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E 1201 : 1997

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS E 1201-1990 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,

このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登

録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 E

1201

: 1997

プレテンション式 PC まくらぎ

Prestressed concrete sleepers

−Pretensioning type

1.

適用範囲  この規格は,線路で使用する,PC 鋼より線によってコンクリートに圧縮力を導入する方式

のまくらぎ(以下,まくらぎという。

)について規定する。

備考  この規格の引用規格を,付表 に示す。

2.

種類  まくらぎの種類は,形状によって分類し,表 のとおりとする。

表 1  種類

種類

記号

用途

形状

3

号 3PR

付図 1

6

号 6PR

付図 2

7

号 7PR

付図 3

ケーブル防護用

CPR

付図 4

継目用 JPR

付図 5

特殊区間用 SPR

軌間 1 067mm

付図 6

3T 3T

付図 7

3H 3H

標準軌用

付図 8

3.

性能

3.1

まくらぎの曲げ強さ  まくらぎの曲げ強さは,次のとおりとする。

(1)

まくらぎは,8.1(1)の試験方法によって,

表 に示す曲げ保証荷重を加えたとき,ひび割れが生じては

ならない。

(2)

まくらぎは,8.2(1)の試験方法によって破壊させたときの荷重が,

表 に示す曲げ破壊荷重を超えるも

のでなければならない。

表 2  曲げ保証荷重及び曲げ破壊荷重

単位 kN

レール位置断面

まくらぎ中央断面

記号

曲げ保証荷重

曲げ破壊荷重

曲げ保証荷重

曲げ破壊荷重

3PR

81 139

50

86

6PR

82 136

67 120

7PR

63 104

40

67

CPR

81 128

68 113

JPR

108 181

80 141

SPR

98 157

72 123

3T

114 190

95 171

3H

190 300 120 203


2

E 1201 : 1997

3.2

コンクリートの圧縮強度  コンクリートの圧縮強度は,8.3 によって試験を行ったとき,円柱供試体

による材令 28 日の強度が 49.1N/mm

2

以上で,耐久性に富み,品質にばらつきが少ないものでなければな

らない。

3.3

AE

コンクリートの空気量  まくらぎに AE コンクリート(JIS A 0203 参照)を用いる場合には,そ

の空気量は,8.4 によって試験を行ったとき,4.5±1.0%とする。

3.4

埋込栓・埋込カラーの引抜強さ  埋込栓・埋込カラーの引抜強さは,次のとおりとする。

(1)

まくらぎの埋込栓又は埋込カラー(JPR の場合)は,8.1(2)の試験方法によって

表 に示す引抜保証荷

重を加えたとき,ひび割れが生じてはならない。

(2)

まくらぎの埋込栓又は埋込カラー(JPR の場合)は,8.2(2)の試験方法によって

表 に示す引抜破壊荷

重を加えたとき,引き抜けてはならない。

表 3  引抜保証荷重及び引抜破壊荷重

単位 kN

引抜保証荷重

引抜破壊荷重

埋込栓 30  50

埋込カラー 50

69

4.

形状,寸法及び許容差  形状,寸法及び許容差は,付図 1のとおりとする。ただし,寸法に許容差

を示していないものは,推奨値とする。

5.

外観  まくらぎの外観は,次のとおりとする。

(1)

まくらぎには,有害なひび割れ,反り,ねじれ,曲がり,表面の気泡,隅角部の欠損などがあっては

ならない。

(2)

レール座面には,有害なわん曲があってはならない。

(3)  3

号用の受栓は,コンクリートに確実に装着され,浮き,沈み,はがれなどがあってはならない。

6.

材料

6.1

セメント  セメントは,JIS R 5210 の普通ポルトランドセメント,早強ポルトランドセメント又は

これと品質が同等以上のものとする。

6.2

骨材  骨材は,次のとおりとする。

(1)

骨材は,清浄,強硬及び耐久的で,ごみ,泥,塩化物,有機不純物などを有害量含んでいてはならな

い。

なお,骨材は,JIS A 5308 

附属書 7[骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(化学法)]又は附属

書 8[骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(モルタルルバー法)]によって,無害と判定されたもの

でなければならない。ただし,同

附属書 6(セメントの選定等によるアルカリ骨材反応の抑制対策の

方法)によって,アルカリ骨材反応の抑制対策がとられた場合には,この限りでない。

(2)

粗骨材の最大寸法は 20mm とし,砕石を用いる場合には,その品質が,JIS A 5005 に適合しなければ

ならない。

(3)

細骨材には,海砂を使用してはならない。ただし,やむを得ず海砂を使用する場合には,十分に水洗

いを行わなければならない。

6.3

水  水は,油,酸,塩類,有機物などを有害量含んでいてはならない。


3

E 1201 : 1997

6.4

混和材料  混和材料を使用する場合には,まくらぎの品質に有害な影響を与えるものであってはな

らない。

なお,化学混和剤を使用する場合は,JIS A 6204 に規定するものを用いる。

6.5

PC

鋼より線  PC 鋼より線は,JIS G 3536 の 2.9mm3 本より(SWPD3N 又は L)とする。

6.6

スパイラル筋及びスターラップ  スパイラル筋及びスターラップは,JIS G 3532 の鉄線とする。

6.7

埋込栓,埋込カラー及び受栓  埋込栓,埋込カラー及び受栓は,JIS E 1118 による。

6.8

インサート  インサート(CPR の場合)の材料は,JIS G 3112 の SD295A,形状・寸法は,付図 4

に示すとおりとし,溶融亜鉛めっき又はこれと同等以上の防せい処理を施したものとする。

7.

製造方法

7.1

配筋  配筋は,付図 1に示すとおりとする。

7.2

コンクリート  コンクリートは,次のとおりとする。

(1)

配合は,所要の強度及び耐久性を考慮し,作業に適する範囲内で単位水量をできるだけ少なくしなけ

ればならない。

(2)

練混ぜは,練上がりコンクリートが,均等質となるように十分練り混ぜなければならない。

(3)

コンクリートに含まれる塩化物の量は,8.5 によって試験を行ったとき,塩素イオンとして 0.30kg/m

3

以下でなければならない。

(4)

コンクリートの打込みは,確実に充てんする方法によらなければならない。

(5)

コンクリートを打ち終わったときは,十分な湿気を与えて養生しなければならない。蒸気養生又は温

水養生をする場合は,まくらぎの品質に有害な影響を与えないようにしなければならない。

7.3

PC

鋼より線の緊張  PC 鋼より線に与える緊張は,PC 鋼より線の両端を固定した後に,表 に示す

値となるようにしなければならない。ただし,高温促進養生を行う場合でも,PC 鋼より線の緊張力に影響

を及ぼさない装置で緊張を行う場合には,常温湿潤養生の場合の緊張力を適用する。

表 4  PC 鋼より線の 本当たりの緊張力

単位 kN

記号

常温湿潤養生の場合

高温促進養生の場合

3PR 28.7

±0.5 31.0±0.5

6PR

7PR

30.3

±0.5 31.8±0.5

CPR

JPR

SPR

28.7

±0.5 31.0±0.5

3T

3H

30.3

±0.5 31.8±0.5

7.4

PC

鋼より線と型枠との相対位置  PC 鋼より線と型枠との相対位置のくるいは,2mm 以下とする。

7.5

プレストレスの導入  プレストレスの導入は,次のとおりとする。

(1)

プレストレス導入時のコンクリートの圧縮強度は,8.3 によって試験を行ったとき,円柱供試体による

場合は 39.2N/mm

2

以上,立方体供試体による場合は 44.1N/mm

2

以上とする。

なお,供試体の養生は,製品と同一養生とする。

(2) PC

鋼より線の緊張力の解放は,衝撃を与えないように徐々に行わなければならない。


4

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7.6

まくらぎ端面の処理  まくらぎ端面は,PC 鋼より線が,まくらぎ端面から突出しないように切りそ

ろえた後,適当な防せい処理を施さなければならない。

7.7

出荷  出荷は,9.19.2 及び 9.4 の検査を行い,規定を満足することを確認した後に行う。

8.

試験方法

8.1

まくらぎの曲げ保証試験及び埋込栓・埋込カラーの引抜保証試験  まくらぎの曲げ保証試験及び埋

込栓・埋込カラーの引抜保証試験は,同時にプレストレスを与えたまくらぎを 1 ロットとし,1 ロットに 1

本の割合で行い,次のとおりとする。

なお,試験は,製品と同一養生をした円柱供試体の圧縮強度が 49.1N/mm

2

以上に達した後に行う。

(1)

まくらぎの曲げ保証試験は,

付図 に示す載荷方法によって行う。

(2)

埋込栓・埋込カラーの引抜保証試験は,

付図 10 に示す載荷方法によって,ボルトに引抜荷重を徐々に

加える。

8.2

まくらぎの曲げ破壊試験及び埋込栓・埋込カラーの引抜破壊試験  まくらぎの曲げ破壊試験及び埋

込栓・埋込カラーの引抜破壊試験は,同種まくらぎの製作順に 1 000 本を 1 ロットとし,1 ロットに 1 本の

割合で行い,次のとおりとする。

なお,試験は,製品と同一養生をした円柱供試体の圧縮強度が 49.1N/mm

2

以上に達した後に行う。

(1)

まくらぎの曲げ破壊試験は,

付図 に示す載荷方法によって行う。

(2)

埋込栓及び埋込カラーの引抜破壊試験は,

付図 10 に示す載荷方法によって,ボルトに引抜荷重を徐々

に加える。

8.3

コンクリートの圧縮強度試験  コンクリートの圧縮強度試験は,JIS A 1108 により,供試体の作り方

は,JIS A 1132 による。

また,プレストレス導入時の圧縮強度試験で立方体供試体 (15×15×15cm)  を用いる場合は,JIS A 1132

に準じて行う。

試験回数は,一般に,コンクリートの練混ぜ作業時間 4 時間に 1 回の割合とする。1 回の試験結果は,

任意の 1 ロットから採取した試料で作った 3 個の供試体の平均値で表す。

8.4

AE

コンクリートの空気量試験  AE コンクリートの空気量試験は,JIS A 1116JIS A 1118 又は JIS A 

1128

のいずれかによる。

試験回数は,一般に,コンクリートの練混ぜ作業時間 4 時間について 1 回の割合とする。

8.5

コンクリートの塩化物量試験  コンクリートの塩化物量試験は,JIS A 5308 の 8.5(塩化物含有量)

の規定による。

9.

検査

9.1

まくらぎの曲げ保証検査及び埋込栓・埋込カラーの引抜保証検査  まくらぎの曲げ保証検査及び埋

込栓・埋込カラーの引抜保証検査は,8.1 によって試験を行い,3.1(1)及び 3.4(1)の規定に適合しなければ

ならない。

9.2

まくらぎの曲げ破壊検査及び埋込栓・埋込カラーの引抜破壊検査  まくらぎの曲げ破壊検査及び埋

込栓・埋込カラーの引抜破壊検査は,8.2 によって試験を行い,3.1(2)及び 3.4(2)の規定に適合しなければ

ならない。

9.3

コンクリートの圧縮強度検査  コンクリートの圧縮強度検査は,8.3 によって試験を行い,3.2 の規

定に適合しなければならない。


5

E 1201 : 1997

9.4

形状,寸法及び外観検査  まくらぎの形状,寸法及び外観検査は,4.及び 5.に適合しなければならな

い。

10.

製品の呼び方  まくらぎの呼び方は,規格番号又は規格名称,及び種類又は記号による。

1.  JIS E 1201  3PR

2.  プレテンション式 PC まくらぎ  3号

11.

表示  まくらぎの上面端部付近の見やすい位置に,次の事項を刻印しなければならない。

(1)

種類の記号

(2)

製造業者名又はその略号

(3)

製造年の略号(西暦年号の末尾 2 けた)

付表 1  引用規格

JIS A 0203

  コンクリート用語

JIS A 1108

  コンクリートの圧縮強度試験方法

JIS A 1116

  まだ固まらないコンクリートの単位容積重量試験方法及び空気量の重量による試験方法

(重量方法)

JIS A 1118

  まだ固まらないコンクリートの空気量の容積による試験方法(容積方法)

JIS A 1128

  フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法−空気室圧力方法

JIS A 1132

  コンクリートの強度試験用供試体の作り方

JIS A 5005

  コンクリート用砕石及び砕砂

JIS A 5308

  レディーミクストコンクリート

JIS A 6204

  コンクリート用化学混和剤

JIS B 0207

  メートル細目ねじ

JIS E 1118

  PC まくらぎ用レール締結装置

JIS G 3112

  鉄筋コンクリート用棒鋼

JIS G 3532

  鉄線

JIS G 3536

  PC 鋼線及び PC 鋼より線

JIS R 5210

  ポルトランドセメント


6

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付図 1  3PR


7

E 1201 : 1997

付図 2  6PR


8

E 1201 : 1997

付図 3  7PR


9

E 1201 : 1997

付図 4  CPR


10

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付図 5  JPR


11

E 1201 : 1997

付図 6  SPR


12

E 1201 : 1997

付図 7  3T


13

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付図 8  3H


14

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付図 9  まくらぎの曲げ保証試験及び曲げ破壊試験の載荷方法


15

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付図 10  埋込栓・埋込カラーの引抜保証試験及び引抜破壊試験の載荷方法

荷重受け

載荷板

パッド

引抜ボルト

A

φ

34

×80 の鋼棒

B

φ

34

×180 の鋼棒

127

×15×180 の鋼板

125

×6×180

(緩衝用軌道パッド)

ねじ部の形状及び寸法は

JIS E 1118

付図 (21.1),

(21.2)

の締結ボルトと同じ


16

E 1201 : 1997

付図 10  (続き)

記号

荷重受け

載荷板

パッド

引抜ボルト

ばね受台

a

6PR

JIS E 1118 

付 図

(27.1)

のばね受台

110

7PR

127

×15×180 の鋼板 125×6×180

(緩衝用軌道パッド)

ねじ部の形状及び寸法

JIS E 1118

付図

(21.1)

の 締 結 ボ ル ト と

同じ

JIS E 1118 

付図

(27.2)

(27.3)

の ば ね

受台

 96

3T

112

3H

φ

34

×180 の鋼棒

136

×15×180 の鋼板 134×7×180

(緩衝用軌道パッド)

ねじ部の形状及び寸法

JIS E 1118

付図

(21.6)

の 締 結 ボ ル ト と

同じ

JIS E 1118 

付図

(27.8)

(27.9)

の ば ね

受台

122


17

E 1201 : 1997

付図 10  (続き)

記号

荷重受け

載荷板

パッド

引抜ボルト

ばね受台

a

CPR

JIS E 1118

付 図  (27.4)

のばね受台

SPR

φ34×180 の鋼棒 136×15×180 の鋼板

134

×7×180

(緩衝用軌道パッド)

ねじ部の形状及び寸法は JIS 

E 1118

付図 (21.4) の締結

ボルトと同じ

JIS E 1118

付 図  (27.6)

のばね受台

109


18

E 1201 : 1997

付図 10  (続き)

記号

荷重受け

載荷板

パッド

引抜ボルト

ばね受台 a

JPR

φ

34

×180 の鋼棒 136×15×180 の鋼板

134

×7×180

(緩衝用軌道パッド)

ねじ部の形状及び寸法は

JIS E 1118

付 図

(21.5)

の締結ボルトと同

JIS E 1118

付 図

(27.6)

の ば

ね受台

109


19

E 1201 : 1997

原案調査作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

三  浦      重

財団法人鉄道総合技術研究所

平  松  博  久

通商産業省生活産業局

富  田  育  男

通商産業省生活産業局

前  川  武  也

工業技術院標準部

小  杉  昭  夫

運輸省鉄道局

涌  井      一

財団法人鉄道総合技術研究所

長  藤  敬  晴

財団法人鉄道総合技術研究所

早  瀬  藤  二

東日本旅客鉄道株式会社施設電気部

佐々木  英  夫

東海旅客鉄道株式会社技術本部

近  藤  隆  士

西日本旅客鉄道株式会社施設部

吉  岡      治

社団法人日本民営鉄道協会

佐  伯  善  彦

帝都高速度交通営団工務部

加  藤  文  正

小田急電鉄株式会社工務部

〇☆

村  松  金二郎

小田急電鉄株式会社工務部

山  本  拓  郎

南海電気鉄道株式会社工務部

遠  藤  昭  男

株式会社ピー・エス製品部

中  条  友  義

日本鋼弦コンクリート株式会社技術部

梅  田  静  也

興和化成株式会社技術部

平  井      健

株式会社丸上製作所調査室

橋  本  茂  彦

帝国製鋲株式会社生産部

櫻  澤      正

社団法人日本鉄道施設協会

(PC まくらぎ分科会)

高  橋      潔

工業技術院標準部

井  上  寛  美

財団法人鉄道総合技術研究所

柳  井  章  良

東日本旅客鉄道株式会社施設電気部

鳥  居  末  男

東海旅客鉄道株式会社技術本部

杉  岡      篤

西日本旅客鉄道株式会社施設部

市  東  邦  生

帝都高速度交通営団工務部

工  藤  良  則

株式会社ピー・エス製品部

小  沼  修  一

日本鋼弦コンクリート株式会社技術部

玉  山      雅

オリエンタルコンクリート株式会社工務部

菊  島  公  男

興和コンクリート株式会社大月工場

(事務局)

森  下      忠

社団法人日本鉄道施設協会

柿  澤      實

社団法人日本鉄道施設協会

備考  〇印は,分科会委員会兼務を示す。 

☆印は,人事異動に伴う中途からの交替者を示す。