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E 5012-3

:2015

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

3

4  使用条件

5

4.1  標準使用条件

5

4.2  特殊使用条件

6

5  試験

6

5.1  試験要求事項

6

5.2  試験の分類

7

5.3  静電容量及び内部抵抗の測定

8

5.4  漏れ電流及び自己放電の測定

9

5.5  端子一括とケースとの間の耐電圧試験

9

5.6  封止試験

10

5.7  短絡試験

11

5.8  環境試験

11

5.9  機械的試験

12

5.10  耐久試験

13

5.11  耐久サイクル試験

14

5.12  圧力弁試験

16

5.13  耐炎性試験

16

5.14  EMC 試験

17

6  過負荷

17

7  安全要求事項

17

7.1  放電デバイス

17

7.2  ケース接続(接地)

17

7.3  環境保護

17

7.4  その他

17

8  表示

17

8.1  キャパシタの表示

17

8.2  データシート

18

9  取付け及び使用の指針

18

9.1  一般

18

9.2  定格電圧の選択

19

9.3  動作温度

19


E 5012-3

:2015  目次

(2)

ページ

9.4  過電圧

20

9.5  過電流

20

9.6  スイッチングデバイス及び保護デバイス

20

9.7  沿面距離及び空間距離の選択

20

9.8  接続部

20

9.9  キャパシタの並列接続

20

9.10  キャパシタの直列接続

20

9.11  磁気損失及び渦電流

21

9.12  保護デバイスをもたないキャパシタの指針

21

附属書 A(参考)キャパシタの用語及び定義

22

附属書 JA(参考)定格電流を基準にする充放電電流の決め方

23

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表

25


E 5012-3

:2015

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄道車輌工業会(JARI)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS E 5012 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

E

5012-1  第 1 部:紙及びフィルムコンデンサ

JIS

E

5012-2  第 2 部:アルミニウム非固体電解コンデンサ

JIS

E

5012-3  第 3 部:電気二重層キャパシタ


日本工業規格

JIS

 E

5012-3

:2015

鉄道車両−電力用コンデンサ−

第 3 部:電気二重層キャパシタ

Rolling stock-Capacitors for power electronics-

Part 3: Electric double-layer capacitors

序文

この規格は,2013 年に第 1.1 版として発行された IEC 61881-3 を基とし,日本の実情に即して,対応国

際規格にない試験の規定を追加するため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。したがっ

て,耐電圧試験及び耐久サイクル試験について,種別 1 に IEC 61881-3 を,種別 2 に日本の実情に合わせ

た内容を規定し,いずれかを選択できるようにした。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。また,附属書 JA は対応国際規格にはない事項であ

る。

1

適用範囲

この規格は,鉄道車両に用いるパワーエレクトロニクス用直流電気二重層キャパシタ(以下,キャパシ

タという。

)について規定する。

この規格は,品質要求事項及び試験,並びに安全要求事項を規定し,更に取付け及び使用についての指

針を示す。

この規格は,次のコンデンサには適用できない。

−  紙及びフィルムコンデンサ(JIS E 5012-1 参照)

−  アルミニウム非固体電解コンデンサ(JIS E 5012-2 参照)

注記 1  この規格に規定するキャパシタの適用例には,直流電力貯蔵装置などがある。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61881-3:2013 , Railway applications − Rolling stock equipment − Capacitors for power

electronics−Part 3: Electric double-layer capacitors(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 5101-1  電子機器用固定コンデンサ−第 1 部:品目別通則

注記  対応国際規格:IEC 60384-1,Fixed capacitors for use in electronic equipment−Part 1: Generic


2

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:2015

specification(IDT)

JIS C 5160-1  電子機器用固定電気二重層コンデンサ−第 1 部:品目別通則

注記  対応国際規格:IEC 62391-1,Fixed electric double-layer capacitors for use in electronic equipment

−Part 1: Generic specification(IDT)

JIS C 5160-2  電子機器用固定電気二重層コンデンサ−第 2 部:品種別通則−パワー用電気二重層コン

デンサ

注記  対応国際規格:IEC 62391-2,Fixed electric double-layer capacitors for use in electronic equipment

−Part 2: Sectional specification−Electric double-layer capacitors for power application(IDT)

JIS C 60068-1  環境試験方法−電気・電子−通則

注記  対応国際規格:IEC 60068-1,Environmental testing−Part 1: General and guidance(IDT)

JIS C 60068-2-14  環境試験方法−電気・電子−第 2-14 部:温度変化試験方法(試験記号:N)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-14,Environmental testing−Part 2-14: Tests−Test N: Change of

temperature(IDT)

JIS C 60068-2-17  環境試験方法−電気・電子−封止(気密性)試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-17,Environmental testing−Part 2-17: Tests−Test Q: Sealing(IDT)

JIS C 60068-2-20  環境試験方法−電気・電子−第 2-20 部:試験−試験 T−端子付部品のはんだ付け

性及びはんだ耐熱性試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-20,Environmental testing−Part 2-20: Tests−Test T: Test methods for

solderability and resistance to soldering heat of devices with leads(IDT)

JIS C 60068-2-21  環境試験方法−電気・電子−第 2-21 部:試験−試験 U:端子強度試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-21,Environmental testing−Part 2-21: Tests−Test U: Robustness of

terminations and integral mounting devices(IDT)

JIS C 60068-2-78  環境試験方法−電気・電子−第 2-78 部:高温高湿(定常)試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-78,Environmental testing−Part 2-78: Tests−Test Cab: Damp heat,

steady state(IDT)

JIS C 60721-3-5  環境条件の分類−第 3-5 部:環境パラメータとその厳しさのグループ別分類−車載

機器の条件

注記  対応国際規格:IEC 60721-3-5,Classification of environmental conditions−Part 3: Classification of

groups of environmental parameters and their severities−Section 5: Ground vehicle installations

(IDT)

JIS D 1401  ハイブリッド電気自動車用電気二重層キャパシタの電気的性能の試験方法

注記  対応国際規格:IEC 62576,Electric double-layer capacitors for use in hybrid electric vehicles−Test

methods for electrical characteristics(IDT)

JIS E 4001  鉄道車両−用語

注記  対応国際規格:IEC 60050-811,International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 811: Electric

traction(NEQ)

JIS E 4031  鉄道車両用品−振動及び衝撃試験方法

注記  対応国際規格:IEC 61373,Railway applications−Rolling stock equipment−Shock and vibration

tests(MOD)

JIS E 5008  鉄道車両−電力変換装置


3

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注記  対応国際規格:IEC 61287-1,Railway applications−Power convertors installed on board rolling

stock−Part 1: Characteristics and test methods(MOD)

JIS E 5012-1  鉄道車両−電力用コンデンサ−第 1 部:紙及びフィルムコンデンサ

注記  対応国際規格:IEC 61881-1,Railway applications−Rolling stock equipment−Capacitors for

power electronics−Part 1: Paper/plastic film capacitors(MOD)

JIS E 5012-2  鉄道車両−電力用コンデンサ−第 2 部:アルミニウム非固体電解コンデンサ

注記  対応国際規格:IEC 61881-2,Railway applications−Rolling stock equipment−Capacitors for

power electronics−Part 2: Aluminium electrolytic capacitors with non-solid electrolyte(MOD)

IEC 60571,Electronic equipment used on rail vehicles 及び Amendment 1 
IEC 62236-3-2,Railway applications−Electromagnetic compatibility−Part 3-2: Rolling stock−Apparatus 
IEC 62497-1,Railway applications−Insulation coordination−Part 1: Basic requirements−Clearances and

creepage distances for all electrical and electronic equipment

IEC 62498-1,Railway applications−Environmental conditions for equipment−Part 1: Equipment on board

rolling stock

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS E 4001 によるほか,次による。

3.1

キャパシタ素子,素子(capacitor element)

電解液を含浸したセパレータによって分離している二つの電極(代表的に炭素)からなるキャパシタの

最小単位。

注記  この規格では,capacitor をこれまで日本で定着しているコンデンサではなく,キャパシタと呼

称した。キャパシタは,構造面でも電極材料(電導体)と電解液の間の界面に形成する電気二

重層で電荷を蓄積する能力をもち,その構造から正式名称は,電気二重層キャパシタという。

このキャパシタは,基本的に直流電圧で動作するように設計されている。

3.2

キャパシタセル,セル(capacitor cell)

1 個以上のキャパシタ素子を同じケースに収め,引き出し端子を付けて組み立てた部品(附属書 参照)。

3.3

キャパシタモジュール,モジュール(capacitor module)

附属する電子部品の有無にかかわらず,セル同士が電気的に接続した 2 個以上のセルを組み立てた部品

附属書 参照)。

3.4

キャパシタバンク,バンク(capacitor bank)

2 個以上のモジュールを組み立てた部品(附属書 参照)。

3.5

キャパシタ(capacitor)

素子,セル,モジュール又はバンクという用語を区別して引用する必要がない場合の一般的な総称。

3.6

キャパシタ装置(capacitor equipment)


4

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回路網への接続を目的とした,バンク及びそれらの附属部品を組み立てた部品(

附属書 参照)。

3.7

パワーエレクトロニクス用キャパシタ(capacitor for power electronics)

パワーエレクトロニクス装置に用いて,正弦波,非正弦波のリプル電流及び電圧の下で連続的に使用す

ることができるキャパシタ。

注記  この規格のキャパシタは,直流用である。

3.8

圧力弁(Pressure relief structure)

キャパシタの内部圧力が規定値を超えた場合に,その圧力を開放する機構。

3.9

放電デバイス(discharge device)

キャパシタが回路網から開放された後,一定時間内にその端子間の電圧を,実質的にゼロに減少するた

めにモジュール中又はバンク中に組み込むデバイス。

3.10

定格直流電圧(定格電圧),U

R

[rated d.c. voltage(or rated voltage)

カテゴリ上限温度及び下限温度の範囲で,キャパシタに連続的に印加できる最高直流電圧。

注記  代表的なトラクション応用では,キャパシタに印加する最高直流電圧は,直流電圧と交流電圧

又はピークパルス電圧との和になる。

3.11

絶縁電圧,U

i

(Insulation voltage)

端子とケース又は大地との間に印加する基準となる正弦波電圧の実効値。特別の規定がない場合,絶縁

電圧の実効値は定格電圧を

2

で除した値である。

3.12

最大ピーク電流,I

p

maximum peak current

連続運転中に発生するピーク電流の最大値。

3.13

定格電流,I

R

rated current

キャパシタが規定温度で連続的に運転できる最大許容電流の実効値。

注記

製造業者が,キャパシタの冷却条件を決めてもよい。

3.14

最大サージ電流,I

s

maximum surge current

スイッチング又はシステムの外乱によって誘発する単発的なサージ電流。発生回数が限られ,そのサー

ジ電流幅が規定時間より短い場合に許容されるピーク電流。

3.15

動作温度(

operating temperature

温度平衡状態にあるキャパシタのケース面での最高温度(3.22 参照)

3.16

周囲温度(

ambient temperature

発熱していないキャパシタの周囲の空気温度,又は発熱しているキャパシタでも,その発熱の影響が無

視できる距離で,開放された空間の空気温度。


5

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3.17

カテゴリ上限温度(

upper category temperature

連続的に動作できるように設計されたキャパシタの最高周囲温度。

注記

適用によってカテゴリ上限温度は違ってくる。トラクションの電力貯蔵への適用では,連続運

転は定格電流を基準とする。系統を安定にする他の適用では定格電圧が基準になる。

3.18

カテゴリ下限温度(

lower category temperature

連続的に動作できるように設計されたキャパシタの最低周囲温度。

注記

適用によってカテゴリ下限温度は違ってくる。トラクションの電力貯蔵への適用では,連続運

転は定格電流を基準とする。系統を安定にする他の適用では定格電圧が基準になる。

3.19

ケース温度上昇,ΔT

case

case temperature rise

(この規格に使用されていない用語なので不採用とした。

3.20

冷却空気温度,T

amb

cooling-air temperature

温度平衡状態における冷却風の入口で測定した冷却空気の温度。

3.21

最高動作温度,T

max

maximum operating temperature

キャパシタが動作できるケースの最高温度

注記

動作温度は,カテゴリ上限温度とは異なる。

3.22

温度平衡状態(

steady-state conditions of temperature

一定の出力と一定の冷却温度条件とで到達するキャパシタ周辺温度の安定状態

3.23

内部抵抗,R

s

internal resistance

端子の接続(内部配線を含む)

,電解液,電極など,キャパシタ内部で損失になる直流抵抗。

4

使用条件

注記

JIS E 5004-1 参照。

4.1

標準使用条件

4.1.1

一般

キャパシタの標準使用条件は,4.1.2 及び 4.1.3 とし,この状態で使用する。

4.1.2

標高

標高は

1 400 m

を超えないものとする。IEC 62498-1 のクラス

A1

参照。

注記

標高が

1 400  m

を超える場合は,空気の冷却特性及び絶縁距離に関して標高の影響を受ける。

この場合,受渡当事者間の協定によって,ディレーティング又は適切に対応した設計をするの

が望ましい。

4.1.3

温度

周囲温度は,JIS C 60721-3-5 

表 1(気象条件の分類)の分類

5K2

に規定する−

25

∼+

40

℃の温度範

囲を用いる。周囲温度が,この温度範囲を外れる場合には,受渡当事者間で協定する。


6

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注記

温度の分類は,IEC 62498-1 

表 参照。

4.2

特殊使用条件

受渡当事者間の協定がない場合,特殊使用条件は,4.1 に規定する標準使用条件以外に次のいずれかに該

当する場合とする。特殊使用条件の場合には,それがこの規格の条件に適合するかを保証するための追加

の測定が要求される。

そのような特殊な使用条件が存在する場合には,発注者はキャパシタの製造業者にあらかじめその旨を

通知しなければならない。

機械的な異常衝撃及び振動を受ける場所で使用する場合。

冷却水に腐食性及び研磨性粒子(海水,硬水)が含まれる場合。

冷却空気中に腐食性及び研磨性粒子[海水,硬水の飛まつ(沫)

]が含まれる場合。

冷却空気中のじんあい(塵埃)

,特に導電性のじんあいのある場所で使用する場合。

爆発性のじんあい又はガスのある場所で使用する場合。

油蒸気,水蒸気又は腐食性物質中で使用する場合。

放射線を受ける場所で使用する場合。

貯蔵又は輸送時に異常な温度を受ける場合。

著しい湿潤な場所(熱帯又は亜熱帯地域)で使用する場合。

過大で急激な温度変化(

1

時間当たり

5 K

を超える)又は湿度変化(

1

時間当たり

5 %

を超える)を受

ける場所で使用する場合。

標高

1 400 m

を超える場所で使用する場合。

強い電磁界のある場所で使用する場合。

箇条 に規定する限度を超える過大な過電圧を受ける場合。

空気を通さない(換気が乏しい)場所に取り付けて使用する場合。

5

試験

5.1

試験要求事項

5.1.1

一般

ここでは,キャパシタに対する試験要求事項を示す。

5.1.2

試験条件

特別の規定がない場合,試験条件は,JIS C 5101-1 の 4.2.1[測定及び試験のための標準大気条件(標準

状態)

]による。

注記

JIS C 5101-1 の 4.2.1 は,測定及び試験に対して,次の標準の環境条件を規定している。

温度:

15

35

相対湿度:

25

75 %

気圧:

86

106 kPa

5.1.3

測定条件

キャパシタの測定条件(例えば,静電容量,内部抵抗,漏れ電流など)は,JIS C 60068-1 の 5.3[測定

及び試験のための標準大気条件(標準状態)

]によるほか,次による。

温度:

25

±

2

5.1.4

電圧処理

直流電源でキャパシタを定格電圧まで充電し,その状態を

30

分間保持する。その後,適切な放電デバイ


7

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スを通じて放電する。

5.1.5

温度処理

キャパシタが温度平衡状態になる時間まで,5.1.3 で規定される温度の環境に放置する。

注記

測定条件に到達するまでのキャパシタの放置時間は,一般にセルに対しては

1

4

時間,モジュ

ール及びバンクに対しては

4

24

時間である。

5.2

試験の分類

5.2.1

一般

試験は,形式試験,受渡試験及び受入試験に分類する。

形式試験及び受渡試験の試験項目を,

表 に示す。

表 1−試験の分類


試験項目

該当する細別番号

形式試験

受渡試験

セル

モジュール又は

バンク

セル

モジュール又は

バンク

1A  静電容量の測定

5.3 5.3 5.3 5.3 

1B  内部抵抗の測定

5.3 5.3 5.3 5.3 

2A  漏れ電流の測定

5.4.1 

2B  自己放電の測定

5.4.2

a)

5.4.2 

3

端子一括とケースとの間
の耐電圧試験

5.5.1.1

a)

(要求があり,適

用する場合)

5.5.2.1 

5.5.1.2

a)

(適用する場合)

5.5.2.2 

4

封止試験

5.6 

5

短絡試験

5.7 5.7  

6

温度変化試験

5.8.1 5.8.1  

7

 
高温高湿(定常)試験 

5.8.2

(適用する場合)

5.8.2

(モジュール

に適用) 

8

端子の機械的強度試験

5.9.1 

5.9.1

(適用する場合)

9

外観検査

5.9.2 5.9.2 5.9.2 5.9.2 

10  振動及び衝撃試験

5.9.3 5.9.3  

11  耐久試験

5.10 

12  耐久サイクル試験

5.11 5.11

b)

13  圧力弁試験

5.12 

14  耐炎性試験

5.13 

15 EMC 試験

5.14 

a)

  受渡当事者間の協定によって,この試験は,モジュール又はバンクで代替してもよい。

b)

  受渡当事者間の協定によって,この試験は,セルで代替してもよい。

5.2.2

形式試験

形式試験は,キャパシタ設計の健全性及び安全性,並びにこの規格に示される条件における運転の適合

性を示すための試験である。

形式試験は,製造業者が行い,要求があれば発注者に試験結果を示す個別の試験成績書を提出する。

これらの試験は,契約に基づくキャパシタと同等設計のキャパシタで行う。


8

E 5012-3

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受渡当事者間の協定によって,同等又はより厳しい試験条件が適用される場合は,近似した設計のキャ

パシタを使用してもよい。

全ての形式試験を同じキャパシタのサンプルで行う必要はない。

その選択は,

製造業者に任されている。

5.2.3

受渡試験

品質要求の試験順序は,次による。

受渡試験は,出荷前に製造業者がキャパシタ全数に対して行う試験である。要求があれば製造業者は試

験結果を示す個別の試験成績書を添付し,キャパシタを出荷する。

5.2.4

受取試験

受渡試験及び/又は形式試験並びにそれらの中のどれを受取のための試験項目にするかは,発注者との

協定によって製造業者が行ってもよい。

繰返し行う試験に供するサンプル数,

合格判定基準及びこれらのユニットの出荷を許可するかどうかは,

受渡当事者間で協定し,契約書で明示する。

5.3

静電容量及び内部抵抗の測定

5.3.1

静電容量及び内部抵抗の測定手順

キャパシタの静電容量及び内部抵抗は,JIS D 1401 の 4.1.14.1.4 によるほか,次による。

a

)

特別の規定がない場合,キャパシタの前処理は,5.1.4 及び 5.1.5 による。

b

)

特別の規定がない場合,測定温度は

25

±

2

℃(5.1.3 参照)とする。

c

)

電圧降下特性は,

0.3

U

R

に降下するまで測定する。

静電容量及び内部抵抗を測定する場合の,時間とキャパシタ端子間電圧との特性を

図 に示す。

ここに,

U

R

定格電圧(V)

U

1

算出開始電圧(V)

U

2

算出終了電圧(V)

ΔU

3

電圧降下(V)

T

CV

定電圧充電時間(s)

図 1−静電容量及び内部抵抗を測定する場合の時間と端子間電圧との特性

5.3.2

静電容量及び内部抵抗の算出方法

静電容量及び内部抵抗の算出方法は,次による。

a

)

キャパシタの静電容量の算出は,JIS D 1401 の 4.1.5(容量の算出方法)によるほか,次による。


9

E 5012-3

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  W

は,算出開始電圧(U

1

0.9

U

R

)∼算出終了電圧(U

2

0.4

U

R

)の電圧において,設定したサンプ

リング間隔ごとの放電電力量(

J

)になる。

b

)

キャパシタの内部抵抗の算出は,JIS D 1401 の 4.1.6(内部抵抗の算出方法)によるほか,次による。

  Δ

U

3

は,算出開始電圧(U

1

0.9

U

R

)∼算出終了電圧(U

2

0.4

U

R

)の電圧降下特性を,最小二乗法

を用いて直線近似して,この直線の放電開始時刻における切片(電圧値)を算出した電圧値と定電

圧充電記録値との電圧差になる。

5.3.3

静電容量及び内部抵抗の合格判定基準

キャパシタの静電容量は,受渡当事者間で協定する範囲内とする。

キャパシタの内部抵抗は,受渡当事者間で協定する値を超えてはならない。

5.4

漏れ電流及び自己放電の測定

5.4.1

漏れ電流の測定

キャパシタの漏れ電流の測定は,JIS C 5160-1 の 4.7.1(測定方法)によるほか,次による。

a

)

試験温度

25

±

2

℃とする。

b

)

電圧印加時間

24

時間,

48

時間又は

72

時間とする。

キャパシタの漏れ電流は,受渡当事者間の協定する値を超えてはならない。

5.4.2

自己放電の測定

自己放電の測定は,JIS C 5160-1 の 4.8(電圧保持)によるほか,次による。

a

)

試験温度

25

±

2

℃とする。

b

)

開放後の放置時間

16

時間,

24

時間又は

48

時間とする。

規定の放置時間後の測定電圧は,受渡当事者間で協定する値を超えていなければならない。

5.5

端子一括とケースとの間の耐電圧試験

5.5.1

セル(端子付き金属ケースで適用できる場合で,要求がある場合)

5.5.1.1

形式試験

試験電圧は,端子一括と非金属ケース又は絶縁処理したケースとの間に印加する。試験電圧は,受渡当

事者間の協定がない場合には,製造業者が規定する。

試験方法は,受渡当事者間の協定がない場合には,製造業者が次の方法から選択する。

5.5.1.1.1

はく試験方法

金属はくは,セル本体の周囲を隙間なく覆う。

両面から端子が出る構造(アキシャル端子)のキャパシタでは,金属はくと端子間との

1 mm/kV

の最短

距離が確保できる場合,キャパシタの両端から

5 mm

以上,はみ出して巻く。金属はくと端子間との最短

間隔が確保できない場合,

1 mm/kV

の間隔が得られるように,はくのはみ出しを小さくする。

片面から端子が出る構造(ラジアル端子)のキャパシタでは,金属はくと各端子間との距離は,

1 mm/kV

以上を確保する。

金属はくと各端子間との距離は,

1 mm

以上とする。

試験中,規定するどの試験箇所に対しても,絶縁破壊の発生,フラッシュオーバの発生又はそれらの痕

跡があってはならない。

5.5.1.1.2

ブロック試験方法

V

ブロック(

図 参照)の端からキャパシタが,はみ出さない大きさで,

V

の角度

90

°が金属製ブロッ


10

E 5012-3

:2015

クの上にキャパシタを置く。取付け力は,キャパシタと

V

ブロックとが適度の接触を保持できる程度とす

る。キャパシタを次のように置く。

円筒形キャパシタの場合:キャパシタの軸から最も離れた端子が

V

ブロックの一つの面に最も近くな

るように

V

ブロックにキャパシタを置く。

角形キャパシタの場合:キャパシタのりょう(稜)に最も近い端子が

V

ブロックの一つの面に最も近

くなるように

V

ブロックにキャパシタを置く。

両面から出る端子の円筒形及び角形キャパシタでは,キャパシタ本体から出ている端子は,中心からず

れても無視できる。電源の内部抵抗を通じて規定の電圧を瞬時に印加し,試験時間は関連規格での規定に

よる。

試験中,規定するどの試験箇所に対しても,試験中に絶縁破壊の発生,フラッシュオーバの発生又はそ

れらの痕跡があってはならない。

図 2ブロック

5.5.1.2

受渡試験

次の個別規定によるほか,形式試験(5.5.1.1 参照)による。

試験電圧は,電源の内部抵抗を通して瞬時に印加する。試験電圧及び試験時間は,受渡当事者間の協定

による。

試験中,規定するどの試験箇所に対しても,試験中に絶縁破壊の発生,フラッシュオーバの発生又はそ

れらの痕跡があってはならない。

5.5.2

モジュール又はバンク

5.5.2.1

形式試験

モジュール又はバンクの試験電圧及び試験時間は,種別

1

又は種別

2

のいずれかによる。種別

1

又は種

2

のいずれを選択するかは,受渡当事者間の協定による。

a

)

種別 1  受渡当事者間の協定がない場合,試験電圧は,IEC 62497-1 によるほか,次による。

試験時間は

10

秒間とする。

b

)

種別 2  試験電圧値(U

t,case

)は,JIS E 5008 の 4.5.3.16[耐電圧試験(受渡試験)

]によるほか,次に

よる。

試験時間は

60

秒間とする。

5.5.2.2

受渡試験

形式試験(5.5.2.1 参照)と同一とする。

5.6

封止試験

セルの封止能力が証明されている場合を除き,その封止試験は,試験溶剤として非導電性のシリコーン

油,又は等価な溶剤を使うことを規定する JIS C 60068-2-17 の試験

Q

c

,方法

2

による。

セルの上面の封止部を上にしてセルを試験溶剤に浸す。試験溶剤の温度はカテゴリ上限温度より

5 K


11

E 5012-3

:2015

高くする。

キャパシタの浸せき(漬)時間は,セル熱時定数の

3

倍以上とする。

セルの封止部からの気泡が試験溶剤中に継続して発生してはならない。もし判定が疑わしい場合,スリ

ーブなしで試験を行う。

5.7

短絡試験

5.7.1

一般

特別の規定がない場合,キャパシタの短絡試験は,次の手順で行う。

5.7.2

前処理

キャパシタは,5.1.4 及び 5.1.5 によって処理する。

5.7.3

初期測定

キャパシタの静電容量及び内部抵抗は,5.3 によって測定する。

5.7.4

試験方法

直流電源によってキャパシタを

5

分間以内に定格電圧 U

R

まで充電し,

5

分間保持する。その後,適切な

放電回路を通じて放電する。この試験を

5

回繰り返す。試験は,キャパシタ温度が周囲温度と同じ温度に

なった後に繰り返すのがよい。

放電回路の抵抗(電線,スイッチ,シャント及び電気品)の値は,最大でもキャパシタの内部抵抗以下

で,

1 mΩ

を超えてはならない。この条件を満たすために,この試験はセルを直列接続して,行うことが

できる。

5.7.5

後処理

キャパシタは 5.1.5 によって処理し,適切な放電デバイスを通じて放電する。

5.7.6

最終測定

キャパシタの静電容量及び内部抵抗を,5.3 によって測定する。

5.7.7

合格判定基準

キャパシタの静電容量変化及び内部抵抗変化は,受渡当事者間で規定した範囲内でなければならない。

著しい外観の異常及び電解液の漏れがあってはならない。

5.8

環境試験

5.8.1

温度変化試験

5.8.1.1

一般

特別の規定がない場合,キャパシタの温度変化試験は,次の手順で行う。

5.8.1.2

前処理

キャパシタは,5.1.4 及び 5.1.5 によって処理する。

5.8.1.3

初期測定

キャパシタの静電容量,内部抵抗を,5.3 によって測定する。

5.8.1.4

試験方法

キャパシタの温度変化試験は,次の詳細規定を踏まえたキャパシタ温度の上限,下限に関する受渡当事

者間の協定に基づき,JIS C 60068-2-14 の試験

Na

(規定時間で移し換える温度急変試験)によって行う。

a

)

上限温度  カテゴリ上限温度。

b

)

下限温度  カテゴリ下限温度。

c

)

サイクル数  受渡当事者間の協定による。

注記

  1

サイクルの試験は,室温(試験室の温度)から始まり上限の試験温度,次に下限の試験温


12

E 5012-3

:2015

度に移行し,室温に戻して終了する。

5.8.1.5

後処理

キャパシタは,5.1.5 によって処理する。

5.8.1.6

最終測定

キャパシタの静電容量,内部抵抗を 5.3 によって測定する。

5.8.1.7

合格判定基準

キャパシタの静電容量変化及び内部抵抗の変化は,

受渡当事者間で規定した範囲内でなければならない。

注記

モジュールでは,受渡当事者間で特別な協定がない場合,IEC 60529 に規定される

IP

コード試

験による絶縁試験が追加される。

5.8.2

高温高湿(定常)試験

5.8.2.1

一般

特別な規定がない場合,キャパシタの高温高湿(定常)試験は次の手順で行う。

5.8.2.2

前処理 

キャパシタは,5.1.4 及び 5.1.5 によって処理する。

5.8.2.3

初期測定

キャパシタの静電容量,及び内部抵抗を 5.3 によって測定する。

5.8.2.4

試験方法

JIS C 60068-2-78 及び受渡当事者間の協定による厳しさの度合い(表 参照)によって,この試験を行

う。この試験中に結露が発生してはならない。

表 2−高温高湿(定常)試験

厳しさ

試験環境

期間

温度  ℃

湿度  %RH

A 40  93  56 
B 40  93  21

高温高湿(定常)試験終了後,セル(適用する場合)又はモジュールに対して,5.5 による端子一括とケ

ースとの間の耐電圧試験を行う。

5.8.2.5

後処理

キャパシタは,5.1.5 によって処理する。

5.8.2.6

最終測定

キャパシタの静電容量及び内部抵抗を,5.3 によって測定する。

5.8.2.7

合格判定基準

試供サンプルの端子一括とケースとの間の耐電圧試験(5.5 参照)中,このサンプルに絶縁破壊又はフラ

ッシュオーバが発生してはならない。

キャパシタの静電容量変化及び内部抵抗の変化は,

受渡当事者間で規定した範囲内でなければならない。

5.9

機械的試験

5.9.1

端子の機械的強度試験

受渡当事者間の協定によって,キャパシタは端子の適切な強度の確認試験を行う(

表 を参照)。


13

E 5012-3

:2015

表 3−端子の機械的強度試験

No.

試験又は測定

試験方法

試験条件

1

接続ケーブルと接合部との引張強さ試験

JIS C 60068-2-21

U

a1

キャパシタの質量に従った個別の力。

最低の力:10 N 以上

2

リード線端子又は板状端子の曲げ強さ試験

U

b

a)

曲げ回数:2 回

3

ラグ端子の曲げ強さ(はんだによる端子接

合部の曲げ強さ)

ワイヤが接続された端子接合部に対

しての曲げ回数:2 回

4

軸接続部のねじり強さ

U

c

厳しさ度合い:2

5

ねじ端子及びボルト端子のトルク強さ

U

d

b) 

6

はんだ接続部のはんだ付け性能及びはんだ

耐熱性能

JIS C 60068-2-20 

はんだごて:こて先 A

先端温度:350  ℃

a)

  U

b

の試験はリード線端子又は板状端子の試験方法とラグ端子の試験方法が違ってくるので区別した。対応国

際規格ではこの区別を U

b1

及び U

b2

としているが,JIS C 60068-2-21 の本体に U

b1

及び U

b2

の記載がないため,

この規格では両方を包含する U

b

とした。

b)

  接続部のねじ及びボルト接続のトルク強度は製造業者によって決められる。

5.9.2

外観検査

キャパシタの外観検査は,

受渡当事者間の協定によってキャパシタの完成品と表示とを目視で検査する。

5.9.3

振動及び衝撃試験

受渡当事者間の特別な協定がない場合,キャパシタの振動及び衝撃試験は,JIS E 4031 を適用し,セル

及びモジュールに対してはカテゴリ

1B

を,バンクに対してはカテゴリ

1A

によって行う。

5.10

耐久試験

5.10.1

一般

特別の規定がない場合,セルの耐久試験は,次の手順で行う。

5.10.2

前処理

キャパシタは,5.1.4 及び 5.1.5 によって処理する。

5.10.3

初期測定

キャパシタの静電容量及び内部抵抗は,5.3 によって測定する。

外形寸法及び質量を測定する。

5.10.4

試験方法

セルの試験方法は,JIS C 5160-2 の 4.10(耐久性)によるほか,次による。

a

)

試験温度  カテゴリの上限温度。

b

)

試験電圧  定格電圧 U

R

に等しい直流電圧。

c

)

試験時間

1 000

時間,又は受渡当事者間の協定による。

5.10.5

後処理

キャパシタは,5.1.5 によって処理し,適切な放電デバイスを通じて放電する。

5.10.6

最終測定

キャパシタの静電容量,内部抵抗を,5.3 によって測定する。

外形寸法及び質量の変化を記録し,要求があれば使用者に提供する。

5.10.7

合格判定基準

特別な規定がない場合,キャパシタ静電容量は,初期測定値の

70 %

を下回ってはならない。また,内部

抵抗は,規定値の

200 %

を超えてはならない。


14

E 5012-3

:2015

著しい外観の異常及び電解液の漏れがあってはならない。

5.11

耐久サイクル試験 

5.11.1

一般

特別な規定がない場合,キャパシタの耐久サイクル試験は,次の手順で行う。モジュール又はバンクに

対するこの試験は受渡当事者間の協定があれば,セルで代替してもよい。

注記

耐久サイクル試験は,適用時における実際の運転条件下のキャパシタ性能を証明することを目

的とする。

5.11.2

前処理

キャパシタは,5.1.4 及び 5.1.5 によって処理する。

5.11.3

初期測定

静電容量及び内部抵抗を,5.3 によって測定する。

5.11.4

試験方法

5.11.4.1

試験温度

試験温度は,製造業者が規定する最高動作温度に対して,

10 K

低くする。

セルの場合の試験温度は,セルのケース温度を測定する。モジュール又はバンクの場合の試験温度は,

最も高温のセルで測定する。

5.11.4.2

試験装置

充電及び放電する装置は,5.11.4.3 で規定する定電流充電及び定電流放電ができるものにする。

充放電サイクル動作中の全てのセルの時間・電圧曲線を監視することが望ましい。

5.11.4.3

試験のステップ

特別の規定がない場合,試験は,次のステップ構成で行う。試験の合否判定終了に達するまで c

)

から f

)

までを連続して繰り返す(

図 参照)。

a

)

素子当たり

5 mA/F

の定電流で U

R

まで充電する。

注記

  F

は静電容量の単位,ファラッドを表す。

b

) 30

分間,U

R

で充電を継続する。

c

)

定電流で

0.5

U

R

まで放電する。

d

)

充電のない状態で

15

秒間休止する。

e

)

定電流で U

R

まで充電する。

f

) 15

秒間,定電圧 U

R

を保持する。


15

E 5012-3

:2015

注記  ステップ f)の電流曲線は規定値ではなく,定電圧を印加した結果を示すものである。

図 3−耐久サイクル試験の各ステップ

5.11.4.4

試験

キャパシタを充電,放電する装置に接続し,5.11.4.3 に規定する試験のステップを開始する。

試験を通して管理するセルの温度は,次の種別

1

又は種別

2

による。種別

1

又は種別

2

のいずれで行う

かは,製造業者が選択する。

a

)

種別 1  ステップ c

)

及びステップ e

)

の放電電流・充電電流は,素子当たり

50 mA/F

とし,セルのケー

ス温度が 5.11.4.1 の試験温度(最高動作温度から

10 K

低い温度)に達すると,冷却又は加熱条件の調

節によって,セルの場合は自身の温度,モジュール又はバンクの場合は最も高温のセルの温度を,試

験終了まで常に試験温度に保持する。

b

)

種別 2

1

個以上のセルを設置して恒温槽で試験する。セルの中で最も高いセルのケース温度が,

5.11.4.1 の試験温度(最高動作温度から

10 K

低い温度)に達するまで,恒温槽の温度を冷却又は加熱

条件を調整し,恒温槽の温度を設定する。この調整後は,恒温槽の設定温度を試験終了まで保持する。

モジュール又はバンクの試験では,最も高いセルのケース温度が 5.11.4.1 の試験温度(最高動作温度

から

10 K

低い温度)に達するまで恒温槽の温度を冷却又は加熱条件を調整し,恒温槽の温度を設定す

る。この調整後は,セルの試験と同じように,試験終了まで調整を変更しない。

ステップ c

)

及びステップ e

)

の放電電流・充電電流は,素子当たり

50 mA/F

又は試供品定格電流の

k

倍とする。いずれで行うかは,製造業者が選択する。試供品定格電流の

k

倍を選択した場合,この定

格電流に乗ずる係数の

k

及びその

k

の上限値は,製造業者に任される。

k

の決め方は,

附属書 JA を参

考にするのがよい。


16

E 5012-3

:2015

キャパシタの静電容量及び内部抵抗は,サイクル試験期間中のキャパシタの端子間電圧と時間との特性

曲線を監視し,分析することによって算出できる。静電容量及び内部抵抗の初期測定は,サイクル試験期

間中で,キャパシタ温度が熱平衡に到達したところで行う。

注記

サイクル試験期間中の静電容量及び内部抵抗値は,5.11.3 で規定する初期測定値及び 5.11.7 

規定する最終測定値とは測定電流の違いがあるため異なる値になる可能性がある。

5.11.5

試験終了の判定基準

セルに対するこの試験は,

サイクル試験期間中の測定値が判定基準のいずれかに達すると,

終了できる。

種別

1

及び種別

2

の判定基準は,次による。

a

)

種別 1

静電容量がサイクル試験期間中の初期値の

70 %

に達する。

内部抵抗がサイクル試験期間中の初期値の

200 %

に達する。

b

)

種別 2

静電容量がサイクル試験期間中の初期値の

70 %

に達する。

内部抵抗がサイクル試験期間中の初期値の

200 %

に達する。

試験中のセルの中で最も高いセルのケース温度が最高動作温度に達する。

モジュール又はバンクに対するこの試験も,最初のセルが試験終了の判定基準に達すると,この試験は

終了となる。

また,受渡当事者間の協定によっては,上記規定の試験終了の判定基準前に試験を終了してもよい。

5.11.6

後処理

キャパシタは 5.1.5 によって,後処理を行う。

5.11.7

最終測定

キャパシタの静電容量及び内部抵抗を,5.3 によって測定する。

5.11.8

合格判定基準

サイクル数は受渡当事者間で協定した範囲内とする。

特別の規定がない場合,静電容量は,5.11.3 で求めた初期測定値の

70 %

以上とし,内部抵抗は規定値の

200 %

を超えてはならない。

著しい外観の異常及び電解液の漏れがあってはならない。

5.12

圧力弁試験

セルの圧力弁試験は,JIS C 5160-1 の 4.21(圧力弁)による。

この試験は,

寿命時のセルの兆候及び規定する限度内での安全装置の正常な動作を確認するために行う。

故障時の安全性は,完全に保証できるものではない。

実際の条件と運用条件は,大きな違いがあるので,寿命時の兆候も違ってくる。蓄えられるエネルギー,

予想する短絡電流,故障電流の継続時間などは,キャパシタを適用する際,十分に考慮することが望まし

い。この試験で圧力弁が適切に作動したとしても,キャパシタ寿命を安全に終わらせることを保証するも

のではない。

5.13

耐炎性試験

試験は,JIS C 5160-1 の 4.20(耐炎性)による。

セルを最も燃えやすい箇所に配置する。

各セルを炎にさら(曝)す回数は一度だけとする。製造業者は,試験の厳しさ度(接炎時間及び最大燃


17

E 5012-3

:2015

焼時間)を決める。最大燃焼時間は

30

秒間を超えないことが望ましい。

5.14

EMC 試験

特別な規定がない場合,

モジュール及びバンクの試験は,

IEC 62236-3-2 並びに IEC 60571 の 10.2.610.2.7

及び 10.2.8 による。

6

過負荷

連続運転できる最高許容電圧は,キャパシタの定格電圧である。この最高許容電圧は,キャパシタの寿

命に大きな影響を及ぼすので,厳密に守らなくてはならない事項である。

セルは,受渡当事者間の協定による電圧レベル及び期間中は故障無く運転できなければならない。最高

許容電圧以下であっても,定格電圧を上回る電圧での長い期間の運転は有効寿命を減少させると,認識す

るのがよい。

7

安全要求事項

7.1

放電デバイス

モジュール又はバンクに組み込む放電デバイスに抵抗を使うことは,必ずしもパワーエレクトロニクス

用コンデンサに適するとはいえないが,発注者から放電抵抗の使用を要求された場合,各キャパシタのモ

ジュール又はバンクには,初期の U

RDC

から

60 V

以下まで,所定の放電時間で放電する抵抗値を選ばなけ

ればならない。

放電時間は,受渡当事者間の協定による。

放電デバイスは,取扱い前に端子と大地との間を短絡するための代替品ではない。

放電経路を備えた他の電気装置に接続されたキャパシタの場合,上記の規定する時間内にキャパシタを

放電できる回路特性であることを考慮する必要がある。

放電回路は,最高過電圧のピークから放電するための適切な通電能力をもっていなければならない。

7.2

ケース接続(接地)

コンデンサの金属ケース電位を固定するため,

及び破壊時の事故電流をケースに流すために,

ケースは,

事故電流を流すのに十分な接続を施し,接続具に適した,無塗装の耐腐食性の金属部へ接続する。

7.3

環境保護

キャパシタが環境に拡散してはならない材料を含有している場合,

予防措置がとられなければならない。

この点に関して,国によっては法規制がある。

発注者は,キャパシタを取り付ける国に適用される製品のラベル(取扱説明書,危険警告など)に関す

る個別の要求事項を規定しなければならない(8.2 参照)

。要求がある場合,製造業者は,可燃物の量,又

は主要成分の質量を提出しなければならない。

注記

主要成分とはキャパシタの

1 %

を超える質量の成分をいう。

7.4

その他

発注者は,問合わせがあれば,キャパシタを取り付ける国に適用される安全に関する個別の規制を規定

しなければならない。

8

表示

8.1

キャパシタの表示

8.1.1

セル


18

E 5012-3

:2015

セルごとの定格銘板に次の情報を掲載する。

製造業者名(会社名の略称)又は商標

製品確認番号,製造日(製造の年,月又は週)又は製造番号

静電容量:

F

静電容量許容差:

%

(任意)

U

RDC

(定格電圧)

V

注記 1

セルの表示の位置は,受渡当事者間の協定によって決めることが望ましい。

注記 2

定格銘板に全ての上記項目を表示することが困難なセルに対しては,一部の項目を取扱説明

書に記載してもよい。

注記 3

受渡当事者間の協定によって,定格銘板に追加の情報を加えることができる。

8.1.2

モジュール又はバンク

モジュール又はバンクの定格銘板に次の情報を記載する。

製造業者名(会社名の略称)又は商標

製品確認番号,製造日(製造の年,月又は週)又は製造番号

静電容量:

F

静電容量許容差:

%

(任意)

U

RDC

(定格電圧)

V

I

s

(最大サージ電流)

A

(任意)

T

max

(最高動作温度)

:℃(任意)

最大締付けトルク:

N

m

(任意)

冷却空気温度(強制冷却の場合だけに適用,4.1.3 参照)

(任意)

この規格の番号(任意)

注記 1

モジュール又はバンクの表示の位置は,受渡当事者間で協定して決めることが望ましい。

注記 2

定格銘板に全ての上記項目を表示することが困難なモジュール又はバンクに対して,一部の

項目を取扱説明書に記載してもよい。

注記 3

受渡当事者間の協定によって,定格銘板に追加情報を加えることができる。

8.2

データシート

キャパシタを正しく運転するための情報は,製造業者によって提示されなければならない。セルが環境

を汚染する又は何らかの形で危険を及ぼす材料を含有する場合,これらの材料及びその量を使用者の国の

安全に関連する法令に従って,データシートで明確にしなければならない。発注者は,それらの法令につ

いて,製造業者に連絡しなければならない。

注記 1

発注者が,そのような法令を製造業者に連絡しない場合でも,製造業者が,その法令及び規

則を調査してもよいし,そのほうが望ましい。

注記 2

受渡当事者間の協定によって,質量分率を記載した

SDS

JIS Z 7253 参照)を提出してもよ

い。

9

取付け及び使用の指針

9.1

一般

過負荷はキャパシタの寿命を短くするため,使用条件(例えば,温度,電圧,電流及び冷却)は,厳密

に管理することが望ましい。


19

E 5012-3

:2015

キャパシタの種類の相違,及び多くの要素があるため,全ての場合において取付け,運転を単純な規則

で規定することはできない。

箇条 の情報は,検討すべきより重要な事項を示している。また,製造業者及び関連機関の使用指導書

に従う必要がある。

主な用途は,次による。

直流電力貯蔵装置。一般に直流電圧が供給されていて,定期的に高いピーク電流で充電,放電が行われ

る。

9.2

定格電圧の選択

キャパシタの定格電圧は,繰返し発生するピーク電圧に等しい値又はそれより高い値である。

ほとんどのパワーエレクトロニクス製品は,変動する負荷に適合している。そのために,受渡当事者は,

定格電圧及び実際に発生する電圧ストレスを広範囲にわたって審議することが必要である。

注記

最高許容電圧及び最高動作温度で使用することは,寿命を短くさせることになる。

9.3

動作温度

9.3.1

キャパシタの寿命

キャパシタの寿命は,動作温度,印加電圧及び他の要因の影響を受ける。製造業者は,次の三つの運転

条件に対して電気二重層キャパシタの寿命を規定しなければならない。

a

)

一定の定格電圧で,周囲温度

25

℃での寿命。

b

)

一定の定格電圧で,最高動作温度の周囲温度での寿命。

c

)

一定の定格電圧の

80 %

で,周囲温度

25

℃での寿命。

キャパシタの動作温度は,次に示すように寿命に大きく影響するので,注意することが望ましい。

過度な温度は,電解液の電気化学的な劣化を加速する。

極端に低い温度又は高温から低温への急激な温度変化は,電解液又は機械的構造部の部分劣化を起こ

すことがある。

最高動作温度以下であっても,動作温度が高い場合は,長期間の使用には耐えられないため,温度は

極力低減することが望ましい。

9.3.2

取付け

キャパシタは,内部損失によって熱を発生するが,対流と放射とによって熱が十分放出できる取付けで

なければならない。

日照又は高温になる機器の表面からの放射によっても,キャパシタの温度は上昇する。取付け後,最も

厳しい使用条件(電圧,電流及び冷却温度)において,キャパシタケース温度が T

max

を下回っていること

を検証する必要がある。

冷媒温度,冷却効果及び放射の強さと時間とによって,次の予防処置をとってもよい。

熱放射からキャパシタを保護する。

動作温度の高いキャパシタの選択又は箇条 4

箇条 及び 9.4 に規定した定格よりも高い定格電圧のキ

ャパシタを使用する。

標高の高い(

1 400  m

を超える)ところに取り付けるキャパシタは,熱の放出能力が少なくなる。こ

の点は装置の出力を決める際に考慮するのがよい。

製造業者は,周囲温度,負荷及び冷却条件を関数としたキャパシタのホットスポットの熱挙動を示す温


20

E 5012-3

:2015

度データを提示するとよい。冷却条件は,製造業者が推奨しなければならない。

9.3.3

特殊冷却条件

例外的に,周囲温度が

40

℃を超えることがある場合には,製造業者は寿命時間及び運転の安全性に関

して配慮しなければならない。

9.4

過電圧

特別な使用条件で発生する過渡過電圧に対しては,より高い定格電圧のキャパシタを選択することが強

く望まれる。

9.5

過電流

キャパシタは,3.123.13 及び 3.14 に定義する最大値を超える電流で使用しないことが望ましい。

キャパシタを回路に投入した場合又は装置のスイッチを投入した場合,高周波で大きな過渡過電流が発

生する可能性がある。これらの過渡過電流をキャパシタ及び装置の許容値内とする。

キャパシタがヒューズ(外部ヒューズ)で保護されている場合,スイッチ動作に伴う過渡過電流のピー

ク値は最大サージ電流(I

s

)を限度にしなければならない。

9.6

スイッチングデバイス及び保護デバイス

スイッチングデバイス,保護デバイス及び接続部は,スイッチ投入などで発生する高周波数で大きな過

渡過電流によって引き起こされる電気力学的及び熱的ストレスに耐えなければならない。

電気力学的及び熱的ストレスに対処すると過大な寸法となる場合,過電流保護を目的とした特別な予防

措置を取るのがよい。

9.7

沿面距離及び空間距離の選択

IEC 62497-1 参照。

9.8

接続部

キャパシタに電流を流すリード線は,キャパシタからの熱を放出することができる。同様に,このリー

ド線は外部接続部で発生した熱をキャパシタに伝えることにもなる。

そのため,キャパシタと接続する接続端子部,配線はキャパシタ自体より常に低い温度に保たれること

が必要である。

キャパシタ回路の接続不良は,接続部で部分発熱とアークを発生させ,キャパシタに過熱又は過剰なス

トレスをもたらす。

そのため,キャパシタ装置の接触部,キャパシタの端子部及び配線全てを定期点検することを推奨して

いる。

9.9

キャパシタの並列接続

キャパシタの並列接続では,電流流路間の抵抗及びインダクタンスの僅かな違いによって電流が偏り,

1

個のキャパシタ流路が過負荷になるという危険が発生するため,並列回路の設計では,この点を特に注意

する必要がある。

また,

1

個のキャパシタが,短絡故障すると,このキャパシタと並列接続されたキャパシタからの放電

が起こり,その全エネルギーは,破壊した箇所で急激に消費される。この事象には,特別な予防手段が必

要である。

9.10

キャパシタの直列接続

キャパシタの直列接続だけでは,個々のキャパシタの特性の違いによって,セル間の電圧に不均衡が生

じる。このため,直列回路の設計では,この分担電圧の均等化に注意する必要がある。

また,モジュール又はバンクの直列接続では,その配列によって,絶縁電圧を選ばなければならないが,


21

E 5012-3

:2015

この場合,特別な予防手段が必要である。

9.11

磁気損失及び渦電流

パワーエレクトロニクスの中の導電体が作る強い磁場は,磁気ケースの交流磁化及び金属部に渦電流を

誘導し,熱が発生するおそれがある。そのため,大電流の流れる導電体から安全距離をとってキャパシタ

を取り付ける措置及び磁性材料の使用をできる限り避ける措置が必要である。

9.12

保護デバイスをもたないキャパシタの指針

保護デバイスをもたないキャパシタの場合には,発注者は,キャパシタが故障しても危険が発生しない

限定された取付けになっているかを確認する。


22

E 5012-3

:2015

附属書 A

参考)

キャパシタの用語及び定義

A.1

キャパシタ装置内へのキャパシタ適用

キャパシタ装置(3.6 参照)内で使用されるセル(3.2 参照)

,モジュール(3.3 参照)

,及びバンク(3.4

参照)と接続図の例を

図 A.1 に示す。

S

1

,S

2

:  スイッチ

A:  電流検知器

V:  電圧検知器

L:  リアクトル

F

1

∼F

4

:  ヒューズ

図 A.1−キャパシタ装置内へのキャパシタ適用例

参考文献

JIS E 5004-1  鉄道車両−電気品−第

1

部:一般使用条件及び一般規則

注記

対応国際規格:IEC 60077-1

Railway applications

Electric equipment for rolling stock

Part 1: General service conditions and general rules

MOD

JIS Z 7253

GHS

に基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法−ラベル,作業場内の表示及び

安全データシート(

SDS

注記

対応国際規格:ISO 11014

Safety data sheet for chemical products

Content and order of

sections

MOD

IEC 60491

:1984

Safety requirements for electronic flash apparatus for photographic purposes

IEC 60529

Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)


23

E 5012-3

:2015

附属書 JA

参考)

定格電流を基準にする充放電電流の決め方

JA.1

耐久サイクル試験(5.11 参照)の充放電電流

JA.1.1

充放電電流を素子当たり 50 mA/F とする場合

セルを用いる試験の場合,セルに流す充放電電流は,セルの素子構成を考慮したうえで,素子当たりの

容量を求め,その素子容量に対し

1 F

当たり

50 mA

を流す値とする。モジュール又はバンクを用いる試験

の場合も,それらに流す充放電電流は,それらを構成する素子容量に対し

1 F

当たり

50 mA

を流す値とす

る。

JA.1.2

充電電流を定格電流の 倍とする場合

セルを用いる試験では,セルの定格電流に係数 を乗じた値を充放電電流とする。モジュール又はバン

クの試験も,充放電電流の条件はセルの試験の条件と同じにする。

図 の耐久サイクル試験の各ステップ

で示されるデューティサイクルから,係数 と充放電時間 との関係は,次による。

a

)

間欠負荷と定格電流  耐久サイクル試験は,充電期間と放電期間との間に休止時間

15

秒間をもつ間欠

負荷である。この充放電電流(k×I

R

)の実効値は定格電流に等しいとする条件を,次の式に示す。

R

R

15

I

t

t

I

k

=

+

×

  (JA.1)

b)  充放電時間  定格電圧 U

R

から 0.5  U

R

まで放電し,15 秒間の休止期間後,U

R

まで充電し,15 秒間 U

R

を保持するまでが 1 サイクルである。充放電電流は,ピーク値が k×I

R

のく(矩)形波の電流とみな

せるので,電荷量 は,次の式で表せる。U

R

I

R

及び は,製造業者によって製品に表示される値で

ある。

Q

k×I

R

×t=0.5C×U

R

  (JA.2)

ここに,

C

静電容量(F)

U

R

定格電圧(V)

I

R

定格電流(A)

注記  式(JA.2)は図 のステップ f)の期間に流れている電流を無視している。この期間は定格電圧を

保持するために定電圧充電が行われ,それによる僅かな電流は流れるが,及び の概算値を

求めるには,この電流を無視しても差し支えはない。

c)  充放電時間 と係数 との関係  式(JA.1)及び式(JA.2)から,と を求めることができる。と との

関係を示す

図 JA.1 は,モジュールの製品例 a,b,c 及び d の定格値を式(JA.2)に当てはめ,式(JA.1)

との交点から,と とを概観したグラフである。製品例 a,b,c 及び d の定格値を

表 JA.1 に示す。


24

E 5012-3

:2015

表 JA.1−図 JA.1 のグラフに示す製品例の定格

製品仕様

モジュールの定格値及び冷却方式

製品例 a

製品例 b

製品例 c

製品例 d

静電容量 F

165  110  63

63

定格電圧

V

48 48 125 125

定格電流

A

77 68 55 150

冷却方式

自然冷却

自然冷却

自然冷却

強制風冷

構成素子の静電容量

F

3 000

3 000

3 000

3 000

構成素子の定格電圧

V

2.7 2.7 2.6 2.6

素子当たりの定格電流

mA/F

25.6 22.7 18.3 50

製品例 d の場合,その式(JA.1)と式(JA.1)との曲線の交差する値は,k=1.3,t=20 ms になる。素子当た

りの定格電流は 50 mA/F なので,その 1.3 倍の 65 mA/F が充放電電流になり,それを 20 秒間流すのが種別

2 になる。種別 1 の場合,充放電電流は 50 mA/F であり,充放電電流を流す時間は 26 秒間になる。これら

の電流パターンの実効値は種別 1 が 40 mA/F,種別 2 が 50 mA/F である。

製品例 b の場合,その式(JA.1)と式(JA.1)との曲線の交差する値は,k=1.15,t=44 ms になる。素子当た

りの定格電流は 22.7 mA/F なので,その 1.15 倍の 26.1 mA/F が充放電電流になり,それを 44 秒間流すのが

種別 2 になる。種別 1 の場合,充放電電流は 50 mA/F であり,充放電電流を流す時間は 26 秒間になる。

これらの電流パターンの実効値は種別 1 が 40 mA/F,種別 2 が 22.7 mA/F である。

図 JA.1−充放電時間と定格電流に乗じる係数 k


25

E 5012-3

:2015

附属書 JB

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS E 5012-3:2015  鉄道車両−電力用コンデンサ−第 3 部:電気二重層キャパシタ  IEC 61881-3:2013,Railway applications−Rolling stock equipment−Capacitors for

power electronics−Part 3: Electric double-layer capacitors

(I)JIS の規定

(II) 
国 際

規 格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

2  引 用 規

3  用 語 及
び定義

3.19  本 体 で 使 用 さ れ
ていない用語なので不

採用

 3.19

ケース温度上昇の用語自
体は,JIS と同じ

削除

対応国際規格見直しの際,提案を
行う。

4  使 用 条

4.1.2  標高

4.1.2

JIS とほぼ同じ

追加

クラス A1 参照を追加した。

対応国際規格見直しの際,提案を

行う。

 4.2

特殊使用条件   4.2  冷却水の記載なし

追加

冷却水の条件を JIS では追加。 対応国際規格見直しの際,提案を

行う。

5  試験 5.1.5

温度処理

5.1.5

JIS とほぼ同じ

追加

温度平衡に達する時間の目安

を JIS では明記した。

IEC への改正提案はしない。

5.5.2  モジュール又は
バンク 
種 別 2   試 験 電 圧 値

U

t,case

)は,JIS E 5008

の 4.5.3.16[耐電圧試

(受渡試験)

]による。

−試験時間は 60 秒間

とする。

 5.5.2

種別 2 を追加

選択

対応国際規格の規定を種別 1

とし,種別 2 を日本の実情に合
わせ追加し,選択できるように

した。

対応国際規格見直しの際,提案を

行う。

5.9.1  端子の機械的強
度試験

 5.9.1

表 3 の試験方法区分の下
記が不明。 
U

b1

及び U

b2

変更

試験方法区分の U

b1

及び U

b2

参照する規格にない記号で,規

格に示された U

b

の記号に両者

を変更した。

対応国際規格見直しの際,提案を
行う。

25

E 50

12
-3


201

5


26

E 5012-3

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国 際

規 格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

5  試験(続
き)

5.11.4.4  試験 
耐久サイクル試験で日
本の実状に合わせて,

種別 2 で温度管理条件

を追加した。また,種
別 2 では充放電電流を

選 択 で き る よ う に し

た。

 5.11.4.4

種別 2 を追加

選択

種別 2 は IEC への改正提案はしな

い。ただし,充放電電流を選択す
るという変更は,対応国際規格見

直しの際,提案を行う。

8  表示 8.2

データシート   8.2

JIS とほぼ同じ

変更

日 本 の 安 全 デ ー タ シ ー ト は
MSDS も含め,SDS(JIS Z 7253
参照)に集約して編集されたの

で,新しい規格で表示。

IEC への改正提案はしない。

9  取 付 け
及 び 使 用

の指針

9.3.2  取付け後の検証
内容を追加

 9.3.2

取付け後の検証の記述な

追加

JIS では,取付け後の検証を追
加した。

IEC への改正提案はしない。

附属書 JA

(参考)

定格電流を基準にする

充放電電流の決め方

追加

耐久サイクル試験において,対

応国際規格では,充放電電流を
素子当たり 50 mA/F としてい

る。日本の実情に合わせると,

その試供品がもつ定格電流が
耐久性を決める要素になって

いる。そのため,JIS では種別
2 で定格電流を基準にした充
放電電流を規定した。その電流

の決め方を附属書 JA で参考と

して示した。

対応国際規格見直しの際,提案を

行う。

26

E 50

12
-3


201

5


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E 5012-3

:2015

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61881-3:2013,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 
    −  選択……………… 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

27

E 50

12
-3


201

5