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E 4208

:2004

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鉄道

車輌工業会(JARI)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正す

べきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS E 4208:1988 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


E 4208

:2004

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  試験の種類 

1

5.

  試験項目及び試験荷重 

2

6.

  試験方法

3

6.1

  測定項目及び測定方法 

3

6.2

  測定点

3

6.3

  ひずみゲージの使用方法 

3

6.4

  台車枠及びまくらばりの支持方法並びに試験荷重の負荷方法 

4

7.

  試験結果の評価方法

4

7.1

  応力評価方法 

4

7.2

  許容応力 

4

 


日本工業規格

JIS

 E

4208

:2004

鉄道車両−台車−荷重試験方法

Test methods of static load for truck frames and

truck bolsters of railway rolling stock

1. 

適用範囲  この規格は,鉄道車両に用いる台車の台車枠及びまくらばり又はその組立品の強度を確認

する場合の静荷重試験(以下,試験という。

)の方法について規定する。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0155

  工業プロセス計測制御用語及び定義

JIS E 4207

  鉄道車両−台車−台車枠設計通則

JIS Z 2300

  非破壊試験用語

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

共試体  台車枠及びまくらばりの機械加工の終了した単体の姿又は,部品類を組み込んだ完成状態の

姿とする。

b)

ひずみゲージ  JIS Z 2300 (8)ひずみ・応力測定による。

c)

ロードセル  JIS B 0155 の C) 2.2)圧力測定用機器用語による。

d) 

応力  ひずみゲージで測定したひずみとそのゲージを貼り付けた部材の縦弾性係数との積。

備考  応力は,本来,直接的には測定できないが,この規格では,従来からの慣用に沿って,“ひずみ”

測定の替わりに“応力”測定などと表現する。

4. 

試験の種類  試験の種類は,次による。

a) 

上下荷重試験

b) 

左右荷重試験

c) 

前後荷重試験

d) 

ねじり荷重試験

e) 

主電動機受け荷重試験

f) 

駆動装置受け荷重試験

g) 

ブレーキ装置受け荷重試験

h) 

ダンパ受け荷重試験

i) 

左右動ストッパ受け荷重試験

j) 

アンチローリング装置受け荷重試験


2

E 4208

:2004

5. 

試験項目及び試験荷重  試験項目は,表 とし,採用する項目は,受渡当事者間の協議による。また,

その試験荷重の大きさは

JIS E 4207 による。

  1  試験項目

部品名

試験の種類

台車枠

まくらばり

上下荷重試験

左右荷重試験(

1

)

前後荷重試験(

1

)

ねじり荷重試験(

2

)

主電動機受け荷重試験(

1

)

駆動装置受け荷重試験(

1

)

上下荷重(

1

)

ブレーキ装置受け

荷重試験

前後荷重(

1

)

ダンパ受け荷重試験(

1

)

左右動ストッパ受け荷重試験(

1

)

アンチローリング装置受け荷重試験(

1

)

注(

1

)

台車枠又はまくらばりの構造によって選択して試験できる。

(

2

) JIS 

4207 

で規定するねじり荷重の条件は,車輪位置における変位であるので,試

験ジグを使用するときは,次の式で算出される軸ばね位置に換算した変位を使うも

のとする。

ここに,

δ

S

:軸ばね位置に換算した変位(mm)

δ

T

:車輪位置における変位(mm)

  a

:車輪踏面間隔(mm)

  b

:軸ばね左右間隔(mm)

δ

S

a

b

δ

T

δ

S

=  

δ

T

 ×

a

b


3

E 4208

:2004

6. 

試験方法

6.1 

測定項目及び測定方法  測定項目及び測定方法は,表 による。

  2  測定項目及び測定方法

測定項目

測定方法

応力(ひずみ)

ひずみゲージ

たわみ量

変位計

負荷荷重

ロードセル

6.2 

測定点  測定点の選び方は,次による。

a) 

応力の測定点の選び方  応力の測定点は,次による。

1) 

応力解析の結果と対比できる位置及び高い応力の発生が予想される部分

2) 

形状の急変化部分,構成部材の断面の急変化部分,溶接ビード止端部など応力集中が予想される部

3) 

台車の製作手順において荷重試験後に別の部品が溶接される部分,機械加工で部材の厚さが変動す

る部分及びその近傍

4) 

荷重が均等に負荷されていることを確認する必要がある場合には,応力集中部から離れた部位を選

び,荷重負荷点をはさんで対称となる部分又は荷重支持点から等しい距離にあって相互に対称関係

にある部分

b) 

たわみ量の測定点の選び方  たわみ量の測定点は,次による。

1)

負荷荷重の作用点及び支持点

2)

負荷荷重の作用点と支持点との間の点

6.3 

ひずみゲージの使用方法  ひずみゲージ(以下,ゲージという。)の使用方法は,次による。

a) 

ゲージの種類

1) 

長さ 5 mm の単軸ゲージを用いる。ただし,半径の小さい曲面にゲージをはる場合などで,はり付

け面が小さく,長さ 5 mm のゲージがはり付け困難な場合には,これより短いゲージを用いてもよ

い。

2) 

連続して応力の変化を測定する場合には,応力集中ゲージを用いる。

3) 

主応力の方向を測定する場合には,三軸ゲージを用いる。

b) 

ゲージのはり付け方法

1) 

三軸ゲージ以外のゲージのはり付け方向は,対象とする部位において大きな応力が発生すると予想

される試験荷重における主応力の発生方向とする。

2) 

はり付け面は,ゲージの密着をよくするため,滑らかに仕上げる。

3) 

溶接のビード止端部などゲージをはる部分の曲面の半径が小さい箇所にはる場合には,はり付け面

を半径 3 mm 程度の曲面に仕上げる。

4) 

機械加工による曲面の始まり又は溶接ビードの止端にゲージをはる場合の,ゲージのはり付け位置

の例を,

図 に示す。


4

E 4208

:2004

  1  ゲージのはり付け位置の例

6.4 

台車枠及びまくらばりの支持方法並びに試験荷重の負荷方法  台車枠及びまくらばりの支持方法並

びに試験荷重の負荷方法は,次による。

なお,供試体の台車枠とまくらばりとは,単独又は組み合わせた状態のいずれで試験を行ってもよい。

a)

支持方法

1) 

台車枠及びまくらばりの支持は,できるだけ使用状態に近い方法で行う。試験ジグを使用する場合

には,支持ジグの座面にゴム板又は円柱部材を挿入し,供試部材の変形があっても荷重支持中心の

移動を少なくすることが望ましい。

2) 

台車枠の支持方法の例を

付図 に,及びまくらばりの支持方法の例を付図 に示す。

b) 

試験荷重の負荷方法

1) 

試験荷重の負荷は,できるだけ使用状態に近い方法で行う。

2) 

試験に先立ち,試験の種類ごとの最大荷重まで荷重を加え,試験ジグの安定性,荷重の均等負荷な

どについて,異状がないことを確認する。

3) 

試験荷重の負荷は徐々に加え,最大荷重に至る間に適切な間隔をおいて,中間荷重での応力及びた

わみ量の測定を行う。このとき,荷重に対する応力及びたわみの関係は,直線関係にあることを確

認する。直線関係にないときは,その要因を確認する必要がある。

4) 

測定は,試験荷重を増大する場合及び減少する場合の双方について行い,両者に差(ヒステリシス)

があるときは,供試体の構造的な要因又は試験ジグの要因などを確認する。また,試験荷重の除荷

後の応力及びたわみ量が,試験荷重の負荷前とほぼ同じであることを確認する。

5) 

台車枠の試験荷重の負荷方法の例を

付図 に,及びまくらばりの試験荷重の負荷方法の例を付図 2

に示す。

参考  ねじり荷重試験におけるひずみゲージの零設定(計測器の“ゼロバランス”)は,対角位置にジ

グ板を挿入する前に行っておくと,計測データを直接ねじり応力として活用ができる。

7. 

試験結果の評価方法

7.1 

応力評価方法  応力の合成方法及び評価方法は,JIS E 4207 の 5.1 の規定による。

7.2 

許容応力  使用材料の許容応力は,JIS E 4207 の 5.2 の規定による。


5

E 4208

:2004

付図  1  台車枠の支持方法及び荷重の負荷方法の例

ころ

(

3

)

  (

3

)

    必要に応じ,ころを用いる。

注(

4

)

    必要に応じ,ばね及びころ,又はそのいずれかを用いる。

    (

5

)

    台車の構造に合せ,支持位置及び負荷位置を決定する。

    (

6

)

    必要に応じ,安定化のため負荷を加える。

上下荷重

(

6

)

反力

(

5

)

試験荷重

(

5

)

(

4

)

試験荷重(左右動ストッパ受の位置)

(

5

)

(

4

)

試験荷重

(

5

)

(

4

)

(

4

)

反力(

5

)

荷重試験

×1/2(

5

)

上下荷重

(

6

)

a)

上下荷重試験

b)

左右荷重試験及び左右動ストッパ荷重試験

c)

前後荷重試験


6

E 4208

:2004

上下荷重

(

6

)

上下荷重

(

6

)

(

7

)

    試験荷重の方向は,前・後の軸で位相が逆になるように組み合わせ

      ることが望ましい。

上下荷重

(

6

)

(

4

)

(

4

)

反力(

5

)

試験荷重(前)

(

7

)

  試験荷重(後)

(

7

)

上下荷重

(

5

)

d)

ねじり荷重試験

e)

主電動機受け荷重試験

f)

駆動装置受け荷重試験

2)

気動車の例

1)

電車の例

付図  1  台車枠の支持方法及び荷重の負荷方法の例(続き)


7

E 4208

:2004

上下荷重

(

6

)

(

3

)

(

3

)

上下荷重

(

6

)

(

4

)

(

4

)

(

5

)

反力(

5

)

試験荷重(前)

(

7

)

試験荷重(後)

(

7

)

1)

上下方向

g)

ブレーキ力荷重試験

2)

前後方向(片押しブレーキの例)

1)

上下ダンパ受け

h)

ダンパ受け荷重試験

2)

左右ダンパ受け

付図  1  台車枠の支持方法及び荷重の負荷方法の例(続き)


8

E 4208

:2004

付図  1  台車枠の支持方法及び荷重の負荷方法の例(続き)

i)

アンチローリング装置受け荷重試験

注(

8

)

    試験荷重の方向は,左・右の位置で位相が逆になるように組み合わせる

              ことが望ましい。

上下荷重(

6

)

試験荷重(右)(

8

)

試験荷重(左)(

8

)


9

E 4208

:2004

付図  2  まくらばりの支持方法及び試験荷重の負荷方法の例

    この部分の支持台は表示していない。

上下荷重

(

6

)

上下荷重

(

6

)

    この部分の支持台は表示していない。

a)

上下荷重試験

b)

左右荷重試験及び左右動ストッパ荷重試験

c)

前後荷重試験


10

E 4208

:2004

付図  2  まくらばりの支持方法及び試験荷重の負荷方法の例(続き)

上下荷重

(

6

)

    この部分の支持台は表示していない。

e)

アンチローリング装置受け荷重試験

試験荷重(左)(

8

)

試験荷重(右)(

8

)

上下荷重(

6

)

上下荷重

(

6

)

試験荷重

d)

ダンパ受け荷重試験

1)

上下ダンパ受け

2)

左右ダンパ受け