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日本工業規格

JIS

 D

5811

-1994

自動車用ハザードウォーニング

スイッチ性能検査

Inspection of hazard warning switches for automobiles

1.

適用範囲  この規格は,自動車に用いるハザードウォーニングスイッチ(以下,スイッチという。)の

性能検査方法及び判定基準について規定する。

備考1.  このスイッチはプッシュプル式,スライド式及びトグル式(シーソ式を含む。)で,使用負荷

が175W 以下のものをいう。

2.

この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 1102

  指示電気計器

JIS C 1302

  絶縁抵抗計

JIS D 1601

  自動車部品振動試験方法

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

2.

検査

2.1

検査項目  検査項目は,次のとおりとする。

(1)

ノブのストローク検査

(2)

ノブの操作検査

(3)

強さ検査

(4)

接触抵抗検査

(5)

絶縁抵抗検査

(6)

耐振検査

(7)

耐温度検査

(8)

温度上昇検査

(9)

通電検査

(10)

耐久検査

2.2

検査条件

2.2.1

検査場所の標準状態  JIS Z 8703 に規定する常温,常湿とする。

2.2.2

測定用電気計器  電圧計及び電流計は JIS C 1102 に規定する 0.5 級以上,絶縁抵抗計は JIS C 1302

に規定する 500V のものを使用する。

2.2.3

スイッチの取付け  スイッチは,試験台上に正規の使用状態に近い姿勢で取り付ける。

2.3

検査方法


2

D 5811-1994

2.3.1

ノブの作動検査方法  ノブの作動検査方法は,ノブを OFF 位置から ON 位置まで操作したときの

ストローク又は作動角度を測定する。

2.3.2

ノブの操作検査方法  ノブの操作検査方法は次による。

(1)

操作力  ノブの操作力は,ノブを操作するために必要な最大荷重で表し,ノブが OFF 位置から ON 位

置及び ON 位置から OFF 位置に移動するに要する最大荷重をそれぞれ 3 回測定し,

その平均値をとる。

(2)

節度感  ノブの節度感は,ノブを OFF 位置から ON 位置及び ON 位置から OFF 位置に手で操作して

調べる。

2.3.3

強さ検査方法  強さ検査方法は次による。

(1)

リード線の取付強さ  リード線の取付強さは,リード線を正規の使用状態と同様に線束にしてリード

線の引出し方向へ静荷重 50N を 1 分間加えて行う。

(2)

ノブ及びシャフトの強さ  ノブ及びシャフトの強さは,図 に示すようにノブの先端付近に垂直静荷

重  () 50N を 1 分間加えて行う。

図 1  ノブ及びシャフトの強さ荷重点

(3)

取付部の強さ  取付部の強さは,スイッチを正規の使用状態に取り付け,本体先端へ垂直静荷重 50N

を 1 分間加えて行う。

2.3.4

接触抵抗検査方法  接触抵抗検査方法は,スイッチ ON の状態で表 の電圧で指定された最大負荷

を加え,入力端子と出力端子間又はリード線付のスイッチについては,それぞれ端子からリード線が約

80mm

出た点でスイッチの接触抵抗による電圧降下を 3 回測定し,その平均値で表す。

表 1

単位  V

公称電圧 12  24

検査電圧 13.0 26.0

2.3.5

絶縁抵抗検査方法  絶縁抵抗検査方法はノブの OFF 位置及び ON 位置において,それぞれ導通し

ていない各端子間及び各端子とほかの導電部材との間の絶縁抵抗を測定する。

2.3.6

耐振検査方法  耐振検査方法は JIS D 1601 の 5.3(振動耐久試験方法)の(1)(共振がない場合)に

規定する段階 4 により試験を行う。ただし,ノブの OFF 位置及び ON 位置について,それぞれ行うものと

し,加振時間は

表 による。


3

D 5811-1994

表 2

単位  h

振動方向

ノブの位置

上下

左右

前後

OFF

位置 3

1.5

1.5

      ON

位置 1

0.5

0.5

2.3.7

耐温度検査方法  耐温度検査方法は次による。

(1)

低温及び高温作動

(a)

スイッチを低温槽に入れ,ノブを OFF 位置に置き,槽内の周囲温度を−30±2℃に下げ,ほぼ安定

してから約 60 分間保持し,温度を徐々に−20±2℃まで上げる。周囲温度がほぼ安定した後,更に

30

分間保持してからスイッチの切換操作を 10 回行う。

(b)

スイッチを高温槽に入れ,ノブを OFF 位置に置き,槽内の周囲温度を 80±2℃に上げ,ほぼ安定し

てから約 60 分間保持し,温度を徐々に 60±2℃まで下げる。周囲温度がほぼ安定した後,更に 30

分間保持してからスイッチの切換操作を 10 回行う。

(2)

温度サイクル  スイッチを低温槽に入れ,槽内の周囲温度を−30±2℃まで下げ,ほぼ安定してから約

60

分間保持したのち,槽から取り出し,30 分間室温に放置し,次にスイッチを高温槽に入れ,槽内の

周囲温度を 80±2℃まで上げ,ほぼ安定してから約 60 分間保持した後,槽から取り出し,30 分間室温

に放置することを 1 サイクルとし,これを 3 サイクル繰り返し行う。

2.3.8

温度上昇検査方法  温度上昇検査方法は,ノブの ON 位置において 2.3.4 と同じ負荷を加え各部の

温度がほぼ安定した後,導電部の温度を熱電対を用いて測定する。

2.3.9

耐連続点灯検査方法  耐連続点灯検査方法はノブを ON 位置に置き,表 に示す試験電圧及び端子

負荷で 1 時間連続通電して行う。

2.3.10

耐久検査方法  耐久検査方法は,スイッチを耐久試験機台上に取り付け,OFF→ON→OFF の操作

を 1 回とし,

表 に示す条件で試験を行う。このときスイッチにフラッシャが含まれているもの以外はフ

ラッシャを回路に入れない。ただし,ターンシグナルスイッチと一体の構造のものについては,ターンシ

グナルレバーは原則としてニュートラル位置に置いて行うものとする。

表 3

項目

試験条件

公称電圧 12V のものは 14±0.5V

試験電圧

(電球端子間)

公称電圧 24V のものは 28±1.0V

負荷

指定された最大負荷

繰返し作動速度 10∼30 回/分

ノブの移動時間  (

1

)

0.1

∼0.5 秒

ノブの停止時間  (

2

)

0.4

秒以上

試験回数 10

000

(

1

)

試験装置の作動体がノブに接触し,ノブが OFF
位置から ON 位置,又は ON 位置から OFF 位置に

移るまでの時間。

(

2

)

ノブが停止位置で停止している時間。

2.4

判定基準

2.4.1

ノブの作動量  ノブの作動量は,2.3.1 の方法で検査したとき,指定された長さに対して±1mm 又

は操作角度に対して±5°の範囲内になければならない。

2.4.2

ノブの操作  ノブの操作は次による。


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D 5811-1994

(1)

操作力  操作力は 2.3.2(1)の方法で検査したとき,5∼35N の範囲内になければならない。

(2)

節度感  スイッチは 2.3.2(2)の方法で検査したとき,操作は滑らかで,停止位置が手ごたえで容易に感

知でき,それぞれの停止位置の中間においては引っかかり,きしみ,がたなどがあってはならない。

2.4.3

強さ  リード線の取付強さと,ノブ及びシャフトの強さは次による。

(1)

リード線の取付強さは,2.3.3(1)の方法で検査したとき,有害な変形,端子固定部のがた及び接続回路

に異常があってはならない。

(2)

ノブ及びシャフトの強さは 2.3.3(2)の方法で検査したとき,ノブの破損,脱落,シャフトの曲がり及び

接続回路などスイッチの機能に異常が生じてはならない。

(3)

取付部の強さは,2.3.3(3)の方法で検査したとき,取付部に著しい変形,破損などの異常が生じてはな

らない。

2.4.4

接触抵抗  接触抵抗による電圧降下は 2.3.4 の方法で検査したとき,表 に示す値以下でなければ

ならない。

表 4

単位  V

項目

電圧降下

耐久検査前 0.15

耐久検査後 0.25

2.4.5

絶縁抵抗  絶縁抵抗は 2.3.5 の方法で検査したとき,1M

Ω以上でなければならない。

2.4.6

耐振性  スイッチは 2.3.6 の方法で検査したとき,接点の接触ふらつき及び有害な異常音がなく,

振動を加えた後の操作力は 2.4.2(1)に,接触抵抗は 2.4.4 の耐久検査前の値に,絶縁抵抗は 2.4.5 の規定にそ

れぞれ適合しなければならない。

2.4.7

耐温度性  スイッチは 2.3.7(1)の方法で検査した後の操作力は 2.4.2(1)に,ノブの強さは 2.4.3(2)に,

接触抵抗は 2.4.4 の耐久検査前の値に,絶縁抵抗は 2.4.5 の規定に適合しなければならない。

また,2.3.7(2)の方法で検査したとき,各部に有害な変形及びき裂を生じてはならない。

2.4.8

温度上昇  スイッチの温度上昇は 2.3.8 の方法で検査したとき,導電部の温度と負荷を加える前の

温度との差は,

表 に示す値以下でなければならない。

表 5

単位  ℃

接触部の種類

温度差

銅又は銅合金

30

自力接触

銀又は銀合金

50

銅又は銅合金

40

他力接触

銀又は銀合金

65

備考1.  自力接触とは,接触部の弾性などによって

導電部の一部又は全部によって接触圧力

が生じるような構造のものをいう。

2.

他力接触とは,接触部における導電部分は
単に通電を目的とし,接触圧力が,通電を

目的としない他の弾性体(例えば,ばね鋼
のばね)に依存するような構造のものをい
う。

3.

自力,他力両効果のある構造で,自力接触
の効果が失われても他力で十分接触効果
のあるものは,他力接触とみなす。


5

D 5811-1994

2.4.9

耐連続点灯性  スイッチは 2.3.9 の方法で検査したとき,異常がなく,1 時間点灯した後の接触抵

抗は 2.4.4 の耐久検査前の値に,絶縁抵抗は 2.4.5 の規定に適合しなければならない。

2.4.10

耐久性  スイッチは 2.3.10 の方法で検査したとき,各部に異常がなく,操作力は検査前の±40%に,

接触抵抗は 2.4.4 に,絶縁抵抗は 2.4.5 の規定に適合しなければならない。


6

D 5811-1994

自動車部会  自動車用スイッチ専門委員会  構成表(昭和 49 年 5 月 1 日制定のとき)

氏名

所属

(委員会長)

岩  崎      賢

工業技術院機械技術研究所

飯  塚  良  政

運輸省自動車局

北  村  光  三

通商産業省工業品検査所

竹  内  健  二

工業技術院標準部

中  村  泰  男

通商産業省機械情報産業局

海老名  秀  澄

株式会社エビナ電機製作所

清  水  哲  二

株式会社東海理化電機製作所

下  村  美  貞

有信精器工業株式会社

鈴  本  作  良

社団法人日本自動車部品工業会

豊  島  正  雄

山口電機工業株式会社

中  野  貞  雄

ナイルス部品株式会社

天  野  康  彦

トヨタ自動車工業株式会社

荒  木  昌  信

富士重工業株式会社

芋  田      勉

日本国有鉄道自動車局

小  川      隆

日野自動車工業株式会社

阪  下  広  治

ダイハツ工業株式会社

末  田  俊  雄

東洋工業株式会社

関  口      浩

日産ディーゼル工業株式会社

高  山  英  一

三菱自動車工業株式会社

近  田  隆  愛

株式会社本田技術研究所

豊  田  益  見

いすゞ自動車株式会社

中  村      清

明治産業株式会社

永  沢      治

京王帝都電鉄株式会社

渡  辺  顕  一

日産自動車株式会社

(専門委員)

井  田      孝

工業技術院標準部機械規格課

(関係者)

栂  村  正  信

富士電器株式会社

長  尾  雅  利

自動車電機工業株式会社技術部

萩  谷  利  雄

松下電器産業株式会社機構部品事業部

(事務局)

横  溝  眞一郎

工業技術院標準部機械規格課

柾  谷  栄  吾

工業技術院標準部機械規格課

(事務局)

笹  尾  照  夫

工業技術院標準部機械規格課(平成 6 年 9 月 1 日改正のとき)