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E 5012-1

:2015

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

2

3  用語及び定義

3

4  使用条件

8

4.1  標準使用条件

8

4.2  特殊使用条件

9

5  試験

9

5.1  試験要求事項

9

5.2  試験の分類

10

5.3  静電容量及び損失率の測定(受渡試験)

11

5.4  コンデンサ損失率の測定(形式試験)

11

5.5  端子相互間の耐電圧試験

12

5.6  端子一括とケースとの間の耐電圧試験

12

5.7  内蔵放電デバイスの試験

13

5.8  密閉性試験

13

5.9  サージ放電性試験

13

5.10  熱安定性試験又は温度上昇試験

14

5.11  自己回復性試験

15

5.12  共振周波数測定

15

5.13  環境性試験

15

5.14  機械的試験

16

5.15  耐久試験

17

5.16  破壊試験

18

5.17  内部ヒューズの開放試験

22

5.18  部分放電測定(任意形式試験)

24

6  過負荷

24

7  安全に対する要求事項

25

7.1  放電デバイス

25

7.2  ケース接続(接地)

25

7.3  環境保護

25

7.4  耐火性

25

7.5  その他

25

8  表示

26

8.1  コンデンサユニットの表示

26


E 5012-1

:2015  目次

(2)

ページ

9  取付け及び使用の指針

27

9.1  一般

27

9.2  定格電圧の選択

27

9.3  動作温度

27

9.4  特殊使用条件

28

9.5  過電圧

28

9.6  過電流

28

9.7  スイッチングデバイス及び保護デバイス

28

9.8  沿面距離及び空間距離の選択

28

9.9  接続部

28

9.10  コンデンサの並列接続

29

9.11  コンデンサの直列接続

29

9.12  磁気損失及び渦電流

29

9.13  内部ヒューズ保護及び開放器保護に対する指針

29

9.14  保護されていないコンデンサに対する指針

29

附属書 A(参考)波形

30

附属書 B(規定)周波数及び最高温度を関数とする正弦波電圧で示すコンデンサの動作制限

32

附属書 C(規定)共振周波数の測定方法−例

34

参考文献

36

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表

38


E 5012-1

:2015

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まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄道車輌工業会(JARI)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS E 5012 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS E 5012-1  第 1 部:紙及びフィルムコンデンサ 
JIS E 5012-2  第 2 部:アルミニウム非固体電解コンデンサ

JIS E 5012-3  第 3 部:電気二重層キャパシタ


日本工業規格

JIS

E 5012-1

:2015

鉄道車両−電力用コンデンサ−

第 1 部:紙及びフィルムコンデンサ

Rolling stock-Capacitors for power electronics-

Part 1: Paper and plastic film capacitors

序文

この規格は,2010 年に第 1 版として発行された IEC 61881-1 を基とし,日本の実情に即して,対応国際

規格にはない試験の規定を追加するため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。したがっ

て,耐電圧試験及び熱安定性試験について,種別 1 に IEC 61881-1 を,種別 2 に日本の実情に合わせた内

容を規定し,いずれかを選択できるようにした。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,鉄道車両に搭載するパワーエレクトロニクス用紙及びフィルムコンデンサ(以下,コンデ

ンサという。

)について規定する。

この規格で包含するコンデンサの定格電圧は,10 000 V 以下とする。

これらのコンデンサが使用されるシステムの動作周波数は,通常 15 kHz 以下であるが,パルス周波数は

動作周波数の 5∼10 倍になることがある。

交流コンデンサと直流コンデンサとは区別する。

コンデンサは,ケースに収納された構造とする。

この規格は,次の用途のコンデンサには適用できない。

−  アルミニウム非固体電解コンデンサ(JIS E 5012-2

−  電気二重層キャパシタ(JIS E 5012-3

− 40∼24 000 Hz の周波数で使用される誘導熱発生装置用コンデンサ(IEC 60110-1 及び IEC/TS 60110-2

参照)

−  電動機及び電動機と類似の機器に使用するコンデンサ(IEC 60252-1 及び IEC 60252-2 参照)

−  電力供給網における高調波除去に使用するコンデンサ

−  蛍光灯又は放電灯に使用する小形交流コンデンサ(IEC 61048 及び IEC 61049 参照)

−  電波障害抑制用コンデンサ(IEC 60384-14 参照)

−  定格電圧が,1 000 V を超える交流電力系統に使用する並列コンデンサ(IEC 60871-1 及び IEC/TS 

60871-2 参照)

−  定格電圧が,1 000 V 以下の交流系統用自己回復性並列電力コンデンサ(IEC 60831-1 及び IEC 60831-2

参照)


2

E 5012-1

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−  定格電圧が,1 000 V 以下の交流系統用非自己回復性並列電力コンデンサ(IEC 60931-1 及び IEC 

60931-2 参照)

−  電力系統用直列コンデンサ(IEC 60143-1IEC 60143-2 及び IEC 60143-3 参照)

−  結合コンデンサ及びコンデンサ分圧器(IEC 60358 参照)

−  複写機又はレーザのような電力貯蔵及び大電流放電が要求される用途のコンデンサ

−  電子レンジ用コンデンサ

−  パワーエレクトロニクス用コンデンサ(IEC 61071 参照)

注記 1  この規格は,多くの用途(過電圧保護,直流・交流フィルタ,スイッチング回路,直流電力

貯蔵,補助インバータなど)に適用する非常に広い範囲のコンデンサ技術を包含している。

注記 2  IEC 61071 は,国内規格(JEM 1419  電力用半導体変換装置用コンデンサ)として,制定さ

れている。

注記 3  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61881-1:2010 , Railway applications − Rolling stock equipment − Capacitors for power

electronics−Part 1: Paper/plastic film capacitors(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 8269-1  低電圧ヒューズ−第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60269-1,Low-voltage fuses−Part 1: General requirements(IDT)

JIS C 60068-2-14  環境試験方法−電気・電子−第 2-14 部:温度変化試験方法(試験記号:N)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-14,Environmental testing−Part 2-14: Tests−Test N: Change of

temperature(IDT)

JIS C 60068-2-20  環境試験方法−電気・電子−第 2-20 部:試験−試験 T−端子付部品のはんだ付け

性及びはんだ耐熱性試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-20,Environmental testing−Part 2-20: Tests−Test T: Test methods for

solderability and resistance to soldering heat of devices with leads(IDT)

JIS C 60068-2-21  環境試験方法−電気・電子−第 2-21 部:試験−試験 U:端子強度試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-21,Environmental testing−Part 2-21: Tests−Test U: Robustness of

terminations and integral mounting devices(IDT)

JIS C 60068-2-78  環境試験方法−電気・電子−第 2-78 部:高温高湿(定常)試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-78,Environmental testing−Part 2-78: Tests−Test Cab: Damp heat,

steady state(IDT)

JIS C 60695-2-11  耐火性試験−電気・電子−最終製品に対するグローワイヤ燃焼性試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-2-11,Fire hazard testing−Part 2-11: Glowing/hot-wire based test

methods−Glow-wire flammability test method for end-products(IDT)

JIS C 60695-11-5  耐火性試験−電気・電子−第 11-5 部:試験炎−ニードルフレーム(注射針バーナ)

試験方法−装置,試験炎確認試験装置の配置及び指針


3

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注記  対応国際規格:IEC 60695-11-5,Fire hazard testing−Part 11-5: Test flames−Needle-flame test

method−Apparatus, confirmatory test arrangement and guidance(IDT)

JIS C 60721-3-5  環境条件の分類−第 3-5 部:環境パラメータとその厳しさのグループ別分類−車載

機器の条件

注記  対応国際規格:IEC 60721-3-5,Classification of environmental conditions−Part 3: Classification of

groups of environmental parameters and their severities−Section 5: Ground vehicle installations

(IDT)

JIS E 4001  鉄道車両−用語

注記  対応国際規格:IEC 60050-811,International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 811: Electric

traction(NEQ)

JIS E 4031  鉄道車両用品−振動及び衝撃試験方法

注記  対応国際規格:IEC 61373,Railway applications−Rolling stock equipment−Shock and vibration

tests(MOD)

JIS E 5008  鉄道車両−電力変換装置

注記  対応国際規格:IEC 61287-1,Railway applications−Power convertors installed on board rolling

stock−Part 1: Characteristics and test methods(MOD)

JIS E 5012-2  鉄道車両−電力用コンデンサ−第 2 部:アルミニウム非固体電解コンデンサ

注記  対応国際規格:IEC 61881-2,Railway applications−Rolling stock equipment−Capacitors for

power electronics−Part 2: Aluminium electrolytic capacitors with non-solid electrolyte(MOD)

JIS E 5012-3  鉄道車両−電力用コンデンサ−第 3 部:電気二重層キャパシタ

注記  対応国際規格:IEC 61881-3,Railway applications−Rolling stock equipment−Capacitors for

power electronics−Part 3: Electric double-layer capacitors(MOD)

IEC 62497-1,Railway applications−Insulation coordination−Part 1: Basic requirements−Clearances and

creepage distances for all electrical and electronic equipment

IEC 62498-1,Railway applications−Environmental conditions for equipment−Part 1: Equipment on board

rolling stock

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS E 4001 によるほか,次による。

3.1

コンデンサ素子,素子(capacitor element)

電極部分及びこれらを絶縁する誘電体によって構成したコンデンサの最小構成単位。

注記  この規格では,capacitor を日本で定着している呼称のコンデンサとした。

3.1A

コンデンサ素体,素体(a group of elements)

適切な個数の素子を集合して一体として組み立てた部品。

3.2

コンデンサユニット,ユニット(capacitor unit)

1 個以上の素子を 1 個のケースに収め,引き出し端子を付けて組み立てた部品。


4

E 5012-1

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3.3

コンデンサバンク,バンク(capacitor bank)

ユニット同士が電気的に接続された二つ以上のユニットを組み立てた部品。

3.4

コンデンサ(capacitor)

素子,ユニット又はバンクという用語を区別して引用する必要がない場合の一般的な総称。

3.5

コンデンサ装置(capacitor equipment)

回路網への接続を目的とした,バンク及びそれらの附属部品を組み立てた部品。

3.6

パワーエレクトロニクス用コンデンサ(capacitor for power electronics)

パワーエレクトロニクス装置に用いて,正弦波,非正弦波のリプル電流及び電圧の下で連続的に使用す

ることができるコンデンサ。

3.7

はく電極コンデンサ,非自己回復性コンデンサ(metal-foil capacitor)

金属はくを電極としたコンデンサ。

このコンデンサは,

誘電体の一部が絶縁破壊するとその機能を失い,

自己回復することはない。

3.8

蒸着電極コンデンサ,自己回復性コンデンサ(self-healing metallized dielectric capacitor)

金属化電極(通常は蒸着)をもつコンデンサ。絶縁破壊時に自己回復できるコンデンサ。

3.9

交流コンデンサ(AC capacitor)

コンデンサ端子間に印加される電圧が,電圧ゼロ点に対して正側及び負側に反復変移するコンデンサ。

注記  交流コンデンサは,コンデンサ製造業者が認めた場合に限り,定格電圧以下の直流電圧で使用

してもよい。

3.10

直流コンデンサ(DC capacitor)

コンデンサ端子間に印加される電圧が,電圧ゼロ点に対して正側又は負側にだけ変移するコンデンサ。

注記  直流コンデンサは,コンデンサ製造業者が認めた場合に限り,規定する交流電圧で使用しても

よい。

3.11

モデルコンデンサ(model capacitor)

電気的,熱的又は機械的条件の厳しさを減じることなく,電気試験での仕様を満たしたユニット又は素

子を模擬した小さなユニット。

注記  ストレスが複合して加わっていることを常に考慮することが望ましい。例えば,温度,電気的

影響及び機械的応力の複合。

3.12

内部(素子)ヒューズ[internal (element) fuse]

破損時に素子又は素体を切り離すためにユニットに内蔵したデバイス。


5

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3.13

保安構造(safety devices)

3.13.1

過圧力断路器(overpressure disconnector)

コンデンサ故障時,ユニット内の圧力が設定圧力を超えた場合に,電流経路を断つように設計されたユ

ニット内蔵のデバイス。

注記  保安装置内蔵コンデンサに用いられるデバイス。

3.13.2

過圧力検知器(overpressure detector)

コンデンサ故障時,ユニット内の圧力の異常な上昇を検知し,信号(例えば,電気スイッチ)を出力す

るデバイス。この信号によってユニット外部の機器が動作し,コンデンサへの電流経路を断つ。

注記  保護接点付きコンデンサに用いられるデバイス。

3.13.3

分割した蒸着設計(segmented metallization design)

部分的な短絡又は破損が発生した際,その部分だけを隔離し,無視できる程度の静電容量が減少する以

外は,コンデンサの全機能が復元するようにした誘電体の金属層の設計。

注記  保安機構付きコンデンサに用いられる設計。

3.13.4

特別に分割しない蒸着設計(special unsegmented metallization design)

上限値が非繰返しサージ電圧 U

S

の電圧で動作する自己回復機能によって,

無視できる程度の静電容量が

減少する以外は,コンデンサの全機能を保証するようにした誘電体の金属層の設計。

3.14

放電デバイス(discharge device of a capacitor)

コンデンサが回路網から切り離された後,一定時間内にその端子間の電圧を,実質ゼロに減少するため

に,ユニット中又はバンク中に組み込むデバイス。

3.15

定格せん頭電圧,U

N

(rated AC voltage)

反転する両極性で設計されたコンデンサの繰返し動作電圧の最大ピーク値。

注記 1  交流波形には多くの形がある。附属書 に例を示す。

注記 2  交流波形の平均値は,ゼロであるが,正又は負になることもある。

注記 3  定格せん頭電圧は最大ピーク値なので,ゼロ電位から正又は負側の最大値までのうち,いず

れか大きい方の電圧となる。

注記 4  この規格では,英文の rated AC voltage をその定義に従って“定格せん頭電圧”として翻訳し

ている。JIS E 5004-1 での交流定格電圧(rated AC voltage)と定義が異なるので注意が必要で

ある。

3.16

定格直流電圧,U

NDC

(rated DC voltage)

コンデンサの連続運転での設計が非反転波形形式で,いずれかの極性をもつ最大動作ピーク電圧。

電力半導体素子用のダンピングコンデンサ[

図 A.1 c)参照]は,リプル電圧と定格直流電圧とが等しい

U

NDC

U

r

)直流コンデンサとみなす。


6

E 5012-1

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直流コンデンサで,電圧を反転させる使用は,受渡当事者間で協定する。

注記  反転電圧が低い(10 %未満)場合,電圧波形が反転していないと考えることもできる。この場

合は,試験の目的のために,定格直流電圧(U

NDC

)及びリプル電圧(U

r

)は反転電圧まで増加

するのがよい。

3.17

リプル電圧,U

r

(ripple voltage)

単一方向の交流電圧成分のピークピーク値。

3.18

非繰返しサージ電圧,U

s

(non-recurrent surge voltage)

スイッチング又はシステムの外乱によって誘発するサージ電圧のピーク値。発生回数が限られ,そのサ

ージ電圧幅が規定時間より短い場合に許容されるピーク電圧値。

3.19

絶縁電圧,U

i

(insulation voltage)

ケース又は大地と端子間との絶縁に対して設計された正弦波電圧の実効値。特別の規定がない場合,絶

縁電圧の実効値は定格電圧を 2で除した値である。

3.20

最大ピーク電流,I

p

(maximum peak current)

連続運転中に発生するピーク電流の最大値。

3.21

最大電流,I

max

(maximum current)

連続運転できる実効電流の最大値。

3.22

最大サージ電流,I

s

(maximum surge current)

スイッチング又はシステムの外乱によって誘発する単発的なサージ電流。発生回数が限られ,そのサー

ジ電流幅が規定時間より短い場合に許容されるピーク電流。

3.23

パルス周波数,f

p

(pulse frequency)

電流パルスの繰返し周波数。

3.24

電流パルス幅,τ(current pulse width)

コンデンサの電圧が移行するときの充電電流又は放電電流の時間幅。

注記  パルス電流波形の例を附属書 に示す。

3.25

共振周波数,f

r

(resonance frequency)

コンデンサのインピーダンスが最小になるときの最低の周波数。

3.26

デューティサイクル(duty cycle)

3.26.1

連続デューティ(continuous duty)

コンデンサが温度平衡状態を維持して運転している時間。


7

E 5012-1

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3.26.2

断続デューティ(intermittent duty)

オン・オフ又は高負荷・低負荷で表す変動負荷の状態での非連続な運転又は使用。

3.27

動作温度(operating temperature)

温度平衡状態にあるコンデンサの最も高いケース面の温度。

3.28

最低動作温度,T

min

(lowest operating temperature)

コンデンサに電圧を印加できる最低温度。

3.29

温度上昇,ΔT

case

(case temperature rise)

ケースの最高温度と冷却空気温度との温度差。

3.30

冷却空気温度,T

amb

(cooling-air temperature)

コンデンサ容器から約 0.1 m 離れて,底から高さ 2/3 の位置で測定した運転中の冷却空気の温度。ただ

し,コンデンサを間隔 0.2 m 以下で並置する場合は,コンデンサ間の中央で測定する。

3.30.1

強制冷却コンデンサの出口流体温度(outlet fluid tenperature for forced-cooled capacitors)

コンデンサを通過した出口地点で計測する冷却流体の最高温度。

3.30.2

強制冷却コンデンサの入口流体温度(inlet fluid tenperature for forced-cooled capacitors)

コンデンサ損失熱の影響を受けない入口地点で計測する冷却流体の温度。

3.31

最高動作温度,T

max

(maximum operating temperature)

コンデンサが動作できるケース面の最高温度。

3.32

定常状態(steady-state conditions)

出力と冷却風温度とを一定に維持した状態でコンデンサが熱的に安定している状態。

3.33

コンデンサ損失(capacitor losses)

コンデンサで消費される有効電力。高周波で運転する場合,接続配線,接触部及び電極での損失によっ

て,コンデンサの損失は顕著になる。

注記  特別の記載がない場合のコンデンサ損失は,コンデンサの内蔵部品であるヒューズ及び放電抵

抗で発生する損失も含む。

3.34

コンデンサの損失率,tan δ(tangent of the loss angle of a capacitor tan δ)

規定の正弦波電圧,周波数及び温度の下で,コンデンサの等価直列抵抗(R

esr

)をコンデンサのリアクタ

ンス分(1/ωC)で除した値。


8

E 5012-1

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s

esr

esr

π

2

tan

π

2

ω

1

tan

R

f

d

R

fC

C

R

×

+

=

×

=

=

δ

ここに,

  R

esr

等価直列抵抗

R

s

直列抵抗

ω

角周波数(

2

×

π

×

f

C

静電容量

 tan

d

誘電体損失率

3.35

コンデンサの等価直列抵抗,R

esr

equivalent series resistance of a capacitor

該当コンデンサの容量と等しい理想コンデンサを直列に接続した場合に,規定する運転状態で消費する

有効電力を等しい電力損失として換算した実効抵抗。

3.36

直列抵抗,R

s

series resistance

規定の運転状態におけるコンデンサの導電体の実効オーム抵抗。

3.37

最大電力損失,P

max

maximum power loss

ケース温度が最高になるコンデンサ負荷での電力損失。

3.38

最大電力損失及び最大電流時の周波数,f

2

maximum frequency for maximum power loss and maximum current

最大電流(

I

max

)がコンデンサの最大電力損失(

P

max

)に達する周波数[周波数(

f

2

)の説明は,

附属書

参照]。

4

使用条件

注記

JIS E 5004-1 の 7.(通常の使用条件)参照。

4.1

標準使用条件

4.1.0A

一般

コンデンサの標準使用条件は,4.1.14.1.2 及び 4.1.3 とし,この状態で使用する。

4.1.1

標高

標高は,

1 400 m

を超えないものとする。IEC 62498-1 のクラス

A1

参照。

注記

標高が

1 400 m

を超える場合は,空気の冷却特性及び絶縁距離に関して標高の影響を受ける。

この場合,受渡当事者間の協定によって,ディレーティングをとる又は適切に対応した設計

をすることが望ましい。

4.1.2

温度

周囲温度は,JIS C 60721-3-5 

表 1(気象条件の分類)の分類

5K2

に規定する−

25

∼+

40

℃の温度範

囲を用いる。周囲温度が,この温度範囲外にある場合には,受渡当事者間で協定する。

コンデンサに通電しているときの最高動作温度

T

max

は,

55

℃,

70

℃又は

85

℃の中のいずれかから選

択する。

4.1.3

強制通風時の動作温度

コンデンサが冷却流体によって強制冷却されている場合,

動作温度条件は 4.1.2 で規定する仕様でなけれ

ばならない。


9

E 5012-1

:2015

強制冷却コンデンサの入口流体温度及び出口流体温度の推奨温度は,

表 の値を適用する。

表 1−連続動作時の冷却流体の最高温度

単位  ℃

入口温度

出口温度

35 
45 
55

40 
50 
60

強制冷却コンデンサの入口流体温度の最低値は,−

25

℃としてもよい。

冷却媒体の温度上限を特定する方法は,入口温度を使用する方法又は出口温度を使用する方法の二つが

ある。

特別な協定がない場合,いずれで行うかは製造業者が選択するが,入口温度を使用する方法を選択した

場合は,冷却媒体の流れの条件を規定する。

4.2

特殊使用条件

特殊使用条件は,4.1 に規定する標準使用条件以外に,次のいずれかに該当する場合とする。特殊使用条

件の場合には,それがこの規格の条件に適合するかを保証するための追加の測定が要求される。そのよう

な特殊な使用条件が存在する場合,使用者は製造業者にあらかじめその旨を通知しなければならない。

機械的な異常衝撃及び振動を受ける場所で使用する場合。

冷却水に腐食性及び研磨性粒子(海水,硬水)が含まれる場合。

冷却空気中に腐食性及び研磨性粒子(海水,硬水)が含まれる場合。

冷却空気中のじんあい(塵埃)

,特に,導電性のじんあいのある場所で使用する場合。

爆発性のじんあい又はガスのある場所で使用する場合。

油蒸気,水蒸気又は腐食性物質中で使用する場合。

放射線を受ける場所で使用する場合。

貯蔵又は輸送時に異常な温度を受ける場合。

著しい湿潤な場所(熱帯又は亜熱帯地域)で使用する場合。

過大で急激な温度変化(

1

時間当たり

5 K

を超える)又は湿度変化(

1

時間当たり

5 %

を超える)を受

ける場所で使用する場合。

標高

1 400 m

を超える場所で使用する場合。

強い電磁界のある場所で使用する場合。

箇条 に規定する限度を超える過大な過電圧を受ける場合。

空気を通さない(換気が乏しい)場所に取り付けて使用する場合。

5

試験

5.1

試験要求事項

5.1.1

一般

コンデンサの試験要求事項を,次に示す。

5.1.2

試験条件

特別な規定がない場合,コンデンサの誘電体温度は,+

5

∼+

35

℃の範囲とする。

規定温度と異なる温度で測定する場合,その結果に応じて,規定する基準温度に補正する。そのような


10

E 5012-1

:2015

補正が必要な場合,受渡当事者間の協定がなければ,基準温度は,+

20

℃とする。

注記

コンデンサが,測定する前に無電圧状態で一定の周囲温度で放置され,その時間が温度平衡状

態に達するに十分であれば,誘電体の温度は周囲温度と同じとみなしてよい。

特別な規定がない場合,交流の試験及び測定は

50 Hz

又は

60 Hz

で行う。

5.2

試験の分類

5.2.0A

一般

試験は,次の受渡試験,形式試験及び受取試験に分類される。

5.2.1

受渡試験

受渡試験は,出荷前に全てのコンデンサについて行う。

要求があれば製造業者は,試験手順及び試験結果が記載された個別の試験成績書を提出する。

5.2.2

形式試験

特別の規定がない場合,形式試験に供されるコンデンサのサンプルは,全ての受渡試験の項目に合格し

たものでなければならない。

形式試験は,この規格の考えに基づき運転されるコンデンサ設計の健全性及び適合性を証明しようとす

るものである。

形式試験は,製造業者が行い,要求があれば発注者に試験結果を示す個別の試験成績書を提出する。

これらの試験は,契約に基づくコンデンサと同等設計のコンデンサで行う。

受渡当事者間の協定によって,同等又はより厳しい試験条件が適用される場合,近似した設計のコンデ

ンサを使用してもよい。

全ての形式試験を同じコンデンサのサンプルで行う必要はない。

その選択は,

製造業者に任されている。

5.2.3

受取試験

受渡試験及び/又は形式試験並びにそれらの中のどれを受取のための試験項目にするかは,発注者との

協定によって製造業者が行ってもよい。

繰返し行う試験に供するサンプル数,

合格判定基準及びこれらのユニットの出荷を許可するかどうかは,

受渡当事者間で協定し,契約書に明記する。

5.2.4

試験の一覧

受渡試験及び形式試験の試験項目を

表 に示す。


11

E 5012-1

:2015

表 2−試験の一覧

番号

試験項目

該当する細別番号

形式試験

受渡試験

1

静電容量及び損失率の測定

5.3 

2

コンデンサ損失率の測定

5.4 

3

端子相互間の耐電圧試験

5.5.3 5.5.2 

4

端子一括とケースとの間の耐電圧試験

5.6.2 5.6.1 

5

内蔵放電デバイスの試験

5.7 5.7 

6

密閉性試験

5.8 

7

サージ放電性試験

5.9 

8

熱安定性試験又は温度上昇試験

5.10 

9

自己回復性試験

5.11 

10

共振周波数測定

5.12 

11

環境性試験

5.13 

12

機械的試験

5.14 

13

外観検査

5.14.2 

14

耐久試験

5.15 

15

破壊試験

5.16 

16

内部ヒューズの開放試験

5.17 

5.3

静電容量及び損失率の測定(受渡試験)

5.3.1

測定手順

静電容量及び損失率は,製造業者が選択した電圧及び周波数で測定する。

測定方法は,高調波による誤差又は測定するコンデンサ以外の外部附属品(測定回路内にあるリアクト

ル,阻止回路など)による誤差を含まないようにする。

測定精度は,指定され,静電容量に対しては

0.2 %

,損失率に対しては

10 %

以下の精度でなければなら

ない。ただし,

50

60 Hz

で測定する場合は,

1

×

10

4

以下の精度にする必要はない。

注記

ミリファラッド(

mF

)のコンデンサは,測定精度が低くても容認できる。

静電容量の測定は,端子相互間の耐電圧試験の後に行う。

内蔵ヒューズをもつコンデンサに対しての静電容量は,端子相互間の耐電圧試験の前後で行う。

5.3.2

静電容量の許容値

特別の規定がない場合,測定される静電容量の許容値は,定格静電容量の±

10 %

以下とする。

5.3.3

損失率の要求事項

コンデンサ損失に関する要求事項は,受渡当事者間の協定による。

注記

受渡当事者間の協定によって,製造業者は,カテゴリ温度内の周囲温度を関数として,定常状

態での定格出力に対するコンデンサ損失を示す曲線又は表を提出することが望ましい。

5.4

コンデンサ損失率の測定(形式試験)

5.4.1

測定

5.4.1.1

交流コンデンサ

コンデンサ損失率の測定は,熱安定性試験を終えた後に行う(5.10 参照)

。測定する電圧と周波数は,受

渡当事者間で協定してもよい。

5.4.1.2

直流コンデンサ

測定は,

50

60 Hz

の範囲の周波数で,リプル電圧(

U

r

)を

2

2

で除した電圧で行う。電圧と周波数は,


12

E 5012-1

:2015

受渡当事者間で協定してもよい。

注記

電極,接続部,接続配線及び端子の損失は,周波数の関数であり,これらは算出できる。

5.4.2

損失率の要求事項

5.4.1 によって測定したとき,損失率の値は,製造業者が申告する値又は受渡当事者間の協定による値を

超えてはならない。

5.5

端子相互間の耐電圧試験

5.5.1

一般

コンデンサのデューティサイクルが連続デューティの場合,試験電圧は,

表 による。

表 3−端子相互間の耐電圧試験

電圧の種類

耐電圧の大きさ

交流コンデンサ

直流コンデンサ

全タイプ

非自己回復タイプ

自己回復タイプ

交流の電圧(実効値) 1.5

U

N

直流の電圧 2.15

U

N

 2

U

NDC

 1.5

U

NDC

コンデンサのデューティサイクルが,断続デューティ(3.26.2 参照)又は短時間の場合,

表 で示す試

験電圧は,低減することができる。低減する値は,受渡当事者間の協定による。直接電源ラインに接続さ

れるコンデンサに対する試験電圧は,受渡当事者間の協定によって増加してもよい。

注記

交流の試験電圧周波数は,

50 Hz

又は

60 Hz

でもよい。

5.5.2

受渡試験

各コンデンサは,周囲温度で,5.5.1 の交流電圧又は直流電圧での試験を

10

秒間行う。いずれの電圧を

選択するかは製造業者に任される。試験中,絶縁破壊又はフラッシュオーバが発生してはならないが,自

己回復する破壊は,容認される。

試験電圧を

10 %

高くする場合,受渡当事者間の協定によって試験時間を

2

秒間に減じてもよい。

全ての素子が並列に接続されたユニットでは,内部の素子ヒューズが動作しても,その静電容量が許容

内であれば,差し支えない。

注記

必要があれば,この試験は,

1

回だけ繰り返すことができる。

5.5.3

形式試験

コンデンサは,5.5.1 の交流電圧又は直流電圧での試験を

60

秒間行う。

いずれの電圧で行うかは,製造業者が選択する。

静電容量及びコンデンサ損失率の測定は,この端子相互間の耐電圧試験の後で行わなければならない。

5.6

端子一括とケースとの間の耐電圧試験

5.6.1

受渡試験

全ての端子がケースから絶縁されたユニットでは,全てを束ねた端子とケースとの間に,試験電圧を印

加する。

試験電圧値(

U

t,case

)及び試験時間は,次の種別

1

又は種別

2

のいずれかによる。種別

1

又は種別

2

のい

ずれを選択するかは,受渡当事者間の協定による。

a

)

種別 1

U

t,case

U

i

1 000 V

,又は

2 000 V

のいずれか高い方の電圧値を適用する。

ここに,

U

i

絶縁電圧(

V


13

E 5012-1

:2015

試験時間は

10

秒間とする。試験電圧を

10 %

高くする場合,受渡当事者間の協定によって,試験時

間は,

2

秒間に減じてもよい。

b

)

種別 2

試験電圧値は,JIS E 5008 の 4.5.3.16[耐電圧試験(受渡試験)

]によるほか,次による。

試験時間は

60

秒間とする。

コンデンサの絶縁電圧は,発注者が規定する。特別の協定がない場合,絶縁電圧はコンデンサの定格電

圧を 2で除した値とする。

試験中,絶縁破壊又はフラッシュオーバが,発生してはならない。

この試験は,端子の一つをケースに接続して使用するユニットの場合でも行う。ただし,端子の一つが

定常的にケースに接続されたユニットの場合は,行う必要がない。

金属ケースコンデンサが外部に過圧力検知器を備える場合,その検知器の端子は,まとめてケースに

接続するとよい。

過圧力検知器とケースとの間の耐電圧試験は,受渡当事者間で協定してもよい。

この試験は,必要があれば,

1

回だけ繰り返すことができる。

5.6.2

形式試験

全ての端子がケースから絶縁されたユニットでは,5.6.1 によって,同じ電圧値で試験する。ただし,試

験時間は

60

秒間以内とする。直接電源ラインに接続されるコンデンサに対する試験電圧は,受渡当事者間

の協定によって増加してもよい。

絶縁ケースで構成するコンデンサの場合,絶縁ケースを金属はくで確実に包み,試験しなければならな

い。

5.7

内蔵放電デバイスの試験

内蔵放電デバイスがあれば,その抵抗値は抵抗測定,又は自己放電率を測定することで確認する。

試験は,5.5 の後で行う。

5.8

密閉性試験

充電されていないユニットで,少なくとも最高動作温度

T

max

5 K

を加えた値以上の温度まで加熱し,

この温度を熱時定数の

3

倍以上の間,維持する。ただし,

2

時間以上とする。

このとき,コンデンサに漏れがあってはならない。漏れを検出する適切な表示器を使用するのがよい。

コンデンサの漏れの発生場所は,目視で検出できなければならない。

試験時のユニットの取付けは,使用時の取付けを考慮し,受渡当事者間で協定する。

注記

コンデンサが液体材料を含んでいない場合,この試験の要否の選択,方法は製造業者に任され

る。試験する場合,サンプリングで行うのがよい。

5.9

サージ放電性試験

試験電圧は,

1.1  U

N

とする。ユニットを直流電源で試験電圧まで充電し,次に,コンデンサ近傍に設け

た放電ギャップを通して放電する。

10

分間以内に

5

回の放電を行う。大きなユニットでは

5

回の放電に要

する時間が

10

分間以上になってもよい。

この試験を終えた後,

5

分間以内にそのユニットの端子相互間の耐電圧試験(5.5 参照)を行う。

静電容量は,放電試験の前と端子相互間の耐電圧試験の後で測定する。

この二つの測定値の差は,

1

素子破壊又は内蔵ヒューズの溶断相当量未満とする。

自己回復性コンデンサの場合,その静電容量の変化量は,±

1 %

未満でなければならない。


14

E 5012-1

:2015

tan δ

については,次の式を確認する。

tan δ

1.2

×

tan δ

o

1

×

10

4

ここに,

 tan

δ

試験後の値

tan δ

o

試験前の値

ただし,最大のサージ電流

I

s

が規定されている場合,放電電流

I

test

は,充電電圧及び放電回路インピー

ダンスを変更して,次の値に調整しなければならない。

I

test

1.1

×

I

s

5.10

熱安定性試験又は温度上昇試験

5.10.1

一般

この試験は,交流コンデンサ及び直流コンデンサに対して行い,熱安定性試験を行うことでコンデンサ

に対して次の a

)

及び b

)

のような情報が得られる。

また,温度上昇試験を行うことで,次の c

)

のような情報が得られる。

a

)

過負荷状態におけるコンデンサの熱安定性の確認。

b

)

コンデンサの損失測定の再現を可能にする条件。

c

)

最高周囲温度でのコンデンサの最高動作温度が規定以内にあることの確認。

5.10.2

測定手順

試験方法は,次の種別

1

又は種別

2

のいずれかによる。種別

1

又は種別

2

のいずれで行うかは,製造業

者が選択する。

a

)

種別 1:熱安定性試験  恒温槽に

1

台のコンデンサを配置し,冷却媒体温度を次のようにする。

1

)

自然冷却の場合,製造業者が示す値(

T

amb

)に+

5 K

を加えた値。

2

)

強制冷却の場合,出口冷却温度の規定値に+

5 K

を加えた値。

コンデンサの全ての部品が,冷却媒体温度に到達後,

48

時間以上正弦波の交流電圧を連続印加する。

電圧及び周波数は,試験を通して一定とする。

電流は,

1.1 I

max

とする。

周波数,電圧などの給電条件は,

附属書 に示すように,電力は

1.21 P

max

とする。

電流値及び電力損失値を

1.1 I

max

及び

1.21 P

max

に維持すれば,受渡当事者間の協定によって,非正弦

波を電圧を使って試験してもよい。

最後の

6

時間中にコンデンサケースの最上部付近の温度を

4

回以上測定する。この

6

時間中の温度

上昇の増加は,

1 K

以下とする。温度上昇の増加が

1 K

を超える場合,更に

6

時間延長して,温度上

昇の増加が

1 K

以下になるまで試験を続ける。

試験の前後に 5.1.2 に示した試験の温度範囲内で静電容量を測定する。この二つの測定値は,ある同

じ誘電体温度での補正を行う。

補正後の二つの測定値の差は,

1

素子破壊又は内蔵ヒューズの溶断相当量未満とする。この試験の

終りに

tan δ

を測定する(5.4.1 参照)

注記

コンデンサの損失及び温度条件が満足するかを確認する際,試験中の電圧変動,周波数変動

及び冷却媒体温度の変動を考慮するのが望ましい。このため,これらのパラメータとケース

温度とを時間の経過に沿ってプロットするとよい。

b

)

種別 2:温度上昇試験(JIS C 4902-1 参照)

温度上昇試験は,定格周波数で正弦波に近い波形の定格


15

E 5012-1

:2015

電圧を連続して加え,温度が一定に達した後,ケースの最高温度部の温度を適切な温度計を使って測

定する。

試験電圧の周波数が異なるときは,上記と同じ電力損失(

附属書 参照)になるような電圧を温度

が一定に達する時間まで加えて試験を行う。

カテゴリ温度の上限値と測定した温度上昇値との和は,4.1.2 で選択したコンデンサの最高動作温度

を超えてはならない。

5.11

自己回復性試験

この試験は,ユニット,素子又はユニットの一部である素体に対して行うものである。素子又は素体で

試験する場合,ユニット内の素子又は素体と等価であること,及び設置状態は,ユニット内の素子又は素

体と同等であることが必要である。具体的な試験方法は,製造業者に任される。この試験は,自己回復性

能を実演できるもので,自己回復コンデンサに対してだけに行う。

供試コンデンサに直流電圧を

10

秒間印加する。印加する直流電圧は非繰返しサージ電圧(

U

s

)の

1.1

の電圧と

表 の端子相互間の耐電圧試験電圧(交流コンデンサでは

2.15 U

N

,直流コンデンサでは

1.5 U

N

とで,高い方の電圧を選択する。

この試験中に発生するクリアリング(障害の一掃)が,

5

回に到達しない場合,試験を開始してから

5

回のクリアリングが発生するまで,又は電圧が定格電圧の

2.5

倍になるまで電圧をゆっくり増加する。

電圧が,定格電圧の

2.5

倍に達し,

10

秒間たっても

5

回のクリアリングが発生しない場合,試験は終了

とする。

試験の前後に,静電容量と

tan δ

を測定する。静電容量の変化量は,

0.5 %

未満でなければならない。

tan δ

については,次の数式を確認する。

tan δ

1.1

×

tan δ

o

1

×

10

4

ここに,

 tan

δ

試験後の値

tan δ

o

試験前の値

5.12

共振周波数測定

共振周波数は,5.1.2 に従った温度範囲で,接続配線及び附属部品による誤差を最小限にする方法で測定

する。

附属書 に示す二つの例から適切な測定法を選択してもよい。

この測定は,どの用途にも必要なわけではない。

共振周波数から自己インダクタンスを算出し,その値が,受渡当事者間の協定する値を超えないことが

望ましい。

5.13

環境性試験

5.13.1

温度変化

温度変化試験は,受渡当事者間の協定によるコンデンサの上限及び下限温度に基づいて,JIS C 

60068-2-14 の試験

Na

又は

Nb

に従って行う。

試験

Nb

は,約

1

時間(

1 K/min

)の遷移時間で行う。

5.13.2

高温高湿(定常)状態

高温高湿試験(

表 参照)は,コンデンサの取付け位置による過酷なレベルをもつ。JIS C 60068-2-78

及び受渡当事者間の協定による厳しさに従って,この試験を行う。

長期試験を始める前に,室温で静電容量を測定する。高温高湿試験終了後,当該コンデンサは 5.5.1 に従

った端子相互間の耐電圧試験,及び 5.6.1 に従った端子一括とケースとの間の耐電圧試験を行う。


16

E 5012-1

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最後に,安定した室内温度で 5.3.1 に従って,静電容量を測定する。

試験サンプルに破壊又はフラッシュオーバは,発生してはならないが,自己回復クリアリングは発生し

てもよい。

静電容量の変化は,

2 %

を超えてはならない。

表 4−高温高湿(定常)試験

厳しさ

試験環境

期間

温度  ℃

湿度  %RH

A 40 93 56 
B 40 93 21

5.14

機械的試験

5.14.1

端子の機械的強度試験

表 及び表 に従って端子の機械的強度を試験する。

表 5−端子の機械的強度の試験

No.

試験又は測定

試験方法

試験条件

1

接続ケーブルと接合部との引張強さ

JIS C 60068-2-21

U

a1

コンデンサの質量に従った個別の力。

最低の力:10 N 以上

2

リード線端子又は板状端子の曲げ強さ

U

b

a)

曲げ回数:2 回

3

ラグ端子の曲げ強さ(はんだによる端子

接合部の曲げ強さ)

ワイヤが接続された端子接合部に対

しての曲げ回数:2 回

4

軸接続部のねじり強さ

U

c

厳しさ度合い:2

5

ねじ端子及びボルト端子のトルク強さ

U

d

b) 

6

はんだ接続部のはんだ付け性能及びは
んだ耐熱性能

JIS C 60068-2-20 

はんだごて:こて先 A 
先端温度:350  ℃

a)

  U

b

の試験はリード線端子又は板状端子の試験方法とラグ端子の試験方法とが違ってくるので区別した。対応

国際規格ではこの区別を U

b1

及び U

b2

としているが,JIS C 60068-2-21 の本体に U

b1

及び U

b2

の記載がないた

め,この規格では両方を包含する U

b

とした。

b)

  接続部のねじ及びボルト接続のトルク強さは,製造業者が決定する。

表 6−ねじ端子及びボルトの通電容量の例

最大連続実効電流

A

ボルトねじ径の呼び

ボルト材質

トルク

N・m

最大

最小

10 M3.5

黄銅 0.8 0.4

16 M4

1.2

0.6

25 M5

2.0

1.0

63 M6

3.0

1.5

100 M8

6.0

3.0

160 M10

10.0

5.0

250 M12

15.5

7.5

315 M16

30.0

15.0

400 M20

52.0

26.0

注記  黄銅以外の材料は,電気的及び機械的にそれらが黄銅と同等以上という条件があれば差し支えない。


17

E 5012-1

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5.14.2

外観検査

コンデンサの目視検査を行い,仕上げと銘板表示とを確認する。

5.14.3

振動及び衝撃

JIS E 4031 参照。特別に規定する非標準コンデンサに対しての試験条件は,受渡当事者間で協定しても

よい。例えば,このコンデンサを適用した電力変換装置で試験する。

5.15

耐久試験

5.15.0A

一般

耐久性試験の目的は,使用中に実際に発生する条件下でのコンデンサの性能を実証することである。

耐久性試験は,完成品又はモデルコンデンサで行う。

5.15.1

前処理

コンデンサは,

10

℃以上の温度で無風の空気中に配置し,

U

N

1.1

倍の電圧を

16

24

時間印加する。

注記

この前処理の要否は,製造業者に任される。

5.15.2

初期の静電容量及び損失率の測定

30

±

2

℃の温度を維持する換気装置つき恒温槽の中に,

ユニットを無電圧の状態で

12

時間以上放置する。

電圧を加えてから

5

分後に同じ周囲温度で 5.3 によって静電容量及び損失率の測定を行う。

5.15.3

耐久試験

試験に使用する恒温槽は,試験温度に近い温度まで加熱する。

試験するコンデンサは加熱した恒温槽に入れ,

表 に示す条件に基づく電圧を加える。交流コンデンサ

及び直流コンデンサは製造業者が決める条件に基づく試験を行う。コンデンサが試験温度に達すると,こ

の試験温度で安定するよう,冷却又は加熱を調節する。温度が安定した後は,冷却又は加熱温度を変更し

てはならない。

試験温度は,短時間運転及び例外的な運転を除き,連続運転(最大負荷を条件とする)したときの,最

高動作温度(

T

max

3.31 参照)である。

直流電圧

U

NDC

又は定格せん頭電圧

U

N

に加速係数を乗じた試験電圧

U

t

を加える。

表 に従って様々な加

速係数及び試験期間が選択できる。

この選択は製造業者に任される。耐久試験が半分経過した時点でコンデンサの加圧を止めて,室温(5.1.2

参照)に冷却し,かつ無風の空気状態で,5.9 に従って,

1 000

回の放電を行う。ただし,放電電流ピーク

値は,

1.4 I

p

とする。ここに

I

p

は最大ピーク電流(3.20 参照)である。

放電の周期は,製造業者が決める。

コンデンサの再加圧をできるだけ早く行えば,試験を早く終えることができる。


18

E 5012-1

:2015

表 7−耐久試験

コンデンサの種類

U

t

試験段階

温度

放電の期間又は回数

直流 1.4

U

NDC

 1.4

U

NDC

試験温度 250

h

1.4 I

p

室温 1

000 回

1.4 U

NDC

試験温度 250

h

1.3 U

NDC

 1.3

U

NDC

試験温度 500

h

1.4 I

p

室温 1

000 回

1.3 U

NDC

試験温度 500

h

交流 1.35

U

N

注記 参照)

1.35 U

N

試験温度 250

h

1.4 I

p

室温 1

000 回

1.35 U

N

試験温度 250

h

1.25 U

N

注記 参照)

1.25 U

N

試験温度 500

h

1.4 I

p

室温 1

000 回

1.25 U

N

試験温度 500

h

注記 1  この試験時の条件は,使用条件(例えば,全ての交流コンデンサに 50 Hz 又は 60 Hz の条件)

とは異なる場合がある。

注記 2  動作温度が T

max

を超える場合は,強制空冷式の液体浴を使ってもよい。

注記 3  電力用半導体素子のスナバコンデンサは,受渡当事者間の協定によって,交流コンデンサ同様,

一方向のリプル電圧 U

t

U

r

=(1.25 又は 1.35)×U

N

を使って試験することができる。

5.15.4

耐久試験終了後の静電容量及び損失率の測定

耐久試験終了後

2

日以内に,5.3 に示す測定を行う。

5.15.5

合格判定基準

5.3 による静電容量の測定値は,初期の測定値からの変動が

3 %

を超えてはならない。電車線から直接給

電されるフィルタコンデンサとして使用するコンデンサの場合,受渡当事者間の協定によって更に厳しい

許容値にしてもよい。

損失率は報告しなければならない。

試供品でコンデンサの

1

個目の故障発生では,試験は続行できるが,

2

個目の故障が発生した場合,試

験は続行できない。

5.16

破壊試験

5.16.1

一般

この試験は,寿命時のコンデンサの徴候及び規定する制限内での安全システムの正常動作を確認するた

めに行われる。

この試験は,例えば,自己回復機能のような保安構造をもつ保護付きコンデンサ(

表 参照)だけに適

用される。ただし,次の

注記には配慮するとよい。

注記 1

内部ヒューズで保護される非自己回復コンデンサは,5.17 を適用するとよい。5.17 を適用す

るコンデンサは,5.16 と同等の保護と考える。

注記 2

開放装置は内蔵しないが,ユニット内部の圧力を検知する過圧力検知器によって運転するコ

ンデンサは,この破壊試験に従い実施するのが望ましい。

また,過圧力検知器によって運転する場合だけ,保安構造が正常動作する“

Safe operation

only with overpressure detector

”という趣旨の表示をするのがよい。

注記 3

内部ヒューズ付き自己回復コンデンサは,この破壊試験に従い実施することが望ましい。5.17

の試験に従わないほうがよい。


19

E 5012-1

:2015

注記 4

実使用条件は,運転によって大きく異なり,寿命時の挙動は,違ってくる。コンデンサを適

用する際,蓄えられるエネルギー,予測される短絡電流,事故電流の時間などを十分考慮す

る必要がある。5.16 による破壊試験は,劇的な故障のリスクを最小限にはするが,コンデン

サの寿命時の安全性を保証するものではない。

破壊試験は,

表 に従ったコンデンサの種類と保安構造との関連で行う。

DC

電圧印加後

AC

電圧を印

加する試験又は

DC

電圧印加後

DC

電圧を印加する試験のいずれを行うかは,製造業者が選択する。

故障後,コンデンサを電源から切り離す時間は,製造業者が決定する。自己回復性コンデンサの場合,

寿命末期のコンデンサの挙動を実演する方法,及び保安構造の正常動作を証明する方法は,受渡当事者間

で協定してもよい。

表 8−保安構造の破壊試験

コンデンサの種類

保安構造

主な用途

細分箇条

自己回復性コンデンサ 1.

過圧力検知器 AC

5.16.2 

DC

5.16.3 

2.  過圧力断路器 AC

5.16.2 

DC

5.16.3 

3.  分割した蒸着設計,特
別に分割しない蒸着設計

DC/AC

5.16.3 

非自己回復性コンデンサ 1.

過圧力検知器 AC

5.16.2 

DC

5.16.3 

2.  内部ヒューズ AC

5.17 

5.16.2

交流コンデンサの試験手順

試験はユニットで行う。

製造業者との協定によって,耐久試験に合格したコンデンサを使用してもよい。

試験の本質は,

内部に高インピーダンスをもつ直流電源から直流電圧を印加し,

素子内の故障を促進し,

その後,加える交流電圧でコンデンサの挙動を確認することである。内部ヒューズをもたない非自己回復

コンデンサの故障は,5.17.4 の手順に従って進めるとよい。その選択は,製造業者に任される。コンデン

サを,そのコンデンサのカテゴリ温度の最高周囲温度と同じ温度に保てる循環空気式恒温槽に設置する。

コンデンサの全ての部品が,恒温槽の温度に達したとき,

図 に示す回路を適用し,次に示す手順で試験

を行う。コンデンサが過圧力検知器で保護される場合は,過圧力検知器出力で制御する回路遮断器を使用

する。

a

)

選択スイッチ

H

1

の位置に,

K

を“

a

”の位置にし,交流電源

N

1.3 U

N

の電圧に設定し,コンデ

ンサ電流を測定する。

b

)

直流電源

T

を製造業者が提示する電圧値及び短絡電流に設定し,スイッチ

H

2

の位置にする。

c

)

コンデンサに直流電圧を印加するためにスイッチ

H

3

の位置に,

K

を“

b

”の位置にし,製造業者

が提示する印加時間の間,その状態を維持する。

d

)

その後,コンデンサに交流電圧を印加するために,スイッチ

K

を再度“

a

”の位置にし,

5

分間印加し,

再度,コンデンサ電流を測定する。

次のような状態は,発生してもよい。

1

)

電流計

I

及び電圧計

U

の両方がゼロを示す場合は,ヒューズ又は過圧力検出器の状態を確認する。


20

E 5012-1

:2015

ヒューズが溶断している場合は,ヒューズを交換する。その後,再度,交流電圧

N

を加えたとき,

再度ヒューズが溶断又は過圧力検出器が動作する場合,この試験は,中止する。ヒューズが溶断し

てない場合,又は過圧力検出器が動作してない場合は,スイッチ

K

だけを切換えてコンデンサに直

流電源

T

から項目 c

)

の規定電圧,及び交流電源

N

から項目 d

)

の規定電圧を加え,試験を継続する。

2

)

電流計

I

がゼロ,電圧計

U

1.3 U

N

を示す場合は,この試験を中断する。

3

)

電流計

I

がゼロを超える値を示す場合は,項目 b

)

c

)

及び d

)

の試験を継続する。

この試験を数回繰返した後,残りの静電容量がゼロにならない場合,及びセグメント又は特別のアンセ

グメント設計のコンデンサ静電容量が

10 %

以下にならない場合には,コンデンサの交換及び/又は試験電

圧・試験時間を増加してもよい。

さらに,コンデンサは断路器又は過圧力検出器が動作するまで,外部から操作して過圧力状態にしなけ

ればならない。この圧力値は,製造業者が決める。

これらの試験が終了した後,コンデンサを周囲温度まで冷やし,5.5 で規定する端子相互間の耐電圧試験

及び 5.6 で規定する端子一括とケースとの間の耐電圧試験を行う。過圧力検出器が動作した場合,端子相

互間の耐電圧試験は不要となる。周囲温度まで冷やした後に検出器の状態を記録する。

コンデンサ端子間に接続する交流電源

N

の短絡電流は,

I

max

5

倍を超えることが望ましい。

T

:直流電源

N

:交流電源

H,K  :選択スイッチ

A,I  :電流計 
V,U  :電圧計 
F

:ヒューズ

図 1−破壊試験の構成

ヒューズの定格電流は,

I

max

以上でなければならない。JIS C 8269-1 に従ったヒューズを使用する。

注記 1

ユニットが他のユニットと並列接続される場合,その試験は,交流電源

N

を並列の静電容量

値に相当するものに置き換えて行うのがよい。

注記 2

ユニットが試験パラメータに対して極端に大きいか又は小さい場合,その試験は,受渡当事

者間の協定によって行う。

注記 3

保護装置のないコンデンサに対する破裂の危険は,短絡電流の流れる時間に関係する。発注

者は,理論値を提供し,製造業者は

I

2

  t

を申告することができる。これらの情報は設計者が

破裂の危険を正当に評価するのに役立つ。

5.16.3

直流コンデンサの試験手順

試験は,ユニットで行う。

製造業者との協定によって,耐久試験に合格したコンデンサを使用してもよい。

内部に高インピーダンスをもつ直流電源から電圧を印加し,素子内の故障を拡大し,その後,交流が重

畳している直流高電圧又は内部のインピーダンスの小さい直流低電圧を印加し,そのときのコンデンサの


21

E 5012-1

:2015

挙動を確認することが,この試験の本質である。

内蔵ヒューズをもたない非自己回復コンデンサの故障は,5.17.4 に従って進めるとよい。

コンデンサを,そのコンデンサのカテゴリ温度の最高周囲温度に維持できる循環空気式恒温槽に設置す

る。

コンデンサの全ての部品が,恒温槽の温度に達したとき,

図 に示す回路を適用し,次に示す手順で試

験を行う。この場合,

図 の電源

N

は,交流のリプル電圧が重畳した直流発電機にする。

この直流発電機

N

に相当する電源

N

の例を,

図 に示す。

ヒューズの定格電流は,

I

max

以上でなければならない。JIS C 8269-1 に従ったヒューズを使用する。コ

ンデンサが過圧力検知器で保護される場合は,

図 に示すヒューズに代わって,過圧力検知器出力で動作

する回路遮断器を使用する。

a

)

選択スイッチ

H

1

の位置に,

K

を“

a

”の位置にし,電圧電源

N

1.3 U

N

の電圧に設定し,電流は

1.1 I

N

に設定する。

b

)

直流電源

T

を製造業者が提示する電圧値及び短絡電流に設定し,スイッチ

H

2

の位置にする。

c

)

コンデンサに直流電圧を印加するためにスイッチ

H

3

の位置に,

K

を“

b

”の位置にし,製造業者

が提示する印加時間の間,その状態を維持する。

d

)

その後,スイッチ

K

を再度“

a

”の位置にし,重畳された電圧電源

N

をコンデンサに

5

分間印加し,

再度,コンデンサ電流を測定する。

次のような状態を確認し,試験を進める。

1

)

電流計

I

及び電圧計

U

の両方がゼロを示す場合は,ヒューズ又は過圧力検知器の状態を確認する。

ヒューズが溶断している場合は,ヒューズを交換する。その後,再度,交流電源

N

を加えたとき,

再度ヒューズが溶断又は過圧力検知器が動作する場合,この試験は中止する。ヒューズが溶断しな

い場合,又は過圧力検知器が動作しない場合はスイッチ

K

だけを切換えてコンデンサに直流電源

T

から項目 c

)

の規定電圧,及び交流電源

N

から項目 d

)

の規定電圧を加え,試験を継続する。

2

)

電流計

I

がゼロ,電圧計

U

1.3 U

N

を示す場合は,この試験を中断し,静電容量を測定する。静電

容量がゼロでない場合,項目 b

)

d

)

の手順を継続する。

3

)

電流計

I

がゼロを超える値を示す場合は,項目 b

)

d

)

の手順を継続する。

この手順を数回繰返した後,残りの静電容量がゼロにならない場合,又はセグメント又は特別のアンセ

グメント設計のコンデンサの静電容量が

10 %

以下にならない場合,コンデンサの交換,及び/又は試験電

圧・試験時間を増加してもよい。また,コンデンサは断路器又は過圧力検知器が動作するまで,外部から

操作して過圧力状態にしなければならない。この圧力値は,製造業者が決める。

これらの試験が終了した後,コンデンサを周囲温度まで冷やし,5.5 で規定する端子相互間の耐電圧試験

及び 5.6 で規定する端子一括とケースとの間の耐電圧試験を行う。過圧力検出器が動作した場合は,端子

相互間の耐電圧試験は不要となる。周囲温度まで冷やした後に検出器の状態を記録する。

コンデンサ端子間に接続する交流電源

N

の短絡電流は,

I

max

5

倍を超えることが望ましい。過圧力検

出器が動作した場合,端子間耐電圧試験は不要となる。

図 の電源

N

(タイプ

1

)が利用できない場合,

図 の電源

N

(タイプ

2

)を使用してもよい。この場合,

ダイオードブリッジを通した直流大電流が流れる。直流電源及び交流電源は,調整機能をもつ。

また,5.16.3 a

)

は,次のように修正しなければならない。

選択スイッチ

H

1

の位置に,

K

を“

a

”の位置にし,電源

N

1.3 U

N

の電圧に設定する。


22

E 5012-1

:2015

電源

N

のコンデンサ端子間短絡電流は

I

max

5

倍より大きいことが望ましい。

DC

:高電圧,大電流の直流電源

C

:試供品ユニット

COM  :インバータ(転流回路)

図 2−電源 N−タイプ 1

DC  :高電圧,定電流(300 mA)の直流電源 
AC  :低電圧,大電流の交流電源 
Rf  :低電圧ダイオードブリッジ 
BD  :高電圧逆流阻止ダイオード 
R  :短絡電流調節器 
C  :試供品ユニット

図 3−電源 N−タイプ 2

注記 1

コンデンサユニットが他のユニットと並列接続される場合,その試験は,並列の静電容量に

応じた電源

N

で行うのがよい。

注記 2

交流電圧は,短絡電流が循環できるような手法を選択することが望ましい。

注記 3

ユニットが試験パラメータに対して極端に大きいか又は小さい場合,その試験は受渡当事者

間の協定によって行うのがよい。

セグメント又は特別のアンセグメント設計の自己回復(

SH

)コンデンサの場合,その静電容量が

90 %

より多く消失したコンデンサの能力を実演する他の方法を受渡当事者間で協定してもよい。

5.17

内部ヒューズの開放試験

5.17.1

一般

この試験は,内部ヒューズ付き非自己回復コンデンサに適用される。

ヒューズは,コンデンサ素子が故障した場合,ヒューズで隔離する目的で素子に直列に接続される。そ

のため,ヒューズの電流及び電圧の定格はコンデンサの設計,場合によってはバンクの設計に依存する。

一般に,内部ヒューズの動作は,次の一方,又は両方の要素から決まる。

コンデンサの並列接続で,健全素子(又はユニット)から故障した素子(又はユニット)に流れる放

電エネルギー


23

E 5012-1

:2015

保護できる事故電流

注記

ユニットが外部のヒューズで保護される場合,試験はコンデンサ製造業者が提示する外部ヒュ

ーズを使用して行う。

5.17.2

開放に対する要求事項

電圧による素子の電気的破壊が起こった場合,ヒューズはその故障素子を一定の電圧範囲で切り離すこ

とができなければならない。一定の電圧とは事故時のユニットの端子間電圧の最低電圧

U

1

から最高電圧

U

2

までをいう。

推奨する

U

1

及び

U

2

の値を次に示す。

U

1

0.8

×

U

N

U

2

U

t

ここに,

U

t

表 に示す試験電圧

注記

上記の

U

1

及び

U

2

は,コンデンサ素子の電気的破壊が起こったときコンデンサユニットの端子

間に一般に発生する電圧値である。

U

1

及び

U

2

がこの標準値と異なる場合,使用者は

U

1

及び

U

2

を規定するとよい。

5.17.3

耐用性に対する要求事項

試験後,ヒューズ組立品は素子の受ける全電圧,ヒューズ溶断で発生するいかなる不平衡電圧,及び寿

命期間に外部から通常受ける短時間の過渡的過電圧に耐えなければならない。

注記

ヒューズ及び開放保護の指針は,9.13 による。

コンデンサ寿命期間の内部ヒューズは,次の耐力を可能とする。

最大電流

I

max

1.1

倍をユニットの最大連続電流として通電

ユニットの最大サージ電流(

I

s

素子破壊に流れる放電電流

サージ放電性試験

5.17.4

試験手順

ヒューズの開放試験は,次のように行う。

直流試験電圧の上限値

U

2

5.17.2 参照)を少なくても

1

個のヒューズが溶断するまで加え,その後,急

速に電圧を

0.8 U

N

に低減して,更に

1

個のヒューズが溶断するまでその電圧を加える。

ユニットに加わる電圧を監視し,試験を通して連続測定する。ヒューズが動作する前後で

10 %

以上の電

圧の差異がある場合は,試験ユニットに外部コンデンサを並列に接続して,繰り返して試験しなければな

らない。この試験は,製造業者の判断で新しいユニットで再試験してもよい。

内部ヒューズが

1

個だけの場合,ヒューズの開放試験は,ユニット完成品

1

個又は

2

個で行う。

次のいずれか又は別の試験手順とする。その選択は,製造業者に任される。

a

)

素子の機械的破壊  素子の機械的破壊は,ケースにあらかじめあけてある穴から素子に釘を打ち込む

ことで発生させる。

注記 1

素子

1

個だけを故障させる保証はない。

注記 2

打ち込んだ釘に沿って又は釘であけられた穴を通して,ケースにフラッシュオーバする可

能性を制限するために,絶縁材料の釘を使用する及び/又はケースに永久的に又は試験中

だけ接続した素子で破壊を発生させてもよい。

b

)

素子の電気的破壊(第一の方法)

試験ユニット内にある幾つかの素子に,例えば,誘電体層の間に挿

入した

1

個のタブを設け,各タブは別々の電極に接続し,素子破壊を発生させるために,十分な大き


24

E 5012-1

:2015

さのサージ電圧を上記タブと素子のはくとの間に加える。

試験中のコンデンサの電流及び/又は電圧を記録する。

c

)

素子の電気的破壊(第二の方法)

素子ユニット内の複数の素子部分に,溶断可能な

1

本の短い電線を

接続してから

2

個の特別なタブを接続し,誘電体層の間に挿入する。各タブは,絶縁された端子に別々

に接続する。この溶断可能な電線を備えた

1

個の素子を破壊するために,十分なエネルギーを充電し

た別のコンデンサを放電して,この電線を溶断させる。

試験中のコンデンサの電流及び/又は電圧を記録する。

d

)

素子の電気的破壊(第三の方法)

ユニットの中の

1

個の素子(又は複数の素子)の小さな部分を製造

時に除去し,より弱い誘電体で置き換える。例えば,

10

20 cm

2

のフィルム,紙及びフィルム誘電体

を取り除き,

2

枚の薄い紙に入れ替える。電圧の上限値で,

1

個又は複数個の健全な素子に接続された

1

個の追加ヒューズ(又は,直接並列に接続された

1/10

が溶断したヒューズ)が溶断できるようにし

ておく。

電源を開放されてもヒューズを確実に溶断できるよう,破壊後,十数秒間(

10

秒間以上)は試験

電圧を加え続ける。

特別な場合として,

2

個又は

3

個の素子が破壊してしまうまで,試験を延長することが必要なこ

とがある。この場合,各電圧限度における破壊する素子数は,受渡当事者間の協定による。

注記 1

ユニットに爆発の危険がある場合,この試験を行う際に,事前に注意を払わなければなら

ない。

注記 2

コンデンサの内部素子が直列の場合,各試験後に全ての素子を放電させるのが望ましい。

5.17.5

静電容量測定

この試験の後,ヒューズが溶断したことを検証するために,静電容量を測定する。

1

個のヒューズの溶断で生じる静電容量の変化を検出できる十分な感度をもった測定方法が,使われな

ければならない。

5.17.6

外観検査

開放試験の後,ケースに重大な変形が生じてはならない。

5.17.7

耐電圧試験

コンデンサユニットは,耐電圧試験電圧に

10

秒間耐えなければならない。この間ヒューズは溶断しては

ならない。

この耐電圧試験電圧は,5.17.4 d

)

の規定による受渡当事者間の協定がない限り,一般に

表 で規定され

る試験電圧値と同じでなければならない。

5.18

部分放電測定(任意形式試験)

受渡当事者間の協定によって,部分放電の程度がコンデンサの寿命に影響を与えないことを確認する部

分放電測定を行ってもよい。

6

過負荷

ユニットは,故障なしで

表 に従った電圧レベルとその時間での動作に適合していなければならない。

その定格を超える電圧での動作時間が,著しく長い場合は,有効寿命を縮めることになると認識するのが

よい。


25

E 5012-1

:2015

表 9−最高許容電圧

過電圧

1 日の中での最大動作時間

説明

1.1 U

N

1.15 U

N

1.2 U

N

1.3 U

N

動作時間の 30 %

30 分間

5 分間 
1 分間

いずれもシステムとしての規

定が必要である。

注記 1.5

U

N

の過電圧は,動作時間が 30 ms であれば,コンデンサの寿命期間内で 1 000 回まで

許容される。コンデンサの寿命を著しく低下させない過電圧値は,過電圧が加わる時間,
回数及びコンデンサの温度に依存する。また,表の最大動作時間は,コンデンサの内部

温度が温度カテゴリ内で 0  ℃未満のときに,適用する値である。

7

安全に対する要求事項

7.1

放電デバイス

ユニットに内蔵される放電デバイスに抵抗を使うことは,必ずしもパワーエレクトロニクス用コンデン

サに適するとはいえないが,発注者から抵抗の使用を要求された場合,各ユニット又はバンクは初期電圧

U

N

又は

U

NDC

から

3

分間の放電時間で

60 V

以下に放電できる抵抗値を選ばなければならない。

U

N

又は

U

NDC

1 000 V

以上のコンデンサの場合でも,放電時間は,

10

分間を超えてはならない。

注記

エネルギーが

100 J

を超えるコンデンサは,出荷前に端子間及び端子ケース間を短絡して保護

するのが望ましい。

ユニットと放電デバイスとの間にはスイッチ,ヒューズなどの開放できるデバイスを入れない。

放電デバイスは,取扱い前に端子と大地との間を短絡するための代替品ではない。

放電経路を備えた他の電気装置に接続されたコンデンサの場合,上記の規定する時間内に放電できる回

路特性であることを考慮する必要がある。

放電回路は,最大過電圧のピークから放電するための適切な通電能力をもっていなければならない。

7.2

ケース接続(接地)

コンデンサの金属ケースの電位を固定するため,及び破壊時の事故電流をケースに流すために,ケース

は,事故電流を流すのに十分な接続を施し,接続具に適した無塗装の耐腐食性の金属部へ接続する。

7.3

環境保護

コンデンサが環境に拡散してはならない材料を含有している場合,

予防措置がとられなければならない。

この点に関して,国によっては法規制がある。

発注者はコンデンサが取付けられる国に適用される表記に関する要求事項について規定しなければなら

ない(8.1.2 を参照)

7.4

耐火性

試験方法は JIS C 60695-2-11 又は JIS C 60695-11-5 による。いずれの試験方法を選択するかは,受渡当

事者間の協定による。

JIS C 60695-2-11 を選択した場合,試験の厳しさ(JIS C 60695-2-11 の 6.参照)は,

850

℃とする。試験

結果の評価基準は JIS C 60695-2-11 の 12.を参照する。

7.5

その他

発注者は,問合せがあれば,コンデンサを取り付ける国に適用される安全に関する個別の規制を規定し

なければならない。


26

E 5012-1

:2015

8

表示

8.1

コンデンサユニットの表示

8.1.1

定格銘板

各コンデンサユニットの定格銘板に次の情報を掲載する。

製造業者名

製品確認番号,製造年又は製造番号

製造日。識別番号又はコード形式でもよい。

静電容量:

µF

静電容量許容差:

%

  U

NDC

又は

U

N

V

  U

i

V AC

(規定する場合,3.19 参照)

  P

max

W

(任意)

  f

2

Hz

(任意)

  I

max

A

(任意)

  I

s

A

(存在する場合)

  T

min

:℃

  T

max

:℃

最大締付けトルク:

N

m

冷媒形式及び温度(強制風冷の場合だけに適用,4.1.3 参照)

この規格の番号(任意)

次の事項が該当する場合,対応する図記号又は/及び文字を表示する。

放電装置に対しては

内部ヒューズ又は加圧断路器に対しては

自己回復性コンデンサに対しては

SH

又は

保護なしのコンデンサに対しては英文の場合“

unprotected

,和文の場合,コンデンサには保護機能を

設けていないという趣旨の表記をするのがよい。

注記 1

コンデンサユニットの表記位置は受渡当事者間で協定することが望ましい。

注記 2

銘板に上記項目を全て表示するのが難しい小形のコンデンサについては,一部の項目を取

扱説明書に記載してもよい。

注記 3

受渡当事者間の協定に基づき,銘板に追加情報を加えることができる。

8.1.2

データシート

コンデンサを正しく運転するための情報は,製造業者によって提示されなければならない。ユニットが

環境を害する又は何らかの形で危険を及ぼす材料をもつ場合,これらの材料又はそれらの量を使用者の国

の安全に関連する法令に従って,データシートで明確にしなければならない。発注者は,それらの法令に

ついて,製造業者に連絡しなければならない。

注記 1

発注者が,そのような法令を製造業者に連絡しない場合,製造業者が,その法令及び規則を

調査してもよいし,そのほうが望ましい。

注記 2

受渡当事者間の協定によって,質量分率を記載した

SDS

JIS Z 7253 参照)を提出してもよ

い。


27

E 5012-1

:2015

9

取付け及び使用の指針

9.1

一般

過負荷は,コンデンサの寿命を短くするため,使用条件(例えば,温度,電圧,電流及び冷却)は,厳

密に管理することが望ましい。

コンデンサの種類の相違及び多くの要素があるため,全ての場合において取付け及び運転を単純な規則

で規定することはできない。

箇条 の情報は,検討すべきより重要な事項を示している。また,製造業者及び関連機関の使用指導書

に従う必要がある。

コンデンサの主な用途を,次の

7

項目で示す。

a

)

内部過電圧保護用(スナバコンデンサの用途)で,コンデンサにはある量の直流電圧が交流電圧に重

畳して加わる。

b

)

直流高調波フィルタコンデンサ用で,非正弦波の交流電圧の重畳した直流電圧が加わる。

c

)

転流回路の用途でコンデンサには一般に台形波電圧が加わる。

d

)

外部から進入する交流過電圧(ノイズ)を保護する用途。

e

)

外部から進入する直流過電圧(ノイズ)を保護する用途。

f

)

回路内部のスイッチングで,発生する高次高調波を除去するフィルタの用途。

g

)

直流電力貯蔵の用途(補助コンデンサ)で,直流電圧で電力を貯蔵するが,周期的に大電流の充放電

でコンデンサからの電力の出し入れが行われる。

9.2

定格電圧の選択

コンデンサの定格電圧は,繰返しピーク電圧値と同じ値である。

パワーエレクトロニクスの用途の多くは変動する負荷である。そのため,受渡当事者は,定格電圧と実

際に発生する電圧ストレスを広範囲にわたって議論することが必要である。非常時だけであれば,コンデ

ンサは,最高動作温度の基で最高許容電圧で動作できるが,短時間の動作に限られる(

表 参照)。

注記

製造業者は,周波数及び周囲温度(

T

amb

)を関数とする印加電圧のグラフを提供してもよい。

9.3

動作温度

9.3.0A

一般

コンデンサの動作温度は,コンデンサの寿命に大きな影響を与えるため,十分に注意することが望まれ

る。

最高動作温度

T

max

を超える温度は,誘電体の電気化学的な劣化を加速させる。

最低動作温度

T

min

未満の温度,又は高温から低温への急速な変化は,誘電体に部分放電劣化を引き起こ

す場合がある。

9.3.1

取付け

コンデンサは,内部損失によって熱を発生するが,対流と放射とによって熱が十分放出できる取付けで

なければならない。コンデンサが運転される部屋の換気及びコンデンサの配置は各コンデンサ周辺の空気

によい循環が生まれるようにしなければならない。これはコンデンサを一列に配置したり,

2

段積みに配

置する場合に重要である。

日照又は高温になる機器の表面からの放射によっても,コンデンサの温度は上昇する。取付け後,最も

厳しい使用条件(電圧,電流及び冷却温度)において,コンデンサ動作温度が

T

max

を超えていないことを

検証する必要がある。

冷却空気温度,冷却効果及び放射の強さと時間とによって,次の予防処置をとる必要がある。


28

E 5012-1

:2015

熱放射からコンデンサを保護する。

動作温度の高いコンデンサの選択又は箇条 に規定した定格よりも高い定格電圧のコンデンサを使用

する。

標高の高い(

1 400 m

を超える)ところに取り付けるコンデンサは,熱の放出能力が少なくなる。こ

の点はコンデンサユニットの出力を決める際に考慮するのがよい。

9.3.2

特殊冷却条件

例外的に,入口温度(

表 参照)が最高

55

℃を超える場合,特殊設計されたコンデンサ又は定格電圧

の高いコンデンサを使用する必要がある。

9.4

特殊使用条件

高い周囲温度は別として,熱帯の国では他の有害な使用条件が発生しがちである。発注者は,そのよう

な条件に気付いた場合,コンデンサを発注するときに,製造業者にその情報を連絡するのがよい。

このような情報は,コンデンサの取付けに関係する全ての機器提供者にも提供されるのがよい。

9.5

過電圧

過電圧の要素は,箇条 で規定している。

過電圧の見込み回数が低い場合,又は温度条件が厳しくない場合,受渡当事者間の協定によって,定格

せん頭電圧

U

N

に乗ずる過電圧係数を増してもよい。雷による過電圧にさらされやすいコンデンサは適切

に保護されることが望ましい。避雷器で保護する場合,避雷器は,できるだけコンデンサの近傍に取り付

けるのがよい。

過電圧が

表 の許容値を超える場合(コンデンサが直接電車線に接続されている場合など)受渡当事者

間の協定によって,より高い電圧による試験を設定してもよい。

9.6

過電流

コンデンサは,3.203.21 及び 3.22 に定義する最大値を超える電流で使用しないことが望ましい。コン

デンサを回路に投入した場合又は装置のスイッチを投入した場合,高周波で大きな過渡過電流が発生する

可能性がある。これらの過渡過電流は,コンデンサ及び装置の許容値内とする。

コンデンサがヒューズ(内部ヒューズ又は外部ヒューズ)で保護されている場合,スイッチ動作に伴う

過渡過電流のピーク値は,最大サージ電流(

I

s

)を限度にしなければならない。

9.7

スイッチングデバイス及び保護デバイス

スイッチングデバイス,保護デバイス及び接続端子部並びに配線は,スイッチ投入などで発生する高周

波で大きな過渡過電流によって引き起こされる電気力学的及び熱的ストレスに耐えられなければならない。

電気力学的及び熱的ストレスを考慮すると過大な外形となる場合,過電流保護を目的とした特別な予防

措置を取るのがよい。

注記

特にヒューズは,適切な熱容量をもったものを選択するとよい。

9.8

沿面距離及び空間距離の選択

IEC 62497-1 参照。

9.9

接続部

コンデンサに電流を流すリード線は,コンデンサからの熱を放出することができる。同様に,このリー

ド線は外部接続部で発生した熱をコンデンサに伝えることにもなる。

そのため,コンデンサと接続する接続端子部及び配線はコンデンサ自体より常に低い温度に保たれるこ

とが必要である。

コンデンサ回路の接続不良は,アークを発生させ,高い周波数を引き起こさせ,コンデンサに過熱又は


29

E 5012-1

:2015

過剰なストレスをもたらす。

そのため,コンデンサ装置の接触部,コンデンサの端子部及び配線の全てを定期点検することを推奨し

ている。

9.10

コンデンサの並列接続

コンデンサを並列接続する回路の設計では,次の二つの危険性があるため,特別な注意が必要である。

a

)

電流分担は,電流経路の抵抗及びインダクタンスの僅かな違いによって決まる。そのため,一つのコ

ンデンサだけが,簡単に過負荷になる場合がある。

b

)

パワーエレクトロニクスでは,高い周波数が多く使用される。そのため,通常,内部接続を,低イン

ダクタンス及び低抵抗にして設計することが望ましい。

また,

1

個のコンデンサの短絡故障の結果として,並列接続されたコンデンサの放電が起こり,その全

エネルギーを短絡した箇所で一気に消費する。通常,電流制限ヒューズでは故障ユニットを切り離すこと

ができないので,この場合,特別な予防措置が必要である。

9.11

コンデンサの直列接続

ユニットの端子相互間絶縁抵抗は,ばらつきがあるため,ユニット間の電圧を正しく分圧するには分圧

抵抗で確実に行うのがよい。

交流電圧の加圧又は直流電圧の加圧でも非加圧の時間が長い間欠使用では,全体の放電デバイスが,残

留電荷を放電するので,特別な分圧抵抗は必要としない。

ユニットの絶縁電圧は,直列接続に適合していなければならない。

9.12

磁気損失及び渦電流

パワーエレクトロニクスの中の導電体が作る強い磁場は,磁気ケースの交流磁化及び金属部に渦電流を

誘導し,熱を発生させるおそれがある。そのため,大電流の流れる導電体から安全距離をとってコンデン

サを取り付ける措置及び磁性材料の使用をできる限り避ける措置が必要である。

9.13

内部ヒューズ保護及び開放器保護に対する指針

素子が故障した場合,その素子を隔離するために,その素子と直列にヒューズが接続される。素子の故

障後,そのヒューズが,溶断し他の健全素子と隔離されるため,健全な素子で運転を継続することができ

る。

ユニットを直列接続して使用する場合,

1

個又は複数の内部ヒューズが溶断するとバンク内ではユニッ

ト間の電圧の変動が生じる。ユニットに印加される電圧は,5.17 に示す値を超えてはならない。ユニット

の内部接続によっては,

1

個又は複数のヒューズが溶断するとユニット内の素子間電圧に変動が生じる。

したがって,ユニットの直列接続で内部ヒューズが溶断したとき,残った健全な素子への印加電圧が増

加する。製造業者は,要求があれば溶断ヒューズによって起こる電圧の増加の詳細を示さなければならな

い。

自己回復特性をもつコンデンサの絶縁破壊は,特に危険もなく,電流も大きく増加することはないが,

圧力上昇(コンデンサ寿命末期に発生する温度の不安定さによる圧力上昇,又は大きな過負荷による多く

の自己回復が過剰になることによる圧力上昇)が発生した際,このコンデンサは加圧断路器又は加圧力検

知器によって保護されなければならない。

これらのデバイスは,

内部の短絡回路を保護するものではない。

9.14

保護されていないコンデンサに対する指針

パワーエレクトロニクス用コンデンサに対して,発注者は,このコンデンサが故障したとき,危険が発

生することのない特定の取付けになっているかを確認しなければならない。保護されていないコンデンサ

に対して,この要求事項は特に必要である。


30

E 5012-1

:2015

附属書 A

参考) 
波形

A.1

パワーエレクトロニクス用コンデンサの電流波形を,次の台形電圧波形の例で示す(

図 A.1)。

f

p

=1/t

p

C

L

×

×

=

π

τ

ここに,  τ: コンデンサの電流パルス幅 

t

p

: 繰返し周期

f

p

: パルス周波数

U

N

: 繰返しピーク電圧

Î: ピーク電流(I

P

L: コンデンサの等価直列インダクタンス

C: コンデンサの静電容量

注記  波形は,転流動作時の波形で,上段に示すほぼ台形波形になるコンデンサ電圧を基準にして,下段に

コンデンサの電流波形を示している。

a)  転流波形 

b)  転流回路の例 

図 A.1−コンデンサの波形例


31

E 5012-1

:2015

τ

1

:コンデンサの充電時間

τ

2

:コンデンサの放電時間

t

p

:周期

c)  半導体素子への過電圧を保護するダンピングコンデンサの電圧・電流波形

R:ダンピング抵抗 
C:ダンピングコンデンサ

d)  ダンピング回路例

図 A.1−コンデンサの波形例(続き)


32

E 5012-1

:2015

附属書 B

規定)

周波数及び最高温度を関数とする正弦波電圧で示すコンデンサの動作制限

B.1

最高温度(

T

max

)での,コンデンサの動作限界は,周波数を関数とする正弦波電圧で表せる。

U

max

  :コンデンサに印加できる最大電圧

P

max

  :コンデンサの最大電力損失

I

max

  :コンデンサ最大実効電流

図 B.1−電源(要求)条件

図 B.1 は,試験電源の周波数に対するコンデンサに印加できる電圧,電力損失及び実効電流の特性を示

す。

最大電圧

U

max

は,誘電体の厚さ(

a

,固有の電位強度(

Ed

)及び温度(

t

)の関数である。

U

max

(Ed, at)

このときの周波数範囲は,

f

f

1

であるので,

U

max

は次のようになる。

U

max

U

N

f

1

は,コンデンサの電力損失が最大となる周波数でもある。

1

2

n

max

tan

2

δ

ω

×

×

×

=

C

U

P

1

f

π

ϖ

=

f

2

は,最大電力損失(

P

max

)及び最大電流(

I

max

)時の周波数である。周波数範囲

f

1

から

f

2

までは,

P

max

は一定である。

また,

f

2

は,有効電流が最大になる周波数である。

I

I

max


33

E 5012-1

:2015

上記の最大周波数最大電流は,表皮効果などによって減少する。

次の各記号は,コンデンサの特性値を示す。

U

max

最大電圧

P

max

最大電力損失

tan

δ

1

  f

1

周波数でのコンデンサの誘電正接

tan

δ

2

  f

2

周波数でのコンデンサの誘電正接

f

2

フルパワー損失及び最大電流になる最大周波数

I

max

最大実効電流値

注記

次の式を熱安定性試験条件として提案する。

2

2

2

max

2

2

2

max

tan

21

.

1

tan

2

21

.

1

δ

C

I

δ

C

ω

U

P

×

×

×

=

×

×

×

=

ω

2

2

f

ω

π

=


34

E 5012-1

:2015

附属書 C 

規定)

共振周波数の測定方法−例

C.1

測定方法 1

図 C.1 はコンデンサ電圧と電源周波数との関係を測定する回路を示す。

FG

:可変周波数電源

R

:供試コンデンサ端子に直接接続する無誘導抵抗

Rs

:コンデンサの等価直列抵抗

L

:コンデンサの等価直列リアクトル

C

:コンデンサ

U

1

U

2

  :電圧

図 C.1−測定回路

U

1

を一定に保ちながら周波数を変化させることによって,コンデンサの電圧

U

2

と電源周波数との関係

図 C.2 に示すようなグラフでプロットすることができる。

U

2

の最低電圧(

U

2 min

)の点は,共振周波数(

f

r

に相当する。ただし,配線はできるだけ短くしなければならない。

注記

外部配線を短くし,その配線のインダクタンスが内部配線のインダクタンスに比べて無視でき

る状況をつくることによって,この周波数(

f

r

)は固有共振周波数とみなす。

図 C.2−コンデンサ電圧と電源周波数との関係

C.2

測定方法 2

直流電源にてユニットを充電した後,コンデンサ端子で直接,準備したギャップを通じて放電する。放

電電流波形をオシロスコープで記録(

図 C.3 参照)する。共振周波数

f

r

は,時間軸の振動の回数から計算

される。放電波形は,等価直列抵抗と漂遊インダクタンスとの関数である。

注記

測定方法

2

は,放電周波数を測定する。配線の外部インダクタンスが内部配線のインダクタン


35

E 5012-1

:2015

スに比べて無視できる場合,この周波数は自身の共振周波数とみなす。

固有共振周波数の計算に減衰係数を考慮してもよい場合もある。

図 C.3−オシロスコープで計測される放電波形


36

E 5012-1

:2015

参考文献

JIS C 4902-1  高圧及び特別高圧進相コンデンサ並びに附属機器−第

1

部:コンデンサ

注記

対応国際規格:IEC 60871-1

:2005

Shunt capacitors for a.c. power systems having a rated voltage

above 1 000 V

Part 1: General

MOD

JIS E 5004-1  鉄道車両−電気品−第

1

部:一般使用条件及び一般規則

注記

対応国際規格:IEC 60077-1

:1999

Railway applications

Electric equipment for rolling stock

Part 1:

General service conditions and general rules

MOD

JIS E 5004-2  鉄道車両−電気品−第

2

部:開閉機器・制御機器及びヒューズの一般規則

注記

対応国際規格:IEC 60077-2

:1999

Railway applications

Electric equipment for rolling stock

Part 2:

Electrotechnical components

General rules

MOD

JIS Z 7253

GHS

に基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法−ラベル,作業場内の表示及び安全デー

タシート(

SDS

注記

対応国際規格:ISO 11014

Safety data sheet for chemical products

Content and order of sections

MOD

JEM 1419  電力用半導体変換装置用コンデンサ

注記

JEM は日本電機工業会規格である。

IEC 60050 

(

436

):1990

International Electrotechnical Vocabulary

Part 436: Power capacitors

IEC 60110-1

:1998

Power capacitors for induction heating installations

Part 1: General

IEC/TS 60110-2

:2000

Power capacitors for induction heating installations

Part 2: Ageing test, destruction test

and requirements for disconnecting internal fuses

IEC 60143-1

:2004

Series capacitors for power systems

Part 1: General

IEC 60143-2

:1994

Series capacitors for power systems

Part 2: Protective equipment for series capacitor banks

IEC 60143-3

:1998

Series capacitors for power systems

Part 3: Internal fuses

IEC 60146-1-1

:1991

Semiconductor convertors

General requirements and line commutated convertors

Part

1-1: Specifications of basic requirements

IEC 60252-1

:2001

AC motor capacitors

Part 1: General

Performance, testing and rating

Safety

requirements

Guide for installation and operation

IEC 60252-2

:2003

AC motor capacitors

Part 2: Motor start capacitors

IEC 60358

:1990

Coupling capacitors and capacitor dividers

IEC 60384-14

:2005

Fixed capacitors for use in electronic equipment

Part 14: Sectional specification: Fixed

capacitors for electromagnetic interference suppression and connection to the supply mains

IEC 60491

:1984

Safety requirements for electronic flash apparatus for photographic purposes

IEC 60831-1

:1996

Shunt power capacitors of the self-healing type for a.c. systems having a rated voltage up to

and including 1 000 V

Part 1: General

Performance, testing and rating

Safety requirements

Guide for

installation and operation

IEC 60831-2

:1995

Shunt power capacitors of the self-healing type for a.c. systems having a rated voltage up to

and including 1 000 V

Part 2: Ageing test, self-healing test and destruction test

IEC/TS 60871-2

:1999

Shunt capacitors for a.c. power systems having a rated voltage above 1 000 V

Part 2:


37

E 5012-1

:2015

Endurance testing

IEC 60931-1

:1996

Shunt power capacitors of the non-self-healing type for a.c. systems having a rated voltage up

to and including 1 000 V

Part 1: General

Performance, testing and rating

Safety requirements

Guide

for installation and operation

IEC 60931-2

:1995

Shunt power capacitors of the non-self-healing type for a.c. systems having a rated voltage up

to and including 1 000 V

Part 2: Ageing test and destruction test

IEC 61048

:2006

Auxiliaries for lamps

Capacitors for use in tubular fluorescent and other discharge lamp

circuits

General and safety requirements

IEC 61049

:1991

Capacitors for use in tubular fluorescent and other discharge lamp circuits. Performance

requirements

IEC 61071

Capacitors for power electronics

IEC 62491

Industrial systems, installations and equipment and industrial products

Labelling of cables and cores


38

E 5012-1

:2015

附属書 JA

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS E 5012-1:2015  鉄道車両−電力用コンデンサ−第 1 部:紙及びフィルムコン
デンサ

IEC 61881-1:2010,Railway applications−Rolling stock equipment−Capacitors for 
power electronics−Part 1 : Paper/plastic film capacitors

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技
術的差異の理由及び今後

の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

パワーエレクトロニク

ス用紙及びフィルムコ
ンデンサについて規定

する。

 1 パワーエレクトロニクス

用コンデンサについて規
定する。

追加

この規格は 2010 年の改正で紙及びフィル

ムコンデンサの適用範囲に限定したが,こ
の表現が漏れている。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

適用範囲外としてアル

ミニウム非固体電解コ
ンデンサ

 1

追加

JIS E 5012 規格群の他の Part は適用範囲外
と明記した。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

適用範囲外として電気

二重層キャパシタ

 1

追加

JIS E 5012 規格群の他の Part は適用範囲外
と明記した。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

2  引用規格

3  用語及び
定義

3.1A  コンデンサ素体

追加

本体でコンデンサ素子と同じレベルで使

用されているが,用語及び定義に挙げられ
ていないので追加。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

3.15  定格せん頭電圧

3.15  定格交流電圧

変更

定義は同じであるが,一般には定格交流電

圧は実効値を示すので,ピーク値を示す
JIS の用語を採用した。

IEC への改正提案はしな
い。

3.16  定格直流電圧   3.16

JIS とほぼ同じ

変更 GTO に限られた内容ではないので,電力半

導体素子用のダンピングコンデンサとし

た。

対応国際規格見直しの際,
提案を行う。

4  使用条件

4.1.0A  一般

箇条 4 の前置きで表現

追加

箇条 4 の前置きで表現を細分した新箇条を

追加し,表現した(JIS 様式に統一)

IEC への改正提案はしな
い。

4.1.1  標高 IEC 62498-1
クラス A1 参照

 4.1.1

IEC 62491 クラス A1 参照 変更

対応国際規格の誤記。

対応国際規格見直しの際,
提案を行う。

38

E 50

12
-1


201

5


39

E 5012-1

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技
術的差異の理由及び今後

の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

5  試験 5.2.1

受渡試験

a)∼f)削除

 5.2.1

a)∼f)で受渡試験項目を
羅列

削除

表 と重複する。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

5.2.2  形式試験 
a)∼m)削除

 5.2.2

a)∼m)で形式試験項目を
羅列

削除

表 と重複する。

対応国際規格見直しの際,
提案を行う。

5.6  端子一括とケース
との間の耐電圧試験

種別 2 を追加し,規定
した。

 5.6.1

選択

種別 2 を日本の実情に合わせ,追加した。

種別 1 は対応国際規格に基づいた。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

5.10  熱 安 定 性 試 験 又
は温度上昇試験

 5.10

熱安定性試験を規定

選択

温度上昇試験を追加。

熱安定性試験を種別 1 に温度上昇試験を種

別 2 として,いずれを選択するかは製造業
者によるとした。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

5.14  機械的試験 
性能区分に U

b

使用。

 5.14.1

表 5 の性能区分が不明。
U

b1

及び U

b2

変更

性能区分の U

b1

及び U

b2

は参照する規格に

ない記号で,

規格に示された U

b

の記号に両

者を変更した。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

5.15.0A  一般

5.15.0
A

JIS と同じ

変更

JIS Z 8301 に規定の記載方法に改めた。

IEC への改正提案はしな
い。

5.15.3  耐久試験

5.15

JIS とほぼ同じ

変更

“耐久試験が半分経過した時点でコンデ

ンサの加圧を止めて,周囲温度に冷却し,

を周囲温度の表現を“室温(5.1.2 参照)

とした。

IEC への改正提案はしな
い。

5.16.1  一般

5.16.1

DC-AC サ イ ク ル 又 は
AC-DC サイクルの表記。

変更 DC-AC サイクル又は DC-DC サイクルが正

しい表記なので,誤記を訂正した。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

7  安全に対
する要求事

7.4  耐火性

7.4

JIS とほぼ同じ

変更

参照する箇条の番号が違っている。

もし,JIS C 60695-2-11 が選択された場合,
試験の厳しさ(JIS C 60695-2-11 の 6.参照)

は 850  ℃とする。試験結果の評価基準は同
JIS の 12.を参照する。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

39

E 50

12
-1


201

5


40

E 5012-1

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技
術的差異の理由及び今後

の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

8  表示 8.1.1

定格銘板

8.1.1

JIS とほぼ同じ

変更

保護なしのコンデンサには unprotected を

表記する。国内で使用する場合,unprotected
以外にも和文の表記を追加した。

IEC への改正提案はしな
い。

8.1.2  データシート   8.1.2

JIS とほぼ同じ

追加

日本の安全データシートは MSDS も含め,
SDS(JIS Z 7253 参照)に集約して編集さ
れたので,新しい規格で表示。

IEC への改正提案はしな
い。

9  取付け及
び使用の指

9.3.0A  一般

9.3

追加

細分箇条を追加し,JIS の形式に合わせた。 IEC への改正提案はしな

い。

附属書 A

(参考)

図 A.1 c)

半導体素子

図 A.1 
c)

ゲートターンオフサイリ

スタ(GTO)

変更 GTO に限られた内容ではないので,半導体

素子とした。

対応国際規格見直しの際,

提案を行う。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61881-1:2010,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。

−  選択  国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。

40

E 50

12
-1


201

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