲は,受渡当事者間の協定による。集電舟の上下ストローク及び回転可能角度は,全作

用範囲内で測定する。 

判定基準: 

集電舟の上下ストローク及び回転可能角度が,あらかじめ取り決めた値であることを確認する。集

電舟の可動範囲内で他の部材と機械的な干渉が生じてはならない。 

6.9 

折り畳み力の測定(形式試験) 

かぎ装置のないパンタグラフの場合,折り畳まれた状態のパンタグラフの集電舟の回転軸を上方にゆっ

くり引っ張ることによって折り畳み力を測定する。その際,測定機を集電舟の回転軸に取り付け,上方へ

引っ張る力を測定することによって折り畳み力を測定する。 

判定基準: 

測定値は,4.8の要求値に適合しなくてはならない。 

なお,LRV用パンタグラフの場合には,この試験は実施する必要はない。 

6.10 

全平均押上力(組合せ試験) 

全平均押上力の測定は,次の種別1を基本とするが,その実施が困難な場合には,種別2によって行っ

てもよい。また,種別1及び種別2の両方の測定方法で全平均押上量の測定を行ってもよい。 

種別1 この試験は,パンタグラフを車両に搭載した状態で実施する。 

パンタグラフの集電舟の鉛直方向位置をワイヤなどによって拘束し,架空電車線に集電舟が接触し

ない位置に固定する。その際,集電舟が常に水平な姿勢を維持できるようにしておかなければならな

い。この状態でワイヤの張力を測定することによって,全平均押上力を測定する。 

集電舟が複数列あるパンタグラフの場合,全平均押上力の値は,各集電舟ごとに測定した力の合計

値とする。ただし,集電舟が複数列ある場合でも,1本のワイヤで全平均押上力を測定してもよい。 

集電舟の作用高さは,走行線区における標準作用高さ及び最低作用高さに設定する。ただし,標準

作用高さで試験ができない場合,受渡当事者間で協定した作用高さにおいて測定を行う。 

悪天候(豪雨,8 m/s以上の風速)での測定値は,無効とする。 

判定基準: 

列車の両方向の走行に対し,規定された最高速度及び作用高さの範囲内で,全平均押上力は4.5の

種別1又は種別2の要求値に適合しなくてはならない。ただし,4.5の種別1又は4.5の種別2の選択

は,顧客仕様書で指定する。 

種別2 この試験は,風洞設備を用いて実施する。 

パンタグラフの集電舟の鉛直方向位置をワイヤなどによって拘束し,架空電車線に集電舟が接触し

ない位置に固定する。その際,集電舟が常に水平な姿勢を維持できるようにしておかなければならな

い。この状態でワイヤの張力を測定することによって,全平均押上力を測定する。 

集電舟が複数列あるパンタグラフの場合,全平均押上力の値は,各集電舟ごとに測定した力の合計

値とする。ただし,集電舟が複数列ある場合でも,1本のワイヤで全平均押上力を測定してもよい。 

集電舟の作用高さは,標準作用高さ及び最低作用高さに設定する。ただし,標準作用高さの代わり

に基準作用高さとしてもよい。また,これらに加え,必要であれば最高作用高さに設定してもよい。 


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E 6302:2015  

 

形状が前後非対称のパンタグラフの場合には,それぞれの方向に対して全平均押上力を測定する。

試験風速は,想定される列車最高速度を含む幾つかの速度段を設定する。 

この試験は,適正な閉塞率が確保できる風洞施設で実施しなくてはならない。 

判定基準: 

列車の両方向の走行に対し,規定された最高速度及び作用高さの範囲内で,全平均押上力は4.5の

種別1又は種別2の要求値に適合しなくてはならない。ただし,4.5の種別1又は4.5の種別2の選択

は,顧客仕様書で指定する。 

なお,LRV用パンタグラフの場合には,この試験は実施する必要はない。 

6.11 

集電性能試験(組合せ試験) 

集電性能試験は,次の種別1又は種別2のいずれかによって行う。 

種別1 代表的な架線条件の区間において鉄道車両を所定速度で走行させ,パンタグラフと架空電車

線との動的な相互作用を評価する。その際,両方の走行方向に対して走行試験を実施する。 

注記 測定方法はEN 50317による。 

判定基準: 

IEC 62486で規定する判定基準又は顧客仕様書で指定する判定基準を満足する。 

種別2 代表的な架線条件の区間において鉄道車両を所定速度で走行させ,パンタグラフと架空電車

線との動的な相互作用を評価する。その際,両方の走行方向に対して走行試験を実施する。

測定項目とその判定基準は顧客仕様書で指定する。 

注記 一般的には,(旧)運輸省鉄道局監修“在来鉄道運転速度向上試験マニュアル・解説”に準じて

実施される場合が多い。 

6.12 

温度上昇試験 

6.12.1 

温度上昇試験:停車時の定格電流及び最大電流(補足の形式試験) 

パンタグラフを組立完了状態で試験台上に固定し,停車時の定格電流に等しい電流を30分間通電した後,

その直後に停車時の最大電流に等しい電流を30秒間通電する。すり板に接触させるトロリ線は,実際に使

用されるトロリ線と同材質で,断面積が公称断面積の90 %のものとする。また,すり板表面は,ほぼ新品

であるが,ある程度なじんだ状態に仕上げたものとする。すり板とトロリ線との間の押上力は,顧客仕様

書に指定された静押上力とする。 

なお,試験中のトロリ線の温度は,可能な限り接触点に近接した箇所で測定する。 

判定基準: 

試験中のトロリ線の温度は,顧客仕様書に指定された限度値を超えてはならない。 

6.12.2 

温度上昇試験:走行時の定格電流(補足の形式試験) 

この試験は,パンタグラフが走行中に,定格電流を支障なく集電できることを確認するために行う。試

験は定置で行い,すり板を取り外した状態のパンタグラフに対し,走行中に集電すると見込まれる定格電

流の50 %の電流を1時間通電し,その直後に走行中の定格電流に等しい電流を5分間通電する。通電は,

すり板と集電舟及びすり板と枠組とを電気的に接続するために設けられる全ての編導線を電流源に接続す

ることによって行う。この試験では,電流密度として最も条件の厳しい(発熱しやすい)部位において,

電流及び温度の時間変化を記録する。 

判定基準: 

試験後,パンタグラフのどの部分にも,変形又は異常な温度上昇の兆しがあってはならない。また,

回転軸のピン,軸受,編導線に通電による損傷があってはならない。 


18 

E 6302:2015  

 

6.12.3 

現車試験(組合せ試験) 

この試験は,パンタグラフが走行時に損傷することなく,定格電流を集電できることを確認するために

行う。鉄道車両の屋根に搭載されたパンタグラフを対象とし,顧客仕様書で指定された集電電流を集電す

る条件で試験を実施する。例えば,機関車用パンタグラフであれば,想定されるけん(牽)引定数に相当

する鉄道車両を機関車がけん引した状態で試験を実施する。 

この試験では,集電舟の電流集中部及びすり板において,電流及び温度の時間変化を記録する。ただし,

サーモラベルを測定部に貼ることによって最高温度だけを評価してもよい。 

判定基準: 

集電舟のいかなる部分においても,過熱の兆しがあってはならない。 

6.13 

最高速度における押上機構の試験(組合せ試験) 

最高速度においてもパンタグラフを降下できなければならない。パンタグラフの降下指令を出してから,

すり板とトロリ線との距離が電気的な最小離隔距離以上になるまでの時間を測定する。 

本試験は,鉄道車両の上り及び下りの両進行方向にそれぞれ走行させて実施する。 

電気的な最小離隔距離は,次の値のいずれかを参照する。 

a) IEC 60913 表2−電気的空間距離,欄“静的” 

b) 顧客仕様書 

判定基準: 

顧客仕様書に定められていない場合,3秒間以下とする。 

LRV用パンタグラフの場合,本試験を実施する必要はない。 

6.13A 耐電圧試験(受渡試験) 

直流用パンタグラフで,電磁かぎ外し装置などの低圧部品がある場合,パンタグラフ本体と低圧部品と

の間に,次の試験電圧(実効値)を加える。 

2Ui+2 000(V) 

ここに, 

Ui: 定格絶縁電圧(V) 

 

検査計画 

検査計画は,JIS Q 9001による。 

 

信頼性 

8.1 

一般 

信頼性に関する規定は,受渡当事者間の協定又はIEC 62278による。 

8.2 

仕様 

信頼性を規定するため,故障の定義及びその分類,想定する運用条件並びに想定する使用寿命を指定し

なくてはならない。パンタグラフの場合,故障は一般的に次のように分類される。 

a) A分類:架空電車線の損傷を引き起こすパンタグラフ故障 

b) B分類:パンタグラフが使用不能となる故障 

c) C分類:パンタグラフの使用に支障のない,その他の故障 

信頼性はA,B,Cの各分類別に平均故障距離(MDBF)として,表現する。 

8.3 

稼働中の信頼性証明 


19 

E 6302:2015  

 

稼働中のパンタグラフにおける故障の発生状況は,IEC 62278規格群に従って顧客が管理する。 

 

保守 

9.1 

台枠及び枠組 

受渡当事者間の協定がない場合,パンタグラフの枠組,台枠及び押上機構の設計寿命は,12×106 km又

は30年間のいずれか早い方とする。ただし,LRV用パンタグラフの場合には,受渡当事者間の協定がな

い場合の設計寿命は,1.5×106 km又は30年間のいずれか早い方とする。 

なお,パンタグラフの枠組,台枠及び押上機構には,設計寿命の短い消耗部品を含んでいる。これらの

消耗部品の設計寿命は,顧客仕様書に特別の指定がない場合,最低2×106 km又は5年間のいずれか早い

方とする。ただし,LRV用パンタグラフの場合には,顧客仕様書に特別の指定がない場合の消耗部品の設

計寿命は,0.25×106 km又は5年間のいずれか早い方とする。 

9.2 

集電舟及びその附属部品 

集電舟及びその附属部品は,集電舟,集電舟の回転軸,編導線から構成される。これらの設計寿命は,

受渡当事者間の協定による。 

9.3 

保守性 

全ての軸受は容易に交換可能であり,しかも軸受の外表面がパンタグラフの主要部品の一部を構成しな

い構造とする。 

集電舟の枠組からの取外しが容易である。 

すり板の集電舟からの取外しが容易である。 

保守説明書に記載すべき事項は,顧客仕様書の中で指定する。 

受渡当事者間の協定がない場合,設計寿命及び保守性は,計算又は最低5年間の現車走行によって実証

されていなければならない。 

 


20 

E 6302:2015  

 

附属書A 

(規定) 

静押上力の許容範囲 

 

 

図A.1−種別1の静的押上力の許容範囲 

公称静押上力との差(N) 

10 N 

10 N 

全作用範囲 

の20 % 

最低作用高さ 

全作用範囲 

の20 % 

15 N 

15 N 

15 N 

15 N 

最高作用高さ 

顧客仕様書で指定 

された公称静押上力 

全作用範囲 


21 

E 6302:2015  

 

附属書B 

(規定) 
試験一覧 

 

B.1 

鉄道車両用パンタグラフ(LRV用パンタグラフを除く) 

 

表B.1−試験項目 

試験項目 

受渡試験 

形式試験 

調査試験 

組合せ試験 

該当細分
箇条番号 

必須試験 

補足試験 

一般試験 

目視検査 
質量測定 
集電舟の長さ 
集電舟の高さ 
集電舟の幅 
集電舟の形状 
すり板の長さ 
折り畳み高さ 
突放高さ 
制限付き突放高さ 
電気的厚さ 
取付寸法 
装置の銘板 
ADDの機能検査 
ADDの機能検査 

 

○ 
− 
○ 
○ 
− 
− 
− 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
− 
○ 

 

○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
− 

 

− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 

 

− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 

 

− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 

6.2 

6.2.1 
6.2.2 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.4 
6.2.5 
6.2.6 

動作試験 

静押上力の測定 
押上機構の検査 
押上機構の耐候性試験 

 

○ 
○ 
− 

 

○ 
○ 
○ 

 

− 
− 
− 

 

− 
− 
− 

 

− 
− 
− 

6.3 

6.3.1 
6.3.2 
6.3.3 

耐久性試験 

上昇及び下降動作試験 
舟支えの動作試験 
横方向振動試験 
垂直振動試験 

 

− 
− 
− 
− 

 

○ 
○ 
○ 
− 

 

− 
− 
− 
− 

 

− 
− 
− 
○ 

 

− 
− 
− 
− 

6.4 

6.4.1 
6.4.2 

6.4.3.3 
6.4.3.4 

耐衝撃試験 

− 

− 

○ 

− 

− 

6.5 

幅方向の剛性試験 

− 

○ 

− 

− 

− 

6.6 

空気漏れ試験 

空圧機器の空気漏れ試験 
空気漏れ耐候性試験 

 

○ 
− 

 

○ 
○ 

 

− 
− 

 

− 
− 

 

− 
− 

6.7 

6.7.2 
6.7.3 

測定 

 
集電舟の可動範囲の測定 
折り畳み力の測定 
全平均押上力 
最高速度における押上機構の
試験 

 
 

○ 
− 
− 
− 

 
 

○ 
○ 
− 
− 

 
 

− 
− 
− 
− 

 
 

− 
− 
− 
− 

 
 

− 
− 
○ 
○ 

6.8〜 

6.10,6.13 

6.8 
6.9 

6.10 
6.13 

集電性能試験 

− 

− 

− 

− 

○ 

6.11 


22 

E 6302:2015  

 

表B.1−試験項目(続き) 

試験項目 

受渡試験 

形式試験 

調査試験 

組合せ試験 

該当細分
箇条番号 

必須試験 

補足試験 

温度上昇試験 

停車時の定格電流及び最大電
流 
走行時の定格電流 
現車試験 

 

− 

 

− 
− 

 

− 

 

− 
− 

 

○ 

 

○ 
− 

 

− 

 

− 
− 

 

− 

 

− 
○ 

6.12 

6.12.1 

 

6.12.2 
6.12.3 

耐電圧試験 

○ 

○ 

− 

− 

− 

6.13A 

 

B.2 

LRV用パンタグラフ 

 

表B.2−試験項目 

試験項目 

受渡試験 

形式試験 

調査試験 

組合せ試験 

該当細分
箇条番号 

必須試験 

補足試験 

一般試験 

目視検査 
質量測定 
集電舟の長さ 
集電舟の高さ 
集電舟の幅 
集電舟の形状 
すり板の長さ 
折り畳み高さ 
突放高さ 
電気的厚さ 
取付寸法 
装置の銘板 
ADDの機能検査 

 

○ 
− 
○ 
○ 
− 
− 
− 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
− 

 

○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 
○ 

 

− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 

 

− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 

 

− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 
− 

6.2 

6.2.1 
6.2.2 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.3 
6.2.4 
6.2.5 

動作試験 

静押上力の測定 
押上機構の検査 
押上機構の耐候性試験 

 

○ 
○ 
− 

 

○ 
○ 
− 

 

− 
− 
○ 

 

− 
− 
− 

 

− 
− 
− 

6.3 

6.3.1 
6.3.2 
6.3.3 

耐久性試験 

上昇及び下降動作試験 
横方向振動試験 

 

− 
− 

 

○ 
− 

 

− 
○ 

 

− 
− 

 

− 
− 

6.4 

6.4.1 

6.4.3.3 

耐衝撃試験 

− 

− 

○ 

− 

− 

6.5 

幅方向の剛性試験 

− 

○ 

− 

− 

− 

6.6 

空気漏れ試験 

空圧機器の空気漏れ試験 
空気漏れ耐候性試験 

 

○ 
− 

 

○ 
○ 

 

− 
− 

 

− 
− 

 

− 
− 

6.7 

6.7.2 
6.7.3 

測定 

集電舟の可動範囲の測定 

 

○ 

 

○ 

 

− 

 

− 

 

− 

6.8 
6.8 

集電性能試験 

− 

− 

− 

− 

○ 

6.11 

温度上昇試験 

停車時の定格電流及び最大電
流 
走行時の定格電流 
現車試験 

 

− 

 

− 
− 

 

− 

 

− 
− 

 

○ 

 

○ 
− 

 

− 

 

− 
− 

 

− 

 

− 
○ 

6.12 

6.12.1 

 

6.12.2 
6.12.3 

耐電圧試験 

○ 

○ 

− 

− 

− 

6.13A 


23 

E 6302:2015  

 

附属書C 
(参考) 

顧客仕様書で指定する項目 

 

C.1 鉄道車両用パンタグラフ(LRV用パンタグラフを除く) 

 

箇条/細分箇条 

・一般特性/環境条件のカテゴリ  3.3 

・定格電圧  3.3.1 

・停車時の定格電流  3.3.2 

・停車時の最大電流  3.3.3 

・走行時の定格電流  3.3.4 

・動作空気圧  3.3.4A 

・公称静押上力  3.3.6 

 又は標準静押上力  3.3.8 

 又は基準静押上力  3.3.8A 

・全平均押上力  3.3.9 

・全接触力  3.3.10 

・パンタグラフのストローク  4.3 

・電気的数値  4.4 

・静押上力の許容範囲  4.5 

・集電舟の長さ  4.7.1 

・集電舟の形状  4.7.3 

・すり板  4.7.4 

・自動降下装置(ADD)  4.9 

・腐食防止対策  4.11 

・周囲温度下での静押上力の測定  6.3.1 

・押上機構の検査  6.3.2 

・押上機構の耐候性試験の試験条件  6.3.3 

・垂直振動試験の試験条件  6.4.3.4 

・空気漏れ耐候性試験の試験条件  6.7.3 

・全平均押上力  6.10 

・集電性能試験  6.11 

・現車試験の試験条件  6.12.3 

・電気的最小離隔距離  6.13 

・検査計画  箇条7 

・信頼性  箇条8 

・保守説明書  箇条9 


24 

E 6302:2015  

 

C.2 LRV用パンタグラフ 

 

箇条/細分箇条 

・一般特性/環境条件のカテゴリ  3.3 

 環境条件のカテゴリ  3.3 

・定格電圧  3.3.1 

・停車時の定格電流  3.3.2 

・停車時の最大電流  3.3.3 

・走行時の定格電流  3.3.4 

・動作空気圧  3.3.4A 

・公称静押上力  3.3.6 

 又は標準静押上力  3.3.8 

 又は基準静押上力  3.3.8A 

・パンタグラフのストローク  4.3 

・電気的数値  4.4 

・集電舟の形状  4.7.3 

・すり板  4.7.4 

・電動機  4.8 

・自動降下装置(ADD)  4.9 

・腐食防止対策  4.11 

・押上機構の耐候性試験の試験条件  6.3.3 

・空気漏れ耐候性試験の試験条件  6.7.3 

・現車試験の試験条件  6.12.3 

・電気的最小離隔距離  6.13 

・検査計画  箇条7 

・信頼性  箇条8 

・保守説明書  箇条9 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献  

EN 50317,Railway applications−Current collection systems−Requirements for and validation of measurements 

of the dynamic interaction between pantograph and overhead contact line 

運輸省鉄道局監修,在来鉄道運転速度向上試験マニュアル・解説,鉄道総合技術研究所,1993年 


25 

E 6302:2015  

 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

 

JIS E 6302:2015 鉄道車両−パンタグラフ 

IEC 60494-1:2013,Railway applications−Rolling stock−Pantographs−Characteristics 
and tests−Part 1: Pantographs for main line vehicles 
IEC 60494-2:2013,Railway applications−Rolling stock−Pantographs−Characteristics 
and tests−Part 2: Pantographs for metros and light rail vehicles 

 

(I)JISの規定 

(II)国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

3 用語及び
定義並びに
記号及び略
語 

3.2.2A かぎ装置 

 

 

 

追加 

“かぎ装置”の用語を追加した。 

海外ではかぎ装置のないパンタグ
ラフが主流であるため,IECへの
改正提案は行わない。 

3.2.2B かぎ外し
装置 

 

 

 

追加 

“かぎ外し装置”の用語を追加した。 海外ではかぎ外し装置のないパン

タグラフが主流であるため,IEC
への改正提案は行わない。 

 

3.2.5A 舟支え 

 

 

 

追加 

“舟支え”の用語を追加した。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

3.2.6 集電舟の長
さ 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

3.2.6 
3.2.6 

 

追加 

日本では集電舟とホーンとが分離
している構造のパンタグラフが多
いが,こうした場合でも集電舟の長
さの定義としては,ホーンを含む長
さとして定義した方が適切である。
そこで,集電舟の長さはホーンを含
む長さであることを明示した。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

3.2.7 集電舟の幅 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

3.2.7 
3.2.7 

 

追加 

集電舟が一体形の場合及び独立形
の場合の品番の説明を追加した。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

3.2.10 すり板の
長さ 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

3.2.10 
3.2.10 

 

追加 

曖昧さを排除するため,すり板が複
数枚ある場合の説明を注記として
追加した。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

8

 

E

 6

3

0

2

2

0

1

5

 

 

 

 

 


26 

E 6302:2015  

 

(I)JISの規定 

(II)国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

3 用語及び
定義並びに
記号及び略
語(続き) 

3.2.10A 標準作用
高さ 

 

 

 

追加 

“標準作用高さ”の用語を追加した。 IEC規格見直しの際,追加の提案

を行う。 

3.2.10B 基準作用
高さ 

 

 

 

追加 

“基準作用高さ”の用語を追加した。 日本の実情であり,IECへの改正

提案は行わない。 

 

3.2.15 パンタグ
ラフの電気的厚
さ 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

3.2.15 
3.2.15 

 

追加 

曖昧さを排除するため,“がいし部
分の寸法は含まない。”の説明を追
加した。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

3.3.4A 動作空気
圧 

 

 

 

追加 

“動作空気圧”の用語を追加した。  日本の実情であり,IECへの改正

提案は行わない。 

 

3.3.8A 基準静押
上力 

 

 

 

追加 

“基準静押上力”の用語を追加した。 日本の実情であり,IECへの改正

提案は行わない。 

4 性能 

4.3 パンタグラ
フのストローク 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

4.3 
4.2 

 

変更 

用語を追加したため,細分箇条を変
更した。 

日本の実情であり,IECへの改正
提案は行わない。 

 

4.4 電気的数値 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

4.4 
4.3 

架空電車線の印加電
圧は,IEC 60850によ
る。 

追加 

顧客仕様書で指定されていない場
合の条件を追加した。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

4.5 静押上力の
許容範囲 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

4.5 
4.4 

附属書Aの図A.1に規
定した範囲とする。 

選択 

種別2に日本で使われている“静押
上力の許容範囲”を規定した。 

日本の実情であり,IEC規格には
附属書Dに参考情報として細分箇
条4.5の種別2の規定が記載され
ている。 

 

4.8 押上機構 

IEC 60494-1 

4.8 

押上機構に電動機を
用いる場合の要件を
規定する。 

追加 

IEC 60494-2の規定をLRV用以外
のパンタグラフにも適用した。 

日本の実情であり,IECへの改正
提案は行わない。 

6 試験 

6.3.1 周囲温度下
での静押上力の
測定 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

6.3.1 
6.3.1 

ダンパ付きのパンタ
グラフの場合,ダンパ
を外して静押上力を
測定する。 

追加 

種別2に日本で実施されているダ
ンパを取り付けた試験を規定した。 

IEC規格の6.3.4の規定と同じで
あるため,IECへの改正提案は行
わない。 

 

6.3.2 パンタグラ
フの押上機構の
検査 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

6.3.2 
6.3.2 

折り畳み状態から最
高作用高さまでの上
昇時間は,10秒間を超
えてはならない。 

追加 

“受渡当事者間の協定によって指定

がある場合は,この限りではない。”
の規定を追加した。 

日本の実情であり,IECへの改正
提案は行わない。 

 

8

 

E

 6

3

0

2

2

0

1

5

 

 

 

 

 


27 

E 6302:2015  

 

(I)JISの規定 

(II)国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

6 試験 
(続き) 

6.3.3 押上機構の
耐候性試験 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

6.3.3 
6.3.3 

押上機構の耐候性試
験を行う。 

追加 

受渡当事者間の合意がある場合は,
耐候性試験を省略することができ
る。 

日本の実情であり,IECへの改正
提案は行わない。 

 

6.4.3.3 横方向振
動試験 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

6.4.3.3 
6.4.2.3 

パンタグラフは,がい
しと共に振動台に取
り付ける。 

追加 

受渡当事者間の合意があれば,がい
しを模擬できる部材で代用するこ
ともできる。 

日本の実情であり,IECへの改正
提案は行わない。 

 

6.4.3.4 垂直振動
試験 

IEC 60494-1 

6.4.3.4 

単一周波数加振とす
る場合の周波数刻み
には何も言及されて
いない。 

追加 

単一周波数加振の場合の試験条件
を追加した。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

6.7.3 空気漏れ耐
候性試験 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

6.7.3 
6.7.3 

顧客仕様書で指定さ
れた最高温度及び最
低温度で行う。 

追加 

受渡当事者間の協定がある場合,こ
の試験を省略することができる。 

日本の実情であり,IECへの改正
提案は行わない。 

 

6.10 全平均押上
力 

IEC 60494-1 

6.10 

鉄道車両を走行状態
で全平均押上力を測
定する方法だけを規
定している。 

選択 

鉄道車両を走行状態で全平均押上
力を測定する方法に加え,風洞設備
を使って全平均押上力を測定する
方法を種別2として定義し,選択可
能とした。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

6.11 集電性能試
験 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

6.11 
6.9 

パンタグラフと架空
電車線との動的な相
互作用は,EN 50317
によって測定し,IEC 
62486に従って評価す
る。 

選択 

種別2に日本で行われている測定
方法及び評価方法を規定した。 

IEC 60494,IEC 62486,IEC 62846
の規格見直しの際,追加,修正提
案を行う。 

 

6.13A 耐電圧試
験 

 

 

 

追加 

日本で実施している耐電圧試験を
規定した。 

日本の実情であり,IECへの改正
提案は行わない。 

9 保守 

9.2 集電舟及び
その附属部品 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

9.2 
9.2 

集電舟構造の設計寿
命は,顧客仕様書で規
定する。 

変更 

集電舟構造の設計寿命は,受渡当事
者間の協定による。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

8

 

E

 6

3

0

2

2

0

1

5

 

 

 

 

 


28 

E 6302:2015  

 

(I)JISの規定 

(II)国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

9 保守 
(続き) 

9.3 保守性 

IEC 60494-1 
IEC 60494-2 

9.3 
9.3 

設計寿命及び保守性
は,計算又は最低5年
間の現車走行によっ
て実証されていなけ
ればならない。 

変更 

受渡当事者間の協定がない場合,設
計寿命及び保守性は,計算又は最低
5年間の現車走行によって実証され
ていなければならない。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

附属書B 
(規定) 

試験一覧 

 

Annex

 

追加 

日本で実施している耐電圧試験を
規定した。 

日本の実情であり,IECへの改正
提案は行わない。 

附属書C 
(参考) 

顧客仕様書で指
定する項目 

 

 

 

追加 

静押上力の測定は,公称静押上力,
標準静押上力又は基準静押上力の
いずれで行うかを規定した。 

IEC規格見直しの際,追加の提案
を行う。 

 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(IEC 60494-1:2013,IEC 60494-2:2013,MOD) 

関連する外国規格 

EN 50317:2012 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更  国際規格の規定内容を変更している。 
− 選択  国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD  国際規格を修正している。 

 

 

8

 

E

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3

0

2

2

0

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