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D 9115

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  種類 

3

5

  製品の設計における要求事項  

3

5.1

  構成,部品など  

3

5.2

  構造  

4

6

  表示 

6

6.1

  車両本体の表示  

6

6.2

  組電池の表示  

6

6.3

  充電器の表示  

6

7

  取扱説明書  

6

附属書 A(規定)人の力を補う原動機の基準  

8

附属書 B(規定)原動機の基準の細目及び時間応答性の基準  

9


D 9115

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般財団法人自転

車産業振興協会(JBPI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規

格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規

格である。

これによって,JIS D 9115:2009 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 D

9115

:2013

電動アシスト自転車−設計指針

Guidelines for electric power assisted cycles

序文 

この規格は,電動アシスト自転車の安全性及び利便性を確保するために必要な設計上の要件を,指針と

して規定したものである。

現在,電動アシスト自転車に関する国際規格はなく,国・地域ごとに機能・構造・性能が大きく異なる

製品が存在しており,今後,国際的な相互理解の進展が望まれる。この規格は,我が国における電動アシ

スト自転車の基本機能の概念を中心に,国内外に理解を広げることを目的の一つとしている。

附属書 は,道路交通法施行規則(昭和 35 年総理府令第 60 号)第 1 条の 3 に定められた基準(以下,

“府令基準”という。

)と同等の内容である。その府令基準は,交通の安全を確保する観点から定められた

最小限の規定である。この規格は,それを遵守した上で,製品の安全性及び利便性を高度に確保するため

に必要な設計上の要件を,指針として示している。

附属書 は,平成 7 年 11 月 16 日付警察庁交通局長通達(警察庁丙交企発第 114 号)の別添 3 に定めら

れた国家公安委員会が行う電動アシスト自転車の型式認定の判定基準と同等の内容であり,製品の製作に

おける基本的な評価基準及び試験方法を示している。

なお,両附属書の内容を規格本文と合わせて理解することによって,製品の設計・製作における要求事

項の全容を把握することができる。

適用範囲 

この規格は,JIS D 9111 の規定で分類される電動アシスト自転車の設計指針について規定する。

注記  “電動アシスト自転車”は,附属書 において“駆動補助機付自転車”と規定しているものと

同義である。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 8702-1

  小形制御弁式鉛蓄電池−第 1 部:一般要求事項,機能特性及び試験方法

JIS C 8702-2

  小形制御弁式鉛蓄電池−第 2 部:寸法,端子及び表示

JIS C 8702-3

  小形制御弁式鉛蓄電池−第 3 部:電気機器への使用に際しての安全性

JIS C 8705

  密閉形ニッケル・カドミウム蓄電池

JIS C 8708

  密閉形ニッケル・水素蓄電池

JIS C 8711

  ポータブル機器用リチウム二次電池

JIS C 8712

  密閉形小形二次電池の安全性

JIS C 8714

  携帯電子機器用リチウムイオン蓄電池の単電池及び組電池の安全性試験


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JIS C 9335-1

  家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 1 部:一般要求事項

JIS C 9335-2-29

  家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 2-29 部:バッテリチャージャの個別

要求事項

JIS C 9502

  自転車用灯火装置

JIS C 60050-161

  EMC に関する IEV 用語

JIS D 9101

  自転車用語

JIS D 9111

  自転車−分類及び諸元

JIS D 9207

  電動アシスト自転車−一充電当たりの走行距離測定方法

JIS D 9301

  一般用自転車

JIS D 9417

  自転車用チェーン

JIS D 9419

  自転車−ハブ

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 60050-161JIS D 9101JIS D 9111,及び JIS D 9301  に

よるほか,次による。

3.1

通常の自転車

電動機によって人の力を補う装置をもたない自転車。

3.2

クランク回転出力(power of pedal cranking)

乗員のペダリングによって発生するクランク軸回転出力。

3.3

駆動補助出力(assisted driving power)

電動機が駆動輪に与える回転出力。

注記  附属書 の“原動機を用いて人の力を補う力”と規定しているものと同義である。

3.4

駆動補助装置(power assisting system)

電動機などからなる駆動部,制御部及び電源部によって構成し,駆動補助出力を発生させ管理するため

の装置。

3.5

駆動補助比率(ratio of power assistance)

クランク回転出力に対する駆動補助出力の比率。

注記  附属書 の“人の力に対する原動機を用いて人の力を補う力の比率”と規定しているもの,及

附属書 の“駆動補助力の比率”と規定しているものと同義である。

3.6

駆動補助機能(functions for power assistance)

駆動補助装置によって,設定された駆動補助比率に制御された駆動補助出力を発生させる機能。

注記  附属書 の“原動機を用いて人の力を補う機能”と規定しているものと同義である。

3.7

シャーシ(chassis)


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駆動輪をローラ上に設置して,ローラ回転軸に伝わる駆動トルク及びローラ回転数から駆動出力を測定

する装置。

注記  シャーシダイナモメータともいう。

3.8

電池(secondary cell)

電動アシスト自転車の電源として装備される二次電池。

3.9

組電池(secondary battery)

電池単体を単数又は複数用いて組み立てられた電動アシスト自転車の電源装置。

3.10

バッテリーランプ(battery lamp)

組電池を電源として用いる灯火装置(前照灯及び尾灯)

3.11

充電器(battery charger)

電動アシスト自転車に内蔵又は附属した,駆動補助装置の電源となる電池を充電する装置。

3.12

環境負荷物質(environmental impact substances)

労働安全衛生法,土壌汚染対策法,大気汚染防止法,化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律な

どの国内法規,欧州議会による RoHS 指令などで,製品への使用などが規制されているアスベスト,六価

クロム,ポリ臭素化ビフェニル(PBB)

,ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)

,カドミウム,水銀,鉛

などの物質。

種類 

電動アシスト自転車の種類は,二輪車及び三輪車とする。

製品の設計における要求事項 

5.1 

構成,部品など 

5.1.1 

構成 

電動アシスト自転車の構成は,駆動補助装置,充電器,及び JIS D 9301 

表 1(構成)に掲げる部品の

うちから走行上及び安全上必要なものを選択し組み合わせる。

5.1.2 

使用部品及び強度 

5.1.2.1 

使用部品 

この規格で規定する駆動補助装置,充電器,及びバッテリーランプ以外の部品については,JIS D 9301

表 の規定によるか,又はこれらの規定に定める品質と同等以上のものを用いる。ただし,この表に示

す部品で,適用する日本工業規格がない部品を用いる場合は,走行上及び安全上必要な品質をもつもので

なければならない。

5.1.2.2 

強度 

電動アシスト自転車に使用する部品の固有の強度は,次による。

a)

フレーム  フレームの強度は,JIS D 9301 の附属書 JA によるほか,次による。

1)

三輪車のフレームは,二輪車のフレームと同様に十分な強度及び耐久性を確保しなければならない。


4

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なお,その強度については,JIS D 9301 

附属書 JA の規定を準用してもよく,その場合,同規

格に規定している各試験を行うために必要な専用ジグを用いて試験を行う。

2)

三輪車でフレームの揺動(スイング)機構をもつものは,揺動部を固定した状態で各試験を行い,

要求事項を満たさなければならない。

3)

駆動補助装置の駆動部のハウジングなどがフレームの一部を兼ねる場合,当該部位を含めて JIS D 

9301

附属書 JA に規定した要求事項は同様に適用される。

b)

ハブ及びチェーン  ハブの強度は,JIS D 9419 による。チェーンの強度は,JIS D 9417 による。ただ

し,ハブ及びチェーンが人力及び駆動補助力の合力で駆動される構造の場合,駆動補助力の増加分を

考慮した十分な強度及び耐久性を確保しなければならない。

c)

駆動補助装置  駆動補助装置は,レイアウト,駆動補助出力の大きさなどに応じて,十分な強度及び

耐久性を確保しなければならない。

d)

その他,電動アシスト自転車に使用する部品で,使用用途及び構造によって通常の自転車より多くの

負荷がかかると想定されるものについては,十分な強度及び耐久性を確保しなければならない。

5.1.3 

資源の有効利用等への配慮 

製品の構成部品及び使用材料については,

“資源の有効な利用の促進に関する法律”

などの関連法規の要

求に沿って,製品及び部品の長寿命化,再利用の容易化,省資源化並びに環境負荷物質の使用回避又は減

量に配慮しなければならない。

5.2 

構造 

5.2.1 

基本構造及び運転操作方法 

電動アシスト自転車の基本構造及び運転操作方法は,駆動補助装置を除き,通常の自転車と同じでなけ

ればならない。駆動補助装置の構造及びレイアウトは,車両の質量バランス,運転操作への影響,耐振性・

耐久性が十分に考慮され,安全な走行の確保に支障があってはならない。

5.2.2 

駆動補助出力 

駆動補助出力は,次による。

a)

人力によるクランク回転出力を正確に検知する装置,

電動機の出力を正確に制御する装置などを備え,

附属書 に規定する走行速度及び駆動補助比率に関する基準を逸脱しないよう管理できる構造とする。

b)

経年変化によって駆動補助比率などが,

附属書 に規定する基準を逸脱するおそれのない構造とする。

c)

人力によるクランク回転出力に対して電動機が速やかに応答し,クランク回転出力の波形に対する電

動機の出力波形が,おおむね相似であることによって,円滑で通常の自転車と同様のペダリング感覚

を維持する構造とする。

d)

電動機による駆動補助出力がクランク回転出力に対して円滑かつ比例的に発生することによって,運

転者のペダリングに連動しない急発進,加減速など,安全な運転の確保に支障を生じるおそれがあっ

てはならない。

e)

走行する道路の勾配,積載重量の大きさなどによる乗員のペダリング運動負荷,体力的状態などに応

じて,駆動補助比率を選択又は自動調整できる構造であることが望ましい。

f)

クランク回転出力がゼロとなった場合及び走行速度が,A.1 c)  に規定する上限速度,又はその上限速

度の範囲内で設定された駆動補助機能停止速度に達した場合,電動機による駆動補助出力を発生しな

い構造とする。

5.2.3 

駆動補助比率の計測方法 

駆動補助比率の計測方法については,B.1.2 の規定による。


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5.2.4 

駆動補助機能の応答性の検査方法 

駆動補助機能の応答性の検査方法については,B.2 の規定による。

5.2.5 

走行時及び押し歩き時の抵抗 

走行時及び押し歩き時の抵抗は,次による。

a)

駆動補助機能を用いないで走行する場合に,駆動補助装置によるペダル回転抵抗が極力少ない構造と

し,走行が容易にできなければならない。

b)

電源の入り・切りにかかわらず,車両を押して歩く場合に,駆動補助装置によって抵抗が生じにくい

構造とし,押し歩きが容易にできなければならない。

5.2.6 

電気回路 

5.2.6.1 

異常・故障時の安全措置 

電気制御システムは,異常なクランク回転出力信号及び駆動補助装置の誤作動を検知し,安全な運転の

確保に支障が生じるおそれがある場合に,自動的に作動する安全機構を組み込む。

5.2.6.2 

改造の防止措置 

電気回路の配線は極力外部に露出させず,断線,付け替え,市販部品の追加,部品の除去などによって

駆動補助比率及び駆動補助出力が発生する速度の範囲が,A.1 の a)c)  に規定する基準を逸脱することと

なる改造が容易にできない構造とする。

5.2.6.3 

スイッチ 

スイッチは,次による。

a)

駆動補助装置には電源スイッチを備える。また,電源スイッチを入れたまま,車両が一定以上の時間

使用されない場合には,自動的に電源を遮断する構造であることが望ましい。

b)

スイッチ類は,夜間,暗い場所及び手袋を着用した状態でも正確かつ容易に操作できる構造であるこ

とが望ましい。

5.2.6.4 

配線 

配線は,次による。

a)

電気回路の配線などは,設定された最大電流の通電によって,発熱などによる不具合が生じてはなら

ない。

b)

電気回路の配線などは,降雨にさら(曝)されても駆動補助機能に支障を生じない耐水性,耐湿性及

び耐食性とする。

5.2.7 

電池 

電池は,次による。

a)

鉛電池は,JIS C 8702-1JIS C 8702-3 の電池とし,その他の電池は,JIS C 8712 の要求事項を満たさ

なければならない。さらに,リチウムイオン電池は,JIS C 8714 の要求事項を満たさなければならな

い。

b)

使用済み電池のリサイクル処理を容易化するため,車両から組電池が容易に取り外しできる構造とす

る。製品に使用する電池は,産業廃棄物となった使用済み電池の回収,保管,運搬及びリサイクル処

理の体制が整えられた電池製造・輸入事業者が供給する製品を用いる。

c)

組電池は,充電器と車両との組合せにおいて安全性及び適合性が確認され,過充電,異常な発熱及び

短絡の防止機構が織り込まれていなければならない。組電池の外郭が降雨にさらされても内部の配線

などが電気的に支障を生じない防水性,耐湿性及び耐食性をもつとともに,異常な発熱などによる支

障が生じない構造とする。


6

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d)

組電池は,施錠装置を伴う構造で車両に搭載されることが望ましい。

注記  電気用品安全法施行令(昭和 37 年 8 月 14 日政令第 324 号)の対象となるリチウムイオン電

池は,電気用品の技術上の基準を定める省令(昭和 37 年 8 月 14 日通商産業省令第 85 号)

(以

下,

“省令”という。

)が適用される。

5.2.8 

電池残量表示 

運転者が乗車中に容易に視認できる位置に,電池の残量を表示する装置を備える。表示方法は,電池残

量の漸減過程を示すものであることが望ましい。

5.2.9 

バッテリーランプ 

バッテリーランプを電動アシスト自転車の灯火装置として用いる場合は,JIS C 9502 に規定している項

目のうち,前照灯及び尾灯だけで試験可能な項目だけを準用する。また,電池の放電によって駆動補助機

能が停止した以降も一定時間ランプが点灯し,JIS C 9502 の 6.1.1.1(最低光度)に規定している最低光度

を維持する仕様とすることが望ましい。

5.2.10 

充電器 

充電器は,JIS C 9335-1 及び JIS C 9335-2-29 による。

5.2.11 

電磁両立性 

車両及び充電器は,通常の使用環境において正常な機能を維持するイミュニティ(妨害に対する)を確

保し,過度な電磁妨害を発しない構造とする。

注記  充電器は,省令の別表第八に雑音の強さに関する規定がある。

表示 

6.1 

車両本体の表示 

この規格の全ての要求事項に適合する車両本体の表示は,次による。

a)

車両本体の表示は,JIS D 9301 による。

b)

国家公安委員会の型式認定を得た製品は,国家公安委員会が指定した型式認定番号,製品の製作など

の時期又は時期を表す略号を表示する。また,型式認定済み製品であることを示す“原動機を用いる

歩行補助車等の型式認定の手続等に関する規則(平成 4 年国家公安委員会規則第 19 号)第 14 条”に

規定された別記様式第 3 の標章(以下,

“型式認定済み標章”という。

)を貼り付けることが望ましい。

6.2 

組電池の表示 

組電池の表示は,

電池の種類ごとの個別規格による。

個別電池の規格には,

JIS C 8702

規格群,

JIS C 8705

JIS C 8708

及び JIS C 8711 がある。

6.3 

充電器の表示 

充電器の表示は,JIS C 9335-1 の 7.(表示及び取扱説明)及び JIS C 9335-2-29 による。

取扱説明書 

電動アシスト自転車には,JIS D 9301 の箇条 10(取扱説明書)の要求事項によるほか,次の事項を取扱

説明書に明示する。

a)

駆動補助機能,性能及び操作説明

b)

一充電当たりの走行距離(JIS D 9207 による。

c)

洗車,水濡れに関する注意

d)

道路交通法上における位置付け及び通行方法に関する主要事項


7

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e)

電池の充電及び充電器の取扱方法(JIS C 9335-1 の 7.  及び JIS C 9335-2-29 による。

なお,充電器の取扱説明書は,車両本体の取扱説明書と共通でもよい。

f)

使用済み電池のリサイクルに関する説明

g)

型式認定を取得し,型式認定済み標章を車体に貼り付けた製品にあっては,当該標章の説明

h)

使用者のための相談窓口の所在地,電話番号及びファクシミリ番号

i)

その他,電動アシスト自転車固有の取扱説明及び注意


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附属書 A

(規定)

人の力を補う原動機の基準

A.1

人の力を補うために用いる原動機が,次のいずれにも該当するものとする。

a)

電動機とする。

b) 24

km/h

未満の速度で自転車を走行させることとなる場合において,人の力に対する原動機を用いて

人の力を補う力の比率が,次の 1)  又は 2)  に掲げる速度の区分に応じ,それぞれ 1)  又は 2)  に定める

数値以下とする。

1) 10

km/h

未満の速度の場合は 2 とする。

2) 10

km/h

以上,24 km/h 未満の速度の場合は,走行速度をキロメートル毎時(km/h)で表した数値か

ら 10 を減じて得た数値を 7 で除したものを 2 から減じた数値とする。

c) 24

km/h

以上の速度で自転車を走行させることとなる場合において,原動機を用いて人の力を補う力

が加わらないものとする。

d)  a)

c)  のいずれにも該当する原動機については,a)c)  のいずれかに該当しないものに改造すること

が容易でない構造とする。

A.2

電動アシスト自転車は,原動機を用いて人の力を補う機能が円滑に働き,かつ,当該機能が働くこ

とによって安全な運転の確保に支障を生じるおそれがあってはならない。


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附属書 B

(規定)

原動機の基準の細目及び時間応答性の基準

この附属書は,原動機の基準の細目及び時間応答性の基準について規定するもので,国家公安委員会に

よる駆動補助機付自転車(以下,車両という。

)の型式認定の判定基準と同じ内容である。

B.1 

原動機の基準 

B.1.1 

一般事項 

電動機以外の原動機を備えていないことを確認する。

B.1.2 

駆動補助力の比率 

B.1.2.1 

検査条件 

検査を行う車両,電源及び計測機の条件は,次のとおりとする。

a)

車両の準備及び整備  検査に先立ち十分なすり合わせ運転を行っておき,検査開始前に本来の用い方

によって運転することが可能な状態に整備しておく。特に,タイヤ空気圧及びチェーンの張りが,車

両の定められた整備基準に基づき整備されているものとする。

b)

電源

1)

定電圧電源を使用する場合は,検査前に十分な調整をしておく。

2)

バッテリーを使用する場合は,十分な充電をしておく。

c)

計測機  検査に先立ち十分なすり合わせ運転を行っておき,検査開始前に安定した運転が可能な状態

にしておく。シャーシのロス馬力については,検査ごとにその量を計測し,そのロス馬力を計測の結

果から計算で求めた車両の駆動出力に加えて補正するものとする。補正の量が求める量の 5 %以内で

あることを目安として計測機を選択する。

d)

タイヤ押し圧の設定  タイヤに適切な押し圧を加えるために,サドル上に 50 kg のダミー・ウエイト

を載せ,その質量がシャーシのローラ上に加わるように車両及び車両支持ジグを設置する。

e)

変速装置  変速装置をもつ車両については,駆動補助力の比率の範囲が最大となる変速位置において

検査する。

f)

検査に係る負荷の設定  表 B.1 の駆動補助機付自転車に係る駆動補助力の比率検査成績表に示すとお

り,設定条件-1 及び設定条件-2 の走行速度及び車輪駆動力の目標値にそれぞれ負荷を設定する。


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表 B.1−駆動補助機付自転車に係る駆動補助力の比率検査成績表

検査車両

クランク駆動装置

検査日        平成      年      月      日

製造業者名

検査場所

動力計

検査担当者

電源種類

天候                    気温

定格電圧

回転検出器

変速装置位置

P1

=0.105×N×T

ワット(W)

P2'

=0.278×V×F

ワット(W)

タイヤ空気圧

ダミー・ウエイト質量

P2

P2'Pcl

ワット(W)

α

=(P2P1)/P1

検査

負荷 
設定

測定

番号

目標

走行速度

km/h

目標

車輪駆動力

N

入力

回転速度

(計測値)

N

min

1

入力

トルク

(計測値)

T

N

・m

走行速度

(計測値)

V

km/h

車輪

駆動力

(計測値)

F

N

クランク

回転出力

(計測値)

P1

W

車両の補正

前駆動出力
(計測値)

P2'

W

シャーシの

ロス馬力

(計測値)

Pcl

W

車両の補正

後駆動出力
(計測値)

P2

W

駆動補助

力の比率

(計測値)

α

 

観察記録

設定

条件

-1

1

5 30  

2

10 33  

5

24 52  

6

28 60  

設定

条件

-2

7

5 55  

8

10 58  

11

24 77  

12

28 85  

10

D 9

1

15

2013


11

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B.1.2.2 

測定方式及び計算式 

測定方法及び計算式は,次による。

a)

測定事項,測定要領及び測定単位

1)

入力回転速度:N

−  ペダルクランク駆動装置の回転速度を使用する。

−  単位は min

1

で表し,小数第 1 位まで読み取る。

2)

入力トルク:T

−  ペダルクランク駆動装置の軸トルクを使用する。

−  単位はニュートンメートル(N・m)で表し,小数第 2 位まで読み取る。

3)

走行速度:V

−  シャーシの走行速度を使用する。

−  誤差が目標値の 5 パーセント(%)以下になるように設定する。

−  単位はキロメートル毎時(km/h)で表し,小数第 1 位まで読み取る。

4)

車輪駆動力:F

−  シャーシの動力計荷重から求めた駆動力を使用する。

−  誤差が目標値の 5 パーセント(%)以下になるように設定する。

−  単位はニュートン(N)で表し,整数位(小数第 1 位四捨五入)とする。

5)

シャーシのロス馬力:Pcl

−  惰行試験又はモータ駆動の方法でシャーシのロス馬力を測定する。

−  単位はワット(W)で表し,整数位(小数第 1 位四捨五入)とする。

b)

計算式

1)

クランク回転出力:P1

P1

=0.105×N×T

ここに,

P1

クランク回転出力(W)

N

入力回転速度(min

1

T

入力トルク(N・m)

なお,単位はワット(W)で表し,整数位(小数第 1 位四捨五入)とする。

2)

車両の補正前駆動出力:P2'

P2'

=0.278×V×F

ここに,  P2'

車両の補正前駆動出力(W)

V

走行速度(km/h)

F

車輪駆動力(N)

なお,単位はワット(W)で表し,整数位(小数第 1 位四捨五入)とする。

3)

車両の補正後駆動出力:P2

P2

P2'Pcl

ここに,

P2

車両の補正後駆動出力(W)

P2'

車両の補正前駆動出力(W)

Pcl

シャーシのロス馬力(W)

なお,単位はワット(W)で表し,整数位(小数第 1 位四捨五入)とする。

4)

駆動補助力の比率:

α

α=(P2P1)/P1

ここに,

α: 駆動補助力の比率


12

D 9115

:2013

P1

クランク回転出力(W)

P2

車両の補正後駆動出力(W)

なお,小数第 2 位(小数第 3 位四捨五入)までを表す。

B.1.2.3 

駆動補助力の比率検査装置の概観図 

駆動補助力の比率検査装置の概観図は,

図 B.1 による。

図 B.1−駆動補助力の比率検査装置の概観図

人間がペダルをこ(漕)ぐ代わりに駆動用モータとトルク及び回転数検出器とで構成されるペダルクラ

ンク駆動装置を用い,クランクに回転出力を入力し,その入力回転速度及び入力トルクを計測する。

一方,駆動輪をシャーシのローラに接地させ,シャーシの動力負荷吸収装置類で車両の走行速度及び車

輪駆動力を計測する。

B.1.2.4 

検査負荷設定 

検査を行う負荷設定は,次による。

a)

設定条件-1(表 B.2 及び表 B.3 を参照。)

表 B.2−緩やかな上り勾配の走路を走行する場合の負荷状態

測定番号

目標走行速度

目標車輪駆動力

1

5 km/h

30 N

2

10 km/h

33 N

3

V1 km/h

F1 N

4

V2 km/h

F2 N

5

24 km/h

52 N

6

28 km/h

60 N

測定番号 3 及び測定番号 4 の点において,検査時に 11∼23 km/h の間で任意に指定された V1 及び V2 

対する F1 及び F2 は,

表 B.3 による。


13

D 9115

:2013

表 B.3−測定番号 及び測定番号 で任意に指定された目標走行速度に対する目標車輪駆動力

目標走行速度

目標車輪駆動力

11 km/h

34 N

12 km/h

35 N

13 km/h

36 N

14 km/h

37 N

15 km/h

38 N

16 km/h

40 N

17 km/h

41 N

18 km/h

42 N

19 km/h

44 N

20 km/h

45 N

21 km/h

47 N

22 km/h

49 N

23 km/h

50 N

b)

設定条件-2(表 B.4 及び表 B.5 を参照。)

表 B.4−急な上り勾配の走路を走行する場合の負荷状態

測定番号

目標走行速度

目標車輪駆動力

7

5 km/h

55 N

8

10 km/h

58 N

9

V3 km/h

F3 N

10

V4 km/h

F4 N

11

24 km/h

77 N

12

28 km/h

85 N

測定番号 9 及び測定番号 10 の点において,検査時に 11∼23 km/h の間で任意に指定された V3 及び V4

に対する F3 及び F4 は,

表 B.5 による。

表 B.5−測定番号 及び測定番号 10 で任意に指定された目標走行速度に対する目標車輪駆動力

目標走行速度

目標車輪駆動力

11 km/h

59 N

12 km/h

60 N

13 km/h

61 N

14 km/h

62 N

15 km/h

63 N

16 km/h

64 N

17 km/h

65 N

18 km/h

67 N

19 km/h

68 N

20 km/h

70 N

21 km/h

72 N

22 km/h

73 N

23 km/h

75 N


14

D 9115

:2013

B.1.2.5 

検査手順 

この検査は車両をシャーシ台上に載せ,車両のペダルクランクを外部のペダルクランク駆動装置と接続

し,設定条件-1,設定条件-2 の順に次の手順で検査を行う。

a)

定電圧電源の出力電圧を定格電圧に合わせる。

b)

検査車両の駆動補助装置のスイッチを入れる。

c)

クランク駆動装置を始動し,走行速度を目標値に合わせる。

d)

シャーシの動力吸収負荷を増加させ,車輪駆動力を目標値に合わせる。

e)

走行速度,車輪駆動力がそれぞれ目標値の許容範囲に入っていることを確認する。

f)

各測定事項を,

表 B.1 の駆動補助機付自転車に係る駆動補助力の比率検査成績表に記録する。

g)

設定条件-1 及び設定条件-2 による検査後,シャーシのロス馬力の計測を行う。

h)

各計算式によって測定番号ごとに駆動補助力の比率を算出する。

B.1.3 

改造の容易でない構造 

改造の容易でない構造は,次による。

a)

電源スイッチ,人力及び車速の測定手段,電動モータ及びその制御手段並びにそれらを結ぶ配線類は

外部から容易に改造できない構造であるものとする。

b)

市販部品と交換することによって,容易に A.1 b)  の基準を超えるような改造のできない構造であるも

のとする。

以上については,書面による確認,分解検査などによって行うものとする。

B.2 

時間応答性の基準 

B.2.1 

基準に係る検査 

基準に係る検査は,次による。

a)

検査条件

1)

車両の準備及び整備  検査に先立ち十分なすり合わせ運転を行っておき,検査開始前に本来の用い

方によって運転することが可能な状態に整備しておく。

2)

乗員などの質量  乗員体重も含め 50∼80 kg の範囲で検査する。

3)

走路  平たん(坦)路及び登坂路(勾配は 2°∼4°)において検査する。

b)

測定方法

1)

検査事項

運転操作  一般の自転車と同様な運転操作であることを確認する。

ペダリング感覚  一般の自転車と同様なペダリング感覚であることを確認する。

2)

検査要領  発進,加速,定常,減速,惰行及び停止の各運転態様を組み合わせて走行し,各運転態

様のつながり,時間応答性の速やかさ,短時間でも自走しないこと及び制動装置によって安全かつ

確実に停止できることを確認する。

c)

検査手順  次の手順で運転操作及びペダリング感覚の検査を行う。

1)

停止した状態からの発進

2) 10

km/h

未満の速度の走行

3) 10

km/h

以上 24 km/h 未満の速度の走行

4) 24

km/h

以上の速度の走行