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E 2219 : 2001 

(1) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,電車線工業協会 

(JAOTE)/財団法人 日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによっ

てJIS E 2219 : 1994は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

E 2219 : 2001 

 

 

電車線路用セクションインシュレータ 

Electric traction overhead lines−Section insulators 

 

 

1. 適用範囲 この規格は,JIS E 2101の公称断面積85〜170mm2のトロリ線を用いた直流1500V以下の

架空電車線路において,絶縁本体と電気車のパンタグラフとが接触する形式のセクションインシュレータ

(以下,セクションという。)について規定する。 

 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0205 メートル並目ねじ 

JIS B 0209 メートル並目ねじの許容限界寸法及び公差 

JIS B 1180 六角ボルト 

JIS B 1181 六角ナット 

JIS B 1252 皿ばね座金 

JIS E 2001 電車線路用金具用語 

JIS E 2002 電車線路用金具試験方法 

JIS E 2101 みぞ付き硬銅トロリ線 

JIS G 4303 ステンレス鋼棒 

JIS G 4313 ばね用ステンレス鋼帯 

JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条 

JIS H 5120 銅及び銅合金鋳物 

 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS E 2001による。 

 

4. 種類及び記号 セクションの種類及び記号は,用途によって分類し,表1による。 

表1 種類及び記号 

種類 

記号 

用途 

備考 

C種  85  SC85 

カテナリ式用セクション(トロリ線85mm2用) 付図1,2 

 

110  SC110 カテナリ式用セクション(トロリ線110mm2用)  

 

150  SC150 カテナリ式用セクション(トロリ線150mm2用)  

 

170  SC170 カテナリ式用セクション(トロリ線170mm2用)  

D種  85  SD85 

直ちょう式セクション 

付図3 

 

5. 品質 


E 2219 : 2001  

 

5.1 

外観 セクションの外観は,次による。 

a) 絶縁本体には,割れ目,きず,ボイドなどの使用上有害な欠陥があってはならない。 

b) 金属部には,割れ,ばりなどの使用上有害な欠陥があってはならない。 

また,鋳物の部品は,10.3.1によって試験を行ったとき,肌荒れ,きず,ひび,鋳ばり,鋳巣など

があってはならない。 

5.2 

性能 セクションの性能は,次による。 

5.2.1 

耐引張荷重 セクションは,10.1.1によって耐引張荷重試験を行ったとき,各部に異状があっては

ならない。 

5.2.2 

つり部耐引張荷重 セクション(C種に限る。)のつり部は,10.1.1によって耐引張荷重試験を行

ったとき,接続金具の各部に異状があってはならない。 

5.2.3 

最大引張荷重 セクションは,10.1.2によって最大引張荷重試験を行ったとき,最大引張荷重は表

2によるものとし,各部の破壊,離脱などがあってはならない。 

表2 最大引張荷重及び最大締付トルク 

項目 

C種 

D種 

 

85 

110, 150 

170 

85 

最大引張荷重 kN 

25以上 30以上 45以上 18以上 

最大締付トルク(押しね

じの締付トルク)N・m 

M10の場合 40以上 

M12の場合 45以上 

20以上 

5.2.4 

耐振動性能 セクションは,10.1.3によって振動試験を行ったとき,各部の破壊,ゆるみなどがあ

ってはならない。 

5.2.5 

最大締付トルク セクションは,10.1.4によって締付トルク試験を行ったとき,最大締付トルクは

表2によるものとし,各部の破壊などがあってはならない。 

5.2.6 

絶縁抵抗 セクションは,10.2.1によって絶縁抵抗試験を行ったとき,絶縁抵抗は表3によるもの

とし,絶縁本体に異状があってはならない。 

表3 絶縁抵抗及び破壊電圧 

項目 

C種 

D種 

絶縁抵抗 M

圀 2 000以上 50以上 

破壊電圧 kV 

45以上  5以上 

5.2.7 

耐電圧 セクションは,10.2.2によって耐電圧試験を行ったとき,絶縁本体に異状があってはなら

ない。 

5.2.8 

破壊電圧 セクションは,10.2.3によって破壊電圧試験を行ったとき,破壊電圧は表3による。 

5.2.9 

金属の硬さ アルミニウム青銅鋳物の硬さは,75〜90HRBとする。 

5.2.10 絶縁本体の耐燃性 セクション(C種に限る。)の絶縁本体は,10.3.3によって耐燃性試験を行っ

たとき,不燃性でなければならない。 

5.2.11 絶縁本体の吸湿性 セクション(C種に限る。)の絶縁本体は,10.3.4によって吸湿試験を行った

とき,絶縁本体に試験液が浸透していてはならない。 

 

6. 構造 セクションの構造は,次による。 

a) セクションは,パンタグラフの通過に支障しないで,かつ,円滑にしゅう動でき,使用中,各部品に

過度の応力が生じないものとする。 

b) C種は,絶縁本体をアークから保護するためのアークホーン,スライダなど(以下,ホーンという。)


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を取り付けることができるものとする。 

なお,ホーンは,使用状態において取り替えできるものとする。 

c) C種のトロリ線接続金具(以下,接続金具という。)には,セクションのつり部を設ける。 

d) C種は,無張力時,持ち運び時などに,接続金具と絶縁本体とが容易に分離しないものとする。 

e) C種の押しねじ,ホーンなどの取付ボルトには,緩み止めを付加する。 

f) 

ボルトは,JIS B 1180により,ナットは,JIS B 1181による。 

 

7. 形状及び寸法 セクションの形状及び寸法は,付図1〜付図3によるほか,次による。 

a) 押しねじの呼びは,M10又はM12とする。 

b) C種の接続金具で,トロリ線を曲げて取り付ける場合その曲線半径は,適用トロリ線の直径の2.5倍

以上とする。 

c) 各部の寸法許容差は,この規格の中で別に規定するものを除き,±5%(最小±0.5mm,最大±10mm)

とする。 

d) ねじは,JIS B 0205による。ねじの許容限界寸法及び公差は,JIS B 0209の7H/8gとする。 

e) 皿ばね座金の形状及び寸法は,JIS B 1252の2Hとする。 

f) 

セクションの全長及び絶縁本体の接続金具間における表面漏れ距離は,表4による。 

表4 全長及び表面漏れ距離 

単位mm 

項目 

C種 

D種 

全長 

1 350以下 420以下 

表面漏れ距離 

490以上 130以上 

 

8. 材料 セクションに使用する主な部品の材料は,表5に示すもの又はこれらと品質が同等以上のもの

とする。 

表5 材料 

主要部品名 

C種 

D種 

絶縁本体 

ガラス布基材けい素樹脂 

硬化積層材 

トロリ線接続金具 JIS H 5120のCAC702 

JIS H 5120のCAC403 

バンド 

− 

JIS H 3100のC2600P 

ボルト,ナット及

び押しねじ 

JIS G 4303のSUS304又はSUSXM7 

皿ばね座金 

JIS G 4313のSUS304 

− 

ホーン 

JIS E 2101のトロリ線又

はJIS H 3100のC1100P 

− 

 

9. 製造方法 セクションの製造方法は,次による。 

a) JIS G 4303を熱間加工する場合は,固溶化熱処理を行う。 

b) 皿ばね座金は,470℃以下の低温焼きなましを行う。 

 

10. 試験方法 

10.1 機械試験 セクションの機械試験は,次による。 

備考 セクションの機械試験に関する一般事項は,JIS E 2002の5.1(共通事項)及び5.2.1(試験器,


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測定器,支持台及び金具の取付け方)による。 

10.1.1 耐引張荷重試験 セクションの耐引張荷重試験は,JIS E 2002の5.2.2のb)(耐荷重試験)による。

この場合,耐引張荷重は,表6による。 

表6 耐引張荷重 

単位kN 

項目 

C種 

D種 

 

85 110, 150 170 つり部 

85 

耐引張荷重 18 

22 

33 

15 

10.1.2 最大引張荷重試験 セクションの最大引張荷重試験は,JIS E 2002の5.2.2のc)(最大荷重試験)

による。 

10.1.3 振動試験 セクションの振動試験は,JIS E 2002の5.2.2のd)(振動試験)による。 

加振回数は2×106回,振動数は3〜5Hz,複振幅は20mmとする。ただし,加振回数,振動数及び複振

幅は,受渡当事者間の協定によって変更してもよい。 

10.1.4 締付トルク試験 セクションの締付トルク試験は,JIS E 2002の5.2.2のf)(締付トルク試験)に

よる。 

10.2 電気試験 セクションの電気試験は,次による。 

備考 セクションの電気試験に関する一般事項は,JIS E 2002の5.1(共通事項),5.3.1(試験用電源),

及び5.3.2(測定器及び装置)による。 

10.2.1 絶縁抵抗試験 セクションの絶縁抵抗試験は,JIS E 2002の5.3.3のd)(絶縁試験)による。 

10.2.2 耐電圧試験 セクションの耐電圧試験は,JIS E 2002の5.3.3のd)(絶縁試験)による。この場合,

耐電圧は,表7による。 

表7 耐電圧 

単位kV 

項目 

C種 D種 

耐電圧 

30 

2.5 

10.2.3 破壊電圧試験 セクションの破壊電圧試験は,JIS E 2002の5.3.3のd)(絶縁試験)による。 

10.3 材料試験 

10.3.1 浸透探傷試験 鋳物部品の欠陥調査は,JIS E 2002の5.4.1(浸透探傷試験)による。 

10.3.2 硬さ試験 アルミニウム青銅鋳物の部品の硬さ試験は,JIS E 2002の5.4.2(硬さ試験)による。 

10.3.3 耐燃性試験 セクションの絶縁本体の耐燃性試験は,JIS E 2002の5.4.5(耐燃性試験)による。 

10.3.4 吸湿試験 セクションの吸湿試験は,JIS E 2002の5.4.6(吸湿試験)による。この場合,試料の

長さは300mmとする。 

 

11. 検査 セクションの検査は,形式検査(1)と受渡検査(2)とに区分し,それぞれの検査項目は表8の○印

のとおりとし,5.〜7.の規定に適合すれば合格とする。 

なお,受渡検査における抜取方式は,受渡当事者間の協定による。 

注(1) 製品の品質が設計で示したすべての特性を満足するかどうかを判定するための検査。 

(2) 既に形式検査に合格したものと同一の設計及び製造による製品が,受渡しに際して,必要と認

める特性を満足するものであるかどうかを判定するための検査。 


E 2219 : 2001  

 

表8 検査項目 

検査項目 

形式 

検査 

受渡 

検査 

検査項目 

形式 

検査 

受渡 

検査 

外観 

○ 

○ 最大引張荷重 

○ 

− 

構造 

○ 

○ 耐振動性能 

○ 

− 

形状・寸法 

○ 

○ 最大締付トルク 

○ 

− 

材料 

○ 

○ 耐電圧 

○ 

− 

耐引張荷重 

○ 

○ 破壊電圧 

○ 

− 

耐つり部引張荷重 

○ 

○ 耐燃性 

○ 

− 

絶縁抵抗 

○ 

○ 吸湿 

○ 

− 

 

12. 製品の呼び方 セクションの呼び方は,製品の名称及び種類又は記号による。 

なお,C種の場合は,ホーンの有無を付けなければならない。 

例1. [カテナリ式用セクション(トロリ線110mm2用)の場合] 

セクションインシュレータ C種110 ホーンあり 

又はセクションインシュレータ SC 110 ホーンあり 

例2. (直ちょう式セクションの場合) 

セクションインシュレータ D種 85 

又はセクションインシュレータ SD 85 

 

13. 表示 

13.1 製品の表示 セクションには,見やすい箇所に,次の事項を記載した銘板を取り付ける。 

a) 製品の名称及び記号 

b) 製造業者名又はその略号 

c) 製造年月又はその略号 

13.2 包装の表示 包装の外面には,次の事項を表示する。 

a) 製品の名称及び記号 

b) 製造業者名又はその略号 

c) 数量。ただし,1個の場合は省略してもよい。 


E 2219 : 2001  

 

 

 

付図1 C種(例) 

 

付図2 C種(例) 


E 2219 : 2001  

 

 

付図3 D種(例) 


E 2219 : 2001  

 

JIS改正原案調査作成委員会 構成表 

 

 

氏名 

所属 

(本委員会委員長) 

 

木 村 脩 之 

東邦電気工業株式会社 

(委員) 

 

白 取 健 治 

運輸省鉄道局 

 

 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会 

(小委員会主査) 

 

長 澤 広 樹 

財団法人鉄道総合技術研究所 

(委員) 

 

江 川 健太郎 

東日本旅客鉄道株式会社 

 

 

土 屋 忠 巳 

東日本旅客鉄道株式会社 

 

 

加 藤 慎一郎 

東海旅客鉄道株式会社 

 

 

石 田 義 博 

西日本旅客鉄道株式会社 

 

 

沼 沢 隆 治 

社団法人日本民営鉄道協会 

 

 

嶋 崎 章 臣(前半) 関東鉄道協会(小田急電鉄株式会社) 

 

 

村 上 凱 勇(後半) 関東鉄道協会(京王電鉄株式会社) 

 

 

石 井 良 夫 

三和テッキ株式会社 

 

 

冨 樫   敏 

株式会社電業 

 

 

舟 山 友 治 

電鉄工業株式会社 

 

 

西 辻 保 昭 

日本架線工業株式会社 

 

 

萬 葉 重 雄 

電車線工業協会 

 

 

湯 田 豊 人 

運輸省鉄道局 

 

 

三 留   弘 

日本電設工業株式会社 

 

 

横 澤 芳 廣 

東日本旅客鉄道株式会社 

 

 

坂 下 則 明 

東海旅客鉄道株式会社 

 

 

小笠原 祥二郎(前半) 社団法人日本民営鉄道協会 

 

 

有 間 正 信(後半) 社団法人日本民営鉄道協会 

 

 

村 本 道 明(前半) 関東鉄道協会(東京急行電鉄株式会社) 

 

 

尾 崎   匡(後半) 関東鉄道協会(西武鉄道株式会社) 

 

 

竹 内   優 

株式会社電業 

 

 

太 田 信 司 

電鉄工業株式会社 

 

 

大 山 一 男 

日本架線工業株式会社 

(事務局) 

 

吉 川 武 司 

電車線工業協会