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D 6001-1:2016

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

2

2  引用規格  

3

3  用語及び定義  

5

4  安全要求事項及び保護方策  

7

4.1  一般  

7

4.2  始動及び走行  

8

4.3  ブレーキ  

9

4.4  操縦装置  

9

4.5  動力装置及び附属品  

13

4.6  リフト装置及びティルト装置  

15

4.7  運転者の位置  

18

4.8  安定度  

23

4.9  保護装置  

24

4.10  視界及び照明  

26

4.11  環境条件  

26

5  安全要求事項及び保護方策の検証  

27

5.1  一般  

27

5.2  強度試験  

28

5.3  機能検証  

28

6  使用上の情報  

28

6.1  一般  

28

6.2  取扱説明書  

28

6.3  表示  

31

附属書 A(規定)フォークリフトの前進方向及び定格荷重 

33

附属書 B(参考)重大な危険源のリスト  

37

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

41


D 6001-1:2016

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本産業車両協会(JIVA)及

び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出が

あり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS D 6001:1999 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS D 6001 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS D 6001-1  第 1 部:フォークリフトトラック

JIS D 6001-2  第 2 部:運転者の位置が上昇するフォークリフトトラック及び荷を揚げたまま走行する

よう設計されたフォークリフトトラックの追加要求事項


日本工業規格

JIS

 D

6001-1

:2016

フォークリフトトラック-安全要求事項及び検証-

第 1 部:フォークリフトトラック

Fork lift trucks-Safety requirements and verification-Part 1: Fork lift trucks

序文 

この規格は,2011 年に第 1 版として発行された ISO 3691-1 を基とし,我が国の実情を反映するため,

技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。また,この規格は,特定の国又は地域で要求する事

項を規定している ISO/TS 3691-8 を基に,我が国で要求される項目及び必要に応じて関係する項目を併せ

て規定した。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書 JA に示す。

この規格は,JIS B 9700 でいうタイプ C 規格である。

このタイプ C 規格の箇条がタイプ A 規格又はタイプ B 規格で規定する箇条と異なる場合には,このタ

イプ C 規格の箇条がそれらの規格の箇条より優先して適用する。

関連する機械類及び対象とする危険源並びに危険状態及び危険事象の範囲は,この規格の適用範囲に示

す。

製品はその目的又は機能に適するように設計する必要があり,製造業者が予見する条件の下で使用され

たとき,人に危険を及ぼすことがなく通常の使用,調整及び点検整備ができなければならない。

製品を適正に設計し,全ての具体的な安全要求事項を満足するために,製造業者は自社の製品に内在す

る危険源を同定し,リスクアセスメントを実施しなければならない。その上で,製造業者はリスクアセス

メントの結果を考慮して,製品を設計し製造する段階でリスク低減措置を施さなければならない。

リスクアセスメント及びリスク低減措置の狙いは,製品の予見し得る全耐用期間にわたって事故のリス

クを取り除くことである。全耐用期間には,製品使用時だけでなく,製造時,使用中の分解及び組立て時,

解体時,予見できる異常な状況その他,事故のリスクが発生し得る全ての期間及び事象が含まれる。

最適なリスク低減措置を選択するに当たって,製造業者は次に示す原則を次の順序で適用しなければな

らない。

ステップ 1 :本質的安全設計方策

設計によってできる限り危険源を取り除く又は減らす。

ステップ 2 :安全防護及び/又は付加保護方策

設計によって取り除くことのできないリスクについて,ガード及び/又は保護装置を使

用した保護方策を講じる。

ステップ 3 :使用上の情報

保護方策を講じた後に残るリスク(残留リスク)についても,全て,文章,標識などの


2

D 6001-1:2016

情報伝達手段で使用者に通知する。

なお,安全で,かつ,正しい機械の使用を確実にするために,機械の“意図する使用”について,及び

次の情報を取扱説明書などに適切に示さなければならない。

-  特定の訓練の必要性

-  人を保護するための保護具の必要性

-  追加のガード又は保護装置の必要性

合理的に予見可能な誤使用によるリスクの発生が懸念される場合,可能な限り誤使用を防止するよう設

計しなければならない。また,取扱説明書には,それらの誤使用とそれに伴うリスクとを記載し使用者に

対し注意を促さなければならない。

適用範囲 

この規格は,JIS D 6201 に定義された,次に示す形式のフォークリフトトラック(以下,フォークリフ

トという。)のための安全要求事項及び検証について規定する。

a)  カウンタバランスフォークリフト

b)  リーチフォークリフト

c)

ストラドルフォークリフト

d)  パレットスタッキングトラック

e)

プラットフォームスタッキングトラック

f)

1 200 mm まで運転者の位置が上昇するオーダピッキングトラック

注記 1  1 200 mm まで運転者の位置が上昇するオーダピッキングトラックは,最大揚高 1 800 mm

まで荷を持ち上げるために追加のリフト装置を備えることができる。

g)

サイドフォークリフト

h)  ラテラルスタッキングトラック及び三方向スタッキングトラック

i)

バイディレクショナルトラック及びマルチディレクショナルトラック

注記 2  JIS D 6201 では,バイディレクショナルトラックは定義されていない。

j)

ラフテレインフォークリフト

k)  バッテリ,ディーゼルエンジン,ガソリンエンジン又は液化石油ガス(LPG)エンジンを動力源とす

るフォークリフト

ただし,次のものは,この規格の対象外とする。

-  圧縮天然ガス(CNG)エンジンを動力源とするフォークリフト

-  ローリフトトラック(揚高が 500 mm 以下でマストを備えていない車両)

なお,運転者の位置が 1 200 mm を超えて上昇するフォークリフト,及び 1 200 mm を超える高さに荷を

揚げたまま走行するよう設計されたフォークリフトに対しては,この規格及び JIS D 6001-2 を適用する。

特別な予防策を必要とする厳しい条件(例えば,4.1.2 で示す気候条件外の厳しい気候,冷凍庫内,爆発

の危険がある環境など)で使用するフォークリフトには適用しない。

この規格では,製造業者が意図している使用方法及び合理的に予見可能な誤使用の条件下で使用される

場合における,フォークリフトの構成装置に関わる全ての重大な危険源,危険状態又は危険事象を,附属

書 に示す。

ただし,次に示すときに起こり得る危険源に対する要求事項はこの規格では規定しない。

-  製造中及び解体中


3

D 6001-1:2016

-  つり下げられ,自由に揺れ動く可能性がある荷を扱うとき

-  公道でフォークリフトを使用するとき

-  潜在的な爆発性雰囲気内で作業するとき

-  通路の幅とフォークリフトの幅との差が 500 mm 未満の通路でフォークリフトを使用するとき

-  定格荷重が 10 000 kg を超えるフォークリフトの無負荷走行時の視界に関して

-  過積載時

注記 3  この規格では,フォーク,荷台(ロードプラットフォーム)及びフォークリフトと一体形の

アタッチメントはフォークリフトの一部とみなす。使用者が脱着できるリフトブラケット又

はフォークに取り付けられたアタッチメントはフォークリフトの一部とみなさない。アタッ

チメントに対する要求事項は,該当する条項に規定する。

注記 4  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 3691-1:2011,Industrial trucks-Safety requirements and verification-Part 1: Self-propelled

industrial trucks, other than driverless trucks, variable-reach trucks and burden-carrier trucks

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS A 8302  土工機械-運転員・整備員の乗降用,移動用設備

注記  対応国際規格:ISO 2867:2006,Earth-moving machinery-Access systems(IDT)

JIS A 8315  土工機械-運転員の身体寸法及び運転員周囲の最小空間

注記  対応国際規格:ISO 3411:2007,Earth-moving machinery-Physical dimensions of operators and

minimum operator space envelope(IDT)

JIS B 8261  液化石油ガス用ゴムホースアセンブリ

JIS B 9700  機械類の安全性-設計のための一般原則-リスクアセスメント及びリスク低減

注記  対応国際規格:ISO 12100:2010  Safety of machinery-General principles for design-Risk

assessment and risk reduction(IDT)

JIS B 9703  機械類の安全性-非常停止-設計原則

注記  対応国際規格:ISO 13850:2006,Safety of machinery-Emergency stop-Principles for design

(IDT)

JIS C 60695-11-10  耐火性試験-電気・電子-第 11-10 部:試験炎-50 W 試験炎による水平及び垂直

燃焼試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60695-11-10:2003,Fire hazard testing-Part 11-10: Test flames-50 W

horizontal and vertical flame test methods(IDT)

JIS D 1201  自動車,及び農林用のトラクタ・機械装置-内装材料の燃焼性試験方法

注記  対応国際規格:ISO 3795:1989,Road vehicles, and tractors and machinery for agriculture and

forestry-Determination of burning behaviour of interior materials(MOD)


4

D 6001-1:2016

JIS D 6001-2  フォークリフトトラック-安全要求事項及び検証-第 2 部:運転者の位置が上昇するフ

ォークリフトトラック及び荷を揚げたまま走行するよう設計されたフォークリフトトラックの追

加要求事項

注記  対応国際規格:ISO 3691-3:****

1)

,Industrial trucks-Safety requirements and verification-Part 3:

Additional requirements for trucks with elevating operator position and trucks specifically designed

to travel with elevated loads(MOD)

JIS D 6011-1  フォークリフトトラック-安定度及び安定度の検証-第 1 部:一般

注記  対応国際規格:ISO 22915-1:2008,Industrial trucks-Verification of stability-Part 1: General

(MOD)

JIS D 6011-2  フォークリフトトラック-安定度及び安定度の検証-第 2 部:カウンタバランスフォー

クリフトトラック

注記  対 応 国 際 規 格 : ISO 22915-2:2008 , Industrial trucks - Verification of stability - Part 2:

Counterbalanced trucks with mast(MOD)

JIS D 6011-3  フォークリフトトラック-安定度及び安定度の検証-第 3 部:リーチフォークリフトト

ラック及びストラドルフォークリフトトラック

注記  対応国際規格:ISO 22915-3:2008,Industrial trucks-Verification of stability-Part 3: Reach and

straddle trucks(MOD)

JIS D 6011-4  フォークリフトトラック-安定度及び安定度の検証-第 4 部:パレットスタッキングト

ラック,プラットフォームスタッキングトラック及び運転者の位置がリフト高さ 1 200 mm まで

上昇するオーダピッキングトラック

注記  対応国際規格:ISO 22915-4:2009,Industrial trucks-Verification of stability-Part 4: Pallet

stackers, double stackers and order-picking trucks with operator position elevating up to and

including 1 200 mm lift height(MOD)

JIS D 6011-5  フォークリフトトラック-安定度及び安定度の検証-第 5 部:サイドフォークリフトト

ラック

JIS D 6011-6  フォークリフトトラック-安定度及び安定度の検証-第 6 部:運転者の位置が 1 200 mm

を超えて上昇するオーダピッキングトラック

注記  対 応 国 際 規 格 : ISO 22915-21:2009 , Industrial trucks - Verification of stability - Part 21:

Order-picking trucks with operator position elevating above 1 200 mm(MOD)

JIS D 6020  フォークリフトトラック-座席式フォークリフトトラックのペダルの構造及び配置

注記  対応国際規格:ISO 21281:2005,Construction and layout of pedals of self-propelled sit-down

rider-controlled industrial trucks-Rules for the construction and layout of pedals(MOD)

JIS D 6021  フォークリフトトラック-ヘッドガード

注記  対応国際規格:ISO 6055:2004,Industrial trucks-Overhead guards-Specification and testing

(MOD)

JIS D 6022  動力付産業車両-識別記号

注記  対応国際規格:ISO 3287:1999,Powered industrial trucks-Symbols for operator controls and other

displays(MOD)

JIS D 6023  フォークリフトトラック-ブレーキ性能及び試験方法

注記  対応国際規格:ISO 6292:2008,Powered industrial trucks and tractors-Brake performance and


5

D 6001-1:2016

component strength(MOD)

JIS D 6024  フォークリフトトラック-フック式フォーク及びフィンガバーの取付寸法及び構造

注記  対応国際規格:ISO 2328:2007,Fork-lift trucks-Hook-on type fork arms and fork arm carriages

-Mounting dimensions(MOD)

JIS D 6025-1  産業車両-運転者保護装置の仕様及び試験方法-第 1 部:シートベルト

注記  対応国際規格:ISO 24135-1:2006,Industrial trucks-Specifications and test methods for operator

restraint systems-Part 1: Lap-type seat belts(IDT)

JIS D 6026  フォークリフトトラック-フォーク-技術特性及び試験

注記  対応国際規格:ISO 2330,Fork-lift trucks-Fork arms-Technical characteristics and testing

(MOD)

JIS D 6027  フォークリフトトラック-さやフォークと伸縮フォーク-技術特性及び強度

注記  対応国際規格:ISO 13284:2003,Fork-lift trucks-Fork-arm extensions and telescopic fork arms

-Technical characteristics and strength requirements(MOD)

JIS D 6028  産業車両-電気に関する要求事項

注記  対応国際規格:ISO 20898:2008,Industrial trucks-Electrical requirements(MOD)

JIS D 6201  フォークリフトトラック-用語

注記  対応国際規格:ISO 5053,Powered industrial trucks-Terminology(MOD)

ISO 13564-1:2012,Powered industrial trucks-Test methods for verification of visibility-Part 1: Sit-on and

stand-on operator trucks and variable-reach trucks up to and including 10 t capacity

ISO 15870:2000,Powered industrial trucks-Safety signs and hazard pictorials-General principles

ISO 15871:2000,Industrial trucks-Specifications for indicator lights for container handling and grappler arm

operations

ISO 22915-7:2009,Industrial trucks-Verification of stability-Part 7: Bidirectional and multidirectional

trucks

ISO 22915-8:2008,Industrial trucks-Verification of stability-Part 8: Additional stability test for trucks

operating in the special condition of stacking with mast tilted forward and load elevated

ISO 22915-9:2014,Industrial trucks-Verification of stability-Part 9: Counterbalanced trucks with mast

handling freight containers of 6 m (20 ft) length and longer

ISO 22915-10:2008,Industrial trucks-Verification of stability-Part 10: Additional stability test for trucks

operating in the special condition of stacking with load laterally displaced by powered devices

ISO 22915-13:2012,Industrial trucks-Verification of stability-Part 13: Rough-terrain trucks with mast

ISO 22915-22:2014,Industrial trucks-Verification of stability-Part 22: Lateral- and front-stacking trucks

with and without elevating operator position

ISO 24134:2006,Industrial trucks-Additional requirements for automated functions on trucks

1)

  発行予定。

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 9700 及び JIS D 6201 によるほか,次による。

3.1

歩行式フォークリフト(pedestrian-controlled truck)


6

D 6001-1:2016

運転者(3.5)が車両に沿って歩行して,タング(操縦かん),遠隔制御などによって,制御するように

設計されたフォークリフト。

注記  フォークリフトに立席用の運転台を装備してもよい。

3.2

乗車式フォークリフト(ride-on truck)

運転者(3.5)が,車両の運転者シート又は運転台(ドライビング  プラットフォーム)に乗車して制御

するように設計されたフォークリフト。

注記  運転者用シート付きの立席式フォークリフトは立席式フォークリフトとみなす。

3.3

バイディレクショナルトラック(bi-directional truck)

車両の長手方向軸に平行又は直角の両方向に走行するよう設計されたフォークリフト。

3.4

マルチディレクショナルトラック(multi-directional truck)

車両の長手方向軸に対してどの方向にも走行するよう設計されたフォークリフト。

3.5

運転者(operator)

フォークリフトの走行及び荷役作業を行うために必要な運転資格及び免許を保有している人。

注記  フォークリフトの運転操作は,フォークリフトの種類によって,運転者がフォークリフトに乗

車する場合,フォークリフトに付き添って歩行する場合(タング,ケーブル制御など)がある。

3.6

通常の運転操作位置(normal operating position)

製造業者が定めた,走行及び荷役操作の全ての機能を運転者が制御できる位置。

注記  一つの位置からフォークリフトの全ての機能を制御できない場合,製造業者が追加位置を決め

ることが認められる。運転操作方向が二方向以上に回転する運転者シートは,一つの運転操作

位置とみなす。

3.7

揚高(lift height)

フォークブレードの上面又は上昇する運転台の上面と路面間との垂直距離。

3.8

走行時の揚高(lift height for travelling)

走行時に路面との隙間及び安定性を確保するための揚高。

注記  走行時の揚高は,安定度試験の走行姿勢におけるフォークの高さに等しい。

3.9

低揚高(low lift height)

最大 500 mm までの揚高。この場合の荷重の重心位置は,垂直方向にて路面から 1 100 mm を超えない高

さとなる。

3.10

損失荷重中心(lost load center)

脱着式アタッチメントがフォークリフトに装着されたとき,起こり得る基準荷重中心の水平移動距離を

いう。


7

D 6001-1:2016

注記  基準荷重中心については,附属書 を参照。

3.11

許容荷重(actual capacity,capacity)

フォークリフトが通常の作業において,

指定の荷重中心,及び該当する場合は指定のリーチ量で運搬し,

指定の揚高までリフトし,積付けできる最大の荷重。この最大の荷重は,コンポーネント強度及び車両安

定度に基づいて製造業者によって規定され,キログラム(kg)単位で表す。

注記  許容荷重はマストの種類,揚高,扱う荷の荷重中心,装着されるアタッチメントなどによって

変動し,特定の仕様のフォークリフトの,特定の使用状態での荷役能力を規定するものである。

適切な試験,計算などの安定度検証によって確認できた場合は,脱着式アタッチメント用の追

加許容荷重を規定してもよい。

3.12

定格荷重(rated capacity)

基準荷重中心に荷の重心位置が一致するよう積載し,標準揚高までリフトして荷を積み付けることがで

きる最大の荷重。この最大の荷重は,コンポーネント強度及び車両安定度に基づいて製造業者によって規

定され,キログラム(kg)単位で表す。

注記 1  重心については,附属書 を参照。

注記 2  マストの揚高が標準揚高より低い場合,定格荷重は標準揚高で算定される。

注記 3  定格荷重は,異なる製造業者のフォークリフトの許容荷重を比較するため並びに技術標準及

び統計で使われる区分を設けるために使用される。フォークリフトで実際に取り扱うことが

できる最大の荷重は,フォークリフトの許容荷重によって決まる。

安全要求事項及び保護方策 

4.1 

一般 

4.1.1 

一般要求事項 

フォークリフトは,この箇条の安全要求事項及び保護方策に適合しなければならない。

さらに,フォークリフトはこの規格で扱わない関連危険源に起因する危害防止のため,JIS B 9700 の原

則に従って設計しなければならない。

4.1.2 

通常の気候条件 

フォークリフトを使用する通常の気候条件は,次による。

-  連続稼働時の平均周囲温度:+25  ℃

-  1 時間までの短時間稼働時の最高周囲温度:+40  ℃

-  通常の屋内稼働時の最低周囲温度:+5  ℃

-  通常の屋外稼働時の最低周囲温度:-20  ℃

-  標高:2 000 m まで

4.1.3 

通常の運転状態 

通常の運転状態は,次による。

-  平たんかつ強固な路面での運転状態(走行及びリフト)

フォークリフトの設計時に考慮した路面状態を取扱説明書(6.2 参照)に記載しなければならない。

-  荷の重心を前後方向の車両中心面に一致させた状態。

-  走行のためにマスト又はフォークを後傾し,荷を各車種に規定した高さまで下降した状態。


8

D 6001-1:2016

4.1.4 

電気に関する要求事項 

電気に関する要求事項は,JIS D 6028 に従わなければならない。

4.1.5 

縁又は角 

通常の運転操作位置の運転者の周囲,又は通常の運転中及び日常点検中の運転者の周囲には危険を招く

鋭い縁又は角があってはならない。

4.1.6 

蓄積エネルギー装置 

エネルギーを蓄えており,

取外し時又は分解中に危険な状態を引き起こす蓄積エネルギー装置

(例えば,

油圧式アキュームレータ,スプリング加圧式ブレーキ)は,取外し又は分解前にエネルギーを放出する手

段を備えていなければならない。

4.2 

始動及び走行 

4.2.1 

無許可の始動 

フォークリフトは,所定の手段(例えば,鍵,暗号コード,磁気カード)以外では始動できない装置を

備え,無許可の人が始動できるものであってはならない。

同じ製造業者によって製造された歩行式フォークリフト及び乗車式フォークリフトの始動装置は,この

2 車種間で互換性があってはならない。個々の運転者用の装置(例えば,磁気カードなど)は,一つの装

置を 2 車種に使用してもよい。

4.2.2 

意図しない動き及び不注意な起動 

運転者による制御動作を除いて,横滑り又はクリープ現象(例えば,漏れなど)が原因で停止位置から

フォークリフトが動いてはならない。

4.2.2.1 

パーキングブレーキ 

4.3.1 に適合するパーキングブレーキを備えていなければならない。

座席式フォークリフトのパーキングブレーキシステムは,通常の運転操作位置から手又は足によって操

作可能なもの又は通常の運転操作位置から離れることによって自動的に作動するものとする。自動的に作

動しないパーキングブレーキだけを装備したフォークリフトは,フォークリフトから離れる前に,運転者

にブレーキをかけるよう警告する装置を備えていなければならない。また,自動的に作動するパーキング

ブレーキを装備したフォークリフトは,パーキングブレーキ制御装置の故障を運転者に伝える手段を備え

ていなければならない。

4.2.2.2 

エンジン式フォークリフトの始動制御 

エンジン式フォークリフトは,前後進レバーが入っているとき,エンジンの始動を妨げる装置を備えて

いなければならない。ただし,クラッチペダルを備えた手動変速式のフォークリフトは除外する。

4.2.2.3 

走行制御 

乗車式フォークリフトは,運転者が通常の運転操作位置にいない場合は,動力による走行が可能であっ

てはならない。

運転者が通常の運転操作位置に戻るとき,追加操作(例えば,方向切替装置を再セット,又は速度制御

装置を再作動)なしに,自動的に動力による走行ができてはならない。ただし,クラッチペダルを備えた

手動変速式のフォークリフトは除外する。

4.2.3 

走行速度 

4.2.3.1 

歩行式フォークリフト 

車速固定の歩行式フォークリフトは,水平路面上で車速 4 km/h 及び加速度 0.5 m/s

2

を超えてはならず,

低揚高用として設計されなければならない。


9

D 6001-1:2016

車速可変の歩行式フォークリフトは,水平路面上で車速 6 km/h を超えてはならず,歩行速度に合うよう

運転者による制御が可能でなければならない。

4.2.3.2 

立席式フォークリフト及び折り畳み式運転台付き歩行式フォークリフト 

運転者が運転台上にいるとき,立席式フォークリフト及び折り畳み式運転台を装備した歩行式フォーク

リフトは,水平路面上で車速 16 km/h を超えてはならない。ただし,歩行式で運転操作するときは,4.2.3.1

による。

折り畳み可能な運転台を装備したフォークリフトについては 4.7.3.3 による。

立席式運転台を装備したフォークリフトについては 4.7.3.2 及び 4.7.3.4 による。

4.3 

ブレーキ 

4.3.1 

一般 

全てのフォークリフトは,常用ブレーキ及びパーキングブレーキを装備しなければならない。ブレーキ

は,JIS D 6023 に適合していなければならない。

パーキングブレーキは,意図しない解除を防止する装置を備えていなければならない。パーキングブレ

ーキは機械的な手段で作動しなければならない。

4.3.2 

常用ブレーキへのエネルギー供給の機能停止 

常用ブレーキへのエネルギー供給が停止されても,全ての制動機能は喪失されず,制御された状態で停

止できなければならない。

4.3.3 

立席式及び歩行式フォークリフト 

立席式及び歩行式フォークリフトは,運転者が制動制御装置を解除したとき自動的に作動するブレーキ

装置を備えていなければならない。この装置は常用ブレーキ及びパーキングブレーキとして機能してもよ

い。

4.4 

操縦装置 

4.4.1 

一般 

4.4.1.1 

フォークリフトの動きとの一致 

操縦装置の操作方向は可能な限り,フォークリフトの動きと一致しなければならない。操縦装置は,上

面から見て,フォークリフト又はタングの外形線内に入っていなければならない。

4.4.1.2 

複数の運転者 

複数の運転者が異なる場所から操作できる構造のフォークリフトの場合,緊急遮断スイッチを除いて 2

か所以上の位置から同時に操作できてはならない。

4.4.1.3 

複数の操作位置 

1 人の運転者用に 2 か所以上の操作位置が装備されている場合,緊急遮断スイッチを除いて 1 か所の操

縦装置を使用すると,他の操作位置の操縦装置は使用不能にならなければならない。また,緊急遮断スイ

ッチは全ての位置から操作が可能でなければならない。

4.4.2 

走行制御装置及び制動制御装置 

4.4.2.1 

一般 

走行速度を調整する制御装置は,その制御装置の操作量が増加すると走行速度が増加するように設計し

なければならない。その制御装置の操作を解除すると制御装置は中立位置に戻らなければならない。

4.4.2.2 

座席式フォークリフト 

ペダル操作式の走行制御装置及び制動制御装置を装備したフォークリフトは,JIS D 6020 に適合してい

なければならない。


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D 6001-1:2016

4.4.2.3 

立席式フォークリフト 

立席式フォークリフトの走行制御装置及び制動制御装置に対する要求事項は,次による。

a)  走行制御機能

-  タングが使われている場合,タングは走行方向及び走行速度の制御装置を備えていなければならな

い。

-  ハンドル又は同類のかじ取り装置が使用されている場合,走行方向及び走行速度の制御装置はかじ

取り装置のすぐ近くに配置しなければならない。

常用ブレーキの機能は,次のときに作動しなければならない。

-  ブレーキがタングによって操作される場合,このタングが解放されるとき(自動的に作動)

-  ブレーキが走行制御装置によって操作される場合,その走行制御装置が解放されるとき(自動的に

作動)

-  ブレーキ操作が足踏式の場合,ペダルを解放するとき(自動的に作動)

-  ブレーキ操作が手動式の場合,その手動式制動制御装置を作動するとき

b)  運転者の位置が最大 1 200 mm まで上昇するオーダピッキングトラック

-  運転台が 500 mm を超えて上昇している間は,制御装置が運転台とともに上昇していない限り,走

行を防止する手段が備えられていなければならない。

4.4.2.4 

歩行式フォークリフト 

歩行式フォークリフトに対する要求事項は,次による。

a)

タングは走行方向及び走行速度の制御装置を備えていなければならない。

b)  タングが解放されるとき,タングは上方の停止位置まで自動的に戻り,走行方向における走行用動力

を遮断し,ブレーキが作動しなければならない。

c)

タングが低い位置にあるとき,走行方向における走行用動力を遮断し,ブレーキが作動しなければな

らない。

d)  タングには,動作位置にあるレバーのヘッドが運転者の身体などの物体に接触した場合に,装置にか

かる力が取り除かれるまでフォークリフトを運転者から離れる方向に走行させるか,又はブレーキが

作動して停止させる装置が取り付けられていなければならない。

4.4.2.5 

差動装置のロック 

フォークリフトが走行しているとき,差動装置のロックが解除できなければならない。

足踏式で差動をロックする装置を装備したフォークリフトでは,ペダルを踏み込むことによって差動が

ロックされ,ペダルを放したときに解除されなければならない。

4.4.2.6 

フォークリフトの外からの操作 

座席式又は立席式のフォークリフトにおいて,運転者がフォークリフトの外から走行を制御できる構造

の場合,その速度は 6 km/h 以下に制限されなければならない。このような外部制御装置はフォークリフト

に取り付けても,遠隔制御でもよい。そして,運転者が通常の操作位置から離れたとき,外部制御装置は

別に設けたスイッチで操作できるようになるか,自動的に操作できるようになっていなければならない。

a)

一般

1)  外部制御装置から手を放したとき,走行動力が自動的に遮断され,ブレーキが自動的に作動しなけ

ればならない。外部制御装置及び通常の運転者の位置からの同時操作ができてはならない。

2)  外部制御装置は,意図しない起動を防ぐ保護装置を備えていなければならない。

b)  有線接続される遠隔制御の外部制御装置の追加要求事項


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1)  接続ケーブルは運転者がフォークリフトの周囲の危険な領域に立ち入ることなく,かつ,走行路の

視界を遮らずに操作できる長さ及び配置でなければならない。ケーブルがタイヤに絡みつく可能性

があってはならない。

2)  遠隔制御の外部制御装置には,JIS B 9703 に従って非常停止機器を取り付けなければならない。さ

らに,非常停止機器を除いて意図しない操作を防ぐ保護装置を備えなければならない。

c)

無線接続される遠隔制御装置の追加要求事項

1)  無線の接続範囲は,運転者がフォークリフトの周囲の危険な領域に立ち入ることなく,かつ,走行

路の視界を遮らずに操だ(舵)できるものでなければならない。

2)  遠隔制御の外部制御装置には,非常停止機器を除いて意図しない操作を防ぐ保護装置を備えなけれ

ばならない。

3)  フォークリフトが遠隔制御の範囲外にある場合,フォークリフトは自動的に停止しなければならな

い。

4)  2 台以上のフォークリフトを同時に無線接続で遠隔制御するとき,制御がお互いに干渉してはなら

ない。

4.4.2.7 

歩行式フォークリフト及び立席式フォークリフトの歩きながらの操作 

運転者が歩行式及び立席式フォークリフトの横に付き添って歩行するときの外部制御操作は,フォーク

が進行方向後ろ向きにあるときに限り可能でなければならない。

外部制御装置からの走行制御装置の起動は,フォークリフトが停止しているときにだけ可能でなければ

ならない。

フォークリフトの外側から走行制御を操作している間,車速は 4 km/h を超えてはならない。走行制御装

置が解除されたとき,ブレーキが自動的に作動しなければならない。

4.4.3 

かじ取り装置 

4.4.3.1 

かじ取り方向 

かじ取り方向は,次による。

a)

立席式又は座席式フォークリフトに対しては,前進走行時,ステアリングホイールの時計回りの回転,

又はかじ取り装置の同等の動きによってフォークリフトは前進方向に対して右に進行しなければなら

ない。

b)  運転者の位置が 90°を超えて回転するフォークリフト及び複数の位置で運転できるフォークリフト

の場合は,運転者が混乱することがないよう,ステアリングホイールの時計回りの回転,又はかじ取

り装置の同等の動きによって,そのとき運転者が向いている方向に対して右にフォークリフトが進行

しなければならない。すなわち,運転者の位置が 90°を超えて回転した場合は,かじ取り装置と進行

方向との関係を逆転させなければならない。

c)

全方向に操だ可能なフォークリフト,すなわち,運転者の操作に従って全方向に操だ輪の向きを変え

られるフォークリフトは a)と同じ感覚で操作できなければならない。

d)  タング付き歩行式フォークリフトでは,前進走行時,タングの時計回りの動きによってフォークリフ

トは前進方向に対して右に進行しなければならない。

e)

制御部が車両の端にあるフォークリフトは,使用者から要求される場合は,例外として“逆かじ取り

(reverse steering)”を備えてもよい。すなわち,前方走行時,かじ取り装置の時計回りの回転によっ

てフォークリフトは前進方向に対して左に進行する。そのようなフォークリフトは明確に識別されな

ければならない。


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D 6001-1:2016

4.4.3.2 

動力供給の機能停止 

かじ取り装置への動力供給が停止した場合(モータ又はエンジンの故障を含む。

)には,フォークリフト

が停止するまで,そのままの進路を維持できなければならない。

4.4.4 

荷役制御装置 

4.4.4.1 

制御装置 

制御装置は手,足などを放すと中立に戻り,対応する荷の動きを止めなければならない。各レバーがそ

れぞれ単一機能を制御するとき,リーチフォークリフトを除き,運転者に最も近いレバーは上昇及び下降

機能用でなければならず,2 番目のレバーはティルト機能用,3 番目のレバーはサイドシフト機能用,そし

て 4 番目のレバーは補助機能用となることが望ましい。また,リーチフォークリフトでは,運転者に最も

近いレバーは上昇及び下降機能用,2 番目のレバーはリーチ機能用,3 番目のレバーはティルト機能用,4

番目のレバーはサイドシフト機能用,5 番目のレバーは補助機能用となることが望ましい。

各レバーの動作方向を表 に示す。

動力で荷をつかむアタッチメント(例えば,クランプ,回転クランプなど)を備えたフォークリフトに

は,意図しない操作で荷が落下することを防ぐため,二つの操作を行うことによって荷の保持が解除され

る機能を備えなければならない。

表 1-単一機能のレバーの動きと荷又はアタッチメントの動きとの関係 

機能

動作方向

運転者の向きを基準とする

レバーの操作方向

荷又はアタッチメントの動き

リフト

後方

前方

上昇

下降

リーチ

後方

前方

繰込み

繰出し

ティルト

後方

前方

後傾

前傾

サイドシフト

後方

前方

右移動

左移動

プッシュプル

後方

前方

引込み

押出し

横回転

後方

前方

右回転

左回転

縦回転

後方

前方

後方回転

前方回転

ロードスタビライザ

後方

前方

締付け

開放

フォークポジショナ

後方

前方

収縮

拡張

グリップ

後方

前方

締付け

開放

アウトリガ

後方

前方

上げ

下げ

クランプ

後方

前方

締付け

開放


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4.4.5 

複数の機能をもつ制御装置 

二つ以上の機能をもつ制御装置には,それぞれの機能が明示されなければならない。制御装置から手,

足などを離すと中立位置に戻り,対応する荷の動きを止めなければならない。

4.4.6 

自動機能の制御部品 

自動機能の制御部品は,ISO 24134 に適合していなければならない。

4.4.7 

表示 

使われる制御部品の図記号は,6.3.1.3 に従って表示されなければならない。

4.5 

動力装置及び附属品 

4.5.1 

排気装置及び冷却装置 

4.5.1.1 

排気装置 

排気装置は,4.7.6 に適合しなければならない。

排気装置はエンジンの排気ガスが運転者の位置から離れる方向に排出されるよう設計しなければならな

い。

排気装置近傍の部材は不燃材でなければならず,排気装置からの熱による悪影響を受けない材料を使用

し,保護しなければならない。

4.5.1.2 

冷却装置 

冷却装置を通る空気の流れが運転者に不快感を与えないよう配置しなければならない。

4.5.2 

燃料タンク 

4.5.2.1 

タンクの隔離 

燃料タンクがエンジンルーム内にあるか,エンジンルームに隣接して設置されていて,高温になる可能

性がある場合,タンク及び給油口は,遮蔽板などによって電気装置又は排気装置から適切に隔離しなけれ

ばならない。

タンクの位置及び給油口は,燃料のこぼれ又は漏れた場合は,燃料がエンジンルーム又は運転室に浸入

せず,かつ,電気装置部品又は排気装置部品にかからないようにしなければならない。

4.5.2.2 

燃料こぼれ 

通常の使用条件で,燃料がこぼれることがあってはならない。

4.5.3 

エンジンルーム及びバッテリ室へのアクセス 

4.5.3.1 

エンジンフード 

エンジンフードは,周りを囲んだエンジンルームの構造で,冷却ファンへの人体の接触を防止しなけれ

ばならない。エンジンルームの下面は開放されていても,下面と路面との隙間が 600 mm 未満であれば冷

却ファンへの人体の接触を防止した構造とみなす。

残留リスクに対応する警告標識は車体に装着しなければならず,6.2 に従って取扱説明書にも記載しなけ

ればならない。警告標識は 6.3.3.4 に適合していなければならない。

4.5.3.2 

意図しない閉鎖 

エンジンフード又はバッテリカバーが意図せずに閉鎖することで怪我をする可能性がある場合,エンジ

ンフード又はバッテリカバーの意図しない閉鎖を防ぐ手段を備えていなければならない。これらの手段は,

フォークリフトに常時固定式か,又はフォークリフトの安全な場所に格納しなければならない。

4.5.4 

液化石油ガス(LPG)式フォークリフト 

4.5.4.1 

容器 

LPG 式フォークリフトの容器は,次による。


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a) LPG 容器は常時固定式又は脱着式のいずれかで,フォークリフトに取り付けなければならない。

b) LPG 容器が脱着式のとき,容器の固定具は取扱い及び容器交換後の取付け点検が容易でなければなら

ない。

c)

安全弁一体形の脱着式 LPG 容器は,安全弁の開口部が容器最上部の気相部分に常時通じているように

フォークリフトに装着されていなければならない。これは例えば,案内ピンによって容器が正しく位

置決めされるようになっていてもよい。

d) LPG 容器は,動くのを防ぐため確実に車体に固定しなければならない。容器固定装置は,全ての方向

において,容器の充塡時の重さの 4 倍の静荷重を加えたとき,永久変形なしに耐えられなければなら

ない。目視で確認する。

e) LPG 容器は,フォークリフトが扱う製品による摩滅,衝撃及び腐食作用を受けることが少ない場所に

取り付けられていなければならない。

f) LPG 容器及びその接続部は,フォークリフトの最外側から出ないように取り付けなければならない。

g) LPG 容器が閉じた空間に設置されている場合は,この空間には底部に常設の開口穴が付いていなけれ

ばならない。これらの通気用開口穴の総面積はフォークリフトの外と十分な換気ができる 200 cm

2

上の大きさでなければならない。

h)  追加の LPG 容器がある場合は,主容器と同じ方法で固定しなければならない。

i) LPG 容器には固定式又は脱着式にかかわらず,気体又は液体の意図しない噴出(例えば,配管装置の

パイプ破損の場合)を防ぐ装置を備えていなければならない。これは圧力安全弁には適用しない。

j) LPG 容器の配管継手及び附属部品は,製造業者の指定どおりに使用したとき,機械的損傷に対し,保

護されていなければならない。

k) LPG 容器の燃料取出口は,容易に素早く手の届く手動式バルブを備えていなければならない。このバ

ルブ位置及び操作方法は,バルブのハンドル又はバルブの近くの車体表面に明瞭に表示されていなけ

ればならない。

l) LPG 容器及びエンジンが気化燃料を直接取り出せるようになっている場合を除き,燃料取出口の燃料

は液体の形でなければならない。

m)  使用者が充塡する常時固定式 LPG 容器は,次による。

1)  安全弁は,容器の気相部分に接続しなければならない。常時固定式 LPG 容器をフォークリフトの室

内に装着している場合,安全弁は 4.5.4.3 d)  に適合しなければならない。

2)  容量 80 %で充塡停止するバルブを装着しなければならない。

3) LPG 残量計は使用している LPG に適し,容量最大まで表示でき,大気に漏れないものでなければな

らない。

n) LPG 容器は,熱(特に,エンジン及び排気装置からの熱)の損傷を受けないように位置していなけれ

ばならない。遮熱材を取り付ける必要がある場合には,それが通気を妨げないものでなければならな

い。

4.5.4.2 

配管 

LPG 式フォークリフトに使用する配管は,次による。

a)

接続関連部品を含む全ての配管は,次に示すように,容易に手が届き,極度の熱放射,損傷及び摩耗

に対して保護され,使用中の振動及びたわみに耐えるだけの柔軟性がなければならない。

1)  配管は,損傷及び漏れが容易に見つけられるように配置しなければならない。

2)  配管は,いかなるフォークリフトの高温部品によっても損傷を受けないように配置しなければなら


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D 6001-1:2016

ない。

3)  柔軟性のない配管は,容器とエンジン上の機器との接続に使用してはならない。

4)  配管は,フォークリフトの最外側から出ないように配置しなければならない。

b) 0.1

MPa を超えて使用する柔軟性のある配管は,少なくとも 500 mm ごとに支持しなければならない。

柔軟性のない配管は少なくとも 600 mm ごとに支持しなければならない。

c)

配管及び継手は,次のいずれかに適合しなければならない。

1)  JIS B 8261 による作動圧力ごとに規定する,試験圧力に破裂することなく耐えなければならない。

2) 0.1 MPa を超える圧力で使用する場合は 2.5 MPa の作動圧力に適していて,7.5 MPa の試験圧力に破

裂することなく耐えなければならない。0.1 MPa を下回る圧力で使用する場合は最高作動圧力の 5

倍の試験圧力に破裂することなく耐えなければならない。

d)  液状の LPG が閉じ込められる可能性のある二つの仕切り弁間の配管の全ての部分においてコンポー

ネントの定格作動圧を超えてはならない。必要ならば,安全弁などの適切な手段を用いてもよい。

e)

アルミニウム製配管は使用してはならない。

f)

柔軟性のある配管の長さは,必要最小限でなければならない。

g)

圧縮して使用するシールワッシャを除き,0.1 MPa を超えて使用するユニオン継手は金属製でなけれ

ばならない。

4.5.4.3 

機器 

LPG 式フォークリフトに使用する機器は,次による。

a)

点火系統のスイッチの開閉にかかわらずエンジンが停止した場合は,ガスの供給を自動的に遮断でき

るものでなければならない。

b)  2 種類以上の燃料を併用できる装置は,LPG が他の燃料容器に浸入できない構造としなければならな

い。また,それぞれの燃料供給元は,他の燃料供給を開く前に閉じる構造としなければならない。

c)

フォークリフトが二つ以上の LPG 容器を装備している場合,容器どうしを多方向弁その他適切な手段

で接続するなど,二つ以上の容器から同時に使用できない構造としなければならない。

d)  安全弁又は LPG 残量計は,運転者又は点火源になり得る部分に向けて燃料を放出しない場所に装着し

なければならない。

e)

腐食によって部品の正規機能が損なわれる可能性がある場合は,その部品には腐食防食処理を施さな

ければならない。

f)

全ての燃料装置のコンポーネントは,フォークリフトに確実に固定しなければならない。

g)

減圧弁は点検及び整備のため,容易に手の届く所になければならない。

h)  エンジンルームは,いかなる LPG の蓄積も避けるため,4.5.4.1 g)  に従って設計しなければならない。

4.6 

リフト装置及びティルト装置 

4.6.1 

リフトチェーン 

フォークリフト又はマストの製造業者は,使用しているチェーンの破断荷重を示す証明書をチェーン製

造業者から入手し,記録として保有していなければならない。

フォークリフト製造業者は,リフト機構にチェーンを使用するとき,リーフチェーン及びローラチェー

ン以外のチェーンを使用してはならない。

これらのチェーンは,最大荷重を支えるとき,マスト機構に摩擦がないと仮定して最小係数 K

1

を規定し

なければならない。

最小係数 K

1

は,次の式によって求める。


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D 6001-1:2016

                      K

1

=(L

c

×n)/(R×

gm×g)

ここに,

K

1

: リフト機構の最小安全係数

L

c

: 新品チェーンの最小破断荷重(N)

n

チェーンの本数

R

フォークリフトの最大荷重(kg)

m

チェーンによって支持されるリフト機構の総質量(kg)

g: 自由落下の加速度(m/s

2

全てのフォークリフトに対し,K

1

≧5

使用するプーリの直径は,チェーン製造業者の指示に従ったものとしなければならない。

4.6.2 

機械式リフト装置 

4.6.2.1 

一般 

リフト装置は,4.6.3.3 の要求事項に適合しなければならない。

4.6.2.2 

機械式リフト装置の故障 

歯車,チェーンホイール,スピンドルなどの,リフト装置の構成要素部品が故障した場合でも,荷又は

運転台は制御された状態で下降しなければならない。

4.6.2.3 

下降速度 

定格荷重を積んだリフト装置の下降速度は,0.6 m/s を超えてはならない。

4.6.3 

油圧式リフト装置及び油圧式ティルト装置 

4.6.3.1 

油圧式リフト装置 

油圧式リフト装置は,作動油が設計温度条件下でマストがほぼ垂直で定格荷重を支えている場合,内部

漏れによる荷の下降が最初の 10 分間で次に示す値を超えないよう設計されていなければならない。

a)

10 000 kg までの定格荷重のフォークリフトに対しては 100 mm

b)  10 000 kg を超える定格荷重のフォークリフトに対しては 200 mm

4.6.3.2 

下降速度の制限 

油圧回路(配管及び接続関連部品)が破損した場合,定格荷重を積んだリフト機構の下降速度が 0.6 m/s

を超えることを防ぐ装置がリフト回路に組み込まれていなければならない。装置は,リフトシリンダに直

接取り付けられなければならない。

4.6.3.3 

ストロークの制限 

リフト装置は,オーバトラベルを防ぐ確実な手段を備えていなければならない。

さらに,リフトブラケット及び可動部品が意図せずマストの上端から外れることを機械式ストッパなど

の確実な手段で防がなければならない。

4.6.3.4 

油圧式ティルト装置 

作動油が設計温度条件下の場合,油圧式ティルト装置全体(すなわち,シリンダ,バルブなど)の内部

漏れ量は,定格荷重が 2 500 mm の揚高にあるとき,又は揚高が 2 500 mm 未満のフォークリフトの場合は

定格荷重が最大揚高にあるとき,マストの前方移動が垂直の位置から 10 分間で 5°以内でなければならな

い。

最大前傾角度が 5°未満のフォークリフトに対しては,内部漏れによる平均前傾速度は 0.5°/min を超え

てはならない。

4.6.3.5 

マスト及びリフトブラケットの動きの制限 

乗車式フォークリフトで,運転者が通常の運転操作位置にいないとき,荷役制御装置を操作することに

よって,マストの傾斜及びリフトブラケットの移動が可能であってはならない。


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4.6.4 

油圧装置 

4.6.4.1 

油圧回路 

内圧を受けるホース,パイプ及び継手は使用圧力の少なくとも 3 倍の圧力に,破裂又は永久変形なしに

耐えることができなければならない。パイプ及びホースは,劣化,シャープエッジの影響,その他の損傷

の原因を最小限にするように配置し,必要に応じて固定しなければならない。

4.6.4.2 

圧力制御 

全ての油圧装置には,あらかじめ設定した圧力レベルを超えることを防ぐ安全弁などの装置を備えなけ

ればならない。圧力設定の調整が可能な安全装置を使用する場合,意図しない圧力の変更及び無断での圧

力調整を防ぐため,工具又は鍵なしでは圧力調整ができないよう設計されていなければならない。

4.6.4.3 

油圧回路へのエネルギー供給の機能停止 

エネルギー供給の故障又は中断の場合,全ての油圧機器及びアタッチメントはいかなる制御されない動

きも起きないようになっていなければならない。

4.6.4.4 

作動油の浄化 

作動油は汚染のおそれに対して,例えば,磁石,フィルタなどで保護しなければならない。

4.6.5 

アタッチメント 

4.6.5.1 

意図しないずれ又は外れ 

アタッチメントの意図しない横方向のずれ,又は意図しないフォークリフトからの脱落を防ぐための手

段を備えていなければならない。

アタッチメント及びその部品の動きは,機械的手段によって動作範囲を制限したものでなければならな

い。

4.6.5.2 

動力供給装置の機能不良 

荷を動力によってつかむアタッチメントは,フォークリフトの手動荷役制御装置が中立の位置にある場

合,又はアタッチメントへの動力供給装置が故障した場合,そのアタッチメントに規定された最大荷重を

10 分間以上自動的に保持されるよう設計しなければならない。

4.6.5.3 

アタッチメントの油圧装置 

アタッチメントに油圧装置が含まれる場合,その油圧装置は 4.6.4 に適合していなければならない。

4.6.5.4 

複合油圧装置 

アタッチメントの油圧装置がフォークリフトの油圧装置に接続されている場合,その両者の組合せが相

互に悪影響を及ぼしてはならない。また,両者を組み合わせた装置として 4.6.4 に適合しなければならな

い。

4.6.5.5 

貨物コンテナ用アタッチメント 

貨物コンテナ用アタッチメントは,次による。

a)

ISO 15871 に従った表示灯を装備することが望ましい。

b)  意図せずコンテナが解放されることを防ぐ装置を備えなければならない。

c)

完全にコンテナに接続・ロックされていなければ,コンテナをリフトすることができない装置を備え

なければならない。

d)  複数のコンテナを同時に扱う場合は,同時に扱う全てのコンテナに対して,b)  及び c)に適合しなけれ

ばならない。

e)

グラプルアームなど,コンテナの意図しない落下を防ぐことができない貨物コンテナ用アタッチメン

トを搭載したフォークリフトは,車速 10 km/h を超えてはならない。


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D 6001-1:2016

4.6.5.6 

フォーク 

4.6.5.6.1 

製造及び試験 

中実断面のフォークは,JIS D 6026 に適合しなければならない。

4.6.5.6.2 

フォークの許容荷重合計 

フォークリフトに装着したフォークの許容荷重総計は,フォークリフトの許容荷重以上でなければなら

ない。

4.6.5.6.3 

ずれ防止手段 

フォークリフトは,フィンガバーに取り付けたフォークが意図せず横方向にずれることを防ぐ手段を備

えていなければならない。

4.6.5.6.4 

さやフォーク 

さやフォークは,JIS D 6027 に適合しなければならない。

4.6.5.7 

フック式フォーク及びフィンガバー 

フック式フォーク及びフィンガバーは,JIS D 6024 に適合しなければならない。

4.7 

運転者の位置 

4.7.1 

寸法 

運転者シートの位置又は運転者が立っている位置は,運転操作中の運転者がフォークリフト平面外形線

内に収まるに十分な余裕がある位置でなければならない。諸寸法は JIS A 8315 で示す,少なくとも身体寸

法が,人口の 5 パーセンタイルから 95 パーセンタイルまでの人を,フォークリフト平面外形線内に収める

のに適した人間工学に基づく形状のものでなければならない。運転者シートは,フォークリフト平面外形

線をはみ出してはならない。

運転者シートの背もたれの運転者との接触面からフォークリフト平面外形線までの寸法は,少なくとも

50 mm を確保しなければならない(図 及び図 参照)

タングを使う歩行立席式フォークリフト及び中央乗車式フォークリフトにおいては,タングの操作制御

装置の可動部はフォークリフト平面外形線をはみ出てもよい。

単位  mm

単位  mm

図 1-前向きに着座 

図 2-横向きに着座 

4.7.2 

運転者の乗降 

4.7.2.1 

一般 

製造業者は,安全かつ容易に乗降できて,滑り,転倒及びつまずきの危険を最小限にするよう,運転者

席の乗降口を設計しなければならない。ステップの高さが 350 mm を超えるとき,乗降で通過する全ての


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D 6001-1:2016

高さで,体を片手及び両足又は両手及び片足の 3 点で支持できるよう,ステップ,踏み板及び取手(例え

ば,手すり又はフォークリフトに固定された部品)を備えなければならない。ステップ幅,ステップ開口

部の高さ及びつま先の隙間は,JIS A 8302 に適合しなければならない。

4.7.2.2 

ステップ 

ステップ表面は滑り止め加工又は滑り止めのための覆い[例えば,エキスパンドメタル又はと(砥)粒

をコーティングしたもの]がなされなければならない。一段目のステップは路面から 550 mm 以下で,そ

れに続くステップは,なるべく等間隔で,250 mm~350 mm の高さでなければならない。

4.7.2.3 

運転室のフロア 

運転者が頻繁に乗る運転室のフロア,ステップ及び通路は,障害物がなく滑り止めの表面(例えば,凹

凸のあるマット,エキスパンドメタル又はと粒をコーティングしたもの)でなければならない。

4.7.2.4 

通路 

路面から 2 000 mm を超える高さのフォークリフト上の通路には,手すりを取り付けなければならない。

手すりは上面までの高さを 900 mm~1 100 mm とし,内側から外側へ水平方向に 900 N の力を加えても永

久変形なしに耐えるものでなければならない。

4.7.2.5 

取手 

フロア高さが 300 mm を超える通常の運転操作位置への乗降においては,取手を備えなければならない。

それらはフォークリフトの構造部材の一部であってもよい。取手の隙間寸法は幅が 45 mm 以上,長さが

130 mm 以上,直径は 15 mm 以上でなければならない(図 参照)

単位  mm

図 3-取手 

4.7.3 

運転台 

4.7.3.1 

一般 

一端に運転者が乗車できる構造の歩行式フォークリフト及び車両端部に乗る構造の立席式フォークリフ

トでは,運転台の寸法は 4.7.1 に従ったものとし,運転台の最も突き出た部分を垂直な平面に当て,フォ

ークリフトの前後方向の軸に沿って加えた負荷時車両質量の 2.5 倍に相当する圧縮力に耐えなければなら

ない。この強度要求は,運転台を保護する全ての補強部材に適用されなければならない。ただし,タング

を使用する歩行立席式フォークリフトは除く。


20

D 6001-1:2016

4.7.3.2 

車体からオーバハングする運転台 

車速が 6 km/h を超える,タングで運転操作する立席式フォークリフトの車体からオーバハングする運転

台は,4.7.3.1 に加えて運転台の両側又は前側にガードを備えなければならない。このガードは,運転者が

立つ位置の中心より内側から外側へ水平方向に 900 N の力を加えても永久変形が起こらないものでなけれ

ばならない。両側のガードは運転台から 700 mm 以上の高さで,運転者を保護できるように位置しなけれ

ばならない。

4.7.3.3 

折り畳み式運転台付き歩行式フォークリフト 

歩行式フォークリフトに,車両本体から張り出す形で装着される立ち乗り用の運転台は,乗車面が垂直

になるよう収納できる構造としてもよい。運転者が乗車していない場合に自動的に収納される構造であっ

てもよい。

自動的に作動しない運転台においては,運転者が運転台に立っていないとき,又は運転台が上部の収納

位置にないとき,フォークリフトの操作又は走行を停止する装置を備えなければならない。

車速が 6 km/h を超える能力をもつものは,運転台が乗車位置に出され,かつ,ガードが運転者を保護す

る位置にある構造でなければならない。

4.7.3.4 

立席式運転台 

歩行式フォークリフトの平面外形線内にある運転者立席式運転台は,運転者がモータハウジングの脇に

立つ場合,乗車時の運転者の安定のために追加の手すりを装備しなければならない。この手すりは,運転

者が立っている位置に向かって水平方向に 900 N の力を加えても永久変形が起こらないものでなければな

らない。4.7.3.2 の要求事項は,この構造の歩行式フォークリフトに対しては適用しない。

4.7.3.5 

折り畳み式運転台及び折り畳み式側面ガード付きフォークリフト 

4.7.3.2 及び 4.7.3.3 に示した収納式の側面ガード付き及び運転台付きのフォークリフトは,側面ガード又

は運転台が保護装置が正常に働く作動位置にあるか,又は収納位置にあるときだけ,走行可能としなけれ

ばならない。運転台又は側面ガードが中間位置にある場合には走行可能であってはならない。

4.7.4 

運転者シート 

シートは,人間工学に従って操作部へのアクセスが容易なように設計及び配置され,次の要求事項を満

たさなければならない。

a)

シートが前後調整可能な場合,その調整は工具なしでできなければならない。

b)  運転者に伝わる振動を減らすための機構を備え,その機構が体重調整式の場合,その調整範囲は,運

転者の体重 55 kg~110 kg に対応しなければならない。体重調整は工具なしでできなければならない。

c)

シートが路面と垂直な軸周りに回転可能である場合,シートのその他の調整機構の調整状態にかかわ

らず,シートは回転可能でなければならない。また,意図しない回転を防ぐ機構を備えていなければ

ならない。

d)  シートの取付けは 4.7.8 で規定した運転者保護手段によってもたらされる力とともに,

運転中に発生す

る力,例えば,制動力に耐えるようにしなければならない。

e)

上記 a)d)の要求事項は,追加の運転者(同乗者)用シートにも適用する。

f)

立席式フォークリフトに補助シートを備える場合,そのシートは緩衝材入りの座面及び背もたれだけ

でもよい。補助シートによって,立席での運転操作に支障がある場合,補助シートは収納できる構造

でなければならない。

g)

座席式カウンタバランスフォークリフトのシート固定部及びエンジンフード又はバッテリカバーの固

定装置は,フォークリフトが後ろ向きに積込台などから墜落した場合に耐える十分な強度をもつもの


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でなければならない。シートの固定部は図 に示すように,45°±5°の角度の 2 250 N の力に耐えな

ければならない。

F:力,2 250 N

図 4-シート固定部分の引張り試験 

4.7.5 

車輪及び車輪から跳ね上げられた異物からの保護 

4.7.5.1 

乗車式フォークリフト 

通常の運転操作位置において,運転者はフォークリフトの車輪との接触及び車輪によって跳ね上げられ

たもの(例えば,泥,砂利,破片)に対して保護されなければならない。操だ輪の保護装置はタイヤが直

進姿勢にあるときだけ,車輪をカバーすればよい。

4.7.5.2 

歩行式フォークリフト 

通常の運転操作位置にいる運転者は,駆動輪及び安定輪への接触から保護されなければならない。保護

するためのフットスペース(運転者の足の保護隙間)の条件は,路面からフレームの端までの高さと,フ

レームの端から路面上 35 mm の高さの車輪上の点までの水平距離との関係が,次を満足しなければならな

い(図 参照)。

h< 35 mm のとき  l≧10 mm

35 mm≦h< 70 mm のとき  l≧2.57×h-80 mm

70 mm≦h< 120 mm のとき  l≧1.60×h-12 mm 
ここに,

h:  路面からフレームの端までの高さ

l:  フレームの端から路面上 35 mm の高さの車輪上の点までの水平距離


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単位  mm

と との関係は,

の範囲内になければならない。

図 5-運転者の足の保護隙間 

歩行式フォークリフトの駆動輪及び安定輪がこの規定に適合しない場合,図 に示す車輪ガード(カバ

ー)を装着しなければならない。キャスタに対しては,この規定に適合しない場合は,その適合しない部

分にだけ車輪ガード(カバー)を装着すればよい。

単位  mm

図 6-車輪ガードと路面の隙間 

4.7.6 

やけどからの保護 

運転者が通常の運転操作位置にいるとき及び通常の運転位置へ出入りするときに,運転者が届く範囲に

ある全ての部品は,フォークリフトの構成部品を熱源として生じる表面温度が次の温度を超えないよう,

熱源から離すか,カバーなどで遮蔽しなければならない。

a)

塗装されていない金属部品:65  ℃

b)  塗装部品又はプラスチック部品:83  ℃

ヒータ出口の空気の温度は,60  ℃を超えてはならない。

4.7.7 

押しつぶし,せん断及び捕捉に対する保護 

4.7.7.1 

一般 

通常の運転操作位置にいる運転者が届く範囲内にある可動部は,適切に保護されていなければならない。

適切な保護によっても危険源が残る場合,それらの危険源は 6.2 に従って取扱説明書に記載し,6.3.3.4 


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従ってフォークリフト上に表示しなければならない。

4.7.7.2 

最小隙間 

次の寸法より大きな隙間をもつ部位は,4.7.7.1 の要求事項を満足するものとみなす。

a)  運転者の指だけが挟まれることがあり得る箇所          最小 25

mm

b)  運転者の手又は足だけが挟まれることがあり得る箇所    最小 50

mm

c)

運転者の腕又は脚が挟まれることがあり得る箇所        最小 100 mm

接触する又は互いに接近して動く必要のある部品は,保護されていなければならない。この保護装置の

どの開口部も直径 8 mm の円柱が通過してはならない。保護装置の設置によっても危険源が残る場合は

6.3.3.4 に従ってフォークリフトに表示しなければならない。

4.7.7.3 

アタッチメント 

荷を支える部分を除き,アタッチメントによる,通常の運転操作位置にいる運転者に対する押しつぶし

及びせん断の危険源は 4.7.7.1 の要求事項に適合しなければならない。危険源が残る場合は 6.2 に従って取

扱説明書に記載し,6.3.3.4 に従ってアタッチメントに表示しなければならない。

4.7.7.4 

足の保護 

運転者が横向きに座るフォークリフト又は運転者が立つフォークリフトでは走行中,運転者がフォーク

リフトの外形線外に不用意に足を置くことができないように作られているか,運転者の足が安全に保護さ

れている位置にないときに走行を禁止する装置(例えば,デッドマンスイッチ)を備えなければならない。

4.7.8 

運転者保護手段 

定格荷重が 10 000 kg までのカウンタバランスフォークリフト及びサイドフォークリフトは,車両転倒の

場合に,運転者の頭又は胴がフォークリフトと路面との間に挟まれる危険を少なくすることを目的とした

保護器具,保護装置又は囲いをもっていなければならない。その手段はフォークリフトでの作業,例えば,

運転者の乗降及び視界を不当に制限してはならない。運転者の頭が,硬い表面に激突することに対する危

険を減らすため,目的,使用法,転倒の際にとるべき行動に関する警告及び指示をフォークリフトに表示

し,取扱説明書(6.2 参照)に記載しなければならない。シートベルト付き保護装置を使用する場合,その

装置は JIS D 6025-1 に従う。

4.7.9 

追加の運転者(同乗者)位置 

追加の運転者(同乗者)位置は,4.7.14.7.8 に適合しなければならない。

4.8 

安定度 

4.8.1 

一般 

製造業者が予見する使用条件において,前後方向及び横方向の転倒の危険を減らすため,次に示すフォ

ークリフトごとに規定された安定度の要求事項を,試験後に構造物が永久変形・損傷することなく,満足

しなければならない(5.2 参照)。

a)

各フォークリフトに共通の一般事項は,JIS D 6011-1 による。

b)  カウンタバランスフォークリフトは,JIS D 6011-2 による。

c)

リーチフォークリフト及びストラドルフォークリフトは,JIS D 6011-3 による。

d)  パレットスタッキングトラック,プラットフォームスタッキングトラック及び運転者の位置がリフト

高さ 1 200 mm まで上昇するオーダピッキングトラックは,JIS D 6011-4 による。

e)

サイドフォークリフトは,JIS D 6011-5 による。

f)

運転者の位置が 1 200 mm を超えて上昇するオーダピッキングトラックは,JIS D 6011-6 による。

g)

バイディレクショナルフォークリフト及びマルチディレクショナルフォークリフトは,ISO 22915-7


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D 6001-1:2016

による。

h)  長さ 6 m(20 ft)以上の貨物コンテナを扱うカウンタバランスフォークリフトは,ISO 22915-9 による。

注記  フート(ft)は参考として示す。6 m は約 20 ft である。

i)

ラフテレインフォークリフトは,ISO 22915-13 による。

j)

ラテラルスタッキングトラック及び三方向スタッキングトラックは,ISO 22915-22 による。

4.8.2 

特定の使用条件 

製造業者が予見する次の特定の使用条件に対しては,JIS D 6011 シリーズ又は ISO 22915 シリーズの各

規格に従って追加の安定度試験を実施しなければならない。

a)  マストを前傾し荷を上昇させた特殊な積付け条件で操作されるフォークリフトは,ISO 22915-8 によ

る。

b)  動力装置によって横方向に荷を移動させる,特殊な積付け条件で操作されるフォークリフトは,ISO 

22915-10 による。

c)

使用時の偏心による,特殊な偏荷重条件で操作されるフォークリフトは,JIS D 6011-1 による。

4.8.3 

ラフテレイントラックの水平表示器 

ラフテレイントラックは,製造業者が規定するフォークリフトの前後及び左右方向の傾き限界内にフォ

ークリフトがあることが確認できるよう,運転者から視認できる位置に水平表示器を装備しなければなら

ない。

4.9 

保護装置 

4.9.1 

ヘッドガード 

4.9.1.1 

一般 

路面からの最大揚高が 1 800 mm を超える乗車式フォークリフト及び運転者の位置が 1 200 mm まで上昇

し,荷の高さが運転者の位置から 1 800 mm を超える乗車式フォークリフトの運転者を落下物から保護す

るため,JIS D 6021 に適合するヘッドガードを装着しなければならない。

4.9.1.2 

小さな落下物を防ぐ装置 

揚高 1 800 mm を超えるフォークリフトのヘッドガードは,小さな落下物から運転者を保護する部品を

取り付けられる構造としなければならない。

4.9.1.3 

折り畳み式乗車台を備えた歩行式車両 

ヘッドガードが装備されていない折り畳み式乗車台を備えた歩行式フォークリフト(4.7.3.3 参照)では,

側面の運転者墜落防止装置が作動している間,路面から 1 800 mm を超えてフォークが上昇しない機構を

備えなければならない。

4.9.2 

バックレスト 

4.9.2.1 

バックレストの装着 

フォークで荷を保持する場合,バックレストが取り付けられる構造としなければならない。

4.9.2.2 

バックレスト開口部の大きさ 

製造業者はバックレストを,マストが最大後傾位置のとき,運転者に荷が落下する可能性が最小限にな

るような高さ,幅及び開口部寸法に設計しなければならない。

バックレストの開口部は,縦又は横のいずれかの寸法が 150 mm を超えてはならない。

4.9.3 

警報装置 

フォークリフトには,運転者の操作で作動する警音器を取り付けなければならない。


25

D 6001-1:2016

4.9.4 

二つ割りリムホイール 

二つ割りリムホイールがニューマティックタイヤとともに使用されているとき,車両に取り付けられた

状態でリムが分解できない構造としなければならない。リムからタイヤを取り外す手順を取扱説明書(6.2

参照)に記載しなければならない。

4.9.5 

バッテリ式フォークリフトのバッテリ室の構造 

4.9.5.1 

意図しないバッテリへの接触の防止 

定格バッテリ電圧が 120 V を超えるフォークリフトでは,バッテリのエンクロージャが施錠できる構造

とし,そうでない場合は意図せずバッテリに触ることを防ぐ構造を備えなければならない。

4.9.5.2 

金属製カバー 

バッテリ室及びバッテリのエンクロージャが金属製カバーで覆われているときは,次に示す a)又は b)

のいずれかの要求事項を満足しなければならない。

a)  金属製のバッテリカバーは,バッテリ端子との間に少なくとも 30 mm の空間を設けなければならな

い。カバーの任意の 300 mm×300 mm の正方形の場所に 980 N の力を加えたとき,バッテリ端子が短

絡しない強度及び剛性をもたなければならない。

b)  カバーの内面に絶縁体を使用する場合,カバーとバッテリ端子との距離は 10 mm 以上なければならな

い。このとき,絶縁体は,剝離しないようカバーに固定し,そのフォークリフトに使用されるバッテ

リの条件下で絶縁破壊が起こらない材料としなければならない。

4.9.5.3 

バッテリ室が非金属製カバーで覆われているときの要求事項 

a)

カバーは,JIS C 60695-11-10 に規定された V-0 又は V-1 の垂直燃焼性をもつ材料としなければならな

い。

b)  カバーは,直径 100 mm,質量 4.11 kg の鋼球を 3.3 m の高さから落下させたときの衝撃,すなわち,

136 J の衝撃試験後,通電部の露出又はバッテリに物理的損傷があってはならない。バッテリがヘッド

ガードの下に設置される場合,直径 100 mm,質量 4.11 kg の鋼球を 1.65 m の高さから落下することに

よって生じる衝撃,すなわち,68 J に減らしてもよい。

c)

非金属製カバーに取り付けられた金属部品がバッテリ室にある場合は,4.9.5.2 に従った構造としなけ

ればならない。

4.9.5.4 

換気 

バッテリ室及びバッテリのエンクロージャは,バッテリから発生する水素の換気手段を装備していなけ

ればならない。

強制的な換気手段をもたない換気口によって換気する場合,換気口の面積は,

[(バッテリセルの数の 1/2)

×(搭載されるバッテリの定格容量 Ah)]mm

2

以上とし,換気口位置は,運転者からなるべく遠ざけなけ

ればならない。

この規定は車両使用中の換気について定めたもので,充電中の換気には適用しない。

4.9.5.5 

電解液への耐性 

バッテリのエンクロージャは,バッテリ電解液に対して JIS D 6028 に規定された耐性をもたなければな

らない。

4.9.6 

バッテリ拘束装置 

バッテリ式フォークリフトには,バッテリが水平方向に 15 mm を超えて移動しないよう保持する機構を

備えなければならない。

乗車式フォークリフトで,車両転倒時にバッテリが移動して運転者を負傷させる危険がある場合は,次


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D 6001-1:2016

の条件を満足するようバッテリを拘束する装置を備えなければならない。

a)

通常の使用状態で運転者が占有する空間に 100 mm を超えてバッテリが侵入してはならない。

b)  左右方向に 100 mm を超えてバッテリ室から飛び出してはならない。

車両転倒試験は,そのフォークリフトが転倒限界を超える直前の状態から水平面に転倒する方法で模擬

してもよい。

転倒試験は全ての部品を装着した車両で行う必要はないが,バッテリ収納に関係する部品は全て取り付

けなければならない。

転倒によって移動したバッテリが,運転者の脱出を妨げてはならない。

バッテリは,転倒時に電解液が運転者にかかることを防ぐよう収納されなければならない。また,蒸発

した電解液が転倒時に運転者席に充満しない構造としなければならない。

バッテリカバーは,フォークリフトと一体である場合又はフォークリフトとは別部品である場合のいず

れのときでも転倒時に開いてはならない。

4.9.7 

エンジン始動用バッテリの要求事項 

エンジン式フォークリフトのエンジン始動用バッテリは,動かないように固定しなければならない。

4.9.8 

バッテリの取扱いについて 

質量 25 kg を超えるバッテリを搭載するバッテリ式フォークリフトには,バッテリ質量を支えてバッテ

リ交換を容易にするよう,ヘッドガードへの切欠き,バッテリ室床のローラなどの構造を備えることが望

ましい。

4.10  視界及び照明 

4.10.1  視界 

定格荷重 10 000 kg 以下の車両の無負荷時の視界に関する要求事項は,ISO 13564-1 による。

負荷によって視界が制限される場合は,視界を補助する装置を設けてもよい。

4.10.2  照明 

a)

乗車式フォークリフトは,製造業者の指示に従った方法で前照灯,作業灯が取り付けられる構造でな

ければならない。

b)  フォークリフトは,方向指示器を左右に 1 個ずつ備えるものでなければならない。ただし,最高速度

が 20 km/h 未満のフォークリフトで,かじ取りハンドルの中心からフォークリフトの最外側までの距

離が 650 mm 未満であり,かつ,運転者席が車室内にないものについては,この限りでない。

4.11  環境条件 

4.11.1  キャブ 

4.11.1.1  一般 

キャブがヘッドガードの代わりに装着されている場合,キャブは,4.9.1 に適合した構造としなければな

らない。

4.11.1.2  燃焼性 

キャブの部材及び部品は,JIS D 1201 に従って試験した場合の燃焼速度が 250 mm/min 以下でなければ

ならない。

4.11.1.3  換気 

完全密閉形のキャブが装着されている場合,換気が行える構造でなければならない。

4.11.1.4  ヒータ及びデフロスタ 

完全密閉形のキャブにヒータ又はデフロスタ(霜取り及び曇り取り機能)が装備されている場合,ヒー


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D 6001-1:2016

タ及びデフロスタは外気を取り入れられる構造とすることが望ましい。ヒータは,確実に固定され,4.7.6

の要求事項に適合しなければならない。

前面及び後面のガラスには,デフロスタを備えなければならない。

4.11.1.5  ワイパ及びウインドウォッシャ 

前面及び後面のガラスには,運転者が作業に必要な視界を確保できるようワイパ及びウインドウォッシ

ャを装着しなければならない。屋内専用車両の場合は,ワイパ及びウインドウォッシャを装備しなくても

よい。窓にガラスが使用される場合,強化ガラス又は合わせガラスでなければならない。

4.11.1.6  出入口及び緊急脱出口 

キャブは,JIS A 8302 に適合する出入口及び緊急脱出口を備えなければならない。緊急脱出口は,窓で

もよいが,通常時の出口と異なる方向に脱出できなければならない。

4.11.1.7  取扱説明書の保管 

通常の運転操作の障害にならない位置に 6.2 による取扱説明書の保管場所を設けなければならない。

4.11.1.8  追加の運転者の位置 

キャブ内の複数の場所で車両の操作が可能である場合,その全ての位置で 4.11.1.1 から 4.11.1.6 までの要

求事項を満足しなければならない。

4.11.2  輸送 

4.11.2.1  持ち上げ位置及びつり位置 

フォークリフトを分解せずに持ち上げ,又はつり下げて運搬してもよい場合,持ち上げ又はつり下げの

少なくともいずれか一方に使用できる位置を定め,フォークリフト又は取扱説明書の少なくともいずれか

一方にその位置を表示しなければならない。

通常の使用又は運搬のためにフォークリフトの部品を取り外すとき,持ち上げ又はつり下げの少なくと

もいずれか一方に使用できる位置を部品ごとに定め,部品又は取扱説明書の少なくともいずれか一方にそ

の位置を表示しなければならない。

フォークリフト運搬用つり位置は,急な移動が起こらないよう定めなければならない。

4.11.2.2  固縛位置 

フォークリフトには輸送時に固縛するための固縛点を設けなければならない。固縛点はフォークリフト

又は取扱説明書に表示しなければならない。

4.11.2.3  脱着式アタッチメントのつり下げ 

脱着式アタッチメントにはつり位置を備え,6.3.1.2 に従ってアタッチメント,取扱説明書のいずれか又

は両方にその位置を表示しなければならない。

アタッチメント運搬用つり位置は,急な移動が起こらないよう定めなければならない。

安全要求事項及び保護方策の検証 

5.1 

一般 

製造業者は,箇条 に規定する安全要求事項及び保護方策がフォークリフトの設計及び製造に組み込ま

れていることを,次の各手段のうち一つ以上で検証しなければならない。

a)

設計による検証(例えば,図面,文書又は計算書)

b)  測定による検証(例えば,走行及び下降速度試験又はリフト装置及びティルト装置の漏れ試験)

c)

目視による検証(例えば,試験後の永久変形検査又は車両に表示されている項目の検査)

d)  追加試験による検証


28

D 6001-1:2016

5.2 

強度試験 

強度試験は量産車を代表する 1 台で行い,フォーク又はアタッチメントに 1.33×Q

1

及び 1.33×Q

2

の静荷

重を各々15 分間負荷する。

Q

1

は,定格荷重

Q

2

は,許容荷重表に表記された最大揚高における許容荷重

車両をおおむね水平な路面に置き,マストをおおむね垂直にした状態で試験を行う。転倒防止のためフ

ォークリフトを路面に固定してもよい。

試験用フォークリフトが,自ら荷重を規定の高さに持ち上げる以外の方法を用いて負荷をかけてもよい。

試験後,目視で確認可能ないかなる永久変形,損傷があってはならない。

5.3 

機能検証 

各フォークリフトについて意図した機能が発揮できることを検証しなければならない。製造業者が定め

た要領書に従って,訓練を受けた人がフォークリフトを試験するか,又は同等の効果が得られる別の方法

で検証しなければならない。

各フォークリフトについて走行,制動,操だ,荷役及びそれらを組み合わせた制御の機能が適切に表示

され,正しく作動することを確認しなければならない。警告装置,安全装置,及び装備されている場合は

灯火装置が正しく機能することを確認しなければならない。

使用上の情報 

6.1 

一般 

フォークリフト及び脱着式アタッチメントは,操作方法,定期点検及び同定された全ての危険源を記載

する取扱説明書とともに,使用者に渡されなければならない。

整備要領書及び部品明細書は,取扱説明書とは異なりフォークリフトとともに渡す必要はない。

取扱説明書などの附属文書は,フォークリフト購入者との間で合意された言語で作成しなければならな

い。

附属文書に関し JIS B 9700 の 6.4.5[附属文書(特に,取扱説明書)]も参照。

6.2 

取扱説明書 

6.2.1 

フォークリフト及びアタッチメント 

取扱説明書には,少なくとも次に示す事項を記載しなければならない。該当する機能が装備されていな

い場合は,記載する必要はない。

a)

製造業者又は製造業者に認定された代理人の名称及び所在地 

b)  車両形式の名称(例えば,カウンタバランスフォークリフト,及びサイドフォークリフト) 

c)

フォークリフト及び附属品の説明 

d)  フォークリフトとともに出荷されるアタッチメント及びアタッチメントを取り付ける際の注意 

e)

脱着式バックレスト使用の詳細 

f)

フォークリフトの使い方によって消火器が必要な場合,その消火器の取付けの詳細 

g)

当該フォークリフトに使用できるホイールリム並びにタイヤ及び空気圧 

h)  安全装置及び警告標識の説明 

6.2.2 

フォークリフトの操作 

取扱説明書には,少なくとも次に示す事項を記載しなければならない。該当する機能が装備されていな

い場合は,記載する必要はない。


29

D 6001-1:2016

a)

フォークリフト及びアタッチメントの意図された使い方及び危険な誤用の例 

b)  運転者に要求される教育及び訓練 

c)

運転制御部品の機能及び表示 

d)  始業前点検 

e)

運転者シートの調整要領 

f)

キャブ及びドアの操作要領 

g)

乗降要領 

h)  アタッチメント交換作業,フォーク位置調整作業などについての,安全な取扱要領

i)

フォークリフトが使用される路面の要求事項 

j)

フォークリフトの始動,走行及び停止の要領 

k)  荷の取扱要領及び風力の作用による危険についての警告 

l)

傾斜地で使用するときの要領 

m)  フォークリフトのけん引要領 

n)  フォークリフトの駐車要領 

o)

押しつぶし及びせん断の危険源を含む,フォークリフト及びそのアタッチメントを使用中のリスクに

ついての警告 

p)  フォークリフト稼働の設計気候条件 

q)  制御部が車体端部にある場合の,ハンドル回転に関連するフォークリフトの旋回方向についての情報 

r)

視界不良の原因となる荷を積んでのフォークリフト操作に関する情報 

s)

運転者の視界を補助する装置が装備されている場合,その使用法 

t)

けん引棒の使用についての情報及び条件 

u)  機能不良の場合に取る必要がある行動についての情報及び要領 

v)

フォークリフトが遠隔制御装置で運転されるための情報(例えば,視界) 

w)  製造業者によって決められた通常の使用条件,すなわち,フォークリフト設計時に想定した条件及び

使われ方 

x)

フォークリフト転倒時の運転者保護器具,保護装置の使用要領及び運転者が取るべき行動指針 

y)

作業用の照明に関する情報 

z)

運転不能のフォークリフトを動かすための手順 

aa)  安全のための保護装置を外した状態で,フォークリフトを操作することを禁止する指示

bb)  走行時の揚高

cc)  折り畳み式運転台を備えた歩行式フォークリフト及びリーチフォークリフトの,運転者周辺部位と前

進中の車体との間の押しつぶし及びせん断の危険源

dd)  立席式で,車体後端で操作するフォークリフトの運転者に対する,転倒又はドック墜落事故の際,ス

テップから降りて車体から離れる指示

ee)  アタッチメント(例えば,クランプ)使用時に必要な情報及び指示

6.2.3 

バッテリ式フォークリフトの詳細 

取扱説明書には,少なくとも次に示す事項を記載しなければならない。該当する機能が装備されていな

い場合は,記載する必要はない。

a)

製造業者が指定するバッテリ及び車載充電器の仕様 

b)  車体への取付け,取外し及び確実な固定を含む,バッテリの安全な取扱方法 


30

D 6001-1:2016

c)

カバーの下に水素が蓄積するおそれについての警告 

d)  バッテリ充電手順及び要領 

e)

運転時のバッテリ及びバラスト(おもり)の質量 

6.2.4 

エンジン式フォークリフトの詳細 

取扱説明書には,少なくとも次に示す事項を記載しなければならない。

a)  認定燃料 

b)  燃料の安全な取扱方法 

c)

燃料補給手順 

d)  狭い空間での排気ガスの影響についての警告 

e)

運転者に対する排気ガスの影響についての警告 

6.2.5 

修理及び点検整備 

取扱説明書には,少なくとも次に示す事項を記載しなければならない。該当する機能が装備されていな

い場合は,記載する必要はない。

a)  修理及び点検整備要員に必要な訓練及び資格 

b)  安全に故障を特定,検知して修理する手順 

c)

タイヤ又はホイールリムの交換要領 

d)  表示(例えば,ラベル)が所定の位置にあり,判読可能なことを確認するための要領 

e)

蓄積エネルギー装置のエネルギーを取り除く要領 

f)

高所作業となる点検整備のためのアクセス 

g)

特別な技能を必要としない点検修理作業 

h)  認定スペアパーツの使用 

i)

フォークリフトの修理及び整備に必要な図面及び回路図 

j)

廃却品(例えば,オイル及びバッテリ)の処理要領 

k)  定期交換部品(例えば,フィルタ,ブレーキ,チェーン,油圧ホースなど)の点検整備要領と交換頻

 

l)

保護具の取外し及び再取付けの要領 

m)  シートベルトに関する次に示す事項の定期点検要領 

1)  シートベルトの切れ又はほつれ

2)  固定点を含む金属部における摩耗又は損傷

3)  留め金又は巻取装置の不具合

4)  縫い目のほどけ

6.2.6 

運搬,試運転及び保管 

取扱説明書には,少なくとも次に示す事項を記載しなければならない。該当する機能が装備されていな

い場合は,記載する必要はない。

a)

車両の質量及び外形寸法並びに運搬,試運転及び保管の際に取り外される部品の質量及び外形寸法 

b)  積込み,積下ろしを含む運搬の手順 

c)

アタッチメントの取外し及び再組立ての手順 

d)  試運転後の機能試験 

e)

運転不能のフォークリフトを動かす手順 

f)

フォークリフトの長期休車及び長期保管の手順 


31

D 6001-1:2016

6.2.7 

フォークリフトの改造 

6.2.7.1 

一般 

無許可でフォークリフトを改造してはならない。6.2.7.3 の内容を取扱説明書及び整備要領書に記載しな

ければならない。

6.2.7.2 

改造の承認 

6.2.7.3 に示される場合を除いて,フォークリフト製造業者又は製造業者に認定された代理人又はそのい

ずれかの後継者の事前の文書による承認なしに,例えば,フォークリフトの許容荷重,安定性又は安全要

求事項に影響を与えるおそれがある改造又は変更を実施してはならない。これは,例えば,制動,操だ,

視界及び脱着式アタッチメントの装着に影響する変更も含む。製造業者又はその後継者が改造又は変更を

承認するとき,製造業者又は後継者は,許容荷重プレート,ラベル及びタグ並びに取扱説明書及び整備要

領書にも適切な変更を加え,それを承認しなければならない。

6.2.7.3 

使用者による改造 

フォークリフト製造業者が既に事業活動を停止していて,その事業の後継者がいない場合に限って,使

用者はフォークリフトの改造又は変更を行ってもよい。ただし,使用者は次に示す事項を実施しなければ

ならない。

a)

改造又は変更が,フォークリフト及びその安全についての専門技術者によって設計及び試験され,実

施されるようにする。

b)  改造又は変更の設計,試験及び実施内容を永続的な記録に残す。

c)

許容荷重プレート,ラベル,タグ及び取扱説明書への適切な変更を承認し,実施する。

d)  改造又は変更の日付とともに,フォークリフトが改造又は変更された方法並びに作業を実施した団体

の名称及び所在地を記載した耐久性のある見やすいラベルを車両に貼る。

6.3 

表示 

6.3.1 

情報プレート 

6.3.1.1 

フォークリフト 

車両には少なくとも次の事項を,読みやすく消えない方法(例えば,耐候性のあるインクなどで書かれ

た明瞭な文字)で表示しなければならない。

a)

製造業者又は製造業者が認定した代理人の名称及び所在地

b)  シリーズ又は形式の名称

c)

機番及び製造年

d)  脱着式アタッチメントなし,及びバッテリ式フォークリフトではバッテリなしで,フォーク又は車体

と一体形のアタッチメント付きの無負荷運転時整備質量。この実際の質量は表示の値から,最大±5 %

又は 1 000 kg のいずれか小さい方の値まで変化していてもよい。

e)

最大揚高時の許容荷重及び荷重中心

f)

製造業者が認めた揚高及び荷重中心に装着された脱着式アタッチメント付きでの許容荷重。許容荷重

の表示は,通常の運転操作位置の運転者が容易に読み取ることができなければならない。

g)

バッテリ式フォークリフトでは,認可された最大及び最小バッテリ質量及び装置電圧

h)  キロワット(kW)単位の公称出力。エンジン又はモータに表示してもよい。

6.3.1.2 

脱着式アタッチメント 

脱着式アタッチメントには少なくとも次の項目を,読みやすく消えない方法(例えば,耐候性のあるイ

ンクなどで書かれた明瞭な文字)で表示しなければならない。


32

D 6001-1:2016

a)

アタッチメントの製造業者又は製造業者が認定した代理人の名称及び所在地

b)  機種又は形式

c)

機番及び製造年

d)  アタッチメントの質量。この実際の質量は表示の値から,最大±5 %又は 200 kg のいずれか小さい方

まで変化してもよい。

e)

車体の取付面からアタッチメントの重心までの距離

f)

定格荷重

g)  油圧式又は空圧式アタッチメントの場合,アタッチメント製造業者の推奨する最大作動圧

h)  該当する場合は荷重中心

i)

損失荷重中心

j)

“車体とアタッチメントとを組み合わせたときの許容荷重に従わなければならない。”という指示

6.3.1.3 

制御部品の表示 

制御部品には,明らかな場合(例えば,アクセルペダル)を除いて,機能を示す識別記号を読みやすく

消えない方法(例えば,耐候性のあるインクなどで書かれた明瞭な文字)で表示しなければならない。各

識別記号は該当する制御部品の上か,そのすぐ近くに表示しなければならない。識別記号は,JIS D 6022

による。

6.3.2 

特殊な条件で使用するフォークリフトの情報プレート 

フォークリフトが,特殊な条件で使用されるよう設計されている場合及び通常の使用条件における許容

荷重と異なる場合,その許容荷重も含めて,特殊な使用条件を明示するため,製造業者は取扱説明書及び

フォークリフトの情報プレートに適宜情報を追加して記載しなければならない(4.1.24.1.3 及び 4.8.2 

照)。

6.3.3 

その他の情報 

6.3.3.1 

フォークリフトつり下げ位置の表示 

つり下げ位置は,車体に明瞭に表示するか又は取扱説明書(6.2 参照)に記載しなければならない。

6.3.3.2 

ニューマティックタイヤの空気圧 

指定の空気圧は,車体に明瞭に表示しなければならない。

6.3.3.3 

給油口 

燃料及び作動油の給油口は,JIS D 6022 によって車体に明瞭に表示しなければならない。

6.3.3.4 

警告標識 

フォークリフト及びアタッチメントに危険源が残留する場合,危険源又はそのすぐ近くに危険源を警告

する警告標識を表示しなければならない。蓄積エネルギー装置(4.1.6 参照)については,警告標識及び蓄

積エネルギーを取り除くための方法を装置に表示し,整備要領書に記載しなければならない。警告は ISO 

15870 に従わなければならない。

6.3.4 

言語 

6.3.16.3.3 のどの情報も言葉で表す場合には,フォークリフト購入者との間で合意した言語でなければ

ならない。

6.3.5 

運転者保護 

運転者保護装置の使用法を説明する情報又は記号は,通常の運転操作位置にいる運転者が容易に読み取

れなければならない。


33

D 6001-1:2016

附属書 A

(規定)

フォークリフトの前進方向及び定格荷重

A.1 

前進方向 

前進方向はフォークリフトの形式によって決まり,図に示した矢印方向が前進方向である。

a)  運転者が走行方向を向いている座席式フォークリフトは,荷が先導する方向が前進方向である。

(図

A.1 参照)

図 A.1 

b)  運転者が走行方向に対し横を向いている座席式フォークリフトは,荷が追従する方向が前進方向であ

る。(図 A.2 参照)

図 A.2 

c)

運転者が走行方向を向いているサイドフォークリフトは,運転者が向いている方向が前進方向である。

(図 A.3 参照)

図 A.3 

d)  運転者が走行方向に対し横を向いているサイドフォークリフトは,

運転者がいる側が前進方向である。

(図 A.4 参照)

図 A.4 

e)

運転者の位置が上昇するオーダピッキングトラックは,走行するときに運転者が向いている方向が前

進方向である。(図 A.5 及び図 A.6 参照)


34

D 6001-1:2016

図 A.5 

図 A.6 

f)

歩行式フォークリフトは,荷が追従する方向が前進方向である。(図 A.7 参照)

図 A.7 

g)

運転者が走行方向を向いている立席式フォークリフトは,荷が先導する方向が前進方向である。(図

A.8 参照)

図 A.8 

h)  運転者が走行方向に対し横を向いている立席式フォークリフトは,荷が追従する方向が前進方向であ

る。(図 A.9 参照)

図 A.9 

A.2 

定格荷重 

A.2.1 

定格荷重の要件 

A.2.1.1  乗車式フォークリフト 

定格荷重の要件は,次による。

-  定格荷重の重心 G は,基準荷重中心(A.2.3 参照)(D)で,かつ,車体左右方向の中心面 A-B 上に置

く(図 A.10 参照)。

-  定格荷重を垂直に標準揚高(H)(A.2.2 参照)まで上昇させることができる。


35

D 6001-1:2016

-  定格荷重を積載したフォークリフトは,4.8.1 の該当するフォークリフトごとに規定された安定度の要

求事項を満足する。

-  この要件は,標準揚高が最大揚高と等しい,二段マストを備えたフォークリフトに適用する。

二段マスト以外のマストを備えるフォークリフトは,二段マストを装備した場合を想定し,標準揚高に

おける定格荷重を規定することが望ましい。

D:基準荷重中心(mm)

G:定格荷重の重心

H:標準揚高(mm)

Q:定格荷重(kg) 
g:自由落下の加速度(m/s

2

図 A.10-定格荷重の位置 

A.2.1.2  歩行式パレットスタッキングトラック 

定格荷重の要件は,次による。

-  定格荷重の重心 G は,基準荷重中心(A.2.3 参照)(D)で,かつ,車体左右方向の中心面 A-B 上に置

く。

-  定格荷重を垂直に標準揚高(H)(A.2.2 参照)まで上昇させることができる。

-  安定度は,JIS D 6011-4 の要求事項を満足する。

A.2.1.3  脱着式アタッチメント 

脱着式アタッチメントが通常の作業で取り扱うことができる最大の荷重は,キログラム(kg)で示され,

荷重中心とともにアタッチメント製造業者によって規定される。

A.2.2 

標準揚高 

標準揚高 は,次による。

a)

フォーク間隔又は運転台の幅が 690 mm 以下のパレットスタッキングトラック,プラットフォームス

タッキングトラック及び定格荷重 1 000 kg 未満のカウンタバランスフォークリフト:H=2 500 mm 又

は 3 000 mm

b)  定格荷重 10 000 kg 以下のその他全てのフォークリフト:H=3 300 mm 又は 3 000 mm


36

D 6001-1:2016

c)

定格荷重 10 000 kg を超えるその他全てのフォークリフト:H=5 000 mm 又は 3 000 mm

A.2.3 

基準荷重中心 

フォークリフトの基準荷重中心は,図 A.10 及び表 A.1 による。

表 A.1-基準荷重中心 

定格荷重 Q

(kg)

基準荷重中心 D

(mm)

400 500 600 900

1

200

a)

 

Q< 1 000

 1

000≦Q< 5 000

 5

000≦Q≦ 10  000

 10 000<Q< 20  000

 20 000≦Q< 25  000

25 000≦Q

a)

  D=1 200 は,1 220 又は 1 250 の場合がある。

注記  サイドフォークリフト及び三方向スタッキングトラックに対する基準荷重中心は,製造業者に

よって規定される。特殊用途のため荷重中心が表 A.1 と異なるフォークリフトは,個別に定格

荷重を規定することができる。


37

D 6001-1:2016

附属書 B

(参考)

重大な危険源のリスト

この附属書は,フォークリフトのリスクアセスメントによって同定された重大な危険源,危険状況又は

危険事象をこの規格の取り扱う範囲内で網羅したものであり,取り除く又は減らすための行動が必要とな

る項目を挙げている(表 B.1 参照)。

注記  表 B.1 は,JIS B 9700 の表 B.1 の構成を基に機械的危険源をフォークリフトの機能に応じて分

類した表記としている。

表 B.1-重大な危険源のリスト 

No.

タイプ又は

グループ/発生源

起こり得る結果

該当する要求事項

1

機械的危険源 
-  加速度,減速度 
(運動エネルギー) 
-  機械の可動性 
-  可動要素 
-  回転要素

-  ひ(轢)かれる 
-  押しつぶし 
-  引込み又は捕捉 
-  衝撃

4.1.4 

4.1.6 

4.2 

4.3 

4.4 

4.6.2.2 

4.6.2.3 

4.6.3 

4.6.4.3 

4.6.4.4 

4.6.5 

4.7.3 

4.7.4 

4.7.5.2 

4.9.3 

4.9.6 

4.9.7 
箇条 
箇条 

電気に関する要求事項 
蓄積エネルギー装置 
始動及び走行 
ブレーキ 
操縦装置 
機械式リフト装置の故障 
下降速度 
油圧式リフト装置及び油圧式ティルト装置 
油圧回路へのエネルギー供給の機能停止 
作動油の浄化 
アタッチメント 
運転台 
運転者シート 
歩行式フォークリフト 
警報装置 
バッテリ拘束装置 
エンジン始動用バッテリの要求事項 
安全要求事項及び保護方策の検証 
使用上の情報

-  角張った部分 
-  固定部分への可動

要素の接近

-  切断部分 
-  鋭利な端部

-  押しつぶし 
-  切傷又は切断 
-  引込み又は捕捉

 
-  巻き込み 
-  せん断 
-  突き刺し又は突き

通し

4.1.5 

4.1.6 

4.2 

4.4.2.6 

4.4.2.7 

4.5.3 

4.7 

4.7.5 

4.7.7 

4.7.9 

4.9.6 
箇条 

縁又は角 
蓄積エネルギー装置 
始動及び走行 
フォークリフトの外からの操作 
歩行式フォークリフト及び立席式フォークリ
フトの歩きながらの操作 
エンジンルーム及びバッテリ室へのアクセス 
運転者の位置 
車輪及び車輪から跳ね上げられた異物からの
保護 
押しつぶし,せん断及び捕捉に対する保護 
追加の運転者(同乗者)位置 
バッテリ拘束装置 
使用上の情報


38

D 6001-1:2016

表 B.1-重大な危険源のリスト(続き) 

No.

タイプ又は

グループ/発生源

起こり得る結果

該当する要求事項

1

機械的危険源 
-  弾性要素

-  押しつぶし 
-  衝撃 
-  切傷又は切断 
-  せん断 
-  突き刺し又は突き

通し

4.1.6 

4.9.4 
箇条 

蓄積エネルギー装置 
二つ割りリムホイール 
使用上の情報

-  落下物

-  押しつぶし 
-  衝撃

4.4.4 

4.6 

4.8 

4.9.1 

4.9.2 

4.11.1.1

4.11.2 
箇条 
箇条 

荷役制御装置 
リフト装置及びティルト装置 
安定度 
ヘッドガード 
バックレスト 
キャブ/一般 
輸送 
安全要求事項及び保護方策の検証 
使用上の情報

-  重力(蓄積エネル

ギー)

-  押しつぶし 
-  衝撃

4.4.4 

4.6 

4.9.1 

4.9.2 

4.11.1.1
箇条 
箇条 

荷役制御装置 
リフト装置及びティルト装置 
ヘッドガード 
バックレスト 
キャブ/一般 
安全要求事項及び保護方策の検証 
使用上の情報

-  路面からの高さ

-  投げ出される 
-  押しつぶし 
-  引込み又は捕捉

 
-  衝撃 
-  滑り,つまずき及び

墜落

4.6 

4.7.1 

4.7.2 

4.7.3 

4.8 
箇条 
箇条 

リフト装置及びティルト装置 
運転者の位置/寸法 
運転者の乗降 
運転台 
安定度 
安全要求事項及び保護方策の検証 
使用上の情報

-  高圧

-  噴出による人体へ

の注入

4.1.6 

4.5.4 

4.6.4 
箇条 
箇条 

蓄積エネルギー装置 
液化石油ガス(LPG)式フォークリフト 
油圧装置 
安全要求事項及び保護方策の検証 
使用上の情報

-  粗い,滑りやすい

表面

-  滑り,つまずき及び

墜落

4.7.2.2 

4.7.2.3 

ステップ 
運転室のフロア

-  安定度

-  投げ出される 
-  押しつぶし 
-  衝撃

4.4.4 

4.6 

4.8 

4.11.2 
箇条 
箇条 

荷役制御装置 
リフト装置及びティルト装置 
安定度 
輸送 
安全要求事項及び保護方策の検証 
使用上の情報


39

D 6001-1:2016

表 B.1-重大な危険源のリスト(続き) 

No.

タイプ又は

グループ/発生源

起こり得る結果

該当する要求事項

2

電気的危険源 
-  アーク 
-  電磁気現象 
-  静電現象 
-  通電部 
-  高圧下の通電部に

対する距離の不足

-  過負荷 
-  不具合(障害)条

件下で通電状態に
なる部分

-  短絡 
-  熱放射

-  やけど 
-  化学的影響 
-  感電死 
-  墜落,投げ出される
-  火災 
-  融溶物の放出 
-  感電

4.1.4 

4.9.5.1 

4.9.5.2 
箇条 
箇条 

電気に関する要求事項 
意図しないバッテリへの接触の防止 
金属製カバー 
安全要求事項及び保護方策の検証 
使用上の情報

3

熱的危険源 
-  爆発 
-  火炎 
-  極端な温度の物体

又は材料

-  熱源からの放射

-  やけど 
-  脱水 
-  不快感 
-  凍傷 
-  熱源からの放射に

よる傷害

-  熱傷

4.1.2 

4.1.4 

4.3 

4.5.1 

4.5.2 

4.5.4 

4.7.6 

4.9.5 

4.11.1.2

4.11.1.4
箇条 
箇条 

通常の気候条件 
電気に関する要求事項 
ブレーキ 
排気装置及び冷却装置 
燃料タンク 
液化石油ガス(LPG)式フォークリフト 
やけどからの保護 
バッテリ式フォークリフトのバッテリ室の構
造 
燃焼性 
ヒータ及びデフロスタ 
安全要求事項及び保護方策の検証 
使用上の情報

4

騒音による危険源 
こ の 規 格 で 扱 う フ ォ
ー ク リ フ ト に は こ の
種の危険源はない。

5

振動による危険源 
こ の 規 格 で 扱 う フ ォ
ー ク リ フ ト に は こ の
種の危険源はない。

6

放射線による危険源 
こ の 規 格 で 扱 う フ ォ
ー ク リ フ ト に は こ の
種の危険源はない。


40

D 6001-1:2016

表 B.1-重大な危険源のリスト(続き) 

No.

タイプ又は

グループ/発生源

起こり得る結果

該当する要求事項

7

材質及び物質による危険源 
-  可燃性 
-  爆発性 
-  引火性 
-  流体 
-  ヒューム 
-  ガス

-  呼吸困難,窒息 
-  がん 
-  腐食 
-  再生機能への影響 
-  爆発 
-  火災 
-  感染 
-  突然変異 
-  中毒 
-  過敏症

4.1.4 

4.5.2.1 

4.5.2.2 

4.5.4 

4.9.5.4 

4.11.1.3
箇条 

電気に関する要求事項 
タンクの隔離 
燃料こぼれ 
液化石油ガス(LPG)式フォークリフト 
バッテリ式フォークリフトのバッテリ室の構
造/換気 
キャブ/換気 
使用上の情報

8

人間工学原則の無視による危険源 
-  接近 
-  指示器及び視覚表

示ユニットの設計
又は位置

-  制御装置の設計,

位置又は識別

-  操作力 
-  局部照明 
-  精神的過負荷/負

荷不足

-  姿勢 
-  反復動作 
-  視認性

-  不快感 
-  疲労 
-  筋骨格障害 
-  ストレス

 
ヒューマンエラーの結
果としての他のもの(例
えば,機械的,電気的)

4.1.2 

4.1.4 

4.4 

4.5.1 

4.7.1 

4.7.2 

4.7.3 

4.7.4 

4.10 

4.11.1 
箇条 

通常の気候条件 
電気に関する要求事項 
操縦装置 
排気装置及び冷却装置 
運転者の位置/寸法 
運転者の乗降 
運転台 
運転者シート 
視界及び照明 
キャブ 
使用上の情報

9

機械が使用される環境に関連する危険源 
-  ほこり及び霧 
-  電磁妨害 
-  雷 
-  湿度 
-  温度 
-  水 
-  酸素不足

-  やけど 
-  軽微な疾病 
-  滑り,墜落 
-  窒息

 
機械又は機械部分上の
危険源の結果としての
他のもの

4.1.2 

4.10 
箇条 

通常の気候条件 
視界及び照明 
使用上の情報

10

危険源の組合せ 
-  例えば,反復動作

+操作力+高温環

-  例えば,脱水症状,

認識力の喪失,熱射

4.1.2 
箇条 

通常の気候条件 
使用上の情報


41

D 6001-1:2016

附属書 JA

(参考)

JIS と対応国際規格との対比表

JIS D 6001-1:2016  フォークリフトトラック-安全要求事項及び検証-第 1
部:フォークリフトトラック

ISO 3691-1:2011 , Industrial trucks - Safety requirements and verification - Part 1:

Self-propelled industrial trucks, other than driverless trucks, variable-reach trucks and

burden-carrier trucks

(I)JIS の規定

(II) 
国際 
規格 
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術
的差異の 理由 及び今後 の対

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

フォークリフトト
ラックのための安
全要求事項及び検
証について規定

 1  JIS とほぼ同じ

変更

ISO 規格は,適用範囲を自走式産業車両とし
ているが,JIS ではフォークリフトトラック
に限定したので,パレットトラック,けん引
車は削除した。

実質的な差異はない。

この規格を,適用
しない状況 
-  製 造 中 及 び 解

体中

この規格を,適用しない
状況 
-  製造中

追加

ISO 規格では,規格を適用しない状況として
“製造中”とだけ記載されているが,JIS 
は“解体中”を追加した。

3  用語及び
定義

3

3.1

self-propelled industrial

trucks

削除

ISO 規 格 は , 適 用 範 囲 を 自 走 式 産 業 車 両
(self-propelled industrial trucks)としてその 
用語について定義しているが,JIS では適用
範囲をフォークリフトトラックに限定した
ので,自走式産業車両の用語が不要となり削
除した。

我が国の 事情 による変 更で
あり,ISO への改訂提案はし
ない。

3.4

low-lift

truck

削除

JIS では適用外の機種のため削除した。

我が国の事情による。

3.5  運転者

3.7

operator 
運転資格を一般的な表
現で表示

変更

JIS では,我が国の運転資格に合わせた表現
に変更した。

実質的な差異はない。

3.12

automatically acting brakes 削除

本文中に記載がないため削除した。

ISO 規格見直しの際,削除を
提案予定

41

D

 600

1-1

201

6


42

D 6001-1:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際 
規格 
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術
的差異の 理由 及び今後 の対

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

4  安全要求
事項及び保
護方策

4.2.2.2  エンジン式
フォークリフトの
始動制御

 4.2.2.2

4.2.2.5

JIS とほぼ同じ

追加

JIS では,

4.2.2.5 の内容を 4.2.2.2 へ追加した。 構成上の 変更 だけで実 質的

な差異はない。

 4.2.2.3

走行制御

4.2.2.3

4.2.2.4

4.2.2.5

JIS とほぼ同じ

追加 4.2.2.4 及び 4.2.2.5 の内容を 4.2.2.3 へ追加し

た。

構成上の 変更 だけで実 質的
な差異はない。

4.2.2.4

動力走行の動き

削除 4.2.2.4 の内容を 4.2.2.3 へ追加して,4.2.2.4

を削除した。

構成上の 変更 だけで実 質的
な差異はない。

4.2.2.5

手動変速機及びクラッ
チペダル

削除 4.2.2.5 の内容を 4.2.2.2 と 4.2.2.3 とへ追加し

て,4.2.2.5 を削除した。

構成上の 変更 だけで実 質的
な差異はない。

 4.2.3.1

歩行式フォ

ークリフト

 4.2.3.1

JIS と同じ

追加

ISO 規格に記載されている ISO/TS 3691-8 
地域の要求事項を記載した。

ISO 規格で許されている各国
事情の追 加で あり実質 的な
差異はない。

 4.2.3.2

立席式フォ

ークリフト及び折
り畳み式運転台を
装備した歩行式フ
ォークリフト

 4.2.3.2

JIS と同じ

追加

ISO 規格に記載されている ISO/TS 3691-8 
地域の要求事項を記載した。

ISO 規格で許されている各国
事情の追 加で あり実質 的な
差異はない。

4.2.3.3

マストを揚げた状態で
の走行

削除

ISO 規格に記載されている ISO/TS 3691-8 
地域の要求事項として我が国の要求事項は
ない。

実質的な差異はない。

4.4.2.6

c) 3)

遠隔制御の信頼性レベ
ル は 少 な く と も 10

9

で,ハミング距離は 2
でなければならない。遠
隔制御は ISO 規格のパ
フ ォ ー マ ン ス レ ベ ル

PLc に適合していなけ
ればならない。

削除

我が国ではフォークリフトの無線接続によ
る遠隔制御の実績はないため。

我が国の 事情 による削 除で
あり,今後,無線制御技術が
導入される場合は,JIS に追
加していく。

42

D

 600

1-1

201

6


43

D 6001-1:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際 
規格 
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術
的差異の 理由 及び今後 の対

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

4  安全要求
事項及び保
護方策

4.4.2.6

c) 4)

フォークリフトが運転
者の真正面(90°)から
外側にある場合,フォー
クリフトは自動的に停
止しなければならない。

削除

我が国ではフォークリフトの無線接続によ
る遠隔制御の実績はないため。

我が国の 事情 による削 除で
あり,今後,無線制御技術が
導入される場合は,JIS に追
加していく。

4.4.2.6

d)

トレーラ連結装置付き
車両の追加要求事項

削除

ISO 規格は適用範囲を自走式産業車両とし
ているが,JIS ではフォークリフトトラック
に限定したので,けん引車の要求事項は削除
した。

我が国の 事情 による変 更で
あり,ISO への改訂提案はし
ない。

 4.4.2.7

歩行式フォ

ークリフト及び立
席式フォークリフ
トの歩きながらの
操作

 4.4.2.7

JIS と同じ

変更

ISO 規格に記載されている ISO/TS 3691-8 
地域の要求事項を記載した。

ISO 3691-1 で許されている
各国事情 の追 加であり 実質
的な差異はない。

 4.4.4.1

制御装置

4.4.4.1

リーチフォークリフト
のレバー配置において
運転者に最も近いレバ
ーは上昇及び下降機能
用でなければならない。

変更

我が国においては当該レバーはリーチ機能
用である場合もあり,統一した場合,安全上
の問題が生じると判断し,推奨する表現に変
更した。

我が国の 事情 による変 更で
あり,ISO への改訂提案はし
ない。

4.4.4.2

手動リフト装置

削除

ISO 規格は適用範囲を自走式産業車両とし
ているが,JIS ではフォークリフトトラック
に限定したので,ローリフトで使用される手
動リフト装置の要求事項は削除した。

我が国の 事情 による変 更で
あり,ISO への改訂提案はし
ない。

 4.5.3.1

エンジンフ

ード

 4.5.3.1

JIS とほぼ同じ

削除

JIS では,我が国の実状によって ISO 規格か
ら電動駆動ファンに関する次の規定を削除
した。

“エンジン OFF 時に回転する冷却ファ

ンは保護しなければならない”

我が国の 冷却 ファン駆 動事
情による削除であり,ISO 
の改訂提案はしない。

 4.5.4.1

m)

1)

常時

固定式 LPG 容器

 4.5.4.1

m) 1)

JIS とほぼ同じ

削除

重複記述があり,削除した。

条件を明 確に する削除 であ
り,実質的な差異はない。

43

D

 600

1-1

201

6


44

D 6001-1:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際 
規格 
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術
的差異の 理由 及び今後 の対

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

4  安全要求
事項及び保
護方策

4.5.4.2 c) LPG 配管

4.5.4.2

c)

JIS とほぼ同じ

選択

ISO 規格にはない LPG 配管規定を追加し,
いずれかを選択するとした。

我が国の LPG 配管事情によ
る追加であり,ISO への改訂
提案はしない。

4.5.4.4

LPG 式フォークリフト
の追加要求事項を記述

削除

国外での規定の記述があり,JIS から削除し
た。

各国の事情の削除であり,実
質的な差異はない。

4.6.1  リ フ ト チ ェ
ーン

 4.6.1

JIS とほぼ同じ

変更

JIS では,SI 単位表示に変更した。

条件を明 確に する変更 であ
り,実質的な差異はない。

4.6.3.5  マスト及び
リフトブラケット
の動きの制限

 4.6.3.5

JIS とほぼ同じ

削除

国外での規定の記述があり,JIS から削除し
た。

各国の事情の削除であり,実
質的な差異はない。

 4.6.5.5

a)

貨物コン

テナ用アタッチメ
ント

 4.6.5.5

JIS とほぼ同じ

変更

JIS で は , ア タ ッ チ メ ン ト 表 示 灯 の ISO 

15871 に準拠との規定を推奨に変更した。

我が国の アタ ッチメン ト表
示灯事情による変更であり,

ISO への改訂提案はしない。

 4.6.5.6

フォーク

4.6.5.6

JIS とほぼ同じ

削除

国外での規定の記述があり,JIS から削除し
た。

各国の事情の削除であり,実
質的な差異はない。

 4.6.5.6.4

さ や フ ォ

ーク

 4.6.5.6.4

JIS とほぼ同じ

削除

重複記述があり,削除した。

条件を明 確に する削除 であ
り,実質的な差異はない。

 4.7.4

f)

補 助 シ ー

 4.7.4

f)

JIS とほぼ同じ

変更

ISO 規格は立席での運転操作に支障がある
場合,“補助シートは畳んだり旋回して収納
できなければならない”と規定しているが,

JIS は“補助シートは収納できる構造でなけ
ればならない”とした。

実質的な差異はない。

 4.7.4

g)

シ ー ト 固

定部

 4.7.4

g)

JIS とほぼ同じ

削除

JIS では,シートの試験方法を特定する記述
を削除した。

実質的な差異はない。

4.7.4

削除

国外での規定の記述があり,JIS から削除し
た。

各国の事情の削除であり,実
質的な差異はない。

 4.7.5.2

歩行式フォ

ークリフト

 4.7.5.2

JIS とほぼ同じ

変更

ISO 規格の l

min

を,JIS では不等号を使用し,

l≧とした。

実質的な差異はない。

44

D

 600

1-1

201

6


45

D 6001-1:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際 
規格 
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術
的差異の 理由 及び今後 の対

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

4  安全要求
事項及び保
護方策

4.7.8  運 転 者 保 護
手段

 4.7.8

JIS とほぼ同じ

変更

ISO 規格は車両転倒の場合に,

“運転者の頭

及び/又は胴がフォークリフトと路面の間
に挟まれる危険を”と規定しているが,JIS
は“運転者の頭又は胴がフォークリフトと路
面との間に挟まれる危険を”とした。

実質的な差異はない。

JIS とほぼ同じ

変更

ISO 規格は保護器具,保護装置又は囲いの手
段を“例えば,運転者の乗降及び/又は視界
を不当に制限してはならない”と規定してい
るが,JIS は“例えば,運転者の乗降及び視
界を不当に制限してはならない”とした。

実質的な差異はない。

 4.9.2.1

バックレス

トの装着

4.9.2.1

1 800 mm を超える揚高
のフォーク付き車両は
バックレストが装着で
きるよう設計されてい
なければならない。

変更

JIS では,フォークリフト構造規格の要求に
よって,フォークで荷を扱う場合のバックレ
ストの装着を必須とした。

我が国の 実情 であるた め。

ISO への改正提案はしない。

 4.10.2

照明

4.10.2

JIS とほぼ同じ

追加

JIS では,フォークリフト構造規格の要求に
よって,b)方向指示器の要求を追加した。

我が国の 実情 であるた め。

ISO への改正提案はしない。

6  使用上の
情報

6.1  一般

6.1

JIS とほぼ同じ

削除

我が国では“フォークリフトを使用する国の
法律で言語が指定されいる場合はその国の
言語で印刷しなければならない”は該当しな
いため削除した。

我が国の 実情 であるた め。

ISO への改正提案はしない。

 6.2.2

u)

フ ォ ー ク

リフトの操作

 6.2.2

u)

後部連結装置の操作要

削除

後部連結装置の操作するときの要領であり
削除した。

対象はけ ん引 車であり フォ
ークリフ トで ないため 削除
した。

 6.3.1.1

e)

フォーク

リフト

 6.3.1.1

e)

JIS とほぼ同じ

削除

ISO 規格では,

“最大揚高時の許容荷重及び

荷重中心。第 2 のマストが車両に装着されて
いる場合,最大揚高時の積載荷重はその第 2
のマストを最大揚高にして決めなければな
らない。”となっているが,JIS では,“第 2
のマスト”以降は不要であり削除した。

表現の重 複に よる削除 であ
り,実質的な差異はない。

45

D

 600

1-1

201

6


46

D 6001-1:2016

(I)JIS の規定

(II) 
国際 
規格 
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術
的差異の 理由 及び今後 の対

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

6  使用上の
情報

6.3.1.1 f) フォーク
リフト

 6.3.1.1

f)

該当する場合,他の揚高
及び他の荷重中心での
実荷重

削除

JIS では,

“該当する”が曖昧なため削除し

た。

表現が曖昧による削除で,実
質的な差異はない。

 6.3.4

言語

6.3.4

JIS とほぼ同じ

削除

我が国では“フォークリフトを使用する国の
法律で言語が指定されている場合はその国
の言語で記載しなければならない”は該当し
ないため削除した。

我が国の 実情 であるた め,

ISO への改正提案はしない。

附属書 A 
(規定)

A.1  前進方向  A.1

JIS とほぼ同じ

追加

ISO 規格にはない前進方向を表す図を追加
した。

条件を明 確に する追加 であ
り,実質的な差異はない。

 A.2

定格荷重  A.2 JIS とほぼ同じ

削除

JIS の適用対象外車両に関する記述があり,
削除した。

我が国の 事情 による削 除で
あり,ISO への改正提案はし
ない。

図 A.10  定格荷重
の位置

図 A.1

JIS とほぼ同じ

変更

マストだけの図をフォークリフト全体の図
に変更し,かつ,SI 単位表示に変更した。

条件を明 確に する変更 であ
り,実質的な差異はない。

 A.2.2

標準揚高   A.2.2 JIS とほぼ同じ

選択

ISO 規格にはない標準揚高を追加し,いずれ
かを選択するとした。

我が国の 標準 揚高事情 によ
る追加であり,ISO への改正
提案はしない。

表 A.1  基準荷重中

表 A.1

JIS とほぼ同じ

選択

ISO 規格にはない基準荷重中心を追加し,い
ずれかを選択するとした。

我が国の 基準 荷重中心 事情
による追加であり,ISO への
改正提案はしない。

A.3

けん引車について規定

削除

JIS の適用対象外車両に関する記述があり,
削除した。

我が国の 事情 による削 除で
あり,ISO への改正提案はし
ない。

附属書 B 
(参考)

表 B.1

No.4,No.5

表 B.1

No.4,

No.5

ISO 規格の扱う規定の
データを記述

変更

国外での規定に関する記述があり,No.6 の
表記に倣い,“この JIS で扱うフォークリフ
トにはこの種の危険源はない。”に変更した。

各国の事 情の 削除によ る変
更であり,実質的な差異はな
い。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 3691-1:2011,MOD

46

D

 600

1-1

201

6


47

D 6001-1:2016

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

-  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
-  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
-  変更  国際規格の規定内容を変更している。 
-  選択  国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

- MOD

国際規格を修正している。

47

D

 600

1-1

201

6