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E 5004-2

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鉄道車輌工業会(JARI)/財団法

人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,国土交通大臣が制定した日本工業規格である。

これによって JIS E 5004:2000 は廃止され,JIS E 5004-1 及び JIS E 5004-2 に置き換えられる。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60077-2:1999,Railway applications

−Electric equipment for rolling stock−Part 2: Electrotechnical components−General rules を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS E 5004-2

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)開閉装置の動作安定位置と補助接点との対応関係

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS E 5004

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS E 5004-1

第 1 部:一般使用条件及び一般規則

JIS E 5004-2

第 2 部:開閉機器・制御機器及びヒューズの一般規則


E 5004-2

:2006

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

3

4.

  分類

6

5.

  特性

7

5.1

  特性に関する項目

7

5.2

  機器の形式 

7

5.3

  主回路の定格値及び限度値 

7

5.4

  動作頻度区分 

8

5.5

  機器の区分 

8

5.6

  電気制御回路 

8

5.7

  空気制御回路 

9

5.8

  手動制御 

9

5.9

  電気補助回路 

9

5.10

  空気補助回路 

9

5.11

  ピークアーク電圧

9

6.

  製品情報

9

6.1

  情報

9

6.2

  表記

10

6.3

  保管,ぎ装,運転及び保守 

10

7.

  通常の使用条件 

11

8.

  構造上及び性能上の要求 

11

8.1

  構造上の要求 

11

8.2

  性能上の要求 

11

9.

  試験

15

9.1

  試験の種類 

15

9.2

  構造上の要求に対する検証 

16

9.3

  形式試験 

16

9.4

  受渡試験 

19

附属書 A(規定)開閉装置の動作安定位置と補助接点との対応関係 

20

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

22


日本工業規格

JIS

 E

5004-2

:2006

鉄道車両−電気品−

第 2 部:開閉機器・制御機器及びヒューズの

一般規則

Electric equipment for rolling stock

Part 2: Electrotechnical components

General rules

序文  この規格は,1999 年に第 1 版として発行された IEC 60077-2,Railway applications−Electric equipment

for rolling stock

−Part 2: Electrotechnical components−General rules を翻訳し,技術的内容を変更して作成し

た日本工業規格である。また,動作条件などについて,種別 1 に IEC 60077-2 を,種別 2 に改正前の日本

工業規格を併せて規定し,いずれかを選択できるようにした。今後,この規格を適用する場合は,国際規

格との整合化の主旨から種別 1 を優先的に適用することが望ましい。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。変更の一

覧表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,JIS E 5004-1 に規定する鉄道車両用電気品に対する一般使用条件及び一般規

則に加えて,鉄道車両の電力回路,補助回路,制御回路,表示回路などに使われる電気機器に関する一般

的な規則について規定する。すなわち,この規格の目的は,鉄道車両のすべての電気機器に対して JIS E 

5004-1

に規定する一般規則を適合させたうえで,その対応する電気機器の範囲に対する要求及び試験の統

一を図るものである。ここでいう電気機器とは,制御と無関係な,主として開閉機器及び制御機器である

が,リレー,制御弁,抵抗器,ヒューズなども含む。

備考1.  電子機器類又は電子組立品類を,電気機器に組み込むことは,ごく一般的になっている。こ

の規格自体は,電子装置に直接適用しないが,電子装置を一部組み込んでいる電気機器には,

この規格を適用する。ただし,電子組立品類はその関連する規格によることが望ましい。

2. 

この規格は,使用者と製造業者(以下,受渡当事者という。

)間の協定があれば,鉱山用機関

車,無軌条電車などのような鉄道以外の車両に搭載する電気機器に使用することができる。

この規格は,次の事項について規定している。

a) 

機器の特性

b) 

機器が従わなければならない使用条件

c) 

機器が上記の使用条件のもとで,特性を満足していることを確認するための試験及び試験方法

d) 

装置に付ける記号又は提供すべき情報

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。


2

E 5004-2

:2006

IEC 60077-2:1999

, Railway applications − Electric equipment for rolling stock − Part 2:

Electrotechnical components

−General rules (MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格

の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記してい

ない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 0920:2003

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP  コード)

備考  IEC 60529:2001  Degrees of protection provided by enclosures(IP Code)が,この規格と一致して

いる。

JIS C 60068-2-1:1995

  環境試験方法−電気・電子−低温(耐寒性)試験方法

備考  IEC 60068-2-1:1990  Environmental testing – Part 2: Tests – Tests A: Cold が,この規格と一致し

ている。

JIS C 60068-2-2:1995

  環境試験方法−電気・電子−高温(耐熱性)試験方法

備考  IEC 60068-2-2:1974  Environmental testing – Part 2: Tests – Tests B: Dry heat が,この規格と一

致している。

JIS C 60068-2-3:1987

  環境試験方法(電気・電子)高温高湿(定常)試験方法

備考  IEC 60068-2-3:1969  Environmental testing – Part 2: Tests – Tests Ca: Damp heat, steady state が,

この規格と一致している。

JIS C 60068-2-52:2000

  環境試験方法−電気・電子−塩水噴霧(サイクル)試験方法(塩化ナトリウ

ム水溶液)

備考  IEC 60068-2-52:1996  Environmental testing – Part 2: Tests – Tests Kb: Salt mist,cyclic (sodium,

chloride solution)

が,この規格と一致している。

JIS E 4001:1999

  鉄道車両用語

備考  IEC 60050(811):1991   International Electrotechnical Vocabulary(IEV) − Chapter 811: Electric

traction

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS E 5004-1:2005

  鉄道車両−電気品−第 1 部:一般使用条件及び一般規則

備考  IEC 60077-1:1999  Railway applications – Electric equipment for rolling stock – Part 1: General

service conditions and general rules

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

IEC 60050(441):1984

  International Electrotechnical Vocabulary(IEV) − Chapter 441: Switchgear ,

controlgear and fuses

IEC 60050(446):1983

  International Electrotechnical Vocabulary(IEV)−Chapter 446: Electrical relays

IEC 60050(604):1987

  International Electrotechnical Vocabulary(IEV) − Chapter 604: Generation ,

transmission and distribution of electricity

−Operation

IEC 60077-3:2001

  Railway applications – Electric equipment for rolling stock – Part 3:Electrotechnical

components – Rules for d.c. circuit-breakers

IEC 60077-4:2003

  Railway applications – Electric equipment for rolling stock – Part 4:Electrotechnical

components – Rules for AC circuit-breakers

IEC 60077-5:2003

  Railway applications – Electric equipment for rolling stock – Part 5:Electrotechnical

components – Rules for HV fuses


3

E 5004-2

:2006

IEC/TR 60943:1998

  Guidance concerning the permissible temperature rise for parts of electrical equipment,

in particular for terminals

3. 

定義  この規格では,JIS E 5004-1 の 3.JIS E 4001IEC 60050IEC 60077-3IEC 60077-4 及び IEC 

60077-5

に記載された定義のほかに,この JIS E 5004-2 として,次の定義を加えて適用する。

3.1 

機器 (components)

3.1.1 

能動形電気機器(active electrical component)  制御信号に応じて,制御又は機能が電気式(例えば,

接触器,リレーなど)で,ある状態を変化させて,一つの機能又は様々な分離できない論理的若しくはア

ナログ的性質の機能を実行する単一機器又は機器組立品。

3.1.2 

受動形電気機器(passive electrical component)  能動形電気機器のグループに含まれずに,少なくと

も一つの電気的機能(例えば,取付け絶縁台,永久接続具,抵抗器,コンデンサなど)をもっている単一

の機器又は機器組立品。

3.1.3 

開閉装置及び制御装置(switchgear and controlgear)  開閉機器並びにこれに付随した制御,計測,保

護及び調整機器との組合せ,また,内部接続,附属品,きょう(筐)体及び支持構造をもった機器並びに

装置の盤を含む一般的な用語。

3.1.4 

開閉装置(switchgear)  電気エネルギーの発電,変電,配電及び変換を主な目的とし,開閉機器並び

にこれに付随した制御,計測,保護及び調整装置との組合せ,また,内部接続,附属品,きょう体及び支

持構造をもった機器並びに装置の盤を含む一般的な用語。

3.1.5 

制御装置(controlgear)  電気エネルギーを消費する装置の制御を主な目的とし,開閉機器並びにこ

れに付随した制御,計測,保護及び調整装置との組合せ,また,内部接続,附属品,きょう体及び支持構

造をもった機器並びに装置の盤を含む一般的な用語。

3.1.6 

開閉機器(switching device)  単一又は複数の回路において,電流を投入又は遮断するために設計さ

れた機器。

備考  開閉機器は,これらの動作のいずれか一つ又は両方を行う。

3.1.7 

ヒューズ(fuse)  種類に応じて仕様設計された部品の溶断機能を用いたもので,ある規定値を超え

た電流がある一定時間以上流れたとき,

挿入されている回路の電流を遮断することによって開路する機器。

ヒューズとして完備した機器を構成するすべての部品を含む。

3.1.8 

(機械式)開閉器  [(mechanical) switch]  規定した過負荷動作を含む通常の回路条件のもとで,電

流を投入,通電及び遮断することができ,かつ,回路の短絡によって生じるような,特定の異常回路条件

のもとでも規定した時間,通電できる能力をもつ機械式開閉機器。

備考  この開閉器は,電流の投入は可能であるが,短絡電流の遮断は,不可能であってもよい。

3.1.9 

遮断器 (circuit breaker)  通常の回路条件のもとで,電流を投入,通電及び遮断することができ,か

つ,回路短絡のような特定の異常回路条件のもとでも,投入,規定した時間の通電及び遮断することがで

きる能力をもつ機械式開閉機器。

参考  遮断器には,通常,配線用遮断器,漏電遮断器及び気中遮断器(ACB)とがある。

3.1.10 

(機械式)接触器  [(mechanical)contactor]  機械的動作位置として安定動作位置が一つだけあり,

手以外で動作するようになっている機械式開閉機器で,過負荷動作を含む通常の回路条件のもとで,電流

を投入,通電及び遮断することができる能力をもつ機械式開閉機器。

備考  接触器の方式を,主接点の開閉動作を行わせる駆動力を供給する方法によって指定してもよい。


4

E 5004-2

:2006

3.1.11 

サージ吸収器(surge arrester)  電気機器を高い過渡過電圧から保護するとともに,流入電流の持続時

間及び振幅を制限する機器。

3.1.12 

断路器  [disconnector (isolator) ]  開路位置で,断路機能の規定要求事項に対応する機械式開閉機器。

備考  断路器は,無視できるような小電流の遮断又は投入される場合に限り回路を開閉できる。

3.2 

機器の部品 (component parts)

3.2.1 

開閉機器の極(pole of switching device)  独立した開閉機器の一部分で,電気的に分離された主回路

によって構成された一つの導電路の部分。一体になった極全体の取付け又は動作の手段として設けられた

部分は含まない。

備考  開閉機器で,一つの極だけで構成されているものは,単極と呼ぶ。二つ以上の極のものは,多

極(2 極,3 極など)と呼び,複数の極を同時に動作するような方法を用い,対になる又は対に

できるようになっている。

3.2.2 

(開閉機器の)主回路  [main circuit(of a switching device)]  回路を閉路又は開路するために設計

された回路を含む開閉機器のすべての導電部。

備考  開閉機器の補助回路に含まれる部分は,主回路には含めない(3.2.4 参照)。

3.2.3 

(開閉機器の)制御回路  [control circuit(of a switching device)]  装置の閉動作若しくは開動作又

はその両方に用いる回路を含む(主回路を除く。

)開閉機器のすべての導電部。

3.2.4 

(開閉機器の)補助回路  [auxiliary circuit(of a switching device)]  機器の主回路及び制御回路以外

の回路を含めた開閉機器のすべての導電部。

備考  信号処理,インターロック処理などのような付加機能を行う補助回路もある。そのような補助

回路は,他の開閉機器制御回路の一部になることもある。

3.2.5 

(機械式開閉機器の)接点  [contact(of a mechanical switching device)]  接触時に回路の接続性を

確立し,動作中の相対的な振舞いによって回路を開路又は閉路し,また,ヒンジ形又はしゅう(摺)動形の

場合には,回路の接続性を維持するように設計された導電部。

3.2.6 

主接点(main contact)  機械式開閉機器の主回路に用いられ,閉路位置で主回路の電流が流れるよう

になっている接点。

3.2.7 

補助接点(auxiliary contact)  補助回路に用いられ,開閉機器によって機械的に動作する接点。

3.2.8 

メーク接点(make contact:normally open contact [deprecated] )  機械式開閉機器の主接点が閉じたと

き閉路し,主接点が開いたときに開路する制御接点又は補助接点。

備考  この規格の附属書 にある補足資料を参照。

参考  “ノルマル・オープン接点”は IEC の用語として使わない。“a”接点は用語として,使うこと

ができる(

附属書 参照)。

3.2.9 

ブレーク接点(break contact:normally closed contact [deprecated] )  機械式開閉機器の主接点が閉じた

とき開路し,主接点が開いたときに閉路する制御接点又は補助接点。

備考  この規格の附属書 にある補足資料を参照。

参考  “ノルマル・クローズ接点”は IEC の用語として使わない。“b”接点は用語として,使うこと

ができる(

附属書 参照)。

3.2.10 

電気式リレー(electrical relay)  機器を制御している電気的入力回路が,ある条件を満足したとき,

電気的出力回路の切換えを直ちに行うように設計した機器。

備考  この定義は,作動が電気式以外のリレーに対して適用してもよい。


5

E 5004-2

:2006

3.2.11 

(機械式開閉機器の)引き外し装置  [release (of a mechanical switching device)]  機械式開閉機器に

機械的に連結された機器で,開閉機器の保持機構を引き外し,開路又は閉路を可能にする装置。

参考  引き外し装置は,瞬時,時延などの動作がある。

3.3 

動作上の特徴

3.3.1 

(機械式開閉機器の)操作  [operation(of a mechanical switching device)]  ある位置から隣接した

他の位置へ可動接点の移動。

備考1.  例えば,遮断器では,閉操作又は開操作がこれに相当する。

2. 

用語として区別が必要な場合,投入又は遮断のような電気的に表した操作は,電気開閉操作

といい,閉路又は開路のような機械的に表した操作は,機械的操作という。

3.3.2 

(機械式開閉機器の)操作サイクル  [operating cycle(of a mechanical switching device)]  ある位置

から他の位置への操作及び,もしあれば,すべての他の位置を経て最初の位置に戻るような操作の継続。

3.3.3 

(機械式開閉機器の)操作シーケンス  [operating sequence(  of a mechanical switching device)]  定

められた時間間隔で進行するようにした,定められた操作の継続。

3.3.4 

手動制御(manual control)  人間が介在して行われる制御。

3.3.5 

(機械式開閉機器の)閉路位置  [closed position(  of a mechanical switching device)]  機器の主回路

が,規定の導通状態を保持している位置。

3.3.6 

(機械式開閉機器の)開路位置  [open position(  of a mechanical switching device)]  機器の主回路

の開路した接点間が,規定の耐電圧に関する要求事項を満足する位置。

3.3.7 

(開閉機器又はヒューズの)遮断電流  [breaking current(of switching device or a fuse)]  遮断過程

において,アーク発生の瞬間に流れる開閉機器又はヒューズの極の電流。

備考  交流においては,電流は交流分の対称 rms 値として表される。

3.3.8 

(開閉機器又はヒューズに関係する回路の)推定電流  [prospective current(of a circuit and with

respect to a switching device or a fuse

)]  開閉機器又はヒューズの各極が無視できるインピーダンスの導体

に置き換えられたとき,その回路に流れる電流。

備考  推定電流を評価又は表現するのに使用される方法は,製品別規格による。

3.3.9 

(開閉機器の極の)推定投入電流  [prospective making current(for a pole of a switching device)]  規

定条件で流れ始める推定電流。

備考  規定条件は,開始の方式(例えば,理想的な開閉機器による場合),開始の瞬間(例えば,交流回

路の最大推定ピーク電流),又は最大上昇率に関係する。これらの条件仕様は製品別規格による。

3.3.10 

(開閉機器の極の)推定遮断電流  [prospective breaking current(for a pole of a switching device or a

fuse

)]    遮断過程の開始の瞬間に対応する時間で評価される推定電流。

備考  遮断過程の開始の瞬間に関する仕様は,製品別規格による。機械式開閉機器又はヒューズでは,

遮断過程の開始の瞬間は,通常,遮断過程におけるアーク開始の瞬間と定義する。

3.3.11 

(開閉機器又はヒューズの)遮断容量  [breaking capacity (of a switching device or a fuse)]  使用及び

動作の規定された条件のもとで,所定の電圧で開閉機器又はヒューズが遮断できる推定遮断電流値。

備考1.  所定の電圧及び規定された条件は,製品別規格による。

2. 

交流においては,電流は交流分の対称 rms 値として表される。

3.3.12 

短絡遮断容量(short circuit breaking capacity)  開閉機器の端子間の短絡を含む規定条件のもとにお

ける遮断容量。


6

E 5004-2

:2006

3.3.13 

臨界電流  [critical current(or critical currents range)]  当該機器が接点間でほぼ確実に遮断できる直

流電流の最小値(又は電流の範囲)

3.3.14 

(開閉機器の)投入容量  [making capacity(of a switching device)]  規定の使用及び動作の条件の

もとで,所定の電圧で開閉機器が投入できる推定投入電流値。

備考  所定の電圧及び規定の条件は,製品別規格による。

3.3.15 

短絡投入容量(short circuit making capacity)  開閉機器の端子間の短絡を含む規定の条件における投

入容量。

3.3.16 

短時間耐電流(short-time withstand current)  閉路位置の回路又は開閉機器が,規定の使用及び動作条

件のもとで,規定された短時間流すことができる電流。

3.3.17 

(開閉機器の)給与電圧  [applied voltage(for a switching device)]  電流が投入される直前に,開

閉機器の極の端子間に存在する電圧。

備考  この定義は,単極機器に適用する。多極機器では,機器の電源端子間に加えられる相間電圧で

ある。

3.3.18 

回復電圧(recovery voltage)  電流の遮断直後に,開閉機器又はヒューズの極の端子間に現れる電圧。

備考1.  この電圧には,二つの連続した期間が考えられる。一つは過渡電圧が存在する期間及びそれ

に続く商用周波の回復電圧又は定常状態の回復電圧だけが存在する第二の期間である。

2. 

この定義は,単極機器に適用する。多極機器では,機器の電源端子の相間電圧である。

3.3.18A

商用周波回復電圧(power frequency recovery voltage)  遮断後,過渡現象の収まった後に,開閉器又

はヒューズの両端子間に現れる電圧。定格電圧のパーセントで示す。

3.3.19 

(機械式開閉機器の)ピークアーク電圧  [peak arc voltage (of a mechanical switching device)]  規定の

条件において,アーク時間中の開閉機器の極の端子間に現れる電圧の瞬間最大値。

3.3.20 

(機械式開閉機器の)開路時間  [opening time (of a mechanical switching device)]  規定の開動作開始

の瞬間からアークを発生する接点が,すべての極において開離した瞬間までの時間。

備考  開動作開始の瞬間,例えば,開路指令(例えば,引き外し装置を励磁するなど)の適用について

は,関連する製品別規格で規定する。

3.3.21 

(単極又は 個のヒューズの)アーク時間  [arcing time ( of a pole or a fuse) ]  単極又は 1 個のヒュ

ーズのアークの瞬間及び最終アークの消滅した瞬間との間の時間。

3.3.22 

遮断時間(breaking time)  機械式開閉機器(又はヒューズの溶断時間)の開路時間の始めからアーク

時間の終わりまでの時間。

3.3.23 

閉極時間(closing time)  閉路動作の開始からすべての極の接点が接触する瞬間までの時間。

4. 

分類  この項では,製造業者が提供する機器の特性に関する情報及び適切な試験によって検証すべき

項目を列記する。

機器は,次のように分類する。

a) 

動作頻度による区分:C1,C2 及び C3

能動形電気機器にだけ適用するこれらの区分の定義は,5.4 に示す。

b) 

機器の区分による:A1,A2,A3,A4 及び B

これらの区分の定義は,5.5 に示す。

c) 

設計構造による:

1) 

開放構造


7

E 5004-2

:2006

2) 

収納構造

d) 

きょう(筐)体で防護される程度による:

JIS C 0920 参照)

5. 

特性

5.1

特性に関する項目  次に示す項目から必要に応じて,機器の特性を規定する。

a) 

機器の形式(5.2

b) 

主回路の定格値及び限度値(5.3

c) 

動作頻度(5.4

d) 

機器の区分(5.5

e) 

電気制御回路(5.6

f) 

空気制御回路(5.7

g) 

手動制御(5.8

h) 

電気補助回路(5.9

i) 

空気補助回路(5.10

j) 

ピークアーク電圧(5.11

5.2 

機器の形式

次に示す項目の中から,必要に応じて表示する。

a) 

機器の形式(例:直流接触器,開放器,主幹制御器,ブレーキ制御器など)

b) 

極数

c) 

主回路の定格電圧及び電圧限度(5.3

d) 

主回路の定格電流及び電流限度(5.3

e) 

遮断方法

f) 

極性

g) 

動作条件(動作の方法,制御の方法など)

h) 

設計構造(4.

i) 

きょう(筐)体で防護される程度(4.

5.3 

主回路の定格値及び限度値

5.3.1

一般  定格値は,製造業者が指定する。これらは,5.3.25.3.5 によって規定する。

5.3.2

定格電圧  機器は,JIS E 5004-1 の 5.1 による次の定格電圧で定義する。

a) 

定格動作電圧(U

e

)

備考  動作条件の限界値は,JIS E 5004-1 の 8.2.1.18.2.1.8 にある。

b) 

定格絶縁電圧(U

i

)

c) 

定格インパルス耐電圧(U

imp

)

5.3.3

定格電流  機器は,次の定格電流で定義する。

a) 

関連する定格時定数 T2(5.3.4 参照)又は定格力率(5.3.5 参照)に対する定格動作電流(I

e

)

JIS E 5004-1

の 5.3 参照)

b) 

定格短時間耐電流(I

cw

)

3.3.16 参照)

c) 

通常の大気中の温度上昇試験電流(I

th

)

通常の大気中の温度上昇試験電流とは,最高周囲温度の大気中で,当該装置の温度上昇試験に用いる試

験電流の最大値である。


8

E 5004-2

:2006

大気とは,通風及び外部からのふく(輻)射は適度に隔離された通常の室内条件における空気を意味す

る。

連続責務に対しての定格動作電流の最大値は,強制冷却式でない場合には,通常の大気の温度上昇試験

電流値以下である。

5.3.4 

定格時定数(直流開閉装置の場合)  直流開閉装置は,表 に示す定格時定数 T1,T2 及び T3 に

よって区分する。T2 は,動作条件に対する定格時定数であり,9.3.3.4 に規定した試験に用いる。T1 及び

T3

は極端な状況に対応する時定数であり,9.3.5 に規定した試験に用いる。

  1  定格時定数

定格時定数

ms

定格動作電圧

V

T1

T2

T3

U

e

≦ 900

0

15

50

900

<  U

e

≦  1 800

0

15

40

U

e

> 1 800

0

15

30

備考  時定数 0 ms は,試験用負荷に特にリアクトルを付加せず抵抗で構成した場合である。 

5.3.5 

定格力率(交流開閉装置の場合)  機器の動作遂行能力は,定格動作電圧及び電流とは無関係に,

定格力率 0.8 に対して規定する。短絡回路及び過負荷試験に対する力率が必要な場合には,受渡当事者間

で協定する。

5.4

動作頻度区分  動作頻度 C1,C2 及び C3 は,次のように定義する。

a)  C1

“軽”動作頻度  (例えば,故障を検知したときだけ作動する保護及び/又は隔離装置)

b)  C2

“中”動作頻度  (例えば,それぞれ運用開始時,起動時,停止時,中性点セクション,セクシ

ョン点,運用終了点などの場合に作動する装置にある機器)

c) 

C3

“重”動作頻度  (例えば,各力行制御又はブレーキ制御のシーケンス中に作動する装置にある

機器又は空気圧縮機用接触器のような機器

5.5

機器の区分  機器の区分は,次による。

a)  A1

:補助回路又は低圧回路にある制御とは無関係な開閉機器(例えば,リレー,補助接触器及びそれ

らの附属品など)

。ただし,手動制御の機器は除外する。

b)  A2

:制御方式には,本質的に無関係な電力回路の開閉機器(例えば,直流用電力接触器)

。ただし,

手動制御の機器は除外する。

c) 

A3

:手動制御の開閉機器(例えば,制御装置のスイッチ,押しボタンなど)

d)  A4

:負荷をかけた状態では,動作させない電力用開閉装置(例えば,断路器,システム転換器など)

e) 

B

:上記の区分に含まれないその他の機器。

5.6

電気制御回路  電気制御回路の特性は,次による。

a) 

定格周波数(交流の場合)

b) 

制御回路の定格電圧及びその限度値

c) 

制御電源の定格電圧(内蔵する変圧器,整流器,抵抗器などがあるために,制御回路の定格電圧と異

なる場合)

d) 

定格電圧時の制御電源の電力消費

定格制御回路電圧及び定格周波数(交流の場合)は,制御回路の動作特性及び温度上昇特性上で基本と

している数値である。正常動作条件は,JIS E 5004-1 の 5.2 で定義してある制御電源電圧値を基本とする。


9

E 5004-2

:2006

5.7 

空気制御回路  空気供給の制御回路(空気式又は電空式)の特性は,次による。

a) 

制御回路の定格空気圧及び限度値

b) 

制御供給空気圧の定格空気圧(調圧器が内蔵されていて制御回路の定格空気圧と異なる場合)

c) 

各閉動作及び各開動作に必要な定格空気圧ごとの空気量

空気式又は電空式機器の定格空気圧は,空気制御システムの動作特性が基本とする空気圧である。

定格動作条件は,JIS E 5004-1 の 5.5 で規定する定格空気圧値を基本としている。

5.8

手動制御  必要な場合には,次の特性を規定してもよい。

a) 

手動アクチュエータ(ハンドル,ノブ,押しボタンなど)の様式

b) 

操作力(又はトルク)

:目的とする動作を行うのに必要な力(又はトルク)

c) 

復元力(又はトルク)

:アクチュエータを最初の位置に戻すために与える力(又はトルク)

d) 

行程:アクチュエータの(直線又は回転)変位量

5.9 

電気補助回路  電気補助回路の特性は,次のような回路の接点数及び諸元(投入/遮断などの区別)

並びにそれらの定格特性である。

a) 

定格動作電圧(複数ある場合がある)

b) 

定格絶縁電圧

c) 

定格動作電流(複数ある場合がある)

d) 

通常の大気中の温度上昇試験電流

e) 

補助回路で確実に投入・通電できる最小電流及びそのときの動作電圧

f) 

主接点及び連動した補助接点のシーケンス

g) 

定格短時間耐電流(I

cw

)

5.10 

空気補助回路  空気補助回路の特性は,次のような回路内にある弁の数及び仕様並びにそれらの定

格特性である。

a) 

定格空気圧

b) 

定格空気流量

c) 

主接点と連動する空気補助弁のシーケンス

5.11 

ピークアーク電圧  製造業者は機器の動作によって生じるピークアーク電圧の最大値を規定する。

6. 

製品情報

6.1 

情報  製品の識別及び特性にかかわる情報は,製造業者のカタログ又はマニュアルに記載する。

さらに,適用するときに必要な情報は,受渡当事者間で協定する。

6.1.1

機器情報の文章化  次に示す情報は,製造業者のカタログ又はマニュアルに記載する。

6.1.1.1 

識別すべき事項  記載すべき識別事項は,次による。

a) 

製造業者名又は商標

b) 

形式

c) 

仕様などの変更状況(必要な場合)

d) 

適用規格

6.1.1.2 

特性  記載すべき特性は,必要に応じて次による。

a) 

定格動作電圧(U

e

)

b) 

定格動作電圧における定格電流(I

e

)

c) 

定格動作電流と異なる場合の通常の大気中の温度上昇試験電流(I

th

)

  機器を校正した周囲の空気温度


10

E 5004-2

:2006

値によって補正される。

d) 

動作頻度  製造業者が規定した動作頻度がある場合

e) 

機器の区分  製造業者が規定した区分がある場合

f) 

定格絶縁電圧(U

i

)

g) 

定格インパルス耐電圧(U

imp

)

h) 

関係する試験条件におけるピークアーク電圧

i) 

対応する定格時定数又は定格力率点における定格短絡投入容量及び遮断容量

j) 

最大消費電流

k) 

きょう体に機器を収納している場合の IP コード(JIS C 0920 による。

l) 

汚損度(JIS E 5004-1 の 7.9 による。

m) 

それぞれの制御回路の定格電圧及び電流(必要な場合には周波数も規定する。

n) 

定格空気圧及び限度値

o) 

電気補助回路の回路数及び形式並びにそれらの特性

p) 

空気補助回路の回路数及び形式並びにそれらの特性

q) 

最大寸法

r) 

収納するきょう体の最小許容寸法,更に必要な場合には,定格特性時の換気に関する資料

s) 

きょう体なしで使用する機器に対しては,機器と接地された金属部間の最小寸法

t) 

質量

6.1.2 

その他の情報  通常の使用範囲を超えて使用される場合は,使用者の要求があれば当事者間の同意

によって,補足的な情報を提供する。例えば,次のような場合である。

a) 

特殊な動作条件における動作電流の範囲

b) 

故障時の過負荷責務

c) 

負荷の遮断を伴わない過負荷責務

d) 

その他

6.2

表記  次の諸元又は識別記号を表記する。

a) 

製造業者名又は商標

b) 

形式

c) 

適用規格

d) 

製造番号,製造日付又は製造コード

e) 

定格動作電圧(U

e

)

及び関連する定格動作電流(I

e

)

f) 

必要な場合には,端子及び極性(これは接続図として指示される場合がある。

g) 

ボンディング端子(使用している場合)記号

で表示。

上記情報は,トレーサビリティを確保するためであり,銘板がある場合には,その上に又は機器自体の

上に表示するのが望ましい。表記は消えないようにし,取り付けてある部品を取り外さずに容易に読める

ようにする。

形式名称,製造番号及び端子記号は,機器をぎ装した後でも見えるようにする。

参考  トレーサビリティは,対象となっている機器の履歴,適用又は所在を追跡できることを意味する。

6.3

保管,ぎ装,運転及び保守  これらに関しては,JIS E 5004-1 の 6.3 による。


11

E 5004-2

:2006

7.

通常の使用条件  これらの条件は,JIS E 5004-1 の 7.による。

8. 

構造上及び性能上の要求

8.1

構造上の要求  JIS E 5004-1 の 8.1 の規定のほかに,次の項目を追加する。

8.1.1

端子類及び接続容量  端子類及びそれらの接続容量の算定には,IEC/TR 60943 を参考にするのが

よい。

参考 IEC/TR 

60943

は,端子など電気部品の許容温度上昇評価のガイダンスである。

8.1.2 

ボンディング端子  JIS E 5004-1 の 8.1.2 を満足させるために,機器の絶縁に損傷が起きた場合に,

活電部となる可能性のある露出導電部には,防護用のボンディング処置を行う。このために一般的に“ボ

ンディング端子”と呼ぶ機能専用の端子を設ける。

ボンディング端子は,容易に近づことができ,かつ,目視できるように配置する。つまり,カバー又は

その他の取り外し可能な部分を取り外せば,機器から車体構体又は保護導体への接続箇所を点検できるよ

うに配置する。

ボンディング端子は,腐食しないように適宜保護する。組立品で準備するボンディングの効果は,サン

プルで証明する。

備考  回路の定格絶縁電圧 U

i

が,直流 120 V 以下又は交流 50 V 以下に対しては,金属部が取付け部

に電気的に接続されている場合及び装置又は機器が金属板にねじ止めされ,その金属板が車体

構体に接続されている場合には,装置又は機器は取付けによってボンディング処置されている

ものとみなすことができる。

絶縁皮膜のある場合には,絶縁層を破ることのできるばね座金をねじ又はボルト頭の下に挿入

したボンディング処置でもよい。

8.2 

性能上の要求

8.2.1

動作条件  JIS E 5004-1 の 8.2.1 の規定に,次を追加して適用する。

この中で,周囲の最低温度及び周囲の空気温度 T

a

については,

表 1A に示す種別 1 又は種別 2 のいずれ

かとする。

 1A  周囲の最低温度及び周囲の空気温度

単位  ℃

周囲の空気温度 T

a

種別

周囲の最低温度

基準温度 T

r

外部(大気中)

に配置する場合

配電箱などの内部

に配置する場合

種別 1

−25 25

25

55

種別 2

−10 20

20

50

a) 

すべての機器

規定の周囲温度の場所に,当該機器を置いて温度が安定したら,機器は装置電圧の限度値内で正常に

動作できるものとする。

b) 

電車線,変圧器,直流発電機,交流発電機,コンバータ又は蓄電池から電力を供給される機器(JIS E 

5004-1

の 8.2.1.2 から 8.2.1.4 まで及び 8.2.1.6 参照)

周囲の空気温度 T

a

用に設計した機器は,次のような条件のもとで温度が安定してから,装置電圧の

限度値内では,正常に動作できるものとする。

1) 

装置の最高電圧を連続して供給及び


12

E 5004-2

:2006

2) 

T

a

+15)℃に等しい周囲の空気温度の限度

c) 

浮動充電されている蓄電池から電源供給を受ける機器(JIS E 5004-1 の 8.2.1.5 参照)

周囲の空気温度 T

a

用に設計した機器は,次の条件のもとで正常に動作できるものとする。

1) 

次の条件で温度が安定してから,公称装置電圧の 0.7 倍から 1.25 倍までの範囲内にある電圧を供給

する。

1.1) 

装置の公称電圧を連続して供給及び

1.2) 

T

a

+15)℃に等しい周囲温度の限度

2) 

及び次の条件で温度が安定してから,公称装置電圧の 0.8 倍から 1.25 倍までの範囲内にある電圧を

供給する。

2.1) 

装置の定格電圧を連続して供給及び

2.2) 

T

a

+15)℃に等しい周囲温度の限度

d) 

電空式機器

当該機器は,規定の周囲の最低温度において,最低空気圧による試験で正しく動作でき,かつ,その

他の試験では,最高空気圧で正しく動作できるものとする。動作条件は,供給空気圧の許容限度値内

のすべての空気圧を適用する。

8.2.2 

温度上昇  温度上昇試験では,機器が不可逆変化を生じるような温度にしてはならない。

JIS E 5004-1

の 8.2.2 の要求事項に,次の

表 及び表 2A を加える。

  2  温度上昇限度と限界温度

周囲の最高空気温度に対する

温度上昇限度  (

1

)

        K

40

℃ 70

機器の部位

T

a

=25

のとき

T

a

=20

のとき

T

a

=25

のとき

T

a

=20

のとき

最高温度

単位  ℃

銅(編み線)によるたわみ接続 90

95 60 65

たわみ接触(ばねによる) 
−  銅材(推奨しない) 
−  真ちゅう又は青銅

35

65

40

70

35

40

たわみのない接触 
−  銅材

−  銀又はニッケル・めっき 
−  銀 
−  すずめっき

−  その他の材料又は焼結材

75

75

100

80

80

105

45

45

70

50

50

75

105 (

1

)

(

2

)

絶縁されていないコイル及びバー材を含む
その他の導電材料

(

2

)

端子以外のボルト付け接続 
−  銅材 
−  真ちゅう又は青銅

−  銀めっき又はニッケル・めっき 
−  すずめっき

75

75

75

80

80

80

45

45

45

50

50

50

105 (

1

)

(

1

)

これらの数値は,IEC/TR 60943 の推奨による利用実績のある一般的な材料を対象とした。

(

2

)

材料自体及び隣接する部品,特に,絶縁材に接触する金属部が,絶縁材に損傷を与えない範囲で使用
する金属の特性によって決まる数値。


13

E 5004-2

:2006

表 2A    接触子・導電部の温度上昇限度

単位  K

部品名

温度上昇限度

適用

裸コイル 105

銀接触子 100

銅接触子 75

気中接触子

黄銅・青銅接触子 65

銀他力接触 55

銅他力接触 40

35 100A

を超える場合

刃形接触子

銅自力接触

25 100A

以下の場合

たわみ導体・普通導電部 90

備考1.  最高外気温度が,40  ℃の場合である。

2.

温度計による温度である。

3.

他力接触とは,接触部での導体部分は単に通電を目的とし,接触力は通

電を目的としない他の弾性体(例えば,ばねなど。

)に依存するもの。

4.

自力接触とは,接触部での導電部分自体の弾性によって接触力が生じる
もの。 

8.2.3

運用休止から運用投入する場合  JIS E 5004-1 の 8.2.3 による。

8.2.4

電磁両立性(EMC)  JIS E 5004-1 の 8.2.4 による。

8.2.5 

可聴騒音の発生  JIS E 5004-1 の 8.2.5 による。

8.2.6 

絶縁特性  JIS E 5004-1 の 8.2.6 による。

8.2.7 

開閉過電圧  JIS E 5004-1 の 8.2.7 の規定に,次の要求事項を加える。

製造業者は,

表 の形式試験シーケンス I にある動作遂行能力試験中及び同シーケンス III の臨界電流の

調査を行う形式試験中に,直流機器が開閉動作時に発生するピークアーク電圧を規定する。

定格絶縁電圧(U

i

)

が,660∼4 800 V の直流機器の開閉動作では,その開閉動作時に U

i

の 3 倍を超えるピ

ークアーク電圧を発生してはならない。

参考  定格絶縁電圧(U

i

 ) 660

∼4 800 V の直流機器とは,電車線電圧直流 600∼3 000 V 用の直流電気機

器に相当する。

8.2.8 

動作遂行能力  区分 B の機器は,受渡当事者間で協定した規定を満足できるものとする。

区分 A の機器は,特定の製品別規格に特別な要求事項がない場合には,9.3.3.4 に規定されている試験条

件のもとで,

表 から表 までの中から動作頻度区分(C)と機器区分(A)の分類に従った規定を満足できる

ものとする。

各開閉動作サイクルは,無通電サイクルの“閉から開動作”又は必要な場合には,通電サイクルの“投

入から遮断動作”のいずれかで構成する。

各シーケンスでは,

表 3∼表 の“欄 3”で規定する無通電時の動作サイクル回数,次いで,必要な場合

には,

表 3∼表 の“欄 4”で規定する通電時の動作サイクル回数を満足できるものとする。

各シーケンスでは,

表 3∼表 の“欄 2”に規定するシーケンス回数を繰り返す。

機器全体としては,

表 3∼表 の“欄 5”で規定された無通電時の動作サイクル総回数及び必要な場合に

は,

表 3∼表 の“欄 6”による通電時の動作サイクル総回数を満足できるものとする。

備考  各サイクルにおいて,通電の有無による動作サイクルの比率が,表 3∼表 の規定と同等なら,

別のシーケンス回数を採用してもよい。


14

E 5004-2

:2006

機器に複数の動作安定位置がある場合には,次のようにして動作サイクル回数は,動作頻度区分 C1 か

ら C3 までを使って配分する。

a) 

配分は,予想される車両運用を反映する。

b) 

すべての動作安定位置で試験する。

備考  例えば,主幹制御器では,力行及びブレーキハンドルは動作頻度区分 C3 の機器とみなし,そ

の動作回数は路面電車,機関車などの実際の使用状況から,力行位置が 70  %,ブレーキ位置

が 30  %程度の配分とみなすことができる。ただし,非常ブレーキ位置は動作頻度区分 C1 の機

器とみなされる。

  3  “区分 A1”の機器の動作遂行能力

欄 1

欄 2

欄 3

欄 4

欄 5

欄 6

シーケンス当たりの動作サイクル

回数

動作サイクル総回数

動作頻度区分

シーケンス回

無通電

通電

無通電

通電

C1

1

100 000

10 000

100 000

10 000

C2

5

200 000

20 000

1 000 000

100 000

C3

10

1 000 000

100 000

10 000 000

1 000 000

備考1.  動作サイクルの比率は,機器のすべての部分が許容できる温度上昇限度内にあるように選択する。

2.

受渡当事者間で協定して選択した動作サイクル比率は,試験報告書に記載する。

3.

“無通電”の動作サイクル終了後,

“通電”の動作サイクルを行う。

  4  “区分 A2”の機器の動作遂行能力

欄 1

欄 2

欄 3

欄 4

欄 5

欄 6

シーケンス当たりの動作サイクル

回数

動作サイクル総回数

動作頻度区分

シーケンス回

無通電

通電

無通電

通電

C1

1

20 000

200

20 000

200

C2

5

40 000

400

200 000

2 000

C3

10

200 000

800

2 000 000

8 000

備考1.  動作サイクルの比率は,部品のすべての部分が許容できる温度上昇限度内にあるように選択する。

2.

受渡当事者間で協定して選択した動作サイクル比率は,試験報告書に記載する。

3.

“無通電”の動作サイクル終了後,

“通電”の動作サイクルを行うが,次の比率を推奨する:

2 000 A

又はこれ以下の定格動作電流に対しては,30 サイクル/時間

2 000 A

を超える定格動作電流に対しては,15 サイクル/時間


15

E 5004-2

:2006

  5  “区分 A3”の機器の動作遂行能力

欄 1

欄 2

欄 3

欄 4

欄 5

欄 6

シーケンス当たりの動作サイクル

回数

動作サイクル総回数

動作頻度区分

シーケンス回

無通電

通電

無通電

通電

C1

1

200 000

20 000

200 000

20 000

C2

5

200 000

20 000

1 000 000

100 000

C3

10

200 000

20 000

2 000 000

200 000

備考1.  動作サイクルの比率は,部品のすべての部分が許容できる温度上昇限度内にあるように選択する。

2.

受渡当事者間で協定して選択した動作サイクル比率は,試験報告書に記載する。

3.

“無通電”の動作サイクル終了後,

“通電”の動作サイクルを行う。

  6  “区分 A4”の機器の動作遂行能力

欄 1

欄 2

欄 3

欄 4

欄 5

欄 6

シーケンス当たりの動作サイクル

回数

動作サイクル総回数

動作頻度区分

シーケンス回

無通電

通電

無通電

通電

C1

1

20 000

0

20 000

0

C2 5

25

000 0

125

000

0

C3 10

25

000 0 250

000 0

備考1.  動作サイクルの比率は,部品のすべての部分が許容できる温度上昇限度内にあるように選択する。

2.

受渡当事者間で協定して選択した動作サイクル比率は,試験報告書に記載する。

8.2.9 

耐振動及び耐衝撃能力  JIS E 5004-1 の 8.2.9 を適用する。

8.2.10 

短時間耐電流能力  機器は,製造業者が規定する試験条件における定格短時間耐電流(I

cw

)

に耐えら

る能力があるものとする(JIS E 5004-1 の 5.3.2 参照)

さらに,使用者が別の短時間耐電流を要求する場合,受渡当事者間で協定する調査試験とする。

9. 

試験

9.1 

試験の種類  JIS E 5004-1 の 9.1 を適用する。

また,次のような内容の特別な試験を要求される場合,受渡当事者間で協定し調査試験とすることがで

きる。

a) 

温度上昇及び遮断特性に関する高調波の影響

b) 

一時的な過負荷条件に対する温度上昇

試験の種類,試験シーケンス,関連する試験項目などを

表 に示す。


16

E 5004-2

:2006

  7  試験項目及び試験シーケンス

試験シーケンス

試験項目

形式試験

受渡試験

調査試験

該当箇条番号

I

一般性能特性

動作限度 
温度上昇 
絶縁特性

動作遂行能力 
耐電圧の検証 
温度上昇の検証

○ 
○ 

○ 
○ 

9.3.3.1

9.3.3.2

9.3.3.3

9.3.3.4

9.3.3.5

9.3.3.6 

II

耐 振 動 及び 耐衝 撃
能力

振動 
衝撃

機械的動作の検証 
耐電圧の検証

○ 

○ 

9.3.4.1

9.3.4.2

9.3.4.3

9.3.4.4 

III

臨界電流

( 試 験 を行 うこ と
が適切な場合)

臨界電流の調査

9.3.5 

IV

気候条件(要求があ
る場合)

低温(耐寒性),高温(耐
熱性),高温高湿(定常)
などの環境試験

9.3.6 

V

その他の試験 
(要求がある場合)

電磁両立性(EMC) 
可聴騒音発生 
短絡投入容量

短時間耐電流 
接触力測定 
接点間隔測定

○ 
○ 

○ 
○ 

9.3.7

  a)

9.3.7

  b)

9.3.7

  c)

9.3.7

  d)

9.3.7A

9.3.7B 

機械的動作 
抵抗又はイ ンピー ダンス

測定 
気密試験( 空気機 器の場
合)

耐電圧試験 
保護装置及 びリレ ー類の
設定及び動 作の確 認(校

正)

○ 

○ 

9.4.2

9.4.3

9.4.4

9.4.5

9.4.6

備考  シーケンス I 及びシーケンス II に関しては試験項目に記載の順番で試験する。 

9.2 

構造上の要求に対する検証  8.1 に規定する構造上の要求を満たしていることを,JIS E 5004-1 の 9.2

によって検証する。

9.3 

形式試験

9.3.1 

試験シーケンス  形式試験は,表 の形式試験の項に示すように,複数の試験シーケンスにグルー

プ化し,試験シーケンス I 及び試験シーケンス II に関しては,試験項目に記載の順番で試験する。

試験シーケンスごとに新しいサンプルを使用してもよい。

なお,各サンプルに対しては,形式試験を行う前に受渡試験を行う(9.4 参照)

9.3.2 

一般的な試験条件  試験する機器は,その図面に詳細に至るまで合致しているものとする。

表 に規定の試験シーケンス I,試験シーケンス II 及び試験シーケンス III の各試験シーケンスに対して

は,清浄な新品(又は十分に手入れをして新品同様なもの)一個のサンプルで試験を行う。

特に指示がない場合,試験は(主回路,制御回路及び補助回路)すべての回路に対し,また,5.3 に示す


17

E 5004-2

:2006

数値による定格動作値(電流,電圧,空気圧)で行う。

試験成績書に記録する数値は,関係ある項目で特別の規定がない限り,

表 に示す許容限度内にあるも

のとする。しかし,製造業者の合意がある場合には,規定よりも厳しい条件で試験を実施してもよい。

各試験に対して,周囲温度を測定し,試験成績書に記録する。

試験する機器は,きょう体内に製造業者が指定した条件又は対象とする車両で考えられる取付条件によ

り,きょう体内の支持部に確実に取り付ける。

  8  試験に用いる定格動作値の許容範囲

すべての試験

無負荷,標準負荷及び

過負荷条件の試験

回路短絡条件における試験

試験時間:  ±5  %

−  主回路

電流: +5 %∼0  % 
電圧: +5 %∼0  % 
(商用周波回復電圧を含む。

−  制御回路及び補助回路

電圧:  ±5  % 
空気圧:±5  %

力率:  ±0.05

時定数:+15  %∼0  %

周波数:±5  %

力率: 0 ∼  −0.05

時定数:+25  %∼0  %

周波数:±5  %

備考  時定数 T1 の許容範囲については,表 の備考欄を参照。

9.3.3 

試験シーケンスⅠ  (一般性能特性)

この試験シーケンス I には,

表 の試験項目欄に規定されている試験及び検証があり,記載の順番で試

験及び検証を行う。

9.3.3.1 

動作限度  JIS E 5004-1 の 9.3.1 に規定されている要求事項に加えて,8.2.1 に規定の関連事項に

従って試験を行う。試験中及び試験終了後に機器は満足に動作し,必要があれば,JIS E 5004-1 の 9.3.4.2

による気密試験を満たすものとする。

9.3.3.2 

温度上昇  この試験は,JIS E 5004-1 の 9.3.2 の要求に,次の要求事項を加えて行う。

a) 8.2.2

に規定する温度上昇限度及び最高温度。

b) 

必要な場合には,主回路,特に端子部及び主接触部の電圧降下を測定する。この測定は,温度上昇試

験の前後で行う。

9.3.3.3 

絶縁特性  この試験は,JIS E 5004-1 の 9.3.3.1 及び 9.3.3.2 によって行う。

9.3.3.4 

動作遂行能力  製造業者が規定した動作及び機器の区分を考慮して,8.2.8 の要求によって試験を

行う。すべての機器に対して,適切な電気回路及び空気圧回路を用い,各回路に定格値を供給して動作試

験を行う。各動作サイクル中に,機器は 2 秒未満の十分な時間を“閉”位置に置き,電流が確実に立上が

るようにする。各試験シーケンス間では,製造業者が,あらかじめ準備した取扱説明書に従った点検と保

守作業を行ってもよい。ただし,部品の交換が認められるのは,機器主回路の接触部(又は電気アークに

さらされる部品)に限る。9.3.3.5 及び 9.3.3.6 の検証が終わるまでは,いかなる保守作業も行ってはならな

い。

9.3.3.5 

耐電圧の検証  機器は,9.3.3.4 に規定の試験終了後,受渡試験として要求されている JIS E 5004-1

の 9.3.3.3 の耐電圧試験に合格できるものとする。ただし,試験電圧値は,75  %に低減して行う。

9.3.3.6 

温度上昇の検証  9.3.3.5 に規定の試験検証後,規定の電流を主回路に通電し,9.3.3.2 で規定した

条件によって温度上昇試験を行う。


18

E 5004-2

:2006

試験開始時点において,主回路の電圧降下を測定し,9.3.3.2 で規定した測定値と比較する。その電圧降

下が大きくない場合には,温度上昇の検証を中止してもよい。ただし,測定値を試験成績書に記録する。

試験終了時点で,温度上昇値が JIS E 5004-1 の 8.2.2 及びこの規格の 8.2.2 で規定した数値を超えてはな

らず,9.3.3.2 で要求する試験中に記録した温度値を 20 K 以上超えてはならない。

9.3.4 

試験シーケンスⅡ(耐振動及び耐衝撃能力)

この試験シーケンス II には,

表 の試験項目欄に規定されている試験と検証があり,同表に規定された

順番で試験及び検証を行う。

9.3.4.1 

振動  振動試験は,JIS E 5004-1 の 9.3.5 に規定されている要求事項に従って行う。

当該機器に複数の機械的動作安定位置がある場合,次の事項を考慮した試験時間の配分によって,その

耐久試験を行う。

a) 

この試験時間の配分は,予想する使用状況に合わせる。

b) 

すべての機械的動作安定位置で試験する。

9.3.4.2

衝撃  衝撃試験は,JIS E 5004-1 の 9.3.5 に規定してある要求事項によって行う。

当該機器に複数の動作安定位置がある場合,すべての動作安定位置で試験できるように与える衝撃の総

数を配分する。

9.3.4.3 

機械的動作の検証  9.3.4.2 に規定した試験終了後,9.4.2 で規定した要求事項に従い機械的動作を

確認する。

9.3.4.4 

耐電圧の検証  9.3.4.3 に規定した検証終了後,機器は 9.3.3.5 の耐電圧試験に合格できるものとす

る。

9.3.5 

試験シーケンスⅢ(臨界電流の調査)

この試験は,5.5 の定義による区分 A1 及び区分 A2 に該当する直流遮断器の臨界電流の調査である。

この試験は,次の事項に対して行う。

a) 

定格動作電圧に等しい試験電圧

b) 

定格動作電流から電流零までの電流範囲

c) 

表 による T1 及び T3 二つの定格時定数

備考  この試験によって製造業者は遮断電流対アーク時間曲線を提供できるようになる。

9.3.6 

試験シーケンスⅣ(気候条件)

この試験シーケンス IV には,次の規格による試験方法で行う補足試験を含む。

a) 

低温(耐寒性)試験方法:

JIS C 60068-2-1

b) 

高温(耐熱性)試験方法:

JIS C 60068-2-2

c) 

高温高湿(定常)試験方法:

JIS C 60068-2-3

d) 

塩水噴霧(サイクル)試験方法:

JIS C 60068-2-52

さらに,特別に規定された環境条件によるその他の試験を,試験仕様書に規定してもよい。

試験中の動作条件及び試験の受入判定基準を受渡当事者間で協定して,試験仕様書に記載する。受入判

定基準が特に記載されていない場合には,当該機器は,機械的動作試験に合格できるものとする(9.4.2 

照)

。特定のパラメータは,試験成績書に記録する。

必要な場合には,JIS E 5004-1 の 9.3.4.2 による高温(耐熱性)及び低温(耐寒性)の状態に暴露中及び

暴露後に,当該機器の気密試験を行う。

各試験には,新しいサンプルを使うことが望ましい。ただし,保守手入れして新品同様とみなされるも

のを再使用してもよい。


19

E 5004-2

:2006

9.3.7 

試験シーケンスⅤ(その他の試験)

この試験シーケンス V には,次のような補足試験を含めることができる。

a) 

電磁両立性(EMC)

b) 

可聴騒音発生

c) 

短絡投入容量

d) 

短時間耐電流

e) 

接触力測定(9.3.7A 参照)

f) 

接点間隔測定(9.3.7B 参照)

これらの試験の実施については,試験仕様書によって受渡当事者間で協定する。

9.3.7A 

接触力測定  接触器類の接触力は,接点の最終接触部の荷重をばねばかり,張力計などによって測

定する。直接,接触部が測定できない場合は,その付近で測定し,接触部に換算してもよい。

9.3.7B 

接点間隔測定  接点間の最大間隔及び最小間隔をゲージによって確認して良否を調べる。

9.4 

受渡試験

9.4.1 

一般  技術的及び製作実績から,受渡試験が必ずしも必要ではないと判明した場合には,抜取試験

を行う。

9.4.2 

機械的動作  特定の要求がない場合には,当該機器は次に示す条件において,連続 20 回の正常動

作を確認する。

a) 

試験場所の周囲温度

b) 

主回路無電流

c) 

定格制御電圧

d) 

定格空気圧(空気機器の場合)

9.4.3 

抵抗又はインビーダンス測定  JIS E 5004-1 の 9.2.3 によって試験を行う。

9.4.4 

気密試験(空気機器の場合)  JIS E 5004-1 の 9.3.4.2 によって試験を行う。

9.4.5 

耐電圧試験  JIS E 5004-1 の 9.3.3.3 によって試験を行う。

9.4.6 

保護装置及びリレー類の設定及び動作の確認(校正)  JIS E 5004-1 の 9.3.4.5 によって試験を行う。


20

E 5004-2

:2006

附属書 A(規定)開閉装置の動作安定位置と補助接点との対応関係

補助接点類は,開閉装置の主回路位置を表示する。この目的のために,2 種類の補助接点は,IEC 

60050(441)

で,次のように定義されている:

a) 

投入(メーク)接点(

“a”接点)

,及び

b) 

遮断(ブレーク)接点(

“b”接点)

参考 IEC では a)b)  に対して,“ノルマル・オープン”(本体の 3.2.9 参照),“ノルマル・クローズ”

(本体の 3.2.8 参照)の用語は使わないことに注意。

これらの定義は,所定の動作安定位置に関係し,参考として,次のように表す。

a) 

開閉装置が作動していないときの条件で,バイアス位置がある場合に維持されている動作安定位置。

b) 

開閉装置が作動していないときの条件で,バイアス位置がない場合に主回路が開いている動作安定位

置。

c) 

上記のいずれの定義も適用できない場合に定義される位置。

参考  バイアス位置とは,スイッチのある(決まった)位置で,その位置において操作部が停止に対

して引かれ,その位置から蓄積エネルギー(例えば,スプリングを用いて)によって元の位置

に復位する位置のことを指す。

開閉装置がその動作範囲内のすべての動作安定位置において,温度上昇に関する要求事項を満足してい

ると証明できる場合には,開閉装置は確実に閉じていると考えてよい。これを満足していない場合には,

開閉装置は確実に閉じているとはみなさない。

同様に,開閉装置がその動作範囲のすべての動作安定位置において,主接点間に要求される耐電圧耐量

がある場合には,開閉装置は確実に開いていると考えてよい。これを満足していない場合には,開閉装置

は確実に開いているとはみなさない。

したがって,補助接点は開閉装置の主接点が,次のいずれかの状態にあることを示すことができるよう

に設計する。

a) 

確実に“閉”状態又は,

b) 

確実に“開”状態又は,

c) 

上記の“閉”も“開”も表示できない場合には,ある中間位置にある。

投入接点“a”は,次のように区別して表示することが望ましい。

主接点が確実に“閉”位置にあることの表示なら,当該補助接点“閉”を“a

1

”と表示,

及び,

主接点が確実に“開”位置にあることの表示なら,当該補助接点“開”を“a

0

”と表示。

遮断接点“b”は,次のように区別して表示することが望ましい。

主接点が確実に“閉”位置にあることの表示なら,当該補助接点“開”を“b

1

”と表示,

及び,

主接点が確実に“開”状態にあることの表示なら,当該補助接点“閉”を“b

0

”と表示。

附属書図 A.1 は,補助接点の様々な関係を示している。


21

E 5004-2

:2006

附属書図 A.1  開閉装置における補助接点と主接点の動作安定位置との関係

投入(メーク)接点“a

0

投入(メーク)接点“a

1

遮断(ブレーク)接点“b

0

遮断(ブレーク)接点“b

1

1

1

0

0

1

1

0

0

主接点の可動側接触子の移動範囲

主接点の

“閉”位置

主接点の

“開”位置

温 度 上 昇 試 験

に耐えられる

耐 電 圧 試 験 に

耐えられる

投入(メーク)接点 “a

0

投入(メーク)接点 “a

1

遮断(メーク)接点 “b

0

遮断(メーク)接点 “b

1


22

E 5004-2

:2006

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS E 5004

:2005  鉄道車両−電気品−第 2 部:開閉機器・制御機器及びヒューズの一般

規則

IEC 60077-2

:1999,鉄道用途−車両用電気機器−第 2 部:電子技術部品−一

般規則

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの

評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書 
  表示方法:側線又は点線の下線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ )  国 際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ) JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

1.

適用範囲

適 用 範 囲 に つ い て 規

IEC 

60077-2 

1

JIS

と同じ

IDT

2.

引用規格

引用規格一覧

IEC 

60077-2 

2

JIS

と同じ MOD/追加

IEC

規格と整合化している JIS 

ある場合は,該当 JIS  を記載し

た。JIS 2 件を新たに追加した。

3.

定義

用語について規定

IEC 

60077-2

3

JIS

と同じ IDT

3.3.18A

商 用 周 波

回復電圧

商 用 周 波 回 復 電 圧 に

ついて規定

規定なし MOD/追加 3.3.18 の“回復電圧”用語の定義

を分かりやすく,適切にするた
め,規定として追加した。

次回 IEC 改正時に IEC 規格

への反映を提案する。

4.

分類

機 器 の 分 類 に つ い て

規定

IEC 

60077-2

4

JIS

と同じ IDT

5.

特性

機 器 の 特 性 に つ い て
規定

IEC 

60077-2 

5

JIS

と同じ 

IDT

6.

製品情報

機 器 の 製 品 情 報 に つ

いて規定

IEC 

60077-2 

6

JIS

と同じ 

IDT

7.

通常の使用条件

機 器 の 通 常 の 使 用 条

件について規定

IEC 

60077-2 

7

JIS

と同じ 

IDT

 

2

E 5004-2


2006


23

E 5004-2

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの

評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:側線又は点線の下線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ )  国 際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ) JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

8.

構造上及び性能

上の要求

機 器 の 構 造 上 及 び 性
能 上 の 要 求 に つ い て

規定

IEC 

60077-2 

8

JIS

と同じ 

IDT

8.2.1

動作条件

機 器 の 動 作 条 件 に つ
いて規定

IEC 

60077-2 

8.2.1

JIS

と同じ MOD/選択

IEC 60077-2

による動作条件を種

別 1 とし,  旧 JIS で採用してい

た日本で実績のある動作条件を
種別 2 として残し,種別 1,2 は,
選択できるようにした。

次回 IEC 改正時に IEC 規格
への反映を提案する。

9.1

試験の種類

電 子 機 器 の 試 験 の 種
類について規定

IEC 

60077-2 

9.1

JIS

と同じ 

MOD/

変更

試験の種類,項目が一覧できるよ
う,表 7 の表示を変更した。

次回 IEC 改正時に IEC 規格
への反映を提案する。

9.3.7A

接触力測定

接 触 器 類 の 接 触 力 の
測定について規定

規定なし MOD/追加

旧 JIS で規定され,国内で広く使
用されてきている規定であるの
で追加した。

次回 IEC 改正時に IEC 規格
への反映を提案する。

9.3.7B

接点間隔測

接 点 間 隔 の 測 定 に つ
いて規定

規定なし MOD/追加

旧 JIS で規定され,国内で広く使
用されてきている規定であるの

で追加した。

次回 IEC 改正時に IEC 規格
への反映を提案する。

附属書 A(規定)

開 閉 装 置 の 補 助 接 点
類 と 動 作 安 定 位 置 と

の 対 応 関 係 に つ い て
規定

IEC 

60077-2 

附属書 A

JIS

と同じ 

IDT

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

2

E 5004-2


2006


24

E 5004-2

:2006

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。 
    ―  MOD/選択………  国際規格の規定内容と別の選択肢がある。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。

2

E 5004-2


2006