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日本工業規格

JIS

 E

5301

-1994

鉄道車両−放熱器素−検査方法

Railway rolling stock

Radiator element

−Inspection methods

1.

適用範囲  この規格は,鉄道車両に用いる分割形放熱器素(以下,放熱器素という。)の検査方法につ

いて規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS E 4031

  鉄道車両部品の振動試験方法

2.

この規格の中で{  }を付けて示してある単位及び数値のうち,圧力及び通過抵抗は,従来

単位によるものであって,規格値である。その他は,参考として併記したものである。

なお,圧力及び通過抵抗の単位及び数値は,平成 7 年 4 月 1 日以降は,

附属書に切り換え

る。

2.

検査項目  放熱器素の検査は,次の項目について行う。

(1)

性能検査

(2)

寸法検査

(3)

質量検査

(4)

外観検査

3.

性能検査

3.1

性能検査の項目  性能検査の項目は,次のとおりとする。

(1)

形式検査  形式検査は,次の項目について行う。

(a)

加圧検査

(b)

振動検査

(c)

再加圧検査

(d)

放熱検査

(2)

受渡検査  受渡検査は,圧縮空気による加圧検査だけを行う。

3.2

加圧検査

3.2.1

水用放熱器素  水用放熱器素の加圧検査は,次による。

(1)

試験圧力  常用圧力の 1.5 倍,又は図面指定の圧力とする。ただし,試験圧力の最低は 120kPa

{1.2kgf/cm

2

}

とする。

(2)

検査方法  試験圧力の圧縮空気を加えた状態で,1 分間以上水中に入れて漏れを検査する。

3.2.2

油用放熱器素  油用放熱器素の加圧検査は,次による。


2

E 5301-1994

(1)

試験圧力  常用圧力の 2 倍,又は図面指定の圧力とする。

(2)

検査方法  検査方法は,次の空気圧試験及び油圧試験とする。

(a)

空気圧試験  試験圧力の圧縮空気を加えた状態で,1 分間以上水中に入れて漏れを検査する。

(b)

油圧試験  試験圧力の油圧を加えて,漏れを検査する。

3.3

振動検査  放熱器素に水又は油を充満した状態で,JIS E 4031 の 5.3 に規定する振動耐久試験を行い,

漏れその他の異状について振動検査を行う。ただし,検査の種類については受渡当事者間の協定による。

3.4

再加圧検査  3.3 の検査を行った後,3.2 の加圧検査を行う。

3.5

放熱検査

3.5.1

放熱器素の放熱試験条件は,次のとおりとする。

(1)

水と空気,又は油と空気との放熱器素入口温度差は,指定値の±5℃の安定状態とする。

(2)

水,油などの中に,空気,蒸気その他のガスを含んでいてはならない。

(3)

空気は,放熱器素全面にわたって,等温・等速で流入するとみなされること。

(4)

油用放熱器素の油には,指定の油又はこれに相当する油を用いる。

3.5.2

試験設備  試験設備の一例を付図 に示す。

3.5.3

放熱測定  放熱試験の測定項目は,付表 に示すとおりとする。

3.5.4

放熱性能  放熱性能は,所定の風速及び流量で放熱量が指定値以上のもので,しかも抵抗が指定値

以下のものでなければならない。ただし,それらの算出方法は,次による。

(1)

水用放熱器素の場合

(a)

水側の放熱量  水側の放熱量は,式(1)から求める。

Q

w

G

w

γ

w

C

pw

t

w

×60 (kJ/h) {kcal/h}  (1)

ここに,

Q

w

水側の放熱量 (kJ/h) {kcal/h}

G

w

通過水流量  (l/min)

γ

w

流量測定位置での水の単位体積当たりの質量 (kg/l)

C

pw

水の比熱 (kJ/kg・K) {kcal/kg・℃}

t

w

入口及び出口での水の温度差  (℃)  =t

w1

t

w2

ここに,

t

w1

入口水温度  (℃)

t

w2

出口水温度  (℃)

(b)

空気側の受熱量  空気側の受熱量は,式(2)から求める。

Q

a

vA

w

γ

a

C

pa

t

a

×3 600 (kJ/h) {kcal/h}  (2)

ここに,

Q

a

空気側の受熱量 (kJ/h) {kcal/h}

v

放熱器素直前の風速 (m/s)

A

w

放熱器素の前面面積 (m

2

)

γ

a

t

a1

℃における空気の単位体積当たりの質量 (kg/m

3

)

。ただし,

式(3)から求める。

(

)

3

1

/

760

66

003

.

0

1

293

.

1

m

kg

h

t

a

a

×

+

=

γ

  (3)

ここに,

h

そのときの大気圧の水銀柱の高さ

 (mm)

t

a1

入口空気温度

  (

)

C

pa

空気の比熱=

1.00 (J/kg

K) {0.24 (kcal/kg

・℃

)}

t

a

出口及び入口での空気の温度差

  (

)

t

a2

t

a1

ここに,

t

a2

出口空気温度

  (

)

t

a1

入口空気温度

  (

)

(c)

測定値の判定  水側の放熱量

Q

w

の値は,このときの空気側の受熱量の値

Q

a

との間に,式

(4)

を満足

する関係がなければならない。


3

E 5301-1994

5

100

5

×

w

a

w

Q

Q

Q

 (4)

(d)

換算放熱量  水と空気との入口温度差を指定値に換算する場合の換算放熱量は,式

(5)

から求める。

1

1

a

w

w

w

w

t

t

T

Q

'

Q

×

=

 (5)

ここに,

Q

w

'

換算水放熱量

 (kJ/h) {kcal/h}

Q

w

水側の放熱量

 (kJ/h) {kcal/h}

T

w

水と空気との温度差の指定値

  (

)

t

w1

入口水温度

  (

)

t

a1

入口空気温度

  (

)

(2)

油用放熱器素の場合

(a)

油側の放熱量  油側の放熱量は,式

(6)

から求める。

Q

o

G

o

γ

o

C

po

w

×

60 (kJ/h) {kcal/h}  (6)

ここに,

Q

o

油側の放熱量

 (kJ/h) {kcal/h}

Q

o

通過油流量

 (l/min)

γ

o

流量測定位置での油の単位体積当たりの質量

 (kg/l)

C

po

2

2

1

o

o

t

t

+

℃での油の比熱

 (kJ/kg

K) {kcal/kg

・℃

}

t

o

入口及び出口での油の温度差

  (

)

t

o1

t

o2

ここに,

t

o1

入口油温度

  (

)

t

o2

入口油温度

  (

)

(b)

空気側の受熱量  空気側の受熱量は,式

(7)

から求める。

Q

a

v

A

o

γ

a

C

pa

t

a

×

3 600 (kJ/h) {kcal/h}  (7)

ここに,

A

o

放熱器素の前面面積

 (m

2

)

v

γ

a

C

pa

及び⊿

t

a

については,式

(2)

に用いたものと同じとする。

(c)

測定値の判定  油側の放熱量

Q

w

の値は,このときの空気側の受熱量の値

Q

a

との間に,式

(8)

を満足

する関係がなければならない。

10

100

10

×

o

a

o

Q

Q

Q

 (8)

(d)

換算放熱量  油と空気との入口温度差を指定値に換算する場合の換算放熱量は,式(9)から求める。

1

1

a

o

o

o

o

t

t

T

Q

'

Q

×

=

 (9)

ここに,

Q

o

'

換算油放熱量 (kJ/h) {kcal/h}

Q

o

油側の放熱量 (kJ/h) {kcal/h}

T

o

油と空気の温度差の指定値  (℃)

t

o1

入口油温度  (℃)

t

a1

入口空気温度  (℃)

4.

寸法検査  放熱器素は,付図 に示す箇所の寸法検査を行う。

5.

質量検査  放熱器素は,質量を測定し,質量検査を行う。

6.

外観検査  放熱器素には,使用上有害なきず,割れ,ねじれ,曲がり,はだあれ,さびなどがなく,

仕上げが良好でなければならない。


4

E 5301-1994

また,放熱ひれ,放熱管及び上下放熱器素頭の接着は,完全で,使用上有害な放熱ひれの倒れがなく,

放熱ひれ及び放熱管の間隔は規定のとおりで,塗装は良好でなければならない。

付表 1  放熱測定項目

測定箇所又は測定量

記号及び単位(水)

記号及び単位(油)

備考

放熱器素入口水・油温度

t

w1

t

o1

放熱器素出口水・油温度

t

w2

t

o2

放熱器素入口空気温度

t

a1

t

a1

放熱器素出口空気温度

t

a2

t

a2

分布があるときは平均値

放熱器素直前の風速

v m/s

m/s

分布があるときは平均値

放熱器素通過流量

G

w

l/min

G

o

l/min

放熱器素空気通過抵抗

P

a

 kPa

{mmAq}

P

a

 kPa

{mmAq}

放熱状態のとき

放熱器素水・油通過抵抗

P

w

 kPa

{mmHg}

P

o

 kPa

{kg/cm

2

}

放熱状態のとき

放熱器素前面面積

A

w

m

2

A

o

m

2

水の単位体積当たりの質量

γ

w

 kg/l

t

w2

のとき

油の単位体積当たりの質量

γ

o

 kg/l

t

o2

のとき

空気の単位体積当たりの質量

γ

a

 kg/m

3

γ

a

 kg/m

3

t

a1

のとき

水の比熱

C

pw

 kJ/kg

・K {kcal/kg・℃}

油の比熱

C

po

 kJ/kg

・K {kcal/kg・℃}

2

2

1

o

o

t

t

+

のとき

空気の比熱

C

pa

 kJ/kg

・K {kcal/kg・℃} C

pa

 kJ/kg

・K {kcal/kg・℃} C

pa

=1.00 {0.24}


5

E 5301-1994

付図 1  寸法検査箇所(例)


6

E 5301-1994

付図 2  放熱器素放熱試験設備例


7

E 5301-1994

附属書 

規格本体の 3.2(加圧検査)及び

付表 1  放熱測定項目に規定の従来単位及び規格値は,平成 7 年 4 月 1

日以降,ここに記載する SI 単位による規格値及び単位を適用する。

3.2.1

水用放熱器素  水用放熱器素の加圧検査は,次による。

(1)

試験圧力  常用圧力の 1.5 倍,又は図面指定の圧力とする。ただし,試験圧力の最低は 120kPa とする。

付表 1  放熱測定項目

測定箇所又は測定量

記号及び単位(水)

記号及び単位(油)

備考

放熱器素空気通過抵抗

P

a

    kPa

P

a

    kPa

放熱状態のとき

放熱器素水・油通過抵抗

P

w

    kPa

P

o

    kPa

放熱状態のとき

社団法人日本鉄道車輌工業会  国内規格対策小委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

湯  川  靖  司

近畿車輌株式会社車両事業本部

山  村  修  蔵

工業技術院標準部運輸航空規格室

加  藤  雄  二

運輸省鉄道局技術企画課

坂  口  弘  己

東日本旅客鉄道株式会社運輸車両部車両課

横  西  富志雄

東海旅客鉄道株式会社新幹線事業本部車両部車両課

(主査)

北  川  重  行

西日本旅客鉄道株式会社車両部車両課

黒  田  武  定

社団法人日本民営鉄道協会技術部

鈴  木  清  泰

関東鉄道協会車両部会(相模鉄道株式会社車両部)

渡  邉      隆

関西鉄道協会車両分科会(南海電鉄株式会社車両部)

黒  川  悦  伸

帝都高速度交通営団車両部設計課

鈴  木  常  之

株式会社日立製作所交通事業部車両システム部

酒  井      昭

川崎重工業株式会社車両事業本部東京設計部

佐々木  和  男

三菱電機株式会社交通事業部交通システム計画部

田  辺      勝

株式会社新潟鉄工所交通システム事業部大山工場

駒  澤  信  勝

三菱重工業株式会社機械事業本部交通・輸送システム部

関  谷      守

日本車輌製造株式会社鉄道車両本部技術部

漆  原      昭

住友金属工業株式会社製鋼所・鉄道輪軸部

工  藤      斉

株式会社東芝府中工場車両システム部

野  口  善  弘

東急車輌製造株式会社本社車両工場計画部

立  野      陽

東洋電機製造株式会社交通企画本部技術部

上  野  喜  章

近畿車輌株式会社車両事業本部設計部

(事務局)

太  田      治

社団法人日本鉄道車輌工業会技術部

○印は,担当の部品関係分科会委員を示す。