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E 5008:2016

1)

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

2

3  用語及び定義  

3

3.1  一般  

3

3.2  装置  

4

3.3  電気的特性  

4

4  一般事項  

5

4.1  一般  

5

4.2  使用条件  

7

4.3  特性  

12

4.4  技術的要求事項  

14

4.5  試験  

15

5  直接形主変換装置  

25

5.1  直流主電動機用他励式変換装置  

25

5.2  直流主電動機用チョッパ装置  

28

5.3  交流主電動機用電力変換装置(インバータ)  

31

6  間接形主変換装置  

32

6.1  一般  

32

6.2  電源側電力変換装置  

32

6.3  電動機側電力変換装置  

33

7  補助変換装置  

33

7.1  一般  

33

7.2  特性  

33

7.3  短絡保護  

35

7.4  定格絶縁電圧の選択  

35

7.5  試験  

36

8  半導体素子駆動装置  

38

8.1  同義語  

38

8.2  プリント基板(電子機器)  

38

8.3  半導体素子駆動装置の機能  

38

8.4  半導体素子駆動装置に関する要求事項  

38

8.5  使用条件  

38

8.6  半導体素子駆動装置に関する絶縁上の要求  

38

8.7  電磁両立性  

38


E 5008:2016  目次

2)

ページ

8.8  半導体素子駆動装置の試験  

39

附属書 A(参考)ブロック図で示した基本回路の構成  

40

附属書 B(参考)受渡当事者間で協定すべき事項の要約表  

41

附属書 C(参考)磁界及び誘起電圧の要求に関するガイドライン  

44

附属書 JA(参考)騒音測定方法  

45

附属書 JB(参考)狭帯域及び時間同期測定  

53

参考文献  

55

附属書 JC(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

57


E 5008:2016

3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第

14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

鉄道車輌工業会(

JARI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規

格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規

格である。これによって,JIS E 5008:2009 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 E

5008

2016

鉄道車両-電力変換装置

Rolling stock-Power converters

序文 

この規格は,

2014 年に第 3 版として発行された IEC 61287-1 を基とし,鉄道車両の分野では用いられて

いない用語及び定義の削除など技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

さらに,国際規格にはない“騒音測定方法”の参考情報を附属書 JA,及び“狭帯域及び時間同期測定”

の参考情報を附属書 JB に追加した。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書 JC に示す。

適用範囲 

この規格は,鉄道車両に搭載する電力変換装置に関する用語,使用条件,一般特性及び試験方法につい

て規定する。

この規格は,鉄道車両に搭載して,次の回路に給電する電力変換装置について適用する。

  主回路(主電動機駆動回路)

  動力車,旅客車及び付随車の補助電源回路

この規格は,例えば,トロリバスを含む,全てのけん(牽)引車両用電力変換装置に拡大して適用する

ことができる。

この規格は,次の構成機器を含む電力変換装置の組立完成品に適用する。

  半導体素子組立品

  冷却システム

  平滑リアクトル,コンデンサ,変圧器,抵抗器,接触器,スイッチなどの機器

  半導体素子駆動装置及びセンサ

  保護装置

電源は,次の種類とする。

  交流き電

  直流き電

  鉄道車両搭載の発電機,蓄電池又はその他の電源

この規格は,半導体素子駆動装置の制御電源,センサなどの制御電源には,適用しない。

注記 1  電力変換装置に内蔵する制御装置,半導体素子駆動装置に関係しないセンサ及び半導体素子

駆動装置のプリント基板は,JIS E 5006 による。

注記 2  主回路又は補助電源回路の組合せ試験は,この規格の適用範囲ではない。例えば,電力変換

装置及び電動機の組合せ試験は,JIS E 5011 規格群による。


2

E 5008:2016

注記 3  電源側,電力変換装置及び電動機の組合せの基本回路構成の例を附属書 に示す。

注記 4  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61287-1:2014,Railway applications-Power converters installed on board rolling stock-Part 1:

Characteristics and test methods(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“

MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS C 0920  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記

  対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT)

JIS C 5101-4  電子機器用固定コンデンサ-第 4 部:品種別通則:アルミニウム固体(MnO

2

)及び非

固体電解コンデンサ

注記

  対応国際規格:IEC 60384-4,Fixed capacitors for use in electronic equipment-Part 4: Sectional

specification-Aluminium electrolytic capacitors with solid (MnO

2

) and non-solid electrolyte(IDT)

JIS C 60050-551  電気技術用語-第 551 部:パワーエレクトロニクス

注記

  対応国際規格:IEC 60050-551,International Electrotechnical Vocabulary-Part 551: Power

electronics(MOD)

JIS C 60721-3-5  環境条件の分類-第 3-5 部:環境パラメータとその厳しさのグループ別分類-車載

機器の条件

注記

  対応国際規格:IEC 60721-3-5,Classification of environmental conditions-Part 3: Classification of

groups of environmental parameters and their severities-Section 5: Ground vehicle installations

IDT)

JIS E 4001  鉄道車両-用語

JIS E 4031:2013  鉄道車両用品-振動及び衝撃試験方法

注記

  対応国際規格:IEC 61373:2010,Railway applications-Rolling stock equipment-Shock and

vibration tests(MOD)

JIS E 5004-1:2011  鉄道車両-電気品-第 1 部:一般使用条件及び一般規則

注記

  対応国際規格:IEC 60077-1:1999,Railway applications-Electric equipment for rolling stock-

Part 1: General service conditions and general rules(MOD)

JIS E 5006  鉄道車両-電子機器

注記

  対応国際規格:IEC 60571,Electronic equipment used on rail vehicles(MOD)

JIS E 5007  鉄道車両-主変圧器及びリアクトル

注記

  対応国際規格:IEC 60310,Railway applications-Traction transformers and inductors on board

rolling stock(MOD)

JIS E 5012-1  鉄道車両-電力用コンデンサ-第 1 部:紙及びフィルムコンデンサ

注記

  対応国際規格:IEC 61881-1,Railway applications-Rolling stock equipment-Capacitors for

power electronics-Part 1: Paper/plastic film capacitors(MOD)


3

E 5008:2016

JIS E 5012-2  鉄道車両-電力用コンデンサ-第 2 部:アルミニウム非固体電解コンデンサ

注記

  対応国際規格:IEC 61881-2,Railway applications-Rolling stock equipment-Capacitors for

power electronics-Part 2: Aluminium electrolytic capacitors with non-solid electrolyte(MOD)

JIS E 5051:2009  鉄道車両-電気的危険性に関する防護通則

注記

  対応国際規格:IEC 61991:2000,Railway applications-Rolling stock-Protective provisions

against electrical hazards(MOD)

JIS E 6101  鉄道車両-直流主電動機-試験方法

注記

  対応国際規格:IEC 60349,Electric traction. Rotating electrical machines for rail and road vehicles

MOD)

JIS E 6102  鉄道車両-交流主電動機

注記

  対応国際規格:IEC 60349-2,Electric traction-Rotating electrical machines for rail and road

vehicles-Part 2: Electronic converter-fed alternating current motors(MOD)

JIS E 6103  鉄道車両-永久磁石同期機

注記

  対応国際規格:IEC 60349-4,Electric traction-Rotating electrical machines for rail and road

vehicles-Part 4: Permanent magnet synchronous electrical machines connected to an electronic

converter(MOD)

JIS E 6111  鉄道車両-短一次形リニア誘導主電動機

JIS E 6401  鉄道車両用抵抗器

注記

  対応国際規格:IEC 60322,Railway applications-Electric equipment for rolling stock-Rules for

power resistors of open construction(MOD)

IEC 60076-10:2001,Power transformers-Part 10: Determination of sound levels

IEC 60747 (all parts),Semiconductor devices-Discrete devices

IEC 60850,Railway applications-Supply voltages of traction systems

IEC 61148,Terminal markings for valve device stacks and assemblies and for power conversion equipment

IEC 62236-3-1,Railway applications-Electromagnetic compatibility-Part 3-1: Rolling stock-Train and

complete vehicle

IEC 62236-3-2,Railway applications-Electromagnetic compatibility-Part 3-2: Rolling stock-Apparatus

IEC 62278,Railway applications-Specification and demonstration of reliability, availability, maintainability

and safety (RAMS)

IEC 62497-1:2010,Railway applications-Insulation coordination-Part 1: Basic requirements-Clearances

and creepage distances for all electrical and electronic equipment 及び Amendment 1:2013

IEC 62498-1:2010,Railway applications-Environmental conditions for equipment-Part 1: Equipment on

board rolling stock

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 60050-551 及び JIS E 4001 によるほか,次による。

3.1 

一般 

3.1.1 

使用者(

user)

電力変換装置の仕様及び鉄道車両へのぎ装に対して責任を負う組織。


4

E 5008:2016

注記

  電力変換装置を購入する車両の製造業者,鉄道事業者など,契約形態によって変わる。

3.1.2 

製造業者(

manufacturer)

電力変換装置を設計し,製造する組織。

3.1.3 

試験仕様書(

test specification)

試験についての要求事項を規定した文書。

注記 1  例えば,合否基準,試験条件,試験方法。

注記 2  鉄道車両の電力変換装置について試験を実施する当事者に固有な用語が存在する場合,試験

計画書(

test plan)のような別名称となる場合がある。

3.2 

装置 

3.2.1 

電力変換装置[(

electronic)(power)converter]

半導体素子を用いて,装置に入力する電力の電圧,電流,周波数及び相数の一つ又は複数を変換し,出

力する装置。

注記

  この規格では,入出力の電気的特性で電力変換装置を定義する。電力変換装置には,整流装置,

チョッパ,インバータ又はこれらを組み合わせたものがあるが,一つの箱に収まっている必要

はない。

3.2.2 

主変換装置(

traction converter)

主電動機に電力を供給する電力変換装置。

3.2.3 

補助変換装置(

auxiliary converter)

補助回路に電力を供給する電力変換装置。“補助電源装置”ともいう。

注記

  補助回路とは,照明装置,蓄電池,空気調和装置,冷却装置,制御回路などを指す。

3.2.4 

直接形電力変換装置(

direct converter)

中間リンクを介さない電力変換装置。

3.2.5 

間接形電力変換装置(

indirect converter)

中間リンクを介した電力変換装置。

3.2.6 

入力及び出力(

input and output)

入力は,例えば,力行運転のときに有効電力を吸収する側であり,出力はそのときの電動機を駆動する

ための有効電力を供給する側。

3.3 

電気的特性 

3.3.1 

負荷パターン(

load profile)

次に規定する条件において,電流又は電力の時間変化を示す図表。

  主変換装置に対しては,鉄道車両の走行開始から終了まで。


5

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  補助変換装置に対しては,補助回路負荷の起動から定常状態まで。

負荷パターンは,電車線電圧の影響を受ける。

3.3.2 

最大瞬時電流(

maximum instantaneous current)

電力変換装置が規定された電圧で制御できる最大電流。

3.3.3 

過渡(

transient)

対象にする時間尺度と比較して,短い時間間隔にある二つの連続した定常状態の間で変化する現象,又

は数量に関するもの,若しくは示すもの。

3.3.4 

高調波成分(

harmonic components)

周期的に変化する量の,高調波周波数の正弦波成分。

注記

  実際には,十分に長い期間の波形をとって,それを周期波形としてフーリエ級数に展開するこ

とがある。

3.3.5 

直流電流リプル率(

DC ripple factor)

脈動する直流電流の平均値に対する最大値と最小値との差の半分の比。

注記 1  直流電流リプル率が小さい場合,最大値と最小値との和に対する最大値と最小値との差の比

で近似できる。

注記 2

(

)

mean

min

max

2I

I

I

r

=

ここに,

r: 直流電流リプル率

I

max

: 周期関数で想定する最大電流(

A)

I

min

: 周期関数で想定する最小電流(

A)

I

mean

: 直流電流の平均値(

A)

3.3.6 

公称値(

nominal value)

部品,デバイス又は装置の特性を示すための数値,又はそれらを識別するために用いる数値。

3.3.7 

定格値(

rated value)

部品,デバイス又は装置の仕様で規定された動作条件に対して,仕様作成のために使用する数値。

注記

  通常,製造業者が規定する。

3.3.8 

使用値(

operating point value)

部品,デバイス又は装置の仕様で規定された動作条件に対して,通常,使用者が指定する数値。

一般事項 

4.1 

一般 

4.1.1 

設計 

設計のプロセスは,明文化され,かつ,監査に対応できるようにする。


6

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使用者が入札評価のために,この設計プロセスの詳細を要求する場合,使用者はその要求内容を入札文

書で明示する。

4.1.2 

表示 

4.1.2.1 

銘板 

電力変換装置の使用できる寿命の間は,消えずに読取り可能な銘板を電力変換装置に取り付け,次の事

項を記載する。

a)

製造業者名

b)  “主要図番及び変更番号”及び/又は“形式名”

c)

製造番号

d)  製造年月

e)

質量

4.1.2.2 

主回路端子 

主回路端子の表示は,IEC 61148 に規定した仕様による。

4.1.3 

技術文書 

4.1.3.1 

製造業者が提供する文書 

電力変換装置の使用方法及び保守に関する文書は,製造業者が準備し,次の内容を含むようにする。

a)

装置仕様(機能上の内容及び技術データを含む。)

b)  形式試験及び受渡試験の試験仕様書(試験項目表,試験方法,試験条件,限度値,許容範囲,合否判

定基準など)

c)

規定された試験の結果(試験成績書)

d)  コミッショニングに関わる実施要領書

注記

  “コミッショニング”とは,装置を適切に使用開始できるようにするための一連の作業。

e)

運転操作取扱説明書

f)

保守取扱説明書

g)

修理取扱説明書

h)  保守用及び修理用の特殊工具が必要な場合,それらの説明書

i)

トレーニング・プログラム及び支援教材

それらの詳細は,製造業者及び使用者間(以下,受渡当事者間という。)の協定による。

j)

特別な廃棄処理を行わなければならない材料について,単体又は電力変換装置とともに廃棄する場合

のその材料に関する明確な記述

4.1.3.2 

使用者が提供する文書 

使用者は,必要に応じて附属書 に記載されている協定事項の詳細を示す仕様書を提供する。この規格

の標準要求事項と異なる場合に限り,仕様書にそれらの項目を記載する必要がある。仕様書には,次のよ

うな事項を含めてもよい。

a)

運用に関する一般的な技術内容

b)  特別な使用条件

c)

電力供給システムの仕様

d)  負荷パターン及びデューティサイクル

e)

電磁両立性に関する要求

f)

冷却に関する要求


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g)

環境条件

h)  火災に係る要求を含む安全要求

i)

電気設計上及び機械設計上の特徴

j)

利用できる保守設備及び修理設備に関する詳細

要求内容は,明確かつ誤解を与えない記述とする。例えば,“装置は信号設備及び通信設備に妨害を与え

てはならない。”というような,数値のない定性的な記述は避ける。

4.1.4 

信頼性,アベイラビリティ,保全性及び安全性(RAMS 

4.1.4.1 

信頼性 

使用者は,製造業者に信頼性に関する数値を予測すること又は使用者の信頼性目標を満足させることを

要求できる。信頼性要求がある場合の計算方法は,入札時に受渡当事者間で協定する。

信頼性要求に対する仕様及び確認については,IEC 62278 に従うか又は受渡当事者間で協定する。

4.1.4.2 

アベイラビリティ 

使用者は,製造業者にアベイラビリティに関する数値を予測すること又は使用者のアベイラビリティ目

標を満足させることを要求できる。アベイラビリティ要求がある場合の計算方法は,入札時に受渡当事者

間で協定する。

仕様,計算方法及び確認については,IEC 62278 に従うか又は受渡当事者間で協定する。

4.1.4.3 

保全性 

保全性に関する要求事項がある場合,使用者が入札時に規定する。一方,電力変換装置の製造業者は,

必要な保守手順又は禁止事項を規定する。保守手順については,受渡当事者間で協定する。

これらの要求に対する仕様及び確認については,IEC 62278 に従うか又は受渡当事者間で協定する。

4.1.4.4 

安全性 

安全性に関する要求事項がある場合,使用者が入札時に規定し,受渡当事者間で協定する。

安全性要求に対する仕様及び確認については,IEC 62278 に従うか又は受渡当事者間で協定する。

4.1.5 

装置及び構成機器の寿命 

電力変換装置の寿命については,入札時に受渡当事者間で協定する。構成機器の寿命が電力変換装置の

寿命よりも短い場合,製造業者はその構成機器の使用法及び定期交換の手順を使用者と協定する。推奨す

る予備品は,製造業者が提案する。

4.2 

使用条件 

4.2.1 

一般 

使用条件は,使用者が等級を指定する場合を除いて,IEC 62498-1 に従う。

その他の条件が適用される場合,適用可能であれば,JIS C 60721-3-5 から選択する。

4.2.2 

標高 

電力変換装置が仕様書で規定されたとおりの性能を出すことのできる標高の等級は,別の規定がない限

り,IEC 62498-1 の表 の等級 A3 による。

注記

  標高は,特に空気圧力に関係し,その結果,冷却システム及び絶縁に影響する。

4.2.3 

温度 

4.2.3.1 

周囲温度 

電力変換装置が仕様書で規定されたとおりの性能を出すことのできる周囲温度の等級は,別の規定がな

い限り,IEC 62498-1 の表 の等級 T4 による。

製造業者が寿命計算をする場合,使用者は,製造業者が指定する鉄道車両の周囲温度又は電力変換装置


8

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の冷媒温度を決定するために必要な情報を提供する。提供されない場合,IEC 62498-1 の表 の基準温度

TR1 を適用する。

基準温度は,寿命期間中に気候温度が材料に及ぼす劣化と同等の効果がある定常温度と考える。

注記

  温度による劣化は,温度の指数関数で進行する(例えば,絶縁材料については JIS C 2143 規格

群を参照)。基準温度は,通常,年平均気温よりも高い。

標高の等級として IEC 62498-1 の表 の AX を規定した場合,使用者は,標高幅(例えば,0 m~1 000 m

及び

1 000 m~2 000 m)ごとの標高と気温との依存性の情報を提供する。

4.2.3.2 

始動時の温度 

この規定は,いかなる電源にも接続されていない留置中の鉄道車両にも適用する。

鉄道車両外部の周囲温度にさらされる電力変換装置が始動する最高周囲温度は,4.2.3.1 の規定による。

鉄道車両の機器室に収納される電力変換装置が始動する最高周囲温度は,

70  ℃とする。

表 には,電力変換装置が仕様書で規定されたとおりの性能を出すことのできる,始動時の負荷特性の

負荷等級区分を示す。この規格では,推奨する負荷等級を規定していないが,電力変換装置の使用条件を

考慮し,適切な負荷等級を選択することが望ましい。始動時の周囲温度及び負荷等級の選択は,受渡当事

者間で協定する。

表 1-始動時の負荷特性の一般区分(負荷等級) 

負荷等級

始動時の負荷条件

SU1

定格電圧及び当該装置の周囲温度が指定の範囲内になるまでは無負荷

a)

SU2

当該装置の周囲が指定の温度範囲内になるまでは,

50 %負荷

a)

SU3

直ちに,

100 %定格負荷

b)

SU4

他の指定条件

a)

  例えば,機関車の主回路電力は,電源に接続してすぐに使用可能とする必要はない。構成機

器は送風機などによって,当該装置の周囲を指定の温度範囲にすることができる。

b)

  例えば,補助電源装置は,電源を投入したら直ちに,機能しなければならない場合もある。

4.2.4 

他の周囲条件 

電力変換装置は,IEC 62498-1 で規定する湿度条件で設計する。汚損度の条件は,IEC 62498-1 及び IEC 

62497-1 によって設計する。

4.2.5 

機械的ストレス 

4.2.5.1 

振動及び衝撃 

電力変換装置は,設計で指定した取付位置に固定支持されている場合(取付部分に使用する防振支持を

含む。),JIS E 4031 で規定する振動及び衝撃に耐える必要がある。

4.2.5.2 

他の加速度 

次の要求内容については,受渡当事者間で協定する。協定がない場合,JIS E 4031 による。

a)

鉄道車両が曲線区間を通過中又は曲線区間上で停車しているとき,鉄道車両の垂直軸に対し直角に作

用する正味の左右方向の許容加速度成分。

b)  冷却システムを含む電力変換装置が,仕様書で規定された性能を連続して動作できる左右方向及び前

後方向の加速度。

4.2.6 

負荷パターン 

負荷パターンは,電力変換装置又は電力変換装置用構成機器の動作特性に影響するので,負荷パターン


9

E 5008:2016

の特性は,必ず指定する。この負荷パターンは,デューティサイクルから計算し,受渡当事者間で協定す

る。

注記 1  負荷パターンは,電力変換装置又はその構成機器の最悪条件を計算するため,及び温度上昇

試験(4.5.3.13 参照)の条件を決めるために使用する。

注記 2  デューティサイクルは,代表的な走行パターン(力行,等速運転,ブレーキ及び停止)又は

電力変換装置が搭載されている鉄道車両の仕様で規定された負荷サイクルであるともいえる。

一般的に,このデューティサイクルは,力行に対しては公称電車線電圧を条件とし,電気ブ

レーキなどその他の条件の場合,受渡当事者間で協定した供給電圧を条件とする。

注記 3  補助変換装置については,7.2.3.3 を参照。

4.2.7 

電力供給システムの特性 

4.2.7.1 

一般 

使用者は,力行時及び電気ブレーキ時における電力供給システムの特性及び故障時に起こり得る電力供

給システムの特性を規定することが望ましい。

4.2.7.2 

交流電力供給システム 

4.2.7.2.1 

交流電車線電圧の主要特性 

使用する交流電車線電圧の種類及びそれらの主要特性は,特別の指定がある場合を除いて,IEC 60850

による。一つ又は複数の別の電力供給システムで運転する場合であっても,当該電力変換装置は,仕様ど

おりの性能を発揮する必要がある。

4.2.7.2.2 

電車線電圧のステップ(階段状)変動 

電車線電圧のステップ変動特性は,使用者が規定する。その電圧特性における当該電力変換装置の性能

は,受渡当事者間で協定する。

4.2.7.2.3 

交流電車線電圧のひずみ 

交流電車線電圧は,ほぼ,正弦波とみなす。

交流電車線電圧の定常状態に含まれる高調波電圧及び次数間高調波電圧が,受渡当事者間で協定した値

と同等又はそれより低い状態において,電力変換装置は,規定の性能を発揮する必要がある。

4.2.7.2.4 

交流電車線システムにおける過電圧 

電力変換装置は,保護装置を含め,変圧器及び入力フィルタ(もし,あれば)に接続された状態で,IEC 

60850 に規定された入力過電圧及び過渡エネルギーに耐えることができるようにする。これらは,標準条

件と考える。その他の条件は,使用者が規定する。

4.2.7.2.5 

交流電車線システムのインピーダンス 

交流電源のインピーダンスは,電力変換装置の動作特性に影響を与え,更に列車位置に応じて変化する。

したがって,使用者はこのインピーダンスの最高値及び最低値を含む特性を必要に応じて規定する。

交流電車線システムの共振周波数が必要であり,かつ,規定できる場合,使用者は,当該電車線システ

ムの共振周波数を直接又はシステムモデルによって規定する。

電車線インピーダンス及び共振周波数は,他の鉄道車両が存在するとその影響を受けるので,そのこと

も考慮に入れることが望ましい。

4.2.7.3 

直流電力供給システム 

4.2.7.3.1 

直流電車線電圧の主要特性 

使用する直流電車線電圧の種類及びそれらの主要特性は,特別の指定がある場合を除いて,IEC 60850

による。一つ又は複数の別の電力供給システムで運転する場合であっても,当該電力変換装置は,仕様書


10

E 5008:2016

で規定した性能を発揮させる必要がある。

直流電力供給システムの電車線電圧は,三相正弦波電圧を

6 パルス以上の全波整流した直流電圧とみな

す。

これ以外の場合(例えば,パルス数が

6 の整数倍以外のパルス数の場合,位相制御式整流装置を採用し

ている場合,回生ブレーキを装備した鉄道車両が存在する場合又は変電所に高調波フィルタを設置してい

る場合),使用者はそれらについての仕様を提示する。

4.2.7.3.2 

電車線電圧のステップ(階段状)変動 

電車線電圧のステップ変動特性(例えば,電圧変化幅

dU,電圧変化率 dU/dt など)は,使用者が規定す

る。その電圧特性に対応する電力変換装置の性能は,受渡当事者間で協定する。

4.2.7.3.3 

直流電車線システムにおける過電圧 

電力変換装置は,入力フィルタ及び保護装置がある場合を含め,IEC 60850 で規定された入力過電圧及

び過渡エネルギーに耐えることができるようにする。実際の電車線電圧条件が規定された値から逸脱して

いる場合,使用者が別途規定する。

4.2.7.3.4 

直流電車線システムのインダクタンス及び抵抗 

直流電源のインダクタンス及び抵抗は,電力変換装置の動作特性に影響を与え,更には列車位置に応じ

て変化する。したがって,使用者は,インダクタンス及び抵抗の最高値及び最低値を含む特性を,必要に

応じて規定する。

他の鉄道車両が存在するとその影響を受けるので,そのことも考慮に入れるのが望ましい。

4.2.7.3.5 

直流電車線電圧のひずみ 

直流電車線電圧が定常状態において,受渡当事者間で協定した数値と同等又はそれより低い電圧ひずみ

率の状態において,当該電力変換装置は,規定の性能を発揮する必要がある。

4.2.7.4 

その他の電源システム 

次のような電源装置から給電される電力変換装置の場合,使用者は,当該電源装置の電圧及びインピー

ダンスの定格値及び変動範囲,並びに交流電源の場合は必要に応じて電源周波数及び電源波形を規定する。

a)

蓄電池

b)  発電機

c)

地上電源(基地電源)

d)  その他電源装置

4.2.8 

電磁障害 

4.2.8.1 

一般 

電力変換装置は,伝導又は放射による電磁障害を発生して,電力供給システム,通信システム,信号シ

ステム,当該列車内の他の機器又は鉄道システムの周囲に影響を与える可能性がある。電力変換装置の入

力電流には,通常,電源周波数の整数倍の高調波及び次数間高調波成分を含んでいるが,これらは電車線

システム内に存在する高調波によるもの又は電力変換装置が発生するものである。電力変換装置が当該列

車内の他の装置への電力供給源となっている場合,当該列車のその他の機器(例えば,車両暖房用電源)

への障害についても配慮することが望ましい。

機器の従うべき要求は,IEC 62236-3-1 及び IEC 62236-3-2 によるか,又は受渡当事者間の協定による。

4.2.8.2 

電力供給システムとの電磁障害(エミッション) 

電力変換装置,鉄道車両及び電力供給システム間の電磁両立性に関する責任は,電力変換装置の製造業

者及び使用者の間で分担する。電磁両立性を確認する手順は,契約の時点で,関係する受渡当事者間で協


11

E 5008:2016

定する。

電力供給システム全体に含まれる交流の高調波電流成分の許容値は,必要に応じて使用者が規定する。

4.2.8.3 

放送システム及び通信システムへの電磁障害 

電力変換装置は,放送システム及び通信システムに妨害を与えることがある。電磁障害に対する放送網

及び通信線の保護のための要求事項は,IEC 62236-3-2 によるか,又は受渡当事者間の協定による。IEC 

62236-3-2 による場合,IEC 62236-3-1 も考慮することが望ましい。

4.2.8.4 

信号システムへの電磁障害 

電力変換装置による鉄道車両システム及び信号システムへの電磁障害に関する責任は,電力変換装置の

製造業者及び関係者の間で分担する。電磁両立性を確認する手順は,契約の時点で,関係する受渡当事者

間で協定する。

信号システムへの障害に関する詳細な要求事項は,鉄道事業者の地上保安装置担当によって規定され,

鉄道事業者の仕様として示される。例えば,次のような事項がある。

a)  電力変換装置に起因する,電力供給システム内の指定された帯域幅及び持続時間をもつ信号周波数帯

の最大許容電流。信号周波数は,通常,

150 kHz 以下の周波数帯の範囲にあり,そのためスイッチン

グ時の高調波成分は,この周波数帯の範囲に入ることがある。

電車線及び鉄道車両からの全電磁障害電流の限度値は,鉄道事業者の地上保安装置担当によって規

定され,鉄道事業者の仕様で示されたレベルを超えないように,製造業者は十分に注意する。

b)  信号周波数帯における,鉄道車両に対する最小入力インピーダンス

当該鉄道車両を複数の鉄道事業者の鉄道路線で運行することを計画している場合,各鉄道路線へ適

用される要求仕様を考慮することが望ましい。

c)

軌道施設内における許容最高磁界

注記

  軌道施設内にあるセンサは,動作周波数帯と一致した場合,磁界に影響される可能性がある。

4.2.9 

入力電流の制限 

定常電流及び突入電流又は投入時の電流の制限値は,使用者が規定する。また,電力供給システムの短

時間電流耐量及び電力供給システムの保護システムの特性についても使用者が規定する。

4.2.10 

環境への影響 

4.2.10.1 

騒音 

表 に騒音の等級を規定する。電力変換装置から発生する最大騒音レベル(音圧レベル)は,この等級

のいずれかに適合する。

表 より低い数値を,仕様として示してもよい(4.1.3.2 参照)。

表 2-騒音の等級レベル 

単位

dB(A)

騒音の等級

N1 N2 N3 N4 N5 N6 N7 N8

騒音レベル

L

PA

80 75 70 65 60 95 90 85

騒音レベルは,

1 m の距離で,A 特性,音圧レベル L

PA

dB(A)]で規定する。

試験方法は,4.5.3.12 による。

別置きの冷却システムをもつ電力変換装置であって,冷却システムが電力変換装置専用として用いられ

る場合,電力変換装置の騒音の等級は,その冷却システムを含めて規定する。主電動機駆動回路又は補助


12

E 5008:2016

回路を含めた電力変換システム全体に対する騒音の最高レベルは,この規格では規定しない。電力変換装

置を鉄道車両に搭載した状態で発生する騒音レベルは,その配置場所及び何らかの予防手段(手段がある

場合)によって変わることを考えておく必要がある。取付方法又は運転方法によって,騒音が低減される

場合に限り,等級

N6,N7 及び N8 が認められる。騒音の等級レベルの選択は,受渡当事者間の協定によ

る。鉄道車両に搭載した状態における電力変換装置の騒音を防止する鉄道車両側の対策は,主契約者(車

両契約者)の責任とする。

4.2.10.2 

人が触れる可能性のある箇所の最高温度 

人が触れる可能性のある箇所の最高温度は,JIS E 5004-1 の表 による。

4.3 

特性 

4.3.1 

構成機器の特性 

4.3.1.1 

仕様 

構成機器は,要求する機能上のパラメータ及び物理的パラメータを規定した仕様書を満足する。仕様書

の内容は,後日の再設計又は代替供給者から互換性のある構成機器の調達ができるように,十分に正確な

記述とする。

4.3.1.2 

品質管理システム 

構成機器の供給者は,認証された品質管理システムを保持する。

4.3.2 

半導体素子(デバイス)の特性 

電力用半導体素子は,IEC 60747 規格群の規定を満足し,かつ,この規格に規定される使用条件の下で

確実に機能する。

4.3.3 

変圧器,リアクトル及びコンデンサ 

電力変換装置内で用いられている電力用変圧器及びリアクトルの特性は,JIS E 5007 の要求事項を満足

する。また,コンデンサの特性は,JIS C 5101-4JIS E 5012-1 及び JIS E 5012-2 の要求事項を満足する。

JIS C 5101-4JIS E 5012-1JIS E 5012-2 及びこの規格で規定されている使用条件に相違がある場合,

この規格の規定を優先する。特に,振動・衝撃試験及び運転条件には,特別な注意を払う。

4.3.4 

電力変換装置の特性 

4.3.4.1 

形状-図面表記要領 

次に示す項目を図面に明記する。

a)

構成機器

b)  取付位置

c)

保守などで装置を取り扱う場合の要求事項

d)  運搬時のつり装置など

e)

電気的接続及び冷却システムのエアダクト又は冷却システムとの接続

f)

外形寸法及び許容差

g)

電力変換装置及び冷媒の合計計画質量

h)  計算上の質量中心位置

受渡当事者は,仕様書及び設計図面を協定する。

4.3.4.2 

冷却システムの特性 

冷却システムに関する主要なパラメータは,受渡当事者間で協定した仕様書に規定するが,次のような

内容を含めてもよい。

a)

冷媒の種類


13

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b)  定常状態及び過渡状態における流量(率)

c)

(冷媒の)流入部及び流出部の温度

d)  動作時の圧力(定格値及び試験値)

e)

圧力損失

f)

消費電力

g)  装置表面を放熱に利用している場合の追加情報(例えば,隣接部品との間の空間距離,電力損失によ

る発熱)。

h)  閉回路の循環冷却システムを用いている場合,その密封方法

i)

フィルタを用いている場合,その種類及び保守上の要求事項

j)

冷媒に関する保守情報(例えば,水冷式の場合の添加剤など)

4.3.4.3 

保護等級 

保護等級を指定する場合,その等級は,JIS C 0920 の規定から選択する。

4.3.4.4 

電気的特性 

4.3.4.4.1 

入力特性 

電力変換装置は,4.2.7 で規定した 1 種類又は複数の電源へ接続することができる。電力変換装置は,当

該電源に直接,又は中間機器,例えば,変圧器又は入力フィルタを経由して,接続してもよい。

使用者は,4.2.8 の要求事項を考慮して,電源特性を規定する。

保護装置をもつ電力変換装置は,4.2.7.2.4 及び/又は 4.2.7.3.3 に規定する入力過電圧に損傷なく耐えら

れるようにする。使用者は,その保護装置が再使用できるか否かを規定する。

4.3.4.4.2 

出力特性 

4.3.4.4.2.1 

一般 

定格値は電力変換装置に対して定め,使用値は使用条件に対して定める。

4.3.4.4.2.2 

定格値 

次に示す出力に関する各定格値を,仕様書で規定する。

a)

電圧(基本波の実効値又は平均値)

b)  電流(基本波の実効値又は平均値)

c)

ターンオフ電流

d)  基本周波数の力率

e)

周波数(基本波,キャリア及び変調周波数)

4.3.4.4.2.3 

使用値 

出力の各数値は,4.2.7 に従った特定の動作点を含めて,製造業者が仕様書で規定する。仕様書には,a)

g)  の内容を含めることが望ましい。

a)

電力(有効電力及び無効電力)

b)  電圧(基本実効値又は平均値)

c)

電圧波形

d)  電流(基本実効値又は平均値)

e)

最大瞬時電流

f)

特定の動作点における許容動作時間

g)

周波数(基本波,キャリア及び変調周波数)

a)g)  は,受渡当事者間で協定することが望ましい。


14

E 5008:2016

4.3.4.4.2.4 

その他(電気的特性) 

負荷短絡時及び負荷遮断時における電力変換装置の特性は,4.1.3.2 に従って規定する。使用者から特別

な要求事項がある場合,4.1.3.2 に従って規定する。

この特性は,受渡当事者間で協定することが望ましい。

4.3.4.4.3 

変換効率 

変換効率は,電力供給システムの標準特性(4.2.7 参照)に対して定めるが,定格動作条件における

4.3.4.4.2.3 の動作点の中の 1 点以上に対して規定することが望ましい。

電力変換装置において,電力が双方向に流れる装置の場合,それぞれの電力の流れる方向に対して変換

効率を規定する。

変換効率は,受渡当事者間で協定することが望ましい。

注記

  変換効率の規定は,IEC 60146-1-1 による。

4.3.4.4.4 

電気的絶縁 

電力変換装置で,電源側と負荷側との間の電気的絶縁が確実に行われている場合,そのことを電力変換

装置の仕様書に明記する。

4.3.4.4.5 

電力変換装置及び制御装置間のインタフェース 

電力変換装置の電力回路部と制御装置とが分離されている場合,両者間の機能上のインタフェースを規

定する。

4.4 

技術的要求事項 

4.4.1 

絶縁協調 

最小空間距離及び最小沿面距離は,IEC 62497-1 に従う。

最小空間距離を決める基礎となるのは,定格インパルス耐電圧及び環境汚損度である。

海抜

2 000 m より高い標高の場合,IEC 62497-1 の表 A.9 及び表 A.10 に従い,空間距離標高補正係数を

適用する。補正係数の計算に際して,線形外挿してもよい。

最小沿面距離を決める基礎となるのは,定格絶縁電圧,環境汚損度及び絶縁材料である。

絶縁協調を規定するために,使用者は製造業者が必要とする情報を提供する。

4.4.2 

電力変換装置に対する電磁両立性の要求事項 

4.4.2.1 

一般 

電力変換装置に関する電磁両立性の要求事項は,IEC 62236-3-2 によるか,又は受渡当事者間で協定する。

使用者は,高いエミッション及び/又は低いイミュニティが想定される装置を提示する。

4.4.2.2 

電磁界 

4.4.2.2.1 

軌道沿線にある機器との障害 

軌道沿線にある機器へ電力変換装置から発生する電磁界が影響を与える可能性があるので,影響の有無

について協議し,IEC 62236-3-2 又は個別の電磁両立性計画に従って,その電磁界の強さを制限する。

この電磁界の許容値は,軌道沿線の通信回路及びセンサの許容値である。

4.4.2.2.2 

人体への影響 

運転室及び客室(一般的には,乗客が立ち入ることのできる全ての場所)に許容される磁界及び誘起電

圧は,使用者が規定する。使用者及び製造業者は,電力変換装置に関する要求レベルを協定する(附属書

を参照。

)。

4.4.3 

故障の影響 

電力変換装置の故障が,接続される電動機,変圧器,フィルタなどの機器に及ぼす影響を考慮する。同


15

E 5008:2016

様に,電動機,変圧器,フィルタなどに生じた故障が電力変換装置に及ぼす影響も考慮する。これらの故

障の影響は,受渡当事者間で協定する。

この協定に規定がない場合,故障モード影響解析(

FMEA)は要求されない。

4.5 

試験 

4.5.1 

一般 

4.5.1.1 

概要 

試験は,電力変換装置の仕様書に適合していることを確認する。

コストのかかる試験の実施回数は,必要最小限とすることを推奨する。この規格では,該当する大半の

試験は,通常,製造業者の工場で行う。

製造業者の工場において規定又は協定した方法では当該装置の試験ができない場合,その試験を特殊な

実験室又は鉄道車両上で行ってもよい。この規格で規定する試験は,主として半導体素子駆動装置を含む

電力変換装置の主回路に対して行う(箇条 を参照。)。

試験手順及び試験パラメータは,受渡当事者間で協定する。

電力変換装置の試験に際しては,製品とは異なる別の制御装置を用いてもよい。

4.5.1.2 

試験の種類 

4.5.1.2.1 

一般 

試験には,次の

3 種類がある。

a)

形式試験

b)  受渡試験

c)

調査試験

注記

  組合せ試験は,この規格の対象外である。

4.5.1.2.2 

形式試験 

供試の電力変換装置は,形式試験を行う前に受渡試験を行う(表 を参照。)。

形式試験は,当該製品がこの規格及び受渡当事者間で協定した要求事項に適合していることを確認する。

形式試験は,

通常の設計及び製造手順に従って製造した製品の

1 台に対して行う。この試験に対しては,

4.5.1.1 で製品とは異なる別の制御装置を使用する場合を除いて,通常,電力変換装置の全ての機器は,継

続生産品と同一であることが望ましい。

電力変換装置の形式試験実施後に重要な設計変更があった場合,一部の試験を再試験するか又は全ての

試験を再試験するかについて,受渡当事者間で協定することが望ましい。

試験方法によっては,継続生産品とは異なる構成機器又は制御装置の使用を必要とする場合がある。そ

のような場合,受渡当事者間で協定する。

電力変換装置の完成品又はその構成機器の一つが,以前に試験したものと同一又は類似である場合,製

造業者が,以前に実施した試験成績書(証明書)を提出することで,契約上の要求を満たすことができる。

その場合,別の協定がない限り,電力変換装置の完成品又は構成機器それぞれに,試験を繰り返す必要は

ない。

同一の電力変換装置を大量に製造する場合で,事前に受渡当事者間の協定があれば,製造品質が指定の

要求レベルを満たすことを確認するために,生産品又は納入品の中から抜き取った電力変換装置又は構成

機器の一つに対して,幾つかの試験項目だけを繰返し行ってもよい。

表 の中で,

a)

  を付記した受渡当事者間で協定する形式試験は,試験仕様書に明記し,実施する。

4.5.1.2.3 

受渡試験 


16

E 5008:2016

受渡試験は,電力変換装置が適正に組み立てられていること,及び全ての構成機器が正しく安全に機能

していることを確認する。受渡試験は,該当する各試験項目について製造業者が行う。受渡当事者間での

協定がある場合,試験方法の代案を採用してもよい。代案には,全ての電力変換装置に対して,試験項目

を減らす場合もあり,又は契約範囲に含む製品から無作為に抜き取った一定数の電力変換装置に対してだ

けは,規定する全ての試験を行う場合もある。

表 の中で,

a)

  を付記した受渡当事者間で協定する受渡試験は,試験仕様書に明記し,実施する。

4.5.1.2.4 

調査試験 

調査試験は,受渡当事者間で事前に協定して,電力変換装置の使用方法に関する参考情報を得ることを

目的とする。この試験は,契約書に明記されている場合に限り行う。

調査試験の結果を,電力変換装置の受取り拒否又は違約提訴用の根拠としてはならない。

注記

  調査試験の内容は,この規格では規定しない。

4.5.2 

電力変換装置の試験 

4.5.2.1 

一般 

電力変換装置の一般特性を確認するための形式試験及び受渡試験は,表 の試験項目及び 4.5.3.1

4.5.3.22 に規定する内容に従って行う。

試験場所は,表 による。

電力変換装置に関するこれらの全ての試験は,工場内又は鉄道車両における通常の周囲温度で行ってよ

い。各形式試験を行ったときの周囲温度は,試験報告書に記録する。

個別の電力変換装置に対する追加の形式試験及び受渡試験は,4.5.2 及び(適用可能な場合には,)箇条 5

~箇条 の要求事項に従って行う。特に,規定の負荷で行う試験は,箇条 又は箇条 による。

複数の出力をもつ電力変換装置の場合,それぞれの出力についての電気的受渡試験及び電気的形式試験

を行うことが必要である。

4.5.2.2 

電力変換装置の構成機器の試験 

4.5.2.2.1 

一般 

電力変換装置の構成機器は,電力変換装置に組み込む前に,次に示すそれぞれの規格に従って試験を行

う。

a)

半導体素子(デバイス):IEC 60747 規格群

b)  制御用電子機器:JIS E 5006

c)

半導体素子駆動装置

  :箇条 及び JIS E 5006

d)  鉄道車両用変圧器及びリアクトル:JIS E 5007

e)

電力用コンデンサ:JIS C 5101-4JIS E 5012-1 及び JIS E 5012-2

f)

半導体素子組立品:必要に応じ,半導体素子組立品の製造業者が準備する試験計画書によって試験を

行う。

注記

  半導体素子組立品として,インバータユニットなどがある。

g)

鉄道車両用抵抗器:JIS E 6401

4.5.2.2.2 

部分放電試験 

試験は,構成機器単体で実施する。試験の実施は,構成機器の製品規格による。

試験は,基本構成機器及び組立品の絶縁を確認する。

試験は,

1 500 V 以上で使用する機器で,特に,新しい構成機器及び新しい絶縁技術を採用した半導体素

子組立品に対して行うことが望ましい。


17

E 5008:2016

IEC 60270 には,試験方法及び校正方法並びに幾つかの試験回路が規定されている。これらの試験方法

の中では,次の試験方法を使用することが望ましい。

2

5

.

1

m

U

以上の交流電圧実効値(

50 Hz 又は 60 Hz)を適用する。電圧は 10 秒間かけて,

2

5

.

1

m

U

直線的に立ち上げ,その電圧を

t

1

1 分間維持する(図 参照)。この時間 t

1

の間に,何らかの部分放電が

観測される場合がある。

時間

t

1

の後,

10 秒間かけて,電圧を

2

1

.

1

m

U

まで下げる。この電圧

2

1

.

1

m

U

を,

t

2

30 秒間印加す

る。

t

2

の最後の

5 秒間に,部分放電レベルを測定する。

合否判定基準:部分放電の測定レベルが,製造業者の規定する判定基準以下である。

注記

  例えば,試験に合格する一般的な判定基準は,構成機器に対しては,10 pC(ピコクーロン)及

び組立品に対しては,

50 pC である。

注記

  U

m

は,被試験品の絶縁体の両端に繰り返し発生する電圧の最大波高値。

a)

  試験電圧は,50 Hz 又は 60 Hz の rms。

図 1-部分放電試験電圧-時間特性 

4.5.2.3 

電力変換装置の試験項目 

電力変換装置の完成品に対して行う一般的な試験項目及び試験の種類は,表 による。ここに示す試験

項目は,最低限のものである。


18

E 5008:2016

表 3-試験項目 

試験項目

場所

形式試験

受渡試験

該当箇条番号

目視検査

 W.S.

4.5.3.1 

寸法及び許容差

 W.S.

b)

4.5.3.2 

質量測定

 W.S.

4.5.3.3 

表示の検査

 W.S.

4.5.3.4 

冷却システムの性能試験

 W.S./V

4.5.3.5 

冷媒の漏れ試験

 W.S./V

4.5.3.5.4 

保護等級の試験

 W.S.

a)

4.5.3.6 

耐電圧試験

 W.S.

4.5.3.7 

絶縁抵抗試験

 W.S.

a)

4.5.3.8 

機械的及び電気的な保護動作試験並びに
検出器の試験

W.S.

4.5.3.9 

軽負荷試験

 W.S.

4.5.3.10 

転流試験

 W.S./V

4.5.3.11 

騒音測定

 W.S.

4.5.3.12 

温度上昇試験

 W.S.

4.5.3.13 

電力損失算定

 W.S.

4.5.3.14 

入力電圧の過電圧及び急変試験

 W.S./V

4.5.3.15 

負荷の急変試験

 W.S./V

a)

4.5.3.16 

安全要求の検査

 W.S.

4.5.3.17 

振動試験及び衝撃試験

 W.S.

4.5.3.18 

電磁両立性(

EMC)の試験 W.S./V

a)

4.5.3.19 

電源電圧のステップ(階段状)変動試験

 W.S./V

a)

4.5.3.20 

供給電源の短時間中断試験

 W.S./V

a)

4.5.3.21 

電流分担試験

 W.S./V

a)

4.5.3.22 

W.S.:試験は,工場内で行う。 
W.S./V:試験は,工場内又は鉄道車両のいずれかで行うことができる。 

a)

  この試験の実施は,受渡当事者間の協定による。

b)

  試験仕様書に記載があれば,一部の寸法及び許容差を受渡試験で確認してもよい。

この表にある試験項目の中で,鉄道車両で行う試験は,電力変換装置の試験とみなされるとともに,組

合せ試験の一部とみなすことができる。

4.5.3 

試験内容 

4.5.3.1 

目視検査 

この検査は,受渡試験である。

目視検査は,電力変換装置の外観には物理的な欠陥がなく,また,表面処理が適正に行われていること

を確認する。

この目視検査には,全ての電気的構成機器及び機械的構成機器が完全にそろっており,正しく取り付け

られていることの確認も含まれる。

さらに,全ての電気的接続及び機械的接続が正しく組み立てられており,かつ,構成機器間は指定され

た経路で接続されていることの確認も行う。

電力変換装置の仕様書で規定された安全性要求事項に合致していることの確認が,目視検査では不十分

であると考えられる場合,適切な追加試験を行う。

合否判定基準:電力変換装置は,次の条件を満足する。


19

E 5008:2016

a)

物理的欠陥がない。

b)  全ての電気的及び機械的構成機器は指定どおりであり,かつ,正規に組み立てられ

ている。

c)

安全性要求事項は,受渡当事者間で協定したとおりである。

4.5.3.2 

寸法及び許容差 

この検査は,形式試験である。

寸法及び許容値を確認する。

合否判定基準:受渡当事者間で協定した全ての測定箇所の寸法は,仕様書に記載された許容差内である。

4.5.3.3 

質量測定 

この測定は,形式試験である。

仕様書で質量が規定されている場合,電力変換装置の質量を測定する。

合否判定基準:質量は,仕様書で規定した許容差内である。

4.5.3.4 

表示の検査 

この検査は,受渡試験である。

合否判定基準:表示は 4.1.2 の要求事項に適合している。

4.5.3.5 

冷却システムの性能試験 

4.5.3.5.1 

一般 

この試験は,形式試験である。

試験は,電力変換装置の完成品又は電力変換装置の代表的な部分完成品のいずれかで,性能を確認して

もよい。

電力変換装置は,次の二つに大別できる。

a)

冷却システムが組み込まれた電力変換装置。

b)  冷却システムが別置きである電力変換装置。

4.5.3.5.2 

冷却システムが組み込まれた電力変換装置 

試験は,関連する各構成機器を通過する冷媒の流量を測定し,それが指定の流量であることを確認する。

送風機,ポンプ又は熱交換器が電力変換装置に組み込まれている場合,次の条件で試験を行う。

a)

電力変換装置で規定する冷媒の入力条件及び出力条件とする。

b)  冷却システムへ電源を供給する場合,次の条件とする。

1)  送風機又はポンプ用電源装置の公称電圧及び/又は公称周波数。

2)  仕様書で規定されている場合,電圧及び/又は周波数の最低値。

合否判定基準:試験仕様書の確認項目にある全てのパラメータは,指定の許容限度内にある。ただし,

試験設備の誤差は,考慮する。

注記

  例えば,回生ブレーキで得た電力を冷却システムに供給する場合,流量が変動することがあ

る。

4.5.3.5.3 

冷却システムが別置きである電力変換装置 

冷却システムが別置きである電力変換装置の場合,この試験の目的は,電力変換装置内の冷媒流通経路

の圧力損失が規定された数値の範囲内にあることの確認,関連する各構成機器を通過する冷媒の流量測定

及び電力変換装置の規定の負荷条件での冷媒の温度上昇を確認することである。試験は,電力変換装置の

適切なモデルで行ってもよい。

送風機,ポンプ又は熱交換器が電力変換装置に組み込まれていない場合,試験は,等価な送風機,ポン


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E 5008:2016

プ又は熱交換器を用いて行う。冷媒の供給流量及び供給圧力は,電力変換装置製造業者の指定値又は仕様

書の指定値に合致する必要がある。圧力損失を測定し,かつ,冷媒の流入温度を記録する。

合否判定基準:試験仕様書の確認項目にある全てのパラメータは,指定の許容限度内にある。ただし,

試験設備の誤差は,考慮する。

4.5.3.5.4 

冷媒の漏れ試験 

この試験は,受渡試験である。

循環形液体冷却方式を採用している場合,冷却システム完成品に冷媒の漏れがないことを確認する試験

を行う。

ヒートパイプ式冷却器は,電力変換装置に組み込む前に試験することが望ましい。この場合,電力変換

装置に組み込んだ状態における冷媒の漏れ試験は,必要としない。

合否判定基準:試験方法及びその受入れ判定基準は,受渡当事者間の協定による。

4.5.3.6 

保護等級の試験 

この試験は,受渡当事者間の協定によって実施する形式試験である。

保護等級の試験が仕様書に明記されている場合,4.3.4.3 に規定する保護等級に対して,JIS C 0920 によ

って試験を行う。大形ユニット(例えば,大容量電力変換装置完成品)に対する,保護等級

IP5X 及び IP6X

のじんあい(塵埃)試験は,JIS C 0920 に記載のほかの方法の適用も認められる。

合否判定基準:試験方法及びその合否判定基準は,製造業者が作成し,使用者の合意を得る。

4.5.3.7 

耐電圧試験 

4.5.3.7.1 

一般 

この試験は,受渡試験である。

耐電圧試験は,組立完成後の電力変換装置の絶縁が適切な状態にあることを確認する。

試験は,構成機器の絶縁,空間距離及び沿面距離を確認するために行うものではない。

電力変換装置の耐電圧試験を行う前に,8.1 に記載してある半導体素子の各(電極)端子のような,同一

回路中の主回路端子及び組立品の端子を相互に短絡し,接地用開閉器を除く主回路の開閉器及び接触器は,

全て閉状態にするか,又は端子を短絡する。

電力変換装置のいかなる主回路構成機器も浮遊状態にはしない。

耐電圧試験において,被試験回路に金属的に接続されていない構成機器及び組立品(例えば,制御装置,

電動機又は送風機)は,この耐電圧試験中は接地する。異なった電圧レベルで絶縁してある構成機器及び

組立品(例えば,パルストランス及び信号変換器)の場合,耐電圧試験を行う回路に接続されない端子は

接地する。

電力変換装置の構成機器又は組立品に対して耐電圧試験を実施しない場合,これら構成機器又は組立品

の端子は接地する。

次のような電力変換装置の構成機器又は組立品は耐電圧試験中に回路から切り離してもよい。

a)

電力変換装置の基礎絶縁を保護するための電圧制限器(アレスタ,バリスタなど)

b) EMC フィルタを構成する Y 結線のコンデンサ

c)

接地抵抗器(設けられている場合)

d)  あらかじめ耐電圧試験を実施した組立品及び構成機器

このような耐電圧試験時に切り離す機器は,試験仕様書及び試験報告書に記録する。

試験は,工場内の通常の周囲温度で行う。

合否判定基準:4.5.3.7.4 による試験電圧を印加している間に,耐電圧不良が生じない。


21

E 5008:2016

4.5.3.7.2 

分割構成された電力変換装置の耐電圧試験 

全ての構成機器は,それぞれの構成機器の製品規格によって個別に試験する又は各構成機器を相互に接

続して 4.5.3.7.3 によって試験する。

4.5.3.7.3 

一体形に構成された電力変換装置の耐電圧試験 

a)  直接形電力変換装置  全ての主回路端子を接続し,4.5.3.7.4 による試験電圧を外箱(接地)との間に

印加する。

b)  間接形電力変換装置及び電力変換装置システム  電力変換装置の各主回路は,それぞれの主回路に対

応する試験電圧で試験してもよい。それぞれの主回路端子を接続し,外箱(接地)との間に,4.5.3.7.4

による試験電圧を印加する。耐電圧試験を行う回路に接続されない端子は,接地する。

4.5.3.7.4 

試験電圧 

印加する試験電圧は,IEC 62497-1:2010/AMD.1 の附属書 の商用周波の試験又は直流電圧試験若しくは

JIS E 5004-1 による。試験電圧は,受渡当事者間で協定する。

使用している固体絶縁物(半導体素子自体を構成する固体絶縁物も含む。)が,高電圧印加の繰返しで急

速に絶縁劣化することを防止するために,試験電圧は,

10 秒間に限定して印加することが望ましい。

選択した試験方法が,商用周波の試験電圧であり,かつ,試験を繰り返す必要がある場合,試験電圧は,

初回値の

80 %に低減させる。

構成機器又は組立品に適用する試験仕様は,電力変換装置に組み込んだ後に耐電圧試験が再度実施され

ることを考慮する。

4.5.3.8 

絶縁抵抗試験 

この試験は,受渡当事者間の協定による受渡試験である。

4.5.3.7 によって耐電圧試験を実施して 1 分間後に,500 V 以上の直流電圧を印加して絶縁抵抗を測定す

る。

1 000 V 未満の定格絶縁電圧(U

Nm

)に対して,絶縁抵抗は

1 MΩ より低くなってはならない。

定格絶縁電圧よりも高い電圧に対しては,絶縁抵抗は

1 000 Ω/V の割合以上でなければならない。

接地抵抗がある場合,絶縁抵抗試験中,必要に応じて切り離す。

4.5.3.9 

機械的及び電気的な保護動作試験並びに検出器の試験 

4.5.3.9.1 

一般 

この試験は,形式試験及び受渡試験である。

4.5.3.9.2 

受渡試験 

試験は,機械的及び電気的な保護動作並びに検出器が正しく機能することを確認する。試験では電力変

換装置の主回路への通電は,必要ない。

合否判定基準:試験方法及びその合否判定基準は,製造業者の責任で作成し,使用者の合意を得る。

4.5.3.9.3 

形式試験 

試験は,機械的及び電気的な保護動作試験並びに検出器が,設計仕様で規定した動作条件の範囲全体で

正しく機能していることを確認する。この試験では,電力変換装置に通電する。

合否判定基準:試験方法及びその合否判定基準は,製造業者が作成し,使用者の合意を得る。

4.5.3.10 

軽負荷試験 

この試験は,受渡試験である。

試験は,電力変換装置の主回路が正規に機能していることを確認する。試験中,電力変換装置完成品(又

はその電源側,発電機側若しくは負荷側の主回路)に,公称入力電圧を給電し,協定した出力電流で動作

するように,適切な負荷を選定する(例外は,5.2.2.5 及び 6.2.3.2 で規定する。)。この負荷は,規定の負荷


22

E 5008:2016

又は抵抗器,リアクトルなどによる代替負荷とすることができる。電力変換装置の全ての信号出力及び電

力出力を確認する。

構成機器が直列に接続される場合,その電圧分担は,規定の許容範囲内とする。

試験は,定格出力より小さい負荷による短時間試験であり,温度上昇試験を目的としない。

中間リンクのある間接形電力変換装置の場合,電力変換装置の電源側,発電機側又は負荷側主回路に対

して,個別に試験してもよい。

合否判定基準:試験仕様書に記載の機能は,全て問題なく動作する。また,試験仕様書の確認項目にあ

る全てのパラメータは,指定の許容限度内にある。

4.5.3.11 

転流試験 

この試験は,形式試験である。

試験は,電力変換装置が規定の最大瞬時電流を転流できることを確認するために行う。入力電圧は,半

導体素子に対して最悪条件(例えば,

GTO,IGBT などの自己消弧形素子に対しては,最高電圧,また,

強制転流形サイリスタに対しては最低電圧)となるように選択する。

合否判定基準:転流できる出力電流が,当該電力変換装置の規定した最大値以上のとき,構成機器に損

傷がない。

4.5.3.12 

騒音測定 

4.5.3.12.1 

一般 

この試験は,形式試験である。

4.5.3.12.2 

試験方法 

IEC 60076-10:2001 の,用語“変圧器”を“電力変換装置”に置き換え,主放射表面から 1 m の距離の音

圧レベルの測定方法で行う。IEC 60076-10 の中の箇条 3(定義),箇条 4(計測及び校正),箇条 6(負荷条

件)[6.2(無負荷電流及び定格電圧)及び 6.3(定格電流及び短絡電圧)は除く。],箇条 7(主放射表面)

7.3(主変圧器の主放射面から 3 m 以上離れた別個の架台上に設置した冷却補機)は除く。],10.3(主放

射表面から

1 m の距離で行う測定),箇条 11(音圧法)及び附属書 A(狭帯域及び時間同期測定)を参照

する。

注記 1  IEC 60076-10 は,音響パワーレベルの測定方法を規定している。電力変換装置の音圧レベル

測定のために,この規格では,主放射表面から

1 m の距離の音圧レベルの測定方法が記載さ

れた IEC 60076-10 の一部分だけが使われている。

注記 2  附属書 JA 及び附属書 JB は,IEC 60076-10 の参照箇条を中心に日本語に翻訳したものであり,

合わせて参照できる。

4.5.3.12.3 

動作条件 

試験中,電力変換装置は動作状態にする。補助変換装置については,定格出力を動作点とする。例えば,

電動空気圧縮機の起動のような,特殊な動作モードがある場合,予備試験によって最大騒音レベルの動作

モードを決定し,これを試験動作条件としてもよい。主変換装置の動作点は,受渡当事者間の協定による。

4.5.3.12.4 

特殊条件 

必要に応じて,次の特殊な条件で試験を行うことができる。これに関係する試験条件は,受渡当事者間

の協定による。

a)

特定の騒音周波数を発生する場合。

b)  複数段の回転速度で運転される冷却システムの場合。

4.5.3.13 

温度上昇試験 


23

E 5008:2016

4.5.3.13.1 

一般 

この試験は,形式試験である。

製造業者は,温度を測定する構成機器リストを形式試験仕様書に規定する。使用者は,このリストを変

更してもよい。

電力変換装置が規定の負荷パターン又は鉄道車両と等価な負荷で動作しているときに,リストに掲げら

れている構成機器の温度を測定する。試験条件は,受渡当事者間の協定による。補助変換装置については,

7.5.7 を参照する。

このリストにある構成機器に対する測定方法を規定する。直接測定(4.5.3.13.2),間接測定(4.5.3.13.3

又は参照測定点から計算による推定(4.5.3.13.4)を行うか,更には,試験を主回路の一部又は全体で行う

かについても協定する。

温度上昇は,電力変換装置本体への冷媒流入温度と対象とする構成機器の温度との温度差で規定する。

試験に用いる通風条件又は冷媒の循環条件は,4.5.3.5 による。

自然対流又は鉄道車両の走行風による自然冷却の場合,試験は規定の冷却条件を模擬して行う。

工場内試験では,実施困難な負荷パターンをもつ高出力の電力変換装置の場合,低減負荷又は電力変換

装置の一部を使った代替試験によって確認してもよい。ただし,試験の実施方法は,形式試験仕様書に明

記する。

構成機器の最高温度は,温度上昇試験の結果を基に,温度上昇試験条件及び規定の運転条件との違いを

考慮した補正を行って求める。

合否判定基準:構成機器の全てについて,補正した最高温度がそれぞれに規定された温度限度内である。

4.5.3.13.2 

直接測定 

次の箇所の温度は,温度計(抵抗温度計,熱電対,サーモラベル,赤外線カメラなど)で直接測定して

もよい。

a)

主回路導体

b)  抵抗器

c)

コンデンサ

d)  乾式変圧器及びリアクトル(JIS E 5007 参照)

e)

主回路導体接続点(端子など)

f)

ヒートシンク(冷却体)

4.5.3.13.3 

間接測定 

電圧,電流,抵抗などの異なる測定値から温度を求める。例えば,次のような方法がある。

a)

巻線の平均温度を直流抵抗の変化から求める。

b)  発電ブレーキ用抵抗器の平均温度を電圧と電流との変化から求める。

4.5.3.13.4 

計算による推定 

内部電力損失の高い構成機器の場合,特に,サージ条件の下では,温度が急上昇する可能性のある特定

箇所は,温度を直接測定できないことが多い。

次のような,例を挙げることができる。

a)

電力用半導体素子の接合部(IEC 60747-15 参照)

b)  避雷器の作用部分

c)

ヒューズの可溶体

d)  油冷式変圧器,リアクトル(JIS E 5007 参照)


24

E 5008:2016

このような場合,特定箇所に近い点(参照測定点)の温度を,直接,測定する。

この参照測定点から,特定箇所までの温度差を計算で求める。これは,構成機器の製造業者又は電力変

換装置の製造業者が準備するデータから計算する。製造業者は,試験結果を確認評価できるようなデータ

を準備する。

4.5.3.14 

電力損失算定 

この試験は,形式試験である。

試験は,変換効率を計算する。電力変換装置の損失は,計算又は測定のいずれかによって決定する。使

用者からの要求があれば,測定方法の選択に関連する資料を製造業者が準備する。

試験済みの構成機器を使用する場合,試験結果に基づく計算で代用してもよい。

合否判定基準:変換効率は,4.3.4.4.3 の要求事項に適合する。

注記

  試験は,測定精度の限界のために変換効率を確認できない電力変換装置には,適用しない。試

験は,主に入力フィルタ又は変圧器を組み込んでいない電力変換装置に対して適用可能である。

4.5.3.15 

入力電圧の過電圧及び急変試験 

この試験は,形式試験である。

電力変換装置は,4.2.7 で規定する過電圧及び過渡過電圧サージに耐えられることを確認する。

使用者の同意があれば,この試験に代えて計算書の提出でもよい。

4.5.3.16 

負荷の急変試験 

この試験は,形式試験である。試験は,受渡当事者間の協定によって実施する。

自己保護機能装置付きの場合,保護装置が機能するようにしておき,保護装置が正常に動作することを

確認する。

試験電圧は,受渡当事者間で協定して選定する。

試験条件は,5.1.3.55.2.2.7 及び 7.5.8 に規定する。

次の

2 種類の試験を行うことができる。

a)

負荷短絡試験

b)  負荷遮断試験

合否判定基準:試験仕様書の規定による。

4.5.3.17 

安全要求の検査 

この検査は,形式試験である。

電力変換装置が,仕様書で規定された安全規格及び安全基準に合致していることを検査する。検査の実

施方法を規定して,受渡当事者間で協定することが望ましい。

電力変換装置停止後の一定時間内は,コンデンサに危険な残留電圧が存在することに注意を払う。安全

の最低要求事項は,JIS E 5051 の 8.2.2 による。合否判定基準を含めて,関連する協定事項を仕様書に規定

する。

4.5.3.18 

振動試験及び衝撃試験 

この試験は,形式試験である。

JIS E 4031 及び 4.2.5.1 を参照。

電力変換装置の質量が

500 kg を超える場合,電力変換装置の主要構成機器だけで試験を行ってもよい。

この場合の振動試験及び衝撃試験の方法は,受渡当事者間で協定する(任意の形式試験)。振動試験及び衝

撃試験を行わない場合,製造業者は,有限要素解析(

FEM)の結果を提供する。

4.5.3.19 

電磁両立性(EMC)の試験 


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E 5008:2016

この試験は,形式試験である。

電力変換装置の電磁両立性の試験は,IEC 62236-3-2 の規定による。この試験の実施は,受渡当事者間の

協定による。

4.5.3.20 

電源電圧のステップ(階段状)変動試験 

この試験は,形式試験である。試験は,受渡当事者間の協定によって実施する。

試験は,電力変換装置が 4.2.7.2.2 又は 4.2.7.3.2 で規定した電車線電圧の急変する条件の下で,受渡当事

者間で協定した仕様のとおりに動作することを確認する。使用者の合意があれば,計算で代用してもよい。

合否判定基準:試験仕様書で規定した電圧及び電流の測定結果が,試験仕様書に規定された許容変動範

囲内である。

4.5.3.21 

供給電源の短時間中断試験 

この試験は,形式試験である。試験は,受渡当事者間の協定によって実施する。

試験は,電車線電圧のいかなる中断時間であっても,電力変換装置に損傷を与えないこと及び電力変換

装置はその負荷条件にかかわらず,突入電流が仕様書の限度値内にあることを確認する。試験条件は受渡

当事者間で協定することが望ましい。使用者の合意があれば,計算で代用してもよい。

合否判定基準:試験仕様書に規定した電圧及び電流の測定結果が試験仕様書で規定された許容変動範囲

内である。

4.5.3.22 

電流分担試験 

この試験は,形式試験である。試験は,受渡当事者間の協定によって実施する。

試験の目的は,並列接続された主回路構成機器が適切に電流を分担していることを確認する。ただし,

主回路構成機器の内部で,半導体素子などが直接,並列接続されている場合,その電流分担の測定は,電

力変換装置の形式試験には含まれない。

これらの主回路構成機器への接続導体を,電流検出器を組み込んだ試験用接続導体に交換して試験して

もよい。

合否判定基準:電流分担が,規定した許容範囲内である。

4.5.4 

形式試験中の構成機器の故障 

形式試験中に,構成機器に故障が発生した場合,製造業者は自己の費用負担で,故障した部分を交換す

る。さらに,当該試験を再実施する前に,製造業者は,当該機器の仕様が,電力変換装置の仕様に適合し

ていることを確認する。また,この構成機器の故障が,当該形式試験に起因しないことが明確である場合,

再試験の必要はない。再試験で故障発生がなかった場合,形式試験に合格したものとみなす。

しかし,更に故障が発生した場合,形式試験は不合格とされ,製造業者は,故障の発生原因を調査し,

かつ,設計を見直してから,改めて形式試験を行う。

直接形主変換装置 

5.1 

直流主電動機用他励式変換装置 

5.1.1 

一般 

この電力変換装置は(サイリスタ素子などによる。)他励式整流器であり,電車線,主変圧器又は発電機

に接続される場合がある。

5.1.2 

特性 

5.1.2.1 

主電動機と電力変換装置とのインタフェース 

主電動機の特性は,JIS E 6101 の規定による。


26

E 5008:2016

主電動機と電力変換装置とのインタフェースは,次の特性値を含めて詳細仕様書に示す。

a)  電力変換装置の出力特性値(定格値,変動値など) 

1)  定格直流電流

2)  負荷パターンを考慮した最大直流電流

3)  直流電圧(無負荷直流電圧及び定格直流電圧)

4)  直流電圧の高調波成分(特に,低次高調波成分の大きい数値が予想される場合の制御条件)

5)  平滑リアクトルの仕様に大きく影響する直流電流リプル率

b)  主電動機の特性値(定格値,変動値など) 

1)  定格出力

2)  力行時及び電気ブレーキ時の速度に対する電圧又は逆起電力

3)  電流

4)  負荷パターンを考慮した場合に許容できる最大直流電流リプル

5)  直流電動機の種類(直巻,複巻など)

6)  周波数及び電流の関数で表現したインピーダンス又は等価回路

7)  界磁特性

8)  主電動機端子と接地間との電圧

5.1.2.2 

主変圧器と電力変換装置とのインタフェース 

主変圧器の特性は,JIS E 5007 による。

次のような特性を含む変圧器と電力変換装置とのインタフェースを,詳細仕様書に規定する。

a) 4.2.7 に規定する電力供給システムの特性 

b)  電力変換装置の交流入力の特性値(定格値,変動値,許容範囲など) 

1)  電力変換装置と接続する二次巻線数

2)  電力変換装置側の無負荷電圧

3)  電力変換装置側の定格交流電流

4)  負荷パターンを考慮した電力変換装置側の最大交流電流

5)  転流リアクタンス

6)  電車線電圧の電源周波数

7)  規定の条件における交流電流の高調波成分

8)  転流失敗後の短絡電流

5.1.3 

試験 

5.1.3.1 

一般 

電力変換装置の主回路の変更は,認められない。ただし,当該電力変換装置の制御装置は,電力変換装

置の負荷条件が規定の条件と同等と判断される場合,変更してもよい。また,電力変換装置の動作が同一

の場合,当該電力変換装置の制御装置の代わりに,試験用制御装置を使用してもよい。

ここで規定する試験は,4.5 に規定する内容に追加するものである。

表 に示す試験は,平滑リアクトルが電力変換装置の一部であるとみなして試験を行う。

表 に示す試験は,全て追加の形式試験であり,これらの試験は,工場内又は鉄道車両で行うことがで

きる。


27

E 5008:2016

表 4-直接形主変換装置に対する追加試験 

試験項目

場所

形式試験

受渡試験

該当箇条番号

直流電圧変動率の測定

 W.S./V

5.1.3.2 

負荷リプル電流試験

 W.S./V

5.1.3.3 

負荷短絡試験

 W.S./V

a)

5.1.3.4 

負荷遮断試験

 W.S./V

a)

5.1.3.5 

回生ブレーキモードにおける短時間の電源中断試験

W.S./V

5.1.3.6 

W.S./V:試験は,工場内又は鉄道車両のいずれかで行うことができる。 

a)

  試験の実施は,受渡当事者間の協定による。

5.1.3.2 

直流電圧変動率の測定 

この試験は,形式試験である。

出力電圧は,規定した電源電圧及びインピーダンスの下で,平滑リアクトルの電圧降下分を含まないよ

うにして,電力変換装置の端子部で直接測定する。

合否判定基準:

  直流電圧変動率は,製造業者が規定する制限範囲内にある。

5.1.3.3 

負荷リプル電流試験 

この試験は,形式試験である。

規定の電源電圧及び負荷によって,最大のリプル電流となる運転状態で,負荷電流の直流成分の値,リ

プル電流の実効値及びピークピーク値(

P-P 値)を測定する。試験は,規定の平滑インピーダンスを含め

て行う。主電動機を,適切な電圧源及びインピーダンスで置き換えてもよい。

合否判定基準:リプル電流が 5.1.2.1 で規定した特性値以下である。

5.1.3.4 

負荷短絡試験 

この試験は,形式試験である。試験の実施は,受渡当事者間の協定による。

試験は,過電流(例えば,直流電動機のフラッシュオーバ)に対する電力変換装置の保護動作を確認す

る。

試験仕様書は,製造業者が作成する。

試験は,次の条件で行う。

a)

定常状態での最高電源電圧

b)  等価入力インピーダンス

c)

最大電流

d)  必要な全ての保護装置

(電力変換装置に含まない鉄道車両搭載の機器又は同等の保護特性をもつ機器)

e)

有効な全ての平滑リアクタンス分を含む直流電動機を模擬した負荷

f)

回路の短絡経路を模擬した回路短絡装置

直巻電動機は,図 2 a)  及び図 2 b)  に示す接続にすることができる。図 2 a)  の場合,フラッシュオーバ

は電機子巻線だけに影響するものであるから,図 3 a)  の模擬負荷の抵抗だけを短絡する。図 2 b)  の場合,

模擬した負荷は,図 3 b)  に示すように全てを短絡する。

模擬した負荷を流れる電流が定常状態に達してから,短絡装置を閉じる。保護装置は,その検出時間及

び動作時間内に短絡電流を検出し,遮断する。

ヒューズがある場合,別の規定がない限り,試験中にヒューズ溶断が起きてはならない。

試験は

1 回だけ行い,そのときの過電流波形を記録する。

合否判定基準:試験中に構成機器に損傷がない。


28

E 5008:2016

a) b) 

図 2-直巻電動機の界磁巻線と電機子との接続方法 

a) b) 

図 3-模擬負荷による界磁巻線回路の短絡方法 

5.1.3.5 

負荷遮断試験 

この試験は,形式試験である。試験の実施は,受渡当事者間の協定による。

試験は,保護装置が正常に動作している状態で突然の負荷遮断があっても,電力変換装置に損傷を与え

ないことを確認する。

試験は,公称電車線電圧に対応する電圧で行う。

入力電圧及び出力電圧の波形を,記録する。

合否判定基準:試験中に構成機器に損傷がない。

5.1.3.6 

回生ブレーキモードにおける短時間の電源中断試験 

この試験は,形式試験である。

試験は,4.5.3.21 を参照。試験は,供給電源の中断時間に影響されずに,電動機電圧及び電動機電流のい

ずれも,規定の電圧及び電流を超えていないことを確認する。

合否判定基準:試験中,構成機器に損傷がなく,電圧及び電流は規定値内にある。

5.2 

直流主電動機用チョッパ装置 

5.2.1 

特性 

5.2.1.1 

一般 

電力供給システムの特性は,4.2.7 による。

主電動機の特性は,JIS E 6101 による。

5.2.1.2 

主電動機とチョッパ装置とのインタフェース 

主電動機とチョッパ装置とのインタフェースは,次の特性値を含めて詳細仕様書に規定する。

a)  チョッパ装置の出力特性値(定格値,変動幅など) 


29

E 5008:2016

1)  (平滑リアクトルなどの)追加インピーダンス

2)  定格電流

3)  負荷パターンを考慮した最大電流

4)  ピーク電流

5)  電圧

6)  スイッチング周波数

7)  負荷パターン

b)  主電動機の特性値(定格値,変動幅など) 

1)  定格出力

2)  力行及び電気ブレーキ時の速度に対する電圧又は逆起電力

3)  電流

4)  負荷パターンを考慮した場合に許容できる最大直流電流リプル率

5)  直流電動機の種類(直巻,複巻など)

6)  周波数及び電流の関数としてのインピーダンス又は等価回路

7)  界磁特性

8)  主電動機端子と接地端子との電圧

5.2.2 

試験 

5.2.2.1 

一般 

チョッパ装置の主回路の変更は認められない。ただし,当該チョッパ装置の制御装置は,チョッパ装置

の負荷条件が規定の条件と同等と判断される場合,変更してもよい。また,チョッパ装置の動作が同一の

場合,当該チョッパ装置の制御装置の代わりに,試験用制御装置を使用してもよい。

ここで指定する試験は,4.5 に規定する内容に追加するものである。

表 に示す試験は,平滑リアクトルがチョッパ装置の一部であるとみなして,試験を行う。

表 に示す試験は,工場内又は鉄道車両で行うことができる。

表 5-直流主電動機用チョッパ装置に対する追加試験 

試験項目

場所

形式試験

受渡試験

該当箇条番号

出力電圧試験

 W.S./V

5.2.2.2 

最高出力電圧

 W.S.

5.2.2.3 

最低出力電圧

 W.S.

5.2.2.4 

軽負荷試験

 W.S.

5.2.2.5 

負荷リプル電流試験

 W.S./V

5.2.2.6 

負荷遮断試験

 W.S.

a)

5.2.2.7 

負荷短絡試験

 W.S./V

a)

5.2.2.8 

W.S.:試験は,工場内で行う。 
W.S./V:試験は,工場内又は鉄道車両のいずれかで行うことができる。 

a)

  試験の実施は,受渡当事者間の協定による。

5.2.2.2 

出力電圧試験 

この試験は,形式試験である。

出力電圧は,平滑リアクトルの電圧降下を含まないように,チョッパ装置の端子部で直接測定する。


30

E 5008:2016

合否判定基準:規定された条件の下で,出力電圧が規定した限度内にある。

5.2.2.3 

最高出力電圧 

この試験は,形式試験である。

最低入力電圧及び最大出力電流に対し,チョッパ装置の平均出力電圧は,規定の動作条件(例えば,ス

イッチング周波数,最小オフ時間など)が,規定値以上であることを確認する。

合否判定基準:出力電圧が規定値以上である。

5.2.2.4 

最低出力電圧 

この試験は,形式試験である。

最高入力電圧及び最小出力電流に対し,チョッパ装置の規定の動作条件(例えば,スイッチング周波数,

最小オン時間など)が,規定値以下であることを確認する。

合否判定基準:出力電圧が規定値以下である。

5.2.2.5 

軽負荷試験 

この試験は,受渡試験である。

試験は,4.5.3.10 による。さらに,多相チョッパの場合,個別の相ごとに試験を行ってもよい。

合否判定基準:4.5.3.10 の合否判定基準を満足する。

5.2.2.6 

負荷リプル電流試験 

この試験は,形式試験である。

規定の電源電圧及び負荷に対し,最大のリプル電流となる運転状態で,負荷電流の直流成分の値,リプ

ル電流の実効値及びピークピーク値(

p-p 値)を測定する。

試験は,規定の平滑インピーダンスを含めて行う。

多相チョッパに対しては,受渡当事者間で協定した場合,試験の代わりに計算値で代用してもよい。

合否判定基準:リプル電流が 5.2.1.2 で規定した特性値以下である。

5.2.2.7 

負荷遮断試験 

この試験は,形式試験である。試験の実施は,受渡当事者間の協定による。

試験は,保護装置が正常に機能している状態で突然の負荷遮断があっても,チョッパ装置に損傷を与え

ないことを確認する。

試験は,公称電車線電圧に対応した電圧で行う。

電源フィルタ用のリアクトル電流が最大値(通流率が最大になった最大負荷電流に対応した条件)に到

達したとき,制御装置を介して,突然にチョッパ装置出力を阻止する負荷遮断を行う。

入力電圧及び出力電圧波形を記録する。構成機器のいずれかに危険な過電圧が予想される場合,過電圧

も記録する。

合否判定基準:過電圧の最大値が規定値以下である。

5.2.2.8 

負荷短絡試験 

この試験は,形式試験である。試験の実施は,受渡当事者間の協定による。

試験は,過電流(例えば,直流電動機のフラッシュオーバ)に対するチョッパ装置の保護動作を確認す

る。

試験は,次の条件で行う。

a)

定常状態での最高電源電圧

b)  等価入力インピーダンス

c)

最大電流


31

E 5008:2016

d)  必要な全ての保護装置

(電力変換装置に含まない鉄道車両搭載の機器又は同等の保護特性をもつ機器)

e)

有効な全ての平滑リアクタンス分を含む直流電動機を模擬した負荷

f)

回路の短絡経路を模擬した回路短絡装置

例えば,チョッパ装置が規定の負荷短絡にも耐えられるように設計されている場合,回路短絡装置は,

図 に示すように,負荷と並列に接続する。直巻電動機は,図 2 a)  及び図 2 b)  に示す接続にすることが

できるが,図 2 a)  の場合,フラッシュオーバは電機子巻線だけに影響するので,図 3 a)  の模擬負荷の抵

抗を短絡する。図 2 b)  の場合,模擬負荷は,図 3 b)  に示すとおり全てを短絡する。

模擬負荷を流れる電流が定常状態に達してから,回路短絡装置を閉じる。保護装置は,その検出時間及

び動作時間内に短絡電流を検出し,遮断する。

ヒューズがある場合,別の規定がない限り,試験中にヒューズ溶断が起きてはならない。

試験は

1 回だけ行い,そのときの過電流波形を記録する。

合否判定基準:試験中に構成機器に損傷がない。

5.3 

交流主電動機用電力変換装置(インバータ) 

5.3.1 

一般 

交流主電動機は,回転形又はリニア式とする。ただし,地上一次形のリニアモータ用電力変換装置は,

除外する。

5.3.2 

特性 

5.3.2.1 

一般 

主電動機の特性は,JIS E 6102JIS E 6103 及び JIS E 6111 による。主電動機の製造業者,電力変換装置

の製造業者及び制御装置の製造業者間の情報交換については,JIS E 6102JIS E 6103 及び JIS E 6111 の規

定による。

5.3.2.2 

主電動機と電力変換装置(インバータ)とのインタフェース 

主電動機の製造業者及び電力変換装置の製造業者間で協定して,次に示す特性内容を含む,主電動機と

電力変換装置とのインタフェース事項を詳細仕様に規定する。

a)

主電動機の性能に悪影響(電力損失の増加,トルクリプルなど)を及ぼす高調波電圧及び高調波電流

b)  主電動機の電気的特性(基本波周波数に対する等価回路,di/dを計算するためのインダクタンス,励

磁電流,高調波電流など)

c)

負荷パターン

d)  インバータの定格出力容量

e)

基本波の周波数範囲及び変調方式

f)

繰返しピーク電圧を含むインバータの出力電圧,主回路端子と接地端子との電圧,及び電圧上昇率

g)

定格電流

h)  電動機端子と接地間との電圧

i)

電動機端子の間で短絡が起きた場合の歯車装置を含む主電動機への影響(トルクスパイクの評価など)

a)i) の特性値は,それぞれの動作モードに対して規定する。

5.3.3 

試験 

5.3.3.1 

一般 

電力変換装置の主回路の変更は認められない。ただし,当該電力変換装置の制御装置は,電力変換装置

の負荷条件が規定の条件と同等と判断される場合,変更してもよい。また,電力変換装置の動作が同一の

場合,当該電力変換装置の制御装置の代わりに,試験用制御装置を使用してもよい。


32

E 5008:2016

ここで規定する試験は,4.5 に規定する内容に追加するものである。

5.3.3.2 

追加の転流試験 

この試験は,形式試験である。

試験は,最小オン時間及び最小オフ時間における転流能力を確認する。

一般には,最悪の条件を模擬するために,オン時間の試験及びオフ時間の試験における電力変換装置の

入力条件及び出力条件を変えることが必要となる。

合否判定基準:転流回路の構成機器(半導体素子,スナバ,インダクタンスなど)の動作パラメータの

測定値が規定値に適合する。

間接形主変換装置 

6.1 

一般 

箇条 は,直流電動機又は交流電動機を駆動する間接形主変換装置に適用する。間接形主変換装置は,

電源側電力変換装置(コンバータ)と呼ぶ入力部及び電動機側電力変換装置(インバータ)と呼ぶ出力部

で構成する。

6.2 

電源側電力変換装置 

6.2.1 

一般 

電源側電力変換装置は,電車線又は電源変圧器若しくは発電機に接続され,主として,主変換装置に給

電する中間リンクを構成する。

中間リンクは,電源側電力変換装置の一部分である。

補助変換装置が電源側電力変換装置から給電される場合,7.2.2.2 を適用する。

6.2.2 

特性 

6.2.2.1 

入力特性 

電力供給システムの特性は,4.2.7 による。

単相交流の電車線の場合,当該電力変換装置は,交流電源側の力率及び高調波成分の制御に用いられる

場合もあるため,仕様書に力率及び高調波成分を指定する。変圧器と電力変換装置とのインタフェースは,

5.1.2.2 に規定され,更に,漏れインダクタンス及び相互インダクタンスを含む変圧器の特性は,JIS E 5007

の規定による。

6.2.2.2 

出力特性 

中間リンクの方式に応じて,出力特性を規定する。

出力特性として,定格値,変動範囲(最大値,最小値など),リプル率などの数値を規定する。これらの

数値の直流実効値は,中間リンクに接続される電動機側電力変換装置の入力特性である。

補助変換装置は,電源側電力変換装置から給電される場合もある。

6.2.2.3 

短絡保護 

使用者は,短絡事故に対する当該電力変換装置の保護の必要性を仕様書で規定する。短絡事故に対して

保護が必要な場合,電力変換装置の保護範囲を受渡当事者間で協定する。また,回路短絡の場合の電力変

換装置の挙動を仕様書に記載する。

注記

  短絡には,入力側短絡,出力側短絡及び素子などの内部短絡がある。

6.2.2.4 

定格絶縁電圧の選択 

絶縁変圧器を電源側電力変換装置の入力側に用いる場合,主変圧器の出力電圧レベルは,電源側電力変

換装置の出力側の設計及び絶縁に対して考慮する。


33

E 5008:2016

絶縁変圧器を用いない場合,電源側変換装置の入力電圧レベルは,出力側の設計及び絶縁に対して考慮

する。

JIS E 5051 の規定によって,製造業者は,次の点を考慮して,低い電圧レベル(例えば,出力レベル)

を選択することができる。

a)  電力変換装置の設計及び保護(過電圧抑制装置又は他の装置)

b)  負荷の絶縁レベル

c)

安全規則

a)c)  は,受渡当事者間で協定する。

6.2.3 

試験 

6.2.3.1 

一般 

電源側電力変換装置(コンバータ)は,電動機側電力変換装置(インバータ)とは個別に試験してもよ

い。5.3.3.1 の規定を 6.2.3.2 に適用する。

6.2.3.2 

軽負荷試験 

この試験は,受渡試験である。

試験の実施方法及び合否判定基準は,4.5.3.10 を参照する。

電源側電力変換装置を電動機側電力変換装置から切り離し,個別に試験を行う場合,電源側電力変換装

置には入力側又は出力側のいずれから給電してもよい。

電源側電力変換装置が出力側から給電される場合,電源側(入力側)は,適切な代替負荷を用いてもよ

い。

6.2.3.3 

温度上昇試験 

この試験は,形式試験である。

試験の実施方法及び合否判定基準は,4.5.3.13 を参照する。

電源側電力変換装置及び電動機側電力変換装置に共通の冷却システムを採用する場合,温度上昇試験は

電源側電力変換装置及び電動機側電力変換装置を組み合わせて行う。

電源側電力変換装置及び電動機側電力変換装置を組み合わせて温度上昇試験ができない場合,電力変換

装置の各部位に対する冷却条件は,実際に適用する場合と同一とする。

6.3 

電動機側電力変換装置 

6.3.1 

直流主電動機用電力変換装置(チョッパ又は整流器) 

5.1 及び 5.2 の規定による。

6.3.2 

交流主電動機用電力変換装置(インバータ) 

5.3 の規定による。

補助変換装置 

7.1 

一般 

補助変換装置は,直接形電力変換装置又は間接形電力変換装置である。

7.2 

特性 

7.2.1 

補助変換装置の起動方法 

一般に,鉄道車両では,補助変換装置を最初に起動するので,起動方法を規定することが必要である。

主な起動方法は,次のとおりである。

a) 

入力電源による直接起動  当該補助変換装置の入力電源から起動用電源を得る。


34

E 5008:2016

b)  鉄道車両の蓄電池による起動  鉄道車両の蓄電池から補助変換装置の起動用電源を得る。

c) 

補助蓄電池による起動  当該補助変換装置専用の補助蓄電池から起動用電源を得る。

起動方法は,受渡当事者間で協定する。

7.2.2 

入力方式 

7.2.2.1 

電車線との接続 

補助変換装置が,電車線に直接又は主変圧器の三次巻線に接続する場合,補助変換装置に対する電力供

給システムの特性は,4.2.7 による。電気的入力特性は,4.3.4.4.1 による。

補助変換装置が電車線に直接接続されない場合,全ての電源特性を規定する。

7.2.2.2 

主電動機用電力変換装置入力との並列接続 

補助変換装置を,間接形主変換装置の中間リンク又は直接形主変換装置と共通の主回路入力フィルタに

接続する場合,全ての入力特性(定常状態及び過渡状態)を規定する。

7.2.2.3 

他の補助変換装置又は蓄電池からの給電 

全ての入力特性(定常状態及び過渡状態)を規定する(4.3.4.4.1 参照)。

7.2.3 

出力特性 

7.2.3.1 

一般 

補助変換装置は,一つ以上の出力をもつ。

7.2.3.2 

出力特性の項目 

補助変換装置の各出力に対して,少なくとも,次の特性を規定する。

a)  直流出力 

1)  (規定の電圧における)最大連続出力

2)  電圧及び許容差

3)  蓄電池を充電する場合,充電特性(例えば,充電電流制限値,ブースト電圧,充電電圧温度補償係

数)

4)  定格負荷時の直流電流及び電圧リプル率

5)  過負荷耐量

6)  最大瞬時ピーク電流

b)  交流出力 

1)  最大連続出力(皮相電力及び基本波力率又は有効電力)

2)  基本波電圧及び定常時の許容差

3)  周波数及び定常時の許容差

4)  規定の条件下での総合高調波電圧ひずみ率

5)  過負荷耐量

6)  最大瞬時ピーク電流

7)  コモンモード電圧

8)  出力正弦波フィルタがない場合

8.1)  規定の条件下での高調波電圧分布及び高調波の総実効値

8.2)  最大ピーク電圧

8.3)  瞬時電圧最大上昇率

9)  不平衡負荷及び中性点への負荷接続の程度

7.2.3.3 

出力容量 


35

E 5008:2016

補助変換装置は,最大連続出力容量及び/又は負荷パターンに対応して設計する。補助変換装置は,最

大連続出力に加えて,過負荷容量をもつことができる。この過負荷は,規定された時間内に給電できる最

大電流で規定する。

補助変換装置の出力定格は,次の特性に適合する。

a)  最大連続出力容量(定格出力)又は負荷パターン(時間軸に対する負荷容量の変動を表した図)

b)  長時間過負荷

c)

短時間過負荷

使用者は,全ての負荷及びその使用容量をとりまとめて,補助変換装置が適切に設計できるように,製

造業者に提示するように努める。負荷起動順序及び故障保護動作を,必要容量を最小限とするように作成

する。

使用者は,冬季及び夏季における,定常及び長時間過負荷条件について,次の資料を提示するように努

める。

d)  補助変換装置周囲(又は冷却材)温度ヒストグラム(年間の温度分布及び継続時間を表した柱状グラ

フ)

e)

負荷の種類(コンプレッサモータ,ファン,非線形負荷など),電圧,単相又は三相

f)

誘導電動機が拘束された場合の負荷(

kVA,力率)

g)

定常負荷(

kVA,力率)

h)  使用容量(短時間,長時間)

i)

起動順序

7.2.3.4 

電圧及び周波数制御 

補助変換装置の交流出力電圧には,次の

2 種類がある。

a)  固定周波数 

b)  可変周波数  次の制御仕様を規定する。

1)  周波数の可変範囲

2)  連続可変周波数又はステップ(階段状)可変周波数

3)  電圧/周波数(V/f )特性

4)  周波数の増減時間

7.3 

短絡保護 

使用者は,補助変換装置の短絡保護の有無を仕様書で規定する。短絡保護が必要な場合,保護範囲を受

渡当事者間で協定する。

短絡が発生した場合の補助変換装置の挙動を,仕様書に記載する。

注記

  短絡には,入力側短絡,出力側短絡,素子などの内部短絡がある。

7.4 

定格絶縁電圧の選択 

絶縁変圧器を用いる場合,変圧器の出力電圧レベルは,出力側の設計及び絶縁に対して考慮する。

絶縁変圧器を用いない場合,入力電圧レベルは,出力側の設計及び絶縁に対して考慮する。

JIS E 5051 の規定によって,製造業者は,次の点を考慮して,低い電圧レベル(例えば,出力レベル)

を選択することができる。

a)

補助変換装置の設計及び保護(過電圧抑制回路又は他の装置)

b)  負荷の絶縁レベル

c)

安全規則


36

E 5008:2016

a)c)  は,受渡当事者間で協定する。

7.5 

試験 

7.5.1 

一般 

表 の試験項目に追加して,表 の試験を行う。

表 6-補助変換装置に対する追加試験 

試験の種類

場所

形式試験

受渡試験

該当箇条番号

出力特性試験

 W.S.

7.5.2 

起動及び再起動試験

 W.S.

7.5.3 

負荷短絡試験

 W.S.

a)

7.5.4 

電圧及び周波数範囲の確認

 W.S.

7.5.5 

過負荷能力試験

 W.S.

7.5.6 

温度上昇試験

 W.S.

7.5.7 

負荷遮断試験

 W.S.

7.5.8 

W.S.:試験は,工場内で行う。 

a)

  補助変換装置が負荷短絡保護付きである場合に行う。補助変換装置の挙動が 7.3 に規定された内

容に従っていることを確認する。

7.5.2 

出力特性試験 

この試験は,形式試験である。

試験は,規定した各出力に対して,次に示す電気的特性が受渡当事者間で協定した試験条件において,

適合していることを確認する。

a)  直流出力 

1)  電圧及び許容差

2)  蓄電池を充電する場合,充電特性(例えば,充電電流制限値,ブースト電圧,充電電圧温度補償係

数)

3)  直流電流及び電圧リプル率

4)  特性が規定されている場合,電流の制限値及び電圧の制限値

b)  交流出力 

1)  基本波電圧及び定常時の許容差

2)  周波数及び定常時の許容差

3)  規定の負荷条件における総合高調波電圧ひずみ率

4)  コモンモード電圧

5)  出力正弦波フィルタがない場合

5.1)  規定の条件下での高調波電圧分布及び高調波の総実効値

5.2)  最大ピーク電圧

5.3)  瞬時電圧最大上昇率

受渡当事者間での協定がない場合,次の条件で試験を行う。

c)

最低入力電圧,定格入力電圧及び最高入力電圧

d)  最小出力,定格出力及び過負荷出力

e)

規定の不平衡負荷を接続した場合及び切り離した場合


37

E 5008:2016

f)

中性点へ規定した負荷を接続した場合及び切り離した場合

負荷は,代替負荷とすることができる。この場合,規定の負荷を接続した使用範囲全体における要

求事項を満足することを,計算によって示すのが望ましい。

合否判定基準:測定値が規定値に適合する。

7.5.3 

起動及び再起動試験 

この試験は,形式試験である。

試験は,7.2.1 に規定する特性を確認する。

試験は,規定している入力特性の最低値及び最高値で行う。

合否判定基準:補助変換装置が正常に起動し,測定値が規定値に適合する。

7.5.4 

負荷短絡試験 

この試験は,形式試験である。

短絡保護機能をもつ全ての出力について,短絡試験を行う。

合否判定基準:試験中に補助変換装置の構成機器に損傷がない。

7.5.5 

電圧及び周波数範囲の確認 

この試験は,形式試験である。

補助変換装置の動作範囲全体を確認するために,入力値と出力値との組合せは,最少の試験回数で確認

するように選択する。

合否判定基準:出力負荷及び入力電圧が規定の範囲内にある場合,出力電圧及び出力周波数が規定の範

囲内である(7.2.3.4 参照)。

7.5.6 

過負荷能力試験 

この試験は,形式試験である。

試験は,7.2.3.3 で規定されている過負荷能力を確認する。

合否判定基準:規定の過負荷を規定時間の間給電し,試験中,構成機器に損傷がなく,規定の温度を超

えない(4.5.3.13 及び 7.2.3.3 参照)。

7.5.7 

温度上昇試験 

この試験は,形式試験である。

試験の実施方法及び合否判定は,4.5.3.13 による。

試験は,7.2.3.3 で規定する定格出力条件で行う。

温度を測定する箇所(例えば,きょう体内部,冷却体など)は,試験を行う前に受渡当事者間で協定す

る。

自然対流又は鉄道車両の走行風による自然冷却の場合,試験は規定の冷却条件を模擬して行う。

当該装置の負荷条件が工場で再現できないような大容量補助変換装置の場合,低減負荷試験又は回路の

一部(補助変換装置の一部)での試験で確認した温度値から,計算で求めた温度値が規定値内であること

を確認してもよい。

7.5.8 

負荷遮断試験 

この試験は,形式試験である。

試験は,負荷の遮断によって,補助変換装置が損傷を受けないことを確認する。

接触器を負荷に直列に接続し,負荷電流が定常状態に達してから,接触器で電流を遮断する。その際の

電圧変動を記録する。

複数の出力をもつ場合,各出力ごとに試験を行うように努める。また,他の出力特性が規定値に適合し


38

E 5008:2016

ていることを確認する。

合否判定基準:電圧変動が規定値内で,試験中に補助変換装置の構成機器に損傷がない。

半導体素子駆動装置 

8.1 

同義語 

表 6A の用語は,同義語の欄に示す用語と同じ意味である。

表 6A-同義語 

用語

同義語

ベース(

base)

ゲート(

gate)

ソース(

source)及びエミッタ(emitter)

カソード(

cathode)

ドレイン(

drain)及びコレクタ(collector)

アノード(

anode)

ゲートドライブユニット(

GDU)

ゲート駆動装置(

GDU)

半導体素子駆動装置(

SDU)

8.2 

プリント基板(電子機器) 

半導体素子駆動装置の全てのプリント基板(電子機器)は,JIS E 5006 による。ただし,絶縁に関する

規定は,この規格による。

8.3 

半導体素子駆動装置の機能 

半導体素子駆動装置は,電力変換装置の制御装置から出力されたスイッチング指令を,駆動する半導体

素子に適したゲート電流及びゲートとカソードとの間の電圧に変換する。

スイッチング指令は,電気的,電磁的又は光学的に伝達される。半導体素子は,電流[例えば,サイリ

スタ,バイポーラトランジスタ及び

GTO(ゲートターンオフサイリスタ)]又は電圧[例えば,電界効果

トランジスタ,

IGBT(絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ)及びモス制御サイリスタ]で制御される。

8.4 

半導体素子駆動装置に関する要求事項 

半導体素子駆動装置に関する要求事項は,次のとおりである。

a)

半導体素子駆動装置は,半導体素子が使用上のピーク電流を,損傷を受けずにスイッチングするよう

に駆動する。

b)  製造業者は,半導体素子のゲートがカソードと短絡又は開放となった場合の半導体素子駆動装置の挙

動を提示する。

c)

電力変換装置及び半導体素子駆動装置は,半導体素子駆動装置の電源が遮断された場合でも,損傷を

受けない。製造業者は,電力変換装置を安全な状態にするために,必要なパルスを発生することがで

きる十分な電気エネルギーを確保する。

8.5 

使用条件 

使用条件は,4.2 を適用する。

8.6 

半導体素子駆動装置に関する絶縁上の要求 

半導体素子駆動装置の部品は,接地,制御回路又は主回路のいずれかの電位にあり,絶縁機能があるた

め,特別な注意を払う。4.4.1 で規定した数値を適用した場合にも考慮する。

8.7 

電磁両立性 

半導体素子駆動装置の電磁両立性は,特別に注意を払う。半導体素子駆動装置と電力変換装置内の他の


39

E 5008:2016

構成機器との電磁両立性の評価は,製造業者の責任とする。電力変換装置の制御装置が電力変換装置の外

にある場合,半導体素子駆動装置と電力変換装置の制御装置との電磁両立性の要求事項は,IEC 62236-3-2

の規定による。

8.8 

半導体素子駆動装置の試験 

半導体素子駆動装置を電力変換装置に組み込む前に,半導体素子駆動装置は,JIS E 5006 によって試験

を行う(4.5.2.2 参照)。

JIS E 5006 の範囲外の半導体素子駆動装置の機能に関しては,試験仕様書に基づく形式試験で確認する。

電力変換装置に組み込んだ後,半導体素子駆動装置のインタフェース(電源,電力変換装置の制御装置

及び半導体素子)は,全ての使用条件で規定された機能を発揮する。

半導体素子駆動装置は,4.5 で規定した電力変換装置の全ての形式試験及び受渡試験に合格する。

半導体素子駆動装置が保護システムの一部である場合,特別な注意を払うように努める。


40

E 5008:2016

附属書 A

(参考)

ブロック図で示した基本回路の構成

A.1 

基本回路構成 

図 A.1 のブロック図で示す回路は,電源側と主電動機又は別の負荷との間にある,最も一般的な組合せ

である。回路には,様々な組合せが可能である。

注記

  このブロック図には,フィルタ及びコンデンサのような受動素子は省略してある。

図 A.1-回路組合せの例 


41

E 5008:2016

附属書 B

(参考)

受渡当事者間で協定すべき事項の要約表

B.1 

受渡当事者間の協定事項 

受渡当事者間で協定すべき事項例の要約は,表 B.1 による。

表 B.1-受渡当事者間で協定すべき事項の要約 

箇条番号

題名

摘要

4.1.1 

設計

設計のプロセス

4.1.3.1 

製造業者が提供する文書

4.1.3.2 

使用者が提供する文書

4.1.4.1 

信頼性

信頼性の目標

4.1.4.2 

アベイラビリティ

アベイラビリティの目標

4.1.4.3 

保全性

保全性に関する要求事項

4.1.4.4 

安全性

安全性に関する要求事項

4.1.5 

装置及び構成機器の寿命

4.2.1 

一般(使用条件)

特別な使用条件の等級

4.2.2 

標高

4.2.3.1 

周囲温度

4.2.3.2 

始動時の温度

4.2.5.2 

他の加速度

4.2.6 

負荷パターン

4.2.7.1 

一般(電力供給システムの特性)

4.2.7.2.2 

電車線電圧のステップ(階段状)変動

4.2.7.2.3 

交流電車線電圧のひずみ

4.2.7.2.4 

交流電車線システムにおける過電圧

IEC 60850 

4.2.7.2.5 

交流電車線システムのインピーダンス

4.2.7.3.1 

直流電車線電圧の主要特性

4.2.7.3.2 

電車線電圧のステップ(階段状)変動

4.2.7.3.3 

直流電車線システムにおける過電圧

IEC 60850 

4.2.7.3.4 

直流電車線システムのインダクタンス及び抵抗

4.2.7.3.5 

直流電車線電圧のひずみ

4.2.7.4 

その他の電源システム

4.2.8.2 

電力供給システムとの電磁障害(エミッション)

4.2.8.3 

放送システム及び通信システムへの電磁障害

4.2.8.4 

信号システムへの電磁障害

4.2.9 

入力電流の制限

4.2.10.1 

騒音

表 より低い数値 
騒音の等級レベルの選択

4.3.4.1 

形状-図面表記要領

契 約 上 の 質 量 及 び 関 連 す る 試 験 ( 4.5.3.2 及び

4.5.3.3

4.3.4.2 

冷却システムの特性


42

E 5008:2016

表 B.1-受渡当事者間で協定すべき事項の要約(続き) 

箇条番号

題名

摘要

4.3.4.4.1 

入力特性

入力の各数値(4.2.7 及び 4.2.8 参照) 
電源特性

高調波の限度値及び入力インピーダンス

リセット可能な保護装置

4.3.4.4.2.2 

定格値

4.3.4.4.2.3 

使用値

4.3.4.4.2.4 

その他(電気的特性)

負荷短絡及び負荷遮断の特性,特別な要求事項

4.3.4.4.3 

変換効率

4.3.4.4.4 

電気的絶縁

4.3.4.4.5 

電力変換装置及び制御装置間のインタフェース

4.4.1 

絶縁協調

定格インパルス耐電圧,定格絶縁電圧

4.4.2.1 

一般(電磁両立性)

高いエミッションの装置,低いイミュニティの装

4.4.2.2.2 

人体への影響

4.4.3 

故障の影響

4.5.1.1 

概要(半導体素子駆動装置を含む電力変換装置の
電力回路部の試験)

試験仕様書

4.5.1.2.2 

形式試験

4.5.1.2.3 

受渡試験

4.5.1.2.4 

調査試験

4.5.2.3 

電力変換装置の試験項目

4.5.3.1 

目視検査

4.5.3.2 

寸法及び許容差

4.5.3.5.4 

冷媒の漏れ試験

4.5.3.6 

保護等級の試験

4.5.3.8 

絶縁抵抗試験

4.5.3.9 

機械的及び電気的な保護動作試験並びに検出器の
試験

4.5.3.10 

軽負荷試験

出力電流

4.5.3.12.3 

動作条件(騒音測定)

4.5.3.12.4 

特殊条件(騒音測定)

4.5.3.13 

温度上昇試験

4.5.3.14 

電力損失算定

4.5.3.15 

入力電圧の過電圧及び急変試験

4.5.3.16 

負荷の急変試験

4.5.3.17 

安全要求の検査

4.5.3.18 

振動試験及び衝撃試験

4.5.3.19 

電磁両立性の試験

4.5.3.20 

電源電圧のステップ(階段状)変動試験

4.5.3.21 

供給電源の短時間中断試験

4.5.3.22 

電流分担試験

5.1.2.1 

主電動機と電力変換装置とのインタフェース

5.1.2.2 

主変圧器と電力変換装置とのインタフェース

5.1.3.1 

一般(直接形主変換装置の追加試験)

直接形主変換装置の追加試験

5.1.3.4 

負荷短絡試験

5.1.3.5 

負荷遮断試験


43

E 5008:2016

表 B.1-受渡当事者間で協定すべき事項の要約(続き) 

箇条番号

題名

摘要

5.2.1 

特性

主電動機とチョッパ装置とのインタフェース

5.2.2.1 

一般(直流主電動機用チョッパ装置の試験)

5.2.2.6 

負荷リプル電流試験

5.2.2.7 

負荷遮断試験

5.2.2.8 

負荷短絡試験

5.3.2 

特性(交流主電動機用電力変換装置)

主電動機と電力変換装置とのインタフェース

6.2.2.1 

入力特性

力率及び高調波成分

6.2.2.3 

短絡保護

短絡事故の保護,回路短絡の場合の電力変換装置
の挙動

6.2.2.4 

定格絶縁電圧の選択

低い電圧レベル

7.2.1 

補助変換装置の起動方法

起動方法

7.2.2 

入力方式

7.2.3.2 

出力特性の項目

7.2.3.3 

出力容量

7.3 

短絡保護

7.4 

定格絶縁電圧の選択

7.5.2 

出力特性試験

7.5.7 

温度上昇試験


44

E 5008:2016

附属書 C 
(参考)

磁界及び誘起電圧の要求に関するガイドライン

C.1 

磁界及び誘起電圧の人体への影響 

この要求に関しては,IEC 規格及び JIS では規格化されていない。しかし,例えば,次に示すドイツの

国家規格及び別の国際委員会の資料が,ガイドラインとして参考になる。

  DIN VDE 0848-3-1“電場,磁場及び電磁場の安全性”

  非電離放射線防護に関する国際委員会(ICNIRP)

“周波数

300 GHz までの変動する電場,磁場及び電

磁場の暴露時間の限度に関するガイドライン”

  IEC/TS 62597“鉄道環境における電子及び電気機器による磁場レベルの人体暴露に関する測定手続

き”

  JIS E 4018  鉄道車両-磁界測定方法


45

E 5008:2016

附属書 JA

(参考)

騒音測定方法

序文 

この附属書は,電力変換装置の騒音測定方法について記載するものであって,規定の一部ではない。

注記

  この附属書は,2001 年に第 1 版として発行された IEC 60076-10 の箇条 3(定義),箇条 4(計

測及び校正)

,箇条 6(負荷条件),箇条 7(主放射表面)[7.3(主変圧器の主放射面から 3 m 以

上離れた別個の架台上に設置した冷却補機)は除く。

10.3(主放射表面から 1 m の距離で行

う測定),箇条 11(音圧法),箇条 12(音響強度インテンシティ法),箇条 14(無負荷及び負荷

電流音響パワーレベルの加算)及び附属書 JB(狭帯域及び時間同期測定)において,用語“変

圧器”を“電力変換装置”に置き換えたものから,電力変換装置に関連しない事項を削除して

作成した附属書である。

JA.1 

用語及び定義 

この附属書で用いる主な用語及び定義は,次による。

JA.1.1 

音圧,P(sound pressure)

音の存在によって,静圧の上に重畳した変動圧力。単位は,パスカル(

Pa)。

JA.1.2 

音圧レベル,L

p

sound pressure level)

基準音圧

P

0

の二乗に対する,音圧

の二乗の比の常用対数の 10 倍。単位は,デシベル(dB)。基準音

P

0

は,

20 μPa(2×10

5

 Pa)。





=

2

0

2

10

p

log

10

P

P

L

  (JA.1)

JA.1.3 

音響インテンシティ,I(sound intensity)

所定の位置において音響エネルギーの量及び方向を記述するベクトル量。指定された方向に垂直な面を

通過する音響エネルギー束をその面積で除した値。単位は,

W/m

2

JA.1.4 

ノーマル音響インテンシティ,I

n

normal sound intensity)

測定面に対して垂直方向の音響インテンシティの成分。

JA.1.5 

ノーマル音響インテンシティレベル,L

I

normal sound intensity level)

音響インテンシティの基準値

I

0

に対する,ノーマル音響インテンシティの絶対値|

I

n

|の比の常用対数

10 倍。単位は,デシベル(dB)。音響インテンシティの基準値 I

0

は,

10

12

 W/m

2



=

0

n

10

I

log

10

I

I

L

  (JA.2)


46

E 5008:2016

注記

  I

n

が負数の場合,そのレベルは,-

XX dB で表す。

JA.1.6 

音響パワー,W(sound power)

一つの音源から放射される空気伝ぱ(播)音のエネルギーの単位時間当たりの比率。単位はワット(

W)。

JA.1.7 

音響パワーレベル,L

w

sound power level)

基準音響パワー

W

0

に対する,測定対象機器から放射された音響パワー

の比の常用対数の 10 倍。単位

は,デシベル(

dB)。基準音響パワーW

0

は,

1 pW(10

12

 W)。





=

0

10

w

log

10

W

W

L

  (JA.3)

JA.1.8 

主放射表面(

principal radiating surface)

音が放射されていると見られる測定対象機器の表面を囲む仮想の面。

JA.1.9 

所定輪郭(

prescribed contour)

主放射表面から一定水平距離(測定距離)を置いて“測定表面”を配置する測定対象機器を囲む水平面

上の輪郭。

JA.1.10 

測定距離,X(measurement distance)

主放射表面と所定輪郭との間の水平距離。

JA.1.11 

測定表面(

measurement surface)

音源を包絡する仮想の面。この面上に測定位置がある。

JA.1.12 

暗騒音(

background noise)

測定対象機器が作動していない状態での

A 特性音圧レベル。

JA.2 

計測及び校正 

音圧測定は,JIS C 1509-1 及び JIS C 1509-2 に準拠し,ISO 3746 の 5.2 に従って校正したクラス 1 サウ

ンドレベルメータを使って行う。

音響インテンシティ測定は,JIS C 1507 に準拠し,JIS Z 8736-1 の 6.2 に従って校正したクラス 1 音響イ

ンテンシティ測定器を使って行う。測定装置の周波数範囲は,測定対象機器の周波数スペクトラムに適合

させる。すなわち,系統だった誤差を最小化するために,適切なマイクロホンスペーサシステムを選択す

る。

測定装置は,一連の測定の前及び後で,直ちに校正する。この校正値が

0.3 dB 以上変化した場合,測定

値は無効であるとして,試験を再度行う。

JA.3 

負荷条件 

JA.3.1 

一般 

負荷条件については,受渡当事者間で合意する。電力変換装置が極めて低無負荷騒音レベルである場合,


47

E 5008:2016

負荷電流による騒音が動作中の全騒音レベルに影響する可能性がある。この無負荷及び負荷電流騒音レベ

ルを合計するために使用する方法を,JA.8 に記載する。

JA.3.2 

低減負荷電流 

測定を低減電流だけで行った場合には,その定格電流における

A 特性音響パワーレベルは,式(JA.4)で

計算する。

T

N

IT

WA,

IN

WA,

log

40

I

I

L

L

+

=

  (JA.4)

ここに,

L

WA,IN

: 定格電流における

A 特性音響パワーレベル

L

WA,IT

: 低減電流における

A 特性音響パワーレベル

I

N

: 定格電流

I

T

: 低減電流

式は,定格電流の

70 %以上の低減電流に対して有効である。

JA.4 

主放射表面 

JA.4.1 

一般 

主放射表面の定義は,使用する冷却補機のタイプとその電力変換装置との相対位置による。この規格で

は,“冷却補機”は強制空冷及び水冷装置を含み,自然対流又は鉄道車両の走行風による自然冷却は除外す

る。

JA.4.2 

冷却補機付き及び冷却補機なし電力変換装置,エンクロージャに納めた電力変換装置及びエンク

ロージャに納めた冷却補機付き電力変換装置 

主放射表面は,装置を取り囲む列形状の垂直投影で得る表面である。投影は,電力変換装置カバーの上

部から底まで続く。主放射表面は,電力変換装置の補助機器から

3 m 以内に設置した冷却補機,補強材,

ケーブル箱などを含む。電力変換装置から

3 m 以上離れた位置にある冷却補機は除かれる。配管又は冷却

器,バルブ類,制御箱,その他二次要素などの突起物は除かれる。

JA.4.3 

エンクロージャなし電力変換装置 

この主放射表面は,電力変換装置を取り囲む列形状の垂直投影で得る表面であるが,枠組み,外部配線

及び接続及び騒音放射に影響しない付帯機器を除く。垂直投影は,電力変換装置構造の上部から底部まで

である。

JA.5 

測定表面領域の計算 

主放射表面から

1 m の距離で行う測定における測定表面の領域 は,平方メートルで表し,式(JA.5)で

得られる。

( )

m

l

h

S

+

=

  (JA.5)

ここに,

h: 測定対象機器のメートルで表した高さ

l

m

: 所定輪郭のメートルで表した長さ

1: メートルで表した測定距離

JA.6 

音圧法 

JA.6.1 

試験環境 

JA.6.1.1 

一般 

測定環境は,反射面上に十分な自由音場のある状態とし,近接する物体及び環境境界からの反射で本質


48

E 5008:2016

的な妨害を受けない音場内にある測定表面を最適状態で提供する。このため,反射物体(支持物表面は,

例外)をできる限り測定対象機器から取り除く。

電力変換装置内部及びエンクロージャ内部での測定は,許されていない。

屋内測定では,JA.6.1.2 の要求事項を満たす。試験領域内での屋外測定では,JA.6.1.3 の要求事項を満た

す。

JA.6.1.2 

屋内測定条件 

JA.6.1.2.1 

反射面 

反射面は通常部屋の床であり,その上の測定表面の投影面より広くする。

注記

  支持架台表面は,振動で測定可能な音響エネルギーを放射しないように強度を確保する。

吸音率は,できれば測定周波数範囲にわたって

0.1 未満とする。この条件は,屋内測定をコ

ンクリート,樹脂,鋼又は堅いタイル床面上で行うと,通常満たされる。

JA.6.1.2.2 

環境補正値 の計算 

環境補正値

は,部屋の境界及び/又は測定対象機器の近くの反射物体からの不要な音響反射の影響か

ら計算する。

の値は,試験室の吸音領域 の測定表面 に対する割合に,ほとんど依存する。計算で求

めた

の値は,試験室内の測定対象機器の位置に大きく依存しない。

は,式(JA.6)から得る。

+

=

S

A

K

/

4

1

log

10

  (JA.6)

の値は,式(JA.5)から計算する。平方メートル単位の の値は,式(JA.7)で得られる。

v

S

A

α

=

  (JA.7)

ここに,

α: 平均吸音率(表 JA.1 参照)

S

v

: 試験室の表面(壁,天井及び床)の全領域(

m

2

表 JA.1-平均吸音率の概略値 

部屋の説明

平均吸音率

コンクリート,れんが,しっ(漆)くい又はタイルでできた滑らかで堅い壁のほ
とんど何もない部屋

0.05

滑らかな壁の部分的に何もない部屋

 0.1

家具付きの部屋,長方形の機械室,長方形の工業用の部屋

 0.15

家具付きの不規則な形の部屋,不規則な形の機械室又は工業用の部屋

 0.2

布張り家具付きの部屋,天上又は壁に少しの音響材(例えば,部分的吸収天井)
のある機械室又は工業用の部屋

0.25

天井及び壁に吸音材を使った部屋

 0.35

天井及び壁に大量の吸音材を使った部屋

 0.5

吸音領域

の測定値が必要な場合,広帯域音響又はインパルス音響で励振した試験室の残響時間を A 特

性をもつ測定器で測定し,決定する。

の値は,式(JA.8)によって平方メートルで得られる。

T

V

A

16

.

0

=

  (JA.8)

ここに,

V: 立方メートルで表した試験室の体積(m

3

T: 秒で表した試験室の残響時間(s)

試験室を有効とするためには,

A/S≧1 とする。これが,≦7 dB の環境補正値 に対する値となる。


49

E 5008:2016

非常に大きな部屋及び作業スペースで全体が閉鎖されていない場合,

の値は 0 dB に近づく。

JA.6.1.2.3 

環境補正値 の計算のための代案 

は,基準音源の見掛けの音響パワーレベルが決まると計算することができ,この音源は前もって反射

面全面にわたる自由音場で校正されている。この場合,式

(JA.9)となる。

Wr

Wm

L

L

K

=

  (JA.9)

ここに,

L

Wm

: 基準音響源の音響パワーレベル

L

Wr

: 基準音源の見掛けの音響パワーレベル

注記

  L

Wm

は,環境補正値

なしで,すなわち,K=0 と最初に仮定して,ISO 3746 の箇条 及び箇

条 に従って決定する。

JA.6.1.3 

屋外測定の条件 

JA.6.1.3.1 

反射面 

反射面は,乱れのない大地,コンクリート,シールドアスファルトなどの人工表面のいずれかであり,

その上の測定表面の投影面積よりも大きい。

吸音率は,対象となっている周波数範囲にわたって,できれば

0.1 を下回ることが望ましい。この要求

事項は,屋外測定をコンクリート,シールドアスファルト,砂又は石の表面上で行う場合には,通常満た

される。

JA.6.1.3.2 

環境補正値 K 

近接する物体及び環境境界からの反射によって本質的に乱されていない音場における屋外測定では,

K

は大体

0 に等しい。音場が反射の影響を受ける場合には,は JA.6.1.2.3 で説明した方法に基づいて決定

するか又は音響インテンシティ法を使う。

JA.6.1.3.3 

屋外測定の注意事項 

測定は,温度勾配,風勾配,降雨又は高湿度の存在する極端な気象条件の下で行ってはならない。

JA.6.2 

音圧レベル測定 

測定は,暗騒音が大体一定であるときに行う。

暗騒音の

A 特性音圧レベルは,測定対象機器の測定の直前に行う。暗騒音測定中のマイクロホン(複数)

の高さは,測定対象機器測定の場合と同一とする。暗騒音測定は,所定輪郭上の複数点で行う。

注記 1  もし,予備試験中,隣り合う二つの測定点で計測した音圧レベル(N dB)に 10 dB を超える

隔たりがある場合,測定点数を増やして,音圧レベル(

N dB)が 10 dB 以下となるようにす

る。

注記 2  測定位置の総数が 10 を超える場合,暗騒音レベルを測定対象機器の周りに均等に配置した

10 点だけで測定することが許される。

注記 3  暗騒音レベルが,暗騒音及び測定対象機器の音圧レベルを組み合わせたものより十分に低い

場合(すなわち,その差が

10 dB 以上の場合),暗騒音の測定は,測定位置の 1 か所だけで行

い,装置の測定音圧レベルの補正の必要はない。

試験オブジェクトを受渡当事者が合意したとおりに運転準備状態にする。その許容される組合せを次に

示す。

a)

電力変換装置を運転準備状態にして,冷却装置は運転しない。

b)  電力変換装置を運転準備状態にして,冷却装置は運転する。

c)

電力変換装置を運転準備状態にしないで,冷却装置は運転する。

A 特性音圧レベルは,各測定位置について記録する。メータの FAST 特性表示を使用して,過渡暗騒音


50

E 5008:2016

による測定誤差を識別し,それを避ける。

測定対象機器を停止状態にして,暗騒音音圧レベル測定を繰り返す。

JA.6.3 

平均音圧レベルの計算 

非補正平均

A 特性音圧レベル

0

pA

L

は,測定対象機器を励磁して測定した

A 特性音圧レベル L

pAi

から次

の式

(JA.10)を使って計算する。



=

=

N

i

L

i

N

L

1

1

.

0

0

pA

pA

10

1

log

10

   (JA.10)

ここに,

N: 測定位置の総数

注記 1  L

pAi

の値の範囲が

5 dB を超えないときは,単純算術平均を使ってもよい。この平均値は,式

(JA.10)を使って計算した値から 0.7 dB 以上異なることはない。

平均

A 特性暗騒音の音圧レベル

bgA

L

は,式

(JA.11)を使って試験シーケンスの前後に別々に計算する必要

がある。



=

=

M

i

L

i

M

L

1

1

.

0

bgA

bgA

10

1

log

10

  (JA.11)

ここに,

M: 測定位置の総数

L

bgAi

番目の測定位置における測定した A 特性暗騒音の音圧
レベル

最初及び最後の平均暗騒音の音圧レベルが

3 dB 以上異なり,高い方の値と非補正平均 A 特性音圧レベ

ルとの差が

8 dB 以内である場合,測定値は無効であるとして,非補正平均 A 特性音圧レベルが保証値よ

りも小さい場合を除いて試験を繰り返す。この場合,測定対象機器は,保証値を満たしていると考える。

この条件を試験報告書に記録する。

高い方の二つの平均

A 特性暗騒音の音圧レベルの値と非補正平均 A 特性音圧レベルとの差が 3 dB 以内

である場合,測定値は無効であるとして,非補正平均

A 特性音圧レベルが保証値よりも小さい場合を除い

て試験を繰り返す。この場合,測定対象機器は,保証値を満たしていると考える。この条件を試験報告書

に記録する。

注記 2  規格が暗騒音のレベルに対し,暗騒音及び測定対象機器の組み合わせた音圧レベルとの間に

小さな差異を認めている場合,最低

6 dB 以上の差異が得られるようにする。

注記 3  暗騒音のレベル及び組合せ音圧レベル間の差が 3 dB よりも小さい場合,他の測定方法を使う

よう考慮をすることが望ましい(附属書 JB 参照)。

試験合否基準は,表 JA.2 に示す。

表 JA.2-試験合否基準 

0

pA

L

-高い方の

bgA

L

最初の

bgA

L

-最後の

bgA

L

決定

8 dB

試験合格

8 dB

3 dB

試験合格

8 dB

3 dB

試験繰返し(注記参照)

3 dB

試験繰返し(注記参照)

注記

  L

pA0

が保証値より小さくない限り,試験オブジェクトは,保証レベルを満たしていると考慮するのが

望ましい。この条件を,試験報告書に記録する。


51

E 5008:2016

補正平均

A 特性音響レベル

pA

L

は,式

(JA.12)を使って計算する。

K

L

L

L

=

bgA

0

pA

1

.

0

1

.

0

pA

10

10

log

10

   (JA.12)

ここに,

bgA

L

: 二つの計算した平均 A 特性暗騒音の音圧レベルの内の

低い方の値

この規格の目的に対しては,環境補正値

の最大許容値は,7 dB である(JA.6.1.2.2 を参照)。

JA.7 

音響インテンシティ法 

JA.7.1 

試験環境 

音響インテンシティ法は,反射面上部がおおむね自由音場である試験環境で測定を行う。近接する物体

及び境界からの反射で乱されない音場内に測定表面を設定するのが理想的である。したがって,反射物体

(支持架台表面を除いて)は,測定対象機器から可能な限り取り除いておく。しかし,音響インテンシティ

法では,測定対象機器の所定輪郭から最低

1.2 m 離れた二つの反射壁がある場合まで正確な測定を行うこ

とができる。反射壁が

3 個ある場合,所定輪郭からの各壁までの距離は,最低 1.8 m とする。

変圧器内部及びエンクロージャ内部での測定は,許されない。

注記

  反射表面(支持架台表面以外)がある場合,試験環境は吸音パネルを使用すると改善される場

合がある。

JA.7.2 

音響インテンシティレベルの測定 

測定は,暗騒音がほぼ一定であるときに行う。

測定対象機器を受渡当事者が合意したとおりに運転準備状態にする。その許容される組合せを,次に示

す。

a)

電力変換装置を運転準備状態にして,冷却装置は運転しない。

b)  電力変換装置を運転準備状態にして,冷却装置は運転する。

c)

電力変換装置を運転準備状態にしないで,冷却装置は運転する。

A 特性ノーマルインテンシティレベル及び A 特性音圧レベルは,各測定位置について記録する。インテ

ンシティマイクロホンのスペーサは,測定する音響スペクトラムをカバーするように選択する。スペーサ

が適切でない場合には,低周波数帯域及び高周波数帯域の測定ができず誤差を発生する。メータの

FAST

特性表示を使用して,過渡暗騒音による測定誤差を識別し,それを避ける。

注記

  実際には,異なるマイクロホンスペーサを上記 3 条件に使用する。

JA.7.3 

平均音響インテンシティレベルの計算 

平均

A 特性音響インテンシティレベル

IA

L

は,測定対象機器を運転準備状態にして測定した

A 特性ノー

マルインテンシティレベル

L

IAi

から,次の式

(JA.13)によって計算する。

( )



=

=

N

i

L

i

i

L

sign

N

L

1

1

.

0

IA

IA

IA

10

1

log

10

   (JA.13)

非補正平均

A 特性音圧レベル

0

pA

L

は,式

(JA.14)によって測定した音圧レベルから計算する。

試験環境及び暗騒音の合否判定のための基準

Δ

は,式(JA.14)で与えられる。

IA

0

pA

L

L

L

=

Δ

   (JA.14)

標準偏差

3 dB 以下を維持するための Δ

の最大許容値は,8 dB である。


52

E 5008:2016

注記

  Δ

が 8 dB 以上の場合,他の測定方法を考慮した方がよい(附属書 JB 参照)。

JA.8 

無負荷及び負荷電流音響パワーレベルの加算 

定格電圧及び定格電流で動作中の測定対象機器の代表的な

A 特性音響パワーレベルは,A 特性無負荷音

響パワーレベル及び

A 特性定格電流音響パワーレベルを,式(JA.15)に基づいて加算して求める。

(

)

IN

WA,

UN

WA,

1

.

0

1

.

0

SN

WA,

10

10

log

10

L

L

L

+

=

(JA.15)

ここに,

L

WA,SN

: 定格電圧,定格周波数及び定格負荷(負荷音響レベル)

における測定対象機器の

A 特性音響パワーレベル

L

WA,UN

: 定格電圧,定格周波数及び無負荷(無負荷音響レベル)

における測定対象機器の

A 特性音響パワーレベル

L

WA,IN

A 特性定格音響パワーレベル

必要であれば冷却補機の騒音は,

L

WA,UN

又は

L

WA,IN

のいずれかに含めて考察する。

注記

  式(JA.15)は,独立騒音源にだけ厳密に適用可能である。無負荷及び負荷騒音の相関関係から,

運転中の現実の音響パワーレベル

L

WA,SN

は,上記式で得るものより小さい。しかし,その差異

は,測定誤差の範囲内である。


53

E 5008:2016

附属書 JB

(参考)

狭帯域及び時間同期測定

JB.1 

一般 

暗騒音レベルが JA.6.3 及び JA.7.3 に従い無効となる環境において,狭帯域又は時間同期測定は,不要の

信号を取り除く方法である。これらの方法では,環境補正値

で表される反射の影響は取り除けない。

狭帯域及び時間同期測定値は,冷却装置の運転を止めた状態で行う試験に対してだけ有効である。

代わりの測定法の選択は,受渡当事者間での合意に基づく。

これらの方法は,音圧及び音響インテンシティ測定に適用することができ,音響パワーレベルの計算に

使用する。

JB.2 

狭帯域測定 

分析器帯域幅

Δは,次から選ぶ。1/10 オクターブ又はそれより狭く,選択した周波数の 10 %,5 Hz 又

10 Hz の帯域幅。

注記

  狭帯域測定方法を選択した場合,発生した実高調波は,測定器の帯域幅外になることがある。

それは電源の周波数が,その許容変動内にまだあるときである。測定した電源周波数が選択帯

域幅(

Δf )外の高調波を発生する場合,その測定値を合格とするには製造業者と購入者との合

意が必要であるか,又はより広い帯域幅を選択する必要がある。

測定は,JA.6 及び JA.7 に示したいずれかの方法によって行うが,単一 A 特性値を測定する代わりに,

そのレベルを定格周波数及びその倍数に等しい周波数を中心とした帯域幅にわたって測定することを除く。

各測定位置における

A 特性音圧レベル又は音響インテンシティレベルは,式(JB.1)又は(JB.2)を使って計算

できる。



=

=

max

pA

1

1

.

0

pA

10

log

10

v

v

L

i

v

L

  (JB.1)

ここに,

L

pAi

: 定格電圧及び定格周波数における

A 特性音圧レベル

L

pAv

: 定格電圧及び定格周波数において

2f

V

に等しい周波数を

中心とした選択帯域幅における

Δ全体にわたって測定

した

A 特性音圧レベル

f: 定格周波数

v: 定格周波数の偶数高調波の倍数の連続番号(1,2,3 な

ど)

v

max

10



=

=

max

IA

1

1

.

0

IA

10

log

10

v

v

L

i

v

L

  (JB.2)

ここに,

L

IAi

: 定格電圧及び定格周波数における

A 特性音響インテン

シティレベル

L

IAv

: 定格電圧及び定格周波数において

2f

V

に等しい周波数を

中心とした選択帯域幅における

Δ全体にわたって測定

した

A 特性音響インテンシティレベル

f: 定格周波数


54

E 5008:2016

v: 定格周波数の偶数高調波の倍数の連続番号(1,2,3 な

ど)

v

max

10

JB.3 

時間同期測定 

時間同期平均法は,騒音信号のデジタル化時間記録の平均法で,その開始は繰返しトリガ信号で定義さ

れる。変換装置騒音及びトリガ信号同期を使うことで,例えば,ネットワーク電圧,全非同期雑音を削減

する。

注記 1  多くの産業騒音発生源は,同期している。この場合,この方法を使うことは適切ではない。

周囲雑音

の減衰は,測定に含まれている平均数 による。信号対雑音率 S/のデシベルでの改善は,

(JB.3)に等しくなる。

n

N

S

10

log

10

=

  (JB.3)

この原則は,音圧及び音響インテンシティ測定の両方に適用可能である。音響インテンシティ測定につ

いては,時間同期平均法で得た結果は,

S/N+8 dB(A)までの Δの値に対して有効である。

注記 2  時間同期測定の場合,マイクロホンを変換装置に相対して固定位置に置く。


55

E 5008:2016

参考文献

JIS C 1507:2006  電気音響-音響インテンシティ測定器-圧力形ペアマイクロホンによる測定

注記

  対応国際規格:IEC 61043:1993,Electroacoustics-Instruments for the measurement of sound

intensity-Measurements with pairs of pressure sensing microphones(IDT)

JIS C 1509-1:2005  電気音響-サウンドレベルメータ(騒音計)-第 1 部:仕様

注記

  対応国際規格:IEC 61672-1,Electroacoustics-Sound level meters-Part 1: Specifications(IDT)

JIS C 1509-2:2005  電気音響-サウンドレベルメータ(騒音計)-第 2 部:型式評価試験

注記

  対応国際規格:IEC 61672-2,Electroacoustics-Sound level meters-Part 2: Pattern evaluation tests

IDT)

JIS C 2134:2007  固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法

注記

  対応国際規格:IEC 60112,Method for the determination of the proof and the comparative tracking

indices of solid insulating materials(IDT)

JIS C 2143(規格群)  電気絶縁材料-熱的耐久性

注記

  対応国際規格:IEC 60216 (all parts),Electrical insulating materials-Thermal endurance properties

IDT,MOD)

JIS C 60664-1:2009  低圧系統内機器の絶縁協調-第 1 部:基本原則,要求事項及び試験

注記

  対応国際規格:IEC 60664-1,Insulation coordination for equipment within low-voltage systems-

Part 1: Principles, requirements and tests(IDT)

JIS E 4018:2012  鉄道車両-磁界測定方法

JIS E 5011-1:2009  鉄道車両-電力変換装置及び交流電動機の組合せ試験-第 1 部:インバータ方式

注記

  対応国際規格:IEC 61377-1:2006,Railway applications-Rolling stock-Part 1: Combined testing

of inverter-fed alternating current motors and their control system(MOD)

JIS E 5011-2:2009  鉄道車両-電力変換装置及び交流電動機の組合せ試験-第 2 部:コンバータ・イ

ンバータ方式(中間直流リンクあり)

注記

  対応国際規格:IEC 61377-3:2002,Railway applications-Rolling stock-Part 3: Combined testing

of alternating current motors, fed by an indirect convertor, and their control system(MOD)

JIS Z 8736-1:1999  音響-音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法-第 1

部:離散点による測定

注記

  対応国際規格:ISO 9614-1:1993,Acoustics-Determination of sound power levels of noise sources

using sound intensity-Part 1: Measurement at discrete points(IDT)

IEC 60050-151:2001,International Electrotechnical Vocabulary-Part 151: Electrical and magnetic devices

IEC 60050-702:1992,International Electrotechnical Vocabulary-Chapter 702: Oscillations, signals and related

devices

IEC 60146-1-1:1991,Semiconductor convertors-General requirements and line commutated convertors-Part

1-1: Specifications of basic requirements

IEC 60270,High-voltage test techniques-Partial discharge measurements

IEC 60384-1:1999,Fixed capacitors for use in electronic equipment-Part 1: Generic specification

IEC 60587:2007,Electrical insulating materials used under severe ambient conditions-Test methods for


56

E 5008:2016

evaluating resistance to tracking and erosion

IEC 60747-15:2010,Semiconductor devices-Discrete devices-Part 15: Isolated power semiconductor

devices

IEC 61377-2:2002,Railway applications-Rolling stock-Combined testing-Part 2: Chopper-fed direct

current traction motors and their control

IEC/TS 62597,Measurement procedures of magnetic field levels generated by electronic and electrical

apparatus in the railway environment with respect to human exposure

ISO 3746:1995,Acoustics-Determination of sound power levels of noise sources using sound pressure-

Survey method using an enveloping measurement surface over a reflecting plane

IEEE Std 1476,IEEE Standard for Passenger Train Auxiliary Power Systems Interfaces

CLE/TS 50535,Railway applications-Onboard auxiliary power converter systems

DIN VDE 0848-3-1,Sicherheit in elektrischen, magnetischen und elektromagnetischen felden


57

E 5008:2016

附属書 JC

(参考)

JIS と対応国際規格との対比表

JIS E 5008:2016  鉄道車両-電力変換装置

IEC 61287-1:2014,Railway applications-Power converters installed on board rolling 
stock-Part 1: Characteristics and test methods

(

I)JIS の規定

(

II)

国際
規格
番号

(

III)国際規格の規定

(

IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと

の評価及びその内容

(

V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

1

JIS とほぼ同じ

追加

注記

3 に附属書 A(電源側,電力変

換装置及び電動機の組合せの基本
回路構成の例)の説明を追加した。

次回の IEC 規格の見直しの際,注
記の追加を提案する。

2  引用規格

3  用語及び
定義

箇条

3

箇条

3

追加

JIS E 4001 の引用を追加した。

日本の実情である。IEC への提案
は行わない。

3.1.3

鉄道事業者

railway authotrity)

削除

“鉄道事業者”の用語を削除した。

用語の定義が日本の実情とは異な
るため,用語を削除した。用語の
削除の IEC への提案は行わない。

 3.1.3

試験仕様書

   3.1.4  試験仕様書

削除

注記

2 の“品質管理システムで使わ

れている用語”の説明を削除した。

日本の実情とは異なるため,削除
した。

 3.2.1

電力変換装置

3.2.1

電力変換装置

削除

“必要であれば,変圧器,フィルタ

及び補助機器を含む。”を削除した。

日本の実情とは異なるため,削除
した。

 3.2.3

補助変換装置

3.2.3

JIS とほぼ同じ

追加

“補助電源装置ともいう。”の説明を

追加した。

日本の実情であり,IEC への提案
は行わない。

3.2.6

電力変換装置システム

converter system)

削除

“電力変換装置システム”の用語を

削除した。

日本の鉄道車両の分野では使用さ
れていない用語のため,用語を削
除した。IEC への提案は行わない。

3.2.7

電力変換装置用巻線

converter windings)

削除

“電力変換装置用巻線”の用語を削

除した。

日本では使われていない用語であ
り,削除した。日本の実情であり,

IEC への提案は行わない。

 

57

E 50

08

201

6


58

E 5008:2016

(

I)JIS の規定

(

II)

国際
規格
番号

(

III)国際規格の規定

(

IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと

の評価及びその内容

(

V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

3  用語及び
定義(続き)

3.2.8

補助巻線

auxiliary winding)

削除

“補助巻線”の用語を削除した。

通常の用語で定義を要しない用語
のため,削除した。日本の実情で
あり,IEC への提案は行わない。

3.2.9

半導体素子

semiconductor device)

削除

“半導体素子”の用語を削除した。

鉄道車両の分野で使用されている
用語とは異なる定義であり,削除
した。日本の実情であり,用語の
削除の IEC への提案は行わない。

3.3.9

特別値(

special value)

削除

“特別値”の用語を削除した。

 4.3.4.4.2.4 の題名を変更し,本体で

使用しない用語としたため,削除
した。

次回の IEC 規格の見直しの際,用
語の削除を提案する。

4  一般事項

4.1.3.1  製 造 業 者 が
提供する文書

 4.1.3.1 JIS とほぼ同じ

追加

注記で“コミッショニング”の説明
を追加した。

規 定 内 容 を 理 解 し や す く す る た
め,なじみのうすい用語の説明を
追加した。注記の追加の IEC への
提案は行わない。

 4.1.4.1

信頼性

  4.1.4.1

JIS とほぼ同じ

追加

“又は受渡当事者間で協定する。”を

追加した。

日本の実情であり,IEC への提案
は行わない。

 4.1.4.2

ア ベ イ ラ ビ

リティ

 4.1.4.2 JIS とほぼ同じ

追加

“又は受渡当事者間で協定する。”を

追加した。

 4.1.4.3

保全性

  4.1.4.3

JIS とほぼ同じ

追加

“又は受渡当事者間で協定する。”を

追加した。

 4.1.4.4

安全性

  4.1.4.4

JIS とほぼ同じ

追加

“又は受渡当事者間で協定する。”を

追加した。

 4.2.2

標高

4.2.2

JIS とほぼ同じ

変更

標高の等級

A3 を規定した。

IEC 規格では標高の等級 AI を規
定しているが,日本での等級

A3

に変更した。

 4.2.3.1

周囲温度

   4.2.3.1 JIS とほぼ同じ

変更

周囲温度の等級

T4 を規定した。

IEC 規格では温度の等級 TI を規
定しているが,日本での等級

T4

に変更した。

58

E 50

08

201

6


59

E 5008:2016

(

I)JIS の規定

(

II)

国際
規格
番号

(

III)国際規格の規定

(

IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと

の評価及びその内容

(

V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

4  一般事項
(続き)

4.2.4  他の周囲条件

4.2.4

JIS とほぼ同じ

追加

汚損度は,IEC 62497-1 でも規定し
ているため,この引用規格を追加し
た。

次回の IEC 規格の見直しの際,引
用規格の追加を提案する。

 4.2.7.2.1

交 流 電 車

線電圧の主要特性

 4.2.7.2.1

JIS とほぼ同じ

追加

交流電車線電圧は,特別の指定があ
る場合を除いて,IEC 60850 を適用
するとした。

日本の実情であり,IEC への提案
は行わない。

 4.2.7.3.1

直 流 電 車

線電圧の主要特性

 4.2.7.3.1

JIS とほぼ同じ

追加

直流電車線電圧は,特別の指定があ
る場合を除いて,IEC 60850 を適用
するとした。

 4.2.7.3.2

電 車 線 電

圧のステップ(階段
状)変動

 4.2.7.3.2

JIS とほぼ同じ

追加

電車線電圧のステップ変動特性の
例を示した。

 4.2.8.1

一般

4.2.8.1

JIS とほぼ同じ

追加

電磁障害に関する要求事項に,“受
渡当事者間の協定による”を追加し
た。

 4.2.8.3

放 送 シ ス テ

ム 及 び 通 信 シ ス テ
ムへの電磁障害

 4.2.8.3 JIS とほぼ同じ

追加

電磁障害に対する放送網及び通信
線の保護のための要求事項に,“又
は受渡当事者間の協定による。”を
追加した。

 4.3.4.4.2.4

そ の 他

(電気的特性)

 4.3.4.4.2.4

JIS とほぼ同じ

変更

題名の“特別な故障値”を“その他”
に変更した。

次回の IEC 規格の見直しの際,題
名の変更を提案する。

 4.4.2.1

一般

4.4.2.1

JIS とほぼ同じ

追加

電磁両立性の要求事項に,“又は受
渡当事者間で協定する。”を追加し
た。

日本の実情であり,IEC への提案
は行わない。

 4.5.1.2.2

形式試験

4.5.1.2.2 JIS とほぼ同じ

追加

受渡当事者間で協定する形式試験
の説明を追加した。

規定内容を理解しやすい表現とし
た。IEC への提案は行わない。

 4.5.1.2.3

受渡試験

4.5.1.2.3 JIS とほぼ同じ

追加

受渡当事者間で協定する受渡試験
の説明を追加した。

 4.5.2.2.1

一般

4.5.2.2.1

JIS とほぼ同じ

追加

注記で電力用半導体素子組立品の
例を示した。

規定内容を理解しやすくするため
の説明を追加した。次回の IEC 
見直しの際,追加の提案を行う。

59

E 50

08

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6


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E 5008:2016

(

I)JIS の規定

(

II)

国際
規格
番号

(

III)国際規格の規定

(

IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと

の評価及びその内容

(

V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

4  一般事項
(続き)

4.5.3.2  寸 法 及 び 許
容差

 4.5.3.2 JIS とほぼ同じ

追加

寸法の測定箇所は,“受渡当事者間
で協定した”を追加した。

日本の実情であり,IEC への追加
の提案は行わない。

 4.5.3.7.1

一般

4.5.3.7.1

JIS とほぼ同じ

追加

電圧制限器の例を示した。

規定内容を理解しやすくするため
の説明を追加した。次回の IEC 
見直しの際,追加の提案を行う。

 4.5.3.7.4

試験電圧

4.5.3.7.4 JIS とほぼ同じ

追加

“若しくは JIS E 5004-1 による。試

験電圧は,受渡当事者間で協定す
る。”を追加した。また,固体絶縁
物についての説明を追加した。

組合せ試験の試験電圧に関する参
考情報である。IEC への提案は行
わない。

 4.5.3.12.2

試験方法

4.5.3.12.2 JIS とほぼ同じ

変更

 
追加

主放射表面から

1 m の距離で,音圧

レベルで測定する。

附属書

JA 及び附属書 JB を参照す

る。

規定内容を理解しやすくするため
の説明を追加した。

IEC への提案は行わない。

 4.5.3.19

電磁両立性

EMC)の試験

 4.5.3.19

JIS とほぼ同じ

追加

電力変換装置の電磁両立性の試験
の実施は,受渡当事者間の協定によ
るとした。

日本の実情であり,IEC への提案
は行わない。

 4.5.3.20

電源電圧の

ステップ(階段状)
変動試験

 4.5.3.20

JIS とほぼ同じ

追加

交 流 電 車 線 の 場 合 の 細 分 箇 条

4.2.7.2.2)を追加した。

規定が漏れていたため,追加した。
次回の IEC 規格の見直しの際,細
分箇条の追加を提案する。

5  直接形主
変換装置

5.3.2.1  一般

5.3.2.1

JIS とほぼ同じ

追加

主電動機の特性に関する規格に,

JIS E 6111 を追加した。

電力変換装置と組み合わせる主電
動機の規格として,JIS E 6111 
制定されたため,追加した。次回
の IEC 規格の見直しの際,追加を
提案する。

 5.3.2.2

主 電 動 機 と

電力変換装置(イン
バータ)とのインタ
フェース

 5.3.2.2 JIS とほぼ同じ

追加

主電動機への影響に関し,“(トル
クスパイクの評価など)”を追加し
た。

規定内容を理解しやすくするため
の説明を追加した。IEC への提案
は行わない。

 
 

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E 50

08

201

6


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E 5008:2016

(

I)JIS の規定

(

II)

国際
規格
番号

(

III)国際規格の規定

(

IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと

の評価及びその内容

(

V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

6  間接形主
変換装置

6.2.2.3  短絡保護   6.2.2.3 JIS とほぼ同じ

追加

短絡事故に対する保護が必要な場
合,受渡当事者間で保護範囲を協定
する。

注記で短絡の例を示した。

運用上の規定を追加し,規定内容
を理解しやすくするための説明を
追加した。次回の IEC 規格の見直
しの際,変更を提案する。

7  補助変換
装置

7.2.2  入力方式  7.2.2 JIS とほぼ同じ

変更

題名を“入力方式及び特性”から“入
力方式”に変更した。

規定内容に対応した題名とした。

次回の IEC 規格の見直しの際,題
名の変更を提案する。

 7.3

短絡保護

7.3 JIS とほぼ同じ

追加

 
 
追加

短絡事故に対する保護が必要な場
合,保護範囲は受渡当事者間の協定
とした。

注記で短絡の例を示した。

運用上の規定を追加し,規定内容
を理解しやすくするための説明を
追加した。次回の IEC 規格の見直
しの際,追加を提案する。

 7.5.7

温度上昇試験

7.5.7

JIS とほぼ同じ

追加

“試験の実施方法及び合否判定は,

4.5.3.13 による。”を追加した。

規定内容の理解を容易にした。

次回の IEC 規格の見直しの際,規
定内容の追加を提案する。

附属書

A

(参考)

電源側,電力変換装
置 及 び 電 動 機 の 組
合 せ の 基 本 回 路 構
成の例

JIS とほぼ同じ

変更

附属書

A の内容は参考情報である

ため,(規定)を(参考)に変更し
た。

次回の IEC 規格の見直しの際,

(参考)への変更を提案する。

附属書

B

(参考)

附属書

C

(参考)

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61287-1:2014,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

 MOD

国際規格を修正している。

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