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D 8021:2018  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 用語及び定義  1 

3 測定機器 2 

4 測定機器の使用前の点検,整備周期及び使用上の注意  2 

4.1 測定機器の使用前の点検  2 

4.2 整備周期  2 

4.3 機器使用上の注意  2 

5 試験二輪車の一般的確認  3 

6 試験二輪車の標準的条件  3 

6.1 暖機  3 

6.2 試験条件  3 

7 排出ガス及び補正  3 

8 排出ガスの測定方法  3 

附属書A(規定)試験報告書  5 

附属書B(参考)排出ガス補正方法の例 7 

附属書JA(参考)アイドリング状態及びハイアイドリング状態での排出ガス試験結果例  8 

附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表  9 

 

 


 

D 8021:2018  

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人自動車技術会(JSAE)から,

工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経

済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

D 8021:2018 

 

二輪自動車−点検整備時の排出ガス試験方法 

Motorcycles-Measurement methods for gaseous exhaust emissions during 

inspection or maintenance 

 

序文 

この規格は,2013年に第1版として発行されたISO 17479を基に,我が国の実状を反映するため技術的

内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない参考事項である。変更の一覧

表にその説明を付けて,附属書JBに示す。また,附属書JAは,対応国際規格にはない事項である。 

 

適用範囲 

この規格は,二輪自動車(側車付二輪自動車を含む。)及び原動機付自転車(以下,二輪車という。ただ

し,試験に供する二輪車の場合は,試験二輪車という。)の,点検整備時の排出ガス濃度の直接測定方法に

ついて規定する。この規格による測定結果は,無負荷運転状態におけるエンジンからの排出ガス濃度を示

す。 

この規格は,火花点火エンジン(2ストロークサイクルエンジン又は4ストロークサイクルエンジン)

を搭載した二輪車に適用し,次の全て又は一部に適用する。  

− 正規の修理工場における定期点検 

− 沿道における公式な検査 

− 整備及び診断 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 17479:2013,Motorcycles−Measurement methods for gaseous exhaust emissions during inspection 

or maintenance(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

2.1 

アイドリング状態(idling condition) 

6.1に従って暖機した,次の条件によるエンジンの無負荷状態。 

− 燃料システム調整機構(スロットル,チョークなど)のマニュアル操作は行わない。 

− ギヤをニュートラルとし,マニュアルトランスミッションを備えた二輪車では,マニュアルクラッチ

をつなぐ。 


D 8021:2018  

 

− オートマチックトランスミッションを備えた二輪車では,パーキング状態とする。 

− エンジン回転速度を変更するような標準装備品,アクセサリ,オプション機器が,製造業者の推奨又

は法規要件に従って使用する。 

注記 自動的に点灯するヘッドランプは標準装備品である。ヘッドランプを点灯することによって,

排出ガス試験結果に影響を及ぼす可能性がある。 

2.2 

アイドリング回転速度(idling speed) 

製造業者が規定する,アイドリング状態におけるエンジン回転速度(範囲)。 

 

測定機器 

測定機器は,次による。 

− 分析計 次の最小測定レンジをもち,試験二輪車の排出ガス濃度に合ったもの。 

CO:0〜5 vol.%,CO2:0〜16 vol.%,HC:0〜2 000 vol. ppm 

− 表面温度計 50 ℃〜100 ℃の温度範囲で,少なくとも±2 ℃の測定精度をもつもの。 

注記 対応国際規格では絶対温度(K)で表されているが,セルシウス温度(℃)に変更している。 

− パルス式回転計 エンジン回転速度の測定に用いる。測定精度は,回転速度が600 min−1〜2 000 min−1

の範囲では,少なくとも±20 min−1とし,2 000 min−1〜6 000 min−1の範囲では,少なくとも±50 min−1

とする。 

− 外気温度計 5 ℃〜40 ℃の範囲で,少なくとも±2 ℃の測定精度をもつもの。 

 

測定機器の使用前の点検,整備周期及び使用上の注意 

4.1 

測定機器の使用前の点検 

測定機器への電源供給は,製造業者の仕様書に従う。 

製造業者の取扱説明書に従って,測定機器が準備されていることを確認する。又は,少なくとも次のい

ずれかの時点で確認する。 

− 1日の試験開始時 

− 大気条件が変化したとき 

− 公式沿道検査の場合は,新たな試験地点における試験開始時 

分析計のゼロ・スパンの校正は,校正ガスで行う。 

4.2 

整備周期 

全ての定期点検は,我が国の法規に従って実施する。 

注記 我が国には,道路運送車両法がある。 

我が国の規定が整備周期を定めていない場合は,製造業者の取扱説明書に従う。 

整備は,製造業者の取扱説明書に従って行い,作業内容を記録する。 

4.3 

機器使用上の注意 

作業区域の床は,堅固で水平でなければならない。大気条件は,製造業者の指定がない限り,次による。 

− 大気温度:5 ℃〜40 ℃ 

− 相対湿度:85 %まで。結露があってはならない。 

− 大気圧:850 hPa〜1 060 hPa 

作業区域は,次のものに直接さらされてはならない。 


D 8021:2018  

 

− 雨,雪又は太陽光 

− 作業を妨げる振動 

− 測定結果に影響を与える可能性がある侵食性及び/又は汚染された大気 

− 測定結果に影響を与える可能性がある電磁ノイズ 

 

試験二輪車の一般的確認 

試験二輪車の排気システムからの排出ガスの漏れがあってはならない。 

 

試験二輪車の標準的条件 

6.1 

暖機 

試験二輪車は,製造業者の説明書に従って暖機する。 

製造業者が暖機条件を規定していない場合は,次の方法で暖機する。 

a) 4ストロークサイクルエンジンの試験二輪車の場合,エンジン回転速度を3 000 min−1〜6 000 min−1に

維持し,潤滑油のドレインボルト頭部の表面温度を55 ℃〜70 ℃にする。エンジンがオーバーヒート

する場合は,アイドリンク状態で外部冷却ファンを使って温度を調整してもよい。 

b) 2ストロークサイクルエンジンの試験二輪車の場合,試験二輪車は,通常の都市交通状況の中で,少

なくとも15分間,又は5 kmを走行することによって暖機する。 

 

暖機が終了してもオートチョークが作動状態になっている場合は,オートチョークが作動を終えるまで

暖機を延長する。 

6.2 

試験条件 

チョークは,作動していない,又は作動が終了している状態でなければならない。 

試験二輪車は,概略水平面に設置する。 

試料採取プローブは,排気管に少なくとも600 mm挿入する。排気管の形状によって挿入できない場合

は,排気延長管を使用する。 

複数の排気管がある場合は,製造業者によって他の手法が定められていない限り,これらの排気管を結

合して一本の排気管とする。結合できない場合は,各排気管で測定した濃度の平均値を測定値とする。い

ずれの場合においても,使用するアダプタが,エンジンの作動及び測定結果に影響を与えてはならない。 

 

排出ガス及び補正 

排出ガスは,法規に従って測定し,測定した値は,法規に従って補正する。附属書Bに補正方法の例を

記載する。国の法規がない場合は,B.2の補正方法を推奨する。 

注記 法規とは,道路運送車両法に基づく道路運送車両の保安基準の細則を定める告示(別添44)を

いう。 

 

排出ガスの測定方法 

排出ガスの測定方法は,次による。 

a) 試験二輪車を6.1に従って暖機し,アイドリング状態を維持する。 

b) 直ちに試験二輪車に次の装置を装着する。 

− エンジン回転速度計 


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− 排気延長管(必要であれば) 

c) アイドリング状態で測定されたエンジン回転速度(すなわちアイドリング回転速度)が,製造業者が

指定した範囲内にあることを確認する。エンジン回転速度が,アイドリング回転速度と異なる場合は,

エンジン回転速度をアイドリング回転速度に調整する。製造業者の指定を満足できない場合は,測定

を継続してもよいが,測定したアイドリング回転速度を附属書Aの試験報告書に記載する。 

d) 分析計の最大スケールを選択し,分析計を測定モードに設定する。 

e) 試料採取プローブを排気管又は延長管に挿入する。 

f) 

適切なスケールが選択されていることを確認し,必要な場合は,スケールを変更する。 

g) プローブを挿入してから15秒間以上の十分な時間測定する。ただし,30秒間を超えてはならない。

測定した最小値と最大値との平均値を計算する。 

h) a)〜g) のいずれか失敗した場合は,a)〜g) をやり直す。 

i) 

全ての試験が成功した場合は,測定した排出ガスの最小値,最大値及びその平均値を附属書Aの試験

報告書に記載する。 

注記 アイドリング状態からスロットルなどを操作することによって,エンジン回転速度を上昇さ

せ,規定のエンジン回転速度に維持した状態をハイアイドリング状態という。同一の試験二

輪車を使い,アイドリング状態及びハイアイドリング状態で排出ガス試験を行った結果の例

を附属書JAに示す。 


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附属書A 

(規定) 

試験報告書 

 

A.1 試験二輪車 

分類:二輪車/三輪車(適宜削除する。) 

商品名(商標名): 

 

型式: 

 

エンジン型式: 

 

サイクル:2ストローク,4ストローク(適宜削除する。) 

気筒数及び気筒配置: 

 

エンジン排気量: 

cm3 

変速機:手動/自動 (適宜削除する。) 

二次空気導入システム:有/無(適宜削除する。) 

その他,変更がある場合: 

 

 

A.2 排出ガス分析計 

商品名(商標名): 

 

型式: 

 

 

A.3 試験条件 

気候: 

 

試験周囲温度: 

℃ 

ドレインボルト頭部の表面温度(4ストロークサイクルエンジンだけ): 

℃ 

 

A.4 測定結果 

製造業者が定めたアイドリング回転速度: 

min−1 

測定されたエンジン回転速度: 

min−1 

 

 

最小測定値 

最大測定値 

平均値 

 

CO a) 

vol.% 

vol.% 

vol.% 

 

HC a) b) 

vol.ppm 

vol.ppm 

vol.ppm 

二次空気導入システムをもつ場合, 

 

 

最小測定値 

最大測定値 

平均値 

 

CO a) 

vol.% 

vol.% 

vol.% 

 

CO2 a) 

vol.% 

vol.% 

vol.% 

 

HC a) b) 

vol.ppm 

vol.ppm 

vol.ppm 

測定値を補正した場合の調整方法: 

 


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調整後の平均値 

CO a) 

vol.% 

HC a) b) 

vol.ppm 

注a) 適宜削除する。 

b) n-ヘキサン等量/メタン等量(適宜削除する。) 

 


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附属書B 

(参考) 

排出ガス補正方法の例 

 

B.1 

一般 

対応国際規格で規定している排出ガス補正方法は,二通りある。参考として,これら二通りの方法をB.2

及びB.3に記載する。これらの方法は,エンジンに二次空気導入システムが装着されている場合の一酸化

炭素(以下,COという。)及び炭化水素(以下,HCという。)の補正方法及びエンジンに二次空気導入シ

ステムが装着されていない場合の排出ガス補正方法である。 

 

B.2 

エンジンに二次空気導入システムが装着されている場合の排出ガス補正方法 

エンジンに二次空気導入システムが装着されている場合,CO及びHCは,それぞれ式(B.1)及び式(B.2)

によって補正する。 

2

CO

CO

4

HC

CO

COcorr

5.0

10

5.

14

c

c

c

b

a

c

c

  (B.1) 

2

CO

CO

4

HC

HC

HCcorr

5.0

10

5.

14

c

c

c

b

a

c

c

  (B.2) 

ここに, 

cCO: CO濃度測定値(vol.%) 

 

cCO2: 二酸化炭素濃度測定値(vol.%) 

 

cHC: HC濃度測定値(vol.ppm) 

 

cCOcorr: CO濃度補正値(vol.%) 

 

cHCcorr: HC濃度補正値(vol.ppm) 

 

a: HC濃度をNDIR(非分散型赤外線)分析計で測定した場

合は1.8,HC濃度をFID(水素炎イオン化形)分析計で
測定した場合は1とする。 

 

b: HC濃度をppm Cmで表わす場合はmとする。 

(例:n-ヘキサン等量の場合は6,メタン等量の場合は1
とする。) 

 

B.3 

エンジンに二次空気導入システムが装着されていない場合の排出ガス補正方法 

体積分率 %(vol.%)で表すCO濃度補正値は,式(B.3)及び式(B.4)で計算する。 

a) 2ストロークサイクルエンジンの場合 

CO2

CO

CO

COcorr

10

c

c

c

c

  (B.3) 

b) 4ストロークサイクルエンジンの場合 

CO2

CO

CO

COcorr

15

c

c

c

c

  (B.4) 

(cCO+cCO2) の測定値が,2ストロークサイクルエンジンで10以上,4ストロークサイクルエンジンで15

以上である場合,箇条8に従って測定されたcCOの測定値を補正する必要はない。 


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附属書JA 

(参考) 

アイドリング状態及びハイアイドリング状態での排出ガス試験結果例 

 

同一の試験二輪車を用い,アイドリング回転速度におけるアイドリング状態及びエンジン回転速度2 500 

min−1±200 min−1におけるハイアイドリング状態での排出ガス試験結果の例を,図JA.1に示す。両者間に

は,相関関係が見られる。 

 

 

図JA.1−アイドリング状態及びハイアイドリング状態での排出ガス試験結果例 

 

 


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附属書JB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

 

JIS D 8021:2018 二輪自動車−点検整備時の排出ガス試験方法 

ISO 17479:2013,Motorcycles−Measurement methods for gaseous exhaust emissions 
during inspection or maintenance 

 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規 
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

4 測定機器
の使用前の
点検,整備
周期及び使
用上の注意 

4.1 測定機器の使用
前の点検について
規定 

 

5.1 

JISとほぼ同じ。 

削除 

ISO規格では,電子的又は電子機械
的方法を許可しているが,JISでは
国内では使われていないため,削除
した。 

我が国の実状によるもので,提案
はしない。 

附属書JA 
(参考) 

 

 

 

 

 

 

 

 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 17479:2013,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD  国際規格を修正している。 

 

 

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