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E 4047:2008

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

2

4  設計指示

2

5  母材及び溶接用材料

3

5.1  母材

3

5.2  溶接用材料

3

6  継手に作用する荷重

4

7  応力計算

4

8  許容応力

5

9  設計細目

5

9.1  開先溶接継手

5

9.2  すみ肉溶接継手

6

9.3  プラグ溶接の形状及び寸法

8

附属書 A(規定)普通鋼材用開先継手の形状及び寸法

10

附属書 B(規定)ステンレス鋼材用開先継手の形状及び寸法

14

附属書 C(規定)アルミニウム合金材用開先継手の形状及び寸法

17

附属書 D(参考)溶接の等級及び対象部位

21

 


 
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(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鉄道

車輌工業会(JARI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき

との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS E 4047:1988 は改正されこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


 

   

日本工業規格

JIS

 E

4047

:2008

鉄道車両−旅客車用構体−溶接継手設計方法

Rolling stock−Body frame−Design methods for welded joints

序文

この規格は,1974 年に制定され,その後 2 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1988 年に行

われたが,その後,1990 年に JIS E 4049(鉄道車両用ステンレス鋼材溶接継手−設計方法)

,次いで,1992

年に JIS E 4050(鉄道車両用アルミニウム合金溶接継手−設計方法)が制定された。これら三つの規格に

おいて,共通する規定部分を統合したほうが規格を利用しやすいとの要望に対応するために改正した。

なお,対応する国際規格は,現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,鉄道車両の旅客車用構体の溶接継手(以下,継手という。

)の設計方法について規定する。

ただし,スポット溶接,シーム溶接,レーザ溶接及び摩擦かくはん(攪拌)接合に関する継手は,含まな

い。

なお,この規格は,必要に応じて次の部位などに適用することができる。

−  機関車用構体

−  床下機器用骨組み

−  ぎ装用機器つり部材

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS E 4001  鉄道車両用語

JIS E 7106  鉄道車両−旅客車用構体−設計通則

JIS G 3101  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3106  溶接構造用圧延鋼材

JIS G 3114  溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材

JIS G 3125  高耐候性圧延鋼材

JIS G 3131  熱間圧延軟鋼板及び鋼帯

JIS G 3141  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3350  一般構造用軽量形鋼

JIS G 3444  一般構造用炭素鋼鋼管

JIS G 3452  配管用炭素鋼管

JIS G 3454  圧力配管用炭素鋼鋼管

JIS G 4051  機械構造用炭素鋼鋼材



E 4047:2008

   

JIS G 4305  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 5101  炭素鋼鋳鋼品

JIS H 4000  アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS H 4100  アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材

JIS H 4140  アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品

JIS K 1101  酸素

JIS K 1105  アルゴン

JIS K 1106  液化二酸化炭素(液化炭酸ガス)

JIS Z 3001  溶接用語

JIS Z 3021  溶接記号

JIS Z 3211  軟鋼用被覆アーク溶接棒

JIS Z 3212  高張力鋼用被覆アーク溶接棒

JIS Z 3221  ステンレス鋼被覆アーク溶接棒

JIS Z 3232  アルミニウム及びアルミニウム合金溶加棒並びに溶接ワイヤ

JIS Z 3233  イナートガスアーク溶接並びにプラズマ切断及び溶接用タングステン電極

JIS Z 3312  軟鋼及び高張力鋼用マグ溶接ソリッドワイヤ

JIS Z 3315  耐候性鋼用炭酸ガスアーク溶接ソリッドワイヤ

JIS Z 3321  溶接用ステンレス鋼溶加棒及びソリッドワイヤ

JIS Z 3351  炭素鋼及び低合金鋼用サブマージアーク溶接ソリッドワイヤ

JIS Z 3410  溶接管理−任務及び責任

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS E 4001 及び JIS Z 3001 によるほか,次による。

3.1

普通鋼材

旅客車用構体に使用する母材のうち,ステンレス鋼材及びアルミニウム合金材を除いた鋼材。

3.2

回し溶接

片面すみ肉溶接において,部材の端部で裏面まで回り込んで溶接を行う方法。略号は“TW”とし,回

り込む長さ と組み合わせて溶接記号の尾の部分に“TW−L”と表示する。具体的な関係寸法は,

図 2 a)

よる。

4

設計指示

図面への設計指示は,次による。

a)  継手の設計指示は,JIS Z 3021 の溶接記号を用いて図面に記入する。ただし,溶接記号による指示だ

けでは適切に表現できない場合には,略図,詳細図などを併用することが望ましい。

b)  必要な場合には,溶接作業方法,溶接前及び溶接後の処理方法並びに検査方法などを指示する。

c)  構体に係る溶接の等級は,重要度が高い方から A 級,B 級及び C 級に区分する(表 D.1 参照)。強度

評価結果によって,この区分と異なる等級(上位の級)が必要な部位は,図面に注記することが望ま

しい。


3

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d)  継手に気密性が必要な場合,溶接記号の尾の部分に

の記号を記入する。

注記

は,気密(Air tight)を示す記号である。

5

母材及び溶接用材料

5.1

母材

旅客車用構体に使用する母材は,

表 による。ただし,受渡当事者間の協定で,これと異なる母材を使

用することができる。

表 1−母材

構体材料の区分

規格番号

種類の記号

JIS G 3101 

SS330 又は SS400

JIS G 3106 

SM400A,SM400B,SM490A,SM490B,SM490YA,SM490YB 又は SM520B

JIS G 3114 

SMA400AW,SMA400BW,SMA490AW 又は SMA490BW

JIS G 3125 

SPA-H 又は SPA-C

JIS G 3131 

SPHC,SPHD 又は SPHE

JIS G 3141 

SPCC,SPCD 又は SPCE

JIS G 3350 

SSC400

JIS G 3444 

STK400

JIS G 3452 

SGP

JIS G 3454 

STPG370 又は STPG410

JIS G 4051 

S10C,S12C,S15C,S17C,S20C,S22C,S25C,S28C 又は S30C

普通鋼材

JIS G 5101 

SC410 又は SC450

ステンレス鋼材

JIS G 4305 

SUS301L,SUS304

JIS H 4000 

A5005P,A5052P,A5083P 又は A7N01P

JIS H 4100 

A5052S,A5083S,A6063S,A6N01S,A7003S 又は A7N01S

アルミニウム

合金材

JIS H 4140 

A5083FD 又は A7N01FD

5.2

溶接用材料

使用する溶接用材料の種類は,

表 による。これらの溶接用材料は,製造業者側が特に必要とする場合

を除き,設計図面には表示しない。

表 2−溶接用材料

構体材料の区分

溶接材料名称

規格番号及び種類

JIS Z 3211

D4301,D4303,D4313,D4316 又は D4327

被覆アーク溶接棒

JIS Z 3212

D5001,D5016 又は D5816

JIS Z 3312

YGW11,YGW12,YGW13,YGW14,YGW15,
YGW16 又は YGW17

JIS Z 3315

YGA-50W 又は YGA-50P

普通鋼材 

溶接用ワイヤ

JIS Z 3351

YS-S1,YS-S2 又は YS-S3

溶接用フラックス

溶接用ワイヤ,母材などによって選定する。

JIS K 1101 
JIS K 1105

溶接用ガス

JIS K 1106

 



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表 2−溶接用材料(続き)

構体材料の区分

溶接材料名称

規格番号及び種類

被覆アーク溶接棒

JIS Z 3221 

D308 又は D308L

溶加棒及びソリッドワイヤ

JIS Z 3321

溶接用ワイヤ Y308 又は Y308L

JIS K 1101

ステンレス鋼材 

溶接用シールドガス

JIS K 1105

溶加棒及び溶接ワイヤ

JIS Z 3232 

棒及びワイヤは,母材によって選定する。

アルミニウム

合金材 

溶接用シールドガス

JIS K 1105

共通

ティグ溶接用電極棒

JIS Z 3233 

電極棒は,母材によって選定する。

6

継手に作用する荷重

継手に作用する静荷重及び動荷重は,JIS E 7106 に規定する荷重によって構体の継手に作用する荷重を

対象とする。

なお,複数の荷重によって構体の継手に複数の荷重が作用する場合は,それらの同時性を考慮して JIS 

E 7106 によって合成する。

7

応力計算

継手の応力計算は,

表 によって行う。

表 3−継手の応力計算式

番号

荷重条件

開先溶接継手

すみ肉溶接継手

止端の母材

1

引張力又は圧縮力(P)を受ける
場合

A

P

σ

=

)

(al

Σ

P

τ

=

A

P

σ

′′

=

2

せん断力(Q)を受ける場合

A

Q

τ

=

)

(al

Σ

Q

τ

=

A

Q

τ

′′

=

3

曲げモーメント(M)を受ける 
場合

I

My

σ

Z

M

σ

又は 

=

Z

M

τ

=

Z

M

σ

′′

=

4

曲げモーメント(M)及びせん断
力(Q)を同時に受け,その組合

せを考慮する場合

2

2

)

(

3

)

(

A

Q

Z

M

σ

+

=

2

2

)

(

)

(

A

Q

Z

M

τ

+

=

2

2

)

(

3

)

(

A

Q

Z

M

σ

′′

+

′′

=

ここに,

σ : 継手に生じる引張応力又は圧縮応力(MPa)

τ: 継手に生じるせん断応力(MPa)

A: のど断面積(mm

2

a: 各すみ肉ののど厚=0.7×すみ肉のサイズ(mm

2

l: 各すみ肉溶接の有効長さ(mm)

I: のど断面の断面二次モーメント(mm

4

y: 中立軸からの距離(mm)

Z: のど断面の断面係数(mm

3

Z

′ : 各すみ肉ののど断面を母材断面と平行な面に転写して得ら

れる図形の断面係数(

図 参照)(mm

3

Z

′′ : 止端の母材断面の断面係数(mm

3

A

′ : せん断力を負担するすみ肉の有効のど断面積(mm

2

A

′′ : 止端の母材断面積(mm

2


5

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なお,のど断面の転写は,

図 による。

図 1−のど断面の転写

8

許容応力

母材及び継手の許容応力は,JIS E 7106 による。

9

設計細目

9.1

開先溶接継手

開先溶接継手は,次による。

a)  開先溶接の溶接有効長さは,接合される部材の幅とする。

b)  開先溶接の有効のど厚は,接合される部材の板厚とし,板厚が異なる場合には薄いほうの板厚とする。

c)  開先溶接の有効断面積は,(有効のど厚)×(溶接有効長さ)とする。

d)  部材断面が異なる部材の突合せ継手において,作用する応力が高く重要な部分は,厚さ又は幅を接合

部に向かって徐々に変化させ,接合部で同一となるようにすることが望ましい。例として,厚さが異

なる場合に板厚を変化させる方法などを

表 に示す。

 



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表 4−板厚差がある突合せ継手の例

単位  mm

段違いの

位置

継手の種類

薄い方の板厚

t  

板厚差

d

継手部の形状

4 未満

2 未満

開先側

片面溶接

4 未満

4 以上

4 以上

ルート側

片面溶接

4 以下

又は

両面溶接

4 以上

又は

e)  開先溶接の接合される部材が厚い場合には,溶け込みが十分となるように適切な開先を付けなければ

ならない。また,重要継手においては,必要に応じて裏はつりの指定又は予熱・後熱などを指定する。

f)  継手の開先の形状及び寸法は,普通鋼材用は附属書 A,ステンレス鋼材用は附属書 B,アルミニウム

合金材用は

附属書 による。

9.2

すみ肉溶接継手

すみ肉溶接継手は,次による。

a)  すみ肉溶接の有効長さは,すみ肉の始点から終点までの全長とする。

b)  すみ肉溶接の有効のど厚は,理論のど厚をとる。

c)  すみ肉溶接の脚長は,図面に指定しない場合は,等脚とする。必要に応じて,応力方向に,より大き

い脚長をもつ不等脚を指定することができる。

d)  主要部材のすみ肉のサイズは,図面に指定しない場合は,普通鋼材及びステンレス鋼材は母材板厚の

80

%以上,アルミニウム合金材は母材板厚の 100

%以上とする。ただし,板厚が異なる場合には,薄

い方の板厚を基準にする。

なお,すみ肉溶接部をグラインダ仕上げする場合には,仕上げ後にこのすみ肉のサイズが確保され

ていなければならない。


7

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e)  主要部材の最小溶接有効長さは,すみ肉のサイズの 4 倍,又は 40 mm のいずれか大きいほうとする。

ただし,板厚が 4 mm 以下の薄板の場合には,すみ肉のサイズの 4 倍とする。

f)  すみ肉溶接継手の形状及び寸法は,表 による。部材の交差角が 70°未満,又は 110°を超える場合に

は,継手の詳細形状及び溶接部の形状を図示することが望ましい。この場合,開先溶接とすみ肉溶接

とを併用するときは,開先溶接の形状及び寸法を優先する。

表 5−主なすみ肉溶接継手の形状及び寸法

単位  mm

適用板厚

交差角

ルート間隔

継手の

種類

記号

t

T

α

(

°)

継手の形状

すみ肉

両面

すみ肉

1∼6

2

t

∼2t

70∼110

2 以下

(目標 0)

g)  片面溶接において回し溶接を行う場合には,図 2 a)

に従って溶接記号の尾の部分に“TW−L”を指示

する。

なお,寸法は,通常は 20 mm が使われる。

h)  片面溶接において回し溶接を行わない場合には,通常図 2 b)

のように部材の端面にも溶接ビードを施

工する。したがって,部材端面に溶接ビードを施工してはならないときは,その部分に“溶接ビード

不要”と表示する。

a

)  回し溶接を指定する場合

b

)  回し溶接を指定しない場合

図 2−部材端面の回し溶接長さ

i)

断続すみ肉溶接は,継手に要求される強さが連続すみ肉溶接によって得られる強さより小さい場合に

用いるもので,主要部材の溶接には用いないことが望ましい。

j)  溝部又は穴部のすみ肉溶接は,重ね継手で重ね部分の座屈及び分離を防ぐために用いる(図 参照)。



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      a

)  溝部の溶接                                                                                              b)  穴部の溶接

図 3−重ね継手の溝部及び穴部のすみ肉溶接の例

9.3

プラグ溶接の形状及び寸法

プラグ溶接の形状及び寸法は,次による。

a)  図面に指示のないプラグ溶接の穴の形状及び寸法は,表 6∼表 による。 
b)  表 6∼表 に該当しない継手の形状及び寸法は,設計担当者及び溶接管理技術者(JIS Z 3410 による

資格をもつ者)が協議の上,十分な溶け込み及び良好で安定した品質が得られるように定めなければ

ならない。

c)  穴あきが厚板側となる場合,特に指示のない限り溶着金属は,薄板側板厚以上とする。

表 6−普通鋼材のプラグ溶接の穴の形状及び寸法

単位  mm

穴あき側板厚

穴の径

開先角度

θ

°)

開先深さ

開先形状

0.8 
1.0

4∼6

1.2 6∼8 
1.6

8∼10

2.0

2.3 
3.2

10∼12

4.5 10∼14

0

0

6 12∼16

50∼60

3

0

9 15∼20

50∼60

5

20∼25 0  −

12

15∼20 50∼60

6

25∼30 0  −

16

20∼25 50∼60

8

30∼35 0  −

19

25∼30 50∼60 10


9

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表 7−ステンレス鋼材のプラグ溶接の穴の形状及び寸法

単位  mm

穴あき側板厚

穴の径

開先角度

θ

°)

開先深さ

開先形状

1.0

8

1.2

9.5

1.5 11

2.0 14 
2.5 16

3.0 19∼24 
4.0 21∼25 
4.5

5.0 22∼32 
6.0

0

表 8−アルミニウム合金材のプラグ溶接の穴の形状及び寸法

単位  mm

穴あき側板厚

穴の径

開先角度

θ

°)

開先深さ

開先形状

 2.5

 8∼18

 4.0

10∼14

 6.0

12∼20

0

 6.0

14∼18

 8.0

16∼22

10.0 17∼24

12.0 18∼26

14.0 19∼28

16.0 20∼30

18.0 21∼32

20.0 22∼34

60∼90

t/2


10 
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附属書 A

規定)

普通鋼材用開先継手の形状及び寸法

序文

この附属書は,図面に指示してある溶接記号に,具体的な開先形状を指示していない場合に適用する開

先形状について規定する。ただし,この例は,マグ溶接(半自動溶接と呼ぶ場合がある。

)で通常適用され

ている形状であり,被覆アーク溶接の場合には,これと異なる寸法を適用することがある。

A.1  一般

一般事項は,次による。

a)  開先寸法の公差は,加工誤差を含むものとする。この加工誤差のうち,ルートギャップ(寸法)は,

接合する部材どうしが大きく,しかも接合する部分の長さが大きい場合(長尺品)は,部材位置の調

整によって変動するので,寸法が“0”

(零)の場合又は限度を超えたときには,設計担当者及び溶

接管理技術者で適切な施工方法を協議する必要がある。

b) K 形,X 形,両面 J 形及び H 形の開先は,ルート面を裏溶接側へずらしてもよい。

c)  突合せ継手溶接では,可能な限り裏当て材(銅板など)の使用が望ましい。

d)  板厚の異なる場合は,薄板を基準にする。

e)  開先溶接及びすみ肉溶接を併用する場合には,前者の形状及び寸法を適用する。

A.2  開先継手の形状及び寸法

両面溶接継手,片面溶接継手,永久裏当て金付き片面溶接継手の形状及び寸法は,それぞれ

表 A.1,表

A.2 及び表 A.3 による。

表 A.1−普通鋼材の両面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

I 形

 
 

6 以下

a≦3

レ形

 
 
 

4.5∼20

a≦3 
b≦3

φ

≧45°

V 形

 
 
 

4.5 以上

a≦3 
b≦3

θ

≧50°


K 形

 
 
 
 

12∼32

a≦3 
b≦3

φ

≧45°


11

E 4047:2008

表 A.1−普通鋼材の両面溶接継手(続き)

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

X 形

12 以上

a≦3 
b≦3

θ

≧50°

J 形

12∼25

a≦3 
b≦3

r≧6

φ

≧35°

U 形

16 以上

a≦3 
b≦3

r≧4

θ

≧30°

両面

J 形

20∼40

a≦3 
b≦3

r≧6

φ

≧35°

合 
合 
合 
合 
合 

H 形

30 以上

a≦3 
b≦3

r≧4

θ

≧30°

K 形

t=12∼32

t/2≦T≦2t

a≦3 
b≦3

φ

≧50°

T

両面

J 形

t=20∼40

t/2≦T≦2t

a≦3 
b≦3

r≧6

φ

≧40°

 


12 
E 4047:2008

   

表 A.2−普通鋼材の片面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法


U 形

16 以上

a≦3 
b≦2

r≧4

θ

≧30°

レ形

t=3.2∼20

t/2≦T≦2t

a≦3 
b≦2

φ

≧50°

T

J 形

t=12∼25

t/2≦T≦2t

a≦3 
b≦2

r≧6

φ

≧40°


I 形

3.2 以下

a≦3


13

E 4047:2008

表 A.3−普通鋼材の永久裏当て金付き片面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

I 形

6 以下

a≦5

レ形

4.5 以上

a≦6 
b≦2

φ

≧45°


V 形

4.5 以上

a≦6 
b≦2

θ

≧50°

T

レ形

 

t=4.5 以上

t/2≦T≦2t

3≦a≦8

b≦2

φ

≧45°

I 形

6 以下

a≦5


レ形

t=4.5 以上

t/2≦T≦2t

a≦6 
b≦2

φ

≧45°


14 
E 4047:2008

   

附属書 B

規定)

ステンレス鋼材用開先継手の形状及び寸法

序文

この附属書は,図面に指示してある溶接記号に,具体的な開先形状を指示していない場合に適用する開

先形状について規定する。ただし,この例は,ミグ及びティグ溶接で通常適用されている形状であり,被

覆アーク溶接の場合には,これと異なる寸法を適用することがある。

B.1  一般

一般事項は,次による。

a)  開先寸法の公差は,加工誤差を含むものとする。この加工誤差のうち,ルートギャップ(寸法)は,

接合する部材どうしが大きく,しかも接合する部分の長さが大きい場合(長尺品)は,部材位置の調

整によって変動するので,寸法が“0”

(零)の場合又は限度を超えたときには,設計担当者及び溶

接管理技術者で適切な施工方法を協議する必要がある。

b)  突合せ継手溶接では,可能な限り裏当て材(銅板など)の使用が望ましい。

c)  開先溶接及びすみ肉溶接を併用する場合は,前者の形状及び寸法を適用する。

B.2  開先継手の形状及び寸法

両面溶接継手,片面溶接継手,永久裏当て金付き片面溶接継手の形状及び寸法は,それぞれ

表 B.1,表

B.2 及び表 B.3 による。

表 B.1−ステンレス鋼材の両面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

I 形

6 以下

a≦3

レ形

2∼6

a≦3 
b≦2

φ

≧45°


V 形

2∼6

a≦3 
b≦2

θ

≧50°


15

E 4047:2008

表 B.2−ステンレス鋼材の片面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

I 形

4 以下

a≦3

レ形

2∼6

a≦3 
b≦2

φ

≧45°


V 形

2∼6

a≦3 
b≦2

θ

≧50°

レ形

2∼6

a≦3 
b≦2

φ

≧50°


I 形

4 以下

a≦3


16 
E 4047:2008

   

表 B.3−ステンレス鋼材の永久裏当て金付き片面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

I 形

6 以下

a≦5

レ形

2∼6

a≦6 
b≦2

φ

≧45°


V 形

2∼6

a≦6 
b≦2

θ

≧50°

T

レ形

2∼6

3≦a≦6

b≦2

φ

≧45°

I 形

6 以下

a≦5


レ形

2∼6

t/2≦T≦2t

a≦6 
b≦2

φ

≧45°


17

E 4047:2008

附属書 C 

規定)

アルミニウム合金材用開先継手の形状及び寸法

序文

この附属書は,図面に指示してある溶接記号に,具体的な開先形状を指示していない場合に適用する開

先形状について規定する。ただし,この例は,ミグ及びティグ溶接で一般的に適用されている形状である。

C.1  一般

一般事項は,次による。

a)  開先寸法の公差は,加工誤差を含むものとする。この加工誤差のうち,ルートギャップ(寸法)は,

接合する部材どうしが大きく,しかも接合する部分の長さが大きい場合(長尺品)は,部材位置の調

整によって変動するので,寸法が“0”

(零)の場合又は限度を超えたときには,設計担当者及び溶

接管理技術者で適切な施工方法を協議する必要がある。

b) K 形,X 形,両面 J 形及び H 形の開先は,ルート面を裏溶接側へずらしてもよい。

c)  突合せ継手溶接では,可能な限り裏当て材(銅板など)の使用が望ましい。

d)  板厚の異なる場合は,薄板を基準とする。

e)  開先溶接及びすみ肉溶接を併用する場合は,前者の形状及び寸法を優先する。

f)  かど継手で応力腐食割れを起す可能性がある場合は,厚さ の板側に開先をとってもよい。

C.2  開先継手の形状及び寸法

両面溶接継手,片面溶接継手,永久裏当て金付き片面溶接継手の形状及び寸法は,それぞれ

表 C.1,表

C.2 及び表 C.3 による。

なお,アルミニウム合金の押出形材を設計する場合,溶接継手相当部分に裏当て金を一体に成形すると

きの継手の形状及び寸法は,

表 C.3 を準用する。

表 C.1−アルミニウム合金材の両面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T)

開先寸法

I 形

6 以下

a≦3

レ形

3∼32

a≦3 
b≦4

φ

≧45°



V 形

3 以上

a≦3 
b≦3

θ

≧55°


18 
E 4047:2008

   

表 C.1−アルミニウム合金材の両面溶接継手(続き)

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

K 形

6∼32

a≦3 
b≦3

φ

≧45°

X 形

6 以上

a≦3 
b≦3

θ

≧55°

J 形

8∼25

a≦3 
b≦3

r≧6

φ

≧35°

U 形

12 以上

a≦3 
b≦3

r≧4

θ

≧30°

両面

J 形

25 以上

a≦3 
b≦3

r≧4

φ

≧30°

合 
合 
合 
合 
合 

H 形

16 以上

a≦3 
b≦3

r≧4

θ

≧30°

K 形

3∼32

ただし

t/2≦T≦2t

a≦3 
b≦3

φ

≧45°

T

両面

J 形

3∼32

ただし

t/2≦T≦2t

a≦3 
b≦3

r≧4

φ

≧50°

 


19

E 4047:2008

表 C.2−アルミニウム合金材の片面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

I 形

5 以下

a≦3

レ形

3∼32

a≦3 
b≦2

φ

≧45°

V 形

3 以上

a≦3 
b≦2

θ

≧50°

J 形

6∼32

a≦3 
b≦3

r≧6

φ

≧35°


U 形

6 以上

a≦3 
b≦3

r≧4

θ

≧30°

レ形

3∼32

ただし

t/2≦T≦2t

a≦3 
b≦2

φ

≧45°

T

J 形

6∼32

ただし

t/2≦T≦2t

a≦3 
b≦2

r≧6

φ

≧40°

I 形

4 以下

ただし

t/2≦T≦2t

a≦3


20 
E 4047:2008

   

表 C.3−アルミニウム合金材の永久裏当て金付き片面溶接継手

単位  mm

継手の種類

溶接記号

開先形状

適用板厚

t,(T

開先寸法

I 形

6 以下

a≦5

レ形

3 以上

a≦6 
b≦2

φ

≧45°


V 形

3 以上

a≦6 
b≦2

θ

≧50°

T

レ形

3 以上

ただし

t/2≦T≦2t

a=3∼8

b≦2

φ

≧45°

I 形

6 以下

ただし

t/2≦T≦2t

a≦5


レ形

4 以上

ただし

t/2≦T≦2t

a≦6 
b≦2

φ

≧45°


21

E 4047:2008

附属書 D 

参考)

溶接の等級及び対象部位

序文

この附属書は,本体及び附属書の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。

D.1  溶接の等級及び対象部位

旅客車用構体に対する溶接の等級及び対象部位は,通常,

表 D.1 による。必要に応じて,これと異なる

溶接等級を図面に指定することができる。

表 D.1−溶接の等級及び対象部位

溶接の

等級

対象部位

台枠 1

ボルスタアンカ受け,異常上昇止め,左右動ストッパ受け,左右動ダンパ

受けの各組立及び台枠との溶接部

2  中はり及び側はり相互の溶接部 
3  まくらはり上下当板と,まくらはり及び空気ばね受けとの溶接部 
4  まくらはり組立と,側はり及び中はりとの溶接部 
5  端はりと,端はり補強との溶接部 
6  まくらはり周辺の三角補強の取付部

側構体 1

出入口柱とかもいとの溶接部

2  窓部三角補強と腰帯,幕帯及び側柱との溶接部 
3  横さんと側柱との溶接部

妻構体 1

妻柱と横さんとの溶接部

構体組立 1

台枠,側構体,妻構体及び屋根構体の各強度部材の溶接部

ぎ装 1

床下機器つり受けと台枠との溶接部

A 級

その他 1

気密,水密を必要とする部位

2  特に指示された部位

台枠 1

台枠部品組立及び下こしら(拵)え並びに総組立における A 級及び C 級溶
接部位を除いた部位

側構体 1

側構体の部品組立及び下こしら(拵)え並びに総組立における上記 A 級溶
接部位を除いた部位

妻構体

屋根構体

1  妻構体,屋根構体の部品組立及び下こしら(拵)え並びに総組立における

A 級溶接部位を除いた部位

構体組立 1

構体組立における A 級溶接部位を除いた部位

ぎ装 1

ぎ装部品の組立及び A 級溶接部位を除いた部位

B 級

その他 1

扉の組立

2  特に指示された部位

台枠 1

床板(波形板を含む。

)と台枠のはりとの取付部

構体内部 1

各種受金と柱,たるき及び長手部材との取付部

2  柱類,仕切類の取付部

内装 1

内装部品の組立及び構体への取付部

C 級

その他 1

その他の部位


22 
E 4047:2008

   

D.2  溶接の溶け込み性

気密構造の車両で疲労強度を考慮する必要がある場合などは,

表 D.1 とは別に溶け込み性(例えば,

“完

全溶け込み”など)を溶接記号の尾の中に指定する場合がある。その溶け込み性及び判定方法を含めた適

用方法は,受渡当事者間の協定による。